JP3145867B2 - ごみ焼却処理装置 - Google Patents

ごみ焼却処理装置

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JP3145867B2 JP13984394A JP13984394A JP3145867B2 JP 3145867 B2 JP3145867 B2 JP 3145867B2 JP 13984394 A JP13984394 A JP 13984394A JP 13984394 A JP13984394 A JP 13984394A JP 3145867 B2 JP3145867 B2 JP 3145867B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

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  • Fluidized-Bed Combustion And Resonant Combustion (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、都市ごみ等を流動層で
焼却させた場合の廃熱を有効利用するように構成された
ごみ焼却処理装置に関するものであり、具体的には、焼
却炉の燃焼室に形成した主流動層によりごみを燃焼さ
せ、その燃焼排ガスによりボイラ蒸気を発生させて、こ
れを過熱器により過熱した上で発電タービンに供給させ
るようにしたごみ焼却処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のごみ焼却処理装置にあっ
ては、過熱器が過熱器管をごみ燃焼排ガス領域(煙道)
に配置してなり、ボイラから過熱器管に導入されたボイ
ラ蒸気をごみ燃焼排ガスにより過熱させているのが普通
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように蒸
気過熱をごみ燃焼排ガスにより行った場合、図3に示す
如く、管壁温度が150℃以下で電気化学的腐食つまり
排ガスの露点による低温腐食現象を生じる。かかる現象
は、通常の燃料焚きボイラでも見られることではある
が、管壁温度が320℃以上となると、図3に破線で示
す如く、ガス層においてのみ生じる、燃料焚きボイラで
は見られない特有の高温腐食現象が生じる。すなわち、
ごみを燃焼させると、ごみ中に含まれる塩素化合物(塩
化ビニール,塩等)が熱分解,揮散してHClを大量に
発生する。このため、管壁温度が320℃以上におい
て、例えば、過熱器管にフライアッシュが付着すると、
付着灰中にHClにより塩化鉄又はアルカリ鉄硫酸塩が
形成されて、過熱器管が激しく腐食されることになる。
更に高温となると、塩化鉄又はアルカリ鉄硫酸塩が分解
して、より激しく過熱器管が腐食されることになる。
【0004】したがって、従来装置においては、このよ
うなごみ焼却システムに特有の高温腐食の問題から、過
熱蒸気の高圧・高温化を図ることができず、発電効率が
頗る悪い。このような高温腐食現象のため、我が国で
は、一般に過熱蒸気温度を300℃までに制限してお
り、その発電効率は10〜10数%に抑制されているの
が実情である。なお、近時、スーパごみ発電と称して、
ごみ焼却炉の蒸気タービン発電設備に加えて、ガスター
ビン発電設備を設けて、蒸気過熱器管をガスタービンの
排ガスにより加熱する方式が提案されている。しかし、
この方式では、ごみ焼却に伴う発電を行っても、これを
電力会社へ売電する場合、昼間約11円/KWh夜間4
〜5円/KWhと極めて低価格であるため、昼間発電し
かメリットがなく、しかもガスタービン発電設備の償却
に15年以上も要することになり、その実用性が疑問視
されている。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、過熱器管に高温腐食を生じさせることなく、
高温の過熱蒸気を得ることができるごみ焼却処理装置を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の目的
を達成すべく、特に、過熱器を次のように構成しておく
ことを提案する。すなわち、過熱器は、燃焼室に隣接し
て設けられた独立の過熱器室と、この過熱器室に形成さ
れた、層高さを主流動層のそれより低くしたボイラ蒸気
過熱用の副流動層と、この副流動層内に配置された、ボ
イラ蒸気が導入される過熱器管と、を具備しており、両
流動層の下部間を、主流動層に投入された生ごみが侵入
しない位置に設けた媒体連通路を介して、連通させると
共に、過熱器室における副流動層より上側部分を、流動
媒体を同伴するガス空塔速度が得られるような狭小断面
積とした媒体輸送部に構成し、且つこの媒体輸送部の上
端部を燃焼室における主流動層の上方領域に開口させる
ことによって、主流動層を構成する流動媒体の一部が媒
体連通路を経て副流動層の下部に供給され且つ副流動層
を構成する流動媒体の一部が媒体輸送部から主流動層上
に供給されるように構成されている。
【0007】而して、このごみ焼却処理装置にあって、
媒体連通路と主流動層への生ごみ投入口とは、主流動層
を挟んで反対側の部位において燃焼室に開口されている
ことが好ましい。また、主流動層を構成する流動媒体の
一部は焼却残渣と共に炉外に排出され、焼却残渣と分離
された上で主流動層に返戻されるようになっており、こ
の流動媒体の返戻口と前記媒体連通路とは、主流動層を
挟んで反対側の部位において燃焼室に開口されているこ
とが好ましい。また、副流動層における通風抵抗R1
び媒体輸送部における通風抵抗R2 は主流動層における
通風抵抗Rより小さく、R1 +R2 <Rの関係が維持さ
れていることが好ましい。さらに、副流動層又は該層へ
の流動化ガス供給経路に、炭酸カルシウム又は消石灰等
を投入する中和剤投入装置を設けておくことが好まし
い。
【0008】
【作用】主流動層の流動媒体はごみ燃焼により高温に維
持されるが、その一部は、媒体連通路から副流動層に供
給される。一方、副流動層の流動媒体は媒体輸送部から
主流動層に供給される。したがって、両流動層間で流動
媒体が循環し、副流動層は主流動層から供給される高温
の流動媒体により高温に維持され、過熱器管を通過する
ボイラ蒸気を過熱する。また、主流動層に供給された生
ごみ及び主流動層で発生する排ガスは、燃焼室から過熱
器室には侵入し得ず、副流動層においてはHCl等によ
る高温腐食は生じない。したがって、蒸気過熱が熱伝達
率の高い流動層によって行われることとも相俟って、蒸
気過熱温度を大幅に高くすることができ、発電効率を向
上させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の構成を図1及び図2に示す実
施例に基づいて具体的に説明する。
【0010】この実施例のごみ焼却処理装置は、図1に
示す如く、焼却炉1に廃熱ボイラ2及び過熱器3等を付
設してなる。
【0011】焼却炉1の燃焼室4には、図1及び図2に
示す如く、その前壁に形成した生ごみ投入口5の直下位
置から後方へと下り傾斜して灰出口6に至る流動化空気
噴出床7が設けられている。流動化空気噴出床7は多数
の空気噴出孔又は空気噴出ノズルを設けたもので、該床
7下には風箱8が設けられている。この風箱8には、押
込通風機9により、空気予熱器10により予熱された高
温空気たる流動化空気11が供給されるようになってお
り、風箱8に供給された流動化空気11は流動化空気噴
出床7から燃焼室4内に噴出される。
【0012】流動化空気噴出床7上には、該床7から噴
出させた流動化空気11により、粒状の流動媒体(珪砂
等)12による流動層つまりごみ燃焼用の主流動層13
が形成されていて、生ごみ投入口5から投入された生ご
み14を流動層13により燃焼させるようになってい
る。すなわち、流動層13に投入された生ごみ14中の
可燃分は瞬時に着火燃焼されて焼却され、生ごみ14の
連続投入により流動層13は常に高温(通常、約800
〜850℃)に維持されることになる。一方、生ごみ1
4中の不燃物は、床7上をその傾斜により後方へ流下し
て、灰出口6から炉1外に排出される。ところで、流動
層13を構成する流動媒体12の一部12aは、不燃物
等の焼却残残渣と共に灰出口6から排出されるが、この
排出媒体12aはスクリュダンパ15から振動篩16に
供給され、この振動篩16により焼却残渣と分離された
上、コンベア17により、燃焼室4の前壁における生ご
み投入口5の近傍部位に開口せる流動媒体の返戻口20
から主流動層13上に返戻される。なお、燃焼室4にお
ける流動層13上の部分は、二次燃焼用空気が供給され
る二次燃焼室4aとされている。
【0013】廃熱ボイラ2は、図1に示す如く、二次燃
焼室4aの排ガス出口4bに連設されていて、燃焼室4
から導入されたごみ燃焼排ガス18と缶水との熱交換に
よりボイラ蒸気19を発生させるものである。ボイラ2
を経過した排ガス18は、ボイラ出口2aから空気予熱
器10に至って流動化空気11を予熱した上、ダストコ
レクタ21及び誘引通風機22を経て、煙突23から放
出される。なお、ボイラ出口2aには中和剤投入装置2
4が設けられていて、ボイラ出口2aを通過する排ガス
18中に消石灰24aを噴射して、排ガス18に含まれ
るHCl,SO 2 を中和,除去するように工夫されてい
る。なお、中和剤24aは、かかる中和,除去を行いう
るものであれば何でもよく、消石灰に限らないことは勿
論である。
【0014】過熱器3は、図1及び図2に示す如く、燃
焼室4の後壁側に独立した過熱器室25を並設してな
る。過熱器室25内には流動化ガス噴出床26が設けら
れていて、この床26上にボイラ蒸気過熱用の副流動層
27が形成されている。すなわち、流動化ガス噴出床2
6は、前記流動化空気噴出床7と同様に、多数のガス噴
出孔又はガス噴出ノズルを設けたもので、該床7の最下
端部である後端部と略同一高さ位置に水平に配置されて
いる。副流動層27は、流動化ガス噴出床26から該床
26下の風箱28に供給された流動化ガス18aを噴出
させることによって形成され、その構成媒体としては主
流動層13の構成媒体12と同一の珪砂等が使用されて
いる。この副流動層27においては、そのガス空塔速度
を流動媒体12が飛散しない程度(この実施例では、約
1.5m/s)に設定しており、その表面高さつまりレ
ベルが主流動層13のレベルより所定量低くなるように
してある(図2参照)。
【0015】ところで、流動化ガス18aとしては、副
流動層27が燃焼用のものではないことから、ごみ燃焼
排ガス18を使用することができる。但し、副流動層2
7を高温維持するために高温領域の排ガス18を使用す
ること、及び過熱器管31の高温腐食を防止するために
排ガス18中の腐食性ガスを予め除去しておくことが望
ましい。この実施例では、ボイラ出口2aを経過して消
石灰24aの噴射により中和処理された排ガス18の一
部18aを、脱塵機29により脱塵処理した上で、再循
環ファン30により流動化ガスとして風箱28に供給す
るようにしている。
【0016】而して、副流動層27内には過熱器管31
が蛇行状をなして配置されている。この過熱器管31
は、その入口部31aをボイラ2の蒸気発生部に接続し
てあって、ボイラ2から導入されたボイラ蒸気19を副
流動層27により過熱させるようになっており、その過
熱蒸気19aは、過熱器管31の出口部31bから発電
タービン(図示せず)へと送気され、タービン発電機を
作動させる。
【0017】また、過熱器室25には、両流動層13,
27の下部間を連通させる媒体連通路32が設けられて
いて、主流動層13を構成する流動媒体12の一部12
bが媒体連通路32から副流動層27内に供給されるよ
うになっている。この媒体連通路32の燃焼室4内への
開口部は、図2に示す如く、前後方向においては生ごみ
投入口5及び流動媒体の返戻口20と反対側である灰出
口6側に位置し、上下方向においては流動化空気噴出床
7の最下端部よりやや上方位に位置されていて、生ごみ
投入口5から投入された生ごみ14及び灰出口6から排
出される焼却残渣並びに返戻口20から供給された低温
媒体12aが媒体連通路32から副流動層27内に侵入
しないように工夫されている。
【0018】さらに、過熱器室25における副流動層2
7より上部側の部分は、図1及び図2に示す如く、流動
層形成部分より横断面積を狭小とした媒体輸送部25a
に構成されており、この媒体輸送部25aの上端部に
は、燃焼室4内において主流動層13の上方部位に開口
する媒体噴出口25bが形成されている。媒体輸送部2
5aの横断面積は、流動媒体12を同伴しうるガス空塔
速度が得られるように設定されており、この実施例で
は、副流動層27におけるガス空塔速度が上述した如く
流動媒体12を同伴し得ない約1.5m/sとした場合
において、媒体輸送部25aでは約3〜5m/sのガス
空塔速度が得られるように、設定してある。したがっ
て、副流動層27を構成する流動媒体12の一部12c
は、媒体輸送部25a内を上昇するガスに同伴して、媒
体噴出口25bから燃焼室4内に噴出され、主流動層1
3に供給される。すなわち、両流動層13,27が上記
した如く連通されていることから、流動層運転を開始す
ると、副流動層27のレベルを主流動層13のレベルま
で押し上げようとする作用が働くことになる。このた
め、副流動層27のレベルが除々に上昇することにな
り、該層27の表面側部分におけるガス空塔速度が大き
くなっていく。そして、このガス空塔速度が上記した流
動媒体の同伴速度(約3〜5m/s)に達すると、かか
る同伴速度に達した層部分における流動媒体12cが媒
体輸送部25a内をガス同伴により上昇されて、媒体噴
出口25bから主流動層13へと噴出供給されることに
なる。したがって、流動媒体12の一部が両流動層1
3,27間で循環されることになり、主流動層13から
副流動層27への高温媒体12bの供給が連続的に行わ
れることになる。ところで、流動媒体12bの主流動層
13から副流動層27への流動が円滑に行われるために
は、副流動層27における通風抵抗R1 及び媒体輸送部
25aにおける通風抵抗R2 は主流動層13における通
風抵抗Rより可及的に小さくしておくことが好ましく、
この実施例では、R1 +R2 <Rに維持されるようにし
てある。なお、流動媒体12cを同伴した排ガス18b
は、ごみ燃焼排ガス18と共に二次燃焼室4a内を上昇
していく。
【0019】以上のように構成されたごみ焼却処理装置
にあっては、生ごみ投入口5から投入された生ごみ14
は主流動層13により燃焼され、主流動層13つまり流
動媒体12が約800〜850℃の高温に保持される。
【0020】そして、前述した如く、主流動層13と副
流動層27との間においては流動媒体12が循環されて
おり、主流動層13の高温媒体12bが媒体連通路32
から副流動層27に連続的に供給される。なお、灰出口
6からコンベア17により主流動層13に返戻される流
動媒体12aは冷却,低温化されているが、それが燃焼
室4の前壁側からつまり媒体連通路32とは反対側から
主流動層13に返戻されるため、媒体連通路32から副
流動層27に供給される流動媒体12bの温度低下を招
く虞れはない。したがって、副流動層13は高温に保持
され、過熱器管31から高温の過熱蒸気19aが得られ
る。かかる副流動層13の高温維持は、副流動層13に
供給する流動化ガスとしてボイラ2を通過した直後の高
温排ガス18aを使用していることによって、更に効果
的に行われる。
【0021】ところで、冒頭で述べた如く、ごみ14に
含まれる塩化ビニール樹脂等の有機塩素分は350℃以
上で略完全に熱分解してHClを発生する。また、塩等
の無機塩素分は800℃以上で殆ど100%揮散する。
したがって、燃焼室4においては、生ごみ14が主流動
層13で燃焼されることによって、これらの腐食性ガス
が発生し、排ガス18に含まれることになる。
【0022】しかし、過熱器室25は媒体噴出口25a
及び媒体連通路32を介して燃焼室4に連通されている
が、媒体連通路32は主流動層13の下部であって排ガ
ス18が侵入し得ない部位に形成されていること、及び
媒体噴出口25aからは流動媒体12cの同伴ガス18
bが噴出して二次燃焼室4aへと上昇することから、腐
食性ガスを含む排ガス18が燃焼室4から過熱器室25
に侵入する虞れはない。しかも、媒体連通路32は前述
した如く生ごみ14及び焼却残滓が侵入しない位置に設
けられていることから、生ごみ14が流動媒体12bと
共に副流動層27に侵入して過熱器室25内で腐食性ガ
スが発生する虞れもない。さらに、流動化ガスとして使
用される排ガス18aは、消石灰24aの噴射により中
和処理されたものであり、腐食性ガスを含まないもので
ある。
【0023】このように過熱器室25においては腐食性
ガスが全く発生,侵入しないことから、過熱器管31が
高温腐食される心配はない。したがって、ごみ焼却廃熱
をボイラ蒸気19の過熱源としているにも拘らず、過熱
器管31に高温腐食を生じすることなく、冒頭の従来装
置による場合に比して極めて高温のタービン用蒸気19
aを得ることができ、タービン発電機による発電効率を
大幅に向上させることができる。因みに、従来装置にお
ける如く過熱器管をボイラ内の排ガス通路に配置した場
合には、過熱器管の熱伝達率は約20Kcal/m2
℃・hであるが、流動層27内における過熱器管31の
熱伝達率は約250Kcal/m2 ・℃・hであり、前
者の10倍以上である。このため、過熱器2を極めてコ
ンパクトなものとしながらも、極めて高温の過熱蒸気1
9aを得ることができる。
【0024】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲におい
て、適宜に変更,改良することができる。
【0025】例えば、副流動層27の流動化ガス18a
として、上記した如き排ガス18を使用せず、空気予熱
器10により予熱された高温空気を使用するようにして
もよい。また、上記した如く、媒体連通路32からはご
み14等が副流動層27に侵入しない構造となっている
が、万一、ごみ14が侵入した場合には、副流動層27
で塩化ビニールの熱分解等によりHClが発生する虞れ
がある。しかし、このような虞れは、図2に鎖線図示す
る如く、過熱器室25に中和剤投入装置33を設けて、
副流動層27に炭酸カルシウム33aを投入させるよう
にすればよい。但し、上記した構造となしている限り、
このような副流動層27へのごみ14等の侵入はまず生
じない。中和剤33aとしては、HClガスを中和除去
し得るものを任意に使用することができ、炭酸カルシウ
ムに限定されないことは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ごみ燃焼排ガスによる高温腐食の問題を生じ
ることなく、高圧・高温の過熱蒸気を得ることができ、
発電効率を大幅に向上させることができる。しかも、過
熱器をコンパクトなものとして、装置全体の小型化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るごみ焼却処理装置の一実施例を示
す断面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】ごみ焼却炉における管壁温度と腐食速度との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…焼却炉、2…ボイラ、3…過熱器、4…燃焼室、5
…生ごみ投入口、6…灰出口、7…流動化空気噴出床、
11…流動化空気、12,12a,12b,12c…流
動媒体、13…主流動層、14…生ごみ、18…ごみ燃
焼排ガス、18a…流動化ガス、18b…同伴ガス、1
9…ボイラ蒸気、19a…過熱蒸気、20…流動媒体の
返戻口、24,33…中和剤投入装置、24…消石灰、
25…過熱器室、25a…媒体輸送部、25b…媒体噴
出口、26…流動化ガス噴出床、27…副流動層、31
…過熱器管、32…媒体連通路、33a…炭酸カルシウ
ム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/30 F22B 1/02 F23C 10/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼却炉の燃焼室に形成した主流動層により
    ごみを燃焼させ、その燃焼排ガスによりボイラ蒸気を発
    生させて、これを過熱器により過熱した上で発電タービ
    ンに供給させるようにしたごみ焼却処理装置において、
    過熱器が、燃焼室に隣接して設けられた独立の過熱器室
    と、この過熱器室に形成された、層高さを主流動層のそ
    れより低くしたボイラ蒸気過熱用の副流動層と、この副
    流動層内に配置された、ボイラ蒸気が導入される過熱器
    管と、を具備しており、両流動層の下部間を、主流動層
    に投入された生ごみが侵入しない位置に設けた媒体連通
    路を介して、連通させると共に、過熱器室における副流
    動層より上側部分を、流動媒体を同伴するガス空塔速度
    が得られるような狭小断面積とした媒体輸送部に構成
    し、且つこの媒体輸送部の上端部を燃焼室における主流
    動層の上方領域に開口させることによって、主流動層を
    構成する流動媒体の一部が媒体連通路を経て副流動層の
    下部に供給され且つ副流動層を構成する流動媒体の一部
    が媒体輸送部から主流動層上に供給されるように構成さ
    れていることを特徴とするごみ焼却処理装置。
  2. 【請求項2】媒体連通路と主流動層への生ごみ投入口と
    は、主流動層を挟んで反対側の部位において燃焼室に開
    口されていることを特徴とする、請求項1に記載するご
    み焼却処理装置。
  3. 【請求項3】主流動層を構成する流動媒体の一部は焼却
    残渣と共に炉外に排出され、焼却残渣と分離された上で
    主流動層に返戻されるようになっており、この流動媒体
    の返戻口と前記媒体連通路とは、主流動層を挟んで反対
    側の部位において燃焼室に開口されていることを特徴と
    する、請求項1又は請求項2に記載するごみ焼却処理装
    置。
  4. 【請求項4】副流動層における通風抵抗R1 及び媒体輸
    送部における通風抵抗R2 は主流動層における通風抵抗
    Rより小さく、R1 +R2 <Rの関係が維持されている
    ことを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に
    記載するごみ焼却処理装置。
  5. 【請求項5】副流動層又は該層への流動化ガス供給経路
    に、炭酸カルシウム又は消石灰等を投入する中和剤投入
    装置を設けたことを特徴とする、請求項1、請求項2、
    請求項3又は請求項4に記載するごみ焼却処理装置。
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