JP3154292B2 - 電子写真装置用ブレード体 - Google Patents

電子写真装置用ブレード体

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JP3154292B2
JP3154292B2 JP9841895A JP9841895A JP3154292B2 JP 3154292 B2 JP3154292 B2 JP 3154292B2 JP 9841895 A JP9841895 A JP 9841895A JP 9841895 A JP9841895 A JP 9841895A JP 3154292 B2 JP3154292 B2 JP 3154292B2
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康浩 迫
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置用ブレー
ド体に関し、詳しくは、ポリウレタンエラストマーから
なり、JIS A硬度が60〜80であると共に、0〜
60℃の温度域における反発弾性が実質的に一定である
ブレード部材を有する電子写真装置用ブレード体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】普通紙を記録紙として用いる複写機、フ
ァクシミリ、プリンター等の電子写真装置においては、
一般に、感光体の表面を帯電させ、静電荷を与え、その
上に画像を露光して静電潜像を形成し、次に、逆極性を
帯びたトナーを静電潜像に付着させて現像し、そのトナ
ー像を記録紙に転写し、最後に、トナー像が転写された
記録紙を加熱し、トナーを記録紙上に定着させることに
よって、上記画像を記録する。従って、複数枚の記録紙
に順次、画像を記録するためには、上記工程において、
感光体に残留するトナーを除去したり、また、現像ロー
ル上のトナーの層厚を規制したり、帯電させたりするた
めに、種々のブレード体が使用される。
【0003】このようなブレード体としては、例えば、
図1に示すように、ポリウレタンエラストマーからなる
板状成形物を所定寸法に裁断してブレード部材1とし、
これを接着剤2を介して、例えば、鋼製の支持体3に接
着一体化してなるものや、また、図2に示すように、予
め支持体3に接着剤を塗布、乾燥させ、これを金型(図
示せず)に取付け、金型内にポリウレタンエラストマー
の原材料を注入し、架橋硬化させて、硬化と同時にポリ
ウレタンエラストマーからなるブレード部材1を支持体
3に接着してなるものが知られている。
【0004】従来、このようなポリウレタンエラストマ
ーは、一般に、市販のポリオール、例えば、ポリエチレ
ンアジペートエステルポリオール、ポリエチレンブチレ
ンアジペートエステルポリオール、カプロラクトンエス
テルポリオール等のポリエステルポリオールや、ポリオ
キシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール
と、4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートのような
ポリイソシアネートとの反応によってプレポリマーを製
造し、これを多価アルコールを硬化剤として用いて架橋
硬化させて製造されており、これら原材料の配合を種々
に調節することによって、要求される物性に対応してい
る。
【0005】しかし、従来からのこのようなポリウレタ
ンエラストマーからなるブレード部材は、反発弾性の温
度に対する変化率が大きく、通常、0〜60℃の温度域
で反発弾性は、10〜85%にわたって変化する。電子
写真装置は、四季による環境変化、トナーの定着のため
のヒートローラ等の影響によって、機内温度は、通常、
0℃から60℃程度まで変動する。ここに、一般に、ポ
リウレタンエラストマーのガラス転移温度は0℃付近で
あるから、低温の環境下では、反発弾性が小さく、従っ
て、ポリウレタンエラストマーからなるブレード部材
は、通常、低温での性能に劣る問題があり、他方、高温
では、反発弾性が高くなるために、感光体等とブレード
部材との間の摩擦によって、異音、所謂鳴きを生じる。
このように、従来のポリウレタンエラストマーからなる
ブレード部材は、クリーニング性等の性能の温度依存性
が著しい問題があるところ、解決策は未だ見出されてい
ない。
【0006】例えば、ポリエチレンアジペートエステル
と4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートとから得ら
れるポリウレタンエラストマーは、分子鎖中のエステル
基のために、分子鎖の回転性、即ち、ミクロブラウン運
動性に劣り、低温において反発弾性が極端に小さいの
で、例えば、これをブレード部材として用いた電子複写
機用のクリーニング・ブレードは、目的とするクリーニ
ング性をもたない。通常、ブレード部材の反発弾性が2
0%以下になれば、クリーニング性能が大幅に低下す
る。
【0007】そこで、分子鎖の回転性を高めるために、
ポリオールとして、ポリテトラメチレングリコールを用
いて、得られるポリウレタンエラストマーの低温特性を
改良することが既に提案されているが、しかし、十分で
はない。このようなポリウレタンエラストマーにおいて
は、分子鎖中にエステル結合をもたないので、機械的特
性、特に、耐摩耗性に劣り、感光体に圧接されるエッジ
に著しい摩耗を生じ、耐久性に問題がある。他方、反発
弾性が大きすぎれば、感光体表面をブレードが摺擦する
とき、上述したように、鳴きを生じる。
【0008】そこで、ブレード部材の低温での反発弾性
を向上させるために、例えば、ポリイソシアネート含量
を低減し、2官能の低分子量の硬化剤を用いる方法も提
案されているが、しかし、この方法によれば、逆に高温
での反発弾性が著しく高くなり、ブレード部材は、容易
にへたりを生じる。他方、高温での反発弾性を小さくす
るために、ポリイソシアネートの使用量を増加し、3官
能以上の多官能の硬化剤を多量に用いる方法も提案され
ている。この方法によれば、高温での反発弾性をある程
度は、小さくすることができるが、得られるポリウレタ
ンエラストマーのガラス転移点が著しく上昇し、低温域
にてポリウレタンエラストマーがガラス状となるため、
低温でのクリーニング特性に著しく劣る。
【0009】このように、従来、低温域から高温域にわ
たって、適正で、且つ、実質的に一定の反発弾性を有す
るブレード部材は知られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述し
たような従来のポリウレタンエラストマーからなる電子
写真装置用ブレード体における問題を解決するために鋭
意研究した結果、特に、ポリオール成分の少なくとも一
部として、活性水素を有する反応性基を分子の両末端に
もつポリシロキサン化合物を用い、このようなポリシロ
キサン化合物をポリイソシアネートと反応させてプレポ
リマーとし、更に、これを硬化剤にて硬化させることに
よって、ポリウレタン分子鎖の回転性を高め、かくし
て、硬度(JIS A)が65〜80の範囲にあり、低
い摩擦係数を有し、しかも、0〜60℃の温度域におい
て反発弾性が実質的に一定であり、従って、広い温度条
件下において、クリーニング性等の性能にすぐれ、しか
も、耐久性にもすぐれるブレード部材を得ることができ
ることを見出して、本発明に至ったものである。
【0011】従って、本発明は、硬度(JIS A)が
65〜80の範囲にあり、0〜60℃の温度域において
反発弾性が実質的に一定であり、かくして、広い温度域
において、クリーニング性等の性能にすぐれ、しかも、
耐久性にすぐれる電子写真装置用ブレード体を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブレード部材
を支持体に接着してなる電子写真装置用ブレード体にお
いて、ブレード部材が分子の両末端に活性水素を有する
反応性基をもつポリシロキサンを75モル%以上含有す
るポリオール成分とポリイソシアネート成分とをNCO
当量1.1〜2.5の範囲にて反応させてプレポリマーと
し、これを硬化剤にて硬化させてなるポリウレタンエラ
ストマーからなり、JIS A硬度が60〜80の範囲
にあると共に、0〜60℃の温度範囲において反発弾性
が実質的に一定であることを特徴とする。
【0013】本発明によれば、上記ポリシロキサンとし
ては、特に、一般式
【0014】
【化1】
【0015】(式中、Rは、末端に水酸基を有する反応
性基を示す。)で表わされる両末端反応性ジメチルポリ
シロキサンが好ましく用いられる。本発明においては、
このようなジメチルポリシロキサンとして、市販品を用
いることができ、例えば、具体例として、上記一般式に
おいて、Rが−C3H6OC2H4OH 基であるものは、信越化学
工業(株)製KF−6001として入手することができ
る。
【0016】本発明によれば、上述したようなポリシロ
キサンをポリオール成分のうち、50モル%以上用いる
ことが必要であり、75モル%以上用いることが好まし
く、特に、ポリオール成分の全部として用いることが最
も好ましい。ポリオール成分のうち、上記ポリシロキサ
ンが50モル%よりも少ないときは、得られるポリウレ
タンエラストマーからなるブレード部材の反発弾性の温
度に対する変化率が依然として大きく、低温でのクリー
ニング性等の性能に劣るうえに、耐摩耗性に劣り、従っ
て、耐久性にも劣る。
【0017】このように、ポリオール成分の一部とし
て、ポリシロキサンを用いるときは、ポリオール成分の
残余は、特に、制限されることなく、従来、ポリウレタ
ンエラストマーからなるブレード部材の製造に用いられ
ているポリオールを適宜に用いることができる。このよ
うなポリオールとして、例えば、ポリオキシエチレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリブチ
レングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリカー
ボネートジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチ
レンアジペートエステル、ポリエチレンブチレンアジペ
ートエステル、カプロラクトンエステルジオール等のポ
リエステルポリオール等を挙げることができる。
【0018】本発明において、ポリイソシアネートとし
ては、特に、限定されるものではなく、芳香族、脂肪
族、脂環族ジイソシアネートのいずれも用いることがで
きる。従って、ポリイソシアネートの具体例として、例
えば、p−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート(異性体の混合
物を含む。)、トルイジンジイソシアネート、1,4−シ
クロヘキサンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げるこ
とができる。しかし、これらのなかでは、4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートのような芳香族ジイソシア
ネートが好ましく用いられる。
【0019】本発明において、前述したポリオールと上
記ポリイソシアネートとからのプレポリマーの調製は、
イソシアネート基/ポリオールの活性水素を有する基の
モル比(以下、NCO基当量という。)が1.1〜2.5、
好ましくは、1.3〜2.3の範囲にて行なわれる。前述し
たポリシロキサンは疎水性であり、他方、イソシアネー
ト基のみならず、このイソシアネート基が水酸基と反応
して形成するウレタン結合やアロファネート基が親水性
であるので、上記NCO基当量を1.1〜2.5とすること
によって、親油性であるポリオールと親水性であるポリ
イソシアネートとを均一に反応させることができる。反
応温度は、通常、60〜120℃の温度である。このよ
うにして、末端イソシアネート基を有するプレポリマー
を得る。
【0020】次いで、本発明によれば、常法に従って、
このようなプレポリマーに硬化剤と、必要に応じて触媒
とを加え、均一に混合した後、これを金型に注入し、通
常、100〜180℃の温度での加熱下に一次硬化さ
せ、更に、通常、100〜150℃程度の加熱下に二次
硬化、即ち、後架橋を行なって、ポリウレタンエラスト
マーを得る。
【0021】上記硬化剤は、従来より知られているもの
を適宜に用いることができ、例えば、1,4-ブタンジオー
ル(BD)、エタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ヒドロキノン−ビス(2-ヒドロキシエチル)エーテ
ル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフエニルメタ
ン、4,4'−ジアミノジフエニルメタン等の2官能性硬化
剤や、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)、グ
リセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタ
ントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス
(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリ
ン、ペンタエリスリトール等の3価及びこれ以上の多価
アルコール、トリエタノールアミン、トリイソプロパノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアミノ多価
アルコール、及びこれら多官能性化合物にてアルキレン
オキサイド、例えば、エチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、又はこれらの混合物を開環重合させてなる
アミノ多価アルコールが用いられる。
【0022】本発明においては、硬化剤としては、好ま
しくは、2価アルコールと3価アルコールとの混合物が
用いられる。但し、このうち、3価アルコールを過多に
用いるときは、得られるポリウレタンエラストマーの低
温における反発弾性を低くするので、通常、2価アルコ
ールと3価アルコールとの合計量に基づいて、40モル
%以下の範囲で用いられる。
【0023】これら硬化剤は、前記プレポリマーの含有
するイソシアネート基に対して、通常、硬化剤の有する
水酸基がモル比で1.00〜1.20の範囲にあるように、
好ましくは、1.05前後になるように用いられる。
【0024】本発明によるブレード体は、以上のように
して得られるブレード部材を支持体に接着一体化するこ
とによって得ることができる。例えば、前述したよう
に、予め支持体に接着剤を塗布し、乾燥させ、これをブ
レード部材を成形するための金型内に取付け、金型内に
ポリウレタンエラストマーの原材料を注入し、架橋硬化
させることによって、ポリウレタンエラストマーからな
るブレード部材を形成すると同時に、これを支持体に接
着することができ、かくして、ブレード体を得ることが
できる。また、別の方法として、遠心成形法等によっ
て、ポリウレタンエラストマーの板状体を成形し、これ
を所要の寸法に裁断してブレード部材とした後、接着剤
によって、支持体に接着することによっても、ブレード
体を得ることができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0026】実施例1 分子量2000、分子の両末端に、水酸基をもつ反応性
基を有する両末端反応性のジメチルポリシロキサン(前
記一般式において、Rが−C3H6OC2H4OH 基であるもの、
信越化学工業(株)製KF−6001)と4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業
(株)製ミリオネートMT)とをNCO基当量2.0にて
反応器に仕込み、窒素気流下、90℃で4時間攪拌、反
応させて、イソシアネート基含有量3.35%のプレポリ
マーを得た。
【0027】このプレポリマーを減圧下、90℃に加熱
して脱泡した。次いで、このプレポリマー100重量部
に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロ
パンとの混合物(1,4−ブタンジオール/トリメチロー
ルプロパンモル比60/40)を3.41g加え、空気を
巻き込まないように数分間、激しく攪拌した後、150
℃の金型内に注入し、1時間、一次硬化させた。この
後、110℃で24時間、二次硬化させ、脱型して、白
色で均一な硬化物を得た。この硬化物を所定の寸法に裁
断して、ブレード部材を得、これをホットメルト接着剤
にて支持体(表面処理鋼板)に接着して、電子写真装置
用クリーニング・ブレードを得た。
【0028】このブレード部材の特性を表1に示す。ま
た、得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電
子写真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なっ
たところ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング
性能は、常温、0℃及び35℃のいずれの場合も、40
00枚まで良好であって、温度依存性は認められなかっ
た。
【0029】実施例2 プレポリマー100重量部に対して、硬化剤として、1,
4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合
物(1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンモ
ル比85/15)を3.05g加えた以外は、実施例1と
同様にして、白色で均一なブレード部材と電子写真装置
用クリーニング・ブレードを得た。
【0030】このブレード部材の特性を表1に示す。ま
た、得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電
子写真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なっ
たところ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング
性能は、常温、0℃及び35℃のいずれの場合も、40
00枚まで良好であって、温度依存性は認められなかっ
た。
【0031】実施例3 実施例1と同じジメチルポリシロキサンと4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートとをNCO基当量1.5にて
反応させた以外は、実施例1と同様にして、イソシアネ
ート基含有量1.76%のプレポリマーを得た。
【0032】このプレポリマーを減圧下、90℃に加熱
して脱泡した。次いで、このプレポリマー100重量部
に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロ
パンとの混合物(1,4−ブタンジオール/トリメチロー
ルプロパンモル比60/40)を1.79g加え、空気を
巻き込まないように数分間、激しく攪拌した後、150
℃の金型内に注入し、1時間、一次硬化させた。この
後、110℃で24時間、二次硬化させて、白色で均一
な硬化物を得た。これを所定の寸法に裁断して、ブレー
ド部材とし、これをホットメルト接着剤にて支持体(表
面処理鋼板)に接着して、電子写真装置用クリーニング
・ブレードを得た。
【0033】ブレード部材の特性を表1に示す。また、
得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電子写
真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なったと
ころ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング性能
は、常温、0℃及び35℃のいずれの場合も、4000
枚まで良好であって、温度依存性は認められなかった。
【0034】
【0035】実施例 ポリオール成分として、前記KF−6001/ポリエチ
レンアジペートエステルモル比80/20の混合物を用
いた以外は、実施例1と同様にして、ブレード部材及び
クリーニング・ブレードを得た。
【0036】比較例1 実施例1と同じジメチルポリシロキサンと4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートとをNCO基当量3.5にて
反応させた以外は、実施例1と同様にして、イソシアネ
ート基含有量7.3%のプレポリマーを得た。
【0037】このプレポリマーを減圧下、90℃に加熱
して脱泡した。次いで、このプレポリマー100重量部
に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロ
パンとの混合物(1,4−ブタンジオール/トリメチロー
ルプロパンモル比60/40)を7.43g加え、空気を
巻き込まないように数分間、激しく攪拌した後、150
℃の金型内に注入し、1時間、硬化させた。
【0038】しかし、得られた生成物は、硬化が不十分
であったので、更に、3時間硬化させた。このようにし
て得られた硬化物も、その表面にかなりのむらが生じて
いるのが認められた。この硬化物を110℃で24時
間、二次硬化させた後、所定の寸法に裁断して、ブレー
ド部材とし、これをホットメルト接着剤にて支持体(表
面処理鋼板)に接着して、電子写真装置用クリーニング
・ブレードを得た。
【0039】ブレード部材の特性を表2に示す。また、
得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電子写
真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なったと
ころ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング性能
は、常温、0℃及び35℃のいずれの場合も、1000
枚の複写によって、クリーニング不良が発生し、クリー
ニング性に劣るものであった。
【0040】比較例2 ポリオール成分として、ポリテトラメチレングリコール
(PTMG)を用いた以外は、実施例1と同様にして、
ブレード部材及びクリーニング・ブレードを得た。
【0041】ブレード部材の特性を表2に示す。また、
得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電子写
真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なったと
ころ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング性能
は、常温では4000枚の複写によってクリーニング不
良が発生し、0℃では3000枚の複写によってクリー
ニング不良が発生し、クリーニング性能に著しい温度依
存性がみられた。また、35℃では500枚の複写によ
って異音が発生した。
【0042】比較例3 ポリオール成分として、ポリエチレンアジペートエステ
ル(PEAE)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、ブレード部材及びクリーニング・ブレードを得た。
ブレード部材の特性を表2に示す。また、得られたクリ
ーニング・ブレードを市販の静電式電子写真複写機に装
着し、所定の温度で連続複写を行なったところ、上記ク
リーニング・ブレードのクリーニング性能は、常温では
3000枚の複写まで良好であったが、0℃では最初の
複写からクリーニング不良が発生し、クリーニング性能
に著しい温度依存性がみられた。また、35℃では15
00枚の複写によって異音が発生した。
【0043】比較例4 ポリオール成分として、前記KF−6001/ポリエチ
レンアジペートエステルモル比40/60の混合物を用
いた以外は、実施例1と同様にして、ブレード部材及び
クリーニング・ブレードを得た。
【0044】ブレード部材の特性を表2に示す。また、
得られたクリーニング・ブレードを市販の静電式電子写
真複写機に装着し、所定の温度で連続複写を行なったと
ころ、上記クリーニング・ブレードのクリーニング性能
は、常温では3000枚の複写でクリーニング不良が発
生し、0℃では僅かに300枚の複写でクリーニング不
良が発生し、クリーニング性能に著しい温度依存性がみ
られた。また、35℃では1000枚の複写によって異
音が発生した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明による電子写真装
置用ブレード体は、ブレード部材を支持体に接着してな
る電子写真装置用ブレード体において、ブレード部材が
ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応させ
てなるポリウレタンエラストマーからなると共に、上記
ポリオール成分の少なくとも一部が分子の両末端に活性
水素を有する反応性基をもつポリシロキサンであり、硬
度(JIS A)が65〜80の範囲にあり、0〜60
℃の温度域において反発弾性が実質的に一定であり、か
くして、広い温度域において、一定してクリーニング性
等の性能にすぐれ、しかも、耐久性にすぐれるブレード
体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、ブレード体の一例を示す要部斜視図であ
る。
【図2】は、ブレード体の他の一例を示す要部斜視図で
ある。 1…ブレード部材、2…接着剤、3…支持体。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−318021(JP,A) 特開 平7−98558(JP,A) 特開 平1−129282(JP,A) 実開 平4−61364(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/10 G03G 15/02 - 15/02 103 G03G 15/08 - 15/095 G03G 15/11 G03G 15/16 - 15/16 103 G03G 15/20 105

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレード部材を支持体に接着してなる電子
    写真装置用ブレード体において、ブレード部材が分子の
    両末端に活性水素を有する反応性基をもつポリシロキサ
    ンを75モル%以上含有するポリオール成分とポリイソ
    シアネート成分とをNCO当量1.1〜2.5の範囲にて反
    応させてプレポリマーとし、これを硬化剤にて硬化させ
    てなるポリウレタンエラストマーからなり、JIS A
    硬度が60〜80の範囲にあると共に、0〜60℃の温
    度範囲において反発弾性が実質的に一定であることを特
    徴とする電子写真装置用ブレード体。
  2. 【請求項2】ブレード部材を支持体に接着してなる電子
    写真装置用ブレード体において、ブレード部材が分子の
    両末端に活性水素を有する反応性基をもつポリシロキサ
    ンとポリイソシアネート成分とをNCO当量1.1〜2.5
    の範囲にて反応させてプレポリマーとし、これを硬化剤
    にて硬化させてなるポリウレタンエラストマーからな
    り、JIS A硬度が60〜80の範囲にあると共に、
    0〜60℃の温度範囲において反発弾性が実質的に一定
    であることを特徴とする電子写真装置用ブレード体。
  3. 【請求項3】硬化剤が2価アルコールと40モル%以下
    の3価アルコールとの混合物からなる請求項1又は2に
    記載の電子写真装置用ブレード体。
  4. 【請求項4】ポリシロキサンがジメチルポリシロキサン
    である請求項1又は2記載の電子写真装置用ブレード
    体。
  5. 【請求項5】ブレード部材を支持体に接着してなる電子
    写真装置用ブレード体の製造方法において、分子の両末
    端に活性水素を有する反応性基をもつポリシロキサンを
    75モル%以上含有するポリオール成分とポリイソシア
    ネート成分とNCO当量1.1〜2.5の範囲にて反応さ
    せてプレポリマーとし、これを2価アルコールと40モ
    ル%以下の3価アルコールとの混合物からなる硬化剤に
    て硬化させて、ポリウ レタンエラストマーからなり、J
    IS A硬度が60〜80の範囲にあると共に、0〜6
    0℃の温度範囲において反発弾性が実質的に一定である
    ブレード部材を得ることを特徴とする電子写真装置用ブ
    レード体の製造方法。
  6. 【請求項6】ブレード部材を支持体に接着してなる電子
    写真装置用ブレード体の製造方法において、ブレード部
    材が分子の両末端に活性水素を有する反応性基をもつポ
    リシロキサンとポリイソシアネート成分とをNCO当量
    1.1〜2.5の範囲にて反応させてプレポリマーとし、こ
    れを2価アルコールと40モル%以下の3価アルコール
    との混合物からなる硬化剤にて硬化させて、ポリウレタ
    ンエラストマーからなり、JIS A硬度が60〜80
    の範囲にあると共に、0〜60℃の温度範囲において反
    発弾性が実質的に一定であるブレード部材を得ることを
    特徴とする電子写真装置用ブレード体の製造方法。
  7. 【請求項7】プレポリマーの含有するイソシアネート基
    に対して、硬化剤の有する水酸基がモル比で1.00〜1.
    20の範囲にあるように硬化剤を用いる請求項5又は6
    に記載の電子写真装置用ブレード体の製造方法。
  8. 【請求項8】ポリシロキサンがジメチルポリシロキサン
    である請求項5又は6記載の電子写真装置用ブレード体
    の製造方法。
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