JP3149455B2 - 情報記録装置、情報再生装置及び情報記録方法 - Google Patents

情報記録装置、情報再生装置及び情報記録方法

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JP3149455B2
JP3149455B2 JP11991691A JP11991691A JP3149455B2 JP 3149455 B2 JP3149455 B2 JP 3149455B2 JP 11991691 A JP11991691 A JP 11991691A JP 11991691 A JP11991691 A JP 11991691A JP 3149455 B2 JP3149455 B2 JP 3149455B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的情報処理装置に関
し、特に光ディスク等の情報記録装、情報再生装置
情報記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来光ディスクはその基本的な記録再生方
式が提案されて以来、今日の実用段階に至るまで、それ
迄の磁気を用いた記録原理による記録装置と同様に、同
心円状のトラックに円周方向に沿ってデータを時系列に
記録するものであり、隣接トラック間隔は各トラック間
でのデータの干渉(クロストークと称する。)を排除す
るように設定され、隣接トラック間でのデータの相関性
はない。
【0003】光ディスクの記録密度の高度化を図る技術
としては例えば特開平2−53223号がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】情報記録再生装置とし
ては常に高密度化が要求されている。そのための方策と
して従来の磁気記禄では記録面密度の向上策はそれぞ
れ、トラック間隔、円周方向のビット密度を独立に向上
させることであり、光ディスクにおいても同様のアプロ
ーチをとってきた。
【0005】従来の磁気記録のヘッドでは円周方向と半
径方向の分解能が非対称であるためトラック密度とビッ
ト密度は約1桁の違いがあった。ところが、光ディスク
においては記録再生に用いるスポットは等方的であるた
め、データを記録再生する光ディスクではトラック密度
と線密度はほぼ等しくなっていた。ところが、密度を向
上させるために光スポット形状を等方的に小さくして
も、線密度は向上できるが、トラック間隔が線密度と同
様に向上できなくなってきた。これは半径方向のスポッ
ト位置変動要因が多いため変動量が大きく、トラック間
隔を狭くすることが困難であることによる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的のため上述した
光ディスクが従来の記録装置に対して優れているスポッ
トの等方性を活かす。
【0007】本発明の情報記録再生装置の上記目的を達
成するため、連続的な記憶データを2次元に変換される
単位で蓄えるバッファ手段と;該単位のデータに対応す
るn×mの2次元のデータ配列に変換手段と;m個の光
源を有し、前記n×mの2次元のデータ配列をm列の1
次元のデータ列に分けて読出し、これらのデータ列に従
って前記m個の光源を制御する記録手段と;前記m個の
光源から光束を収束し、ディスク面上にm個のスポット
を形成せしめる光学手段とからなり前記記録データを該
ディスク面上にn×mの2次元的広がりをもつ光学的に
識別可能な情報識別子群として記録する。
【0008】また、本発明の情報記録再生装置は、連続
的なデータをn×mの2次元的広がりをもつデータに変
換し、これを光ディスク上に光学的に識別可能なピット
群として記録する記憶方法により記憶されたデータを再
生する情報記録再生装置であってm個の光源と;m個の
光源からの光束を収束し、ディスク面上にm個のスポッ
トを形成せしめる光学手段と;前記m個のスポットを、
ディスク面上の前記ピット群に位置ぎめする位置ぎめ手
段と;各スポット対応する前記ピット群からの反射光を
検出するm個の検出手段と;それぞれの検出手段で検出
された反射光からm列の1次元のデータ列を発生し、こ
のデータをn個組み合わせてn×mの2次元データを発
生させる発生手段と;前記n×mの2次元データから連
続的なデータを復調する復調手段とからなる。
【0009】本発明の情報記録再生方法は、記録情報を
2次元に符号化するステップと;これを1次元の情報配
列に変換するステップと;複数個のレーザ光源をこの情
報配列を用いて変調し、ディスク面上に2次元符号を記
録するステップと;複数個のレーザ光源を用いてこの2
次元情報を再生するステップと;再生された信号を光電
変換するステップと;光電変換された信号から1次元配
列信号を検出するステップと;これらの信号を用いて2
次元情報を復号するステップとからなる。
【0010】更に本発明の情報記録再生方法は連続的な
記録データを2次元に変換される単位で蓄えるステップ
と;該単位のデータに対応するn×mの2次元のデータ
配列に符号化するステップと;前記n×mの2次元のデ
ータ配列をm列の1次元のデータ列に分けて読出し、こ
れらのデータ列に従ってm個の光源を制御するステップ
と;前記m個の光源からの光束を収束し、ディスク面上
にm個のスポットを形成せしめるステップと;記録すべ
きデータを該ディスク面上にn×mの2次元的広がりを
もつ光学的に識別可能なピット群として記録するステッ
プと;前記m個のスポットを、ディスク面上の前記ピッ
ト群に位置ぎめするステップと;各スポット対応する前
記ピット群からの反射光を検出する検出ステップと;そ
れぞれの検出ステップで検出された反射光からm列の1
次元のデータ列を発生し、このデータをn個組み合わせ
てn×mの2次元データを発生させる発生ステップと;
前記n×mの2次元データから連続的なデータを復号化
するステップとからなる。
【0011】本発明においては、記録すべきデータを区
切って、その区切られたデータを、従来の符号化のよう
に1次元の配列に対応させるのではなく、2次元の配列
に対応させる符号化を行う。
【0012】記録時には2次元配列を複数個の1次元配
列に分ける。複数個の1次元配列に対応する複数個の光
源を用い、光源からの光束をディスク面上に収束し、複
数のスポットを形成する。各1次元配列のデータに従っ
て各光源を変調し、ディスク面上に半径方向と円周方向
に2次元的な広がりをもつ光学的に識別可能ピット群を
記録する。
【0013】再生時には複数個の光源からの光束を収束
し、ディスク面上に複数個のスポットを形成し、前記の
2次元的な広がりをもつ光学的に識別可能なピット群に
前記スポット群を位置決し、各スポットに対応して前記
ピット群により変調を受けた反射または透過光を検出す
る。各検出した時系列的信号を用いて、各スポットの軌
跡に対応した1次元データ配列を発生し、前記複数個の
1次元データ配列の組に対応した一組のデータを複号す
ることによりディスクに記録された情報を読みだす。
【0014】
【作用】本発明においては一度に複数のスポットでデー
タを記録することにより各一次元配列間での半径方向の
スポット位置変動量を少なくすることができる。また、
検出時(再生時)の信号処理を考慮した2次元配列よ
り、各1次元配列のデータ間のトラック半径方向の間隔
を狭くしてもデータを確実に検出することができる。
【0015】
【実施例】まず、本発明のシステムの概要を図30を参
照しながら説明する。本実施例では図1に示すように、
記憶されるデータが4×2の2次元に変換され、4行2
列のピットの状態で記憶されるものとする。
【0016】本実施例においては記録時、連続的な記憶
情報901を8(4×2)単位ずつに区切り、これを4
行2列の2次元の配列に符号化し(902)、これを4
行2列を1列ずつの1次元の情報配列に変換して読みだ
し(903)、この1次元の情報配列に基づいてレーザ
905を変調し(904)、レーザ光を光学系906で
所定位置に収束してディスク面上に2列のピット90
8,909を形成する。再生時においては、レーザ90
5からのレーザ光を光学系906でピットに集光し、ピ
ットからの反射光を受光器910で受け、これを光電交
換し(911)、光電変換された信号から1次元配列信
号を検出し(912)、これから2次元符号を得てこれ
を復号して連続的な情報を再生する(914)。
【0017】以下本発明の更に具体的な構成について説
明する。
【0018】本発明によりディスク面上に形成される光
学的に識別可能なピット群の基本的な符号化パターンの
1つの実施例を図2に示す。説明の便宜上先ず2行列の
符号化パターンを例に挙げる。図に示すように、縦、横
4本の線からなる格子を1つのブロックとし、ブロック
内の4つの格子点(格子が交叉する点)を中心とする位
置に丸穴ピット30が在る無しによってデータを表現す
る。このようにすると一つのブロック内に格子点が4つ
(2行2列)あることにより、取りうるデータ配列は2
の4乗通り、すなわち4ビットのデータを表現できる。
記録データとの対応例は図の下に示した。本実施例の2
次元の符号化とは記録データを平面的に配置された図示
の如きパターンと対応付けさせることを言う。
【0019】図3にディスク上に記録された上記ピット
の説明図を示す。ディスク周方向(矢印)のデータ配列
として前記のブロック1から18を一点鎖線のように周
方向に並べてある。各ブロックのトラック方向の間はブ
ロック間であることが判定できるような等間隔のギャッ
プを設けておく。データは通常の連続サーボ方式の案内
溝20、21、22、23の間に記録され、記録スポッ
トを位置ぎめするトラックずれ信号は通常のトラックず
れ検出方式を用い該案内溝からの回折光を用いて検出す
る。
【0020】図の実施例ではピットは重なる様になって
いたが重ならないように記録することもよい。この時は
面密度は粗くなるが再生時に複雑な信号処理系を用いる
ことがなく、従来方式に比較して、一度に複数列のピッ
トが記録できることからトラックずれ変動の分トラック
ピットを詰めることができる。
【0021】さらにトラック半径方向の格子間隔を丸穴
ピット径よりも小さくすると、図のように2次元配列の
パターンのなかではピット同志が重なりあってくる。こ
の場合には再生時の処理を考慮して符号の規則を作る必
要がある。これについては図25を参照しながら後述す
る。
【0022】本発明のようなパターンを記録するために
は記録ピット間の位置関係を正確に制御することが必要
となる。
【0023】位置関係を正確に制御するピット群の記録
の方式について検討してみる。従来の光ディスクのよう
に1回転ごとに1列のピット列を記録して、その後隣接
する1列のピット列を記録する方式を本実施例に用いる
と装置の光スポット制御の状態が変化して、トラック半
径方向のピットの位置関係がずれてしまう。
【0024】そこでこの実施例では複数個のスポットを
用いて、すくなくとも同一回転期間に前記の2次元配列
のピット群を記録する。
【0025】具体的なスポットの位置関係を図29に示
す。図29で斜線で覆われた円形部分が光スポット10
0、101であり、これらのスポットを結ぶ軸線102
はトラック円周方向に対して若干傾き、この傾きにより
トラック半径方向に対して互いにずれている。本来なら
ば、2つのスポットを近接して置くことが望ましいが、
現状の半導体レーザの特性を考慮するとディスク面上の
スポット間隔は10ミクロン以上にならざるを得ない。
すなわち、半導体レーザの広り角と光利用効率を考慮す
ると半導体レーザからの光を結合するレンズの開口数は
0.15から0.3程度であり、対物レンズの開口数はデ
ィスク基板の特性からあまり大きくできず、0.5から
0.6程度であり、このため総合的な光学系の横倍率は
2から4程度となる。レーザの発光間隔は現状の半導体
レーザでは互いの熱干渉をなくす等の理由によって50
μm以上となっている。また格子間隔は少なくとも従来
のトラックピッチ1.6から1.5ミクロン以下でなくて
はならないので現状の技術レベルではスポットがトラッ
ク円周方向に離れた構成になる。このずれ量を上述した
格子のトラック半径方向の間隔とする。
【0026】図29では説明の便宜のため記録後の2次
元配列を右のトラック(溝21、22間のトラック)に
示し、これを記録する過程の光スポットとピットの関係
を左のトラック(溝20、21間のトラック)に示す。
ここでディスク板は矢印方向に回転しているものとす
る。既に記録スポット101が通過して、記録されたピ
ット30’、31’、33’、34’、35’、36’
を実線でしめす。これから記録されるピットは点線で示
した。
【0027】このスポットの配列では同一ブロックは同
時には記録されないが、トラック円周方向のスポット間
隔に相当する時間差のあとには、すなわち同一回転期間
中には記録が完了する。
【0028】2次元配列を形成するためにはそれぞれの
記録スポットの照射強度をそれぞれの1次元の配列のデ
ータに従って変調させ、トラック円周方向に1次元的に
記録する。
【0029】この2次元配列をそれぞれの記録スポット
に対応した1次元配列に変換するためにあらかじめ決め
られた符号化表を用いる。図2の2次元配列に対応する
符号化表は図4のようになる。この符号化表をROM
(リードオンリーメモリ)に入力し、記録すべきデータ
によってそれに対応した2次元配列を実現するデータを
検索する。このデータから複数(図4の例では2つ)の
光源を変調する1次元配列を求めるには、図4に示した
ように前記のデータが4ビットであることから、上位2
ビットを先行スポットを形成している光源を変調する1
次元配列に対応させ、下位2ビットを後行スポットを形
成している光源を変調する1次元配列に対応させる。さ
らに1次元配列での順番は前記データの上位ビットから
順位ずける。
【0030】このような符号化表を用いた記録信号処理
系の動作を図5を用いて説明する。記録すべきデータ1
10をラッチ回路111に入力させ、4ビットごとにデ
ータをラッチ制御信号112に従って蓄える。この4ビ
ットをROM113に入力させ、2次元配列を実現する
4ビットのデータを検索する。検索されたデータ114
をラッチ制御信号115に従ってラッチ回路116に蓄
える。このデータ114の下位ビットを第1クロック信
号117に従って読みだし、有限長さのシフトレジスタ
118内にクロック信号117に同期して格納する。ま
たこのデータ114の上位ビットを第2クロック信号1
19に従って読みだし、前記シフトレジスタの長さより
長いシフトレジスタ120内にクロック信号119に同
期して格納する。それぞれのシフトレジスタ118、1
20の出力はそれぞれ変調器121、122に接続さ
せ、シフトレジスタ118,120からの2値化信号を
レーザの発光強度を変調するアナログ信号123,12
4に変換する。ここでは記録後のピットの形状を制御す
るために、光パルスの発光波形を制御する。たとえば、
図1に示したような丸穴ピットを安定に記録するために
は、高い発光パワーでデータのクロックよりもさらに短
いパルスで記録する方がよいことが知られていることか
ら、このような制御を行う。さらに線速度、記録媒体に
よってはさらに記録開始時には記録パワーをある期間大
きくするというような複雑な波形制御をこの変調器で行
う。
【0031】変調器からの信号123,124にしたが
ってレーザ駆動回路125,126を動かし、それぞれ
のスポットを形成する光源127,128からの発光パ
ワーを変調する。
【0032】このブロック図ではシフトレジスタの長さ
を変えてあるが、これは図29で示した2つの記録スポ
ットの円周方向の位置ずれを、後行スポットの記録タイ
ミングをずらすことによりクロックの周期で補正するも
のである。また第1,第2クロック信号117,119
は周期は同じであるが、位相関係がずれている。このず
れ量は前述のシフトレジスタによる位置ずれ補正に加え
て、クロック周期以内のさらに微小な光スポットの位置
をコントロールするための補正量に相当している。さら
に第1,第2クロック信号117,119はブロック間
に前述したギッャプを設けるために一定間隔のクロック
の無い期間が有る。
【0033】データの再生方法について図6を参照しな
がら以下説明する。記録ピット群を再生するために記録
に使用した光スポット100,101を用いる。記録と
同様に案内溝21,22からの回折光を用いたトラッキ
ング調整を行い、それぞれの光スポットを読みだすべき
1次元配列データに対応した円周方向の1次元ピット列
(中心線をそれぞれ、130,131とする)に位置ぎ
めする。データを検出するためには格子点にピットがあ
るかないかを判定しなくてはならない。このために、格
子点の位置に対応したストローブパルスを作成し、各ス
ポットから読みだされた信号のレベルをこのパルスによ
ってサンプルホールドし、格子点における読みだし信号
レベルを検出する。この検出信号レベルを特定のレベル
と比較することにより格子点にピットがあるかないかを
判定する。
【0034】ここで対物レンズの開口数が0.53、レ
ーザの波長が830nmの通常の光学系を用いて、直径
0.8μmの2つのピットからなるピット列を2つのピ
ット間隔を変えて、再生したときの再生信号をシュミレ
ーションにより求めたかを図19,20,21に示す。
隣接ピットの最近接間隔が0.4μm開いている場合の
図19と、隣接ピットの最近接間隔が0.0μm(即ち
接している状態)の図20と、ピットが重なりあった図
21とを比較すると、ピット中心における再生信号のレ
ベルを比較するだめでは、図20と図21を区別するこ
とはレベルのマージンの観点からみると、困難である
が、図19と図20は容易にできる。従って以下の符号
化の規則によってピットの位置関係が図20と図21が
同時に起ることのないように決めてやる。
【0035】ここで本実施例の符号化の規則(符号の配
置関係)について図25〜27を参照しながら述べる。
【0036】即ち、本実施例においてはピットとピット
の重なりは許容し、ピットの複数の重なりである重なり
ピット群とこれと隣接する重なりピット群とは光ディス
クの高密度化のために可能な限り近接させて配置するこ
とが望ましい。しかし、読出し時にピットとピットの相
互干渉を受けるため、各重なりピット群間は、各重なり
ピット群内に設けられた最外ピット間隔を光学系により
決まる干渉距離より隔離させて配置する。
【0037】丸穴ピットを記憶する場合、このピットサ
イズをW、読出しのスポットサイズをWsとする。先ず
図25を参照しながら単独のピットの相互間の干渉につ
いて説明する。
【0038】例えば、ピット700,701間におい
て、スポットが位置701−1にあるとき、このスポッ
トの端がピット700の外周によって影響を受け、この
ためピット701の中心701−1の信号レベルが影響
を受けることがある。この影響が無視できる条件は70
0−1と701−1の距離Lが以下の条件を満たすとき
である。
【0039】L≧W/2+Ws/2
(式1) Wsは原理的にはレーザ波長をλ、対物レンズの開口数
をNAとすると、 Ws=k×λ/NA
(式2) kは0.85となるが、実際の光学系では組立て、製作
等により約1.0となる。以上のことは図19〜図21
のシミュレーション結果とよく一致する。シミュレーシ
ョンの結果より明らかなことは、ピットが重なると従来
の磁気ディスク等でよく用いられてきた孤立波の単純重
ね合わせが成立しない。この理由は光学的分解能が既に
ないことと、重ね合った部分での光学的特性が重ね合わ
ないところの光学的特性と変わらないという性質によ
る。従って、シミュレーションにあるように重ね合って
も重ね合った部分での信号レベルはわずかしか変化しな
い。具体的な数値としては、波長830nm,NA0.
53,ピット径0.8ミクロンとすると、Lは約1.2ミ
クロンとなる。実施例ではこの長さの1/3の0.4ミ
クロンに格子間隔に選んだ。
【0040】ピットとピットの相互干渉はトラック方向
だけでなく、トラック半径方向にも2次元的に等方に成
立する。このためトッラク方向の格子間隔をaトラック
半径方向の格子間隔をbとし、今aとbを等しく取る。
そして、一つのピットの中心からスポット径に等しい直
径の円を描き、この円に他のピットの端が接しないよう
に、かつピット中心が格子点に来るように配置する。
【0041】次に、ピットが単独でなく、重なり合って
いる場合について図26,図27を参照しながら説明す
る。本実施ではピット708とピット709の様に重な
り合うことを認め、この時にも最外ピットに相当するピ
ット709とピット710とは前述の例のトラック方向
にあったピット700とピット701と同様の距離関係
を取る必要がある。ピットが重なり合うことによってつ
ながったピットの重なりピット群が形成されるが重なり
ピット群重なりピット群の関係はそれぞれの重なりピ
ット群を形成する最外部のピット中心を中心としてスポ
ット径を直径とする円の中に他の重なりピット群のピッ
トが接していない関係となる。この実施例でいえば図2
7に示すように格子格子間隔a,bを共に0.4ミクロ
ン、ピット径を0.8ミクロン、スポット径を1.6ミク
ロンとすると、ピット711’,712’,713’か
らなる重なりピット群で他の重なりピット群のピットが
存在できる格子点は白丸で、存在できない格子点は黒丸
の様になる。以上情トラックの中の2次元ピット配列
について述べたが、トラックとトラックの間については
以下のようになる。
【0042】図1に示すように、複数個の光源から作成
されたレーザスポットのディスク半径方向に渡る距離を
L、2次元符号のトラックピッチをp、スポットサイズ
をWsとすると、次式の関係が必要である。
【0043】p≧LWs 次に前述したストローブパルスの作成方法について述べ
る。
【0044】ストローブパルスを作成するためには、記
録データからパルスを作成するためのタイミング作製の
基準信号を検出しなくてはならい。この信号としてはデ
ータの信号をそのまま使用するセルフクロッキング方式
もあるが、図2のNo.15に示したように符号化後の記
録パターンの中にピットのないようなパターンが存在す
ると、記録されたデータからタイミング作製用の信号を
検出することができなくなる可能性がある。そこで、図
6に示すように記録データの中に同期マーク132,1
32’、133,133’を設けておき、これが特定の
間隔でかならず現れるように記録データのフォーマット
を決めておく。
【0045】この同期マークは予めディスクに設けてお
くことが好ましいが、記録時に本実施例の記録再生装置
により形成することも可能である。このようにすると、
データ効率は若干低下するが、安定にストローブパルス
作製用の基準信号を検出できる。
【0046】図の同期マーク133,133’、13
2,132’は記録データの中には現れない。3つのピ
ットが重なりあったもので、その後に離れて1つのピッ
ト134,134’、135,135’があるというパ
ターンである。まず、3つのピットが重なりあったパタ
ーンを検出し、このパターンからあらかじめ決められた
距離だけ離れている孤立ピット134,134’、13
5,135’の位置を予測する。孤立ピット134,1
34’、135,135’からの再生信号の微分をと
り、ゼロクロス点を見つけるこにより、孤立ピット13
4,134’、135,135’の中心位置を検出す
る。孤立ピットの中心位置と格子点は一致していること
から格子点のタイミングを検出する基準位置を得ること
ができる。このような基準点を一定の間隔で検出し、P
LL(フェーズドロックドループ)のようなよく知られ
たクロック発生手段により、基準となるクロックを発生
させる。
【0047】再生信号処理系について図7、図8を用い
て説明する。ここで光源としては図5の記録装置のもの
を共用できる。この光源からの光をスポットとしてピッ
トに照射し各スポットからの反射光を各スポットに対応
した光検出器140,141により検出する。光電変換
後の信号を増幅器142,143で増幅し、ピーク検出
回路144,145と同期部検出回路146,147、
サンプルホールド回路148,149に入力する。ピー
ク検出回路144,145では前述のように孤立ピット
134,134’、135135’からの信号を微分
してゼロ点検出し、ピーク点に対応したバルス150,
151を発生する。
【0048】同期検出回路146,147では図6に示
したように3つの丸穴ピットが重なりあったピットパタ
ーン132,132’、133,133’を再生信号か
ら検出する。このためには再生信号を特定のレベルでス
ライスし、スライス後のパルス長さが特定の長さのある
範囲にあることを検出する。通常のデータでは符号化の
規則から3つの丸穴ピットが重なりあわないことから、
同期マーク部の検出が可能である。
【0049】同期部からあらかじめ決められた時間後に
孤立ピットの位置をカバーする一定幅のゲートパルス1
52,153を作成する。このゲートパルス152,1
53とピーク検出回路144,145の出力パルス15
0,151をゲート回路154,155に入力し、同期
部の直後にある孤立ピットの中心に対応するパルス15
6,157を作成する。
【0050】この信号156,157をPLL158,
159に入力し、この信号156,157に同期し、こ
の信号156,157の繰返し周波数の整数倍の周波数
をもつクロック信号160,161を作成する。このク
ロック周波数160,161は前述の記録クロック11
7,119と周波数はほぼひとくしくなる。
【0051】サンプルホールド回路148,149に同
期検出パルス162,163とクロック信号160,1
61を入力し、データピットからの再生信号のレベルを
サンプルし、ホールドする。その出力164,165を
レベル比較器166,167に入力し、特定レベルに対
して、入力信号のレベルが大きいかどうかで2値化信号
に変換する。この2値化信号168,169をファース
トイン・ファーストアウトのメモリ170,171に入
力し、後述する制御クロック信号のタイミング172,
173に従ってメモリ170,171の中に蓄積してい
く。以上の構成は各スポットに対応した一連の処理回路
の構成であり、装置としては本実施例では2系列の同じ
上述の処理系がある。以下各構成ブロックの要素区別す
るために、第1,第2という番号をつける。2つのメモ
リ170,171に蓄えられた1次元配列のデータ17
4,175を読みだし、2次元配列のデータに配列しな
おさなくてはならない。このためにはディスク面上の同
一半径位置に記録された1次元配列の2値化データを揃
えなくてはならない。そこで、各1次元配列のデータの
中から同期マーク部132,132’、133,13
3’を基準として、それぞれのデータをクロック16
0,161を単位として番号をつける。その後、各1次
元配列ごとに同一タイミング176,177で各メモリ
に格納された同じ番号のデータを読みだす。このために
各メモリ170,171にデータを蓄積するタイミング
を制御する第1,第2タイミング制御回路178,17
9を設ける。このメモリの書き込み第1,第2タイミン
グ制御回路179,178では第1,第2PLL,15
8,159で作成されたクロック160,161と同期
検出パルス162,163を用いて、同期マーク部13
2,132’、133,133’が検出されてから順番
にデータをメモり170,171に書き込むパルス17
2,173を作成する。すると各メモリ170,171
には同期マーク部132,132’、133,133’
を基準として1次元配列のデータが順番に蓄積される。
【0052】これを読みだすタイミングは読みだしタイ
ング発生回路180からの読みだしパルス176,17
7によって各メモリ170,171を制御する。このタ
イミング176,177は各第1,第2同期検出部14
6,147からの同期パルス162,163の時間を観
測し、遅い方の同期パルスが来てから、読みだしを開始
するパルス176,177を発生する。このパルス周期
としては一定周期の基準クロック181から作成しても
よいし、同期パルスが遅く来たほうの信号処理系に使わ
れているPLLによって作成されたクロックか作成した
クロックを用いてもよい。このようにして、メモリから
読みだされた第1,第2シリアルデータ174,175
は完全に記録半径位置が揃ったものとなる。
【0053】このシリアルデータ174,175を図8
のように各ブロックごとにラッチ回路182に取り込
む。データラッチ信号183は前述の読みだしタイミン
グ制御回路180でクロック181を2分周して作成す
る。ブロックごとの2次元配列を示す4ビットのデータ
184を図3とは逆の変換表をもつROM(リードオン
リーメモリ)183に入力し、2次元配列に対応した1
組のデータ185を検索し、ラッチ回路186に取り込
む。
【0054】このデータ186が信号処理回路によって
復調されたデータ187となる。
【0055】これまで、記録ブロックのピット群は(2
行2列)4つの格子点を用いる例を説明したが、格子点
として6つ(3行2列)、8つ(4行2列)の例を以下
に示す。図9は格子点が6つ(3行,2列)の場合の2
次元配列の例であり、記録データとしては理論的にはビ
ットのデータを現わすことができる。しかしながらこの
ブロック内のピット数が多すぎると再生時の反射光量が
低下するためこの例ではこれらのブロックの使用を避け
5ビットのデータを現わさせている。記録するときには
2つの(2列の)1次元配列に変換する。変換表は5ビ
ットを6ビットに対応させる。各1次元配列はこの6ビ
ットの上位3ビット、下位3ビットを使用する。各1次
元配列は上位ビットから順番に記録する。
【0056】この方式を用いてピットをディスク上に記
録した例を第1図に示す。
【0057】図10〜13は各子点が8つの場合の2次
元配列の例であり、記録データとしては前述と同様な理
由により7ビットのデータを表わすことが好適である。
記録するときには2つの(2列の)1次元配列に変換す
る。
【0058】変換表は7ビットを8ビットに対応させ
る。各1次元配列はこの8ビットの上位4ビット、下位
4ビットを使用する。各1次元配列は上位ビットから順
番に記録するいずれの場合も、データを復調するために
は記録データが4ビットの時に述べたように、変調に対
応した逆変換表を用いる。
【0059】さらに格子点を行方向、列方向に増やした
場合の実施例を図28に示す。トラック方向(列方向)
に7、トラック半径方向(行方向)に8の56格子点が
存在する。これまでの格子点数Kとこれによって表せる
データビット数Cの間にはC=K−1の関係が有ること
からこの実施例でも55ビット程度のデータが表せる。
面記録密度の観点からは本発明の符号化により従来方式
より向上させることができるが、密度の向上比と格子点
数の関係は試算によれば格子点の増加に従って向上比は
飽和するが、約一桁の向上が期待でき、同時に転送レー
トも一桁の向上が期待できる。この実施例のピット配列
を記録するためには後述する図22のLD1とLD2を
それぞれ、既に市販されている4つのレーザが取りつけ
らたアレイレーザで構成する。これによってディスク面
上にスポット103、104、105、106が一つの
アレイレーザから形成され、スポット101、102、
107、108はもう一つのアレイレーザによって形成
される。これらのスポットによって記録されるピットは
図25〜27に関連して説明した符号規則に従って形成
される。
【0060】さらに、高密度化のためにピット間の距離
及び1次元配列のトラック間距離を詰めてくると信号間
での相互干渉が強くなり信号検出のレベルマージンが低
下することが生じる。そこで、信号間では干渉を取り除
き、検出マージンを向上す幣方法について述べる。
【0061】図1のようなスポットで再生しているとき
に右の列から検出される信号をI1(t),左の列から
検出される信号をI2(t)とし、右と左のスポットの
時間遅れをτ、各信号間での相互干渉の係数をη,ξと
すると、干渉なしの信号をi1(t),i2(t)とする
と近似的には I1(t−τ)=i1(t−τ)+ηi2(t) I2(t)=i2(t)+ξi1(t−τ) と表わせる。これより、干渉なしの信号は次式で求めら
れる。
【0062】 従って検出信号からこの演算を行うことにより干渉の
ないデータ検出することができる。図6の例ではこの干
渉の係数ηは0.3から0.4程度である。
【0063】この演算を行なう具体的な回路構成を図1
4に示す。図7の実施例と略同一の部材は同一の図番を
用いる、本実施例では演算を容易化するため信号をA/
D変換しデジタル処理を行う。検出器140,141か
らの信号200,201をサンプルホールド回路14
8,149に入力し、図7の実施例で説明したと同様に
作成したクロック160,161を用いて格子点に対応
する信号のレベルを取り込み、A/D変換器202,2
03に入力し、デジタル信号204,205に変換す
る。この信号をメモリFI/FO(ファーストインファ
ーストアウト)206,207に取り込み、図7で説明
したように、2つのスポット間での時間ずれを補正し、
ディスク半径上、同一位置にある信号レベルのディジタ
値を各スポットごとに第1,第2パラレルデータ20
8,209として検出する。このデータ信号208,2
09を図15に示したように、演算器210,211に
入力し、上述の数式に対応した演算を行い、干渉のない
信号212,213を出力する。これをコンパレータ2
14,215に入れてレベル比較を行いシリアルデータ
1、2 174’,175’を検出する。これ後の処理
は図8と同様な処理を行い、2次元配列のデータからこ
れを対応したデータ187を復調する。
【0064】図28のような縦方向の列がqに増えた場
合にはp番目の列の検出信号Inp(t)は Ip(t)=ip(t)+ξip−1(t−τ) +ηip+1(t+τ) このn次元の連立方程式を解けば、干渉のないp番目の
列からの信号ipをそれぞれ得ることができる。この時
i−1とiq+1はゼロと置く。ここで0≦p≦q。
【0065】更に別の実施例については図16を参照し
ながら説明する。
【0066】図15の実施例では干渉の係数ξ,ηを演
算器210,211に与える必要が有る。この係数ξ,
ηはトラックずれ、スポット形状、トラックピッチによ
って変化する。本実施例ではこれらの影響を少なくし、
さらに高密度化を可能とすることを目的とする。即ち、
本実施例においては、前記の右左の2つのスポットから
の信号I1,I2の差をとることにより相対的なレベルの
比較を行い隣接ピット間での干渉があっても信頼度よ
く、データの検出を行う。この方法は、前述の式を用い
て表すと、 I1(t−τ)−I2(t)=i1(t−τ)−i2(t) +ηi2(t)−ξi1(t−τ) ηとξがほぼ等しいとすると、 I1(t−τ)−I2(t)≒ (1−η)×[i1(t−τ)−i2(t)] となり振幅変動のみとなる。このようにすればAGC
(オートゲインコントロール)回路等によって変動を補
償することにより安定に干渉の無い信号間の差を検出で
きる。差の信号はピット配列によって+レベル、0レベ
ル、−レベルの3値をとる。第1パラレルデータ208
を発生する信号処理系列をCH1、第2パラレルデータ
209を発生する信号処理系列をCH2とすると第1パ
ラレルデータ208と第2パラレルデータ209の差を
とると3値レベルと各CHでのデータとの関係は次のよ
うになる。
【0067】
【表1】
【0068】この表から隣接するピットの有無を判断で
きる。即ち、レベルが正の場合、図1において右側のピ
ット穴は在り、左側には存在しない。反対にレベルが負
の場合、右側にピット穴はなく、左側にピット穴が在
る。
【0069】なおここで、CH1,CH2のデータが同
じであるとレベルがゼロとなり左右のピットが共に存在
するか或いは共にないのか判別できない。そこでこの場
合、CH1とCH2のレベルを別の2値コンパレータ2
20,221を用いて検出する。即ち3値コンパレータ
222と2値コンパレータ220,221の出力を論理
処理部223に入力し、CH1とCH2のデータが同じ
ときにはCH1とCH2のデータの値を用いて判別す
る。
【0070】追記型媒体の場合、波形シミュレーション
で得られたようにピットがあるときに反射光が減少する
ことからピットの有無を検出するためピットがあるとこ
ろからの信号をサンプル1、ある値と比較して例えば検
レベルが低いときにピットがあるとして“1”のデータ
に対応させ、レベル比較して高いときにはピットがない
として“0”のデータを対応させる。
【0071】CH1,2のデータが1のときは隣接する
左右のピットが存在し、0のときピットは共に存在しな
い。この判定結果をそれぞれ、CH1とCH2の同一半
径位置におけるデータである第1,第2シリアルデータ
174”、175”として出力する。これ以後の処理は
図15と同様な処理を行い、2次元配列のデータからこ
れに対応したデータを復調する。
【0072】さらにこの検出方式に好適なピット配列に
つい図18を用いて述べる。右端が前述の実施例で説明
してきたピット配列の記録パターンである。ここで、右
端の2つの1次元配列のデータ(ピット列の中心をそれ
ぞれ300,301とする)の記録位置をディスク半径
に対して一致させておいたが左側に示す本実施例のピッ
ト配列(ピット列の中心をそれぞれ302,303とす
るにおいてはピットを互いにずらして、1つの配列(ピ
ット列の中心が303)のデータを記録する位置をこれ
までのブロック間のギャップの位置に記録するようにす
る。このようにすると、どのような記録データでもディ
スク半径位置で各1次元配列のデータが重なることがな
くなり、前述の表で説明したCH1とCH2のレベル差
のゼロが発生しない。
【0073】このため、CH1とCH2との差を取るだ
けで各1次元配列の信号を独立に検出でき、レベル差ゼ
ロの場合の処理が不要となる。なお各1次元配列の信号
を検出する時には、記録時と再生時のクロックのタイミ
ングをずらしておくことはいうまでもない。しかしなが
ら、これまで説明し回路構成を本質的に変更する必要は
ない。この構成を図16に示す。
【0074】さらにこの方法は2次元配列だけでなく、
従来の1次元配列だけデータの記録にも適用できる。す
なわち、従来の1次元配列のデータを2ビットごとに分
割し交互にCH1,CH2と記録していくことができ
る。また、完全に独立な1次元配列を2系列交互に記録
することもできる。以上、2次元記録においてディスク
面上のピット配列と記録再生信号処理系について述べ
た。
【0075】次に、これらを実現するための光学系とス
ポット制御方法について詳述する。図22は2つのスポ
ットを実現する例である。これは、レーザ光源として2
個のレーザチップを1つのパッケージ内に収納したレー
ザアレイ400を用いた例である。同図(a)に示すよ
うに波長の異なる2個のレーザチップLD1,LD2を
活性層を対向させて1つのパッケージ内にマウントした
半導体レーザアレイを光源とする。LD1は波長780
nmのレーザである。一方、LD2は波長830nmの
レーザである。ディスク上での両レーザ光源によって形
成される光スポットSP1(波長780nm)およびS
P2(波長830nm)の位置関係は、図1及び図22
(b)のように同一トラック上にあって、スポットSP
2を先行させる。
【0076】図23に本発明における光ヘッドの具体的
構成に関する実施例を示す。これは半導体レーザ光源と
して、2つの波長の異なるレーザチップを対向配置させ
1パッケージに収納した2波長ハイブリッドレーザアレ
イ400を用いた場合の実施例である。2波長ハイブリ
ッドレーザアレイ400から出射したレーザビーム80
1(波長;λ1=830nm)とレーザビーム802
(波長;λ2=780nm)は、コリメートレンズ40
2で略平行ビームになる。
【0077】2つのレーザビームは、ビームスプリッタ
403にp偏光として入射する。その後、立ち上げミラ
ー804で光路を折り返し、絞り込みレンズ401で、
ディスク404上に絞り込まれる。ディスクで反射した
2つのレーザビームは、ビームスプリッタ403で反射
され、凸レンズ812を通過し、波長分離フィルタ40
5に達する。波長分離フィルタは波長830nmのレー
ザビーム801を透過し、波長780nmのレーザビー
ム802を反射させる。波長分離フィルタ405を反射
したレーザビーム802は、検出プリズム808を用い
た検出光学系に導かれ、前後差動焦点ずれ検出器を構成
する第1光検出器810−1と第2光検出器810−2
で受光される。第1光検出器810−1からは、データ
信号、アドレス信号、フォーカスエラー信号、トラッキ
ングエラー信号を得る。一方、波長分離フィルタ405
を透過したレーザビーム801は、第3光検出器807
で受光される。第3光検出器807からはデータ信号、
アドレス信号とトラッキング信号を得る。
【0078】絞り込みレンズ401は、図示しない絞り
込みレンズアクチュエータに取り付けられている。この
絞り込みレンズアクチュエータは、ディスク上下振れ方
向とトラックずれ方向に絞り込みレンズを移動させる。
いわゆる2次元アクチュエータでも良く、単にディスク
上下振れ方向にのみ絞り込みレンズを移動させるアクチ
ュエータでも良い。さらに、立ち上げミラー804は同
図においてはプリズを描いているが、いわゆるガルバノ
ミラーであってもかまわないことは言うまでもない。
【0079】次に検出プリズム光学系について図24に
より説明する。各検出器は図に示すように受光面が4分
割されている。第1,第2検出器左右の2つの受器40
5,406,405’,406’の和を夫々差動アンプ
409,410でとり、検出器間で差を差動アンプ41
1で取ることにより焦点ずれ信号AFを検出するように
なっている。トラッキングずれ信号TR1は第1,第2
検出器の上下の受光器407,408,407’,40
8’の差を差動アンプ409,410でとり、検出器間
で差を差動アンプ414取ることにより得られる。λ2
の波長のレーザビームで読み出す側にあるピットからの
データ信号、プリピット信号は第1,第2光検出器の各
受光面の和から検出される。さらに、第3検出器807
は図24に示すように前述の検出器と同様な形状になっ
ており、トラッキング信号TR2は上下の受光器40
7”,408”の差から検出され、λ1の波長のレーザ
ビームで読出す側にあるピットからのデータ信号はこの
第3検出器の各受光器の和から検出される。なお、ここ
では記録膜として追記型を用いる場合を例にとって説明
したためピットの情報を読出した反射光の強度を用いた
が、光磁気記録膜を用いる場合ドメインの情報を反射光
の偏光を用いてることにより読出す事ができる。
【0080】記録時再生時の各制御信号処理方法につい
て以下説明する。
【0081】光スポットの制御のためにはトラックずれ
検出と焦点ずれ検出とが必要である。ここでは記録膜と
して追記型を用いる場合について主として説明する。こ
れは光磁気記録膜を用いる場合トラッキング制御信号の
検出にデータが影響しないため特に以下に述べるような
信号処理は不要だからである。また焦点ずれ検出につい
てはトラックずれ検出に比較してゲイン変動、オフセッ
ト等の問題が少ないので、記録再生時には反射光の低い
周波数成分のみを検出することにより検出できる。具体
的には低い周波数特性のアンプ412を使用し、記録時
に反射光のレベルが再生時に比して大きくなる分をあら
かじめ記録/再生モードを示す信号W/R−MODE4
13を用いて、該アンプ412のゲイン切替を行なうこ
とにより対応する。以下のトラッキング制御信号という
のはトラックずれ信号のことである。図1に示したよう
に斜線のスポットを用いて記録を行うと、先行スポット
によって記録したピットの影響を受けて後行のスポット
からの光スポットのトラッキング制御信号は影響を受け
る。追記形記録膜において、穴開け形ではデータピット
のあるところでは反射光量が減少し、トラッキング制御
信号の検出感度が低下するか、場合によってはオフセッ
トが生ずることもある。本実施例では記録ピットの影響
受けないようにするために、ブロック間では記録ピット
が存在しないことを用いて、この部分でのみトラッキン
グ制御信号を検出する。このための方法として、記録ピ
ットが存在しないところでは反射光レベルが大きくなる
ことから、制御信号を検出する受光器からの出力波形の
うちで反射光レベルが大きいところを選択的に検出す
る。記録時には記録パワーが大きくなるのはブロックの
部分のみであり、記録するタイミングが分かっているこ
とから記録パルスの発光時のみ検出信号の直前の値をサ
ンプルホールドする。再生時には先行スポット、後行ス
ポットともに制御信号を検出する受光器からの出力波形
のうちで反射光レベルが大きいところを選択的に検出す
る。
【0082】以上述べた信号処理を行う回路構成を図2
4を参照しながら説明する。各受光器407,408,
407’,408’,407”,408”からの出力を
サンプルホールド回路424,426,428,43
0,418,419に入力し、それぞれの記録パルスか
ら作成した第1,第2ゲート信号WR−GATE42
0,432を用いて記録の期間はホールドするように制
御する。その出をピークホールド回路421,422,
425,427,429,431に入力し、信号レベル
が大きいところを連続的に検出する。これらの信号処理
のあと、差動アンプ412,413,414,423に
て各受光器間での差の演算を行う。この実施例ではアナ
ログ処理で説明したが、まず受光器の出力をA/D(ア
ナログ・デジタル)変換したあと、サンプル、ホール
ド、ピーク検出等の処理をしてもよい。
【0083】トラックずれ信号TRとしては先行スポッ
トと後行スポットの位置がトラックの中心から両側に向
かって等して距離離れて位置ぎめされるような信号でな
くてはならない。このような信号を検出するためには、
先行スポットからのトラックずれ信号TR1と後行スポ
ットからのトラックずれ信号TR2の和をとる。スポッ
トの位置ズレをα、β、トラックピッチをp,検出振幅
をA、スポットの位置ずれ変数をXとすると、各スポッ
トからのトラックずれ信号はそれぞれ、以下のように表
わせる。
【0084】
【数1】
【0085】
【数2】
【0086】これらの和を取ると、
【0087】
【数3】
【0088】となり、検出された信号TRのゼロ点の位
置は各スポットの中点となる。この信号を使用すれば先
行スポットと後行スポットの位置がトラック中心から両
側に等しい距離離れて位置ぎめされる。
【0089】以上説明した実施例においては、光ディス
クの例を説明したが、本発明は光ドラム、光カード等の
光学的情報記録再生媒体に用い得る。また、記録再生装
置のみでなく、記録あるいは再生専用の装置にも用い得
るのは勿論である。更に、実施例で挙げた追記型の記録
膜でなく、光磁気記録膜にも適用可能である。
【0090】本方式は光ディスクのデータ記録方式とし
て使用されている、CLV(コンスタント・リニャデン
シティ)またはMCAV(モデフィド・コンスタト・リ
ニャデンシティ)に好適である。すなわち、両方式にお
いてはディスクの半径記録位置におけるビット密度が略
等しくなるような記録方式で有るため、本方式のように
トラック進行方向のスポット間隔が一定で、ディスクの
半径位置によってその間隔が変化しない場合には、その
間隔内に入るビット数が記録半径位置によりほとんど変
化しない。これにより図5に示したシフトレジスタ12
0のレジスタ数と図7に示した再生時のタイミングずれ
を補正するファーストイン・ファーストアウトメモリの
容量を記録半径に依らず一定値に設定することができ
る。尚、CLV(コンスタント・リニャデンシティ)の
場合には図5のクロックパルス、図7の基準クロック発
生回路181から発生される基準クロックは記録半径に
依らず一定でも良いが、MCAV(モデファィド・コン
スタト・リニャデンシティ)では上記のクロックはディ
スク半径位置に応じて変化させる必要が有る。このため
にはディスクの半径位置を検出するために、ディスク上
にあらかじめ半径位置を光学的に識別できるマークを記
録しておき、これを用いて半径位置を認識し、あらかじ
め決められたクロック周波数に設定する。または記録再
生用のヘッドの位置をディスクとは異なった位置に有る
スケールにより読み取り、これによりあらかじめ決めら
れたクロック周波数に設定する方法も有る。
【0091】
【発明の効果】本発明により光ディスクの記憶情報の高
密度化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る光ディスク上の2次元
配列のピット群の説明図
【図2】本発明の2次元配列のピット群説明図
【図3】記録されたピット群の配列説明図
【図4】2次元配列を作成する符号化表
【図5】信号記録系のブロック図
【図6】クロックを作成するための同期マーク部のパタ
ーン図
【図7】データ再生系のブロック図
【図8】データ再生系のブロック図
【図9】記録データ5ビットに対応する2次元配列の説
明図
【図10】記録データ7ビットに対応する2次元配列の
説明図
【図11】記録データ7ビットに対応する2次元配列の
説明図
【図12】記録データ7ビットに対応する2次元配列の
説明図
【図13】記録データ7ビットに対応する2次元配列の
説明図
【図14】1次元配列間での干渉が強い時の再生処理系
のブロック図
【図15】1次元配列間での干渉が強い時の再生処理系
のブロック図
【図16】1次元配列間での干渉が強い時の再生処理系
のブロック図
【図17】1次元配列間での干渉が強い時の再生処理系
のブロック図
【図18】干渉を低減するピット配列の説明図
【図19】ピット間隔と信号出力との関係図
【図20】ピット間隔と信号出力との関係図
【図21】ピット間隔と信号出力との関係図
【図22】2つのスポットの形成光学系の構成図
【図23】2スポットを形成する光学系からの制御信号
の検出方式を説明するブロック図
【図24】2スポットを形成する光学系からの制御信号
の検出方式を説明するブロック図
【図25】本発明の実施例の符号化の規則を示す図
【図26】本発明の実施例の符号化の規則を示す図
【図27】本発明の実施例の符号化の規則を示す図
【図28】記録ブロックの格子点をトラック方向に7、
トラック半径方向に8設けた実施例の説明図
【図29】記録再生スポットとピット群との関係の説明
【図30】本発明の概要を示すシステム図
【符号の説明】
901…連続的な記憶情報、905…レーザ、906…
光学系、908…2列のピット、909…2列のピッ
ト、910…受光器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−78019(JP,A) 特開 平2−53223(JP,A) 特開 昭63−214919(JP,A) 特開 平1−296432(JP,A) 特開 昭63−302425(JP,A) 特開 平2−267733(JP,A) 特開 平1−179225(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録面に配置されたトラック上で光スポッ
    ト同士が上記トラックと垂直な方向に重なり上記トラッ
    クの方向に重ならないように配置されたm個の光スポッ
    トを形成するスポット形成手段と、上記記録面上のトラ
    ックに沿って情報識別子が重なってn行m列に配置され
    ているブロックの列に対して上記m個の光スポットの各
    々を照射して得られた反射信号に対応する信号を再生す
    る再生手段と、上記再生手段によって再生されたデータ
    を列毎に蓄積するm個のメモリと、上記m個のメモリの
    それぞれに蓄積されたデータのうち上記記録面上の上記
    トラックに垂直な方向にみて同一位置に記録されている
    とともに上記記録面で互いに重なっているデータを隣接
    データとして上記隣接データ間で演算を行う演算手段と
    を具備することを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 上記情報識別子群の各情報識別子はn行m
    列の格子点を有するブロックの上記格子点上に配置され
    ており、上記演算手段は各ブロック毎に上記n行m列の
    2次元配列のデータへ変換する手段であることを特徴と
    する請求項1の情報再生装置。
  3. 【請求項3】 トラックピッチをp、上記m個のスポット
    のトラックに垂直な方向にわたる距離をL、スポットサ
    イズをWsとすると、 p≧L+Ws であることを特徴とする請求項1または2の情報再生装
    置。
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