JP3150318B2 - 有機薄膜素子 - Google Patents

有機薄膜素子

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は有機薄膜素子に関する。
(従来の技術) 近年、ラングミュア・ブロジェット法(以下、LB法と
いう)に代表される有機分子の超薄膜形成技術の進展に
より、有機薄膜の各種素子への応用技術開発が活発化し
ている。例えば、ダーラム(Duhram)大学のロバーツ
(G.G.Roberts)による、有機薄膜を用いたMIS素子の研
究を代表として、この種の研究が各所で行われている。
しかし現状では、有機薄膜の性質を有効に利用した新し
い機能の素子は未だ実現されていない。
素子応用の面から見て、有機材料において特に注目さ
れるのは、分子間の電荷移動の現象である。有機材料に
は、イオン化ポテンシャルが小さく他の分子に電子を供
給して自らは正のイオンになりやすいドナー性分子と、
電子親和力が大きく他の分子から電子を受取って自らは
負のイオン状態になりやすいアクセプタ性分子とがあ
る。これら2種の分子間には、電荷移動錯体と称される
化合物が形成されることはよく知られている。例えば、
ペリレンとテトラシアノキノジメタン(TCNQ)との化合
物は電荷の移動しない中性分子からなる化合物である
が、テトラメチルフェニレンジアミン(TMPD)とTCNQで
はそれぞれの分子が正,負となったイオン性の化合物と
なる。また、テトラチアフルバレン(TTF)とクロラニ
ル(CA)の場合のように、温度や圧力によって中性−イ
オン性転移が観測されることも知られている(J.B.Torr
ance et al.:Phys.Rev.Lett.,46,253(1981))。
このような有機分子における電荷移動現象を、電気素
子、光学素子の動作原理として応用する場合に重要な点
は、電場、光によりいかに効率よく、しかも制御性よく
電荷移動を起こさせるかということである。この点に関
して、最近、電荷移動錯体の電気的特性に関して、興味
ある結果が報告されている(十倉好紀ら;1988年秋、物
理学会予稿集、3a−S4−1,3a−S4−2,3a−S4−3他、Y.
Tokura et al.:Physica 143B,527(1986))。すなわ
ち、ドナー性分子とアクセプタ性分子とが、互いに分子
面を向かい合わせて積層されている交互積層型錯体結晶
では、比誘電率の異方性が高いこと、積層軸方向の比誘
電率が100〜1000と極めて高いこと、103〜104V/cmオー
ダーの電界下で非線形な電気伝導やスイッチング特性が
見出されることが報告されている。その原因として、中
性結晶内に熱的又は電気的に生成されたイオン性ドメイ
ン又はイオン性結晶内の中性ドメインが、電界により動
力学的に動くことが考えられている。
しかし、この現象は、中性−イオン性転移と関連性は
あるが、極めて局所的な変化であって、結晶全体が巨視
的に変化しているわけではない。一方、中性状態とイオ
ン性状態との変化を表示素子などに応用する場合には、
結晶全体が巨視的に変化することが必須である。このよ
うに、現状では電界、光による巨視的な中性−イオン性
転移は実現していない。
したがって、電荷移動錯体において、電界により中性
−イオン性転移を起こすためには、前記の電界強度より
も高い電界強度を実現することが不可欠である。十倉ら
は数mm角のバルク結晶を用いて前述した特性の評価を行
っているが、このような結晶試料では、電界が強くなる
につれ、電流が大幅に増加するため、ある程度以上の電
界を実現することができない。つまり、電荷移動錯体に
印加される電界を高めるためには、強電界を印加しても
電流が増加しないような素子構造が必要とされる。
この問題を解決するために、電荷移動錯体薄膜と電極
との間に絶縁層を介在させる構造が考えられる。このよ
うな構造を有する素子では、電荷移動錯体薄膜内の電界
強度ECTは次式で与えられる。
ここで、εCTは電荷移動錯体薄膜の積層方向の比誘電
率、εは絶縁層の比誘電率、EIは絶縁層内の電界強度
である。
ところで、電界印加により電荷移動現象が生じるの
は、ドナー/アクセプタのカラム積層方向である。すな
わち、電荷移動錯体薄膜内でカラム積層方向が分布して
いるものと仮定すると、電界印加により電荷移動が生じ
るのは、カラム積層方向が電界に平行(すなわち基板に
垂直)に配位している部分である。ところが、カラム積
層方向の比誘電率は前述したように極めて高いため、絶
縁層として比誘電率の低い材料を用いた場合、式から
明らかなように、カラム積層方向の電界は極めて小さく
なってしまう。例えば、錯体としてTTF−CA、絶縁層と
してSiO2を用いた場合、TTF−CAのカラム積層方向の比
誘電率は300程度、SiO2の比誘電率は3.9であるので、Si
O2層内で破壊電界強度近傍の106V/cm台の電界を実現し
たとしても、そのとき電荷移動錯体薄膜内の電界はたか
だか104V/cm台にまでしかならない。
(発明が解決しようとする課題) 前述したようにドナー性分子とアクセプタ性分子との
電荷移動錯体において、電界によって中性−イオン性の
転移を起こさせるためには、強電界を印加する必要があ
る。ところが、バルクの電荷移動錯体結晶では強電界を
印加すると電流が大幅に増加するため、電界がある程度
以上増加しない。また、電極と電荷移動錯体が形成され
る有機薄膜層との間に絶縁層を介在させても、電荷移動
錯体の比誘電率が高いため、絶縁層の比誘電率が低い場
合には電荷移動錯体に印加される実効的な電界は強くな
らない。このため、有機薄膜素子は表示素子などとして
実用化できるには至っていない。
本発明の目的は、このような問題を解決し、有機薄膜
層中で形成される電荷移動錯体に実効的に高電界を印加
することができ、表示素子などとして実用化できる有機
薄膜素子を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段と作用) 本発明の有機薄膜素子は、1対の電極間にドナー性分
子とアクセプタ性分子とが交互に積層された交互積層型
電荷移動錯体からなる有機薄膜層を有する有機薄膜素子
において、少なくとも一方の電極と有機薄膜層との間
に、比誘電率が10以上の絶縁層が設けられ、絶縁層の誘
電率と絶縁破壊電界強度との積が有機薄膜層の誘電率と
絶縁破壊電界強度との積よりも大きいことを特徴とす
る。
本発明において、絶縁層としては、比誘電率が10以上
の絶縁材料が用いられる。また、比誘電率が10以上であ
り、かつ絶縁破壊電界強度が高い(具体的には0.5MV/cm
以上の)絶縁材料が望ましい。このような絶縁材料とし
ては、SrTiO3(比誘電率ε=140、絶縁破壊電界強度E
BD(V/cm)=2×106、以下省略して表示する)、Y2O3
(ε=11〜12、EBD=3〜5×106)、Ta2O5(ε=2
2〜25、EBD=2〜5×106)、Sm2O3(ε=15〜16、E
BD=2〜4×106)、BaTiO3(ε=14〜55、EBD=2〜
3×106)、BaTa2O6(ε=22、EED=3.5×106)のほ
か、PbTiO3、Al2O3、PbNb2O6、ZrO2、TiO2、Bi2O3、ZnS
などの各種常誘電体、強誘電体が挙げられる。
これらの絶縁層は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、陽
極酸化法、塗布法などにより形成することができる。
本発明によれば、有機薄膜層に実効的に印加される電
界は飛躍的に増大し、電界により、中性−イオン性転移
を起こすことができる。すなわち、有機薄膜層の電界
は、式で与えられるが、この式から明らかなように、
絶縁層の比誘電率が高くなれば、有機薄膜層の電界は大
幅に高くなる。
また、2種の異なる絶縁膜を積層した構造では、一方
の絶縁膜の絶縁破壊電界強度を超えた電界を印加するこ
ともできることがよく知られている。すなわち、一方の
絶縁膜で部分的に絶縁破壊が起きても、他方の絶縁膜の
存在により、それ以上絶縁破壊が進行せず、部分的破壊
により生じた欠陥が自己修復することが知られている。
この現象を利用して、本発明の有機薄膜素子では、絶縁
層の誘電率と絶縁破壊電界強度との積を、有機薄膜層の
誘電率と絶縁破壊電界強度との積よりも大きくすれば、
有機薄膜層に印加される実効電界を有機薄膜層の絶縁破
壊電界強度より以上に高めることができる(以下、誘電
率と絶縁破壊電界強度との積を最大電荷蓄積量と呼
ぶ)。このような構成では、有機薄膜層の電界ECTが絶
縁破壊電界強度▲EBD CT▼を超えても、絶縁層の存在に
より、絶縁破壊が進行せず、素子のブレークダウンには
至らない。換言すれば、素子には、絶縁膜の破壊が起こ
るまで電界を印加することができる。このとき、有機薄
膜層に印加される電界は、次式で与えられる。
つまり、前述した構成では有機薄膜層に印加し得る電
界は、有機薄膜単独の場合の絶縁破壊電界強度▲EBD CT
▼から、式′で与えられる値まで増加させることがで
きる。
いま、絶縁層として例えばSrTiO3を用いる場合につい
て説明する。前述したように、この材料の室温での比誘
電率は140、絶縁破壊電界強度は2×106V/cmである。有
機薄膜層としてTTF−CAの交互積層型電荷移動錯体の薄
膜を用いた場合、ドナー性分子−アクセプタ性分子(以
下、D−Aと記す)の積層方向の比誘電率は300である
ので、前記絶縁破壊電界強度程度の電界強度で、電荷移
動錯体内において約1×106V/cm程度の電界が実現され
ることがわかる。一方、この電界強度までTTF−CAの比
誘電率が変わらないとすると、1×106V/cmにおいて達
成される分極Pの大きさは、 P=300×8.8×10-14(F×cm) ×1×106(V/cm) =2.6×10-5(C/cm2) となる。これは強誘電体の飽和分極に匹敵する分極の大
きさである。このような分極が生じたとき、D−Aペア
で実現される双極子モーメントの大きさpは、1つのD
−Aペアの体積が約1.85×10-22cm3であるので、 p=4.8×10-27(C・cm) となる。これは、電子1個分の電荷が3.0Å変位したと
きの双極子モーメントの大きさに相当する。一方、D−
A間の距離は約3.4Åであるので、前記双極子モーメン
トの大きさは、分子の状態が中性からイオン性へ変化す
ることに対応している。
なお、前記で例示したSrTiO3は比誘電率が140と極め
て高く、理想的な絶縁層材料である。ただし、実際には
本発明における絶縁層材料の比誘電率がSrTiO3のそれよ
り低くとも、前述した効果は充分得られる。本発明にお
いて、絶縁層の比誘電率を10以上とした理由を次に説明
する。
すなわち、双極子モーメントの大きさは、D−A間の
距離の10%程度の変位(約0.3Å)に対応する値であっ
ても、充分な有機薄膜の物理的特性の変化が生じると考
えられる。この場合、双極子モーメントp及び分極Pの
大きさが各々 p=4.8×10-28(C・cm) P=2.6×10-6(C・cm2) であればよい。いま、で与えられる大きさの分極が実
現するときの電界を考える。
P=εCT・ε・ECT =ε・ε・EI であるので、絶縁層の電界EIは次式で与えられる。
で与えられる電界が、絶縁材料の絶縁破壊電界強度
よりも小さければ、実用的には表示素子などとして応用
できる。各種絶縁材料の絶縁破壊電界強度は、前記のよ
うな値を示し、ほとんどの絶縁材料は3×106V/cm程度
までは破壊されない。したがって、 つまり、本発明に構造を有する有機薄膜素子は、絶縁材
料の比誘電率が10以上であれば、表示素子などとして応
用できると考えられる。
なお、本発明では、比誘電率が10以上の絶縁層を、一
方の電極と有機薄膜層との間に設ければよいが、両方の
電極と有機薄膜層との間に設けてもよいことは勿論であ
る。
本発明の有機薄膜素子を表示素子などとして実用化す
ることを考慮すれば、電極はマトリックス状の構造にす
ることが望ましい。マトリックス構成には単純マトリッ
クスとアクティブマトリックスとがある。このうちアク
ティブマトリックスでは、一方の基板状に各画素ごとに
非線形素子を形成させる。この非線形素子としては、薄
膜トランジスタ(TFT)などの3端子型と、MIMダイオー
ドなどの2端子型のものが用いられる。
本発明において、有機薄膜層としては、電荷移動吸収
帯のピーク波長λCTが0.8μm以上に存在するものを用
いることが望ましい。電荷移動吸収帯は電荷移動錯体の
性質を表わす基本的な値である。電荷移動吸収帯は、電
荷移動錯体の薄膜(又は結晶)の吸収スペクトルを測定
したとき、その最も長波長側に現われるので、容易に決
定することができる。この電荷移動吸収帯は、中性の電
荷移動錯体に光を照射したときに、光励起によってドナ
ーからアクセプタへ電荷移動が生じる現象、つまり局所
的な中性−イオン性転移に対応する。この電荷移動現象
に要するエネルギーが小さいほど、電荷移動吸収帯はよ
り長波長側にシフトする。すなわち、有機薄膜層として
電荷移動吸収帯のピーク波長λCTが0.8μm以上に存在
するものを用いるということは、中性−イオン性転移を
起こしやすい電荷移動錯体を用いることに対応する。な
お、従来技術で述べた、温度や圧力によって中性−イオ
ン性転移を起こす中性の電荷移動錯体の例も、TTF−CA
などλCTが0.8μm以上に存在するものに限られている
(J.B.Torrance et al.:Phys.Rev.Lett.,46,253(198
1))。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
実施例1 第1図は本発明は係る有機薄膜素子の一実施例を示す
模式図である。第1図に示されるように、この有機薄膜
素子は、石英ガラス基板11上に、膜厚4000ÅのITO透明
電極12、絶縁保護層として膜厚2000ÅのSrTiO3層13、交
互積層型電荷移動錯体を形成するTTF−クロラニルの薄
膜からなる膜厚5000Åの有機薄膜層14、絶縁層として膜
厚220Åのポリイソブチルメタクリレート(PiBMA)層1
5、膜厚200Åの半透明のAu電極16が順次形成された構造
を有している。
ITO電極12はスパッタ法により形成された。SrTiO3層1
3はITO電極12が形成された石英ガラス基板11を500℃に
保持した状態で、スパッタ法により形成された。TTF−
クロラニルからなる有機薄膜層14は昇華法により形成さ
れた。ポリイソブチルメタクリレート層15はLB法(垂直
浸漬法)により膜厚11Åの単分子膜を20層累積すること
により形成された。Au電極16は蒸着法により形成され
た。
ここで、SrTiO3については、比誘電率ε=140、絶
縁破壊電界強度 であるから、真空の誘電率ε=8.8×10-14C/V・cmと
して、最大電荷蓄積量はおおよそ、 となる。一方、TTF−クロラニルについては、比誘電率
εCTが約300、絶縁破壊電界強度▲EBD CT▼が約1×104
V/cm(Y.Tokura et al.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,125,71
(1985)であるから、最大電荷蓄積量はおおよそ、 となる。
この有機薄膜素子は、電圧を印加しないときには有機
薄膜層14は黄色を呈していた。この有機薄膜素子の2つ
の電極間に電圧を印加していくと、約30Vの印加電圧で
有機薄膜層14がはっきりと赤色に変化した。このことか
ら、TTF−クロラニルからなる有機薄膜層14に有効に電
界が印加され、中性−イオン性転移が起こったことが確
認された。
実施例2 第2図は本発明に係る単純マトリックス方式の有機薄
膜素子を示す模式図である。第2図に示されるように、
この有機薄膜素子は、石英ガラス基板21上に、膜厚4000
Åのストライプ状のITO電極(透明電極)22、絶縁層と
して膜厚2000ÅのSrTiO3層23、膜厚5000ÅのTTF−CAの
薄膜層24、絶縁保護層として膜厚220Åのポリイソブチ
ルメタクリレート(PiBMA)層25、ストライプ状のITO電
極(透明電極)22と直交するように膜厚200Åのストラ
イプ状のAl電極(背面電極)26が順次形成された構造を
有している。
この有機薄膜素子の各層は実施例1と同様にして形成
された。この有機薄膜素子では、ITO電極22とAl電極26
との交差部に一つの画素が形成される。そして、ITO電
極22をデータ線、Al電極26を走査線として用い、走査電
極を時分割駆動すると、選択された走査電極の各画素に
データ線からデータが入り、画像を構成することが可能
になる。
実際に、この有機薄膜素子に、駆動電圧約30Vで信号
を送ると、選択されていない画素は黄色を呈し、選択さ
れた画素は赤色に変化して単純な画像を形成することが
できた。
実施例3 有機薄膜層として第1表に示すものを用い、それぞれ
第1図に示す構造の有機薄膜素子を作製した。有機薄膜
層を形成した段階で吸収スペクトルを測定して電荷移動
吸収帯のピーク波長λCTを調べた。また、作製された有
機薄膜素子に、電圧を徐々に印加していった場合、有機
薄膜層の色が変化するか否かを調べた。これらの結果を
第1表に示す。
第1表から明らかなように、電荷移動吸収帯のピーク
波長λCTが0.8μm以上に存在する有機薄膜層を用いた
場合には、中性−イオン性転移に対応する有機薄膜層の
色の急峻な変化が認められた。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の有機薄膜素子は、有機薄
膜層中で形成される電荷移動錯体に実効的に高電界を印
加することができ、表示素子などとして実用化できる。
したがって、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1における有機薄膜素子の模式
図、第2図は本発明の実施例2における単純マトリ クス方式の有機薄膜素子の模式図である。 11……ガラス基板、12……ITO電極、13……SrTiO3層、1
4……有機薄膜層、15……PiBMA層、16……Au電極、21…
…ガラス基板、22……ストライプ状ITO電極、23……SrT
iO3層、24……有機薄膜層、25……PiBMA層、26……スト
ライプ状Al電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 東 実 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−161433(JP,A) 特開 昭62−2413(JP,A) 特開 平1−204390(JP,A) 特開 昭62−222668(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 51/00 - 51/40 H05B 33/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1対の電極間にドナー性分子とアクセプタ
    性分子とが交互に積層された交互積層型電荷移動錯体か
    らなる有機薄膜層を有する有機薄膜素子において、少な
    くとも一方の電極と有機薄膜層との間に、比誘電率が10
    以上の絶縁層が設けられ、絶縁層の誘電率と絶縁破壊電
    界強度との積が有機薄膜層の誘電率と絶縁破壊電界強度
    との積よりも大きいことを特徴とする有機薄膜素子。
  2. 【請求項2】電極がマトリックス状の構造を有すること
    を特徴とする請求項1記載の有機薄膜素子。
  3. 【請求項3】有機薄膜層の電荷移動吸収帯のピーク波長
    λCTが0.8μm以上に存在することを特徴とする請求項
    1記載の有機薄膜素子。
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