JP3142893B2 - 薄膜半導体装置 - Google Patents

薄膜半導体装置

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JP3142893B2 JP03122301A JP12230191A JP3142893B2 JP 3142893 B2 JP3142893 B2 JP 3142893B2 JP 03122301 A JP03122301 A JP 03122301A JP 12230191 A JP12230191 A JP 12230191A JP 3142893 B2 JP3142893 B2 JP 3142893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、絶縁性基板上に単結晶シリコン
膜をもつ薄膜半導体装置(TFT)に関する。このTF
Tは光センサ、CCD素子、液晶デイスプレー、サーマ
ルヘッド等の画像入力/出画デバイス等に用いられる。
【0002】
【従来技術】石英ガラスのごとき絶縁性基板上にシリコ
ンの単結晶膜を形成する方法として、帯域溶融再結晶化
法(Zone Melting Recrystall
ization)がある(M.W.Geis,eta
l;Appl.Phys.Lett.vol.37.1
980 p454〜)。帯域溶融再結晶化法によって絶
縁性基板上に種結晶を用いないで単結晶シリコン薄膜を
形成されるメカニズムについてはおおよそ以下のように
説明できる。図1に示すように、単結晶化すべきシリコ
ン層を帯状に加熱溶融するときに、帯状に溶融している
領域以外のシリコン層はシリコンの融点近傍の温度まで
加熱しておいて、その溶融領域を移動させることにより
シリコンを固化再結晶化させて単結晶シリコンを得るも
のである。この時溶融シリコンの凝固の固液界面には図
6に示すようにシリコンの凝固点1412℃を過ぎても
液体の状態を保っている過冷却状態の領域が存在し、シ
リコンの再結晶化の固液界面はこの過冷却領域の中でシ
リコンの結晶面の中で一番成長が遅い{111}面のフ
ァセット(小さな結晶面)の集まりにより形成されてい
るといわれている。単結晶シリコンの形成は帯状の溶融
領域の移動に伴ない、過冷却領域が移動し、この過冷却
領域の中でシリコンの{111}面で構成されるファセ
ット面が連続的に成長することによってなされるもので
ある。この帯状の溶融領域を形成する手法としては基板
上に近接して置かれた線状のヒーターで加熱する方法、
RF誘導加熱による方法、あるいはレーザー等の光加熱
による方法等がある。この手法における帯状の溶融領域
の移動速度は概ね数mm/sec程度であり、再結晶化
の固液界面においては熱平衡に近い状態が実現されてい
ることがこの手法の特徴であるといえる。帯域溶融再結
晶化法で得られる再結晶化単結晶シリコン薄膜の結晶配
向面は従来{100}面であることが知られているが、
これは溶融再結晶化の過程における絶縁性基板とシリコ
ンとの界面エネルギーの作用によるものであると言われ
ている。本発明者は、この点について更に検討を加え
て、溶融再結晶化において{111}面配向の再結晶化
膜を得ることに成功し、特願平1−314698号とし
て出願した。このシリコンの帯域溶融再結晶化膜の配向
性制御について検討を行なう中で、{100}面配向の
再結晶化膜は帯状の溶融シリコンの進行方向に対して
〈100〉軸が平行になるように得られるのに対して、
{111}面配向の再結晶化膜は帯状の溶融シリコンの
進行方向に対して〈110〉軸が平行になる場合と〈2
11〉軸が平行になる場合があることが判かった。この
ため{111}面配向の再結晶化膜中には結晶方向が異
なることによる結晶粒界が存在してしまう。溶融再結晶
化法における単結晶の形成と配向性についてみると、単
結晶の形成は固液界面における{111}面のファセッ
ト形成による成長によってなされ、配向性の制御は絶縁
性基板とシリコンとの界面エネルギーの作用によること
は先に述べたとおりである。そこで、本発明者は、(1
00)面配向の溶融再結晶化膜の場合について検討を進
めたところ、絶縁性基板とシリコンとの界面エネルギー
の作用により基板表面が(100)面を保ちながら再結
晶化の固液界面が{111}面のファセットで形成され
る場合には、ファセットを形成する{111}面は、
【化1】 の4通りの組み合せがあり、いずれの場合においても結
晶の成長方向は
【化2】 軸方向の1つの方向に限られる。これに対して、(11
1)面配向の溶融再結晶化面が成長する場合、再結晶化
の固液界面を形成する{111}面の組み合せは
【化3】 の2通りであるが、の場合には結晶の成長方向は、
【化4】 軸方向であり、の場合には結晶の成長方向は
【化5】 軸方向であることが判った。このように{111}面配
向の溶融再結晶化膜の成長の場合には{100}面配向
の溶融再結晶化膜の成長の場合と異なり、絶縁性基板と
シリコンとの界面エネルギーの作用により{111}面
配向を制御し、再結晶化の固液界面において{111}
面のファセット成長させても成長の方向が〈110〉軸
方向と〈211〉軸方向の2方向が可能なために、再結
晶化過程を通じて前記の異なる軸方向の成長が混存して
発生し、そのために再結晶化膜中に結晶粒界が存在して
しまう。このような再結晶化膜を基板として半導体素子
を形成すると、結晶粒界が存在する箇所では、素子の特
性が著しく劣化し、はなはだしく不都合である。
【0003】
【目的】本発明の目的は、{111}面配向の再結晶化
膜において前述の軸方向の混在を防ぐことにある。
【0004】
【構成】本発明は、絶縁性基板上に形成された島状ある
いは帯状の{111}面配向の単結晶シリコン薄膜より
なる薄膜半導体装置において、前記島状あるいは帯状の
領域は絶縁性基板に凹所をもって形成されており、凹所
の底面は絶縁性基板の表面と平行であり、凹所の側壁面
と底面のなすそれぞれの角度が70.5±2度および1
09.5±2度よりなる群から選らばれたものであり、
かつ前記凹所の側壁面の進行方向が前記凹所に形成され
た{111}面配向の単結晶シリコン薄膜における〈1
10〉軸方向とほぼ一致していることを特徴とする薄膜
半導体装置に関する。{111}面配向がなされる場合
には絶縁性基板とシリコンの界面エネルギーがシリコン
の{111}面が絶縁性基板に接する面に作用している
状態である。いま(111)面配向の溶融再結晶化膜の
成長方向が
【化6】 軸方向である場合、
【化7】 面と、
【化8】 面とが、
【化9】 軸方向に一致して成長している。すなわち
【化10】 軸方向へ成長する
【化11】 面と
【化12】 面が安定に成長すれば得られる(111)面配向の溶融
再結晶化膜の成長方向は
【化13】 軸方向で安定に得られる。本発明の薄膜半導体装置は、
以下のようにして製造する。すなわち再結晶化膜を形成
する絶縁性基板上に凹所として帯状に溝を形成し、この
溝の中で帯域溶融再結晶化膜を形成する。溝はその壁面
が(111)面配向で
【化14】 軸成長がなされる帯域溶融再結晶化過程を通じて
【化15】 面、あるいは
【化16】 面が接するような角度関係を保つように加工する。この
ような条件を満たした溝の中で{111}面配向がなさ
れるようにして帯状の溶融領域が溝の進行方向と一致す
るように帯域溶融再結晶化を行なうと、絶縁性基板とシ
リコンとの界面に作用する界面エネルギーが同時に再結
晶化の壁面に対しても{111}面が接するように作用
するので、成長方向は〈110〉軸方向のみに定められ
る。本発明の構成要素について図2を用いて述べる。支
持体基板1は絶縁性材料で構成される。単体材料として
は石英ガラス、セラミックス等の耐熱性を有する絶縁性
材料が用いられるが、金属、あるいは半導体の上に適当
な絶縁膜を形成した基板もまた本発明の支持体基板とし
て用いることが出来る。具体的にはシリコンウエハー上
に絶縁性材料としてSiO2、Si34等を形成したも
のが使用できる。また高融点の金属の上にSiO2、S
34等の絶縁性材料を形成したものも支持体基板とし
て使用可能である。これらの材料はプラズマCVD法、
熱CVD法、光CVD法、LP−CVD法、MO−CV
D法、スパッタ法、真空蒸着法、イオンビームクラスタ
成膜法等の各種成膜法を用いて基板上に膜として形成さ
れる。図3、図4に示すように支持体基板上の溶融再結
晶化膜を形成するための個所には溝が形成される。この
溝の中でシリコンの帯域溶融再結晶化がなされる。溝の
壁面と基板とのなす角θは70.5度あるいは109.
5度である。この角度θはシリコンの結晶中の{11
1}面どうしのなす角、例えば
【化17】 面と
【化18】 面とのなす角あるいは
【化19】 面と
【化20】 面とのなす角で定められるが、溝加工する場合にはその
値の範囲は比較的広く取ることが可能で、概ね±2度の
範囲を持って設定することが可能である。また壁面のな
す角度の組合せは図4に示すように70.5度と10
9.5度の組合せで3種類が可能である。溝の深さは溝
の中に形成する溶融再結晶化シリコン膜の膜厚により定
められる。通常0.1μm〜5.0μmの範囲であり、
望ましくは0.3μm〜1.0μmの範囲である。溝の
幅についても形成する溶融再結晶化シリコン膜の広がり
により決定するが、後に述べるように溶融再結晶化時に
帯状の溶融シリコンの広がりが大きくなるとシリコンの
丸まり現象(ビードアップ現象)が発生しやすくなり都
合が悪い。そのため溝の幅は広くても500μm、望ま
しくは50〜200μmの範囲で形成される。このよう
な溝構造はRIE、RIBEあるいはECRエッチング
のようなイオンを用いた気相の異方エッチング、あるい
はレーザー光を用いた化学エッチング等により容易に形
成可能である。石英ガラス基板のような絶縁性材料を単
体で支持基板として用いる場合にその絶縁層の厚さはそ
の機械的強度を保つ要求から寸法が選ばれる。その値は
通常0.3mm〜5.0mmであり、望ましくは0.5
mm〜2.0mmである。また半導体基板上あるいは金
属材料上に絶縁性層を形成して絶縁性基板として用いる
場合には絶縁性層の厚さは上記の溝構造を形成するのに
充分な厚さであれば良い。支持体基板1上に形成された
溝構造の中で帯域溶融再結晶化法により単結晶化される
シリコン層2は多結晶シリコンあるいは非晶質シリコン
で構成される。このシリコン層はプラズマCVD法、熱
CVD法、光CVD法、LP−CVD法、MO−CVD
法、スパッタ法、真空蒸着法、イオンビームクラスタ成
膜法等の各種成膜法を用いて形成する。またこのシリコ
ン層2は通常のフォトリソグラフィーの手法とエッチン
グの手法を用いて絶縁性基板上の溝を埋めるように形成
される。具体的には図3のようなストライプ状であるの
が一般的である。シリコン層の膜厚は0.1μm〜5.
0μmの範囲で再結晶化に使用出来、望ましくは0.3
μm〜1.0μmの範囲である。このシリコン層は再結
晶化により単結晶シリコン層3となるが、その後必要に
応じてストライプ状あるいは島状等に形成される場合も
ある。表面保護膜4は帯域溶融再結晶化手法による単結
晶シリコン薄膜の形成において不可欠な物である。これ
は帯域溶融再結晶化過程において溶融シリコンの蒸発あ
るいは表面張力による丸まり現象(ビードアップ現象)
を防ぐ目的で形成される。この表面保護層は絶縁性材料
により構成され、望ましい材料としてはSiO2、Si
O、Si34、SiNであり、これらを単独にあるいは
複数組み合わせてシリコン層に形成する。表面保護膜の
形成方法としてはプラズマCVD法、熱CVD法、光C
VD法、LP−CVD法、MO−CVD法、スパッタ
法、真空蒸着法、イオンビームクラスタ成膜法等の各種
成膜法等である。膜厚は概ね0.5μm〜5.0μmの
範囲で最適化されて形成されるが、望ましくは1.0μ
m〜2.0μmである。この表面保護層は本発明による
薄膜半導体部材を原料として半導体素子を形成する工程
において除去される場合もある。溶融再結晶化は従来か
らの手法を採用することができる。基板上に近接して置
かれた線状のヒータからの輻射熱により帯状の溶融領域
を形成し、ヒータあるいは基板を移動することにより溶
融領域の冷却固化再結晶する方法、RF誘導加熱を利用
する方法、ハロゲンランプヒータを反射鏡により線状に
集光加熱する方法、各種レーザー光を加熱源として用い
る方法等種々の方法を採用できる。これらの熱源を用い
て(111)面配向の条件を得ることが可能である。例
えば帯状に形成した溶融シリコンの温度をある一定の範
囲に設定することで(111)配向の条件を得ることが
できる。これらの条件は基板の層構成、持ちいる熱源の
種類等に依存しており、設計の範囲内で適時定められる
ものである。以下に本発明の具体的な実施例について述
べる。
【0005】
【実施例】支持体基板1として厚さ1.0mmの透明石
英ガラスを用いた。この基板上に通常のフォトレジスト
手法を用いてレジストによるストライプ模様5を形成し
た。ストライプの幅は10μm、ストライプの間隔は1
00μmである。つぎにこの支持体基板をストライプ模
様を形成している表面からECR−プラズマエッチング
の手法により異方性エッチングをおこなった。エッチン
グガスはCHF3とO2の混合ガスを用いた。支持体基板
はエッチング室内でガス流に対して垂直から19.5度
傾いた角度で設置され、レジストで被覆されていない基
板表面に対して異方性エッチングが行なわれ、溝構造6
が形成される。エッチングは溝の深さが3500Åにな
るまで行なう。所定の溝深さに達した所でエッチングを
終了し、レジスト膜を剥離すると、支持体基板には幅1
00μm、深さ3500Åの溝が間隔10μmで形成さ
れる。この時の溝の両側の壁面が溝の底面と成す角度は
109.0〜110.0度の範囲であった。つぎにこの
支持体基板の溝構造が形成してある側全面にSiH4
スの熱分解によるLPCVD法で多結晶シリコン薄膜2
を成膜した。成膜圧力は1Torr、成膜温度は650
℃である。多結晶シリコンの膜厚は3500Åに成るよ
うに成膜を行なった。つぎに通常のフォトレジスト手法
を用いてレジストにより溝内部に形成された多結晶シリ
コンが被覆されるようなレジストのストライプ7模様を
形成した。この後多結晶シリコンを通常の化学エッチン
グによりエッチングした。エッチング終了後、レジスト
を除去することにより支持体基板状の溝内部にのみ多結
晶シリコン薄膜が存在するような基板が形成される。つ
いでこの多結晶シリコン薄膜が形成されている基板上全
面にSiH4ガスとN2Oガスの熱分解によるLPCVD
法で酸化シリコンで構成される表面保護膜4を厚さ1.
2μmの膜厚で形成した。成膜圧力は1.8Torr、
成膜温度は750℃である。この条件で形成した酸化シ
リコンは赤外線分光分析により組成がSiO2に近い酸
化シリコンであることを認めている。この様にして作成
した試料を図10に概略を示した加熱装置を用いて帯域
溶融再結晶化を行なった。この装置は多結晶シリコン薄
膜を帯状に溶融させる熱源としてカーボンで製造された
線状のヒータを用いている。図中101は内部にヒータ
が組み込まれた試料ステージでボールねじ110とモー
タ109により図中Y方向に任意の速度で移動可能とな
っている。102は溶融再結晶化を行なう試料で図9で
示された工程で形成されたものである。103は試料1
02のシリコン層を溶融させるための熱量を与えるカー
ボン製の棒状のヒータで、試料102上に試料表面と等
距離を保って配置されている。このカーボン製の棒状の
ヒータはその加熱により試料のシリコン層を帯状に溶融
したときに溶融シリコン部の温度が±0.5℃の範囲に
入るようにその形状を加工してある。104は非接触の
温度計で試料102上に形成された溶融シリコン部の温
度を検出できるように配置されている。温度計104よ
り発せられる温度信号は温度検出回路105を介してヒ
ータ温度制御回路106に伝達される。ヒータ温度制御
回路106は温度信号によりカーボン製棒状ヒータ10
3のヒータ電源107を制御し基板102の溶融再結晶
化を通じて溶融シリコン部の温度を±0.5℃の範囲で
一定に保てるようになっている。試料102は形成され
た多結晶シリコンのストライプがカーボン製棒状ヒータ
と直交するように試料ステージ101上に置かれたモー
タ109の駆動により帯域溶融再結晶化は試料102の
一端から他端に向かって行なわれる。溶融再結晶化の主
要な条件は基板加熱温度900℃、試料の移動速度0.
1mm/s、溶融シリコン部の温度1435℃である。
この条件は試料に溝構造がない場合においても{11
1}面配向の再結晶化膜が得られる条件である。帯域溶
融再結晶化による再結晶膜の配向性及び結晶成長軸の評
価はエッチピット評価により行なった。エッチピット法
の評価の原理を図5に示すがKOH溶液はシリコンに対
するエッチング速度が、シリコンの面により異なり、
(111)面に対するエッチング速度が最も遅い。その
ためエッチングが進行すると、エッチング面はシリコン
の(111)面で構成されるようになるので、円形の孔
502をもつエッチングマスク501を用いてKOH溶
液でエッチングを行なうと、シリコン結晶の配向面の反
映した特徴的なエッチピット模様が得られる。すなわち
下記の表1中に示したように多結晶試料であればエッチ
ピット模様は円形、(100)面配向の場合にはエッチ
ピット模様は正方形、(111)面配向の場合にはエッ
チピット模様は正六角形となるものである。
【表1】 {100}面配向の場合を図8、{111}面配向の場
合を図7に示した。{111}面配向で〔110〕軸方
向への成長の場合、六角形のエッチピット模様はその一
辺を基板に形成された溝構造の壁面の進行方向と平行に
する。本発明においては図7の左側のようなエッチピッ
トが再結晶化膜全面にあらわれる。本実施例の場合基板
上の再結晶化シリコン全域にわたり、六角形のエッチピ
ット模様が得られ、再結晶化膜は{111}面配向であ
った。また六角形のエッチピットの一辺と溝構造の壁面
との平行の度合は±2度の範囲にあり、{110}軸は
おおむね壁面の進行方向と一致していた。
【0006】
【効果】本発明は、絶縁性基板上に結晶粒界のない{1
11}面配向の単結晶シリコン薄膜を提供するので、バ
イポーラトランジスタ用基板、あるいはシリコン基板上
にZnS、GaAs等の異種材料を形成するヘテロエピ
タキシャル用基板として使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、再結晶化の方向(矢印)におけるシ
リコン薄膜の好ましい温度分布を示し、シリコンの融点
1412℃を上まわる温度の個所が溶融再結晶化が行わ
れている個所である。(b)は、シリコン薄膜の層を有
する絶縁性基板よりなる薄膜半導体装置の概略図であ
り、8はシリコンの溶融部分を示す。
【図2】本発明の薄膜半導体装置の1例を示す再結晶化
方向と直交する個所の断面図である。
【図3】本発明の薄膜半導体装置の1例を示す平面図で
ある。
【図4】本発明の薄膜半導体装置における特徴ある凹所
断面形状の(a)、(b)、(c)の3つの態様を示す
概略断面図である。
【図5】本発明の評価方法の原理を説明するための概略
図である。
【図6】シリコン層の再結晶化時の固液界面の状態を説
明するためのモデル図(平面図)である。
【図7】成長方向により向きが変わるが、{111}面
配向の再結晶化膜で得られるエッチピット模様を示す。
【図8】{100}面配向の再結晶化膜で得られるエッ
チピット模様を示す。
【図9】本発明実施例の製造工程を(a)〜(d)に断
面図として示す。
【図10】本発明実施例で使用した溶融再結晶化装置の
概略図である。
【符号の説明】
1 支持体基板 2 多結晶又はアモルファスシリコン層 3 単結晶シリコン層 4 表面保護層 5 ストライプ模様 6 溝構造 7 レジストのストライプ模様 8 シリコン層の溶融帯域 101 内部ヒータ 102 溶融再結晶化のための試料 103 棒状ヒータ 104 温度計 105 温度検出回路 106 ヒータ温度制御回路 107 ヒータ電源 108 ヒータ電源および温度制御回路 109 モータ 110 ボールねじ 501 エッチングマスク 502 円形の孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に形成された島状あるいは
    帯状の{111}面配向の単結晶シリコン薄膜よりなる
    薄膜半導体装置において、前記島状あるいは帯状の領域
    は絶縁性基板に凹所をもって形成されており、凹所の底
    面は絶縁性基板の表面と平行であり、凹所の側壁面と底
    面のなすそれぞれの角度が70.5±2度および10
    9.5±2度よりなる群から選らばれたものであり、か
    つ前記凹所の側壁面の進行方向が前記凹所に形成された
    {111}面配向の単結晶シリコン薄膜における〈11
    0〉軸方向とほぼ一致していることを特徴とする薄膜半
    導体装置。
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