JP3156537U - アンカー装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、岩層に表土が堆積する前記斜面では、アンカーロッドに結合されたロープに引っ張り荷重が加わると、岩部のアンカーロッドは固定されているが、表土層のアンカーロッドは土圧耐力がほとんど無いので、岩層と表土層の境を基点にロープ引張り方向にアンカーロッドが傾き、アンカー力の低下を招く問題があった。
これによれば、アンカーにロープの引っ張り荷重が加わっても羽根の土圧抵抗で表土層のアンカーが変形しにくいとされている。しかし、斜面の土質のバラツキは大きく、密度が低い場合などにおいてはなおも安定した土圧耐力が得られない問題があった。また、羽根装置は構造が複雑であるためコストが高く、重量もかさむので現場への搬送が面倒になる問題もあった。
しかも、打ち込みロッドを表土層を貫いて岩層まで到達させ、セメントで固定することもできるので耐力が向上し、また、羽根装置に比べて構造が簡単であるためコストが安く、重さも軽いので山岳地での施工でも持ち運びが容易であり、作業性をよいものにすることができる。
これによれば、ガイドパイプは支圧盤の孔を強化するとともに適切なガイド作用を発揮するので、打込みロッドを正確に地中に打込むことができる。
また、表土層が薄く、岩層にまで打込みロッドを打込む場合は、削岩機の回転ロッドビットをガイドパイプに挿通することでガイドパイプが良好な誘導作用を発揮することができる。
これによれば、前記ガイドパイプがアンカーロッドと支圧盤の一体化を促進するのでアンカーロッドに加わるロープ張力を精度良く支圧盤に伝えることができ、アンカーロッド頭部の変位を抑制することができる。
これによれば、打込みロッドが岩層に達して固定されるので、支圧盤の支圧作用および打込みロッドのアンカー力がそれぞれ増強され、それらの相乗効果で支圧盤の変位や移動が抑制され、斜面に打込まれた支圧盤に加わるどの方向からの力に対しても、安定したアンカー力を発揮することができる。
図1と図2は本考案によるアンカー装置を落石防止網に適用した使用例を示しており、符号1は落石防止網の全体を指している。aは表土の滑落や落石等が発生する危険のある斜面である。bは表土層、cは岩層であり、表土層bは堆積物や岩の風化等の進み具合で、たとえば500〜1000mm程度の厚さで岩層cを覆っている。
アンカー装置2は、表土層bを貫くように延在し、岩層cに穿孔した孔に先端を含む要部が挿入され、セメントなどの凝固剤8で固定されたアンカーロッド21と、アンカーロッド21の上部に装着されて表土層bに配置された支圧盤5と、前記支圧盤5の縁部に周方向で間隔的に設けられた3個以上の孔を通して表土層bに打ち込まれた3本以上の打込みロッド25から構成されている。
なお、表土層bの厚さによっては、打込みロッド25が岩層cに達することもあり、その場合は、アンカーロッド21と同様に岩層cを穿孔し、凝固剤で先端部分を固定する。
孔52は支圧盤5の中心から等角度の位置に配置されるもので、打込みロッド25が挿通されて表土層bに打込まれることで、支圧盤5の斜面押圧力が均等化される。
アンカーロッド21は支圧孔51に挿貫され、支圧盤5の縁部にある孔52にはガイドパイプ6が嵌め込まれ、該ガイドパイプの筒部60に打込みロッド25が挿通される。
ガイドパイプ6が孔52に嵌挿されることで、打込みロッド25は筒部60に誘導され、正確に所定の方向に推進される。また、ガイドパイプ6により孔52が強化され、支圧盤5を打込みロッド25が強力にアンカーする。
打込みロッド25は支圧盤51に嵌挿したガイドパイプ6の筒部60に挿通され、その状態で打込みロッド25は上部の丸鍔251がガイドパイプ6の丸鍔61に当接するまで、土中に打ち込まれる。
そして、支圧盤5の中心に位置する支圧孔51に、図6に示したような筒部60の上端に丸鍔61が一体形成されるかまたは溶接されているガイドパイプ6が嵌め込まれ、該ガイドパイプの筒部60にアンカーロッド21の上部が挿通され一体化が図られている。
この図では打ち込みロッド25は表土層bで止まっているが、図8のように岩層cに穿孔した穴に挿入され、凝固剤8で固定されていてもよい。
他は実施例1と同様であるから、同じ部分に同じ符号を付し、説明は援用する。
1)斜面aに落石を防止すべき縦、横ロープ41、42の張設位置を決定する。
2)縦、横ロープ41、42の端末箇所、交差箇所を決定する。
3)ロープ端末箇所、交差箇所に、図12(a)に示すように、目盛の付いたピンアンカー471をハンマーなどで表土層bに打ち込み、ロープ端末箇所、交差箇所の表土層bの深さを測定する。これで岩層cまでの深さを正確に測定することができる。
穿孔したアンカー孔80の直径は28〜34mmであり、岩層cを所要深さまで掘削したところで削岩機8を取り除く。
第2実施例のようなガイドパイプ6を用いる場合には、図12(c)の仮想線のように、ガイドパイプ6の筒部60をアンカーロッド21の上部に外嵌めしつつ、筒部60の外径側を支圧盤5の支圧孔51に嵌め込むのであり、これによりガイドパイプを介してアンカーロッド21と支圧盤5とが一体に組み付けられる。
表土層bが薄い場合には、打込みロッド25を岩層cにまで到達させて、凝固剤で先端部を固着させることができ、それによりアンカーロッド21とこれを中心として周囲に間隔的に配された複数の打込みロッド25とで非常に強固なアンカー作用を発揮することができる。
b 表土層
c 岩層
1 落石防護網
2 アンカー装置
21 アンカーロッド
25 打込みロッド
41,42 ロープ
5 支圧盤
51 支圧孔
52 孔
6 ガイドパイプ
60 筒部
Claims (4)
- 岩層と該岩層の上部を覆う表土層とを有する斜面にロープを支持するため設置されるアンカー装置において、該アンカー装置が、前記岩層に先端側が埋設されたアンカーロッドと、アンカーロッドの上部に装着され表土層に配置された支圧盤と、前記支圧盤の外縁部に間隔的に設けられた3個以上の各孔を通して表土層に打ち込まれた3本以上の打込みロッドを備えたことを特徴とするアンカー装置。
- 支圧盤が縁部の各孔に嵌挿されるガイドパイプを備え、打込みロッドがガイドパイプの筒部に挿通されている請求項1に記載のアンカー装置。
- 支圧盤の中心部の孔に嵌挿されるガイドパイプを備え、アンカーロッドが該ガイドパイプの筒部に挿通されるようになっている請求項1または請求項2に記載のアンカー装置。
- 打込みロッドが岩層に達し、これに穿孔した穴に凝固剤で固定されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアンカー装置。
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JP2009007472U JP3156537U (ja) | 2009-10-21 | 2009-10-21 | アンカー装置 |
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JP2009007472U JP3156537U (ja) | 2009-10-21 | 2009-10-21 | アンカー装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013170410A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd | 斜面安定化工法 |
JP2014163181A (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-08 | Ohbayashi Corp | 張力材の繋止構造 |
JP2017203248A (ja) * | 2016-05-09 | 2017-11-16 | 日特建設株式会社 | グラウンドアンカー及び施工方法 |
CN108643950A (zh) * | 2018-06-15 | 2018-10-12 | 沙洲职业工学院 | 一种岩体断层失稳控制装置 |
JP2020020176A (ja) * | 2018-08-01 | 2020-02-06 | 株式会社熊谷組 | アンカーの選定方法、アンカー施工方法、及び、アンカー施工現場の定着層分布3次元モデル |
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