JP3153563B2 - インライン型カラー受像管用偏向装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、インライン型カラー
受像管用偏向装置に係り、特に高解像度カラーディスプ
レイ管などに好適なインライン型カラー受像管用偏向装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にカラー受像管は、図５に示すよう
に、電子銃１から放出される３電子ビーム2B，2G，2Rを
外囲器３のファンネル４の外側に装着された偏向ヨーク
５の水平および垂直偏向コイルから発生する水平および
垂直偏向磁界により偏向し、シャドウマスク６を介し
て、パネル７内面に形成された蛍光体スクリーン８を水
平、垂直走査することにより、この蛍光体スクリーン８
上にカラー画像を表示する構造に形成されている。

【０００３】このようなカラー受像管において、特に電
子銃１を同一水平面上を通るセンタービーム2Gおよび一
対のサイドビーム2B，2Rからなる一列配置の３電子ビー
ム2B，2G，2Rを放出するインライン型電子銃とし、これ
にピンクッション形水平偏向磁界を発生する水平偏向コ
イルおよびバレル形垂直偏向磁界を発生する垂直偏向コ
イルからなる偏向ヨーク５と組合わせて、上記一列配置
の３電子ビーム2B，2G，2Rを自己集中するセルフコンバ
ーゼンス方式インライン型カラー受像管が普及してい
る。

【０００４】しかし、このセルフコンバーゼンス方式イ
ンライン型カラー受像管においては、管特性や管組立て
誤差などに基づいて各種画面歪が発生する。

【０００５】その一つに、センタービーム2Gと一対のサ
イドビーム2B，2Rとに対する偏向感度が相違するために
発生するコマ収差がある。すなわち、セルフコンバーゼ
ンス方式インライン型カラー受像管においては、図６に
示すように、回路的な補正手段を要することなく、画面
10全域にわたり、一対のサイドビーム2B，2Rのパターン
11B ，11R は一致させることができるが、センタービー
ム2Gのパターン11G と一対のサイドビーム2B，2Rのパタ
ーン11B ，11Rとは、センタービーム2Gと一対のサイド
ビーム2B，2Rに対する偏向感度の相違のために、一致さ
せることはむつかしく、画面10水平軸（Ｘ軸）端および
垂直軸（Ｙ軸）端にＨCR，ＶCRで示すコマ収差が発生す
る。

【０００６】このコマ収差の大きさは、通常の９０度偏
向カラー受像管では、ＨCRが０．５mm程度、ＶCRが１．
０〜２．０mm程度であり、一般的には、電子銃のビーム
放出端側電極に偏向ヨークの後部漏洩磁界と磁気的に結
合して、相対的に一対のサイドビームに対する偏向感度
をセンタービームに対する偏向感度より弱めるフィール
ド・コントローラといわれる磁性体素子を配置すること
により補正される。

【０００７】しかし、最近のカラーディスプレイ管のよ
うに水平偏向周波数が高周波化し、たとえば６４kHz 程
度にもなると、上記磁性体からなるフィールド・コント
ローラでは、交流損失のために非対称なコンバーゼンス
・エラーが発生する。そのため、このような高周波偏向
管の場合は、フィールド・コントローラの交流損失によ
るコンバーゼンス・エラーを何らかの手段で打消すか、
あるいはフィールド・コントローラのかわりに、発生す
るコマ収差を偏向ヨークの磁界で補正する手段がとられ
る。この場合、ＨCRについては０．５mm程度であるた
め、水平偏向コイルの磁界分布を調整することにより補
正することができる。しかしＶCRについては、補正量が
大きく、垂直偏向コイルだけでは補正困難であるため、
垂直偏向コイルに直列に垂直サブコイルを接続して補正
することがおこなわれる。

【０００８】図７にその一例としてセミトロイダル型偏
向ヨークに垂直サブコイルを接続した偏向装置を示す。
この偏向装置の偏向ヨーク５は、モールド13の内側に配
置されたサドル型水平偏向コイル（主水平偏向コイル）
（図示せず）と、モールド13の外側にコア14に巻回され
て配置されたトロイダル型垂直偏向コイル15（主垂直偏
向コイル）とからなり、垂直サブコイル16は、一対のコ
字状コア17にコイル18が巻回された構成からなり、上記
偏向ヨーク５の後端部（電子銃側端部）に水平軸（３電
子ビームの配列軸）を挟んで上下対称に配置されてい
る。

【０００９】この垂直サブコイル16のコイル18は、垂直
偏向コイル15に直列接続され、垂直偏向周期に同期し、
かつ垂直偏向コイル15の発生するバレル形垂直偏向磁界
に対応して、図８に示すようにピンクッション形磁界19
を発生してＶCRを補正する。しかし、このような垂直サ
ブコイル16により画面垂直軸端部のＶCRを最適に補正し
たとすると、画面垂直軸中間部近傍が過補正となる。

【００１０】すなわち、垂直サブコイル16により補正を
おこなわない場合（垂直サブコイル16を短絡）の画面垂
直軸方向のＶCRは、図９に曲線20で示したようにほぼ２
次関数的に変化する。したがって、画面垂直軸方向のＶ
CRをすべての点において適正に補正するためには、垂直
サブコイル16の発生するピンクッション形磁界を、その
画面垂直軸方向の変化に対応する２次関数的な強度分布
にする必要がある。しかし上記垂直サブコイル16による
画面垂直軸端部での補正量は、画面垂直軸中間部に対し
てリニアであるため（実験的に確認されている）、画面
垂直軸端部のＶCRを最適に補正すると、図１０に示すよ
うに、画面垂直軸中間部ｙ1 および端部ｙ2 でのコマ収
差ＶCRをそれぞれＶCR（ｙ1 ），ＶCR（ｙ2 ）として示
すように画面垂直軸中間部で過補正となる。

【００１１】すなわち、一般にＶCRの補正は、画面対角
部にグリーン・ドゥループＧＤといわれる歪が存在する
ため、通常画面垂直軸端部では、ＶCR（ｙ2 ）＝０．１
〜０．１５mmに設定され、このとき画面垂直軸中間部で
は、ＶCR（ｙ1 ）＝０．２〜０．３mmとなる。この値
は、特に最大ミスコンバーゼンス量として０．３〜０．
４mmが要求される高解像度カラーディスプレイ管にとっ
て、許容しがたい大きさであり、画面品位をいちじるし
く劣化する。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、セルフ
コンバーゼンス方式インライン型カラー受像管について
は、センタービームと一対のサイドビームとに対する偏
向感度の相違によりコマ収差ＨCR，ＶCRが発生する。一
般的にはこのコマ収差は、電子銃のビーム放出端側電極
に偏向ヨークの後部漏洩磁界と磁気的に結合して、相対
的に一対のサイドビームに対する偏向感度をセンタービ
ームに対する偏向感度より弱めるフィールド・コントロ
ーラを配置することにより補正される。

【００１３】しかし最近のカラーディスプレイ管のよう
に水平偏向周波数が高周波化すると、フィールド・コン
トローラでは、その交流損失のために新たに非対称なコ
ンバーゼンスエラーが発生する。そのため、このコマ収
差を補正する手段として、補正量の小さいＨCRについて
は、水平偏向コイルの磁界分布を調整することにより補
正し、補正量の大きいＶCRについては、一対のコ字状コ
アにコイルを巻回し、そのコイルを偏向ヨークの垂直偏
向コイルに直列接続された垂直サブコイルを偏向ヨーク
の電子銃側に配置し、この垂直サブコイルの発生するピ
ンクッション形磁界により補正している。

【００１４】しかしＶCRが画面垂直軸方向に２次関数的
に変化しているのに対し、この垂直サブコイルの発生す
るピンクッション形磁界による画面垂直軸端での補正量
は、画面垂直軸中間部に対してリニアであるため、画面
垂直軸端部を最適に補正した場合、画面垂直軸中間部で
過補正となり、高解像度カラーディスプレイ管の画面品
位をいちじるしく劣化する。

【００１５】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、画面垂直軸中間部近傍のコマ収差
ＶCRを適正に補正することが可能なカラー受像管用偏向
装置を構成することを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】インライン型カラー受像
管用偏向装置において、その電子銃から放出される同一
水平面上を通る一列配置の３電子ビームを垂直方向に偏
向する磁界を発生する垂直偏向コイルを有する偏向ヨー
クの電子銃側に、一対のコ字状コアに上記垂直偏向コイ
ルに直列接続されるコイルが巻回され、上記偏向ヨーク
の電子銃側にピンクッション形磁界を発生する垂直サブ
コイルを３電子ビームの配列軸を挟んで上下対称に配置
し、この垂直サブコイルの発生するピンクッション形磁
界の強度を、偏向ヨークの垂直偏向周期に同期しかつこ
の垂直偏向周期の始点近傍、始点近傍から１／２周期ま
での間、１／２周期から終点近傍までの間および終点近
傍においてそれぞれ独立に調整する補正電流成形回路を
垂直サブコイルに接続した。

【００１７】

【作用】上記のように、偏向ヨークの電子銃側にピンク
ッション形磁界を発生する垂直サブコイルを配置し、こ
の垂直サブコイルに補正電流成形回路を接続して、その
ピンクッション形磁界の強度を、偏向ヨークの垂直偏向
周期に同期し、かつ垂直偏向周期の始点近傍、始点近傍
から１／２周期までの間、１／２周期から終点近傍まで
の間および終点近傍においてそれぞれ独立に調整可能に
すると、垂直偏向周期の始点近傍および終点近傍に対応
する画面垂直軸端部のコマ収差ＶCRを最適に補正できる
ばかりでなく、始点近傍から１／２周期までの間および
１／２周期から終点近傍までの間に対応する画面垂直軸
中間部近傍のコマ収差ＶCRも適正に補正することができ
る。

【００１８】

【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。

【００１９】図１にその一実施例であるインライン型カ
ラー受像管用偏向装置の構成を、また図２にその装着状
態を示す。この偏向装置は、インライン型カラー受像管
30のファンネル４の径大部31と電子銃を内蔵するネック
32との境界部外側に装着される偏向ヨーク５と、この偏
向ヨーク５の後端部（電子銃側端部）に配置された垂直
サブコイル16と、この垂直サブコイル16に接続された補
正電流成形回路33とからなる。

【００２０】上記偏向ヨーク５は、従来のインライン型
カラー受像管用偏向装置と同一構造に形成され、電子銃
から放出される同一水平面上を通るセンタービームおよ
び一対のサイドビームからなる一列配置の３電子ビーム
を水平方向に偏向するピンクッション形水平偏向磁界を
発生する水平偏向コイル、および垂直方向に偏向するバ
レル形垂直偏向磁界を発生する垂直偏向コイルを備え
る。図２には、モールド13の内側に上下一対のサドル型
水平偏向コイル（図示せず）が配置され、モールド13の
外側に、コア14に巻回されたトロイダル型垂直偏向コイ
ル15が配置されたセミトロイダル型偏向ヨークが示され
ている。

【００２１】垂直サブコイル16は、従来のそれと同様に
一対のコ字状コアにコイル18を巻回したものであり、上
記偏向ヨーク５の後端部に、インライン型カラー受像管
の電子銃から放出される３電子ビームの配列軸（水平
軸）を挟んで上下対称に配置され、その各コイル18は、
上記偏向ヨーク５の垂直偏向コイル15に直列接続されて
いる。

【００２２】補正電流成形回路33は、上記偏向ヨーク５
の外側上に取付けられ、図１に示すように、可変抵抗35
とダイオード36との４個の直列接続回路 37a〜37d がブ
リッジ状に接続された回路38と、この回路38に一対のト
ランジスタ39を介して接続された一対の抵抗40a ，40b
、ダイオード41a ，41b の直列接続回路 42a，42b と
を有する。この一対の直列接続回路42a ，42b は、各ト
ランジスタ39のベースに接続され、そのエミッタがそれ
ぞれ上記ブリッジ状接続回路38の両端に、またコレクタ
ーは、共通接続されて上記ブリッジ状接続回路38の他の
一端に接続されている。そして、このブリッジ状接続回
路38の残りの一端が垂直サブコイル16の一端に接続され
ている。なお、43は上記ブリッジ状接続回路38の両端間
に挿入された抵抗、44は同じくブリッジ状接続回路38の
両端と垂直サブコイル16の他端との間に挿入された一対
のダイオードである。

【００２３】このように構成された偏向装置において、
上下一対の垂直サブコイル16が偏向ヨーク５の垂直偏向
周期に同期し、かつ垂直偏向コイル15の発生するバレル
形垂直偏向磁界に対応して偏向ヨーク５の後端部にピン
クッション形磁界を発生することは、従来の垂直サブコ
イルを備える偏向装置（図７参照）と同様であるが、特
にこの例の偏向装置は、補正電流成形回路33の接続によ
り、垂直サブコイル16の発生するピンクッション形磁界
の強度を、下記のように垂直偏向周期の始点近傍、始点
近傍から１／２周期までの間、１／２周期から終点近傍
までの間および終点近傍で任意かつ適正に調整するもの
となっている。

【００２４】今、垂直偏向コイル15に電流が供給され、
図１に示したように回路に実線で示す矢印方向の各電流
ｉ1 〜ｉ6 が流れ、かつ直列接続回路42a に流れる電流
ｉ4がこの回路42a の抵抗40a の調整により、垂直偏向
周期の始点近傍でのみ流れるように調整すると、この電
流ｉ4 がトランジスタ39のベースに流込むことにより、
比較的大きなコレクター電流ｉ5 が流れる。その結果、
ブリッジ状接続回路38の直列接続回路 37bに流れる電流
ｉ6 が減少する。したがって図３（ａ）に鋸歯状波形の
偏向電圧46で示す垂直偏向周期の始点近傍の区間Ａで
は、主に電流ｉ1，ｉ2 ，ｉ3 ，ｉ4 ，ｉ5 が流れ、こ
のとき、直列接続回路 37cに流れる電流ｉ3 をこの回路
37cの可変抵抗35により調整することにより、図３
（ｂ）に同（ａ）に対応して示すように、垂直サブコイ
ル16に流れるパラボラ波形の電流47を破線48a で示すよ
うに調整することができる。これにより、垂直サブコイ
ル16の発生するピンクッション形磁界を垂直偏向周期の
始点近傍で他の区間とは独立に調整することができる。

【００２５】また、垂直偏向周期の始点近傍から１／２
周期までの間では、図３（ａ）に示したように、この始
点近傍から１／２周期までの間の区間Ｂでは、偏向電圧
46が垂直偏向周期の始点近傍の区間Ａよりも低下し、一
方上記のように直列接続回路42a に流れる電流ｉ4 が垂
直偏向周期の始点近傍でのみ流れるように調整されてい
るので、トランジスタ39のベースへの電流ｉ4 の流込み
はなくなる。その結果、主に電流ｉ1 ，ｉ2 ，ｉ3 ，ｉ
6 が流れる。したがってこのとき、直列接続回路 37bに
流れる電流ｉ6 をこの回路 37bの可変抵抗35により調整
することにより、図３（ｂ）に示すように、垂直サブコ
イル16に流れるパラボラ波形の電流47を破線48b で示す
ように調整することができる。これにより、垂直サブコ
イル16の発生するピンクッション形磁界を垂直偏向周期
の始点近傍から１／２周期までの間で他の区間とは独立
に調整することができる。

【００２６】図４（ａ）および（ｂ）にそれぞれ上記垂
直偏向周期の始点近傍および始点近傍から１／２周期ま
での間での垂直サブコイル16の発生するピンクッション
形磁界50の強度分布を対比して示す。なお、図４（ａ）
および（ｂ）において、2Gはセンタービーム、2B，2Rは
一対のサイドビームである。

【００２７】さらに、垂直偏向周期の後半（１／２周期
から終点近傍までの間および終点近傍）については、図
１に破線矢印で示す電流ｉ11〜ｉ16が流れ、上記垂直偏
向周期の始点近傍および始点近傍から１／２周期までの
間についての説明と同様に補正電流成形回路33に流れる
電流を直列接続回路37dおよび37aのそれぞれの可変抵抗
35を個別に調整することにより、垂直サブコイル16の発
生するピンクッション形磁界を垂直偏向周期の１／２周
期から終点近傍までの間および終点近傍で他の区間とは
独立に調整することができる。

【００２８】したがって、上記構成の偏向装置を用いる
と、インライン型カラー受像管のコマ収差ＶCRを画面垂
直軸端近傍で最適に補正できるばかりでなく、画面中間
部近傍でも適正に補正でき、その画面品位を大幅に向上
させることができ、特に最近のカラーディスプレイ管の
ように水平偏向周波数が高周波化したインライン型カラ
ー受像管に適用して大なる効果が得られる。

【００２９】

【発明の効果】インライン型カラー受像管の電子銃から
放出される同一水平面上を通る一列配置の３電子ビーム
を垂直方向に偏向する磁界を発生する垂直偏向コイルを
有する偏向ヨークの電子銃側に、一対のコ字状コアに偏
向ヨークの垂直偏向コイルに直列接続されるコイルが巻
回され、偏向ヨークの電子銃側にピンクッション形磁界
を発生する垂直サブコイルを配置し、この垂直サブコイ
ルに補正電流成形回路を接続して、垂直サブコイルの発
生するピンクッション形磁界の強度を、偏向ヨークの垂
直偏向周期に同期し、かつこの垂直偏向周期の始点近
傍、始点近傍から１／２周期までの間、１／２周期から
終点近傍および終点近傍においてそれぞれ独立に調整可
能に構成すると、垂直偏向周期の始点近傍および終点近
傍に対応する画面垂直軸端部のコマ収差ＶCRを最適に補
正できるばかりでなく、始点近傍から１／２周期までの
間および１／２周期から終点近傍までの間に対応する画
面垂直軸中間部近傍のＶCRも適正に補正することがで
き、インライン型カラー受像管の画面品位を大幅に向上
させることができ、特に水平偏向周波数が高周波化した
インライン型カラー受像管に適用して大なる効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例であるインライン型カラー
受像管用偏向装置の構成を示す回路図である。

【図２】インライン型カラー受像管に対するその偏向装
置の装着状態を示す斜視図である。

【図３】図３（ａ）はその偏向ヨークの垂直偏向コイル
に供給される垂直偏向電圧の波形図、図３（ｂ）は垂直
サブコイルに流れるパラボラ波形電流の図である。

【図４】図４（ａ）は垂直偏向周期の始点近傍で垂直サ
ブコイルの発生するピンクッション形磁界の強度分布を
示す図、図４（ｂ）は垂直偏向周期の始点近傍から１／
２周期までの間で垂直サブコイルの発生するピンクッシ
ョン形磁界の強度分布を示す図である。

【図５】従来のカラー受像管の構成を示す図である。

【図６】インライン型カラー受像管の画面に発生するコ
マ収差を説明するための図である。

【図７】従来の垂直サブコイルの配置された偏向装置の
構成を示す図である。

【図８】その垂直サブコイルの発生するピンクッション
形磁界の説明図である。

【図９】垂直サブコイルを動作させない場合の画面垂直
軸方向のコマ収差の変化を示す図である。

【図１０】従来の垂直サブコイルによる画面中間部での
過補正を説明するための図である。

【符号の説明】

2G…センタービーム 2B，2R…一対のサイドビーム ５…偏向ヨーク 14…コア 15…トロイダル型垂直偏向コイル 16…垂直サブコイル 18…コイル 30…インライン型カラー受像管33…補正電流成形回路 35…可変抵抗 36…ダイオード 37a 〜 37d…直列接続回路 38…ブリッジ状接続回路 39…トランジスタ 40a ，40b …抵抗 41a ，41b …ダイオード 42a ，42b …直列接続回路 43…抵抗 44…ダイオード

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インライン型カラー受像管の電子銃から
   放出される同一水平面上を通る一列配置の３電子ビーム
   を垂直方向に偏向する磁界を発生する垂直偏向コイルを
   有する偏向ヨークと、 一対のコ字状コアに上記垂直偏向コイルに直列接続され
   るコイルが巻回され、上記偏向ヨークの電子銃側に上記
   ３電子ビームの配列軸を挟んで上下対称に配置されてピ
   ンクッション形磁界を発生する垂直サブコイルと、 上記偏向ヨークの垂直偏向周期に同期しかつこの垂直偏
   向周期の始点近傍、始点近傍から１／２周期までの間、
   １／２周期から終点近傍までの間および終点近傍におい
   て上記ピンクッション形磁界の強度をそれぞれ独立に調
   整可能に上記垂直サブコイルに接続された補正電流成形
   回路とを具備することを特徴とするインライン型カラー
   受像管用偏向装置。