JP3147507B2 - 接木苗製造機 - Google Patents

接木苗製造機

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JP3147507B2
JP3147507B2 JP18876492A JP18876492A JP3147507B2 JP 3147507 B2 JP3147507 B2 JP 3147507B2 JP 18876492 A JP18876492 A JP 18876492A JP 18876492 A JP18876492 A JP 18876492A JP 3147507 B2 JP3147507 B2 JP 3147507B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、台木苗と穂木苗を自動
的に供給・接着して接木苗を製造する接木苗製造機の改
良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の接木苗製造機としては、台木苗お
よび穂木苗をそれぞれのせる苗載せ台と、その各苗載せ
台に載せられた各苗を把持してそれぞれ別に搬送する搬
送装置と、各搬送装置の搬送経路中に介在し、搬送され
る台木苗の子葉の片葉部分および穂木苗の胚軸部をそれ
ぞれ切断する切断装置と、両搬送装置により把持された
台木および穂木の両切断面を所定位置で対向させ、クリ
ップで接着し固定する苗接着装置とを備えたものが提案
されている(例えば特開平2-107125号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この従来の接木苗製造
機では、苗接着装置によるクリップの供給および接着に
関してなお改良の余地が残されていた。そこで本発明者
は、図14に示すような苗接着装置151を試作してい
る。この装置は、クリップ62,62をエアシリンダ1
55で接木位置Aに向けて誘導し、誘導溝152の先端
部でクリップ62を開口状態で待機させる一方、台木苗
3を搬送アーム153で、また穂木苗4を搬送アーム1
54でそれぞれ接木位置Aに搬送すると共に、これら台
木苗3および穂木苗4の両切断端103,104を開口
したクリップ62の挟着部間に供給し、しかして作動子
164の操作によりクリップ62を閉じることにより、
両苗3,4を接着するものである。 【0004】この試作機は、クリップ64を接木位置A
の後方から誘導路152により連続的に供給して接着で
き、しかも機構が簡易であるという利点がある。しか
し、苗の曲りや傾きに起因して、苗の切断端103,1
04がクリップ62から遠ざかった位置にある場合や、
両苗の切断端103,104が互いに離れた位置にある
場合には、そのままクリップ62を閉じても、接着でき
なかったり、あるいは接着できても両苗3,4がうまく
活着しないことがあって、高価な接木苗が無駄になりや
すいという問題点があった。 【0005】本発明は、この問題点を解決すべく成され
たものであり、苗の曲り・傾きに起因する接着障害を防
止して、接木苗製造工程を確実に行いうる接木苗製造機
を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明の接木苗製造機は、台木苗を保持する台木苗保持
具と、穂木苗を保持する穂木苗保持具と、前記台木苗お
よび前記穂木苗をそれぞれ切断する切断装置と、前記台
木苗保持具の台木苗を受け取ると共に、その切断端が接
木位置で待機するクリップの開口底部に向うように傾斜
させて搬送する台木搬送装置と、前記穂木苗保持具の穂
木苗を受け取ると共に、その切断端が前記クリップの開
口底部に向うように傾斜させて搬送する穂木搬送装置
と、前記クリップの開口底部と前記台木苗および穂木苗
の両切断端とを当接させると共に、前記クリップを閉じ
て前記台木苗および前記穂木苗の両切断面を接着する苗
接着装置とを備えてなる。 【0007】 【作用】本発明では、台木苗が一本ずつ台木苗保持具に
供給されると、台木搬送装置はその苗を把持して接木位
置まで搬送する一方、穂木苗が一本ずつ穂木苗保持具に
供給されると、穂木搬送装置はその苗を把持して接木位
置まで搬送する。両搬送装置で搬送中の各苗を、対応す
る切断装置により所定部でそれぞれ切断し、台木および
穂木が接木位置までくると、苗接着装置によりその両切
断面をクリップで接着して接木苗を製造する。 【0008】ここで、本発明では、搬送装置により台木
苗および穂木苗の切断端をそれぞれクリップの開口底部
に向けて傾斜させて搬送し、両苗の切断端をクリップの
開口底部に当接させると共に、クリップを閉じて両苗を
接着する構成とした。従って、両切断端がクリップの開
口底部に沿って一旦揃えられ、その状態からクリップが
閉じて接着されるので、苗に曲りや傾きがある場合、特
に苗の切断端がクリップから遠ざかった位置にある場合
や、両苗の切断端が互いに離れた位置にある場合でも、
かかる苗の個体差を許容して確実に接着でき、また常に
良好な姿勢で接着できるので活着率も向上させることが
できる。 【0009】 【実施例】本発明実施例につき以下に図面に従って説明
する。本発明実施例の接木苗製造機1は、図3に示すよ
うに、台木苗が一本ずつ台木苗保持具21に供給される
と、台木搬送装置31はその苗を把持して接木位置Aま
で搬送し、一方、穂木苗が一本ずつ穂木苗保持具22に
供給されると、穂木搬送装置32はその苗を把持して接
木位置Aまで搬送する。両搬送装置31,32で搬送中
の各苗を、切断位置B1,B2において、対応する切断
装置41,42の切断刃46,85の回動により所定部
をそれぞれ切断し、切断した台木苗および穂木苗が接木
位置Aまでくると、苗接着装置51でクリップを供給し
て両苗の切断面を接着し、接着済みの接木苗は落下して
回収するように構成したものである。 【0010】図4において、機枠を構成する中部支柱2
の前面に取付板4を固着し、取付板4の前面には、台木
側の各部材すなわち上記台木苗保持具21、台木搬送装
置31および台木切断装置41を一体的に装着すべき台
木側支持体5を取付ける。この台木側支持体5は、水平
部5aと、その水平部5aの後端から屈曲状に垂下した
垂直部5bとからなり、水平部5aには台木切断装置4
1を懸吊するための支持杆6,6を前方に突設してな
る。支持杆6,6の後端は水平部5aの後端よりも後方
に突出させ、前記取付板4の上部の通孔4a,4aを通
じて後方に突出させる。 【0011】この台木側支持体5の垂直部5bには台木
苗保持具21を装着し、また水平部5aの下面には台木
搬送装置31の基部31aを懸吊状に装着し、また支持
杆6,6の前方には台木切断装置41を装着する。 【0012】そして、台木側支持体5の垂直部5bを取
付板4にボルト留めする。C1は、取付板4に対する台
木側支持体5の位置決めをするための調整装置であり、
取付板4の裏面側の上端にコ字状の枠板8を取付け、そ
の枠板8の左右からは調整ネジ9,9を螺入し、通孔4
a,4aに挿入された台木側支持体5と一体の支持杆
6,6の後端に側方から当接させ、もって調整ネジ9,
9により台木側支持体5の左右位置を正確に位置決めす
る。 【0013】一方、この台木側支持体5に対して左右対
称に、穂木側支持体15を構成し、機枠に組み付ける
(図5参照)。すなわち、穂木側支持体15に穂木苗保
持具22、穂木搬送装置32、穂木切断装置42を取付
け、この穂木側支持体15を、台木側支持体5を取付板
4に対して固定する際と同様の調整装置C2を介して機
枠にボルト留めする。 【0014】台木苗保持具21は、図4に示すように、
台木苗3の子葉展開基部を懸架して保持すべきスリット
23aを有する上部保持板23と、台木苗3の胚軸部3
b(図1参照)を挿入すべきスリット24aを有する下
部保持板24、ならびにこれら上部保持板23と下部保
持板24とを結合する取付部25とからなる。穂木苗保
持具22も、これと同様に上下のスリットを有する保持
板より構成する。 【0015】台木搬送装置31は、図5に示すとおり、
回転用シリンダ31aの支軸33aの先端に取付枠33
cを介して往復動シリンダ36aを取付け、その支軸3
3aを中心に往復動シリンダ36aを180度回動可能
に構成する。また取付枠33cには、台木苗3の切断時
に切断を補助する等の機能を有する台木切断ガイド37
aを取付ける。そして、その往復動シリンダ36aの突
出後退可能な台木搬送アーム34aの先端に、L字形の
止板11を介して、台木苗をつかむための開閉自在の一
対のフィンガー35aを装着する。このフィンガー35
aは、図1に示すように、台木苗3を接木位置に搬送し
たときに台木苗3の上部側である切断端103がクリッ
プ62の開口底部105に近接するように、傾斜させて
取付ける。 【0016】この台木搬送装置31と左右略対称に、穂
木搬送装置32を構成する。すなわち、回転用シリンダ
31bの下向きの支軸33bの下端に取付枠33dを介
してシリンダ36bを取付け、その支軸31bを中心に
シリンダ36bを180度回動可能に構成する。そして
シリンダ36bの穂木搬送アーム34bの先端に、L字
形の止板12を介して、穂木苗をつかむための左右一対
のフィンガー35bを装着する。このフィンガー35b
は、上述した台木側のフィンガー35aとは逆向きに、
すなわち把持した穂木苗4の下部側である切断端104
がクリップ62の開口底部105に近接するように、傾
斜させて取付ける(図1参照)。 【0017】取付枠33dの先端には、図6に示すよう
に、水平の摺動板37bを形成し、この摺動板37bの
先端部の下面に、穂木切断ガイド37cを下向きに取り
付ける。この穂木切断ガイド37cは、後述する穂木切
断装置42の切断刃85の回動経路中に、切断時に切断
刃85が軽く接触するように配置するものとし、その材
質としては、可撓性があり、滑りが良く塗装が不要なス
テンレス薄板等の金属板が好適である。 【0018】台木切断装置41は、台木搬送装置31の
フィンガー35aの回動経路の途中に設ける。すなわ
ち、図4に示すように、台木側支持体5の支持杆6,6
の前方位置に垂下した前後摺動自在の取付板43に、ス
テッピングモータなどのモータ44を横向きに設け、該
モータ44の回転軸には切断アーム45を軸装し、切断
アーム45の先端に切断刃46および子葉拘束用のロー
ラ47を取付けたものである。取付板43にはコマ48
を固着すると共に、コマ48には調整ボルト49を螺入
し、握り49aの回転により位置調整自在とする。切断
アーム45の回転方向は、台木苗3に対し斜め下から切
り上げる方向とする。 【0019】穂木切断装置42は、台木切断装置41と
略対称の構成であり、図6に示すように、支持杆16,
16の前方位置に垂下した前後摺動自在の取付板83
に、モータ84を固着し、モータ84の回転軸には、切
断刃85およびローラ86を有する切断アーム87を軸
装してなる。切断アーム87の回転方向は、台木切断装
置41とは逆に、穂木苗4の胚軸部4bを斜め上から切
り落とす方向とする。 【0020】回転用シリンダ31bの支軸33aは、台
木側支持体5の水平部5aより上面に突出すると共に、
この支軸33aには、台木搬送アーム34aを台木苗保
持具21、台木切断装置41および接木位置Aの各回転
位置において所定のタイミングで停止すべき旋回停止装
置20を接続する。穂木搬送アーム34aにも、同様の
旋回停止装置30を設ける。 【0021】苗接着装置51は、椀体52(図3参照)
の内面に沿って螺旋状の上昇路53を設けてなる振動型
のパーツフィーダ54の取出し部に、四角筒体の上側面
中央部を長さ方向に切欠してなる誘導レール55を接続
し、さらに誘導レール55の先端付近には、図7(a)
に示すように左右側面のなす間隔を狭めた狭窄部55
a,55aを形成してなる。狭窄部55a,55aの相
対する内側面には、クリップ62のバネ部62cを逃が
すための溝55c,55cを設ける。 【0022】誘導レール55の前端の上部には、図7
(b)に示すように、両側板および後面板からなる上面
視コ字形の取付体56bを設け、この取付体56bの背
面には、クリップ62を一個ずつ接木位置Aに供給する
ための押出シリンダ56を、前方に向けて取付ける。 【0023】押出シリンダ56の先端には、クリップ6
2の後端に係合して押し出すための押出片57を取付
け、この押出片57の先端を誘導レール55内に没入さ
せる。この押出片57は、可撓性ある板体を屈曲して構
成する。押出片57の中部には、左右に張り出した翼片
67を設ける一方、取付体56bの内面には、翼片67
の浮上を検出すべきリミットスイッチ66を設置し、そ
の作動片66a(図8(a)参照)を翼片67の一端に
常時当接させる。 【0024】図8(b)において、取付体56bのリミ
ットスイッチ66に相対する内面には、押出シリンダ5
6が後退する際に翼片67の浮上を押さえるローラ72
を設置する。 【0025】誘導レール55の前端の下部には、開閉シ
リンダ65を上向きに取り付け、この開閉シリンダ65
の左右一体の作動片65a,65aに、スペーサ69,
69を介して左右の開閉板70,70を取付け、この開
閉板70,70の内側面に、左右一対の作動子64,6
4をそれぞれ設ける。これら作動子64,64の内側面
には、狭窄部55aの内側面と同様に、クリップ62の
バネ部62cを逃がすための溝64cを設ける。 【0026】さらに、開閉板70,70の上部は機体内
方側に水平に折曲げると共に、その相対する内端部には
図7(b)のように挟持体71,71を前方に向け突設
する。作動子64と挟持体71は開閉シリンダ65によ
り一体的に連動し、後述するように、作動子64,64
はクリップの開閉操作を、また挟持体71,71は苗
3,4を中央に寄せる位置決め操作を行うものである。 【0027】本装置に用いる各エアシリンダおよび各フ
ィンガーは、図示しないエアコンプレッサおよびプログ
ラマブルコントローラに接続し、その制御により後述の
ように所定の手順で圧縮空気を供給して作動する。 【0028】しかして、本発明の接木苗製造機1を作動
して、台木苗3および穂木苗4を接着して接木苗10を
製造する工程を説明する。 【0029】まず作業者は、手作業により台木苗3を台
木苗保持具21のスリットに懸架する。次に、台木苗3
に向け台木搬送装置31のシリンダ36aを突出させ、
フィンガー35aを閉じて台木苗3を挟持し、搬送アー
ム34aを旋回して台木苗3を台木苗保持具21より取
出す。 【0030】台木苗3を取出した搬送アーム34aは、
回転用シリンダ31aの駆動で90度旋回し、切断位置
B1で一時停止する。この間に、シリンダ36aが後退
し、後退した台木苗3の子葉の裏面に台木切断ガイド3
7aを沿わせる。 【0031】そして、台木切断装置41のモータ44を
作動して切断アーム43を一回転し、これにより台木苗
3の子葉展開基部の片葉部分をローラ47で持ち上げ、
切断刃46で切断する。 【0032】穂木苗4に関しても台木苗3と同様に、手
作業により穂木苗4を穂木苗保持具22を穂木苗保持具
22のスリットに懸架する。この穂木苗4を穂木搬送装
置32のフィンガー35bで挟持して搬送し、切断位置
B2で一時停止して、穂木切断装置42により穂木苗4
の胚軸部4bを切断する。 【0033】一方、この切断工程に並行して、苗接着装
置51では、パーツフィーダ54の振動によりクリップ
62を誘導レール55中の狭窄部55aの手前側に搬送
し、さらに押出シリンダ56で前方に押し出し、クリッ
プ62を狭窄部55a,55aで開かせて作動子64,
64の手前側で停止し、クリップ62を前方の接木位置
Aに向けて開口状態で待機させる。 【0034】このとき、作動子64および挟持体71は
開いており、切断装置41,42で切断した両苗3,4
は、この開いた挟持体71,71の間に向けて搬送す
る。次に開閉シリンダ65が作動して、作動子64およ
び挟持体71が閉じ、これにより両苗3,4が中央に寄
せられて、左右方向の位置決めが行われる。 【0035】ここで、各フィンガー35a,35bは、
上述のようにそれぞれ一定角度だけ傾斜させたので、各
苗3,4は図1に示すように互いに胚軸の方向を異に
し、台木苗3の上部である切断端103,および穂木苗
4の下部である切断端104は、それぞれクリップ62
の開口底部105に向けて傾斜している。 【0036】次に、苗接着装置51の押出シリンダ56
が突出して、クリップ62を両苗3,4の切断端10
3,104に向けて押し出すと、これに伴って、図2に
示すように両切断端103,104がクリップ62に押
され、その開口底部105に沿って揃えられる。また、
これにより各苗3,4の切断端103,104付近では
両苗3,4の胚軸はいずれも垂直方向になる。 【0037】そして開閉シリンダ65が開動し、クリッ
プ62のハンドル部を保持している作動子64,64が
開くと、これによりクリップ62が閉じて両苗3,4の
両切断面93,94が接着されて接木苗10となる。 【0038】その後、台木側および穂木側のフィンガー
35a,35bを開くと共に、吹出し口73(図8
(a)参照)から空気を接木苗10に吹き付けて落下さ
せて収容した後、各アーム34a,34bを回動して初
期状態に復帰する。以上の操作を繰り返すことにより、
接木苗製造工程が連続的に行われる。 【0039】このように、本実施例の接木苗製造機1に
おいては、各搬送装置31,32のフィンガー35a,
35bを一定角度傾斜させることにより、接木位置Aで
待機するクリップ62の開口底部105に向けて台木苗
3および穂木苗4の切断端を傾斜させて保持し、さらに
クリップ62を押し出す際に両苗3,4の切断端10
3,104を開口底部105に当接させる構成とした。
従って本実施例では、両切断端103,104がクリッ
プ62の開口底部105に沿って一旦揃えられ、その状
態からクリップ62が閉じて接着されるので、苗3,4
に曲りや傾きがある場合、特に苗の切断端がクリップか
ら遠ざかった位置にある場合や、両苗の切断端103,
104が互いに離れた位置にある場合でも、かかる苗の
個体差を許容して確実に接着でき、また常に良好な姿勢
で接着できるので活着率も向上させることができる。 【0040】なお、本実施例ではクリップ62の押出し
の際に両切断端103,104を開口底部105に当接
させる構成としたが、この構成に代えて、停止状態のク
リップ62の開口底部105に、両搬送アーム34a,
34bの搬送によって両切断端103,104を押し付
ける構成としても、同様の効果を得ることができる。 【0041】また本実施例では、図6のように、穂木搬
送アーム34bの摺動板37bの先端に穂木切断ガイド
37cを設け、これを切断刃46の回動経路中に突出さ
せた。従って、切断の際に切断刃46と穂木切断ガイド
37cとが接触するので、穂木苗4の胚軸部4bが逃げ
ることがなく確実に切断でき、切断のミスを生じない。
しかも穂木切断ガイド37cに可撓性を付与したので、
切断刃46が穂木切断ガイド37cに接触しても刃こぼ
れするおそれはなく、切れ味を長期にわたり保持できる
という利点がある。 【0042】次に、上記第1実施例における台木搬送装
置等の改良に関する第2実施例について説明する。上述
した第1実施例における台木苗3の切断の際には、図9
に示すように残存側の子葉97の裏面に台木切断ガイド
37aを沿わせる一方、切断側の子葉102をローラ4
7で持ち上げつつ、切断刃46で上向きに切断する。し
かし、図10(a)に示すように子葉102の切断が不
完全で子葉102の葉脈109が切れずに残った場合
や、図10(b)に示すように残存側の子葉97が裂け
て切断側の子葉102が台木苗3に繋がっている場合に
は、この切れ残った子葉102が邪魔になって穂木苗が
接着できないという問題点があった。第2実施例は、こ
の問題点の解消を目的とするものである。 【0043】図11において、88は第2実施例の台木
搬送装置であり、機体の上面板89に取り付けた下向き
の旋回軸90に縦長の旋回板91を固着し、この旋回板
91の下端部に水平のシリンダ92を取付け、該シリン
ダ92の突出後退する搬送アーム93の先端に、開閉自
在のフィンガー94および横向きの回転シリンダ95を
一体的に設け、回転シリンダ95の回転軸には苗操作板
96を取り付ける。苗操作板96の先端には、残存側の
子葉97を保持する遊転自在の子葉支持ローラ98を横
向きに取り付ける。 【0044】一方、上面板89から下向きに設けた止着
片99の下端部に、一定角度だけ旋回する回転シリンダ
100を取り付け、その横向きの回転軸に副切断刃10
1を軸装する。この副切断刃101は、下降旋回時には
残存側の子葉97を押さえるように配置し、その押さえ
る方向は子葉支持ローラ98に対して略法線方向とす
る。 【0045】以上の構成において、いま、搬送アーム9
3が図示しない台木苗保持具から台木苗3を受け取って
旋回し、台木切断装置41に向かって停止すると、回転
シリンダ100が作動して副切断刃101が下向きに旋
回し、残存側の子葉97を押さえる。 【0046】次に、台木切断装置41の切断刃46が図
中時計方向に一回転し、子葉102を切り落とす。この
とき、図13に示すように、副切断刃101がその側面
で残存側の子葉97を子葉支持ローラ98上に押さえ付
けているので、台木苗3が切断刃46から逃げることは
なく、切断位置のずれを防止できる。 【0047】そして、子葉102の切断が不完全で葉脈
109が切れずに残った場合には、葉脈109は副切断
刃101の先端部により切断される。また、残存側の子
葉97が裂けた場合にも、裂けた子葉97の一部は副切
断刃101の先端部で切断され、その裂け目が拡大する
ことはない。 【0048】このように、第2実施例では、子葉102
を台木苗3から確実に切り離すことができ、もって穂木
苗の接着を一層確実化できる。しかも本実施例では、副
切断刃101の側面で残存側の子葉97を押さえる構成
としたので、副切断刃101の先端部が子葉97を傷付
けるおそれは全くない。 【0049】なお、第2実施例における回転シリンダ1
00および副切断刃101に代えて、図12に示すよう
に、上下動するシリンダ106を下向きに設け、その突
出後退するロッド107の先端に、残存側の子葉97に
沿うべく下向きに屈曲させた副切断刃108を取り付け
る構成としてもよい。この場合にも、残存側の子葉97
に対する副切断刃108の接触方向が子葉支持ローラ9
8の法線方向に近いので、残存側の子葉97を傷付ける
ことなく切断側の子葉102を確実に切断できる。 【0050】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明では、搬送
装置により台木苗および穂木苗の切断端をそれぞれクリ
ップの開口底部に向けて傾斜させて搬送し、両苗の切断
端をクリップの開口底部に当接させると共に、クリップ
を閉じて両苗を接着する構成とした。従って本発明で
は、両切断端がクリップの開口底部に沿って一旦揃えら
れ、その状態からクリップが閉じて接着されるので、苗
に曲りや傾きがある場合、特に苗の切断端がクリップか
ら遠ざかった位置にある場合や、両苗の切断端が互いに
離れた位置にある場合でも、かかる苗の個体差を許容し
て確実に接着でき、また常に良好な姿勢で接着できるの
で活着率も向上させることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】接着前における台木搬送装置、穂木搬送装置お
よび苗接着装置を示す右側面図である。 【図2】接着時における台木搬送装置、穂木搬送装置お
よび苗接着装置を示す右側面図である。 【図3】本発明実施例の接木苗製造機の概略を示す平面
図である。 【図4】接木苗製造機の台木側を示す斜視図である。 【図5】接木苗製造機を示す正面図である。 【図6】穂木切断装置を示す左側面図である。 【図7】苗接着装置の要部であり、(a)はその一部切
欠平面図、(b)は平面図である。 【図8】苗接着装置の要部であり、(a)はその一部切
欠側面図、(b)は正面図である。 【図9】第1実施例の台木切断装置の切断作用を示す右
側面図である。 【図10】(a)および(b)は第1実施例の台木切断
装置による切断ミスの例である。 【図11】第2実施例の台木搬送装置および台木切断装
置を示す右側面図である。 【図12】第2実施例の他の構成例を示す右側面図であ
る。 【図13】第2実施例の作動の要部を示す右側面図であ
る。 【図14】本発明による改良前の台木搬送装置、穂木搬
送装置および苗接着装置を示す右側面図である。 【符号の説明】 3 台木苗 4 穂木苗 10 接木苗 21 台木苗保持具 22 穂木苗保持具 41,42 切断装置 51 苗接着装置 62 クリップ 103,104 切断端 105 開口底部 A 接木位置

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 台木苗を保持する台木苗保持具と、 穂木苗を保持する穂木苗保持具と、 前記台木苗および前記穂木苗をそれぞれ切断する切断装
    置と、 前記台木苗保持具の台木苗を受け取ると共に、その切断
    端が接木位置で待機するクリップの開口底部に向うよう
    に傾斜させて搬送する台木搬送装置と、 前記穂木苗保持具の穂木苗を受け取ると共に、その切断
    端が前記クリップの開口底部に向うように傾斜させて搬
    送する穂木搬送装置と、 前記クリップの開口底部と前記台木苗および穂木苗の両
    切断端とを当接させると共に、前記クリップを閉じて前
    記台木苗および前記穂木苗の両切断面を接着する苗接着
    装置とを備えてなる接木苗製造機。
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