JP3142775B2 - 警報タグ解除器 - Google Patents

警報タグ解除器

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JP3142775B2 JP12165696A JP12165696A JP3142775B2 JP 3142775 B2 JP3142775 B2 JP 3142775B2 JP 12165696 A JP12165696 A JP 12165696A JP 12165696 A JP12165696 A JP 12165696A JP 3142775 B2 JP3142775 B2 JP 3142775B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、商品の万引き防止
等のための盗難監視装置、及び該装置に用いられ商品に
取り付けられた警報タグを商品から取り外し、また、被
監視装置の監視機能を解除するための警報タグ解除器に
関する。
【０００２】
【従来の技術】商品を不正に持ち出されないように商品
を監視する盗難監視装置が提供されている。この盗難監
視装置の一例としては、店の出入口に発信器を有する監
視装置本体（ゲート部）を設置し、また、監視すべき商
品には被監視装置（ブザータグ）が取り付けられる構成
となっている。このブザータグにはゲート部の発信器か
らの電波を受信する受信アンテナ、受信器、警報器等が
備えられている。
【０００３】ゲート部は、発信器より所定周波数（例え
ば３２ｋＨｚ）の電波を発信して出入口付近を監視領域
としている。そして、ブザータグが付いたままの商品を
ゲート部を通過して持ち出そうとすると、このブザータ
グはゲート部からの電波を受信して警報器から警報を発
するようになっている。
【０００４】また、ブザータグ側に発信器、発信アンテ
ナをさらに設け、ゲート部には受信器、受信アンテナを
設けた構成とすることにより、ゲート部を通過して商品
を持ち出そうとするとき、ブザータグ及びゲート部の双
方から警報が発せられ、盗難防止効果をより高めること
ができるようになっている。尚、上記ブザータグは、商
品清算時にはレジにて特定の解除装置を使用して商品か
ら取り外されるようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ブ
ザータグは内蔵された電池により駆動され警報を発する
ことができるものであるため、電池の消耗度合いによっ
ては警報が鳴らなくなり防犯効果を低下させる虞れがあ
った。ブザータグ自体の電力消費は極小であるが、長期
間の使用により消耗するため、所定の時期経過毎に交換
する必要がある。しかしながら、ブザータグ自体で容易
に電池電圧を知ることができる構成にすると防犯効果は
得られなくなる。
【０００６】このため、従来のブザータグは、盗難監視
装置の扱者（レジ管理人等）であっても電池電圧の確認
を容易に行えなかった。特に、このようなブザータグが
各商品別に取り付けられ複数あると、表面上はどのブザ
ータグが電池消耗しているか判断することができなくな
り、電池交換が必要でも行われないことが多かった。こ
のように、従来はブザータグの電池電圧のチェックは扱
者に任されているものの、電池交換の時期を容易に知る
手段がないため、電池交換を適切な時期に行える解決手
段の提供が切望されていた。
【０００７】このブザータグは、通常商品から容易に取
り外すことができない構造にする必要がある反面、扱者
に限り商品からブザータグを容易に取り外すことができ
る構造にしたい要望もある。例えば商品清算時にレジに
て商品からブザータグを取り外す作業はできるだけ容易
に行えることが望ましい。
【０００８】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、ブザータグの電池電圧を適切な時期に
容易に確認でき、電池切れを未然に防止でき、併せて扱
者によってのみ商品からブザータグを容易に取り外すこ
とができ、ブザータグを用いた盗難監視装置の運用上必
要なブザータグの着脱操作及び保守管理を容易化できる
警報タグ解除器を提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の警報タグ解除器は、請求項１記載のよう
に、所望箇所に設置され、所定波長の電波を発すること
により所定範囲の盗難監視領域を設定するゲート１と、
商品Ｃに取り付けるワイヤ６を商品Ｃから取り外し不可
能な状態にロックするロック機構３と、電池１５により
作動し前記所定波長の電波を受信すると警報を発する警
報回路８とを有するブザータグ５と、前記ブザータグ５
を商品から取り外すための警報タグ解除器３０とにより
構成される盗難防止装置に使用する警報タグ解除器であ
って、前記ブザータグ５が挿入自在な該ブザータグ５の
外径に対応して開口された挿入部３１を有し、前記挿入
部３１へのブザータグ５の挿入により該ブザータグ５に
設けられた前記ロック機構３は前記ワイヤ６を商品Ｃか
ら取り外し可能な状態にロックを解除し、前記商品Ｃか
らブザータグ５を取り外し可能となることを特徴とす
る。
【００１０】また、請求項２記載のように、前記ブザー
タグ５には、内蔵の警報回路８を駆動する電池１５の電
圧を外部に導出する検出端子１７が設けられ、前記挿入
部３１には、検出端子１７に接続される検出ピン３２
と、前記検出ピン３２を介してブザータグ５内蔵の電池
１５の電圧を検出する電圧検出回路３５が設けられた構
成とされ、前記ブザータグ５の挿入部３１への挿入によ
って、該ブザータグ５のロック解除に併せて電池電圧が
検出されるようにしてもよい。
【００１１】また、請求項３記載のように、前記電圧検
出回路３５は、ブザータグ５の電池１５の電圧が予め定
めされた電圧以下であるときに対応する報知を行う構成
としてもよい。
【００１２】また、請求項４記載のように、前記ブザー
タグ５の検出端子１７は、該ブザータグ５の底部５ｂに
設けられ、前記検出ピン３２は、挿入部３１の底部３１
ｂにおいて前記検出端子１７に対向する位置に突出形成
された構成により、前記ブザータグ５の挿入部３１への
上部からの挿入によって検出端子１７が検出ピン３２に
接続されるようにしてもよい。
【００１３】ブザータグ５は、ワイヤ６部分が商品Ｃに
取り付けられ、このままの状態でゲート１を通過しよう
とすると、ゲート１からの電波を受けてブザータグ５の
警報回路８から警報を発する。同時にブザータグ５から
電波を発し、ゲート１側で警報を発することもできる。
この商品Ｃからブザータグ５を取り外すには、監視領域
外のレジ等に設けられた警報タグ解除器３０を用いて行
う。警報タグ解除器３０の挿入部３１にブザータグ５を
上部から挿入すると、ロック機構３はワイヤ６のロック
を解除し、商品Ｃからブザータグ５を取り外せるように
なる。また、上記挿入部３１への挿入によって、ブザー
タグ５の検出端子１７が検出ピン３２に接続され、電圧
検出回路３５によって内蔵する電池１５の電圧が検出さ
れる。電圧検出回路３５は、電池１５の電圧が予め定め
られた電圧以下であるときには、この旨を報知し、電池
交換を促す。このように、警報タグ解除器３０の挿入部
３１にブザータグ５を挿入する機会毎にブザータグ５の
ロック解除と電池残量を併せて行える。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の警報タグ解除器
が用いられる盗難監視装置の全体構成を示す概要図であ
る。商品を販売する店舗の出入口には一対のゲート１が
対向配置され、一方がゲートアンテナ親機１ａ，他方が
ゲートアンテナ子機１ｂとされる。ゲートアンテナ親機
１ａからは所定波長（例えば３２ｋＨｚ）の電波が発信
されこのゲート１部分が監視領域に設定される。
【００１５】商品Ｃには、被監視装置（ブザータグ）５
が取り付けられ、このブザータグ５が監視領域に入ると
前記ゲートアンテナ親機１ａからの電波を受信して警報
を発し、商品Ｃの盗難を防止する。
【００１６】商品清算時等、商品Ｃからブザータグ５を
取り外すときには警報タグ解除器３０が用いられる。こ
の警報タグ解除器３０は、レジＲ側部等に設けられる。
この警報タグ解除器３０によってブザータグ５が取り外
された後の商品Ｃは、ゲート１の監視領域を通過しても
警報が鳴らず店外等外部に搬出できることになる。よっ
て、この警報タグ解除器３０は、ゲート１に対し、店内
側の監視領域の外部に設けられる。レジＲの側部に設け
られるときは、レジＲがこの位置に設置されることにな
る。
【００１７】図２は、上記ブザータグ５内部に設けられ
る警報回路８を示すブロック図である。ゲートアンテナ
親機１ａからの電波は受信部１０で受信される。受信部
１０はスイッチング回路１１に接続され、受信時に作動
する。発信回路１２及び送信回路１３はスイッチング回
路１１の起動とともに起動され、ブザー１４が鳴動する
とともに、送信回路１３から所定波長（例えば１４５ｋ
Ｈｚ）の電波を送信する。
【００１８】これらゲートアンテナ親機１ａが発信する
電波の波長と、ブザータグ５の送信回路１３が発信する
電波の波長は異なる波長であれば良く、任意に設定でき
る。ループ状のワイヤ６の両端はワイヤ断線検出回路１
６に接続され、このワイヤ断線検出回路１６はワイヤ６
の断線時にスイッチング回路１１を起動させる。
【００１９】上記警報回路８は、スイッチＳＷにより電
池１５を電源として作動する。電池１５の両端は、ブザ
ータグ５底部５ｂに設けられる検出端子１７に接続され
検出端子１７には電池１５の電圧が発生する。
【００２０】ブザータグ５に設けられたループ状のワイ
ヤ６は、商品の一部にに取り付けられた状態で、その端
部の係止環６ａ部分がブザータグ５の係止部材２０に係
止される。この商品を外部に持ち出そうとしてブザータ
グ５がついたまま監視領域を通過しようとすると、ブザ
ータグ５の受信部１０がゲートアンテナ親機１ａからの
電波を受信し、発信回路１２を介してブザー１４を鳴動
する。
【００２１】同時に、送信回路１３は、所定波長の電波
を発信し、ゲートアンテナ親機１ａの受信回路で受信さ
れ、警報部のブザーが鳴動する。これにより、ブザータ
グ５のみならず、ゲート１でもブザー音が鳴動して盗難
が報知されるようになっている。
【００２２】また、商品をブザータグ５から不正に取り
外すために、ワイヤ６を切断すると、ワイヤ６に接続さ
れたワイヤ断線検出回路１６がこれを検出してスイッチ
ング回路１１に信号を出力し、スイッチング回路１１は
発信回路１２を作動させてブザー１４を鳴動して警報を
発する。
【００２３】図３は、ブザータグ５の内部構造を示す断
面図である。ブザータグ５の上部には前記ワイヤ６、及
び係止環６ａを係止する係止部材２０の一部が表出して
いる。係止部材２０は、上部にワイヤ６の係止環６ａが
係止される切欠係止部２０ａが設けられる。この切欠係
止部２０ａの対向位置にあるブザータグ５本体には、Ｖ
字状の溝部５ａが形成される。
【００２４】上記係止部材２０の中央部には、図中上下
方向に長孔部２０ｂが開口されガイドピン２１に挿通さ
れている。この係止部材２０は、捩じりコイルバネ２２
により常時上方に付勢されている。また、係止部材２０
の側部（ブザータグ５の縁部側）には、切欠状の凹部２
３が設けられ、この凹部２３の下縁部には段部２３ａ及
び段部２３ａの側部には突起部２３ｂが突出形成されて
いる。
【００２５】係止部材２０の段部２３ａには、ロック部
材２５が係合自在である。このロック部材２５は、長孔
部２５ａがガイドピン２１に挿通されており、図中横方
向に移動自在であり、引っ張りコイルバネ２６により常
時ブザータグの縁部から離れる方向（ケースの内方向）
に所定の引っ張り力が加えられている。ロック部材２５
の端部は、係止部材２０の凹部２３側に折曲されたロッ
ク片部２５ｂとされ、図示の如く係止部材２０の段部２
３ａに係合自在である。
【００２６】また、ブザータグ５の一方の側部５ｃであ
って、ロック部材２５の側部に位置する内面側には、ロ
ック片部２５ｂの厚さに相当して解除用の切り込み５ｆ
が溝形成されている。このロック部材２５は、磁性板
（磁力に感応する板）からなり、例えば鉄片を折曲形成
してなる。これら係止部材２０とロック部材２５によっ
てワイヤ６の係止状態を保持（ロック）するロック機構
３が大略構成されている。尚、上記係止部材２０、及び
ロック部材２５は、図示しないガイド片によって上記方
向にそれぞれスライド自在となっている。
【００２７】ブザータグ５の内部には、係止部材２０の
スライドに連動し内部回路を作動／停止させる前記ＳＷ
と、前記ブザー１４と、前記電池１５がそれぞれ収納さ
れる。そして、ブザータグ５の底部５ｂには、所定ピッ
チで２つの挿入溝５ｋが開口されており、この挿入溝５
ｋの奥部には、電池１５両端に接続された検出端子１７
が設けられている。
【００２８】次に、図４（ａ），（ｂ），（ｃ）は、警
報タグ解除器３０を示す上面図、正面図、側面図であ
る。この警報タグ解除器３０は、中央前部にブザータグ
５が上部から挿入される挿入部３１が開口形成されてい
る。この挿入部３１は、ブザータグ５の外径（幅、高
さ、奥行き）に対応した溝状に形成されるもので、ブザ
ータグ５裏面に沿う壁部３１ａと、ブザータグ５の底部
５ｂを位置決め保持する段部３１ｂと、前面側下部でそ
れぞれ横方向に突出形成され、ブザータグ５を挿入部３
１内に保持する係止突起３１ｃで構成されている。
【００２９】段部３１ｂ上面３１ｂａには、ブザータグ
５底部５ｂの挿入溝５ｋに挿入され、検出端子１７に接
続される２本の検出ピン３２が突出して設けられる。こ
の検出ピン３２は、ブザータグ５が図示のように挿入部
３１の定位置に挿入されたとき、警報タグ解除器３０内
部に設けられる電圧検出回路３５によって電圧検知され
る。
【００３０】また、この警報タグ解除器３０の挿入部３
１の一方の側面３１ｄであって、ブザータグ５が挿入部
３１に挿入されたとき、ロック部材２５に対応する位置
には、所定の磁力を有する磁力部材３６が設けられてい
る。この磁力部材３６は、ロック部材２５のロック片部
２５ｂを吸引する方向に強力な磁力を発生させるもの
で、引っ張りコイルバネ２６の引っ張り力よりも強い磁
力を有してロック部材２５を移動し得る磁石（あるいは
電磁石）で構成される。
【００３１】図５は、電圧検出回路３５の回路構成を示
す図である。ブザータグ５の検出端子１７は、入力回路
３６の検出ピン３２に接続され、電圧比較部３７に出力
される。電圧比較部３７は、ブザータグ５内蔵の電池１
５の電圧を検知し、設定された基準電圧値に対する比較
結果をドライバ３８に出力する。基準電圧値は、比較電
圧発生部３８で生成され、この基準電圧値は、ブザータ
グ５の内部回路が動作可能な電圧に設定される。この比
較電圧発生部３８の基準電圧値は、抵抗値の可変等で任
意の値に変更自在であり、ブザータグ５の警報回路８が
動作可能な電圧値より若干高めに設定しておくことが望
ましい。
【００３２】ドライバ３８は、電圧比較部３７から基準
電圧値に対しブザータグ５の電池１５の電圧が高い旨の
比較結果が出力されたときには、報知部３９に対し短期
間の報知出力を行う。また、電圧比較部３７から基準電
圧値に対しブザータグ５の電池１５の電圧が低い旨の比
較結果が出力されたときには、報知部３９、及び発光部
４０に対し断続的な報知出力を行う。報知部３９は、警
報タグ解除器３０内部に設けられたブザーで構成され、
発光部４０は、図４（ｂ）に示すＬＥＤ等の発光体で構
成される。これらブザーの鳴動及びＬＥＤの点滅は断続
的に行われ、警報タグ解除器３０の電源をＯＦＦするま
で継続される。
【００３３】また、上記電圧検出回路３５は、警報タグ
解除器３０に内蔵された電池（例えば乾電池）、あるい
はＡＣ電源の整流定電圧化等で動作する。電池駆動の場
合にはこの電池電圧が上記電圧検出回路３５同様の構成
によって検知され、基準電圧値に対し警報タグ解除器３
０内蔵電池の電池１５の電圧が低い旨の比較結果が出力
されたときには、図４（ｂ）に示す発光部４２が断続的
に点滅するようになっている。
【００３４】そして、警報タグ解除器３０の電圧検出回
路３５が乾電池（例えば９Ｖ）で作動し、ブザータグ５
の警報回路８が小型電池（例えばリチウム電池３Ｖ）で
作動する構成であるため、入力回路３６は抵抗分圧及び
可変抵抗等の組み合わせの構成でこれら異なる電圧値を
整合している。
【００３５】上記ブザータグ５の商品への取り付けにつ
いて説明する。ブザータグ５は、ワイヤ６部分を商品の
一部に通してこのワイヤ６が係止部材２０に係止して取
り付けられる。ワイヤ６の係止環６ａを切欠係止部２０
ａに挿通させて係止部材２０を下方に押し込むと、係止
部材２０は下方にスライドし、切欠係止部２０ａの上縁
が傾斜している（切欠係止部２０ａの出入口が狭い）こ
とにより、切欠係止部２０ａの奥側（内方）に係止環６
ａが自然に移動されるようになり、係止部材２０の下動
中に係止環６ａが切欠係止部２０ａから外れにくくでき
係止が容易に行える。
【００３６】この係止部材２０が下方にスライドするこ
とにより、図３に示すように、係止部材２０の下端部が
スイッチＳＷの一方に接してこれらスイッチＳＷを電気
的に閉じる。これにより、ブザータグ５内部の警報回路
８が作動し、前述したゲート１での監視動作等が開始さ
れることになる。係止部材２０が移動して凹部２３部分
がロック部材２５の位置までスライドすると、引っ張り
コイルバネ２６の引っ張り力によりロック部材２５がス
ライドし、凹部２３部分にロック片部２５ｂが嵌まり込
む。この後、係止部材２０の押下を止めると、係止部材
２０は捩じりコイルバネ２２のバネ力によりやや上動す
るため、ロック片部２５ｂは図示のように段部２３ａの
位置に係止され、かつ突起部２３ｂによってこのロック
状態が保持されることになる。
【００３７】この取り付けられた状態では、ワイヤ６の
係止環６ａが切欠係止部２０ａに係止されブザータグ５
の内部に押し込まれた状態であり、係止部材２０の切欠
係止部２０ａの上部部分が僅かにＶ字状の溝部５ａに露
出する程度に抑えられる。したがって、係止部材２０の
上部を切断しにくくなっているので、切欠係止部２０ａ
からワイヤ６を取り外しにくい。
【００３８】次に、上記警報タグ解除器３０のタグ解除
動作について説明する。警報タグ解除器３０が図１に示
すような商品清算のレジＲ近傍に設けられる場合を例に
説明すると、この商品Ｃは、購入しようとする顧客等に
よってブザータグ５が商品Ｃに取り付けられた状態のま
まレジに持ちこまれる。レジ担当者は、ブザータグ５が
商品Ｃに取り付けられた状態のまま、このブザータグ５
を警報タグ解除器３０の挿入部３１に上部から挿入す
る。
【００３９】これにより、図２に示す警報タグ解除器３
０内部の磁力部材３６の位置に、ブザータグ５のロック
部材２５が位置し、この磁力部材３６はロック部材２５
のロック片部２５ｂを吸引する。同状態は、図３に示す
ようにロック片部２５ｂが係止部材２０の突起部２３ｂ
に係止状態にあるため、磁力部材３６方向へ直ちに移動
することはできない。しかしながら、この状態で手操作
により係止部材２０を上部から下方へ寸動させると、突
起部２３ｂがロック片部２５ｂ下方に移動して、ロック
部材２５は磁力部材３６方向に移動する。
【００４０】図６は、ブザータグ５の解除状態を示す部
分断面図である。同図のように、ロック部材２５がブザ
ータグ５の切り込み５ｆ部分まで移動すると、係止部材
２０は捩じりコイルバネ２２により上方に移動する。こ
れにより、係止部材２０上部の切欠係止部２０ａからワ
イヤ６の係止環６ａを取り外すことができるようにな
り、商品Ｃからブザータグ５を外すことができる。同時
に、スイッチＳＷが開き、このワイヤ解除状態のブザー
タグが監視領域に入ってもブザー１４は警報を発しな
い。
【００４１】また、上記のようにブザータグ５を警報タ
グ解除器３０の挿入部３１に上部から挿入したときに
は、同時にブザータグ５底部５ｂの検出端子１７が電圧
検出回路３５の検出ピン３２に接続され、ブザータグ５
内部の電池１５の電池電圧が検出される。電圧比較部３
７の比較結果、電池１５の検出電圧値が基準電圧値以上
であるときには、報知部３９のブザーが極短時間だけ鳴
り正常である旨を報知する。しかしながら、電池１５の
検出電圧値が基準電圧値よりも低いときには、報知部３
９のブザーが断続的に鳴り電圧が低い旨を報知する。同
時に、発光部４０のＬＥＤが点滅する。
【００４２】このように、ブザータグ５を警報タグ解除
器３０の挿入部３１に上部から挿入するだけで、タグ解
除及び電池の残量を同時にチェックできるようになり、
これは片手の操作で行える。但し、この警報タグ解除器
３０を操作する監視装置の扱者のみがこれら解除操作及
び電圧チェックを容易に行えるものとなる。この警報タ
グ解除器３０の挿入部３１は、係止突起３１ｃ以外の箇
所が開口形成されているため、ブザータグ５の挿入状態
が前面から容易に確認でき、また、挿入及び取り外しが
容易に行えるようになっている。そして、ブザータグ５
のタグ解除は、挿入部３１に挿入保持された状態で係止
部材２０を押すだけの簡単な操作で解除できる。また、
電池の残量もタグ解除時毎に行われることとなり、操作
を容易化できるとともに、ブザータグ５の電池切れの発
生を未然に防止できるようになる。
【００４３】特に商品が多数あり対応してブザータグ５
の個数も多数個あるときには、上記警報タグ解除器３０
を用いることにより、各ブザータグ５に対するタグ解除
とともに電池切れもチェックしていくことができるた
め、各ブザータグ５を同一な条件で電池切れすることな
く使用することができるようになる。
【００４４】上記例では警報タグ解除器３０がレジＲ近
傍に設けられ、商品Ｃの清算時にこの警報タグ解除器３
０でタグ解除及び電池電圧チェックを行う説明をした
が、商品Ｃの清算に限らず、装置扱い者側の都合に応じ
て、棚卸しや在庫確認等で商品Ｃからタグを解除する他
の機会にもこの警報タグ解除器３０を使用することがで
きる。
【００４５】
【発明の効果】本発明の警報タグ解除器は、ブザータグ
の外径に対応した挿入部を有し、この挿入部にブザータ
グを挿入するだけでロック機構によるワイヤのロックを
解除できる構成であるため、商品からブザータグの取り
外しに手間がかからず片手で容易に行えるようになる。
これにより、この解除器を、金額清算のレジ等に設けて
も清算業務を円滑に遂行できる。また、この警報タグ解
除器を用いる扱者によってのみ商品からブザータグを容
易に取り外すことができるようになる。また、ブザータ
グの電池が検出端子で外部に導出され、警報タグ解除器
の挿入部には検出ピンに接続自在な検出ピンが設けら
れ、電圧検出回路で電池の電圧を検出する構成とするこ
とにより、ブザータグを警報タグ解除器に挿入するだけ
でワイヤのロック解除に併せてブザータグの電池の電圧
チェックが行え、電池切れを未然に防ぐことができるよ
うになる。特にブザータグが多数ある場合、電池チェッ
クを個々に行わずとも、商品清算等で商品からブザータ
グを取り外す都度電池チェックが行えるため、電池電圧
の確認を日常的に行うことができるようになる。また、
ブザータグの電池電圧が予め定められた電圧以下となっ
たときに対応する報知が行われる構成とすれば、電池交
換が必要なブザータグを容易に把握でき、ブザータグの
電池管理を容易化できるようになる。さらに、ブザータ
グの底部に検出端子を設け、警報タグ解除器の挿入部に
は、この検出端子に対向して検出ピンを設ける簡単な構
成で、ブザータグを挿入部に上部から挿入するだけで電
圧チェックを行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の盗難監視装置の全体構成を示す図。
【図２】ブザータグの内部回路を示すブロック図。
【図３】ブザータグの内部構造を示す断面図。
【図４】（ａ），（ｂ），（ｃ）は、警報タグ解除器を
示す上面図、正面図、側面図。
【図５】警報タグ解除器内部に設けられる電圧検出回路
の回路構成を示す図。
【図６】ブザータグの解除状態を示す拡大断面図。
【符号の説明】
１…ゲート、３…ロック機構、５…ブザータグ、５ａ…
溝部、５ｆ…切り込み、５ｋ…挿入溝、６…ワイヤ、６
ａ…係止環、８…警報回路、１０…受信部、１１…スイ
ッチング回路、１２…発信回路、１３…送信回路、１４
…ブザー、１５…電池、１６…ワイヤ断線検出回路、１
７…検出端子、２０…係止部材、２０ａ…切欠係止部、
２１…ガイドピン、２３…凹部、２３ａ…段部、２３ｂ
…突起部、２５…ロック部材、２５ｂ…ロック片部、２
６…引っ張りコイルバネ、３２…検出ピン、３５…電圧
検出回路、３６…入力回路、３７…電圧比較部、３８…
ドライバ、３９…報知部、４０…発光部、ＳＷ…スイッ
チ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 秀樹 東京都三鷹市下連雀６丁目11番23号 セ コム株式会社内 (72)発明者 濤岡 正史 東京都大田区雪谷大塚町１番７号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 木内 慎 東京都大田区雪谷大塚町１番７号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 一宮 伸行 東京都大田区雪谷大塚町１番７号 アル プス電気株式会社内 (72)発明者 高井 大輔 東京都大田区雪谷大塚町１番７号 アル プス電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平７−65256（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−65258（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−64254（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G08B 13/24 G08B 13/14 G08B 23/00 530

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 所望箇所に設置され、所定波長の電波を
    発することにより所定範囲の盗難監視領域を設定するゲ
    ートと、商品に取り付けるワイヤを商品から取り外し不
    可能な状態にロックするロック機構と、電池により作動
    し前記所定波長の電波を受信すると警報を発する警報回
    路とを有するブザータグと、前記ブザータグを商品から
    取り外すための警報タグ解除器とにより構成される盗難
    防止装置に使用する警報タグ解除器であって、 前記ブザータグが挿入自在な該ブザータグの外径に対応
    して開口された挿入部を有し、 前記挿入部へのブザータグの挿入により該ブザータグに
    設けられた前記ロック機構は前記ワイヤを商品から取り
    外し可能な状態にロックを解除し、前記商品からブザー
    タグを取り外し可能となることを特徴とする警報タグ解
    除器。
  2. 【請求項２】 前記ブザータグには、内蔵の警報回路を
    駆動する電池電圧を外部に導出する検出端子が設けら
    れ、 前記挿入部には、検出端子に接続される検出ピンと、 前記検出ピンを介してブザータグ内蔵の電池の電圧を検
    出する電圧検出回路が設けられ、 前記ブザータグの挿入部への挿入によって、該ブザータ
    グのロック解除に併せて電池電圧が検出される請求項１
    記載の警報タグ解除器。
  3. 【請求項３】 前記電圧検出回路は、ブザータグの電池
    電圧が予め定めされた電圧以下であるときに対応する報
    知を行う構成とされた請求項２記載の警報タグ解除器。
  4. 【請求項４】 前記ブザータグの検出端子は、該ブザー
    タグの底部に設けられ、 前記検出ピンは、挿入部の底部において前記検出端子に
    対向する位置に突出形成された構成により、 前記ブザータグの挿入部への上部からの挿入によって検
    出端子が検出ピンに接続される請求項２記載の警報タグ
    解除器。
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