JP3147254B2 - ロボット可動部の位置決め方法及びその装置 - Google Patents

ロボット可動部の位置決め方法及びその装置

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JP3147254B2 JP26490792A JP26490792A JP3147254B2 JP 3147254 B2 JP3147254 B2 JP 3147254B2 JP 26490792 A JP26490792 A JP 26490792A JP 26490792 A JP26490792 A JP 26490792A JP 3147254 B2 JP3147254 B2 JP 3147254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットの例えばハン
ド,フィンガやアームなどの可動部の位置決め方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、産業用ロボットによる組立作業
は、動作手順及び動作位置を予め教示しておき、その教
示手順及び教示位置に従った動作をロボットに行なわせ
ることにより達成されていた。従来のロボット装置の位
置決め制御のブロック図を図1に示す。同図に示すよう
に、フィンがの現在位置をエンコーダ(E)から得てそ
の現在位置と指令位置との差から移動速度を演算するよ
うにしている。
【0003】このような従来技術のうち、特開平1−2
46087は、ハンド装置がワークを把持する場合、フ
ィンガ部をある指定された位置(実際のワークサイズ>
フィンガ部間隔)になるように教示し、その位置でワー
クを把持させるようにしている。また、ワークをトルク
によって制御する方法として、特開平1−183386
は、歪ゲージ等を用いたトルク検出手段で、フィンガ部
にかかるトルクを検出してこれを電動器にフィードバッ
クしている。
【0004】さらにワークを力によって制御する単純な
方法として、実開昭58−55884のように電動器を
電流制御のみで行わせる方法や装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、はじ対象の
ワークは重量と大きさを持つ。従って、剛体としてのフ
ィンガがそのワークを把持するためには、教示点に単に
移動したのでは把持できず、また、ワークの大きさも誤
差があったり、ワーク間で大きさが異なっているという
ことがある。従って、以下のような問題が従来にはあっ
た。
【0006】上記従来例での図1に示されている位置決
め制御ブロック図に従って、ワークを担持するために
は、フィンガの目標位置を数値データとして予め直接入
力したり、あるいはフィンガを実際に動作させ、ワーク
を把持させて、その位置をティーチングするなどといっ
た方法が取られているが、この入力、ティーチング作業
に大変な時間がかかる。また、ワークのサイズに鑑みて
どのくらいのオーバーパルスをフィンガ駆動系に与えて
やれば、目標とする把持力でそのワークを把持するのか
といったことはあまり考慮されておらず、実際には、オ
ペレータがワークをフィンガに実際に把持させ、オペレ
ータは勘に頼ってオーバーパルス数を決定していたの
で、オペレータによりその値はまちまちになってしま
い、不安定であり、また熟練も必要とされていた。
【0007】また、上記の方法では、一度目標となる位
置を設定してしまうと、そのワークに関しては常に一定
の位置にフィンガ部が位置決めされるので、ワークの寸
法誤差といったものを考慮した時、実際に把持するワー
クが多少小さい場合には、設定しておいた位置へフィン
ガ部が位置決めされても、実際には目標となる把持力が
発生しておらず、ワークがずれてしまったり、最悪の場
合には、まったく把持力が発生しないまま、つまりフィ
ンガがワークを把持をしないまま次の動作へ移行してし
まったりする。また、逆に予め設定しておいたワークサ
イズよりも実際に把持するワークの方が多少、大きい場
合には、目標の把持力よりも、その指令位置へフィンガ
部を位置決めすることにより、目標の把持力よりも大き
な把持力が発生してしまい、ワークを曲げたり、あるい
は壊したりしてしまうことが考えられる。また、剛性が
高いものを把持した場合には、駆動源としてのDCサー
ボモータに考えていた以上の電流が流れてしまい、最悪
の場合には容量の小さなDCサーボモータでは過電流と
なってしまい、DCサーボモータ自体が壊れてしまう様
な状態が出てきてしまい、問題となる。
【0008】一方、ワークに加わる把持力を検出して制
御する場合には、フィンガメカ機構部に歪ゲージを取り
付け、この歪ゲージの出力信号を増幅するアンプといっ
たものが必要となるが、このようなゲージの取付けによ
り装置が構成的に複雑なものになってしまい、また、同
時に高価なものになってしまうので、実用性が低くな
る。また、歪ゲージそのものも、信頼性の高いものが無
いといった問題点がある。
【0009】また、単純な電動器の電流制御のみでは、
位置制御が出来ないのは当然のことで、かつ機構部の摩
擦や剛性の影響で押付力(把持力)に大きな誤差を生じ
てしまう問題がある。そこで、本発明が解決しようとす
る課題は、このような従来の問題点を解決するために提
案されたものでその目的は、目標位置を粗く定義するこ
とが可能であり、それでも確実に対象の可動部を目標位
置に移動することが可能なロボットの可動部の位置決め
方法及びその装置を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明は、ロボットの可動部を移動させるための電動
モータ手段を備え、この電動モータ手段の移動位置,移
動速度,駆動電流を制御することによりロボットの可動
部の位置決めを行なう方法において、目標位置について
の粗い位置情報を与え、前記粗い位置情報に基づいて前
記目標位置に可動部を位置決めし、上記粗い位置情報に
基づいた位置決め動作の終了後に、前記可動部の移動の
みが可能な第1の電流値を与え、前記可動部が押付対象
物と接触したことを検出し、前記第1の電流値よりも大
きな第2の電流値を前記電動モータ手段に与えることを
特徴とする。
【0011】また、上記課題を達成するための本発明に
係る位置決め装置は、ロボットの可動部を移動させるた
めの電動モータ手段を備え、この電動モータ手段の移動
位置,移動速度,駆動電流を制御することによりロボッ
トの可動部の位置決めを行う位置決め装置において、目
標位置についての粗い位置情報を外部から入力する手段
と、前記電動モータ手段を駆動するための電流値データ
を外部から入力する手段と、前記粗い位置情報に基づい
て前記目標位置に可動部を位置決めするために、速度誤
差検出回路と位置誤差検出回路とを含む位置決め制御回
路と、前記可動部の移動状態を検出する検出手段と、前
記電流値データに基づいて電流量制御を行なう電流制御
回路と、前記検出手段が前記位置決め制御回路による前
記可動部の移動が略ゼロと検出したときに、前記モータ
手段への駆動パスを前記位置決め制御回路から電流制御
回路に切り替える切り替え手段とを具備することを特徴
とする。
【0012】本発明によれば、可動部をまず粗く位置決
めし、その後は電流制御にだけにより可動部を目標位置
にまで正確に位置決めさせる。
【0013】
【実施例】以下添付図面を参照して、本発明の好適な実
施例を説明する。 〈構成〉図2は本発明の実施したロボットハンド機構を
示す図である。図2において、101はサーボモータ、
102はサーボモータ101に連結された位置検出用の
パルスエンコーダ、103はサーボモータの回転出力軸
に取り付けられたタイミングプーリ、104はタイミン
グベルト、105はプーリ103の反対側に位置するタ
イミングプーリ、106は左右両ネジの切られているボ
ールネジである。107と108は直線ガイドであり、
109,110は不図示のボールネジ106のためのナ
ット(不図示)が取り付けられた可動部であるところの
フィンガ部、111,112はフィンガ部と固定フレー
ム113に別々につけられたフィンガ用のストッパーで
ある。115はフィンガ部の原点位置出しする為の原点
センサである。114はロボットハンド機構部全体を産
業用ロボット先端に取り付ける為の取付フランジであ
る。
【0014】このロボットハンド機構の動作は、サーボ
モータ101の回転出力を、タイミングプーリ103と
タイミングベルト104とタイミングプーリ105に伝
達し、ボールネジ106を回転させる。これにより、フ
ィンガ部109,110は離れる方向や近づく方向に直
線移動することが出来、この2つのフィンガによりワー
クを把持出来るものである。また、サーボモータ101
に取付けられたパルスエンコーダ102によって、フィ
ンガ部109,110の位置は検出できるようになって
いる。また、フィンガ部109,110の位置原点は、
原点センサ115を規準にして設定できるようになって
いる。フィンガ部109と110は離れる方向に移動し
たとき、フィンガ109がフレーム113に接触する前
に、フィンガ110のストッパー112とフレーム11
3のストッパー111が接触するようになっている。
【0015】図3は本方法を実現する制御装置のハード
構成図を示している。201は制御を実現する中央処理
装置(CPU)であり、202はCPU201とバス結
合され、一連の制御処理アルゴリズムのプログラム及び
マンマシンインターフェースプログラムを含む不揮発性
のメモリ(ROM)であり、203は教示データを記憶
可能な電源バックアップされたメモリ(RAM)であ
る。また、204はサーボモータ101と連結されたパ
ルスエンコーダ102に接続され、サーボモータの現在
位置を計数可能にする現在値カウンタである。208は
前記サーボモータとトルクアンプ209を通して接続さ
れているD/Aコンバータであり、CPU201の指示
でアナログ電流指示をトルクアンプ209へ出力出来る
ようになっている。206は原点センサ115の情報を
CPU201へ取り込むためのI/Oのインターフェー
スである。また、211は外部の教示装置212とCP
Uを結ぶ通信用インターフェースである。前記202,
203,204,206,208,211はすべてバス
213によってCPU201と接続されている。 〈第1実施例〉図4は本発明の第1実施例を示し、ロボ
ットハンド機構の把持力制御方法に関する制御ブロック
図である。図4は、位置決め制御ループ(図中実線の枠
で示す)と把持力制御ループ(図中破線の枠で示す)と
いう2つのループからなる。位置決め制御ループは「準
備位置」にフィンガを位置決めするループで、把持力制
御ループは準備位置にフィンガが置かれた後にフィンガ
が発生する把持力を制御するループである。準備位置への位置決め まず、位置決め制御ループについて説明する。
【0016】図における、指令位置レジスタ1は、対象
ワークを把持するための目標指令位置を記憶するレジス
タで、この指令位置は、対象ワークの寸法に対して多少
余裕がある位置、即ち、そこに位置決めされた時に対象
ワークとフィンガ部との間にある程度の間隔が有るよう
な位置へフィンガ部の駆動源であるサーボモータを動作
させるような位置であり、実際のワークの把持動作へ移
行する前の準備段階での目標指令位置である。この目標
指令位置1は加算器2へ出力される。加算器2は、目標
指令位置1と、フィンガ部の現在位置との位置偏差を求
めて、位置ループゲイン乗算器3へ出力する。位置ルー
プゲイン乗算器3は、位置偏差に所定の制御ゲインを乗
じて目標移動速度を演算し加算器4へ出力する。加算器
4は、入力されてきた目標移動速度と、フィンガ部の現
在移動速度14との速度偏差を求めて、速度ループゲイ
ン乗算器5へ出力する。速度ループゲイン乗算器5は、
入力されてきた速度偏差に所定の制御ゲインを乗じて、
目標指令電流を加算器7へ出力する。加算器7は、入力
されてきた目標指令電流と、現在サーボモータ9に出力
されている現在指令電流との電流偏差を求めて、これを
トルクアンプ8へ出力する。トルクアンプ8は、入力さ
れてきた電流偏差を増幅し、指令電流とし、サーボモー
タ9へ出力する。サーボモータ9は、入力されてきた指
令電流により駆動され、トルクを発生してフィンガメカ
機構109,110を開閉させ位置決めを行なう。エン
コーダ102はフィンガ部の現在位置を検出する為に、
サーボモータ10の回転に対応した信号を現在位置カウ
ンタ204へ出力し、その現在位置カウンタ204はエ
ンコーダ102からの信号により現在位置を算出して、
現在位置とする。また、現在位置カウンタ12の出力を
微分器13を通して現在速度としている。これらは従来
通りの位置決め制御ループである。
【0017】この位置決め制御ループによって、フィン
ガ部を、対象ワークを把持する為の準備動作としての準
備位置に位置決めをする。フィンガが準備位置に位置決
めされたとき、フィンガ部と把持する対象ワークとの間
には、ある程度間隔がある。よって、今までのような正
確な位置決めの為のティーチングなどが不要で教示作業
が簡単となる。把持力制御 次に、フィンガ部が実際に対象ワークを把持するための
動作が以下のように行なわれる。
【0018】フィンガを上記の準備位置に位置決めした
後、ループ切換スイッチ6を位置決め制御ループ側(図
中、b位置)から把持力制御ループ(a位置)へ切換え
る。この時、指令把持力切換スイッチ19は、初め第1
指令把持力側(c位置)に接続されている。そして、第
1指令把持力がセットされ、把持力/トルク演算部18
へ出力される。
【0019】把持力/トルク演算部18には、指令把持
力に対するトルク(電流)値への変換器が有り、指令把
持力を入力すると、それに必要なトルク(電流)値を演
算して、指令トルク(電流)値として出力する。一般
に、サーボモータは指令電流値に対して、比例的にトル
クが発生し、当然トルクとそれによって発生する力は比
例的な関係上にあるから、指令電流値に対して発生して
くる力というものは、常に比例的な関係にある。よって
簡単な変換関数がその把持力/トルク演算部18には用
意されている。
【0020】第1指令把持力が把持力トルク演算部18
へ入力されると、前記変換関数によりトルク(電流)値
に変換されて、指令値としてループ切換スイッチ6を通
して加算器7へ出力される。そして、電流制御ループ
(トルクアンプ8から加算器7へ戻るループ)によって
電流定値制御を行って、サーボモータ9に一定のトルク
を発生させ、ハンドメカ機構を動作させ、フィンガ部を
対象ワークに接触させる。
【0021】ここで、第1の指令把持力について言及す
る。把持力/トルク演算部18以後においては、指令電
流値というものは、ハンドメカ機構11の固有の摺動抵
抗などにより、指令電流値が小さい時にはフィンガ部が
動作しないような領域が存在するので、この摺動抵抗に
打ち勝って、実際にフィンガ部が動作できるような電流
値以上の値を指令電流値とする。この値を逆変換して、
第1指令把持力という形で設定しておく。
【0022】第1の指令把持力に応じてハンドメカ機構
のフィンガ部が、対象ワークに対して把持する方向に動
作し、実際にフィンガ部が対象ワークに接触したら、指
令把持力切換スイッチ19を第2指令把持力(d位置)
側に切換える。このスイッチ19をc位置からd位置に
切換えるタイミングは、ループ切換スイッチ6を位置決
め制御ループから把持力制御側に切換えた後に、モータ
の回転速度がゼロになった時点である。この速度監視は
速度監視器20により行なわれ、現在速度が速度=0と
なった時をフィンガ部が対象ワークに接触したと判断し
て、第2指令把持力側に指令把持力切換スイッチ19を
切換えるというものである。
【0023】そして、第2指令把持力17側にスイッチ
が切替わると、第2指令把持力が把持に/トルク演算部
18へ出力され、変換関数により第2指令把持力に対応
した指令トルク(電流)値に変換されて、指令値として
ループ切換スイッチ6を通して加算器7へ出力される。
そして、電流制御ループによって、電流定値制御を行っ
て、サーボモータ101に一定のトルクを発生させ、ハ
ンドメカ機構を動作させ、フィンガ部が対象ワークに対
して目標とする把持力を達成できる。
【0024】尚、この第1実施例では把持力指示という
形式にしたが、電流定値制御であるから、初めから目標
となる把持力に対する指令電流値を直接、電流制御ルー
プに入力する方法や、あるいはトルクという形で指示す
る方法などがある。ここで、フィンガ部で対象ワークを
目標把持力で把持する為に、第1指令把持力、第2指令
把持力というように2段階で制御する理由は、目標把持
力に対応するであろう指令値を一度に与えると、対象ワ
ークとフィンガ部との間に間隔があるように上述の準備
位置において位置決めされているので、その間隔によっ
ては実際に対象ワークを把持した時に実際にワークにか
かる発生把持力が大きく変化してしまうこともあるし、
衝突するかも知れないことを考えると、瞬時に対象ワー
クに加わる把持力が、目標把持力に対して非常に大きな
把持力となってしまい、対象ワークに対して悪い影響、
つまり変形させたり、壊したり、把持できず飛ばした
り、発生する把持力がバラツキがあるものになってしま
う。そこで、第1指令把持力16によってフィンガ部を
安定かつ確実に動作させ、対象ワークとの間隔を考慮せ
ずに、衝突のときの把持力の大きな変化がない(一定値
におちついている)ような指令値、かつ、接触(衝突)
させた時に発生する把持力にバラツキが有るときでも、
それらの値が目標把持力以上にならないような指令値と
しておき、これによってフィンガ部を対象ワークに接触
させる。フィンガ部と対象ワークが接触している状態か
らは、指令電流値に対して発生してくる把持力が比例的
に増加するので、目標把持力に対応した指令電流値を与
えるこによって安定した目標把持力が得られる。
【0025】図5に一度に目標把持力に対応する指令値
を与えた場合の一例を示し、図6に本発明による指令値
(電流)と発生把持力の一例を示す。図6に示すよう
に、本実施例による手法の法が、接触時の発生把持力は
小さく、また変動幅も小さいことが分かる。次に、図7
〜図11を参照して第1実施例の把持プロセスを説明す
る。
【0026】図7は、不図示のロボットアームによって
ロボットハンド機構を移動し、ワークを搬送する全体動
作を表すフローチャートである。ステップS1におい
て、ロボットアームによって、ロボットハンド機構が把
持するための対象ワークに対して実際に把持できる位置
へ移動し位置決めされる。次に、ステップS2において
ロボットハンドのフィンガ部が対象ワークを把持する動
作に移行し、ステップS3で、把持動作が終了するとロ
ボットアームによりロボットハンドは対象ワークの組付
け位置へ移動、位置決めされる。次に、ステップS4
で、ロボットハンドは対象ワークを組付ける為のワーク
・リリース動作を行なう。そして、動作が継続している
場合には、最初の動作に戻り、ない場合には終了する
(ステップS5)。
【0027】図8は図7のステップS2におけるフィン
ガ把持動作の実行部のプロセスを示した図であり、図9
はそのフローチャートである。図8のSTEP1は、図
9のステップS11からステップS13に対応してい
る。まず、フィンガ部が対象ワークに対して多少余裕の
有る位置へ移動する為に、目標位置と目標速度がセット
され(ステップS11,ステップS12)、フィンガ部
が目標位置へ移動、位置決めされる(ステップS1
3)。
【0028】図8のSTEP1で、フィンガ部がワーク
近傍に位置決めされると、次にSTEP2においてフィ
ンガ部がワーク近傍から対象ワークを実際に把持する動
作に移行する。まず、フィンガ部を駆動させる為に、サ
ーボモータに指令値を与える。これは図9のステップS
14における第1指令把持力セットである。この第1指
令把持力の決定の仕方は、フィンガ部が安定かつ確実に
移動できる指令値(電流値or把持力etc)とする。
【0029】一例として、指令電流値に対するフィンガ
部の変位の関係を図10に示す。この図10図11から
は、ここで使用したメカに関しては指令電流値150m
Aぐらいを境に、フィンガ部が安定かつ確実に変位して
いることがわかるので、第1の指令値として150mA
をセットする。図9のステップS15で、位置決め制御
ループから把持力制御ループへスイッチを切換えて、ス
テップS16でサーボモータに第1の指令値が与えら
れ、フィンガ部が安定かつ確実にワーク把持方向に移動
する。ステップS17においては、フィンガ部が対象ワ
ークに接触したか、しないかを現在速度を監視し、現在
速度=0であるか、ないかを判断して、現在速度が
“0”以外で、まだフィンガ部が移動途中ならば、ひき
つづき第1の指令値を与えつづけ、もし現在速度が
“0”となれば、フィンガ部が対象ワークに接触したこ
ととして、図8のSTEP3及び図6のステップS18
へと進む。
【0030】図8のSTEP3は具体的には、図9のス
テップS18〜ステップS21に相当しており、STE
P3では対象ワークを把持する目標把持力の指令電流値
を与える。まず、ステップS18においては、第2指令
把持力(目標把持力)が対象ワークに与えられる。指令
電流値をセットする。この第2指令把持力の決定の仕方
は、予めフィンガ部とワークが接触した状態を想定して
創り出し、指令電流値に対してどの程度の把持力が発生
するかを確認しておく。図11はこのためのものであ
り、フィンガ部がワークに接触している状態から徐々
に、指令電流値を増加させた時に発生する把持力がどの
ように変化するかをプロットしたものの一例である。こ
れによって、第2の指令把持力セットにおいて、実際に
与える指令電流値との関係がわかる。
【0031】次に、ステップS19においては、第1の
指令把持力から第2の指令把持力にスイッチ19を切換
える。するとステップS20でフィンガ部が対象ワーク
に接触している状態からサーボモータに第2の指令値が
与えられ、第2の指令把持力動作により、目標とする把
持力で対象ワークを確実に把持する方向にフィンガ部を
移動させる。
【0032】ステップS21においては、確実に把持が
完了したかを確認して、そして、その把持力を維持した
まま、図9のフローチャートをぬける。そして、図7の
ステップS3へと移行していく。そして、把持した対象
ワークを組み付ける位置へロボットアームによってロボ
ットハンドを移動させ、図8のSTEP4において、ワ
ークをリリースする動作へ移る。
【0033】図7のステップS2でロボットハンドが把
持動作を行なっているとき、特に図9のSTEP2及び
STEP3においては、図4の指令位置レジスタ1に
は、カウンタ204からの現在位置の値が常に代入され
ており、図7図8のSTEP4で位置指令によるフィン
ガ部の移動命令によって現在位置の指令位置への代入動
作を抽出し、両値の一致している状態でスイッチ6を切
換え、位置決め制御系に変更し、通常の位置制御を行な
い、ワークをリリースできる位置にフィンガ部を移動す
る。 〈第2実施例〉第1実施例の図9の把持動作フローチャ
ートにおいて、ステップS16の第1把持動作は、一定
の電流値のみで、フィンガ部を移動させるように制御す
る例である。この第1把持動作をさらに信頼性を増すよ
うにする第2実施例を、図12のフローチャートでに示
す。図12は、図9のフローチャートのステップS16
の部分の詳細フローチャートとして書かれている。
【0034】ステップS31で、まず初期値として、あ
らかじめ設定されている指令下限値を設定して、ステッ
プS32でトルクアンプを介してサーボモータ101へ
電流を流す。ステップS33でサーボモータ101がフ
ィンガ部の移動ガイドやボールネジの摩擦等で移動しな
かったか否か(即ち、速度0であったか否か)をチェッ
クし、移動しているときはステップS36で同じ指令値
でサーボモータに電流を流し続ける。ステップS33で
移動しなかったときは、ステップS34で現在の指令値
があらかじめ設定されている指令上限値を越えていない
かをチェックし、越えている場合は終了し、図9のステ
ップS17へ進む。ステップS34で上限値を越えてい
ない場合はステップS35へ進み、現指令値にあらかじ
め設定された増加値を加算し、ステップS36へ戻って
再度先の説明した内容を実行する。 〈応用〉上述した一定力の押付方法を原点出し動作に応
用した場合について説明する。
【0035】図13は、この原点出し動作のフローチャ
ートを示している。このフローチャトで、STEPAは
実施例1,2の把持動作時のSTEP2に、STEPB
は同STEP3に対応しており、一定力押付方法として
は、まったく同じ動作になっている。図13のフローチ
ャートに従って、ロボットハンド機構図(図2)と、制
御ブロック図(図4)を用いて説明する。
【0036】まず、原点出し動作を行なう前に、図12
の制御ブロックにおいて、切換スイッチ6はb位置に接
続されて位置決め制御系に接続されていることになって
いる。図13で、原点出し動作をスタートさせると、ス
テップS31で図12の把持力制御ループに第1指令力
をセットし、ステップS32でスイッチ19をc位置
に、スイッチ6をa位置に接続し、把持力制御系に切換
える。
【0037】ステップS33,ステップS34で、この
指令力を出力制御しつつ、速度監視器20で速度が零に
なるまで続けて出力する。このステップS33,ステッ
プS34の動作で、ロボットハンド機構(図2)では、
フィンガ部109,110は互いに離れる方向に移動
し、フィンガ110に取付けられたストッパー112と
固定フレーム113に取付けられたストッパー111が
接触した状態となる(STEPA)。
【0038】次に、ステップS35で、第2の指令力を
セットし、ステップS36でスイッチ19を切換えて、
ステップS37,ステップS38で第1指令力より大き
い第2指令力をサーボモータに出力制御し、ハンド機構
部にサーボモータのトルクが完全に伝達されたタイミン
グで次STEPに進む。ステップS37,ステップS3
8の状態で、ロボットハンド機構(図2)は、ストッパ
ー111とストッパ112は、バラツキなく一定力で付
き当たった状態になっている(STEPB)。
【0039】さらに、ステップS39で、図4のSTE
P6をb位置に接続し、位置決め制御系に切換える。こ
のとき、指令位置レジスタには、カウンタ204からの
現在位置の値を代入する。ステップS40では、指令位
置レジスタ1に微小移動量を加算しつづけ、先の移動方
法と逆になるようサーボモータを回転させる。ステップ
S41では、この回転しているサーボモータと接続して
いるパルスエンコーダのZ相信号(サーボモータ1回転
当り、1パルスの信号)が検知するまで、ステップS4
0のサーボモータの移動を行い、Z相信号が検知される
と即座にステップS42で図4の現在値カウンタ12を
クリアして、サーボモータの移動を止めて、原点出し動
作を終了する(STEPC)。
【0040】この一定力押付方法を、ロボットハンド又
はロボットアームの原点出し動作に適用した場合、正確
な力で可動部を押付けられ、伝達部の変形量の再現性が
高くなり、原点センサを廃止し、コストダウンが計れる
効果がある。 〈その他の変形〉本発明は上記3つの実施例に限定され
ることはなく、種々の変形が可能である。
【0041】例えば、上記第3実施例の原点出し動作の
例において、第2実施例での図12に示した指令値を徐
々に増加させる手法を、図13のステップS33の動作
として行なうと、原点出し動作の信頼性をより高めるこ
とができる。また上記実施例は、ロボットハンドを例に
取って説明してきたが、ロボットアーム等、目標位置と
いう概念の有るものであればいかなるものにも適用可能
である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明のロボットの
可動部の位置決め方法及びその装置によれば、粗い位置
決めが可能な制御系による粗い位置決めの後に、電流制
御によるトルク制御を行なって最終の目標位置に正確に
移動することができる。更に、トルク制御系において
は、第1の指令値を与えて、可動部の移動がゼロになっ
た後にさらに第1の指令値よりも大きな第2の指令値を
モータ手段に与えることで、より正確な力で目標位置に
接近することができ、例えば、押付対象物を正確に押付
けることが出来る効果がある。
【0043】また、第1の指令値を、移動を確認しなが
ら、ステップ状に増加させることで、より確実に押付を
実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の位置決め回路の制御ブロック図である。
【図2】本発明の位置決め方法の適用対象となるロボッ
トハンド機構を示す図である。
【図3】実施例の制御装置のハード構成図である。
【図4】実施例の制御装置のブロック構成図。
【図5】従来技術における指令値と発生把持力の時間変
化を示す図である。
【図6】本実施例における指令値と発生把持力の時間変
化を示す図である。
【図7】実施例の全体動作のフローチャートである。
【図8】フィンガ把持プロセスを示す図である。
【図9】フィンガ把持動作のフローチャートである。
【図10】指令電流に対するフィンガ部変位を示す図で
ある。
【図11】押付部接触状態からの指令電流と把持力を示
す図である。
【図12】第2実施例における把持動作のフローチャー
トである。
【図13】本発明を原点出し動作に応用したときのフロ
ーチャートである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/10 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットの可動部を移動させるための電
    動モータ手段を備え、この電動モータ手段の移動位置,
    移動速度,駆動電流を制御することによりロボットの可
    動部の位置決めを行なう方法において、 目標位置についての粗い位置情報を与え、 前記粗い位置情報に基づいて前記目標位置に可動部を位
    置決めし、 上記粗い位置情報に基づいた位置決め動作の終了後に、
    前記可動部の移動のみが可能な第1の電流値を与え、 前記可動部が押付対象物と接触したことを検出し、 前記第1の電流値よりも大きな第2の電流値を前記電動
    モータ手段に与えること を特徴とするロボットの可動部
    の位置決め方法。
  2. 【請求項2】 前記可動部の移動が認められないとき
    前記第1の電流値を徐々に増加させることを特徴とする
    請求項1に記載のロボットの可動部の位置決め方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の電流値を徐々に増加させる場
    合に、上限値に達した時点で増加を停止させることを特
    徴とする請求項2に記載のロボットの可動部の位置決め
    方法。
  4. 【請求項4】 ロボットの可動部を移動させるための電
    動モータ手段を備え、この電動モータ手段の移動位置,
    移動速度,駆動電流を制御することによりロボットの可
    動部の位置決めを行う位置決め装置において、 目標位置についての粗い位置情報を外部から入力する手
    段と、 前記電動モータ手段を駆動するための電流値データを外
    部から入力する手段と、 前記粗い位置情報に基づいて前記目標位置に可動部を位
    置決めするために、速度誤差検出回路と位置誤差検出回
    路とを含む位置決め制御回路と、 前記可動部の移動状態を検出する検出手段と、 前記電流値データに基づいて電流量制御を行なう電流制
    御回路と、 前記検出手段が前記位置決め制御回路による前記可動部
    の移動が略ゼロと検出したときに、前記モータ手段への
    駆動パスを前記位置決め制御回路から電流制御回路に切
    り替える切り替え手段とを具備することを特徴とするロ
    ボットの可動部の位置決め装置。
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