JP3156328B2 - 揺動斜板式可変容量圧縮機の容量制御方法 - Google Patents

揺動斜板式可変容量圧縮機の容量制御方法

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JP3156328B2
JP3156328B2 JP00176492A JP176492A JP3156328B2 JP 3156328 B2 JP3156328 B2 JP 3156328B2 JP 00176492 A JP00176492 A JP 00176492A JP 176492 A JP176492 A JP 176492A JP 3156328 B2 JP3156328 B2 JP 3156328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は揺動斜板式可変容量圧
縮機の容量制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、揺動斜板式可変容量圧縮機は、シ
リンダブロックの前後両端面に接合したフロント及びリ
ヤのハウジング内にクランク室と吸入室及び吐出室とを
備え、クランク室において回転軸上に回転支持体を同期
回転可能に装着し、該回転支持体に対しヒンジ機構を介
して回転斜板を前後方向の揺動可能に連結し、さらに該
回転斜板の円筒状のボス部には揺動斜板を回転不能に、
かつ該回転斜板と同期して前後方向への揺動可能に嵌合
し、該揺動斜板の揺動運動をピストンロッドを介してシ
リンダブロックに形成された複数のシリンダボア内の各
ピストンに往復運動として伝達し、前記吸入室からバル
ブプレートに形成した吸入孔を通して冷媒ガスをシリン
ダボア内作動室に吸入し、作動室で圧縮された冷媒ガス
をバルブプレートに形成した吐出孔を通して前記吐出室
へ吐出するように構成されている。
【0003】又、ピストンの外周面とシリンダボア内周
面の隙間からは圧縮行程時にシリンダボア内作動室から
冷媒ガスがクランク室へブローバイしてクランク室圧力
が増大するので、このクランク室へのブローバイガスは
吸入室へ還元する必要がある。このため、前記シリンダ
ブロックには前記クランク室と吸入室を連通する抽気通
路を形成するとともに、該抽気通路を外部制御信号に基
づいて動作される外部制御弁により開閉制御して、前記
ピストンのクランク室側端面に作用するクランク室圧力
と、ピストンの作動室側端面に作用する吸入圧力との差
圧により、各ピストンからピストンロッドを介して前記
揺動斜板に作用するヒンジ機構を中心とする前後方向の
モーメントを調整して、揺動斜板の傾斜角を変更するこ
とにより、ピストンのストロークを変更して、圧縮容量
を制御するように構成されている。
【0004】前述した外部制御弁として、従来、クラン
ク室と吸入室を連通する抽気通路の途中に弁収容室を形
成し、該弁収容室内に設けた吸入圧力を感知して動作す
るベローズの先端に弁体を支持するとともに、この弁体
をバネにより常には弁孔を閉鎖する方向へ付勢し、該弁
体に連結した磁性体を動作する電磁コイルへの通電電流
値により、弁体の開度を制御して、クランク室から抽気
通路を通して吸入室へ流れる冷媒ガスの流量を制御して
前記クランク室圧力と吸入圧力との差圧を調整して圧縮
容量を変更するようにしたものが提案されている。そし
て、電磁コイルへの通電を停止した場合には、吸入圧力
によりベローズが動作されて弁体がバネの付勢力に抗し
て、開放位置に移動され、前記差圧が等しくなって、揺
動斜板の傾斜角が最大となり最大容量運転が行われ、反
対に前記電磁コイルへの通電電流を最大にした場合に
は、弁体が閉鎖位置に移動され、前記差圧が大きくなっ
て、揺動斜板の傾斜角が最小となり最小容量運転が行わ
れるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の圧縮
機の外部制御弁は、弁体を支持するベローズが吸入圧力
を感知して弁体の開度が調整される構成になっているの
で、冷房負荷が大きくて吸入圧力が異常に上昇したよう
な場合、電磁コイルに印加する電流を最大にして、電磁
力及びバネにより弁体を閉鎖位置に付勢保持し、クラン
ク室圧力と吸入圧力との差圧を最大にして圧縮容量を最
小にしようとしても、前記電磁力と弁体を付勢するバネ
の弾力では、弁体を完全に閉鎖位置に保持することがで
きず、従って、前記差圧が減少して、最小容量にならな
い場合が生じるという問題がある。そのため、真夏等の
圧縮機の最大容量運転時において、車輌の加速走行時に
圧縮機の負荷トルクを軽減するため、前記電磁コイルへ
の電流を最大して、一時的に圧縮機の容量をダウンした
い場合に、充分な効果を期待することができないとう問
題があった。
【0006】又、前記電磁コイルへの電流を零にして吸
入圧力によりベローズを縮小方向へ動作することによ
り、弁体を開放方向へ動作して圧縮容量を増大したい場
合に、冷房負荷条件によって、吸入圧力が低下し過ぎて
いると、弁体を完全に開放状態に保持することができ
ず、従って、クランク室圧力と吸入圧力の差圧が小さく
ならず、最大容量運転に切り換えることができないか、
あるいは最大容量への切り換え動作の応答性が低下する
という問題があった。
【0007】この発明の目的は上記従来技術に存する問
題点を解消して、外部制御弁により圧縮機の圧縮容量を
中間容量から最大容量又は最小容量へ確実に切換えるこ
とができるとともに、最小容量時においてクランク室圧
力の過大な上昇を防止して、圧縮機の耐久信頼性を向上
することができる揺動斜板式可変容量圧縮機における容
量制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、揺動斜板式可変容量圧縮機において、弁体
として抽気通路の閉鎖状態でクランク室圧力と吸入圧力
の差圧を受け、該抽気通路の開放状態で前記差圧を受け
ないようにした外部制御弁を使用し、最小容量又は中間
容量から最大容量運転に切り換え動作する場合には、前
記外部制御弁を動作して前記抽気通路を開放することに
より、クランク室圧力と吸入圧力をほぼ同じにして前記
回転斜板の傾斜角を最大とし、最大容量又は中間容量か
ら最小容量運転に切り換え動作する場合には、前記外部
制御弁を動作して前記抽気通路を閉鎖することにより、
作動室あるいは吐出室から給気通路を通して高圧のガス
をクランク室内に流入して前記クランク室圧力を上昇さ
せて、前記差圧を設定値まで上昇させ、前記回転斜板の
傾斜角を最小とし、この最小容量運転状態で前記差圧に
応じて前記抽気通路の開閉を行い、同差圧をほぼ一定に
保持するようにしている。
【0009】
【作用】この発明は圧縮機の最小容量又は中間容量運転
状態において、外部信号により外部制御弁が動作されて
抽気通路が開放されると、クランク室圧力と吸入圧力が
ほぼ同じとなり回転斜板の傾斜角が最大で最大容量運転
に切り換えられる。このとき、外部制御弁の弁体はクラ
ンク室圧力と吸入圧力の差圧を受けないので、冷房負荷
条件により吸入圧力が上下に変動しても最大容量運転が
補償される。
【0010】又、最大容量又は中間容量運転状態におい
て、外部信号により外部制御弁が動作されて抽気通路が
閉鎖されると、作動室あるいは吐出室から給気通路を通
してクランク室内へ供給されるガスによりクランク室圧
力が上昇して、該クランク室圧力と吸入圧力の差圧が増
大し、回転斜板の傾斜角が最小で最小容量運転に切り換
えられる。このとき、外部制御弁の弁体はクランク室圧
力と吸入圧力の差圧を受けるが、弁体の閉鎖状態で冷房
負荷条件により吸入圧力が増大しても差圧はそれほど大
きくなることはなく、従って、その差圧が弁体を開放す
る方向へ増大しても弁体が閉鎖状態のまま保持され、最
小容量運転が補償される。
【0011】さらに、この抽気通路の外部制御弁による
閉鎖状態においては、クランク室圧力と吸入圧力の差圧
がほぼ一定に保持され、クランク室圧力の異常な上昇が
防止され、圧縮機の耐久信頼性が向上する。
【0012】
【実施例】以下、この発明を具体化した第1実施例を図
1〜図4に従って説明する。図1に示すように複数のシ
リンダボア1aを形成したシリンダブロック1のフロン
ト側端面にはクランク室3を形成するフロントハウジン
グ2が接合固定されている。又、シリンダブロック1の
リヤ側端面には、リヤハウジング4がバルブプレート5
を介して接合固定されている。バルブプレート5の前後
には吸入弁6aを備えた吸入プレート6及び吐出弁7a
を備えた吐出プレート7が介在されている。前記リヤハ
ウジング4には外側に位置する吸入室8と内側に位置す
る吐出室9が区画形成され、バルブプレート5に形成し
た吸入孔5aによって吸入室8とシリンダボア1aが連
通され、吐出孔5bによってシリンダボア1aと吐出室
9が連通されている。
【0013】前記シリンダブロック1及びフロントハウ
ジング2には回転軸12がベアリング13により回転可
能に支持されている。前記回転軸12にはクランク室3
内に位置するように回転支持体14が一体回転可能に固
定されている。この回転支持体14と前記フロントハウ
ジング2の内側面との間にはスラストベアリング15が
介在されている。さらに、前記回転支持体14の外周側
に対しシリンダブロック1に向かって突出形成した支持
アーム部14aには長孔14bが形成され、ヒンジ機構
を構成する連結ピン16を介して回転斜板17が前後方
向の揺動可能に連結されている。
【0014】前記回転軸12上にはスリーブ19が前後
方向のスライド可能に嵌合され、該スリーブ19は左右
一対の連結ピン20(図1に一箇所のみ図示)を介して
回転斜板17のボス部17a内周部に連結されている。
前記回転斜板17のボス部17a外周には揺動斜板18
が相対回転可能に支持され、固定位置に設けた回転防止
用の案内ロッド21により回転不能に、かつ前後方向の
傾動可能に支持されている。又、前記揺動斜板18は、
前記シリンダボア1aに収容した各ピストン22に対し
ピストンロッド23を介してそれぞれ連結されている。
又、前記回転軸12にはバネ受け24が取り付けられ、
該バネ受け24と前記スリーブ19との間には、コイル
状のバネ25が介在されて、揺動斜板18を傾斜角が最
大となる方向へ付勢するようになっている。
【0015】従って、回転斜板17の回転により揺動斜
板18が前後に揺動されると、ピストンロッド23を介
して各ピストン22が往復動され、吸入室8から吸入孔
5aを通してシリンダボア1a内の吸入・圧縮を行う作
動室Rに吸入された冷媒ガスが圧縮された後、吐出孔5
bを通して吐出室9へ吐出される。
【0016】又、この実施例では次に述べる容量制御弁
27により前記ピストン22の前後両面に作用するクラ
ンク室圧力Pcと吸入室6の圧力Psとの差圧ΔPcs
を調整して、ピストンロッド23を介して揺動斜板20
に作用する連結ピン16を中心とする前後方向のモーメ
ントを調整し、その傾斜角を変更することにより、ピン
トンストロークを変化させて、圧縮容量を調整すること
ができるようにしている。
【0017】そこで、この発明の要部である容量制御用
の電磁制御弁27について説明する。前記シリンダブロ
ック1にはクランク室3と吸入室8を連通する所定通路
面積の抽気通路26が形成されている。前記吸入室8内
にはこの抽気通路26の吸入室側開口部と対応して外部
制御弁としての電磁制御弁27が図2に示すように設け
られている。この電磁制御弁27は、リヤハウジング4
の吸入室8内の壁面に固定されたケース28と、該ケー
ス28内に収容したガイド部材29と、該ガイド部材2
9の中心孔29aに挿通した弁棒30と、該弁棒30の
先端に取着され、前記抽気通路26を開閉する弁体31
とを備えている。又、前記弁棒30の内端部には磁性体
32が連結され、前記弁棒30、弁体31及び磁性体3
2はコイル状のバネ33によって常には弁体31を開放
する方向に付勢されている。
【0018】又、前記ケース28の内部には電磁コイル
34が収容され、該コイル34には制御回路35からの
外部制御信号として電流が引加されるようにしている。
さらに、該制御回路35には冷房負荷を検出する温度セ
ンサ36Aが接続されている。このセンサ36Aにより
車室内温度が検出され、制御回路35から前記コイル3
4への必要な通電電流値が演算されて、前記弁体31の
開度を調整するようにしている。そして、図3に示すよ
うに車室内温度、つまり冷房負荷に応じて電磁コイル3
4へ印加する電流Iを制御し、圧縮容量を最大にしたい
場合には、電流値を0にして、図2の弁体31をバネ3
3により開放位置に保持してクランク室圧力Pcと吸入
圧力Psとの差圧ΔPcsを0にすることにより、圧縮
容量が最大となるようにしている。又、前記電流値を増
大していくことにより、弁体31を閉鎖方向へ移動して
前記差圧ΔPcsを増大させ、圧縮容量が減少し、最大
電流Imaxでクランク室圧力Pcと吸入圧力Psの差
圧ΔPcsがほぼ一定値A(この実施例では1.5kg
f/cm2 )となるようにしている。
【0019】さらに、前記制御回路35にはエンジンの
回転数を検出する回転センサ36Bが接続され、このセ
ンサ36Bからの検出回転数が所定値以上になると、制
御回路35から前記電磁コイル34に所定の最大電流I
maxを引加し得るようにしている。図3のグラフに示
すように、電磁コイル34に所定の最大電流Imaxを
引加すると、弁体31が閉鎖方向に移動されて抽気通路
26が閉鎖され、前述したクランク室圧力Pcと吸入圧
力Psの差圧ΔPcsがほぼ一定値Aとなるように、前
記バネ33の弾性力及びコイル34に通電した時の電磁
力により、弁棒30及び弁体31に作用する付勢力が設
定されている。すなわち、電磁コイル34に最大電流が
通電されて、弁体31が抽気通路26を閉鎖した状態
で、該弁体31には前記クランク室圧力Pcと吸入圧力
Psの差圧ΔPcsが作用するので、クランク室圧力P
cが増大して差圧ΔPcsが増大すると、弁体31が抽
気通路26を開放する方向へ移動され、クランク室圧力
Pcが低下し差圧ΔPcsがほぼ一定に保持される。こ
のように第1実施例では電磁制御弁27に対し、圧力制
御弁としての機能も付与している。
【0020】又、前記電磁コイル34への通電を停止し
た場合には、バネ33により弁体31、弁棒30及び磁
性体32が抽気通路26を開放する位置に移動保持さ
れ、前記差圧ΔPcsが0になるように設定されてい
る。この弁体31の開放状態では前記差圧ΔPcsが弁
体31に作用することはない。
【0021】従って、外気温度が高くて冷房負荷が大き
く、圧縮機が最大容量運転されている状態において、例
えばエンジンが加速回転されて回転センサ36Bからの
検出信号が制御回路35に入力されると、制御回路35
から前記コイル34に対し、所定の最大電流Imaxが
供給され、このため、弁棒30及び弁体31がバネ33
の弾力に抗して閉鎖方向に移動され、抽気通路26が閉
鎖される。この結果、クランク室3から抽気通路26を
通して吸入室8へ流入する冷媒ガスが遮断され、作動室
Rからシリンダボア1a内周面とピストン22外周面と
の給気通路としての隙間Gからブローバイされる吐出圧
相当の冷媒ガスにより、クランク室圧力Pcが増大し、
クランク室圧力Pcと吸入圧力Psとの差圧ΔPcsが
増大する。そして、このΔPcsが所定圧になると、ピ
ストン22のクランク室3側端面に作用する圧力が増大
し、クランク室内3において揺動斜板18の傾斜角が最
小となって、圧縮容量が最小となるため、エンジンの加
速回転時における圧縮機の負荷トルクが軽減される。こ
の時、もし冷房負荷が高くて吸入圧力Psが異常に大き
い場合にも、前記差圧ΔPcsが減少するとともに、そ
の差圧が弁体31を閉鎖する方向へ作用するので、最小
容量状態が確保される。
【0022】又、前記電磁コイル34への最大電流の通
電状態において、前記ブローバイガスによりクランク室
圧力Pcが高くなった場合には、弁体31が開放方向へ
押圧されるので、差圧ΔPcsがほぼ一定値Aに保たれ
る。従って、クランク室3内の圧力Pcが異常に上昇し
て、シール部材等へ悪影響を及ぼすこともない。
【0023】反対に、前記電磁コイル34への通電電流
を遮断すると、弁棒30及び弁体31がコイルバネ33
の弾力により開放方向に付勢されるため、クランク室3
から抽気通路26を通して吸入室8内へ冷媒ガスが流入
し、クランク室圧力Pcが低下して前記差圧ΔPcsが
0となり、この結果、揺動斜板18の傾斜角が最大とな
り、圧縮容量が最大となる。この時、もし吸入圧力Ps
が冷房負荷が高くて異常に大きい場合あるいは冷房条件
により異常に低い場合にも、この圧力Psが弁体31を
閉鎖する方向へ作用しないので、最大容量状態が確保さ
れる。
【0024】次に、この発明を具体化した第2実施例を
図5〜図7に基づいて説明する。この第2実施例では図
5に示すように前記抽気通路26を第1抽気通路として
この通路に対し圧力制御弁37を設けている。この圧力
制御弁37は第1抽気通路26の途中に形成したスプー
ル収容室38と、該収容室に収容したスプール弁39
と、該スプール弁39を抽気通路26の閉鎖方向に付勢
するバネ40と、さらに前記スプール弁39の前後に形
成される第1圧力室38a及び前記バネ40を収容する
第2圧力室38bとを備えている。又、前記第2圧力室
38bは連通路41を介して第1抽気通路26と連通さ
れている。なお、前記スプール収容室38にはスプール
弁39の閉鎖位置を規制するストッパ42が設けられて
いる。
【0025】又、図6に示すように、前記第1抽気通路
26と別の第2抽気通路43には電磁制御弁44が設け
られている。この制御弁は第2抽気通路43の途中に設
けた弁孔45aを有する弁座45と、ケース46内に収
容した弁体47と、該弁体47を常には前記弁孔45a
を閉鎖する位置に付勢するバネ48と、さらに制御回路
35からの制御信号により、通電されて前記弁体47を
開放するための電磁コイル49とにより構成されてい
る。
【0026】従って、この第2実施例においては、冷房
負荷が大きくて圧縮容量を増大するため、電磁制御弁4
4の電磁コイル49へ通電して、弁体47を開放する
と、第2抽気通路43が開放されて、クランク室圧力P
cと吸入圧力Psが同圧となり、差圧ΔPcsが0とな
るため、揺動斜板18の傾斜角が最大となり、圧縮容量
が最大となる。このとき、図5において、前記スプール
収容室38内では第1圧力室38aと第2圧力室38b
が同じになるため、第2圧力室38b内のバネ40によ
り、弁体39が閉鎖位置に移動され、第2抽気通路43
によりクランク室3から吸入室8への過剰なガスの移動
が阻止される。
【0027】又、弁体47の開放状態において、異常に
高いか又は低い吸入圧力Psが弁体47を閉鎖方向へ押
圧することはなく、従って、最大容量状態が確保され
る。反対に、最大容量状態において、例えばエンジン加
速回転時に、一時的に容量ダウンを行う場合に、図6に
示す電磁制御弁44のコイル49への通電を停止する
と、弁体47がバネ48の付勢力により閉鎖方向へ移動
され、第2抽気通路43が閉鎖され、クランク室3内の
圧力Pcがシリンダボア1a内周面とピストン22外周
面との隙間Gからブローバイされる冷媒ガスにより増大
し、クランク室圧力Pcと吸入圧力Psとの差圧ΔPc
sが増大する。そして、このΔPcsが所定値Aになる
と、クランク室内3において揺動斜板18の傾斜角が最
小となって、圧縮容量が最小となるため、エンジンの加
速回転時における圧縮機の負荷トルクが軽減される。
【0028】前記クランク室圧力Pcがさらに増大しよ
うとすると、図5に示す圧力制御弁37のスプール弁3
9がバネ40の付勢力に抗して開放方向へ移動され、ク
ランク室圧力Pcのそれ以上の上昇が防止され、従っ
て、クランク室圧力と吸入圧力の差圧ΔPcsがほぼ一
定に保持される。
【0029】以上のように、この第2実施例において
も、最大容量又は最小容量への切換動作を確実に行うこ
とができるとともに、クランク室圧力Pcが異常に上昇
することはなく、従って、圧縮機の耐久信頼性を向上す
ることができる。
【0030】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、特許請求の範囲内において、各部の構成
を任意に変更して具体化することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明は圧縮機
の圧縮容量を中間容量から最大又は最小容量に確実に切
換えることができるとともに、最小容量時においてクラ
ンク室圧力の過大な上昇を防止して、圧縮機の耐久信頼
性を向上ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した揺動斜板式可変容量圧縮
機の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例の電磁制御弁を示す拡大断面図であ
る。
【図3】第1実施例の制御弁への通電電流とクランク室
圧力と吸入圧力との差圧の関係を示すグラフである。
【図4】第1実施例の制御弁の接続位置を説明するため
の図である。
【図5】この発明の第2実施例を示す圧力制御弁の断面
図である。
【図6】この発明の第2実施例の電磁制御弁の断面図で
ある。
【図7】圧力制御弁及び電磁制御弁の接続位置を説明す
るための図である。
【符号の説明】
3 クランク室、8 吸入室、9 吐出室、16 ヒン
ジ機構を構成する連結ピン、17 回転斜板、26 抽
気通路、27 外部制御弁としての電磁制御弁、35
制御回路、36B エンジン回転数センサ、37 圧力
制御弁、43第2抽気通路、44 外部制御弁としての
電磁制御弁、G 給気通路としての間隙、R 作動室、
Pc クランク室圧力、Ps 吸入圧力、ΔPcs ク
ランク室圧力と吸入圧力の差圧。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正文 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に吸入室と吐出室及びクラ
    ンク室とを備え、クランク室において回転軸上に回転支
    持体を同期回転可能に装着し、該回転支持体に対しヒン
    ジ機構を介して回転斜板を前後方向の揺動可能に連結
    し、該回転斜板の揺動運動によりシリンダブロックに形
    成された複数のシリンダボア内の各ピストンを往復動し
    て前記吸入室からガスをシリンダボア内作動室に吸入
    し、圧縮されたガスを前記作動室から前記吐出室へ吐出
    するように構成し、さらに前記作動室あるいは吐出室と
    前記クランク室とを所定の絞りを有する給気通路により
    連通するとともに、前記クランク室と吸入室とを抽気通
    路により連通し、該抽気通路を外部制御信号に基づいて
    動作される弁体により開閉制御して、前記ピストンのク
    ランク室側端面に作用するクランク室圧力と、ピストン
    の作動室側端面に作用する吸入圧力との差圧を変更する
    ことにより、前記ヒンジ機構を中心として回転斜板に作
    用する前後方向のモーメントを調整して、回転斜板の傾
    斜角を変更し、ピストンのストローク、従って圧縮容量
    を制御するように構成した揺動斜板式可変容量圧縮機に
    おいて、 前記弁体として抽気通路の閉鎖状態でクランク室圧力と
    吸入圧力の差圧を受け、該抽気通路の開放状態で前記差
    圧を受けないようにした外部制御弁を使用し、 最小容量又は中間容量から最大容量運転に切り換え動作
    する場合には、前記外部制御弁を動作して前記抽気通路
    を開放することにより、クランク室圧力と吸入圧力をほ
    ぼ同じにして前記回転斜板の傾斜角を最大とし、最大容
    量又は中間容量から最小容量運転に切り換え動作する場
    合には、前記外部制御弁を動作して前記抽気通路を閉鎖
    することにより、作動室あるいは吐出室から給気通路を
    通して高圧のガスをクランク室内に流入して前記クラン
    ク室圧力を上昇させて、前記差圧を設定値まで上昇さ
    せ、前記回転斜板の傾斜角を最小とし、この最小容量運
    転状態で前記差圧に応じて前記抽気通路の開閉を行い、
    同差圧をほぼ一定に保持する揺動斜板式可変容量圧縮機
    の容量制御方法。
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