JP3153551B2 - 認識機能を高めるイソオキサゾールおよびイソチアゾール化合物 - Google Patents

認識機能を高めるイソオキサゾールおよびイソチアゾール化合物

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JP3153551B2 JP50062493A JP50062493A JP3153551B2 JP 3153551 B2 JP3153551 B2 JP 3153551B2 JP 50062493 A JP50062493 A JP 50062493A JP 50062493 A JP50062493 A JP 50062493A JP 3153551 B2 JP3153551 B2 JP 3153551B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本出願は、同時係属の米国特許出願第07/706,920(19
91年5月29日出願)の一部継続出願である。
技術分野 本発明は、神経細胞のニコチン受容体に選択的なコリ
ン作用性作動薬であるイソオキサゾールおよびイソチア
ゾール化合物とその医薬組成物、これらの化合物の製造
方法、これらの方法に使用する合成中間体、ならびにコ
リン作用性機能の低下を特徴とする痴呆および不安など
の認識障害、神経障害および精神障害の該化合物による
治療法に関する。本発明はまた、長期にわたるタバコ製
品の使用の中止により生じる禁断症状の治療または防止
方法、ならびに、他の常用物質(例えば、コカイン、ジ
アゼパムまたはアルコール)の中止に係る不安および欲
求不満症状の回復方法に関する。
発明の背景 痴呆は、健康上の非常に深刻な問題として広く認めら
れている。アルツハイマー病は、国立老齢化研究所(th
e National Institutes of Aging)によれば、高齢者の
痴呆の50%以上を占めていることが確認されており、65
歳以上のアメリカ人の死因の第4位または第5位であ
る。85歳以上のアメリカ人(米国人口の最も増加の早い
層)の40%に当たる400万人のアメリカ人がアルツハイ
マー病である。また、全パーキンソン病患者の25%も、
アルツハイマー型痴呆である。また、痴呆患者の約15%
は、アルツハイマー病と多発梗塞性痴呆を併せもってい
る。アルツハイマー病および血管性痴呆に続く第三の最
も一般的な痴呆の原因は、飲酒家の約10%が罹るアルコ
ール中毒に直接関連する脳の組織上の疾病による認識損
傷である。
痴呆に関する形態学上および機能上の欠損の一因とな
る正確な分子障害は、過去10年間にわたる徹底的な研究
にもかかわらず不明である。しかし、アルツハイマー
病、血管性痴呆およびアルコール中毒に直接関連する脳
の組織上の疾病による認識損傷に対して最も一致する異
常は、基底前脳(BF)から皮質および海馬の両方に起こ
るコリン作用系の変性である(Biglet al., in Brain C
holinergic Systems,eds.M.Steriade and D.Biesold,Ox
ford University Press,Oxford,1990,pp.364−386)。
特に、アルツハイマー病患者の脳から得た神経化学的証
拠によれば、コリン作用性神経細胞機能のマーカーが減
少するという信頼性の高い結果が示された(Perry et a
l.,Br.Med.J.1978,2:1457;Reisine et al.,Brain Res.1
978,159:477;Coyle et al.,Science 1983,219:1184;McG
eer et al.,Neurology 1984,34:741)。アルツハイマー
病の影響を受ける他の神経伝達物質系はたくさんある
(Davies,Med.Res.Rev.1983,3:221)けれども、そのよ
うな異常の相対的発生の一貫性は小さく、また、その効
果は、これらのコリン作用神経細胞機能マーカーの減少
ほど強くはない。とくに、コリン作用性ニコチン受容体
は、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の脳に
おいてかなり減少する(30〜50%)ことが一貫して報告
されている(Kellar et al.,Brain Res.,1987,436:62;W
hitehouse et al.,Neurol.1988,38:720)が、コリン作
用性ムスカリン受容体の変化はあまり顕著ではなく、受
容体のサブタイプに対する依存度が大きい。
しかし、コリン作用性神経伝達物質系の変性は、痴呆
に苦しむ人に限られるわけではなく、健康な高齢のヒト
およびラットでも見られる。基底前脳のコリン作用性マ
ーカーの減少、アセチルコリンの生合成および分解酵素
の皮質活性の減少、組織切片からのアセチルコリンの放
射能の減少ならびに皮質ニコチン受容体数の減少の全て
が、痴呆でない健康な高齢者で報告されている(検討に
際しては、Giacobini,J.Neurosci.Res.1990,27:548を参
照)。さらに、残存するコリン作用性神経に対して、加
齢は、基底前脳から皮質への現存するインパルス流の時
間的忠実度を低下させると考えられる(Aston−Jones e
t al.,Brain Res.1985,325:271)。コリン作用機構がア
ルツハイマー病でない高齢の動物およびヒトの記憶障害
の原因の少なくとも一部であることを示唆する薬理学研
究(Drachman and Leavitt,Arch.Neurol.1974,30:113;B
artus et al.,Science 1982,217:408)は、これらの知
見と一致する。
アルツハイマー病の神経変性過程と関連する他の臨床
的相関現象には、大脳血流および大脳グルコース利用の
局所的な減少があり、コリン作用欠損が生じる場所とか
なり対応する(Ingvar and Risberg,Exp.Brain Res.,19
62,3:195;Ingvar et al.,Aging:Alzheimer's Disease.S
enile Dementia and Related Disorders,Vol.7,R.Katzm
an,R.D.Terry,and K.L.Bick,eds.,Raven Press,1978,p.
203;Destur,J.Cerebral Blood Flow & Metabol.1985,
5:1)。事実、大脳血流を画期的に測定することは、痴
呆、特にアルツハイマー病の疑いがある患者を評価する
のに有用な方法であることが示唆されている。
「普通の健康な」高齢のヒト(Dastur,J.Cerebral Bl
ood Flow & Metabol.1985,5:1)およびラット(Smith
et al.,Brain 1980,103:351;Buchweitz−Milton and We
iss,Neurobiol.Aging 1987,8:55)の大脳血流および大
脳グルコース利用の休止に対する加齢の影響に関して、
相反するリポートがある。一般に、大脳血流および大脳
グルコース利用の減少は高齢集団で報告されているが、
これらの減少は他の進行性大脳機能障害に対し二次的で
あることが示唆されている。それにもかかわらず、薬理
学的・生理学的不安に対する代謝および脳血管反応の欠
損が一貫して報告される。特に興味深いのは、ラットを
使って基底前脳に電気的刺激を与え、大脳血流の増加を
引き出すと、年齢に関連した障害が見られるという最近
の知見である(Linville and Arneric,Soc.Neurosci.Ab
stract 1989,15:17.5)。実際、学習障害の程度を高齢
ラットの低下した皮質大脳血流の程度と比較する研究
は、良好な相関関係を示す(Berman et al.,Neurobiol.
Aging 1988,9:691)。
慢性アルコール中毒、特にその結果生じる脳の組織的
疾病も、アルツハイマー病および正常な加齢と同様に、
皮質大脳血流が脳のコリン作用性神経が生じる場所(基
底前脳)および突出する場所(大脳皮質)で散在的に減
少することを特徴とする(Lofti & Meyer,Cerebrovas
c.and Brain Metab.Rev.1989,1:2)。さらに、研究した
全部の神経伝達物質系のうち、コリン作用系に対するア
ルコールの神経毒効果が最も重要であると考えられる。
最近の臨床的証拠は、アルツハイマー病患者に特徴的
に見られる灌流異常が局所的なニコチン性コリン作用欠
損を招くことを示唆している(Prohovnik,Neurobiol.Ag
ing 1990,11:262)。特に、中枢に作用するニコチン受
容体の拮抗物質であるメカミラミンは、アルツハイマー
病患者の機能的な脳のイメージングにおいて最も一貫し
て損傷が認められる皮質部分であるヒトの頭頂側頭骨皮
質の静止している皮質灌流を低下させる。また、ラット
において、基底前脳に支配される前頭頭頂皮質の大脳血
流の調整がニコチン作用機構に依存することもこの知見
と一致する(Arneric,J.Cerebral Blood Flow & Metab
ol.1989,9(Suppl.1):S502)。
直観的には、特定の病態学的プロセスに関係なく、認
識プロセスを高めるための治療は、適正な大脳血流、大
脳グルコース利用および基底前脳から生じるコリン作用
性神経伝達物質の間の充分調節されたバランスを維持す
ることに依存するであろう。
予備的な臨床研究によれば、アルツハイマー病に関連
する集中および伝達プロセスの損傷の短期治療にニコチ
ンが有用であると考えられる(Sahakian et al.,Brit.
J.Psych.1989,154:797;Newhouse et al.,Psychopharmac
ol.1988,95:171)。アルツハイマー病と喫煙との間に負
の相関関係があることを示唆する逸話的証拠があり、ニ
コチンを短期および長期的に投与するとラットの認識機
構が高まり(Levin et al.,Behav.Neural Biol.1990,5
3:269)、その効果は高齢で動物で維持される(Cregan
et al.,Soc.neurosci.Abstract 1989,15:295.2)。これ
らの臨床的知見は、ニコチンを長期投与すると、黒質線
状体ドーパミン系の半横断(hemitransection)またはM
PTP−誘導破壊後の神経および血管の両方の機能に対し
て神経再生/神経保護作用を示すという動物研究により
支持される(Janson et al.,Prog.Brain Res.1989,79:2
57;Owman et al.,prog.Brain Res.1989,79:26)。興味
深いことに、受容体作動薬の場合は典型的には受容体の
古典的なダウンレギュレーションが見られるが、これに
対して、ニコチンを長期投与すると、受容体の数が親和
性に影響を及ぼすことなくアップレギュレーション(50
〜100%)される(Benwell et al.,J.Neurochem.1988,5
0:1243)。この効果は、ヒトおよびラットなどの比較的
小さい動物で生じる(Lapchack et al.,J.Neurochem.19
89,52:483)。
しかし、既存のコリン作用性作働薬は治療上最適とは
いえない。これは、薬物動力学が適切でなく(例えば、
アレコリンおよびニコチン)、効力が小さくて選択性に
欠け(例えば、RS−.86)、CNS浸透が小さく(例えば、
カルバコール)、または経口による生物学的利用能が小
さい(例えば、ニコチン)ことによる。例えば、RS−86
は、心臓および皮質組織に位置するコリン作用性受容体
に対しては同様の親和性を有し、心臓の受容体では完全
な作働薬となるが、皮質受容体では部分的作働薬にすぎ
ない(S.B.Freedman,British Journal of Pharmacology
1986,87:29P)。さらに、公知の物質は、体温異常降
下、運動低下および震えなどの多くの望ましくない中枢
性の作働薬作用ならびに縮睡、流涙、排便および頻拍な
どの周辺的副作用を有する(Benowitz et al.,in:Nicot
ine Psychopharmacology,S.Wonnacott,M.A.H.Russell,
& I.P.Stolerman,eds.,Oxford University Press,Oxfo
rd,1990,pp.112−157;M.Davidson,et al,in Current re
search in Alzheimer Therapy,E.Giacobini and R.Beck
er,ed.;Taylor & Francis:New York,1988;pp 333−33
6)。
認識力の低下をコリン作用性機能および大脳血流の改
善により治療することの他に、アルツハイマー病の初期
段階を伴う精神障害を対症的に治療することも望まし
い。ほとんどのアルツハイマー病患者が初期の記憶喪失
とともに経験する重度の不安の治療には抗不安薬が使用
されている(INPHARMA,March 16,1991,pg 20)。実際、
抗不安薬の使用は、アルツハイマー病の治療方策の重要
な視点になってきている(Schmidt et al.,Drug Dev.Re
s.,1988,14:251)。ニコチンは、抗不安特性を有するこ
とが知られており(Pomerleau et al.,Addictive Behav
iors,1984,9:265)、従って、ニコチンまたは選択的ニ
コチン性作働薬は、アルツハイマー病などの痴呆に関連
する不安の治療に有用であると考えられる。
ニコチンまたはニコチン性作働薬は抗不安特性を有す
るので、これらの物質を投与することにより有益な治療
効果が達成または改善される可能性がある他の状況とし
ては、注意欠陥障害および薬物禁断症状がある。
注意力欠陥障害(ADD)は、多動(hyperactivity)の
有無にかかわらず、散漫性および衝動性を特徴とする行
動障害である。この障害を有する小児は、特に、例えば
学校などの注意力を維持することが要求される艦橋で、
集中したり衝動をコントロールしたりすることができな
いというハンディがある。この障害に対する治療法は見
出されていないが、ペモリンなどの興奮薬がADDの行動
明示の管理にうまく使用されている。ニコチンは、集中
力および仕事の実行力を改善することができる(F.T.Et
scorn,U.S. Patent 4,597,961,issued July 1,1986;D.
M.Warburton and k.Wesnes in Smoking Behavior,R.E.T
hornton,ed.,Cherchill−Livingston,Edinburgh,1978,p
p.19−43)ので、ADDの治療に有用である可能性があ
る。
タバコの使用、特にタバコを吸うことは、長い間、病
気および死を招く主要な要因であると認識されている。
燃焼による約4,000の副産物(その多くは公知の発癌物
質である。)が紙巻タバコの煙中に認められている。タ
バコの煙の最もよく研究されている3つの成分のうち、
2個はタールと一酸化炭素であるが、これらは、生命を
脅かす多数の障害を引き起こしたり悪化させることがわ
かっている。タールは、肺癌、喉頭癌、口腔癌、食道癌
および他の癌の誘発に最もよく関係し、また、肺気腫、
気管支炎および喫煙者呼吸症候群などの呼吸疾病の一因
であると考えられている。他方、一酸化炭素は血液中で
ヘモグロビンと結合することにより血液が酸素を運ぶ能
力を低下させ、冠状動脈疾患および動脈硬化の発症にお
ける原因物質として関係付けられている。タバコ製品中
の第三番目によく研究され、薬理学的に最も活性な物質
はニコチンであり、これは、タバコ依存症の維持の一因
となる強化物質である(J.H.Jaffe in Nicotine Pharma
cology:Molecular,Cellular and Behavioral Aspects,
S.Wonnacott,M.A.H.Russell and I.P.Stolerman,eds.,O
xford Science Publications,Oxford,1999,pp.1−3
7)。
禁煙に伴うニコチン禁断症候群は、ニコチンに対する
欲求、苛立ち、欲求不満または怒り、不安、集中困難、
不眠、心拍速度の低下および食欲増加または体重増加を
特徴とする。ニコチンは、驚くべきことではないが、タ
バコ依存症を断ち切ろうとする人々が経験する禁断症状
を緩和することがわかっている。1942年という早い時期
に、Johnstonは、ニコチンを注射すると、タバコの喫煙
者が喫煙を止めるときに経験する禁断症状が緩和される
と報告した(L.Johnston,Lancet,1942,2:742)。より最
近では、二重盲検試験で、ニコチンが、禁断症状の多く
の徴候の抑制または予防においてプラシーボよりかなり
優れていた(J.R.Hughes et al.,Psychopharmacology,1
984,83:82−7;N.G.Schneider et al.,Addictive Behavi
or,1984,9:149−56;R.J.West et al.,Journal of Addic
tion,1984,79:215−9;K.O.Fagerstrom in Nicotine Rep
lacement:a Critical Evaluation,O.F.Pomperleau and
C.S.Pomperleau,eds.,Alan R.Liss,Inc.,New York,198
8,pp.109−28,;J.E.Henningfield and D.R.Jasinski,ib
id,pp.35−61)。苛立ちやいらいらは少なくとも5種類
の独立したコントロール付研究で減少し、不安および集
中困難は少なくとも2種類の研究で減少した。ニコチン
が少なくとも1種類の研究でプラシーボよりもかなり有
効である他の症状としては、鬱病、飢餓、身体愁訴およ
び社交性が挙げられる。
たばこ禁断症状を軽減する一つの方法は、例えば経皮
的膏薬でニコチン自体を放出させるのにより効果的な方
法を開発することである(F.T.Etscorn,U.S.Patent 4,5
97,961,issued July 1,1986)。この方法の大きな問題
は、ニコチンの非選択的効果、特に、ニコチンが心臓に
対して作用して心臓の作業量および酸素要求を増大させ
る刺激効果である。禁断症状の軽減においては同様に有
効であり、しかも心臓血管の負担がより少ない選択的ニ
コチン性作働薬が期待される。
習慣性の物質を断つことは一般に、どの特定物質を断
つかに関係なく、不安および欲求不満を特徴とする不快
な経験である。これらの感情的な乱れのために治療が失
敗に終わり、その結果、物質依存に戻ることになる。こ
れらの症状を緩和しても止めた薬物に対する欲求は排除
されないが、個々人の対抗し、専心する力を改善するこ
とは、治療を成功させるチャンスを大いに改善するはず
である。ニコチンは、一般的な反応抑制、嗜眠状態また
は鎮静を引き起こすことなく、怒り、苛立ち、欲求不満
および緊張感を低下させると同時に、仕事達成のための
集中力を高めるのに有効であることがわかった(R.R.Hu
tchinson et al.,U.S.Patent 3,879,794,issued March
11,1975)。
ある種の3,5−二置換イソチアゾールの合成が文献で
報告されている。例えば、A.DeMunno and V.Bertini in
Heterocycles,1989,29:97−102には、3,5−ジメチルイ
ソチアゾール、3−メチル−5−フェニルイソチアゾー
ル、3−メチル−5−ヒドロキシメチルイソチアゾール
および3,5−ジヒドロキシメチルイソチアゾールの合成
が記載されているが、3位または5位がヘテロ環で置換
されたイソチアゾールは、この文献には、記載も示唆も
されていない。さらに、DeMunnoとBertininiの文献に開
示されているイソチアゾールの薬理活性は知られていな
い。
欧州特許出願EP402056(Wadsworth and Jenkins,1990
年12月12日公開)および欧州特許出願EP413545(P.A.Wy
man,1991年2月20日公開)(両者とも、譲受人はBeecha
m Group)は、3位がある種の芳香族ヘテロ環(例え
ば、トリアゾール、テトラゾールおよびオキサジアゾー
ルなど)で置換された非芳香族1−アザビシクロ系化合
物を開示している。これらの化合物はCNS中のムスカリ
ン様受容体における作用物質である。
発明の要約 本発明は、下記式 [式中、A、R1およびR2は特定的に定義される。]の新
規なイソオキサゾールおよびイソチアゾール化合物また
は薬剤的に許容されうるそれらの塩に関する。これら
は、神経細胞のアセチルコリン作用性ニコチン受容体に
おいて選択的かつ効力のある作働薬であり、従って、例
えば痴呆、注意力欠陥障害ならびに認識障害および物質
乱用の停止に関連する不安などのコリン作用性機能の減
少を特徴とする認識障害、神経障害および精神障害の治
療に使用することができる。
本発明はまた、治療上有効な量の上記式の化合物およ
び薬剤的に許容されうる担体または希釈剤を含む医薬組
成物、ならびに上記式の化合物の投与による、ヒトおよ
び下等哺乳動物におけるコリン作用性機能の減少を特徴
とする認識障害、神経障害および精神障害の治療方法に
関する。
図面の簡単な説明 図1は、CD1マウスの行動に対する抑制回避試験(Inh
ibitory Avoidance Studies)における(−)ニコチン
(0.01〜1.0mg/kg)の効果を、ステップ−スルー待ち時
間(step−through latency time)(秒)の中央値で表
したグラフ(棒グラフ)である。
図2は、CD1マウスの行動に対する抑制回避試験にお
ける実施例2の化合物(0.001〜1.0mg/kg)の効果を、
ステップ−スルー待ち時間(秒)の中央値で表したグラ
フ(棒グラフ)である。
図3は、CD1マウスの行動に対する高所プラス迷路試
験(Elevated−Plus Maze Study)における(−)ニコ
チン(0.01〜1.0mg/kg)の効果を、迷路のオープンアー
ム上で費やした時間(秒)の中央値で表したグラフであ
る。
図4は、CD1マウスの行動に対する高所プラス迷路試
験における実施例2の化合物(0.003〜0.3mg/kg)の効
果を、迷路のオープンアーム上で費やした時間(秒)の
中央値で表したグラフである。
発明の詳細な説明 本発明は、下記式の化合物に関する。
式中、AはOまたはSであり;R1は3位もしくは4位
のいずれか、または3位と4位の両方に位置し、下記
(i)〜(vi): (i)水素; (ii)C1〜C6アルキル; (iii)−(CH2aR3(ここで、aは1、2、3または
4であり、R3はC3〜C7シクロアルキルまたはフェニルで
ある。); (iv)−(CH2aOR4(ここで、aは上記で定義した通
りであり、R4はC3〜C7シクロアルキル、フェニルまたは
C1〜C6アルキルである。); (v)−(CH2bNR4(ここで、bは0、1、2、3ま
たは4であり、R4は上記で定義した通りである)。;お
よび (vi)CF3 から成る群から選択され、R2は下記(i)〜(vi): (i) [式中、R5はHまたはC1〜C4アルキルであり、R6はH、
F、CH2F、CN、NH2、NHCO(C1〜C6アルキル)、C1〜C4
アルキル、−CH2CH=CH2またはCH2OR9(ここで、R9
H、C1〜C3アルキルまたは−CH2CH=CH2である。)であ
る。]; (ii) [式中、R5は上記で定義した通りであり、R7はH、(CH
2)ハロゲン、O(C1〜C6)アルキル)、O(フェニ
ル)、(CH2)フェニル、(CH2)CN、CN、(CH2)SCN、
(CH2)SH、(CH2)SC1〜C6アルキル、OH、(CH2)O、
C1〜C6アルキルまたはOCO(C1〜C6アルキル)であ
る。]; (iii) [式中、R5は上記で定義した通りであり、R8はH、C1
C4アルキル、フェニル、CH2FまたはCH2CNである。]; (iv) [式中、R5、R7およびR8は上記で定義した通りであ
る。]; (v) [式中、R5、R6およびR8は上記で定義した通りであ
る。];および (vi) [式中、R5、R6およびR7は上記で定義した通りであ
る。] から成る群から選択される。
本発明の代表的化合物は下記の通りである。
3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)イソオキ
サゾール; 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 3−エチル−5−(2(S)−ピロリジニル)イソオキ
サゾール; 3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)イソチア
ゾール; 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)イソチアゾール; 3−ベンジル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)イソオキサゾール; 3−n−ブチル−5−(1−メチル−2−(S)−ピロ
リジニル)イソオキサゾール; 5−(1−エチル−2(S)−ピロリジニル)−3−メ
チル−イソオキサゾール; 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)イソオキ
サゾール; 3−メチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 3−エチル−5−(2(R)−ピロリジニル)イソオキ
サゾール; 3−エチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)イソチア
ゾール; 3−メトキシメチル−5−(1−メチル−2(S)−ピ
ロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシ−1−メ
チル−2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−2−ピ
ロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(シス−1−メチル−5−(シアノメ
チル)−2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−2−ピロリ
ジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(トランス−1,5−メチル−2−ピロ
リジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(シス−1−メチル−4−ベンジル−
2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(シスおよびトランス−1−メチル−
4−シアノメチル−2−ピロリジニル)イソオキサゾー
ル; 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−4−アセチ
ルオキシ−2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−5−フルオ
ロメチル−2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−3−フルオ
ロメチル−2−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(トランス−1,3−ジメチル−2−ピ
ロリジニル)イソオキサゾール; 3−メチル−5−(1,3,4−トリメチル−2−ピロリジ
ニル)イソオキサゾール; 3−トリフルオロメチル−5−(1−メチル−2(S)
−ピロリジニル)イソオキサゾール; 3,4−ジメチル−5−(1−メチル−2−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 5−(2−ピロリジニル)イソオキサゾール;および 5−(1−メチル−2−ピロリジニル)イソオキサゾー
ル ならびに薬剤的に許容されうるそれらの塩。
本発明の特に好ましい化合物としては下記化合物が挙
げられる。
3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール; 3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)イソオキサゾール 5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニル)−3−プ
ロピル−イソオキサゾール;および 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)イソオキ
サゾール; ならびに薬剤的に許容されうるそれらの塩。
「C1〜C4アルキル」および「C1〜C6アルキル」は、1
〜4個または1〜6個の炭素原子を含む分枝鎖もしくは
直鎖で未置換もしくは置換されたアルキル基を意味し、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、t−ブチル、sec−ブチルもしくはイソブチル、
またはC1〜C6アルキルの場合はその他にネオペンチルも
しくはn−ヘキシルなどが挙げられるがこれらに限定さ
れない。上記二つの定義のいずれかのアルキル基が、1
〜3個のハロゲン、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4アル
キルチオで置換されていてもよい。
「C3〜C7シクロアルキル」は、環中に3〜7個の炭素
原子を含む単環式飽和炭化水素環を意味する。
本明細書で使用する「ハロゲン」は、ブロモ(Br)、
クロロ(Cl)、フルオロ(F)またはヨード(I)を意
味する。
「フェニル」は、未置換フェニル環あるいは、独立し
てニトロ(NO2)、ハロゲン、C1〜C4アルキル、C1〜C4
アルコキシおよびC1〜C4アルキルチオから選択される1
〜3個の置換基を有する、または上記で定義した1個も
しくは2個の置換基ならびにC1〜C4アルカノイル、ジ−
C1〜C4アルキルアミノおよびメチレンジオキシから選択
される1個の置換基を有するフェニル環を意味する。
1個以上の不整炭素原子を有する本発明化合物は、光
学的に純粋なエナンチオマー、純粋なジアステレオマ
ー、エナンチオマーの混合物、ジアステレオマーの混合
物、エナンチオマーのラセミ体混合物、ジアステレオマ
ーラセミ体またはジアステレオマーラセミ体の混合物と
して存在することができる。なお、本発明は、そのよう
な異性体およびそれらの混合物全てを予想し、本発明の
範囲内に含むものである。本明細書で使用する「R」お
よび「S」の立体配置は、IUPAC 1974 Recommendations
for Section E,Fundamental Stereochemistry,Pure Ap
pl.Chem.,1976,45:13−30で定義した通りである。
本発明化合物は、この節に記載する反応および方法を
使用して、下記の反応図I〜VII(R1〜R9は上記で定義
した通り、または式(I)に対する反応図で示した通り
であり、Yは窒素保護基である。)に示すように合成で
きる。反応は、使用する試薬および物質に適し、変換を
行うのに適する溶媒中で行う。有機合成分野の熟練者で
あればわかるように、分子のヘテロ環上および他の部分
にある官能基が計画した化学変換と一致しなければなら
ない。これは、場合によっては、合成工程の順序、必要
な保護基および脱保護条件に関して、日常的作業者(ro
utineer)の判断を必要とする。出発物質の置換基は、
記載したいくつかの方法に必要ないくつかの反応条件に
適さない可能性があるが、反応条件に適する別の方法お
よび置換基は、当業者であれば容易に明らかであろう。
窒素保護基の使用は、合成中の望ましくない反応に対し
てアミノ基を保護する分野において周知であり、そのよ
うな保護基は多く知られている(T.H.Greene,Protectiv
e Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,N
ew York(1981)参照)。
式(I)[式中、R1(水素を除く)およびR5は上記で
定義した通りである。]のイソオキサゾール化合物は、
反応図Iに従って合成できる。モノの置換ピロリジンが
上記で定義した窒素含有飽和ヘテロ環の代表である。環
の窒素を、例えばt−ブチルオキシカルボニル誘導体と
して保護したDまたはL−プロリンを、ボランまたはボ
ラン−メチルスルフィド複合体などの適当な還元剤を使
用して還元し、式2のヒドロキシメチル化合物に関す
る。式2のヒドロキシメチル化合物は次いで、ピリジン
−三酸化硫黄、塩化クロム酸ピリジニウム(PCC)また
はDMSO/塩化オキサリルなどの適する温和な酸化剤を使
用して酸化し、式3のアルデヒドを得る。アルデヒドは
次いで、標準的なWitting反応条件下でジブロモメチル
トリフェニルホスホニウムイリドで処理して式4のジブ
ロモビニル化合物に変換する。ジブロモビニル化合物は
次いで、n−ブチルリチウムなどの適当な塩基で処理し
て式5のアセチレン化合物を得る。式5の化合物を合成
する方法は、J.Y.L.ChungとJ.Wasicak,Tetrahedron Let
ters,1990,31:3957に記載されている。式5のアセチレ
ン性化合物は、フェニルイソシアネート、クロロフェニ
ルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネート、o−
トリルイソシアネートまたはエチルイソシアネートなど
のイソシアネート、好ましくはフェニルイソシアネート
の存在下で式6のニトロ化合物と反応させて、1,3−双
極性付加環化生成物である式7のイソオキサゾール化合
物を得る。式7の化合物は次いで、適当な試薬で処理し
て窒素保護基を除去する。t−ブチルオキシカルボニル
(t−BOC)基の除去には、氷酢酸中、トリフルオロ酢
酸または塩化水素などの温和な酸で処理するのが好まし
い。次いで環の窒素を、例えば、ホルムアルデヒドおよ
びギ酸で処理するか、あるいはシアノホウ水素化ナトリ
ウムなどの適する還元剤の存在下、ホルムアルデヒドで
処理することによりアルキル化して式Iの化合物を得
る。あるいは、環の窒素を塩基(トリエチルアミンな
ど)の存在下で塩酸化物または酸無水物(塩化アセチル
または無水酢酸など)で処理してアミドを生成し、次い
で適当な還元剤(ボランまたは水素化アルミニウムリチ
ウムなど)で還元して式Iの化合物を得ることができ
る。
あるいは、式(I)[式中、R1(水素を除く)および
R5は上記で定義した通りである。]の化合物は、反応図
IIに従って合成することもできる。この場合は、モノ置
換ピロリジンが窒素含有飽和ヘテロ環の代表である。式
8のアルデヒドをヒドロキシアミンで処理して式9のオ
キシムを得る。オキシムは次いで、例えば、N−クロロ
スクシンイミドまたは塩素ガスで処理することにより酸
化し、トリエチルアミンなどの適当な塩基で処理するこ
とにより式10の対応する酸化ニトリルを得る。式5のア
セチレン性化合物を式10の化合物と反応させると1,3−
双極性付加環化生成物である式7のイソオキサゾール化
合物が得られる。次いで、式7の化合物を窒素保護基を
除去するのに適した試薬で処理する。次いで環の窒素
を、次いで、ホルムアルデヒドおよびギ酸で処理する
か、あるいはシアノホウ水素化ナトリウムなどの適する
還元剤の存在下、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドで
処理することによりアルキル化して式Iの化合物を得
る。
さらに別の方法として、式(I)[式中、R1およびR5
は上記で定義した通りである。]のイソチアゾール化合
物は、反応図IIIに従って合成される。この場合は、モ
ノ置換ピロリジンが窒素含有飽和ヘテロ環の代表であ
る。式4の化合物は、n−ブチルリチウムなどの適する
塩基の存在下でアルデヒドと反応させて式18のアルキノ
ール(alkynol)を得る。式18の化合物は次いで、例え
ばジメチルスルホキシド/塩化オキサリル、過ルテニウ
ム酸テトラプロピルアンモニウム/N−メチルモルホリン
N−オキシドまたは三酸化硫黄/ピリジンなどの適する
酸化剤で酸化して式19の化合物を得る。式19の化合物は
次いで、水中または水と水に混和性の溶媒(例えば、メ
タノール、THFまたはアセトニトリル)との均一混合物
中で、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸、弱塩基
(重炭酸ナトリウムなど)および水硫化ナトリウムによ
り順次処理して式20の化合物を得る。式20の化合物は次
いで、窒素保護基を除去するのに適した試薬で処理す
る。t−ブチルオキシカルボニル(t−BOC)基の除去
には、氷酢酸中でトリフルオロ酢酸または塩化水素など
の酸により処理するのが好ましい。次いで、環の窒素
を、例えは、ホルムアルデヒドおよびギ酸で処理する
か、あるいはシアノホウ水素化ナトリウムなどの適する
還元剤の存在下、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドで
処理することによりアルキル化して式Iの化合物を得
る。
式(II)、(III)、(IV)および(V)[式中、
R5、R7およびR8は上記で定義した通りである。]のイソ
オキサゾール化合物は、反応図IVに従って合成される。
式21の化合物を、n−ブチルリチウムまたはLDAなどの
適当な塩基により生じるオキシムのジアニオンと反応さ
せてβ−ケトオキシムを生成し、次いで硫酸または塩化
メタンスルホニルトリエチルアミンなどの酸で脱水環化
して式22のイソオキサゾールを得る。式22の化合物をボ
ランと反応させて式II(R8=Hのとき)の化合物を得る
か、有機金属求核試薬と反応させた後、ボランまたは水
素化アルミニウムリチウムなどの適当な試薬で還元して
式II(R8=C1〜C4アルキルまたはフェニルのとき)の化
合物を得る。
あるいは、LDAなどの適する塩基により式22の化合物
のラクタムアニオンを発生させ、種々の求電子試薬と反
応させて式23の化合物を得る。次いで、式23の化合物
を、ボランまたは水素化アルミニウムリチウムなどの適
当な還元剤で処理することにより式IIIの化合物に還元
する。
あるいは、式23の化合物を有機金属求核試薬と反応さ
せ、生成物をボランまたは水素化アルミニウムリチウム
などの適当な試薬で還元することにより式IVの化合物を
得る。式22のラクタムは、Lawesson試薬または五硫化リ
ンなどの適当な試薬で処理して式24のチオアミドに変換
する。式24のチオラクタムは、適当なWittig試薬と反応
させて式25の化合物を得る。式25(R8=CH2CNのとき)
の化合物内の二重結合の還元をシアノホウ水素化ナトリ
ウムまたは水素などの適当な還元剤および適当な触媒を
用いて行い、式II(R8=CH2CN)の化合物を得る。ある
いは、アルデヒド(R8=OCH3のとき)をマスキングしな
いで水素化ホウ素ナトリウムの適する塩基により還元し
てアルコールを得、それをDASTで処理して式II(R8=CH
2F)の化合物を得る。
式(V)、(VI)、(VII)および(VIII)[式中、R
6、R7およびR8は上記で定義た通りであるか、上記定義
で示したサブセットである。]のイソオキサゾール化合
物は、反応図Vに従って合成される。式26の化合物は、
アミンまたは無水マレイン酸と反応させて式27の酸を得
る。次いで、その酸を、塩酸など酸触媒の存在下、メタ
ノールなどのアルコールでエステル化する。次いで、こ
のエステルを水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ジイ
ソブチルアルミニウムなどの還元剤により式28のアルコ
ールに還元する。水素化ナトリウムなどの適当な塩基に
よりアルコキシアニオンを生成した後、求電子試薬で処
理すると式30の化合物が得られる。そのラクタムをボラ
ンなどの適当な試薬で還元すると式Vの化合物が得られ
る。
あるいは、アルコールを、トリエチルアミンなどの塩
基の存在下、塩化メタンスルホニルなどの試薬で処理し
て脱離基に変換し、適当な有機金属求核試薬で処理する
と式29の化合物が得られる。ラクタム部分をボランなど
の適当な試薬で還元すると式VIの化合物が得られる。
あるいは、LDAなどの適当な塩基により式29の化合物
のラクタムアニオンを発生させた後、求電子試薬で処理
すると式31の化合物が得られる。そのラクタムをボラン
などの適当な試薬で還元すると式VIIの化合物が得られ
る。
あるいは、式29の化合物を有機金属求核試薬と反応さ
せ、生成物を適当な試薬(ボランまたは水素化アルミニ
ウムリチウムなど)で還元すると式VIIIの化合物が得ら
れる。式29のラクタムは、式32のチオラクタムに変換す
ることができ、反応図IVに記載した順序により、式VIII
の化合物に変換できる。
式(I)[式中、R1は水素である。]のイソオキサゾ
ール化合物は、反応図VIに従って合成される。式3の化
合物をホルミルメチレントリフェニルホスホランで処理
して式33の化合物を得る。次いで、ピリジンなどの塩基
の存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩で処理して式34の
化合物を得ることによりオキシムを合成する。式35のイ
ソオキサゾールを得るための環化は、G.BuchiとJ.C.Ved
eras,J.Am.Chem.Soc.,1972,94:9128に記載した方法によ
り行う。特に、α,β−不飽和オキシムは、THF−H2O混
合物中でヨウ素およびヨウ化カリウムにより処理して式
35の化合物を得る。次いで、式35の化合物は、窒素保護
基を除去するのに適した試薬で処理する。t−ブチルオ
キシカルボニル(t−BOC)基の除去には、氷酢酸中で
トリフルオロ酢酸または塩化水素などの酸により処理す
るのが好ましい。次いで、環の窒素を、例えば、ホルム
アルデヒドおよびギ酸で処理するか、あるいは、まず無
水酢酸または酢酸ギ酸無水物などの適当な無水物により
アミドを生成させ、次いでそのアミドをボランまたは水
素化アルミニウムリチウムで還元することによりアルキ
ル化する。
あるいは、式5の化合物は、好ましくはHuisgenとChr
istl(Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1967 6:456)の方法に
より生成させた雷酸で処理すると式35の化合物を得るこ
とができる。好ましくは上記の方法に従って窒素の脱保
護およびアルキル化を行うと、式Iの化合物が得られ
る。
あるいは、式36の化合物は、アルドキシムのジアニオ
ンで処理してβ−ケトオキシムを得、次いでトリエチル
アミンの存在下、塩化メタンスルホニルなどのOH活性化
基で環化すると、式35のイソオキサゾールが得られる。
好ましくは上記の方法に従って窒素の脱保護およびアル
キル化を行うと、式Iの化合物が得られる。
式IX[式中、R1およびR5は上記で定義した通りであ
る。]のイソオキサゾールは、反応図VIIに従って合成
される。式3の化合物は、O−保護されたオキシムのオ
キシムカルバニオン(SiR3はテトラヒドロピラニルまた
はトリメチルシリルなどの酸に不安定な保護基であ
る。)と反応させて式37のヒドロキシ化合物を得る。そ
のアルコールを二クロム酸ピリジニウムなどの酸化剤で
酸化すると式38のケトンが得られる。LDAなどの塩基に
よりケトンアニオンを生成した後、適当な求電子試薬で
処理すると式39の化合物が得られる。次いで、式39の化
合物を硫酸などの酸で脱水環化して式40のイソオキサゾ
ールを得る。次いで、式40の化合物を、窒素保護基を除
去するのに適した試薬で処理する。次いで、環の窒素
を、例えば、ホルムアルデヒドおよびギ酸で処理してア
ルキル化するか、あるいはトリエチルアミンの存在下、
酸塩化物で処理することによりアシル化してアミドを得
た後、ボランまたは水素化アルミニウムリチウムなどの
適当な還元剤で還元して式IXの化合物を得る。
本発明化合物は、無機酸または有機酸から誘導される
塩の形で使用することができる。これらの塩としては、
酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸
塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン
酸塩、重亜硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸
塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペン
タンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸
塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン
酸塩、グルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、
ヘプタン酸塩、ヘキサン塩酸、フマル塩酸、塩酸塩、臭
化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタン
スルホン酸塩、ラクトビオネート、乳酸塩、ラウリン酸
塩、ラウリル硫酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸
塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、オレ
イン酸塩、シュウ酸塩、パモエート、パミチン酸塩、ペ
クチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、
リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバレート、プロピオン酸
塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、
チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸
塩、吉草酸塩などが挙げられるが、これらに限定されな
い。また、塩基性の窒素含有基は、メチル、エチル、プ
ロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物な
どのC1〜C6アルキルハロゲン化物;硫酸ジメチル、硫酸
ジエチル、硫酸ジブチルおよび硫酸ジアミルなどの硫酸
ジアルキル;デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステ
アリル塩化物、臭化物およびヨウ化物などの長鎖ハロゲ
ン化物;臭化ベンジルおよび臭化フェニルエチルなどの
アラルキルハライドなどの試薬により第四級化すること
ができる。こうして、水または油に溶解または分散する
物質が得られる。
本発明の薬剤的に許容されうる塩は、化学の常法によ
り、式(I)の化合物から合成できる。一般に、塩は、
適当な溶媒中または種々に組み合わせた溶媒中、所望の
塩を形成する化学量論量または過剰の無機または有機酸
で遊離のアミンを処理することにより合成される。
神経細胞のニコチン受容体結合能および選択性のin vit
ro測定 化合物を、脳のニコチン受容体と選択的に相互作用で
きるコリン作用性作働薬として同定するために、最初の
スクリーンとしてリガントー受容体結合アッセイを行っ
た。最初のスクリーニングでは、本発明化合物が、神経
細胞のニコチン受容体との相互作用において有効である
ことが示され、従って、〔3H〕−メチルカルバミルコリ
ン(〔3H〕−MCC)を使用した神経細胞のニコチン受容
体の標識能((−)ニコチンとの比較)およびムスカリ
ン受容体との結合に対する選択的なムスカリン性拮抗薬
3H〕−キヌクリジニルベンジラート(〔3H〕−QNB)
との競合能((−)ニコチンとの比較)を測定した。
本発明化合物のコリン作用性受容体との相互作用力お
よびコリン作用性作働薬としての作用力は、下記プロト
コルを使用してin vitroで証明することができる。
作働薬のニコチン受容体結合能の測定プロトコル 〔3H〕−メチルカルバミルコリン(〔3H〕−MCC)の
ニコチン受容体への結合をラットの脳全体から得た粗シ
ナプス膜調製物を使用して行った(Snyder and Enna,Br
ain Research,1975,100:81)。洗浄した膜を、使用する
まで−80℃で保管した。凍った一部をゆっくり解凍し、
20倍容量の緩衝剤(120mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのMgCl
2、2mMのCaCl2および50mMのTris−Clを含む。pH=7.4/4
℃)に再懸濁した。20,000xgで15分間遠心分離した後、
ペレットを30倍容量の緩衝剤に再懸濁した。最終容量50
0μlに、ある濃度のテスト化合物および〔3H〕−MCC
(3nM)を含む3組の試験管にホモジネート(125〜150
μgの蛋白質を含む。)を添加した。試料を4℃で60分
間インキュベーションした後、0.5%のポリエチルイミ
ンに予め浸漬したWhatman GF/Bフィルターにより、3×
4mlの氷冷緩衝剤を使用して迅速に濾過した。フィルタ
ーは4mlのEcolume (ICN)中で計数する。非特異的結
合を10μM(−)ニコチンの存在下で測定し、その値を
全結合の百分率で表した。IC50値をALLFIT非線形最小二
乗曲線入力プログラムにより求め、ChengとPrusoffの相
関関係(Ki=IC50/(1+〔リガンド〕/リガンドのK
d))を使ってKi値に変換した。あるいは、データを全
特異的結合の百分率で表した。結果を表1に示す。
これらのデータは、本発明化合物が神経細胞のニコチ
ン受容体に対して親和性が高いことを示唆しているが、
(−)ニコチンよりごくわずかに効力が小さい。しか
し、実施例2および4の化合物は共に、神経細胞のニコ
チン受容体に対する親和性が、臨床的有用性が実証され
ているニコチン性作働薬であるアレコリンよりも6〜12
倍高い。
作働薬のムスカリン受容体結合能の測定プロトコル 中枢のムスカリン結合部位における作働薬の結合能
を、特異的なムスカリン受容体放射性リガンドである〔
3H〕−キヌクリジニルベンジラート(〔3H〕−QNB)と
の競合分析により測定した。〔3H〕−QNBのムスカリン
受容体への結合は、上述したようにラットの脳全体から
作った粗シナプス膜を使用して行った。種々の濃度の作
働薬分子と0.2nMの〔3H〕−QNBとの競合を、アッセイ容
量1mlとして、25℃で行った。75分後、結合した放射性
リガンドをWhatman GF/Bガラス繊維フィルターにより真
空濾別した。非特異結合は、10μMのアトロピンの存在
下で残存する放射能として定義した。ニコチン受容体に
対する結合の上述したKi値を競合曲線により分析した。
結果を表2に示す。
これらのデータは、実施例2の化合物が、ムスカリン
受容体よりもニコチン受容体に対する選択性が32,000倍
高いことを示す。実施例2の化合物の選択性は、(−)
ニコチンほど高くないが、ニコチン受容体に対するアレ
コリンよりも376倍高い。
基底前脳神経伝達物質に影響を及ぼすニコチン調節作用
のin vivo測定 以前の研究は、基底前脳から大脳皮質へ生じる神経細
胞の活性化が、ニコチン受容体によって媒介される機構
により皮質大脳血流(CBF)を増加させることを示唆し
ている(発明の背景の項を参照)。
CBF測定のための一般的な処置 脳を電気的に刺激し、CBFを測定するためのラットの
外科的準備法は、既に記載されており(Nakai et al.,A
m.J.Physiol.1982,243:226)、以下にまとめる。
雄のSprague−Dawleyラットを、温度調節し(26〜27
℃)、周期的に光照射する(7.00時間点灯−19.00時間
消灯)環境におき、標準的なラットの餌を与え、水は任
意に与えて研究を行う。麻酔は、鼻マスクによりハロタ
ン(3.5%;残りはO2)を送って行い、最初の手術の間
は2%に維持する。大腿動脈および静脈の各々に肉薄の
ビニルカテーテル(o.d.=0.03インチ)を取り付け、気
管にはカニューレを挿入する。
その後、動物をウレタン(1.5g/kg,s.c.)により共麻
酔し、定位脳手術台に置き、頭の位置を第4脳室の床が
水平になるようにする(切歯バーの位置:−11mm)。気
管カニューレを小動物用の呼吸マスクにつないだ後、そ
の動物を一時的にd−ツボクラリン(0.6mg/kg/時,i.
m.)で麻痺させ、100%O2を通気(80cpm)する。動脈圧
(AP)および心拍数(HR)は、動脈カテーテルの一つを
チャートレコーダに接続したStatham P23Db変換器につ
ないで連続的にモニターする。手術中またはその後のテ
スト中の麻酔レベルは、尾をはさんだときのAP反応によ
り評価する。覚醒レベルが上がるとAPの値が不規則にな
る。ウレタンのブースター投与量(250mg/kg,s.c.)は
必要なときに投与する。
左右開頭(約4mm×11mm)は、硬膜はそのまま残すよ
う注意して、前頭頭頂皮質の上になるように行う。頭の
手術中および中断後のハロタンの供給は、1%減速して
行う。少量(約0.2ml)の動脈血を全手術の完了後に採
取し、血液ガス分析器によりPO2、PCO2およびpHの測定
を行う。動脈血ガスは、PO2が100mmHgより大きく、PCO2
=33〜38であり、pH=7.35〜7.45であるように維持す
る。これらの値の維持は、換気装置のストローク体積を
調節することにより行う。適切な生理学的パラメータが
得られたら(約30分)、実験プロトコルを開始する。
前脳(BF)の電気刺激 BFの刺激を、Rhodes Medical Instruments製(SNEX−
100型)のステンレス鋼同軸二極電極(直径250mm)によ
り陰極電流を流すことにより行う。電気パルスは、矩形
波刺激器具(Grass,S−88型)により発生させ、光電子
刺激−単離ユニット(Grass,PSIU6型)により一定電流
を流す。刺激電流は、10オーム抵抗器の電圧降下をオシ
ロスコープに連続的に表示することにより測定する。
皮質CBF反応を増大させる方法は、刺激電極をBFに定
位的に配置する必要がある。位置調整に関しては、電極
を後ろに18度傾け、使用する三次元配列座標は、プレグ
マ(定位的ゼロ参照点)の後ろ5.0mmで側方2.6mmであ
る。LDFで測定する脳血管反応性を使用して、振動数50H
zおよび電流の強さ100μAで持続時間2ミリ秒のパルス
の10秒連続刺激によるBFの最も活性な部位を局部化す
る。これらのパラメータは、皮質CBFの増加を最大にす
ることが既にわかっている(Arneric,Excerpta Medica
International Congress Series,Vol.869:381,1989)。
皮質CBFに選択的に影響を及ぼすBF領域は、電極をこの
部位の背面または腹側に0.5mm移動させて、CBFの増加の
他に血管抑制反応性を引き出すことにより制限される。
すなわち、血管抑制反応も、最も活性なBF部位に接近す
るための信号として使用される。AP(<10mmHg)または
HR(<10ビート/分)があまり変化することなく、CBF
の増加が繰り返し約100%以上であり、BFを刺激しない
で灌流速度が安定していれば、実験テストを開始する。
レーザー−ドップラー流量計(LDF)によりCBF測定 LDFの原理および技術面に関しては、Bonnerら,Appl.O
pt.1981,29:2097およびSternら,Am.J.Physiol.1977,23
2:H441に詳細に配置されている。簡単に言えば、、LDF
は、硬膜上に置いたレーザー−ドップラープローブのす
ぐ下の限定領域(1mm3)内の微小血管の灌流変化(秒−
秒)を評価するために使用する。皮質CBFをモニターす
るためには、LDFプローブ(直径0.8mm)をマイクロマニ
ピュレータに取り付け、露出した前方CX上に置く。プロ
ーブは、主要な表面の脈管を避け、脈管の重大な表面ひ
こみまたは閉塞を招くことなく硬膜に接触する位置に置
く。前方CXをこのように注意深く露出させ、操作する
と、脳血管の反応性を損なわない(Arneric et al.,Bra
in Res.411:212,1987)。皮質灌流の増加が最高になる
座標を選択するために、BF刺激に対する反応を、限定し
た皮質領域(プレグマの前方1.3〜1.8mm、側方3.2〜3.9
mm)(前方CXと定義する。)内で評価した。LDFモニタ
ー(BPM403A,TSI Inc.)は、血流絶対単位(ml/分/100
g)で血流値を表示・記録する。しかし、検討する実験
の場合は、これらの値を比較数として処理し、血流の相
対変化を求めるためにのみ使用した。
実施例2の化合物の静脈内(iv)投与(0.001〜0.1mg
/kg)の効果を、平均動脈内圧(MAP)、休止(restin
g)CBF、およびBFの電気的刺激(12.5Hz;100μA;10秒連
続)による皮質CBFの増加に対して調べた。結合能の実
験と一致して、休止CBFおよびBF−誘導CBF反応の増加に
は低濃度が効果的であった(n=3)。MAPに対する顕
著な効果は認められなかった。
これらのデータは、実施例2の化合物を低濃度で投与
すると、基底前脳から引き出される大脳血流反応が高め
られたので、in vivoの神経細胞のコリン作用性ニコチ
ン受容体において作働薬として効果的に作用することを
示す。in vitroデータとは対照的に、実施例2の化合物
は、(−)ニコチンに対して先に報告された値(D.G.Li
nville and S.P.Arneric,Soc.for Neurosci.Abstract,1
990,16:129.11)よりも大脳血流反応を高める効力が10
〜100倍大きかった。これらのデータは、実施例2のよ
うな化合物が(−)ニコチンよりも生物学的により安定
であるとい考えと一致した。さらに、実施例2の化合物
は、直接作用するムスカリン作用性作働薬で一般的に観
察されるものと異なり、血圧に対して明らかな影響を及
ぼさないという利点をもつ。
認識増強剤としての活性を実施するin vivo試験 A.抑制回避試験 抑制(時には受動(passive)と称される)回避(I
A)テストは、認識機能を高める新規のムスカリン作用
性作働薬の活性を評価するために用いられる学習/記憶
の周知の動物モデルである(Wanibuchi et al.,Eur.J.P
harmacol.,1990,187:479)。2つの部屋をもつ箱の照明
された部分(12×14×11cm)に動物を入れ、動物はその
部分からギロチンドアを通ってその箱のより大きな暗室
(24×13.5×12cm)に入る。暗室への入室は温和で(0.
5mA)短時間(2秒)のフットショック(footshock)に
よって行なわれる。強制的な60秒間のシーリング(ceil
ing)により横断する最初の待ち時間(latencies)を記
録する。72時間保持したのち、動物を照明された部屋に
戻し、そして180秒間のシーリングにより暗室に戻る待
ち時間を記録する。テスト実施日にはフットショックを
与えなかった。
抑制回避仕事の訓練を行なう15秒前に、動物に(−)
ニコチン及び実施例2の化合物(0.01〜1.0mg/kg,IP)
を全身注射し、24時間後に保持(retention)を評価し
た。各群に12匹の動物を使用した。図1により、(−)
ニコチンは0.1mg/kgで用量依存的な回避反応保持の促進
を誘導することが示された(p<0.05)。実施例2の化
合物もまた、回避反応保持を有意に促進した(図2)。
事実、(−)ニコチン(0.01mg/kg,p<0.05)の投与量
の1/10で、該化合物は同等の効能を示した。
B.マウスの高所プラス−迷路試験 マウスの高所プラス−迷路(elevated plus−maze)
は、テスト化合物のanxiolytic activityを精査する葛
藤試験(conflict test)である(Lister,Psychopharma
cology,1987,92:180)。この試験は、高いオープンアー
ムにマウスを置いて、囲いをしたアームに置くことによ
り誘起されるものより相当に強い回避反応を誘導すると
いう事実に基づいている。
このテストを行なうために必要な装置は、合板で作ら
れており、中央プラットホーム(8×8cm)から伸び
る、2本のオープンアーム(17×8cm)との囲いのある
2本のアーム(17×8×15cm)からなっている。この装
置は、床から高さ39cmの所にある合板製ベース上に固定
されている。中央プラットホームにマウスを放し、5分
間のテスト時間にオープンアーム及び囲いのあるアーム
内にいる時間を記録する。(−)ニコチン(0.1及び0.3
mg/kg,p<0.05)は、生理食塩水を注射したマウスと比
較して、マウスがこの迷路(anxiolytic効果の測定)の
オープンアーム内にいる時間の有意の増加を誘導した。
図4から、実施例2の化合物は(−)ニコチンと同様
のanxiolytic効果を有するが、10倍以上の高い効能をも
つことが実施された。実施例2の化合物(0.003〜0.3mg
/kg,IP)を、テスト15分前にCD1マウス(1群あたりn
=12)に投与した。実施例2の化合物を0.01〜0.3mg/kg
を投与したマウス(p<0.05)では、対照動物と比べ
て、これらの群のマウスは迷路のオープンアームにいる
時間が有意に長いことから、明らかなanxiolytic反応が
認められた。
本発明は、式(I)の1種以上の化合物を、1種以上
の毒性のない薬剤的に許容されうる担体、アジュバント
または賦形剤(本明細書では、これらをまとめて担体と
いう。)とともに非経口注射用、固形または液状の経口
投与用、直腸投与用などに製剤化した組成物を含む。
末梢で媒介される望ましくない副作用を少なくするた
めには、必須ではないが、該組成物に、N−メチルスコ
ポラミン、N−メチルアトロピン、プロパンテリン、メ
タンテリンまたはグリコピロレートなどの末梢的に作用
する抗コリン作用薬を混入するのが有利である。
非経口注射に適する組成物は、薬剤的に許容されうる
滅菌した水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液また
はエマルジョンおよび注射可能な滅菌溶液または分散液
に入れて希釈するための滅菌粉末を含むことができる。
適する水性および非水性の担体、希釈液、溶媒またはビ
ヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
ロールなど)、それらの適する混合物、植物油(オリー
ブ油など)および注射可能な有機エステル(オレイン酸
エチルなど)が挙げられる。適正な流動性は、例えば、
レシチンなどのコーティングの使用、分散液の場合は必
要な粒径の維持、および界面活性剤の使用により保持す
ることができる。
これらの組成物はまた、保存剤、保湿剤、乳化剤よお
よび分散剤などのアジュバントを含んでもよい。微生物
の作用は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベ
ン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などに
より確実に避けることができる。また、等張性物質、例
えば糖、塩化ナトリウムなどを添加すると好ましい。注
射可能な製剤を長時間吸収させるには、吸収を遅らせる
物質、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラ
チンを使用するとよい。
所望により、またより効果的な分布のために、化合物
をポリマーマトリックス、リポソームおよびミクロスフ
ェアなどの徐放性システムまたは標的送達システムに入
れることができる。それらは、例えば細菌保持フィルタ
ーにより濾過したり、滅菌剤を混入することにより滅菌
して滅菌固体組成物にしてもよい。その固体組成物は、
使用直前に滅菌水または他のいくつかの注射可能な滅菌
媒体に溶解することができる。
経口投与用の固体投与形態としては、カプセル、錠
剤、丸剤、粉末および顆粒剤が挙げられる。そのような
固体投与形態では、活性化合物を、少なくとも1種の不
活性な通常の賦形剤(または担体)、例えば、クエン酸
ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムまたは(a)澱
粉、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトールおよびケ
イ酸などのフィラーまたは増量剤、(b)カルボキシメ
チルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、ショ糖およびアカシアなどの結合剤、
(c)グリセロールなどの湿潤剤、(d)寒天−寒天、
炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉、クズ澱粉、アルギン酸、
ある種の複合ケイ酸塩および炭酸ナトリウムなどの崩壊
剤、(e)パラフィンなどの溶液凝固遅延剤、(f)第
四アンモニウム化合物などの吸収促進剤、(g)セチル
アルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの
湿潤剤、(h)カオリンおよびベントナイトなどの吸着
剤ならびに(i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコー
ル、ラウリル硫酸ナトリウムまたはそれらの混合物など
の湿潤剤と混合する。カプセル、錠剤、および丸剤の場
合は、その投与形態に緩衝剤を含むことができる。
また、同様の型の固体組成物は、ラクトース(乳糖)
および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を
使用して、硬質・軟質充填ゼラチンカプセルのフィラー
として使用することができる。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤および顆粒剤などの固
体投与形態は、腸溶性コーティングおよびこの分野で周
知の他のコーティングなどのコーティングおよび外皮に
より作ることができる。それらは、埋め込み物質を含ん
でいてもよく、また、腸管の一部で活性化合物を徐放的
に放出するような組成物であってもよい。使用できる、
組成物を埋め込み物質の例としては、ポリマー物質およ
びワックスがある。
活性化合物は、適切であれば、上記賦形剤の1種以上
とともにマイクロカプセルの形にしてもよい。
経口投与用の液体投与形態としては、薬剤的に許容さ
れうるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエ
リキシルが挙げられる。液体投与形態は、活性化合物の
他にこの分野で通常使用される不活性希釈剤を含んでも
よく、例えば水または他の溶媒、溶解剤および乳化剤、
例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香
酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、ジメチルホルムアミド、油類、特に綿実油、
ピーナツ油、コーン胚芽油、オリーブ油、ひまし油およ
びゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアル
コール、ポリエチレングリコールならびにソルビタンの
脂肪酸エスルまたはこれらの物質の混合物などが挙げら
れる。
そのような不活性な希釈剤の他に、これらの液状投与
形態は、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味剤、芳香剤など
のアジュバントも含むことができる。
懸濁物は、活性化合物の他に懸濁剤、例えばエトキシ
ル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソ
ルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロ
ース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天−
寒天ならびにトラガカントまたはこれらの物質の混合物
などを含むことができる。
直腸投与または膣投与用組成物として好ましいのは座
薬であり、これは、本発明化合物を、常温では固体であ
るが、体温では液体であり、従って直腸または膣腔で溶
融して活性成分を放出するココアバター、ポリエチレン
グリコールまたは座薬ワックスなどの適する非刺激性賦
形剤または担体と混合することにより作ることができ
る。
本発明化合物の局所投与用の投与形態としては、粉
末、噴霧剤および吸入剤が挙げられる。活性化合物を、
滅菌条件下で、薬剤的に許容されうる担体および必要と
する場合は必要な保存剤、緩衝剤または推進剤と混合す
る。眼製剤、目の軟膏、粉末および溶液も本発明の範囲
内であるとする。
本発明化合物は、リポソーム形で投与することもでき
る。周知のように、リポソームは一般に、リン脂質また
は他の脂質物質から誘導される。リポソームは、単層ま
たは多層水和液晶を水性媒体に分散させることにより形
成される。リポソームを形成することのできる毒性のな
い、生理学的に許可可能で代謝可能な脂質を使用するこ
とができる。リポソーム型の本発明組成物は、本発明化
合物の他に安定剤、保存剤、賦形剤などを含むことがで
きる。好ましい脂質は、天然および合成のリン脂質およ
びホスファチジルコリン(レシチン)である。
リホソームの形成法は公知である。例えば、Prescot
t,Ed.,Methods in Cell Biology,Volume XIV,Acidemic
Press,New York,N.Y.(1976),pp33 et seq.を参照。
本発明組成物の活性成分の実際の投与レベルは、特定
の組成物および投与方法に対して所望の治療反応を得る
のに効果的である活性成分の量が得られるように変える
ことができる。従って、選択される投与レベルは、所望
の治療効果、投与方法、所望の治療期間、および他の因
子に依存する。
患者に1回または2回以上に分けて投与される本発明
化合物の1日の総投与量は相当医師により決定されるこ
とができるが、典型的には、例えば、約0.001〜100mg/k
g体重/日、好ましくは0.01〜10mg/kg体重/日である。
個々の投与組成物は、1日の投与量になる量の薬量を含
むことができる。特定患者に対して治療上有効な特定の
用量は、治療すべき疾患およびその疾患の重症度;使用
する特定化合物の活性;使用する特定組成物;患者の年
齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;使用する
特定化合物の投与回数、投与方法および***速度;治療
期間;使用する特定化合物と併用する薬物;および医療
分野での周知の因子などに依存する。
以下の実施例により、本発明の新規化合物の合成につ
いてさらに説明するが、以下の実施例は説明のためのも
のであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
薄膜クロマトグラフィー(TLC)は、予め塗布した0.25m
mのE.Merckシリカゲルプレート(60F−254)で行った。
フラッシュクロマトグラフィーは、200〜400メッシュの
シリカゲル(E.Merck)で行い、カラムクロマトグラフ
ィーは、70〜230メッシュのシリカゲル(E.Merck)で行
った。
実施例1 3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソオ
キサゾールシュウ酸塩 a.N−t−ブチルオキシカルボニル−(S)−プロリナ
ール N−t−ブチルオキシカルボニル−(S)−プロリン
を、K.E.Rittle,et al.in J.Org.Chem.,1982,47:3016に
記載されているようにジボランで処理することによりN
−t−ブチルオキシカルボニル−(S)−プロリノール
に還元した。次いで、N−t−ブチルオキシカルボニル
−(S)−プロリノールをY.Hamada and T.Shioiri in
Chem.Pharm.Bull,1982,5:1921に記載されているように
三酸化硫黄−ピリジン錯体で処理することによりN−t
−ブチルオキシカルボニル−(S)−プロリナールに酸
化した。1HNMRスペクトルは、300MHzの分光計で記録し
た。
b.(2S)−2−(2,2−ジブロモエテニル)−N−t−
ブチルオキシカルボニルピロリジン 室温、窒素下で、トリフェニルホスフィン(13.0g,4
9.54ミリモル)、亜鉛粉末(2.16g,33.0ミリモル)およ
び四臭化炭素(11.0g,33.0ミリモル)をジクロロメタン
(80ml)に添加した、5分間攪拌した後、N−t−ブチ
ルオキシカルボニル−(S)−プロリナール(3.29g,1
6.5ミリモル)のジクロロメタン(25ml)溶液を添加し
た。反応はわずかに発熱した。1時間攪拌した後、反応
混合物を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)混合物で希釈
し、塩基性アルミナ(厚さ0.25インチ)/シリカ(厚さ
0.5インチ、40〜60ミクロン)ゲルケーキにより濾過し
た。次いで、濾過ケーキをジクロロメタン/酢酸エチル
/ヘキサン(1:1:1)混合物で洗浄した。濾過を真空濃
縮し、残渣を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)に取り上げ
た。得られた析出物を濾別し、濾液を濃縮した。残留油
状物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤として酢
酸エチル/ヘキサン(1:6.5−>1:5)を使用)にかけ
た。得られた純粋な固体物質が91%収率(5.31g)で単
離された。TLCRf=0.35(酢酸エチル/ヘキサン=1:
4);〔α〕D 26=+20.1゜(C1.10,MeOH);融点:65〜6
6℃;MS(Cl)m/e354(M+H)+;1HNMR(DMSO−d6、70
℃、300MHz)δ6.57(d,J=8.1Hz,1H),4.26(ddd,J=
7.9,7.9,4.9Hz,1H),3.30(m,2H),2.05〜2.17(m,1
H),1.72〜1.92(m,2H),1.60〜1.71(m,1H),1.40(s,
9H);元素分析値:計算値(C11H17Br2NO2として):C,3
7.21;H,4.83;N,3.95;実験値:C,37.45;H,4.85;N,3.97 c.(2S)−エチニル−N−t−ブチルオキシカルボニル
ピロリジン 実施例1b(3.65g,10.28ミリモル)およひテトラヒド
ロフラン(THF)(20ml)の溶液を作り、ドライアイス
浴を使用して−75℃に冷却した。次いで、窒素雰囲気
下、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(13.2ml,2
1.11ミリモル)を15分かけてその溶液に滴下した。1時
間攪拌後、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を反応フラス
コに滴下した。ドライアイス浴を取り外し、さらに重炭
酸ナトリウムの飽和水溶液を添加した。混合物を酢酸エ
チル(3×)で抽出し有機層を合わせて無水硫酸ナトリ
ウムで脱水して真空濃縮した。得られた残渣をフラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジエチルエーテル
/ヘキサン(1:6〜1:5)で溶離)により精製すると、1.
29g(64%収率)の標記化合物(1c)が油状物として得
られた。TLCRf=0.21(エーテル:ヘキサン1:6);
〔α〕D 23=−92.1゜(c2.20,MeOH);MS(Cl)m/e196
(M+H)+;1HNMR(CDCl3、300MHz)δ4.55〜4.36(m,
1H),3.53〜3.24(m,2H),2.25〜1.85(m,5H),1.48
(s,9H) d.3−メチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾール 窒素雰囲気下、実施例1cの生成物(1.45g,7.43ミリモ
ル)およびフェニルイソシアネート(1.45ml,13.37ミリ
モル)を3.5mlのベンゼン中で攪拌しながら化合した。
得られた溶液にトリエチルアミン(10滴)およびニトロ
エタン(535μl,7.43ミリモル)のベンゼン(2ml)溶液
を添加した。添加完了後約2〜3分で析出物が生じ始め
た。反応混合物を室温で2時間攪拌し、1.5時間還流加
熱し、室温に冷却して一夜攪拌した。次いで、反応混合
物を濾過し、濾過ケーキをベンゼンで洗浄した。濾液を
真空濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シ
リカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:8)で溶離)によ
り精製すると、真空濃縮後に1.02g(収率54.5%)の標
記化合物(1d)が粘稠な黄色油状物として得られた。
〔α〕D 23=−104.4゜(c0.90,MeOH);MS(DCl/NH3)m/
e253(M+H)+,270(M+NH4+;1HNMR(DMSO−d6
T=100℃)δ1.32(s,9H),1.80〜1.90(m,3H),2.16
(s,3H),2.14〜2.24(m,1H),3.31〜3.42(m,2H),4,8
7(dd,1H),6.04(s,1H) e.3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール 実施例1dの生成物(880mg,3.49ミリモル)を無水塩化
メチレン(7.5ml)に溶解し、0℃に冷却した。過剰の
トリフルオロ酢酸(TFA)(7.5ml)を添加し、反応混合
物を0℃で1時間攪拌した。次いで、過剰のTFAが全部
蒸発するまで反応混合物を真空濃縮すると、琥珀色の油
状物が得られた。その油状物を重炭酸ナトリウムの飽和
水溶液に溶解し、約16時間塩化メチレンで連続的に抽出
した。溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラ
フィー(シリカゲル、5%メタノール/クロロホルムか
ら10%メタノール/クロロホルムまでの勾配溶離)によ
り精製すると、456mg(収率86%)の標記化合物(1e)
が得られた。〔α〕D 23=−13.1゜(C0.9,MeOH);MS(D
Cl/NH3)m/e153(M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ1.80〜2.
00(m,3H),1.99(brs,1H,NH),2.14〜2.21(m,1H),2.
28(s,3H),2.96〜3.16(m,2H),4.32(dd,1H),5.95
(s,1H) f.3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾールシュウ酸塩 実施例1eの生成物(20mg,0.188ミリモル)のジエチル
エーテル溶液を調製した。この溶液にシュウ酸(25mg,
0.282ミリモル)のジエチルエーテル溶液を滴下した。
得られた白色析出物を濾過し、ジエチルエーテルで3回
摩砕した。白色固体をメタノール/ジエチルエーテルか
ら再結晶させ、残留溶媒を真空蒸発させると、23.7mg
(収率52%)の標記化合物が得られた。融点:133〜135
℃;MS(DCl/NH3)m/e253(M+H)+,270(M+NH4+;
1HNMR(D2O)δ2.11〜2.33(m,3H),2.31(s,3H),2.49
〜2.60(m,1H),2.48(dd,2H),4.92(t,1H),6.52(s,
1H);元素分析値:計算値(C10H14N2O5として):C,49.
58;H,5.82;N,11.56;実験値:C,49.54;H,5.80;N,11.51 実施例2 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)−イソオキゾールシュウ酸塩 a.3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキゾール ホルムアルデヒドの37%水溶液1.5mlおよびギ酸の88
%水溶液1.5mlにおける実施例1eの生成物(3−メチル
−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ル,93.5mg,0.61ミリモル)の溶液を1時間還流加熱し
た。反応混合物を室温に冷却した後、ジエチルエーテル
で抽出した。水層を、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液お
よび固体の炭酸カリウムを順次添加することにより塩基
性(pH=約10〜11)にした。次いで、塩基性水溶液をク
ロロホルムで3回抽出し、残りの有機層と合わせた。有
機層を一緒にして無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過・
真空濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で溶離)
にかけると、71mg(収率70%)の標記化合物(2a)が透
明な無色油状物として得られた。〔α〕D 23=−101゜
(c0.68,MeOH);MS(FAB)m/e167(M+H)+;1HNMR(C
DCl3)δ1.78〜2.03(m,3H),2.17〜2.42(m,2H),2.29
(s,3H),2.34(s,3H),3.13〜3.20(m,1H),3.43(dd,
1H),5.99(s,1H) b.3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキゾールシュウ酸塩 実施例2aの3−メチル−5−(1−メチル−2−ピロ
リジニル)−イソオキゾール(62.8mg,0.38ミリモル)
のジエチルエーテル溶液を攪拌しながら、これにシュウ
酸(51mg,0.57ミリモル)のジエチルエーテル溶液を滴
下した。室温で0.5時間攪拌した後、反応フラスコは、
ガラス状の透明な無色の固体で覆われた。ジエチルエー
テルを蒸発させ、固体をジエチルエーテルで数回摩砕す
ると、溶媒を真空蒸発した後に102mgの標記化合物(2
b)が得られた。
MS(DCl/NH3)m/e167(M+H)+,184(M+NH4+;1HN
MR(D2O)δ2.11〜2.33(m,3H),2.31(s,3H),2.49〜
2.60(m,1H),2.48(dd,2H),4.92(t,1H),6.52(s,1
H);元素分析値:計算値(C10H13NO5・0.2H2O・0.2C2H
2O2として):C,48.65;H,6.16;N,9.95;実験値:C,48.80;
H,5.90;N,9.77 実施例3 3−エチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソオ
キゾールシュウ酸塩 a.3−エチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−2(S)−ピロリジニル)−イソオキゾール 窒素雰囲気下、2(S)−2−エチニル−N−t−ブ
トキシカルボニルピロリジン(885mg,4.52ミリモル)お
よびフェニルイソシアネート(887μl,8.16ミリモル)
を2.2mlのベンゼン中で化合した。その溶液は、成分を
添加する間ずっと攪拌した。次いで、ニトロプロパン
(404μl,4.53ミリモル)のベンゼン(1.2ml)およびト
リエチルアミン(7滴)における溶液を上記溶液に添加
した。添加完了後約2〜3分して析出物が生じ始めた。
反応混合物を室温で2時間攪拌し、1.5時間還流加熱し
て室温に冷却し、一夜攪拌した。次いで、反応混合物を
濾過し、濾過ケーキをベンゼンで洗浄した。濾液を真空
濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ
ゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:8)で溶離)により精
製して溶媒を真空蒸発させると631.6mg(収率52%)の
標記化合物(3a)が得られた。MS(DCl/NH3)m/e267
(M+H)+,284(M+NH4+;1HNMR(DMSO−d6:T=100
℃)δ1.19(t,J=7.5Hz),1.34(s,9H),1.89〜1.95
(m,3H),2.2〜2.3(m,1H),2.60(q,J=7.5Hz,2H),3.
39〜3.45(m,2H),4.91(dd,J=7.5Hz,2.5Hz,1H),6.10
(s,1H) b.3−エチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソ
オキゾール 実施例3aの生成物(610mg,2.29ミリモル)を塩化メチ
レン(7.5ml)に溶解し、0℃に冷却した。次いで、そ
の溶液を、実施例1eに記載した方法と同様にTFA、重炭
酸ナトリウムの飽和水溶液および塩化メチレンで処理し
た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ
ゲル、5%メタノール/クロロホルムで溶離)により精
製すると245mg(収率64%)の標記化合物(3b)が薄い
琥珀色の油状物として得られた。MS(DCl/NH3)m/e167
(M+H)+,184(M+NH4+;1HNMR(CDCl3)δ1.25
(t,3H),1.80〜1.95(m,3H),2.07(brs,1H,NH),2.11
〜2.24(m,1H),2.66(q,2H),2.97〜3.16(m,2H),4.3
2(dd,1H),5.99(s,1H) c.3−エチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソ
オキゾールシュウ酸塩 実施例3bの生成物(51.2mg,0.35ミリモル)のジエチ
ルエーテル溶液を0℃に冷却した。シュウ酸(2当量)
のジエチルエーテル溶液を激しく攪拌しながら滴下し
た。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、溶媒を真空蒸発
させた。固体をメタノール/ジエチルエーテルから再結
晶させると、溶媒を真空蒸発させた後に、68.1mg(収率
86.3%)の標記化合物(3c)が白色針状結晶として得ら
れた。融点:131〜133℃;MS(DCl/NH3)m/e167(M+
H)+,184(M+NH4+;1HNMR(CD3OD)δ1.27(t,J=
7.5Hz,3H),2.17〜2.31(m,3H),2.48〜2.53(m,1H),
2.73(q,J=7.5Hz,2H),3.42〜3.47(m,2H),4.91(H2O
のピークに隠れる,1H),6.56(s,1H);元素分析値:計
算値(C11H16N2O5として):C,51.56;H,6.29;N,10.93;実
験値:C,51.61;H,6.29;N,10.97 実施例4 3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)−イソオキゾールシュウ酸塩 a.3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキゾール 実施例3cの生成物(150mg,0.90ミリモル)を、上記実
施例2aに記載したように、過剰のホルムアルデヒドおよ
び過剰のギ酸で処理した。続く工程は実施例2aに従って
行ったが、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル)の溶離は2%のメタノール/クロロホルムで行った
ところ、154.5mg(収率95%)の標記化合物(4a)が透
明な無色の油状物として得られた。1HNMR(CDCl3)δ1.
26(t,3H),1.81〜2.02(m,3H),2.17〜2.29(m,1H),
2.34(s,3H),2.67(q,2H),3.13〜3.21(m,2H),3.43
(dd,1H),6.03(s,1H) b.3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾールシュウ酸塩 実施例2bに記載した方法を使用して、実施例4cの生成
物(135mg,0.75ミリモル)を定量的にシュウ酸塩に変換
すると、204.6mgの標記化合物が得られた。MS(DCl/N
H3)m/e181(M+H)+,198(M+NH4+;1HNMR(CD3O
D)δ1.28(t,J=7.7Hz,3H),2.21〜2.33(m,3H),2.35
〜2.50(m,1H),2.52〜2.63(m,1H),2.72(q,J=7.7H
z,2H),2.90(s,3H),3.35〜3.42(m,1H),3.70〜3.80
(m,1H),4.77(dd,1H),6.68(s,1H);元素分析値:
計算値(C11H16N2O5・0.5H2Oとして):C,51.61;H,6.86;
N,10.03;実験値:C,51.62;H6.48;N,9.83 実施例5 3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソチ
アゾール塩酸塩 a.2(S)−2−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)−
N−t−ブチルオキシカルボニルピロリジン 窒素雰囲気下、2.0g(5.63ミリモル)の2(S)−2
−(2,2−ジブロモエテニル)−N−t−ブトキシカル
ボニルピロリジン(実施例1b)を10mlのTHFに添加し
た。溶液を−75℃に冷却し、n−ブチルリチウム(4.6m
l,11.54ミリモルの2.5Mヘキサン溶液)を10分かけて滴
下した。この溶液を20分攪拌した後、アセトアルデヒド
(377μl,6.75ミリモル)を添加した。この混合物を数
時間かけて室温までゆっくり温めた。次いで、反応を、
重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を添加することにより停
止した。水性混合物を酢酸エチルで2回抽出し、有機層
を無水硫酸ナトリウムで脱水し、真空濃縮すると、橙色
の油状物が得られた。その油状物をカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:2)で
溶離)により精製すると、1.27g(収率91%)の標記化
合物(5a)が無色の油状物として得られた。MS(DCl/NH
3)m/e240(M+H)+;1HNMR(CDCl3,300MHz)δ1.43
(d,J=6.6Hz,3H),1.48(s,9H),1.4〜2.1(m,4H),3.
2〜3.5(m,3H),4.45(brs,1H),4.53(q,J=6.6Hz,1
H) b.2(S)−(3−ケト−1−ブチニル)−N−t−ブ
チルオキシカルボニルピロリジン −60℃、窒素雰囲気下で、塩化オキサリル(1.28ml,1
4.7ミリモル)の塩化メチレン(30ml)溶液にジメチル
スルホキシド(1.12ml,15.8ミリモル)を添加した。反
応混合物を−60℃で10分間攪拌した後、実施例5aの生成
物(1.26g,5.26ミリモル)の塩化メチレン(5ml)溶液
をゆっくり(2分かけて)添加した。この混合物を−60
℃で15時間攪拌した後、ジイソプロピルエチルアミン
(5.5ml,31.6ミリモル)を添加した。さらに10分間、−
60℃で攪拌した後、反応混合物を0℃に温め、塩化アン
モニウムの飽和水溶液で反応停止した。水層を塩化メチ
レンで抽出し、有機抽出物は最初の反応混合物の有機層
と一緒にした。次いで、一緒にした有機層を無水硫酸ナ
トリウムで脱水し、真空濃縮した。残渣をカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:
1)で溶離)により精製すると、824mg(収率66%)の標
記化合物(5b)が無色の油状物として得られた。〔α〕
D 22=−142.3゜(c1.4,CH2Cl2);MS(DCl/NH3)m/e238
(M+H)+;1HNMR(DMSO−d6,300MHz)δ1.3〜1.5(m,
9H),1.8〜2.2(m,2.5H),2.30(S,2.5H),3.2〜3.4
(m,4H),4.60(brs,1H) c.3−メチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−2(S)−ピロリジニル)−イソチアゾール 標記化合物をLucchesini,et al.in Heterocycles,198
9,29:97−102に記載の方法を変形して合成した。実施例
5bで得られた2(S)−2−(3−ケト−1−ブチニ
ル)−N−t−ブチルオキシカルボニルピロリジン(70
4mg,3ミリモル)の50%メタノール水溶液(8ml)におけ
る溶液を0℃に冷却した。ヒドロキシアミン−スルホン
酸(338mg,3ミリモル)をその溶液に添加し、反応混合
物を45分間攪拌した。45分混合した後、固体の重炭酸ナ
トリウム(250mg,3ミリモル)をその反応混合物に添加
し、1.4Mの水硫化ナトリウム水溶液を2.3ml(3.3ミリモ
ル)添加した。次いで、反応混合物を室温で6.5時間攪
拌した後、ブラインで希釈し、酢酸エチルで2回抽出し
た。過剰の重炭酸ナトリウムを添加して水層を塩基性に
した。さらに水硫化ナトリウム(800μlの1.4M溶液)
を添加し、反応混合物を一夜攪拌した。水層を再び酢酸
エチルで抽出し、有機抽出物は、前日の有機抽出物と一
緒にした。一緒にした有機層を無水硫酸ナトリウムで脱
水し、真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、酢酸エチル/エキサン(1:1)で溶離)
により精製すると、135mg(収率17%)の標記化合物(5
c)が黄色油状物として得られた。〔α〕D 23=−90.9゜
(c1.28,CH2Cl2);MS(DCl/NH3)m/e269(M+H)+;1H
NMR(DMSO−d6,300MHz)δ1.36(s,9H),1.83〜1.98
(m,3H),2.31(s,1H),2.37(s,3H),3.40(dd,J=7.
5,6.1Hz,2H),5.14(dd,J=9.8,2.4Hz,1H),6.96(s,1
H).3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イ
ソチアゾール塩酸塩 塩化水素(g)のジオキサンにおける飽和溶液2mlを
実施例5cの生成物(115mg,0.43ミリモル)に添加した。
反応混合物を30分間室温に置いた後、真空濃縮した。残
渣を塩化メチレンに溶解し、重炭酸ナトリウムの飽和水
溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水
し、真空濃縮すると、40mgの黄色油状物が得られた。こ
の油状物(9.5mg)のサンプルをカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル、10%のエタノール/酢酸エチルで溶
離)により精製すると、9mgの無色油状物が得られた。
この物質(遊離アミン)をエタノール(1滴)およびジ
エチルエーテル(〜約1.5ml)に溶解した。次いで、塩
化水素のジエチルエーテルにおける飽和溶液をこの溶液
に添加した。析出物が生じ、遠心分離により集めた。集
めた析出物をジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥する
と、標記化合物(5d/5)が白色粉末として得られた。融
点:129〜130℃;MS(DCl/NH3)m/e169(M+H)+;1HNMR
(D2O,300MHz)δ2.15〜2.37(m,3H),2.49(s,3H),2.
65(m,1H),3.47〜3.56(m,2H),5.07(dd,J=8.5,6.6H
z,1H),7.31(s,1H) 実施例6 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)−イソチアゾール塩酸塩 実施例5の生成物である3−メチル−5−(2(S)
−ピロリジニル)−イソチアゾール(30mg)を実施例2a
に記載した方法と同様に処理したが、粗生成物をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル、10%のエタノール/
酢酸エチルで溶離)により精製すると、9.8mgの無色の
油状物が得られた。次いで、この物質をジエチルエーテ
ル(約5ml)に溶解した。次いで、塩化水素で飽和した
ジエチルエーテルを滴下して混合した。生じた析出物を
遠心分離により集め、ジエチルエーテルで洗浄、脱水す
ると、標記化合物が白色粉末として得られた。融点:133
〜134℃;MS(DCl/NH3)m/e183(M+H)+,270(M+NH
4)+;1HNMR(D2O,300MHz)δ2.21〜2.39(m,3H),2.51
(s,3H),2.72(m,1H),2.84(brs,3H),3.35(m,1H),
3.78(m,1H),4.79(m,1H),7.39(s,1H) 実施例7 3−ベンジル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 a.3−ベンジル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニ
ル−2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾール A.K.Sinhababu in Tet.Let.,1983,24,227−30に記載
されているように、ニトロスチレンの還元により合成し
た2−フェニル−1−ニトロエタンから酸化ニトリルを
発生させた。ニトロスチレンは、D.E.Worrall in Org.S
yn.,1,413−14に記載の方法により合成した。
窒素雰囲気下で、(2S)−エチニル−N−t−ブチル
オキシカルボニルピロリジン(617mg,3.16ミリモル)お
よびフェニルイソシアネート(1.25ml,11.38ミリモル)
を1.6mlのベンゼン中で化合した。次いで、1.8mlのベン
ゼンおよび5滴のトリエチルアミンにおける2−フェニ
ル−1−ニトロエタン(955mg,6.32ミリモル)の溶液を
上記溶液に添加した。添加完了後約2〜3分して析出物
が生じ始めた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、1.5
時間還流加熱し、室温に冷却して一夜攪拌した。次い
で、反応混合物を濾過し、濾過ケーキをベンゼンで洗浄
した。濾液を真空濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマ
トグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:
10)で溶離)により精製すると、614mg(収率59%)の
標記化合物(7a)が,粘稠な黄色油状物として得られ
た。MS(DCl/NH3)m/e329(M+H)+,346(M+N
H4+;1HNMR(DMSO−d6,300MHz,100℃)δ1.27(s,9
H),1.84〜1.97(m,3H),2.19〜2.29(m,1H),3.33〜3.
46(m,2H),3.95(s,2H),4.90(dd,J=7.8Hz,2.7Hz,1
H),6.02(s,1H),7.20〜7.34(m,5H) b.3−ベンジル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イ
ソオキサゾール 実施例7aの生成物(600mg,1.83ミリモル)を実施例1e
で述べた方法と同様に処理したが、精製は、フラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル、1%のメタノール/
クロロホルムで溶離)により行い、263mg(収率63%)
の標記化合物を淡い黄色油状物として得た。MS(DCl/NH
3)m/e229(M+H)+,246(M+NH4+;1HNMR(CDCl3/
D2O交換,300MHz)δ1.88〜1.92(m,3H),2.09〜2.23
(m,1H),2.93〜3.10(m,2H),3.97(s,2H),4.27(dd,
J=7.5Hz,5.3Hz,1H),5.88(s,1H),7.21〜7.37(m,5
H) c.3−ベンジル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール 実施例7bの生成物(191.0mg,0.84ミリモル)を実施例
2aで述べた方法と同様に処理したが、精製は、フラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキ
サン(1:2)で溶離)により行い、152.5mg(収率75%)
の標記化合物(7c)を透明な無色油状物として得た。MS
(DCl/NH3)m/e243(M+H)+,260(M+NH4+;1HNMR
(CDCl3,300MHz)δ1.79〜2.00(m,3H),2.14〜2.25
(m,1H),2.29〜2.38(m,1H),2.30(s,3H),3.11〜3.1
8(m,1H),3.37〜3.43(m,1H),3.99(s,2H),5.92(s,
1H),7.21〜7.36(m,5H) d.3−ベンジル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例7cの生成物(147mg,0.61ミリモル)をジエチル
エーテルに溶解した。攪拌しながら、シュウ酸(2当
量)のジエチルエーテル溶液を反応容器に滴下した。溶
媒を蒸発させると透明な粘性油状物が残った。その生成
物をジエチルエーテルで数回摩砕した後、溶媒を真空蒸
発させると、147mg(収率73%)の標記化合物(7d/7)
が透明な油状物として得られた。MS(DCl/NH3)m/e243
(M+H)+,260(M+NH4+;1HNMR(CD3OD,300MHz)
δ2.19〜2.45(m,3H),2.50〜2.62(m,1H),2.88(s,3
H),3.40〜3.50(一部MeOHのピークに隠れる,1H),3.67
〜3.77(m,1H),4.04(s,2H),4.73(brdd,J=8.9Hz,8.
4Hz,1H),6.58(s,1H),7.21〜7.35(m,5H);元素分析
値:計算値(C17H20N2O5・0.4C2H2O2として):C,58.04;
H,5.69;N,7.60;実験値:C,58.41;H,5.75;N,7.69 実施例8 3−ベンジル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例7bの生成物(97.0mg,0.40ミリモル)のジエチ
ルエーテル溶液を0℃に冷却した。上記溶液を攪拌しな
がら、無水HClガスで飽和したジエチルエーテル溶液を
滴下した。溶媒を真空蒸発させ、残渣をジエチルエーテ
ルで摩砕した。次いで、溶媒を真空蒸発させると標記化
合物(8)が透明な無色の粘性油状物として定量的に得
られた。〔α〕D 23=−22.3゜(c0.26,MeOH);MS(DCl/
NH3)m/e243(M+H)+;1HNMR(CD3OD,300MHz)δ2.21
〜2.44(m,2H),2.52〜2.63(m,1H),2.91(brs,3H),
3.30〜3.42(一部MeOHのピークに隠れる,1H),3.76〜3.
80(m,1H),4.05(s,2H),4.70〜4.82(m,1H),6.60
(s,1H),7.21〜7.32(m,5H);元素分析値:計算値(C
15H19ClN2O・0.8H2Oとして):C,61.45;H,7.08;N,9.55;
実験値:C,61.42;H,7.00;N,9.30 実施例9 5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニル)−3−プ
ロピル−イソオキサゾール 塩酸塩 a.5−(N−t−ブチルオキシカルボニル−2(S)−
ピロリジニル)−3−プロピル−イソオキサゾール 窒素雰囲気下で攪拌しながら、(2S)−エチニル−N
−t−ブチルオキシカルボニルピロリジン(1.23g,6.30
ミリモル)およびフェニルイソシアネート(1.55ml,14.
2ミリモル)を2.6mlのベンゼン中で化合した。次いで、
その溶液に、3.0mlのベンゼンおよび7滴のトリエチル
アミンにおけるニトロブタン(1.0ml,9.45ミリモル)の
溶液を添加した。添加完了後約2〜3分して析出物が生
じ始めた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、1.5時間
還流加熱し、室温に冷却して一夜攪拌した。次いで、反
応混合物を濾過し、濾過ケーキをベンゼンで洗浄した。
濾液を真空濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィ
ー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:12→1:10→
1:8)で溶離)により精製すると、1.07g(収率61%)の
標記化合物(9a)が透明な黄色油状物として得られた。
〔α〕D 23=−51.4゜(c0.80,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e
281(M+H)+,298(M+NH4+;1HNMR(DMSO−d6,500
MHz,100℃)δ0.93(t,J=7.5Hz,3H),1.34(s,9H),1.
64(qt,J=7.5Hz,7.3Hz,2H),1.88〜1.95(m,3H),2.22
〜2.27(m,1H),2.56(t,J=7.3Hz,2H),3.37〜3.46
(m,2H),4.92(dd,J=8.3Hz,2.6Hz,1H),6.08(s,1H) b.5−(2(S)−ピロリジニル)−3−プロピル−イ
ソオキサゾール 実施例9aの生成物(987mg,3.52ミリモル)を実施例1e
で述べた方法と同様に処理したが、残渣の精製は、フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、2%→5%→
10%のメタノール/クロロホルムで溶離)により行い、
585mg(収率92%)の標記化合物(9a)を琥珀色の油状
物として得た。〔α〕D 23=−11.5゜(c1.2,MeOH);MS
(DCl/NH3)m/e181(M+H)+,198(M+NH4+;1HNMR
(CDCl3,300MHz)δ0.97(t,J=7.4Hz,3H),1.68(tq,J
=7.5Hz,7.4Hz,2H),1.80〜1.97(m,3H),2.06(brs,N
H),2.12〜2.25(m,1H),2.61(t,J=7.5Hz,2H),2.98
〜3.16(m,2H),4.32(dd,J=7.7Hz,5.5Hz,1H),5.97
(s,1H) c.5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニル)−3−
ピロピル−イソオキサゾール 実施例9bの生成物(370mg,2.05ミリモル)を実施例2a
で述べた方法と同様に処理したが、残渣の精製は、フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/
ヘキサン(1:2→1:1)で溶離)により行い、297mg(収
率74%)の標記化合物(9c)を透明な黄色油状物として
得た。〔α〕D 23=−84.1゜(c1.2,MeOH);MS(DCl/N
H3)m/e195(M+H)+,212(M+NH4+;1HNMR(CDC
l3,300MHz)δ0.98(t,J=7.4Hz,3H),1.69(tq,J=7.7
Hz,7.4Hz,2H),1.80〜2.20(m,3H),2.18〜2.30(m,1
H),2.32〜2.41(m,1H),2.34(brs,3H),2.62(t,J=
7.7Hz,2H),3.13〜3.21(m,1H),3.43(dd,J=8.1Hz,7.
4Hz,1H),6.01(s,1H) d.5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニル)−3−
プロピル−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例9cの生成物(250mg,1.29ミリモル)のジエチル
エーテル溶液を0℃に冷却した。無水HClガスで飽和し
たジエチルエーテル溶液をその反応容器に滴下した。溶
媒を蒸発させ、残った白色固体をMeOH/ジエチルエーテ
ルに再溶解した。溶媒を蒸発させると268mg(収率90
%)の標記化合物(9a)が吸湿性の短い白色針状結晶と
して得られた。融点=112〜114℃;〔α〕D 23=−27.2
゜(c0.66,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e195(M+H)+;1H
NMR(D2O,300MHz)δ0.92(t,J=7.4Hz,3H),1.70(tq,
J=7.4Hz,7.4Hz,2H),2.22〜2.48(m,3H),2.57〜2.66
(m,1H),2.70(t,J=7.4Hz,2H),2.93(brs,3H),3.37
〜3.47(m,1H),3.72〜3.84(m,1H),4.77〜4.87(一部
H2Oのピークに隠れる,1H),6.70(s,1H);元素分析
値:計算値(C11H19ClN2Oとして):C,57.26;H,8.30;N,1
2.14;実験値:C,57.18;H,8.23;N,11.98 実施例10 3−n−ブチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−n−ブチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボ
ニル−2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾール 窒素雰囲気下で、1.6mlのベンゼン中に実施例1cの生
成物(620mg,3.18ミリモル)およびフェニルイソシアネ
ート(1.3ml,11.4ミリモル)を含む溶液を調製した。次
いで、1.7mlのベンゼンおよび5滴のトリエチルアミン
にニトロペンタン(782μl,6.36ミリモル)を含む第二
の溶液を最初の溶液に添加した。添加完了後約2〜3分
して析出物が生じ始めた。反応混合物を室温で2時間攪
拌し、1.5時間還流加熱し、室温に冷却して一夜攪拌し
た。次いで、反応混合物を濾過し、濾過ケーキをベンゼ
ンで洗浄した。濾液を真空濃縮し、残渣をフラッシュク
ロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン
(1:15→1:12→1:10→1:8で溶離)により精製すると、5
67mg(収率61%)の標記化合物(10a)が,透明な黄色
油状物として得られた。〔α〕D 23=−90.0゜(c0.60,M
eOH);MS(DCl/NH3)m/e295(M+H)+,312(M+N
H41;+HNMR(DMSO−d6,500MHz,100℃)δ0.90(t,J=
7.7Hz,3H),1.12〜1.40(m,2H),1.34(S,9H),1.60(t
t,J=7.4Hz,2H),1.87〜1.96(m,3H),2.21〜2.29(m,1
H),2.58(t,J=7.4Hz,2H),3.37〜3.47(m,2H),4.91
(dd,J=7.8Hz,2.9Hz,1H),6.08(s,1H) b.3−n−ブチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−
イソオキサゾール 塩化メチレンに溶解した実施例10aの生成物(540mg,
1.83ミリモル)を実施例1eで述べた方法と同様に処理し
たが、フラッシュクロマトグラフィーによる精製は、シ
リカゲルを用い、2%→5%のメタノール/クロロホル
ムで溶離することにより行って301mg(85%収率)の標
記化合物(10b)を透明な黄色油状物として得た。MS(D
Cl/NH3)m/e195(M+H)+,212(M+NH4+;1HNMR(C
DCl3,300MHz)δ0.93(t,J=7.4Hz,3H),1.32〜1.44
(m,2H),1.58〜1.68(m,2H),1.80〜1.97(m,3H),2.1
3〜2.23(m,1H),2.63(t,J=7.5Hz,2H),2.97〜3.15
(m,2H),4.31(dd,J=7.4Hz,5.5Hz,1H),5.97(s,1H) c.3−n−ブチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロ
リジニル)−イソオキサゾール 実施例10bの生成物(219mg,1.13ミリモル)を実施例2
aで述べた方法と同様に処理したが、フラッシュクロマ
トグラフィーによる精製は、シリカゲルを用い、0.5%
→1%のメタノール/クロロホルムで溶離することによ
り行って149mg(収率63%)の標記化合物(10c)を透明
な油状物として得た。〔α〕D 23=−54.4゜(c0.59,MeO
H);MS(DCl/NH3)m/e209(M+H)+;1HNMR(CDCl3,30
0MHz)δ0.93(t,J=7.4Hz,3H),1.38(brtq,J=7.7Hz,
7.0Hz,2H),1.59〜1.69(m,3H),1.80〜2.02(m,2H),
2.17〜2.29(m,1H),2.32〜2.40(m,1H),2.34(s,3
H),2.65(t,J=7.7Hz,2H),3.14〜3.20(m,1H),3.42
(brdd,J=7.0Hz,7.0Hz,1H),6.00(s,1H) d.3−n−ブチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロ
リジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例10cの生成物(99mg,0.48ミリモル)をジエチル
エーテルに溶解し、0℃に冷却した。次いで、HClのエ
ーテル溶液をその溶液に滴下した。溶媒を真空蒸発さ
せ、残った白色固体をジエチルエーテルで3回摩砕し
た。次いで、溶媒を真空蒸発させると72mg(収率61%)
の標記化合物(10)が吸湿性の白色固体として得られ
た。融点=100〜102℃;〔α〕D 23=−25.2゜(c0.40,M
eOH);MS(DCl/NH3)m/e209(M+H)+;1HNMR(D2O,30
0MHz)δ0.91(t,J=7.4Hz,3H),1.33(brtq,J=7.7Hz,
7.4Hz,2H),1.66(brtt,J=7.7Hz,7.4Hz,2H),2.22〜2.
48(m,3H),2.56〜2.69(m,1H),2.74(t,J=7.7Hz,2
H),2.91(brs,3H),3.33〜3.43(m,1H),3.72〜3.80
(m,1H),4.74〜4.82(一部H2Oのピークに隠れる,1H),
6.69(s,1H);元素分析値:計算値(C12H21ClN2O・0.4
H2Oとして):C,57.20;H,8.72;N,11.12;実験値:C,57.57;
H,8.43;N,10.83 実施例11 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例2aの生成物(1.04g,6.26ミリモル)をジエチル
エーテル(100ml)に溶解し、0℃に冷却した。その反
応物を攪拌しながら、HClのエーテル溶液をその溶液に
滴下すると白色析出物が生じた。溶媒を真空蒸発させ、
残った固体をMeOH/Et2Oに溶解して再結晶すると、543mg
(収率86%)の標記化合物(11)が吸湿性の白色針状結
晶として得られた。融点:155〜157℃;〔α〕D 23=32.4
゜(c0.58,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e167(M+H)+,18
4(M+NH4+;1HNMR(D2O,300MHz)δ2.23〜2.48(m,3
H),2.34(s,3H).2.55〜2.68(m,1H),2.92(brs,3
H),3.33〜3.45(m,1H),3.72〜3.82(m,1H),4.74〜4.
84(一部H2Oのピークに隠れる,1H),6.65(s,1H);元
素分析値:計算値(C9H15ClN2Oとして):C,53.33;H,7.4
6;N,13.82;実験値:C,53.52;H,7.49;N,13.62 実施例12 3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例11の方法により、実施例4aの生成物(75mg,0.4
2ミリモル)を塩酸塩に変換した。得られた白色析出物
をジエチルエーテルで4回摩砕した後、溶媒を真空蒸発
させると72mg(収率80%)の吸湿性白色固体(12)が得
られた。融点:135〜136℃;〔α〕D 23=−28.6゜(c0.4
2,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e181(M+H)+,198(M+N
H4+;1HNMR(DMSO−d6,500MHz,30℃)δ1.21(t,J=7.
8Hz,3H),2.05〜2.28(m,4H),2.67(q,J=7.8Hz,2H),
2.81(brs,3H),3.15〜3.25(m,1H),3.63〜3.71(m,1
H),4.69〜4.76(m,1H),6.85(s,1H);元素分析値:
計算値(C10H17ClN2Oとして):C,55.42;H,7.91;N,12.9
3;実験値:C,55.15;H,7.68;N,12.73 実施例13 5−(1−エチル−2(S)−ピロリジニル)−3−メ
チル−イソオキサゾール 塩酸塩 a.5−(1−アセチル−2(S)−ピロリジニル)−3
−メチル−イソオキサゾール 3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール(90mg,0.59ミリモル)および無水酢酸(1
20mg,1.2ミリモル)を1,4−ジオキサン(1.5ml)に入
れ、1時間攪拌しながら還流した。その反応物を室温に
冷却し、溶媒を真空蒸発させた。粗生成物をフラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル、2%のメタノール/
クロロホルムで溶離)にかけると、117mg(定量的収
量)の標記化合物(13a)が透明な黄色油状物として得
られた。MS(DCl/NH3)m/e195(M+H)+,212(M+NH
4+;1HNMR(CDCl3,300MHz)δ1.86〜2.45(m,10H),3.
47〜3.74(m,2H),少量の配座異性体5.00(d,J=7.0H
z,1H),主要異性体5.30(dd,J=5.9Hz,2.6Hz,1H),少
量の配座異性体5.91(s,1H),主要異性体5.96(s,1H) b.5−(1−エチル−2(S)−ピロリジニル)−3−
メチル−イソオキサゾール 実施例13aの生成物(108mg,0.56ミリモル)の無水テ
トラヒドロフラン(1.0ml)溶液を水素化アルミニウム
リチウムの1.0Mテトラヒドロフラン(506μl,0.56ミリ
モル)溶液で処理した。その反応物を室温で2時間攪拌
した後、Fieser and Fieser,Vol.1,p.584に記載された
標準条件下で処理した。次いで、粗生成物をフラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサ
ン(1:1)で溶離)により精製すると、63mg(収率63
%)の標記化合物(13b)が透明な油状物として得られ
た。MS(DCl/NH3)m/e181(M+H)+;1HNMR(CDCl3,30
0MHz)δ1.07(t,J=7.2Hz,3H),1.82〜2.00(m,3H),
2.14〜2.47(m,3H),2.28(s,3H),2.72(dq,J=12.1H
z,7.4Hz,1H),3.19〜3.27(m,1H),3.60(dd,J=8.3Hz,
6.4Hz,1H),5.97(s.1H) c.5−(1−エチル−2(S)−ピロリジニル)−3−
メチル−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例13bの生成物(59mg,0.33ミリモル)を実施例11
に記載した方法と同様に処理した。得られた白色固体を
塩化メチレン/ヘキサンに溶解し、再結晶させて41mg
(収率58%)の標記化合物(13)を微細な白色針状結晶
として得た。融点:166〜168℃;〔α〕D 23=−33.3゜
(c0.33,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e181(M+H)+;1HNM
R(D2O,300MHz)δ1.27(t,J=7.4Hz,3H),2.18〜2.41
(m,4H),2.31(s,3H),2.50〜2.62(m,1H),3.10〜3.2
3(m,1H),3.28〜3.33(m,2H),3.69〜3.82(m,1H),6.
61(s,1H);元素分析値:計算値(C10H17ClN2Oとし
て):C,55.42;H,7.91;N,12.93;実験値;C,55.25;H,7.97;
N,12.73 実施例14 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソオ
キサゾール シュウ酸塩 a.2(R)−エチニル−N−t−ブチルオキシカルボニ
ルピロリジン 標記化合物を実施例1a〜cに記載したように合成し
た。
〔α〕D 23=−113.0゜(c0.94,MeOH) b.3−メチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−2(R)−ピロリジニル)−イソオキサゾール 実施例14aの生成物(1.96g,10.04ミリモル)、フェニ
ルイソシアネート(2.45ml,22.59ミリモル)、ニトロエ
タン(1.1ml,15.06ミリモル)、および触媒量のトリエ
チルアミンを実施例1dに記載した方法で処理すると、1.
52g(収率60%)の標記化合物(14b)が淡い琥珀色の油
状物として得られた。〔α〕D 23=+102.4゜(c0.70,Me
OH);MSおよび1HNMRは実施例1dで報告したデータと同様
である。
c.3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール 実施例14bの生成物(1.41g,5.59ミリモル)を実施例1
eに記載した方法と同様に処理して、663mg(収率78%)
の標記化合物(14c)を淡い琥珀色の油状物として得
た。〔α〕D 23=+11.6゜(c1.0,MeOH);MSおよび1HNMR
は実施例1eに記載したデータと同様である。
d.3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール シュウ酸塩 実施例14cの生成物(48.5mg,0.32ミリモル)を実施例
1fに記載した方法と同様に処理して、63mg(収率81%)
の標記化合物(14d)を白色固体として得た。融点:133.
5〜134.5℃;〔α〕D 23=+11.4゜(c0.55,MeOH);MSお
よび1HNMRは実施例1fに記載したデータと同様であ
る。;元素分析値:計算値(C10H14N2O5として):C,49.
58;H,5.82;N,11.50;実験値:C,49.57;H,5.72;N,11.56 実施例15 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソオ
キサゾール 安息香酸塩 a.1−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール 安息香酸塩 実施例14cの生成物(855mg,5.62ミリモル)をジエチ
ルエーテルに溶解した。次いで、室温で、安息香酸(75
5mg,6.18ミリモル)を一度に添加した。反応物を1時間
攪拌した後、エーテルを蒸発させた。次いで、残った固
体を熱ジエチルエーテル(2x)から再結晶すると、601m
g(収率39%)の標記化合物(15)が淡黄褐色の長い針
状結晶として得られた。融点:90.5〜91.5℃;〔α〕D 23
=+9.5゜(c0.58,MeOH);MS(DCl/NH3)m/e153(M+
H)+,170(M+NH4+;1HNMR(CDCl3,300MHz)δ1.95
〜2.23(m,3H),2.22(s,3H),2.24〜2.38(m,1H),3.0
0〜3.32(m,2H),4.62(dd,J=7.4Hz,5.9Hz,1H),6.12
(s,1H),7.39〜7.44(m,2H),7.49〜7.55(m,1H),8.0
1〜8.04(m,2H),8.14(brs,NH);元素分析値:計算値
(C15H18N2O3として):C,65.68;H,6.61;N,10.21;実験
値:C,65.61;H,6.50;N,10.16 実施例16 3−メチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−メチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 実施例14cの生成物(370mg,2.43ミリモル)を実施例2
aに記載した方法と同様に処理して、258mg(収率64%)
の標記化合物(16a)を透明な油状物として単離した。
〔α〕D 23=+101.0゜(c0.76,MeOH);MSおよび1HNMRは
実施例2aに記載したデータと同様である。
b.3−メチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例16aの生成物(228mg,1.37ミリモル)を実施例1
0dに記載した方法により塩酸塩に変換した。得られた白
色固体をMeOH/Et2Oから再結晶して248mg(収率89%)の
標記化合物(16)を白色針状結晶として得た。融点:154
〜155℃;〔α〕D 23=+29.1゜(c0.80,MeOH);MSおよ
1HNMRは実施例15に記載したデータと同様である。;
元素分析値:計算値(C9H15ClN2Oとして):C,53.33;H,
7.46;N,13.82;実験値:C,53.21;H,7.71;N,13.78 実施例17 3−エチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソオ
キサゾール シュウ酸塩 a.3−エチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−2(R)−ピロリジニル)−イソオキサゾール 実施例14aの生成物(655mg,3.35ミリモル)、フェニ
ルイソシアネート(1.3ml,12.1ミリモル)、ニトロプロ
パン(600μl,6.7ミリモル)、および触媒量のトリエチ
ルアミンを実施例1dに記載した方法で処理すると、660m
g(収率74%)の標記化合物(17a)が透明な黄色油状物
として得られた。MSおよび1HNMRは実施例3aで報告した
データと同様である。
b.3−エチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール 実施例17aの生成物(650mg,2.44ミリモル)を実施例1
eに記載した方法と同様に処理して、268mg(収率68%)
の標記化合物(17b)を透明な黄色油状物として得た。M
Sおよび1HNMRは実施例3bに記載したデータと同様であ
る。
c.3−エチル−5−(2(R)−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール シュウ酸塩 実施例17bの生成物(84mg,0.51ミリモル)をシュウ酸
(50mg,0.55ミリモル)を用いて実施例3cに記載した方
法と同様に処理した。得られた固体をMeOH/Et2Oから再
結晶して88mg(収率58%)の標記化合物(17)を白色結
晶として得た。融点:131〜132℃;〔α〕D 23=+8.3゜
(c0.46,MeOH);MSおよび1HNMRは実施例3cに記載したデ
ータと同様である。;元素分析値:計算値(C11H16N2O5
として):C,51.56;H,6.29;N,10.93;実験値:C,51.62;H,
6.21;N,10.88 実施例18 3−エチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−エチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 実施例17bの生成物(152mg,0.91ミリモル)を実施例2
aに記載した方法と同様に処理して、138mg(収率84%)
の標記化合物(18a)を透明な油状物として得た。MSお
よび1HNMRは実施例4aに記載したデータと同様である。
b.3−エチル−5−(1−メチル−2(R)−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 実施例18aの生成物(130mg,0.72ミリモル)を実施例1
6に記載した方法により塩酸塩に変換した。得られた白
色析出物をMeOH/Et2Oから再結晶して66mg(収率42%)
の標記化合物(18)を微細な白色針状結晶として得た。
融点:134〜135℃;〔α〕D 23=+33.2゜(c0.44,MeO
H);MSおよび1HNMRは実施例4bに記載したデータと同様
である。;元素分析値:計算値(C10H17ClN2Oとして):
C,55.42;H,7.91;N,12.93;実験値:C,55.06;H,7.92;N,12.
64 実施例19 3−メチル−5−((2R)−ピロリジニル)−イソチア
ゾール 塩酸塩 a.(2R)−(3−ヒドロキシ−1−ブチニル)−N−t
−ブチルオキシカルボニルピロリジン 標記化合物(19a)を実施例5aに記載した方法で合成
した。
b.(2R)−(3−ケト−1−ブチニル)−N−t−ブチ
ルオキシカルボニルピロリジン 標記化合物(19b)を実施例5bに記載した方法で合成
した。〔α〕D 23=+143.6゜(c1.6,CH2Cl2) c.3−メチル−5−(N−t−ブチルオキシカルボニル
−(2R)−ピロリジニル)−イソチアゾール 標記化合物(19c)を実施例5cに記載した方法で合成
した。〔α〕D 23=+107.7゜(c1.0,CH2Cl2) d.3−メチル−5−((2R)−ピロリジニル)−イソチ
アゾール 塩酸塩 標記化合物(19)を実施例5dに記載した方法と同様に
合成した。〔α〕D 23=−14.8゜(c0.7,MeOH) 実施例20 3−メトキシメチル−5−(1−メチル−2(S)−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール フマル酸塩 a.3−ヒドロキシメチル−5−(N−t−ブチルオキシ
カルボニル−2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール 純度が約90%である3−エトキシカルボニル−5−
(N−t−ブチルオキシカルボニル−2(S)−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール(7.10g)をEung K.Ryu,He
terocycles,1990,31:1693で報告された方法により合成
した。次いで、その化合物を水酸化カリウム(1.35g)
の(1:1)エタノール:水(70ml)溶液に入れ、室温で
一夜攪拌した。次いで、反応混合物を2NのHClで酸性に
し、クロロホルム(3×)で抽出した。有機層を一緒に
してNa2SO4で脱水し、濃縮した。濃縮した物質をフラッ
シュクロマトグラフィー(10%MeOH/CHCl3→0.5%酢酸
含有の10%MeOH/CHCl3)により精製した。生成物をトル
エン(2×)およびベンゼン(2×)と共沸させ、最後
に溶媒を真空蒸発させると3.09gの黄色泡状固体が得ら
れた。TLCRf=0.16(10%MeOH/CHCl3および3滴のAcO
H) 酸(387mg,1.37ミリモル)および1.0Mのボラン−THF
錯体(4.80ml,4.80ミリモル)を室温下、THF(4.5ml)
中で混合した後、4時間還流加熱した。還流後、反応物
を室温に冷却した。反応物が室温に達したとき、飽和Na
HCO3溶液を添加した。混合物を一時間攪拌した後、酢酸
エチルと一緒にした。2層が生じ、それらを分離した。
水層はCHCl3(1×)で抽出し、有機層は最初の有機層
と一緒にした。次いで、混合物をNa2SO4で脱水し、真空
濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:2%
のMeOH/CHCl3)により精製すると、透明な粘性油状物が
266mg(収率72%)得られた。TLCRf=0.54(10%MeOH/C
HCl3および3滴のAcOH);MS(Cl)m/e(M+H)+269;1
HNMR(DMSO−d6,100℃,500MHz)δ6.17(s,1H),4.94
(dd,J=8.4,2.8Hz,1H),4.47(s,2H),3.46〜3.37(m,
2H),2.29〜2.20(m,1H),1.96〜1.87(m,3H),1.35
(s,9H) b.3−メトキシメチル−5−(N−t−ブチルオキシカ
ルボニル−2(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ル 水素化ナトリウム(31mg,1.02ミリモル)の無水THF
(約1ml)における80%スラリーを攪拌しながら、これ
に実施例20aの生成物(274mg,1.02ミリモル)の無水THF
(約1ml)溶液を添加した。反応物を室温で15分間攪拌
した。次いで、ヨードメタン(190ml,3.06ミリモル)を
注射器により添加した。さらに15分攪拌した後、反応物
を酢酸エチル/飽和NH4Cl溶液に注入した。2層が生
じ、それらを分離した。有機層をNa2SO4で脱水し、真空
濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:酢
酸エチル/ヘキサン(1:3))により生成すると、234mg
(収率81%)の透明な黄色油状物が得られた。MS(Cl)
m/e(M+H)+283;1HNMR(DMSO−d6,100℃,500MHz)δ
6.20(s,1H),4.94(dd,J=7.8,2.6Hz,1H),4.43(s,2
H),3.48〜3.36(m,2H),3.32(s,3H),2.30〜2.22(m,
1H),1.96〜1.87(m,3H),1.34(s,9H) c.3−メトキシメチル−5−(1−メチル−2(S)−
ピロリジニル)−イソオキサゾール 氷浴を使用して、実施例20bの生成物(220mg,779ミリ
モル)を約0℃に冷却した。次いで、1,4−ジオキサン
における4.0NのHCl(約6ml)をその反応容器に入れた。
氷浴を取り外し、反応物を約2時間攪拌した。溶媒を真
空蒸発させ、残った粗生成物をEt2O(1×)と共沸させ
た。
粗生成物を約3mlの88%ギ酸および約3mlの37%ホルム
アルデヒド水溶液に溶解した。反応物を約30分間、静か
に還流加熱した後、室温に冷却した。水溶液をEt2Oで1
回抽出した後、飽和NaHCO3溶液、次いで固体のK2CO3
塩基性にした。次いで、塩基性の溶液をCHCl3(3×)
で抽出した。クロロホルム抽出物を一緒にし、Na2SO4
脱水して真空濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフ
ィーにより精製すると、142mg(全収率93%)の標記化
合物(20c)が得られた。MS(Cl)m/e(M+H)+197;1
HNMR(CDCl3,300MHz)δ6.20(s,1H),4.51(s,2H),3.
47(dd,J=8.1,7.4Hz,1H),3.39(s,3H),3.20〜3.13
(m,1H),2.42〜2.30(m,1H),2.34(s,3H),2.28〜2.2
0(m,1H),2.03〜1.80(m,3H) d.3−メトキシメチル−5−(1−メチル−2(S)−
ピロリジニル)−イソオキサゾール フマル酸塩 実施例20cの生成物(34mg,0.17ミリモル)およびフマ
ル酸(20mg,0.17ミリモル)を約1mlのMeOH中で混合し、
30分間攪拌した。溶媒を真空蒸発させ、残った粘性油状
物を高真空ライン上に一夜置くと、37mg(収率60%)の
標記化合物(20)が透明な粘性油状物として得られた。
MS(Cl)m/e(M+H)+197;1HNMR(MeOD,300MHz)δ6.
72(s,2Hフマル酸塩),6.54(s,1H),4.52(s,2H),4.0
8(dd,J=8.1,8.1Hz,1H),3.43〜3.37(m,1H),3.39
(s,3H),2.82(ddd,J=10.7,10.3,8.5Hz,1H),2.58
(s,3H),2.48〜2.37(m,1H),2.24〜2.03(m,3H);元
素分析:計算値(C14H20N2O6・0.4C4H4O4・0.2H2Oとし
て):C,51.71;H,6.12;N:7.73;実験値:C,51.76;H,6.45;
N:7.60 実施例21 3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシ−1−メ
チル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュウ
酸塩 a.トランス−4−ヒドロキシプロリン メチルエステル
塩酸塩 トランス−4−ヒドロキシプロリン(26.2g,0.20モ
ル)のメタノール(800ml)溶液に塩化アセチル(15.7m
l,0.22モル)をゆっくり添加した。反応を室温で行い、
得られた溶液を48時間攪拌した。溶液を真空蒸発させた
後、標記化合物(21a)が定量的に白色固体として得ら
れた。MS(DCl/NH3)m/e146(M+H)+,163(M+N
H4+,291(2M+H);1HNMR(DMSO)δ5.54(s,1H,N
H),4.43(dd,J=9.0Hz,J=8.1Hz,1H,CHCO),4.35〜4.4
0(m,1H,OCH),3.72(s,3H,OCH3),3.28〜3.28(m,1H,N
CH),3.03(ddd,J=11.1Hz,J=1.8Hz,J=1.8Hz,NCH
),2.15(dddd,J=13.5Hz,J=8.1Hz,J=1.8Hz,J=1.8
Hz,1H,OCCH),2.04(ddd,J=13.5Hz,J=9.0Hz,J=4.
5Hz,1H,OCCH) b.トランス−4−(2,4,6−トリメチルベンゾイルオキ
シ)プロリン メチルエステル トランス−4−ヒドロキシプロリン メチルエステル
塩酸塩(21a,1.00g,5.50ミリモル)および2,4,6−ト
リメチル安息香酸(1.08g,6.60ミリモル)の塩化メチレ
ン(20ml)における懸濁液に無水トリフルオロ酢酸(0.
93ml、6.60ミリモル)を滴下した。添加は室温で行い、
得られた透明溶液を室温で30分間攪拌した。次いで、反
応混合物を2NのNaOHで塩基性にし(pH=12)、クロロホ
ルム(30ml×4)で抽出した。クロロホルム抽出物を一
緒にしてブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱
水して真空濃縮した。標記化合物(21b)が油状物とし
て得られ、これを、さらに精製することなく、直接次の
反応に使用した。TLCRf=0.33(酢酸エチル/ヘキサン
=2:1);MS(DCl/NH3)m/e292(M+H)+;1HNMR(CDCl
3)δ6.85(s,2H,2ArH),5.49〜5.55(m,1H,OCH),4.01
(dd,J=9.0Hz,J=9.0Hz,1H,COCH),3.76(s,3H,OC
H3),3.43(dd,J=13.5Hz,J=4.5Hz,1H,NCH),3.18
(ddd,J=13.5Hz,J=1.5Hz,J=1.5Hz,NCH),2.38(dd
dd,J=14.7Hz,J=9.0Hz,J=1.5Hz,J=1.5Hz,1H,C
H),2.29(s,6H,2ArCH3),2.28(s,3H,2ArCH3),2.19
〜2.29(m,1H,CH) c.トランス−1−メチル−4−(2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルオキシ)プロリン メチルエステル トランス−4−(2,4,6−トリメチルベンゾイルオキ
シ)プロリン メチルエステル(21b,1.35g,4.60ミリモ
ル)およびトリエチルアミン(1.29ml,9.20ミリモル)
の無水塩化メチレン(5ml)懸濁液に、ヨードメタン(5
73.0ml,9.20ミリモル)を、0℃でコンデンサーにより
ゆっくり添加した。次いで、その混合物を一夜還流し
た。次いで、ブライン(20ml)を混合物に添加し、その
混合物をクロロホルム(30ml×4)で抽出した。有機抽
出物を一緒にしてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで脱水して真空濃縮した。得られた残渣をフラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサ
ン(1:1)で溶離)により精製すると、543.0mg(4−ヒ
ドロキシプロリン メチルエステル 塩酸塩からの収
率:32%)の標記化合物(21c)が油状物として得られ
た。TLCRf=0.65(酢酸エチル/ヘキサン=2:1);MS(D
Cl/NH3)m/e306(M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ6.85(s,
2H,2ArH),5.44〜5.52(m,1H,OCH),3.77(s,3H,OC
H3),2.26〜2.64(m,4H,2CH2),2.47(s,3H,NCH3),2.3
0(s,6H,2ArCH3),2.28(s,3H,ArCH3) d.3−メチル−5−(トランス−4−(2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルオキシ)−1−メチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール アセトンオキシム(155.5mg,2.13ミリモル)の無水TH
F(10.0ml)溶液にN−ブチルリチウム(1.70ml,2.5M,
4.26ミリモル)を0℃で滴下した。得られた溶液を同じ
温度で2時間攪拌した。トランス−1−メチル−4−
(2,4,6−トリメチルベンゾイルオキシ)−プロリンメ
チルエステル(21c,500.0mg,1.64ミリモル)の無水THF
(5.0ml)溶液を注射器によってその溶液にゆっくり添
加した。得られた混合物を0℃でさらに8時間攪拌し、
一夜、室温にゆっくり温めた。次いで、THFを真空蒸発
させた。THF−硫酸溶液(10.0ml,硫酸:THF:H2O=8.2g:4
0ml:10mlの比で調製)を添加し、その混合物を2時間還
流した。混合物を10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチル
(30ml×4)で抽出した。有機抽出物を一緒にしてブラ
インで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水して真空濃
縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン(1:1および2:1)
で溶離)により精製すると、112.5mg(21%収率)の標
記化合物(21d)が油状物として得られた。TLCRf=0.63
(酢酸エチル/ヘキサン=2:1);MS(DCl/NH3)m/s329
(M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ6.86(s,2H,2ArH),6.03
(s,1H,イソオキサゾールH),5.48〜5.54(m,1H,OC
H),3.76(dd,J=9.6Hz,J=6.3Hz,1H,ArCHN),2.38〜2.
61(m,4H,2CH2),2.44(s,3H,NCH3),2.31(s,6H,2ArCH
3),2.30(s,イソオキサゾール−CH3),2.29(s,3H,ArC
H3) e.3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシ−1−
メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール 3−メチル−5−(トランス−4−(2,4,6−トリメ
チルベンゾイルオキシ)−1−メチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール(21d,350.0mg,1.07ミリモル)
のKOH溶液(2.0ml)(KOH:EtOH:H2O=10g:30ml:2mlの比
で調製)における溶液を2時間還流した。残渣を直接、
クロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl3/MeOH(20:1)
で溶離)にかけると171.0mg(収率88%)の標記化合物
(21e)が油状物として得られた。TLCRf=0.65(CHCl3:
MeOH=5:1);MS(DCl/NH3)m/e183(M+H)+,200(M
+NH4+;1HNMR(CDCl3)δ6.03(s,1H,ArH),4.55〜4.
63(m,1H,OCH),3.93(dd,J=8.7Hz,J=8.7Hz,1H,ArCH
N),3.53(dd,J=9.0Hz,J=5.7Hz,1H,NCH),2.52(d
d,J=9.0Hz,J=4.2Hz,1H,NCH),2.36(s,3H,NCH3),
2.33(ddd,J=14.1Hz,J=8.7Hz,J=2.4Hz,1H,OCC
H),2.29(s,3H,ArCH3),2.18(ddd,J=14.1Hz,J=8.7
Hz,J=3.0Hz,1H,OCCH) f.3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシ−1−
メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュ
ウ酸塩 3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシ−1−
メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール(21e,
25.0mg,0.14ミリモル)のジエチルエーテル溶液を攪拌
しながら、これにシュウ酸(13.6mg,0.151ミリモル)の
ジエチルエーテル溶液を滴下した。室温で30分攪拌した
後、得られた析出物を濾過し、ジエチルエーテルで3回
洗浄すると、溶媒を真空蒸発させた後、26.0mgの標記化
合物(21)が得られた。融点:125〜126℃;MS(DCl/N
H3)m/e183(M+H)+,200(M+NH4+;1HNMR(D2O)
δ6.67(s,1H,ArH),5.07〜5.17(m,1H,OCH),4.82(d
d,J=10.5Hz,J=9.9Hz,1H,ArCHN),3.93〜4.03(m,1H,N
CH),3.34〜3.43(m,1H,NCH),2.98(s,3H,NC
H3),2.66(ddd,J=14.4Hz,J=10.5Hz,J=4.8Hz,1H,OCC
H),2.55(dddd,J=14.4Hz,J=9.9Hz,J=1.8Hz,J=
1.8Hz,1H,OCCH),2.33(s,3H,ArCH3);元素分析:計
算値(C11H16N2O6として):C,48.53;H,5.88;N:10.29;実
験値:C,48.58;H,5.83;N:10.04 実施例22 3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.プログルタミン酸メチルエステル 無水メタノール溶液(50ml)に、−15℃で、塩化チオ
ニル(16.5ml,0.23モル)、DMF(0.20ml)およびピログ
ルタミン酸(15.0g,0.116モル)を順次添加した。その
混合物をゆっくり室温に温め、8時間攪拌した。メタノ
ールを蒸発させた後、得られた残渣を酢酸エチル(400m
l)および水(20ml)に溶解し、重炭酸ナトリウム(20.
0g)をゆっくり添加した。混合物を30分間激しく攪拌し
た後、有機層をデカントし、無水硫酸マグネシウムで脱
水した。溶媒を除去すると、15.6g(収率94%)の標記
化合物(22a)が得られた。TLCRf=0.42(CHCl3:MeOH=
10:1);MS(DCl/NH3)m/e144(M+H)+,161(M+N
H4+;1HNMR(CDCl3)δ6.01(s,1H),4.27(dd,J=8.1
Hz,J=4.5Hz,1H,NCH),3.78(s,3H,CH3),2.20〜2.54
(m,4H,2CH2) b.1−メチルピログルタミン酸メチルエステル 水素化ナトリウム(2.29g,80%,76.2ミリモル)のDMF
(100ml)懸濁液に、室温で、ピログルタミン酸メチル
エステル(22a,10.0g,69.9ミリモル)のDMF(40ml)溶
液をゆっくり添加した。水素の発生を停止した後、ヨー
ドメタン(8.67ml,139.8ミリモル)を滴下し、その溶液
を2時間攪拌した。次いで、酢酸エチル(200ml)およ
びヘキサン(500ml)を添加し、析出物を濾別した。そ
の析出物を酢酸エチル(20ml×3)で洗浄し、洗液を最
初の溶液と合わせた。その溶液を濃縮し、残った残渣を
蒸留すると8.50g(収率78%)の標記化合物(22b)が得
られた。融点:107〜109℃/2.7mmHg;TLCRf=0.49(CHC
l3:MeOH=10:1);MS(DCl/NH3)m/e158(M+H)+,175
(M+NH4+;1HNMR(CDCl3)δ4.13(dd,J=9.0Hz,J=
3.9Hz,1H,NCH),3.78(s,3H,OCH3),2.86(s,3H,NC
H3),2.04〜2.54(m,4H,2CH2) c.3−メチル−5−(1−メチル−5−オキソ−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール アセトンオキシム(9.92g,135.9ミリモル)のTHF(30
0ml)溶液を冷却し(0〜5℃)、これにN−ブチルリ
チウム(108.8ml,2.5M,272.0ミリモル)のヘキサン溶液
をゆっくり添加した。0〜5℃で1時間攪拌した後、1
−メチル−ピログルタミン酸メチルエステル(22b,16.3
2g,10.4ミリモル)のTHF(50ml)溶液を添加した。さら
に8時間攪拌した後、得られた反応混合物を一夜、室温
にゆっくり温めた。THFを蒸発させ、硫酸/THF溶液(160
ml,硫酸:H2O:THF=8.2g:10ml:40mlの比で調製)を添加
し、その混合物を1時間還流した。THFを蒸発させた
後、残渣を最初にクロロホルム(80ml×6)で抽出し、
次いで、クロロホルム(120ml)で一夜連続的に抽出し
た。全ての有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで脱水し
た。溶媒蒸発後に得られた残渣をフラッシュクロマトグ
ラフィー(シリカゲル、CHCl3/MeOH(20/1)で溶離)に
かけると、13.1g(収率70%)の標記化合物(22c)が油
状物として得られた。TLCRf=0.49(CHCl3:MeOH=10:
1);MS(DCl/NH3)m/e181(M+H)+,198(M+N
H4+;1HNMR(CDCl3)δ5.99(s,1H,Ar−H),4.71(d
d,J=8.1Hz,J=4.5Hz,1H,ArCHN),2.80(s,3H,NCH3),
2.32(s,3H,CH3),2.95〜3.25(m,1H,COCH),2.18〜2.6
4(m,3H) d.3−メチル−5−(シス−4−ヒドロキシメチル−1
−メチル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキ
サゾールおよび e.3−メチル−5−(トランス−4−ヒドロキシメチル
−1−メチル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソ
オキサゾール LDA(14.67ml,1.5M,22.0ミリモル)を冷却した(−78
℃)3−メチル−5−(1−メチル−5−オキソ−2−
ピロリジニル)−イソオキサゾール(22c,3.60g,20.0m
l)のTHF(100ml)溶液にゆっくり添加した。得られた
溶液を−78℃で30分間攪拌した。次いで、その混合物を
−20℃に温め、140℃の油浴上でパラホルムアルデヒド
を加熱することにより発生させたホルムアルデヒドを、
その混合物に飽和するまで(1時間)静かに吹き込ん
だ。その反応混合物をさらに30分間攪拌した後、メタノ
ール(5.0ml)を添加した。溶媒を真空蒸発させた後、
残渣をシリカゲルにより精製すると(CHCl3/MeOH(40/
1)で溶離)、2.63g(収率63%)の標記化合物(22dお
よび22e)が分離不可能な混合物(NMRスペクトル分析に
よるトランス:シス=2.5:1)として得られた。TLCRf
0.37(CHCl3:MeOH=20:1);MS(DCl/NH3)m/e211(M+
H)+,228(M+NH4+;3−メチル−5−(シス−4−
ヒドロキシメチル−1−メチル−5−オキソ−2−ピロ
リジニル)−イソオキサゾール(22d):1HNMR(CDCl3
δ5.99(s,1H,ArH),4.68(dd,J=9.2Hz,J=4.8Hz,1H,A
rCHN),3.96(dd,J=12.0Hz,J=4.8Hz,1H,OCH),3.7
3(dd,J=12.0Hz,J=6.6Hz,1H,OCH),2.75〜2.81(m,
1H,COCH),2.84(s,3H,NCH3),2.34(ddd,J=12.9Hz,J
=9.6Hz,J=4.8Hz,1H,CH),2.30(s,3H,ArCH3),2.2
4(ddd,J=12.9Hz,J=9.2Hz,J=3.9Hz,1H,CH);3−メ
チル−5−(トランス−4−ヒドロキシメチル−1−メ
チル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール(22e):1HNMR(CDCl3)δ6.09(s,1H,ArH),4.71
(dd,J=8.8Hz,J=5.7Hz,1H,ArCHN),3.93(dd,J=12.0
Hz,J=4.8Hz,1H,OCH),3.79(dd,J=12.0Hz,J=6.6H
z,1H,OCH),2.75〜2.81(m,1H,COCH),2.75(s,3H,NC
H3),2.58(ddd,J=16.5Hz,J=8.8Hz,J=7.5Hz,1H,CH
H),2.33(s,3H,ArCH3),1.96(ddd,J=16.5Hz,J=8.2H
z,J=5.7Hz,1H,CH) f.3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−1−
メチル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサ
ゾールおよび g.3−メチル−5−(トランス−4−フルオロメチル−
1−メチル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオ
キサゾール 3−メチル−5−(4−ヒドロキシメチル−1−メチ
ル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ルのシスおよびトランス異性体の混合物(22d,22e,210.
0mg,1.0ミリモル)の塩化メチレン(2.0ml)溶液を、冷
却した(−78℃)DAST(198.0ml,1.50ミリモル)の塩化
メチレン(2.0ml)溶液に滴下した。−78℃で2時間攪
拌した後、得られた溶液をゆっくり室温に温め、さらに
4時間攪拌した。次いで、メタノール(10ml)を添加
し、その溶液を50%の水酸化ナトリウム溶液で塩基性に
した。析出物を濾別し、酢酸エチル(2ml×3)で洗浄
した。次いで、濾液および洗液を合わせて真空濃縮し
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH
(40/1および20/1)で溶離)にかけると、246.0mgの粗
製の標記化合物(22fおよび22g)が分離不可能な混合物
(NMRスペクトルによるシス:トランス=3:1)として得
られ、これをさらに精製することなく次の反応に直接使
用した。TLCRf=0.49(CHCl3:MeOH=20:1);MS(DCl/NH
3)m/e213(M+H)+,230(M+NH4+;3−メチル−5
−(シス−4−フルオロメチル−1−メチル−5−オキ
ソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール(22f):1H
NMR(CDCl3)δ6.00(s,1H,ArH),4.62(dddd,J=45.0H
z,J=9.0Hz,J=9.0Hz,J=3.6Hz,2H,CH2F),4.68〜4.74
(m,1H,ArCHN),2.65〜3.00(m,1H,COCH),2.84(s,3H,
NCH3),2.28〜2.40(m,2H),2.30(s,3H,ArCH3);3−メ
チル−5−(トランス−4−フルオロメチル−1−メチ
ル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ル(22g):1HNMR(CDCl3)δ6.08(s,1H,ArH),4.85(d
dd,J=45.0Hz,J=8.1Hz,J=4.2Hz,2H,CH2F),4.68〜4.7
4(m,1H,ArCHN),2.65〜3.00(m,2H),2.78(s,3H,NC
H3),2.30(s,3H,ArCH3),2.12〜2.25(m,1H) h.3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−1−
メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールおよび i.3−メチル−5−(トランス−4−フルオロメチル−
1−メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール ボラン−THF溶液(3.0ml,1.0M,3.0ミリモル)を、室
温で、3−メチル−5−(4−フルオロメチル−1−メ
チル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール(22fおよび22g、上記反応で得た全粗生成物)のTH
F(8.0ml)溶液にゆっくり添加した。得られた混合物を
2時間還流した。次いで、溶媒を真空蒸発させ、エタノ
ール(12.0ml)を添加した後、フッ化セシウム(348.0m
g,3.0ミリモル)を添加した。次いで、その混合物を一
夜還流した。溶媒を再び真空蒸発させ、残渣をシリカゲ
ルにより精製すると(CHCl3/MeOH(40/1から20/1)で溶
離)、標記化合物のトランス異性体が34.0mg(アルコー
ルからの全収率17%)、シス異性体が91.0mg(アルコー
ルからの全収率46%)得られた。3−メチル−5−(シ
ス−4−フルオロメチル−1−メチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール(22h):TLCRf=0.48(CHCl3:M
eOH=20:1);MS(DCl/NH3)m/e199(M+H)+;1HNMR
(CDCl3)δ6.02(s,1H,ArH),4.50(ddd,J=46.0Hz,J
=5.4Hz,J=2.4Hz,2H,CH2F),4.49〜3.56(m,1H,ArCH
N),3.26〜3.34(m,1H,NCH),2.65〜2.85(m,1H),
2.00〜2.40(m,3H),2.33(s,3H,NCH3),2.28(s,3H,Ar
CH3);3−メチル−5−(トランス−4−フルオロメチ
ル−1−メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ル(22i):TLCRf=0.50;MS(DCl/NH3)m/e199(M+
H)+;1HNMR(CDCl3)δ6.0(s,1H,Ar−H),4.30〜4.6
0(m,2H,CH2F),4.35〜3.48(m,1H,ArCHN),3.05〜3.18
(m,1H),2.80〜2.90(m,1H),2.25〜2.45(m,3H),3.3
2(s,3H,NCH3),2.31(s,3H,ArCH3) j.3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−2−
ピロリジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 3−メチル−5−(シス−4−フルオロメチル−1−
メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール(22h,
19.8mg,0.10ミリモル)のジエチルエーテル溶液を攪拌
しながら、これに塩化水素のジエチルエーテル溶液を、
析出物が生じなくなるまで滴下した。次いで、ジエチル
エーテルをデカントし、得られた析出物をジエチルエー
テルで数回摩砕して溶媒を蒸発させると、24.0mgの標記
化合物(22)が得られた。MS(DCl/NH3)m/e199(M+
H)+,216(M+NH4+;1HNMR(D2O)δ6.63(s,1H,Ar
H),4.68〜4.76(k,1H,ArCHN),4.61(ddd,J=46.0Hz,J
=4.8Hz,J=2.0Hz,2H,CH2F),3.88(dd,J=12.6Hz,J=
8.7Hz,1H,NCH),3.25(dd,J=12.6Hz,J=8.7Hz,1H,N
CH),2.85(s,3H,NCH3),2.95〜3.25(m,1H),2.43〜
2.66(m,2H),2.33(s,3H,CH3);元素分析:計算値(C
10H16OFCl・0.3HCl・0.1H2Oとして):C,48.54;H,6.72;
N:11.32;実験値:C,48.77;H,6.52;N:10.81 実施例23 3−メチル−5−(シス−1−メチル−5−(シアノメ
チル)−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュ
ウ酸塩 a.3−メチル−5−(1−メチル−5−チオキソ−2−
ピロリジニル)−イソオキサゾール 3−メチル−5−(1−メチル−5−オキソ−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール(22c,450.0mg,2.50ミ
リモル)のトルエン(10.0ml)溶液にLawesson試薬(54
7.0mg,1.35ミリモル)を添加した。その反応混合物を30
分間還流した後、溶媒を真空蒸発させた。残渣をシリカ
ゲルにより精製すると(酢酸エチル/ヘキサン(1:5お
よび1:1)で溶離)、431.0mg(収率88%)の標記化合物
(23a)が得られた。
TLCRf=0.61(CHCl3:MeOH=20:1);MS(CDl/NH3)m/e19
7(M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ6.04(s,1H,ArH),5.04
(dd,J=9.0Hz,J=4.5Hz,1H,ArCHN),3.19(s,3H,NC
H3),3.05〜3.28(m,2H,CSCH2),2.45〜2.58(m,1H,CH
),2.32(s,3H,ArCH3),2.17〜2.30(m,1H,CH) b.3−メチル−5−(1−メチル−5−(シアノメチ
ル)−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール ブロモアセトニトリル(56.8ml,0.60ミリモル)を3
−メチル−5−(1−メチル−5−チオキソ−2−ピロ
リジニル)−イソオキサゾール(23a,98.0mg,0.50ミリ
モル)のアセトニトリル(2.0ml)溶液に添加する。次
いで、反応混合物を室温で一夜攪拌する。次いで、トリ
フェニルホスフィン(196.7mg,1.21ミリモル)を反応混
合物に添加する。3分後、トリエチルアミン(208.7ml,
1.50ミリモル)を添加し、反応混合物を一夜攪拌する。
溶媒を真空蒸発させ、残渣をシリカゲルにより精製する
と、標記化合物(23)が得られる。
実施例24 3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−2−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 a.3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−5−オキソ
−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール LDA(0.367ml,モノTHF/ヘキサン,1.5M,0.55ミリモ
ル)を、冷却した(−78℃)3−メチル−5−(1−メ
チル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール(22c,90.0mg,0.50ミリモル)のTHF(2.0ml)溶液
に添加した。−25℃に温めて2時間攪拌した後、溶液を
再び−78℃に冷却した。次いで、ヨードメタン(34.3m
l,0.55ミリモル)をその溶液に滴下した。−78℃でさら
に1時間攪拌した後、その溶液を一夜ゆっくり温めて室
温にした。溶媒を蒸発させた後、得られた残渣を直接、
シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH(20:1)で
溶離)にかけると、69.0mg(収率71%)の標記化合物
(24a)が油状物として得られた。TLCRf=0.49(CHCl3:
MeOH=20:1);MS(DCl/NH3)m/e195(M+H)+,212
(M+NH4+,391(2M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ5.94
(s,1H,ArH),4.63(dd,J=8.7Hz,J=3.9Hz,1H,ArCH
N).2.84(s,3H,NCH3),2.63〜2.74(m,1H,COCH),2.46
(ddd,J=12.9Hz,J=8.7Hz,J=3.9Hz,1H,CH),2.29
(s,3H,ArCH3),2.04(ddd,J=12.9Hz,J=10.2Hz,J=8.
7Hz,1H,CH),1.23(d,J=8.4Hz,CH3) b.3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−2−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール 室温のボラン−THF溶液(1.08ml,1.0M,1.08ミリモ
ル)を3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−5−
オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール(24a,
65.0mg,0.36ミリモル)のTHF(3.0ml)溶液にゆっくり
と添加した。次いで、得られた混合物を2時間還流し
た。溶媒を真空蒸発させ、エタノール(4.0ml)を添加
した後、フッ化セシウム(125mg,1.08ミリモル)を添加
した。一夜還流した後、溶媒を真空蒸発させ、残渣をシ
リカゲルにより精製すると(CHCl3/MeOH(20:1)で溶
離)、35.6mg(収率55%)の標記化合物(24b)が油状
物として得られた。TLCRf=0.49(CHCl3:MeOH=20:1);
MS(DCl/NH3)m/e181(M+H)+,198(M+NH4+;1HN
MR(CDCl3)δ5.97(s,1H,ArH),3.50(dd,J=8.4Hz,J
=8.1Hz,1H,ArCHN),3.25(dd,J=8.1Hz,J=7.9Hz,1H,N
CH),2.35〜2.48(m,1H,CCH3),2.33(s,3H,NC
H3),2.28(s,3H,ArCH3),2.08〜2.18(m,1H,CH),
1.99(dd,J=8.1Hz,J=8.1Hz,1H,NCH),1.75〜1.85
(m,1H,CH),1.04(d,J=4.5Hz,CH3) c.3−メチル−5−(シス−1,4−ジメチル−2−ピロリ
ジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 3−メチル−5−(1,4−ジメチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール(24b,32.0mg,0.178ミリモル)
のジエチルエーテル溶液を攪拌しながら、これにシュウ
酸(17.6mg,0.196ミリモル)のジエチルエーテル溶液を
滴下した。室温で0.5時間攪拌した後、ジエチルエーテ
ルをデカントし、得られた析出物をジエチルエーテルで
3回摩砕すると、溶媒を真空蒸発させた後に、31.0mgの
標記化合物(24)が得られた。MS(DCl/NH3)m/e181
(M+H)+,198(M+NH4+;1HNMR(D2O)δ6.02(s,
1H,Ar−H),3.48〜3.60(m,1H,ArCHN),3.25〜3.32
(m,1H,NCH),2.40〜2.50(m,1H,CH),2.34(s,3
H,NCH3),2.28(s,3H,ArCH3),2.12〜2.22(m,1H,CCH
3),1.98〜2.06(m,1H,NCH),1.78〜1.86(m,1H,CH
),1.06(d,J=4.5Hz,CH3);元素分析:計算値(C12
H18N2O5・0.5C2H2O4・0.1H2Oとして):C,49.24;H,6.10;
N:8.23;実験値:C,49.06;H,5.91;N:9.02 実施例25 3−メチル−5−(トランス−1,5−ジメチル−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 a.3−メチル−5−(トランス−1,5−メチル−2−ピロ
リジニル)−イソオキサゾール 冷却した(−78℃)3−メチル−5−(1−メチル−
5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール
(22c,360.0mg,2.0ミリモル)のジエチルエーテル(8.0
ml)溶液にメチルリチウム(1.57ml,1.40M,2.2ミリモ
ル)を滴下した。得られた混合物をゆっくり0℃に温
め、同じ温度で20分間攪拌した。次いで、溶液を室温に
温め、1.5時間攪拌した。水素化アルミニウムリチウム
溶液(2.20ml,1.0M,2.20ミリモル)を混合物に滴下し、
その混合物を室温で2時間攪拌した。次いで、混合物を
0℃に冷却し、メタノール(2.0ml)を添加してアルミ
ニウム塩を分解した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリ
カゲルにより2回精製すると(CHCl3/MeOH(40:1および
20:1)で溶離)、156.7mg(収率44%)の評記化合物(2
5a)が得られた。TLCRf=0.46(CHCl3:MeOH=20:1);MS
(DCl/NH3)m/e181(M+H)+;1HNMR(CDCl3)δ1.14
(d,J=6.0Hz,3H,CH3),1.54〜1.65(m,1H),1.86〜1.9
7(m,1H),2.24(s,3H,ArCH3),2.29(s,3H,NCH3),2.1
8〜2.38(m,2H),2.97〜3.06(m,1H,NCH),4.25〜4.32
(m,1H,NCHAr),5.94(s,1H,ArH) b.3−メチル−5−(トランス−1,5−ジメチル−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 3−メチル−5−(トランス−1,5−ジメチル−2−
ピロリジニル)−イソオキサゾール(25a,36.0mg,0.20
ミリモル)のジエチルエーテル溶液を攪拌しながら、こ
れにシュウ酸(19.8mg,0.22ミリモル)のジエチルエー
テル溶液を滴下した。30分間攪拌した後、ジエチルエー
テルをデカントし、得られた析出物をジエチルエーテル
で数回摩砕すると、溶媒を真空蒸発させた後に、56.2mg
の標記化合物(25)が得られた。
実施例26 3−メチル−5−(シス−1−メチル−4−エチル−2
−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例24の方法に従って、実施例22cで得た3−メチ
ル−5−(1−メチル−5−オキソ−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾールのサンプルをヨウ化エチルと反
応させると標記化合物が得られる。
実施例27 3−メチル−5−(シス−1−メチル−4−ベンジル−
2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例24の方法に従って、実施例22cで得た3−メチ
ル−5−(1−メチル−5−オキソ−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾールのサンプルを塩化ベンジルと反
応させると標記化合物が得られる。
実施例28 3−メチル−5−(シスおよびトランス−1−メチル−
4−シアノメチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール シュウ酸塩 実施例22dおよび22eの生成物を塩化メタンスルホニル
と反応させ、得られたメシレートをシアン化ナトリウム
と反応させ、得られた生成物をシュウ酸塩に変換するこ
とにより標記化合物が得られる。
実施例29 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−4−アセチ
ルオキシ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シ
ュウ酸塩 実施例21eの生成物をトリエチルアミンの存在下で無
水酢酸と反応させると、3−メチル−5−(トランス−
1−メチル−4−アセチルオキシ−2−ピロリジニル)
−イソオキサゾールが得られる。次いで、この遊離塩基
を標記化合物に変換する。
実施例30 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−5−フルオ
ロメチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シ
ュウ酸塩 実施例23aの生成物を無水−不活性条件下で、イリド
である臭化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム
(Aldrich)と反応させて、該化合物を3−メチ−5−
(1−メチル−5−ヒドロキシメチレン−2−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾールに変換し、これを温和な酸で
加水分解して3−メチル−5−(1−メチル−5−ホル
ミル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールにする。
次いで、そのアルデヒドを、メタノール中、水素化ホウ
素ナトリウムで処理することにより、3−メチル−5−
(1−メチル−5−ヒドロキシメチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾールに還元する。その5′−ヒドロ
キシメチルイソオキサゾールを塩化メタンスルホニルと
反応させ、得られたメシレート化合物をフッ化テトラブ
チルアンモニウムと反応させ、得られた生成物をシュウ
酸塩に変換すると標記化合物が得られる。
実施例31 3−メチル−5−(トランス−1−メチル−3−フルオ
ロメチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シ
ュウ酸塩 3−メチル−5−ホルミル−イソオキサゾール(Tetr
ahedron lett.,(32),2961−4,1979の方法に従って合
成)をメチルアミンおよび無水コハク酸と反応させると
3−メチル−5−(1−メチル−3−カルボキシ−5−
オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールが得ら
れる。この酸をエステルに変換した後、水素化ホウ素ナ
トリウムで選択的に還元すると対応するアルコールが得
られ、それを塩化メタンスルホニルと反応させる。得ら
れたメシレートをフッ化テトラブチルアンモニウムで処
理することによりフルオロメチル イソオキサゾールに
変換する。実施例24bの方法に従って、3−メチル−5
−(1−メチル−3−フルオロメチル−5−オキソ−2
−ピロリジニル)−イソオキサゾールをジボランと反応
させ、得られた生成物をシュウ酸塩に変換すると標記化
合物が得られる。
実施例32 3−メチル−5−(トランス−1,3−ジメチル−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 3−メチル−5−(1−メチル−3−ヒドロキシメチ
ル−5−オキソ−2−ピロリジニル−イソオキサゾール
(実施例31から得られる)をクロロフェノキシチオカー
ボネートと反応させて、該混合物を3−メチル−5−
(1−メチル−3−フェノキシチオカルボニルオキシメ
チル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールに変換す
る。このフェノキシチオカルボニルオキシメチル イソ
オキサゾールをアゾビス(イソブチロニトリル)の存在
下でトリス(トリメチルシリル)シランと反応させて3
−メチル−5−(1,3−ジメチル−5−オキソ−2−ピ
ロリジニル)−イソオキサゾールを得る。実施例24bの
方法に従って、3−メチル−5−(1,3−ジメチル−5
−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールをジ
ボランと反応させ、得られた物質をシュウ酸塩に変換す
ると、標記化合物が得られる。
実施例33 3−メチル−5−(1,3,4−トリメチル−2−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例32で得られる3−メチル−5−(1,3−ジメチ
ル−5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾー
ルのアニオンをLDAにより発生させた後、ヨウ化メチル
と反応させて3−メチル−5−(1,3,4−トリメチル−
5−オキソ−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールを
得る。実施例24bの方法に従って、3−メチル−5−
(1,3,4−トリメチル−5−オキソ−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾールをジボランと反応させ、得られ
た物質をシュウ酸塩に変換すると、標記化合物が得られ
る。
実施例34 3−メチル−5−(1,3,5−トリメチル−2−ピロリジ
ニル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例25aの方法に従って、実施例32で得られる3−
メチル−5−(1,3−ジメチル−5−オキソ−2−ピロ
リジニル)−イソオキサゾールをメチルリチウムと反応
させ、そのアミナールを水素化アルミニウムリチウムに
より還元する。3−メチル−5−(1,3,5−トリメチル
−2−ピロリジニル)−イソオキサゾールをシュウ酸塩
に変換すると標記化合物が得られる。
実施例35 3−トリフルオロメチル−5−(1−メチル−2(S)
−ピロリジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 a.3−トリフルオロメチル−5−(1′−t−ブチルオ
キシカルボニル−2′(S)−ピロリジニル)−イソオ
キサゾール 実施例1cの生成物(200mg,1.02ミリモル)のトルエン
(10ml)溶液に、固体のK2CO3(414mg,3.00ミリモ
ル)、次いで、新しく調製した(トリフルオロアセチ
ル)ヒドロキシモイルクロライド〔W.J.Middleton,J,Or
g,Chem.,(1984),49,919−922〕(295mg,2.00ミリモ
ル)を添加し、その反応混合物を還流した。約20時間還
流した後、別のK2CO3(約450mg)および(トリフルオロ
アセチル)ヒドロキシモイルクロライド(592mg,4.01ミ
リモル)を添加し、還流をさらに7時間続けた。次い
で、その反応混合物をEt2O(50ml)で希釈し、20mlの飽
和NaHCO3水溶液、10%のクエン酸水溶液およびブライン
で洗浄し、脱水(MgSO4)・濃縮乾固すると粗生成物が
油状物として得られた。クロマトグラフィー(シリカ、
Et0Ac/Hex=1:6)により精製すると、純粋なイソオキサ
ゾールが淡黄色の油状物として得られた(130mg,収率41
%)。1 HNMR(CDCl3)δ6.35,6.29(2brs,1H),5.11,4.99(2b
rs,1H),3.66〜3.37(brm,2),2.43〜1.94(brm,4H),
1.47,1.34(s,9H);MS(Cl)m/e307(M+H)+,324
(M+NH4) b.3−トリフルオロメチル−5−(1−メチル−2
(S)−ピロリジニル)−イソオキサゾール 塩酸塩 3−トリフルオロメチル−5−(1−t−ブチルオキ
シカルボニル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾール
(37mg,0.121ミリモル)(実施例35a)のCH2Cl2(4ml)
溶液に、トリフルオロ酢酸(2ml)を添加した。室温で4
5分間攪拌した後、溶媒を真空蒸発させると、粗アミン
が得られた。この物質に、37%ホルマリン水溶液(2m
l)およびギ酸(0.5ml)を添加し、その混合物を2時間
還流した後、室温で16時間攪拌した。次いで、反応混合
物を10%のHCl水溶液(約6ml)で希釈し、Et2O(3×15
ml)で抽出した後、水層を飽和K2CO3水溶液で塩基性に
し、CH2Cl2(3×15ml)で抽出した。CH2Cl2層を合わ
せ、脱水(MgSO4)・濃縮乾固すると粗生成物が油状物
として得られた。この物質をEt2O(5ml)に溶解し、1M
のエーテル性HCl(1ml)を添加すると、濃縮後にその物
質が吸湿性固体として得られた(23mg,収率73%)。1 HNMR(D2O)δ7.28(s,1H),3.85(brs,1H),3.47(br
s,1H),3.02(brs,4H),2.74(m,1H),2.60〜2.46(m,1
H),2.43〜2.28(m,2H);MS(Cl)m/e221(M+H)+,2
38(M+NH4) 実施例36 3,4−ジメチル−5−(1−メチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 a.O−t−ブチルジメチルアセトキシム アセトンオキシム(3.65g,50.0ミリモル)のTHF(30m
l)溶液に、水素化ナトリウム(1.80g,80%の鉱物油懸
濁物)を注意して添加し、得られた混合物を5分間還流
した。混合物を室温に冷却した後、塩化t−ブチルジメ
チルシリル(9.34g,97%)を注意して入れた。得られた
混合物を2時間還流した後、一夜室温に冷却した。析出
物を濾別し、THF(3×5ml)で洗浄した。濾液を濃縮
し、蒸留すると、7.80g(収率83%)の標記化合物(36
a)が得られた。融点:160〜163℃/760mmHg;Rf=0.42
(5:1ヘキサン/EtOAc);1HNMR(CDCl3)δ1.88(s,3H,N
=CCH3),1.87(s,3H,N=CCH3),0.93(s,9H,3SiCC
H3),0.16(s,3H,SiCH3) b.3,4−ジメチル−5−(1−メチル−2−ピロリジニ
ル)−イソオキサゾール シュウ酸塩 実施例1の方法に従って、ベンジルオキシカルボニル
(S)−プロリンのサンプルをボランと反応させた後、
三酸化硫黄−ピリジン錯体で酸化してベンジルオキシカ
ルボニル(S)−プロリナールを得る。このアルデヒド
を無水−不活性条件下で実施例36aの物質から得られる
アニオンと反応させて、該化合物を対応するb−ヒドロ
キシO−シリルオキシムに変換し、それを次いでモレキ
ュラーシーブの存在下、PDCによりb−ケトンO−シリ
ルオキシムに酸化する。次いで、ジケトンをリチウムジ
イソプロピルアミドおよびヨウ化メチルで処理すること
によりメチル化する。実施例22cの方法に従って、a−
メチル−b−ケトオキシムをTHF中で硫酸水溶液と反応
させることによりイソオキサゾールを得る。次いで、こ
のイソオキサゾールを水素および10%パラジウム炭で処
理して対応するアミンを得る。実施例2aの方法に従っ
て、そのアミンをホルムアルデヒドおよびギ酸で処理
し、得られた物質をシュウ酸塩に変換することにより標
記化合物を得る。
実施例37 5−(2−ピロリジニル)−イソオキサゾール シュウ
酸塩 N−カルボベンジルオキシプロリン メチルエステル
を、実施例23cに記載した方法と同様に、無水−不活性
条件下で、アルドオキシムのジリチウムアニオンと反応
させる。b−ケトオキシムをトリエチルアミンの存在下
で塩化メタンスルホニルと反応させてアミノ保護された
イソオキサゾール得る。パラジウム/炭素触媒の存在下
で水素添加し、シュウ酸塩に変換して標記化合物を得
る。
実施例38 5−(1−メチル−2−ピロリジニル)−イソオキサゾ
ール シュウ酸塩 N−メチルプロリン メチルエステルを、実施例23c
に記載した方法と同様に、無水−不活性条件下で、アル
ドオキシムのジリチウムアニオンと反応させる。b−ケ
トオキシムをトリエチルアミンの存在下で塩化メタンス
ルホニルと反応させてイソオキサゾール得る。シュウ酸
塩に変換して標記化合物を得る。
上記は、本発明を単に説明したものであり、本発明
は、上記で開示した化合物に限定されるものではない。
変形することは当業者には明らかであり、請求の範囲で
定義した本発明の範囲内に含まれるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 417/04 C07D 417/04 (72)発明者 カレラ,ジヨージ・エム・ジユニア アメリカ合衆国、イリノイ・60016、デ ス・プレインズ、ベイ・コロニー・ドラ イブ・9379 (72)発明者 アーネリツク,ステイーブン・ピー アメリカ合衆国、イリノイ・60046、リ ンデンハースト、ナイチンゲール・サー クル・1620 (72)発明者 シユー,ヨー−コン アメリカ合衆国、イリノイ・60061、バ ーノン・ヒルズ、シエフイールド・レー ン・259 (72)発明者 リン,ナン−ホーン アメリカ合衆国、イリノイ・60060、マ ンデレイン、ナイツブリツジ・220 (72)発明者 ヒー,ユン アメリカ合衆国、イリノイ・60085、パ ーク・シテイ、グリーンリーフ・コー ト・4128 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 413/04 A61K 31/422 A61K 31/427 C07D 417/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式: [式中、 AはOまたはSであり; R1は3位もしくは4位のいずれか、または3位と4位の
    両方に位置し、下記(i)〜(vi): (i)水素; (ii)C1〜C6アルキル; (iii)−(CH2aR3(ここで、aは1、2、3または
    4であり、R3はC3〜C7シクロアルキルまたはフェニルで
    ある。); (iv)−(CH2aOR4(ここで、aは上記で定義した通
    りであり、R4はC3〜C7シクロアルキル、フェニルまたは
    C1〜C6アルキルである。); (v)−(CH2bNR4(ここで、bは0、1、2、3ま
    たは4であり、R4は上記で定義した通りである)。;お
    よび (vi)CF3 から成る群から選択され、 R2は下記(i)〜(vi): (i) [式中、R5はHまたはC1〜C4アルキルであり、R6はH、
    F、CH2F、CN、NH2、NHCO(C1〜C6アルキル)、C1〜C4
    アルキル、−CH2CH=CH2またはCH2OR9(ここで、R9
    H、C1〜C3アルキルまたは−CH2CH=CH2である。)であ
    る。]; (ii) [式中、R5は上記で定義した通りであり、R7はH、(CH
    2)ハロゲン、O(C1〜C6)アルキル)、O(フェニ
    ル)、(CH2)フェニル、(CH2)CN、CN、(CH2)SCN、
    (CH2)SH、(CH2)SC1〜C6アルキル、OH、C1〜C6アル
    キルまたはOCO(C1〜C6アルキル)である。]; (iii) [式中、R5は上記で定義した通りであり、R8はH、C1
    C4アルキル、フェニル、CH2FまたはCH2CNである。]; (iv) [式中、R5、R7およびR8は上記で定義した通りであ
    る。]; (v) [式中、R5、R6およびR8は上記で定義した通りであ
    る。];および (vi) [式中、R5、R6およびR7は上記で定義した通りであ
    る。] から成る群から選択される。]の化合物または薬剤的に
    許容されうるその塩。
  2. 【請求項2】R1が3位にあってH、C1〜C6アルキルまた
    は−(CH2)OCH3であり、R2が定義(ii)のR7がHまた
    はC1〜C6アルキルである基から選択されることを特徴と
    する、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1がC1〜C6アルキルであり、R5がHまたは
    メチルであり、R7がHであることを特徴とする、請求項
    2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】下記化合物: 3−メチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
    ル)イソオキサゾール; 5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニル)−3−プ
    ロピル−イソオキサゾール; 3−メチル−5−(2(R)−ピロリジニル)イソオキ
    サゾール; 3−メチル−5−(2(S)−ピロリジニル)イソオキ
    サゾール; 3−エチル−5−(1−メチル−2(S)−ピロリジニ
    ル)イソオキサゾール または薬剤的に許容されうるその塩から選択されること
    を特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】薬剤的に許容されうる担体および治療上有
    効な量の請求項1に記載の化合物を含む、神経細胞のコ
    リン作用性機能の低下を特徴とするCNS障害を治療する
    ための医薬組成物。
  6. 【請求項6】薬剤的に許容されうる担体および治療上有
    効な量の請求項1に記載の化合物を含む、不安症を治療
    するための医薬組成物。
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