JP3153921U - 食材混捏器 - Google Patents
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Abstract
【課題】食材を混捏する過程で、混捏する材料を容器内に篩にかけながら徐々に投入し、簡単な構造で作業の負荷を軽減するとともに、滑らかな混捏生地を生成することができる食材混捏器を提供する。【解決手段】粉末状食材と液状食材とからなる食材を混捏する食材混捏器は、下層容器2と、該下層容器2の上に重ねる上層容器3とからなる混捏器本体と、上記下層容器2内に配置され下層容器2内の食材を混捏する混捏部材5と、上層容器3内に配置され上層容器3内の粉末状食材を攪拌する攪拌部材6と、上記混捏部材5と攪拌部材6とを一体で作動させるハンドル7とを備え、上記上層容器3は底面に多数の小孔20を設け、上記攪拌部材6は上層容器3の底面上を摺接しながら移動し、上層容器3内の粉末状食材を上記小孔20から上記下層容器2内に供給する。【選択図】図2
Description
本考案は、食材混捏機器、詳しくは小麦粉などの粉末状食材を篩いにかけながら少しずつ牛乳などの液体状食材と混捏することができる食材混捏器に関するものである。
従来、小麦粉に水を加えて混練することによりグルテンを生成する小麦粉混練玩具が提案されている(例えば、特許文献1)。この小麦粉混練玩具は容器内に材料となる小麦粉及び水を所定の比率にて容器内に入れ、ハンドルを回すと蓋内の減速機構を介してシャフトが回転し、羽根が容器内に於いてカップ内の小麦粉と水を撹拌及び混練して、グルテン化させるようにしたものである。
本考案が解決しようとする問題点は、上述の小麦粉混練玩具は容器の中に混捏する材料となる小麦粉及び水を予め入れた状態でクランクハンドルを回して羽根を回転させて混練するが、全ての材料が容器内に入った状態で作業を開始するため、負荷が大きく子供には容易に作業ができなくなるため負荷を小さくするため減速機構を設けなければならず、構造も複雑になり製造コストも大きくなる問題があった。
本考案は、上記問題点を解決し、食材を混捏する過程で、混捏する材料を容器内に篩にかけながら徐々に投入し、簡単な構造で作業の負荷を軽減するとともに、滑らかな混捏生地を生成することができる食材混捏器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本考案に係る食材混捏器は、粉末状食材と液状食材とからなる食材を混捏して混捏生地を生成する以下の要件を備えることを特徴とする。
イ)上記食材混捏器は、下層容器と、該下層容器の上に重ねる上層容器とからなる混捏器本体と、上記下層容器内に配置され下層容器内の食材を混捏する混捏部材と、上層容器内に配置され上層容器内の粉末状食材を攪拌する攪拌部材と、上記上層容器上に配置され上記混捏部材と攪拌部材とを一体で作動させるハンドルとを備えること
(ロ)上記上層容器は底面に多数の小孔を設け、上記攪拌部材は上層容器の底面上を摺接しながら移動し、上層容器内の粉末状食材を上記小孔から上記下層容器内に供給すること
(ハ)上記混捏部材、攪拌部材及びハンドルとは上記混捏器本体に着脱可能であること
イ)上記食材混捏器は、下層容器と、該下層容器の上に重ねる上層容器とからなる混捏器本体と、上記下層容器内に配置され下層容器内の食材を混捏する混捏部材と、上層容器内に配置され上層容器内の粉末状食材を攪拌する攪拌部材と、上記上層容器上に配置され上記混捏部材と攪拌部材とを一体で作動させるハンドルとを備えること
(ロ)上記上層容器は底面に多数の小孔を設け、上記攪拌部材は上層容器の底面上を摺接しながら移動し、上層容器内の粉末状食材を上記小孔から上記下層容器内に供給すること
(ハ)上記混捏部材、攪拌部材及びハンドルとは上記混捏器本体に着脱可能であること
なお、前記食材混捏器を樹脂で形成し、該食材混捏器が混捏して生成する食品生地がパン生地であることが好ましい。
また、前記食材混捏器は前記上層容器の小孔を蒸気孔として機能させ、前記混捏器本体で蒸し器を構成するようにしてもよい。
請求項1の考案によれば、下層容器に液状食材を入れ、上層容器に粉末状食材を入れてハンドルを回すことにより、上層容器内の粉末状食材は攪拌されながら小孔から少しずつ下層容器内に篩いにかけられたように落下し、落下した粉末状食材は少しずつ混捏部材で液状食材と混捏することができるので、一度に混ざる事がなく順次撹拌されるため、粒状の固まりである「だま」が生じにくく滑らかな混捏生地を年少者でも生成することができ、親子で共同して作業ができる新しい発想の食材混捏器を提供することができる。
請求項2の考案によれば、食材混捏器を直接電子レンジにセットすることができるので、混捏生地を電子レンジで発酵処理させることが可能になりパン生地を生成することができる。
請求項3の考案によれば、上層容器の小孔が蒸気孔として機能するので、混捏器本体で蒸し器を構成することができるので、食材を混捏するだけではなく肉まんやアンマンを蒸す蒸し器として利用することができる。
図1は、本考案に係る食材混捏器Aを示し、この食材混捏器Aは混捏器本体1を、下層容器2と、この下層容器2の上に重ねる上層容器3と、上層容器3の上面に被せる蓋体4とで構成し、図2に示すように、上記下層容器2内には小麦粉、バター、牛乳など食材を混捏する混捏部材5と、上層容器3内に配置され上層容器3内に収容した小麦粉を攪拌する攪拌部材6と、上記混捏部材5と攪拌部材6とを一体で作動させるハンドル7とを備えたものである。
下層容器2は、樹脂製で底面が滑らかに湾曲した鍋状のボウル10の外周側にはボウルを支持する支持板11が形成され、ボウル10の中央には混捏部材5を回転可能に支持する支持軸12が上方に突出して形成されている。
混捏部材5は軸体15と、軸体15の下部に形成された羽根16とで構成され、羽根16は上記ボウル10の内周面と相似形の板状で、複数の開口部17が形成されている。軸体15は下端には上記ボウル10の支持軸12に係合する係合凹部18が形成され、支持軸12を中心に羽根がボウル10内を回転できるようになっており、上部は6角柱状に形成されて攪拌部材6の嵌合凹部29に嵌合する嵌合軸19を構成している。
上層容器3は底が浅い有底円筒状の樹脂製の容器で、底面には小孔20が多数形成され篩を構成している。中央には上記混捏部材5の軸体15の上部を突出させるとともに軸支する軸受21が形成されている。この上層容器3の下端3aの径は上記下層容器2のボウル10の内径に略等しくなるように形成され、下層容器2に載せたときに安定して下層容器2に支持されるようになっており、上端縁3bは外方に膨出し蓋体4を載置できるようになっている。
攪拌部材6は、軸体25と軸体25の下端に形成された攪拌体26とで構成され、攪拌体26は軸体25の下端から外方に放射状に突出した細い長板27と長板27の先端部を連結する環状の連結板28とで構成されている。そして、軸体25の下端には上記混捏部材5の嵌合軸19に嵌合する嵌合凹部29が形成され、嵌合時には混捏部材5のボウル10内の回転と連動して攪拌部材6は上層容器3内を回転できるようになっている。また、軸体25の上部は6角柱状に形成されてハンドル7の嵌合凹部36に嵌合する嵌合軸30を構成している。
蓋体4は、上層容器3の上面を覆うとともに上層容器3内の状態が視認できるように透明な樹脂で形成されたもので、中央にはハンドル7の軸体35を挿入させるとともに支持する軸受穴31が形成されている。蓋体4の下面周縁には上記上層容器3の内周面に係合する係合縁4aが下方に突出して形成され、蓋体4を上層容器3に安定して載置できるようにして、ハンドル7の回転操作時に蓋体4がぶれてハンドル7がスムースに回転操作できなくならないようにしている。
ハンドル7は軸体35の下端に上記攪拌部材6の嵌合軸30に嵌合する嵌合凹部36が形成され、嵌合凹部36を攪拌部材6の嵌合軸30に嵌合させれば、ハンドル7の回転操作で、攪拌部材6と混捏部材5とを一体で回転させることができるようになっている。
次に、上記構成の食材混捏器Aを使用して小麦粉にイースト菌等を混合した粉末状食材とバター、牛乳からなる液状食材とを混捏して混捏生地としてパン生地を生成する手順について説明する。先ず、図3(a)に示すように、下層容器2の支持軸12に混捏部材5の係合凹部18を差し込んで下層容器2に混捏部材5をセットした後、バターa、牛乳bを入れ、電子レンジで1分程度加熱する。
バターaが溶けて牛乳bと混ざったら電子レンジから取り出して、図3(b)に示すように、上層容器3を下層容器2の上に重ねると、上層容器3の軸受21から混捏部材5の嵌合軸19が突出するので、この嵌合軸19に攪拌部材6の嵌合凹部29を嵌合させて、混捏部材5と攪拌部材6とを連結した状態にした後(図3(c)参照)、上層容器3の中に小麦粉にイースト菌等を混合した粉末状食材cを入れる。
上層容器3に粉末状食材cを入れたら、図3(d)に示すように、上層容器3に蓋体4を被せる。蓋体4を被せると軸受穴31内に攪拌部材6の嵌合軸30が露出するので、ハンドル7の軸体35を軸受穴31内に差し込むと、嵌合凹部36が嵌合軸30に嵌合して、図1に示すような、食材混捏器Aを組み上げることができる。
この状態では、下層容器2内には液状食材である溶けたバターaと牛乳bとが収容され、上層容器3内には小麦粉cが収容されているので、ハンドル7を回すと、ハンドル7と一体で混捏部材5と攪拌部材6とが回る。攪拌部材6の攪拌体26は上層容器3の底面上を摺動しながら回転するので、図4に示すように、上層容器3内の粉末状食材cは攪拌されながら、一部は底面に形成された小孔20から下層容器2のボウル10内に篩に掛けられたと同様にして順次落下していく。ボウル10内では混捏部材5が回転しているので羽根16によって落下した粉末状食材cは溶けたバターaと牛乳bとに混捏されパン生地の下地ができあがる。この際、粉末状食材cが篩にかけられて徐々に落下することにより、バターaと牛乳bの液状食材と一度に混ざる事がなく順次撹拌されるため、「だま」が生じにくく年少者でも容易に混捏作業を行う事ができる。
蓋体4は透明なので、上層容器3内の粉末状食材cが減っていくのを確認でき、全ての末状食材cがボウル10内に落下し、所定時間(例えば、3分間)混捏したならば、ハンドル7、蓋体4、上層容器3、混捏部材5を外し、下層容器2に蓋体4で蓋をしてボウル10内にパン生地が入った状態で電子レンジで所定時間(例えば、30秒間)加熱する。加熱後、電子レンジから下層容器2を取り出して室温で所定時間(例えば、5分間)放置すると一次発酵が進行する。
パン生地を一次発酵させたならば、二次発酵がしやすいように、図示しないヘラでパン生地に切り込みを入れて等分に分割をした後、再び、電子レンジで所定時間(例えば、30秒間)加熱する。加熱後、電子レンジより取り出して室温で所定時間(例えば、5分間)放置すると二次発酵が進行する。
パン生地の二次発酵が終了したら、ボウル10内からパン生地を取り出して型や麺棒でパン生地をかたどり、10分程度寝かせた後、焼き上げれば焼成したパンができあがる。
上述したように、下層容器2に液状食材であるバターa、牛乳bを入れ、上層容器3に粉末状食材cを入れてハンドル7を回すことにより、上層容器3内の粉末状食材cは篩いにかけられたように攪拌されながら小孔20から下層容器2内に落下し、落下した粉末状食材cは混捏部材5でバターa、牛乳bと混捏することができ、混捏が終わったら他の容器に移し替えることなく電子レンジで発酵させる事ができるので、食材を他の容器に移し替えすることなく1つの容器でパン生地を作る工程を終結することができ、年少者にも容易に作業ができるので親子で共同して作業ができる新しい発想の食材混捏器を提供することができる。
なお、上述の食材混捏器Aは、粉末状食材として小麦粉、液状食材としてバター、牛乳を混捏し、パン生地を生成する場合について説明したが、少量の塩を加えた小麦粉を粉末状食材、水を液状食材として混捏し、うどん生地を生成してもよく、粉末状食材と液状食材と混捏して混捏生地を作成するものであればパン生地に限定されるものではない。
また、上述の食材混捏器Aは、図5(a)(b)に示すように、下層容器2のボウル10に水dを入れ、上層容器3を載せて、上層容器3の中に肉まんやアンマン等の食品eを入れ、蓋体4を被せて電子レンジで加熱して、ボウル10内の水を沸騰させれば、ボウル10内の蒸気は上層容器3の小孔20を通過して上層容器3内に充満して食品eを蒸上げるとともに蒸気は蓋体4の軸受穴31から外部に放出することができるので、小孔20を蒸気孔とする蒸し器として混捏器本体1を利用することができ、単にパン生地を混捏するだけではなく蒸し器としても活用できる食材混捏器Aを実現することができる。
1 混捏器本体
2 下層容器
3 上層容器
4 蓋体
5 混捏部材
6 攪拌部材
7 ハンドル
10 ボウル
20 小孔
A 食材混捏器
2 下層容器
3 上層容器
4 蓋体
5 混捏部材
6 攪拌部材
7 ハンドル
10 ボウル
20 小孔
A 食材混捏器
Claims (3)
- 粉末状食材と液状食材とからなる食材を混捏して混捏生地を生成する以下の要件を備えることを特徴とする、食材混捏器。
イ)上記食材混捏器は、下層容器と、該下層容器の上に重ねる上層容器とからなる混捏器本体と、上記下層容器内に配置され下層容器内の食材を混捏する混捏部材と、上層容器内に配置され上層容器内の粉末状食材を攪拌する攪拌部材と、上記上層容器上に配置され上記混捏部材と攪拌部材とを一体で作動させるハンドルとを備えること
(ロ)上記上層容器は底面に多数の小孔を設け、上記攪拌部材は上層容器の底面上を摺接しながら移動し、上層容器内の粉末状食材を上記小孔から上記下層容器内に供給すること
(ハ)上記混捏部材、攪拌部材及びハンドルとは上記混捏器本体に着脱可能であること - 前記食材混捏器を樹脂で形成し、該食材混捏器が混捏して生成する混捏生地がパン生地である、請求項1記載の食材混捏器。
- 前記食材混捏器は前記上層容器の小孔を蒸気孔として機能させ、前記混捏器本体で蒸し器を構成する、請求項1記載の食材混捏器。
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