JP3151376U - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】象限の切換時に食い込み又は突起の加工現象の生じにくい工作機械を提供する。【解決手段】X軸、Y軸及びZ軸を有し、それらの軸のうち、Y軸又はZ軸が重量軸であり、その重量軸にカウンターバランスシリンダ14を取りつけてウェートバランスをとる工作機械であって、カウンターバランスシリンダ14の圧力を切換える構成にしたことを特徴とする。カウンターバランスシリンダ14にライン16を通って流入する油圧を切換えて、カウンターバランスシリンダ14の圧力を低圧と高圧に切換える。【選択図】図1
Description
本考案は、X軸、Y軸及びZ軸を有し、それらの軸のうち、Y軸又はZ軸が重量軸であり、その重量軸にカウンターバランスシリンダを取りつけてウェートバランスをとる工作機械に関する。
立形マシニングセンタの場合、高重量の移動体である主軸頭が重量軸(つまりZ軸)の軸心方向に上下移動する。上方移動(上昇)時には、主軸頭(移動体)に見合ったウェートバランスをとる必要がある。
重量軸のウェートバランスをとるために、油圧や空気圧を使用するカウンターバランスシリンダを重量軸に取りつけることは公知である。主軸頭(移動体)の重量の60%程度をカウンタバランス力(シリンダ内径受圧面積×圧力MPa)としている。
しかし、従来は、カウンタバランス力が一定であった。そのようにカウンタバランス力が一定であると、Z軸(重量軸)の駆動用サーボ・モータの負荷は軽減されるが、Z軸関連の真円加工(例えば、X−Z方向の真円加工や、Y−Z方向の真円加工)に精度上問題が生じる。とくに、真円加工の際、上下方向の「+」(プラス)と「−」(マイナス)の切換時には、換言すれば、象限の切換時には、食い込み又は突起の加工現象が生じる。そのような食い込み又は突起の加工現象が過度であると、真円加工精度が極端に悪くなる。
本考案の目的は、象限の切換時に食い込み又は突起の加工現象の生じにくい工作機械を提供することである。
本考案の解決手段を例示すると、次のとおりである。
(1)X軸、Y軸及びZ軸を有し、それらの軸のうち、Y軸又はZ軸が重量軸であり、その重量軸にカウンターバランスシリンダを取りつけてウェートバランスをとる工作機械であって、カウンターバランスシリンダの圧力を切換える構成にしたことを特徴とする工作機械。
(2)カウンターバランスシリンダの圧力を低圧と高圧に切換える構成にしたことを特徴とする前述の工作機械。
(3)カウンターバランスシリンダの圧力を1MPaと4MPaに切換える構成にしたことを特徴とする前述の工作機械。
(4)重量軸がZ軸で、立形マシニングセンタとして構成されていることを特徴とする前述の工作機械。
(5)重量軸がY軸で、横形マシニングセンタとして構成されていることを特徴とする前述の工作機械。
本考案者の実験によれば、カウンターバランスシリンダの圧力を大きくすると、例えば0MPaから4MPaまで変化させると、真円に対する食い込みの量が大きくなることが判明した。とくに、金型加工時のウェーブ加工のように、Z軸が「+」から「−」に切換わる時に、大きな食い込みや突起の加工現象が発生し、加工面を悪くする。
そこで、本考案は、カウンターバランスシリンダの圧力を可変にし、大きな食い込みや突起の加工現象が発生しないように、カウンターバランスシリンダの圧力を切換える。好ましくは、象限切換時に、「高圧」(例えば4MPa)と「低圧」(例えば1MPa)に切換える。
カウンターバランスシリンダの圧力を低くすると、真円加工動作の際、プラス(+)とマイナス(−)の切換時、つまり象限切換時に、食い込みや突起の量が小さくなる。そのように食い込みや突起の量が小さくなると、加工面が良好となる。
本考案の最良の実施形態においては、1)加工精度を向上することと、2)重量軸を制御するためのZ軸用モータの負荷を軽減することを両立するために、カウンターバランスシリンダ圧を低圧「1.0MPa」と高圧「4.0MPa」に切換えるようにする。
切換えのタイミングは、加工状況に応じて予めプログラミングしておくのが好ましい。
本考案の別の形態においては、工作機械が、X軸、Y軸及びZ軸を有し、それらの軸のうち、Y軸又はZ軸が重量軸である。そして、その重量軸に油圧又はエア圧のカウンターバランスシリンダを取りつけてウェートバランスをとる。カウンターバランスシリンダの圧力をプログラムにしたがって可変とし、加工状態に応じて所定の複数の圧に切換えるようにする。
例えば、予め設定されたプログラムにしたがって、カウンターバランスシリンダの圧力を象限が変わるとき低圧と高圧に一方から他方に切換える。例えば、象限が変わるとき、プログラムにしたがって、カウンターバランスシリンダの圧力を4MPaから1MPaに切換えるようにするのが好ましい。
また、重量軸をZ軸とし、立形マシニングセンタとして構成したり、重量軸をY軸とし、横形マシニングセンタとして構成する。
以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。
図1は、本考案の1つの実施例による立形マシニングセンタを示す概略正面図である。
図1に示す工作機械すなわち立形マシニングセンタは、X軸、Y軸、Z軸を有する。
X軸とY軸は従来のものと同じであるので、説明を省略する。
Z軸は、重量移動体である主軸頭10が上下に移動可能に設けられた重量軸である。このZ軸には、Z軸用のサーボモータ12と、1本又は2本のカウンターバランスシリンダ14が設けられている。
重量軸(Z軸)にカウンターバランスシリンダ14を取りつけて、ウェートバランスをとる。
カウンターバランスシリンダ14にライン16を通って流入する湯圧を切換えて、カウンターバランスシリンダ14の圧力を低圧と高圧に切換える。
象限の切換時に、カウンターバランスシリンダ14の圧力をプログラムどおりに4MPaと1MPaに切換える。
図2〜3は、型のウェブ加工の例を示す。
図2〜3において、エンドミル20は型22の表面をウェブ状に加工している。型22の表面22aのウェブ形状の頂点24ではプラス(+)からマイナス(−)に象限が切換わり、型22の表面22aのウェブ形状の最下頂点26では、マイナス(−)からプラス(+)に象限が切換わる。
図4〜8は、図1の工作機械を使用して、カウンターバランスシリンダ14の圧力を大きくすると、例えば0MPaから4MPaまで変化させると、真円に対する食い込みの量が大きくなることを示す。実行1は右回りの例を示し、実行2は、左回りの例を示す。
図4〜8を示すカウンターバランスシリンダ14の圧力と食い込み量との関係を考慮して、象限の切換時に、カウンターバランスシリンダ14の圧力をプログラムどおりに低圧と高圧に一方から他方に切換えて、食い込み量を減少させる。
Claims (5)
- X軸、Y軸及びZ軸を有し、それらの軸のうち、Y軸又はZ軸が重量軸であり、その重量軸にカウンターバランスシリンダを取りつけてウェートバランスをとる工作機械であって、カウンターバランスシリンダの圧力を切換える構成にしたことを特徴とする工作機械。
- カウンターバランスシリンダの圧力を低圧と高圧に切換える構成にしたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
- カウンターバランスシリンダの圧力を1MPaと4MPaに切換える構成にしたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
- 重量軸がZ軸で、立形マシニングセンタとして構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の工作機械。
- 重量軸がY軸で、横形マシニングセンタとして構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の工作機械。
Priority Applications (1)
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JP2009002264U JP3151376U (ja) | 2009-04-10 | 2009-04-10 | 工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009002264U JP3151376U (ja) | 2009-04-10 | 2009-04-10 | 工作機械 |
Publications (1)
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JP3151376U true JP3151376U (ja) | 2009-06-18 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3151376U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014133299A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-24 | Bumotec Sa | 2つのワークスピンドルを備えた機械加工ユニット |
-
2009
- 2009-04-10 JP JP2009002264U patent/JP3151376U/ja not_active Expired - Fee Related
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