JP3142267B2 - ポンプ装置 - Google Patents

ポンプ装置

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JP3142267B2
JP3142267B2 JP11040030A JP4003099A JP3142267B2 JP 3142267 B2 JP3142267 B2 JP 3142267B2 JP 11040030 A JP11040030 A JP 11040030A JP 4003099 A JP4003099 A JP 4003099A JP 3142267 B2 JP3142267 B2 JP 3142267B2
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恒夫 坂田
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株式会社相互ポンプ製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、空調、給水設備
あるいは冷凍機に用いる液体圧送用のポンプ装置に関
し、特に、回転速度制御を加えない定速型ポンプを2台
以上並設しているポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来例を示しており、定速型ポン
プとして、いわゆる回転速度が変更できない単速度ポン
プ1,2を2台並設し、各ポンプ1,2の吐出管3,4
を共通吐出管5に合流して、空調設備の熱交換部等、負
荷が変化する負荷発生部9に連通している。
【0003】図10は、図9に示すポンプ装置の運転状
態図であり、縦軸Hは揚程(吐出圧力)、横軸Qは吐出
し量(水量)、曲線P1は1台運転時の揚程曲線、P1+
P2は2台運転時の揚程曲線、曲線Rは2台運転時の定
格吐出し量2Qnに基づき計画された管路抵抗曲線であ
り、ポンプ装置は上記管路抵抗曲線Rに沿って運転され
る。計画通りに2台運転している時には、ポンプ運転点
はBとなり、これを1台当りに直すと、曲線P1上で揚
程Hnと交わる点Aが定格運転点となり、ポンプ動力
上、過負荷等、何等問題は生じない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図10において、2台
運転状態から負荷が減少して、1台運転となった時に
は、ポンプ運転点は管路抵抗曲線Rと曲線P1との交点
A1となる。該運転点A1の水量Q1は上記定格運転点A
の水量Qnよりもはるかに大きくなるから、過大水量で
の運転状態となり、ポンプ動力が過負荷になる可能性が
非常に高い。
【0005】上記ポンプ動力の過負荷を防止するために
は、過負荷しない範囲までポンプ吐出口のバルブ絞りを
行って抑制することになるが、そうするとバルブ二次側
でのポンプ特性は破線で示す曲線P1´のようになり、
定格運転点Aの水量Qnに不足することになる。この水
量不足を補い、かつ、前記過負荷が生じないようにする
ために、一般的にはポンプ駆動用の電動機として、出力
が1ランクあるいは数ランク上の大型電動機を採用して
いる。ところが、大型の電動機を採用すると、該電動機
を制御する機器も同様に大型化し、設備コストがかさむ
ばかりではなく、流量が過大化し、ポンプ効率が低下す
る。また、キャビテーションや騒音振動の増加の原因と
もなる。
【0006】図11は前記並列型のポンプ装置を冷凍機
に適用した従来例を示しており、並列配置された2つの
定速型ポンプ1,2は、吸込み側が共通の吸込みヘッダ
ー管24に接続し、吐出側はそれぞれ冷凍機21,22
に接続し、両冷凍機21,22は共通の吐出ヘッダー管
23に合流している。該吐出ヘッダー管23は共通管2
9を介して共通の二次側負荷発生部28に接続し、該二
次側負荷発生部28の出口は還りヘッダー管26に接続
し、さらに流量センサー30を介して吸込みヘッダー管
24へと戻されるように構成されている。吸込みヘッダ
ー管24及び吐出ヘッダー管23は、各ポンプ1,2の
単独管路以外の管路抵抗を共有している。
【0007】一般に冷凍機の運転は、二次側負荷発生部
の負荷が減少しても、内部凍結や冷凍効率の大幅な下落
を防止するため、一定限度まで冷水量が減少した時点
で、断水リレーを動作させ、冷凍機の運転を停止するよ
うにしている。そのため、図11に示すように吐出ヘッ
ダー管23と還りヘッダー管26の間にはバイパス管2
7が介装され、冷凍機を含める熱源側のポンプの運転
は、吐出ヘッダー管23と還ヘッダー管26とをバイパ
スさせることにより、ポンプ装置を定格運転させるいわ
ゆる定量運転となることが多い。しかし、上記のように
バイパスさせる構造であると、負荷の大小に関係なく、
エネルギーロスの多い運転が強いられ、燃料コストが高
くなる。
【0008】
【発明の目的】本願発明の目的は、定速型ポンプを2台
以上並設したポンプ装置において、負荷が減少した場合
でも確実に定流量運転が行え、過大流量化による前記弊
害を防止することである。また、別の目的は、冷凍機等
において、従来のバイパス方式による非効率性を解消
し、電動機を大型化することなく、省エネ運転ができる
ポンプ装置を提供することである。
【0009】前記目的を達成するために本願請求項1記
載の発明は、回転速度が一定に固定された定速型ポンプ
1,2を複数台並列に備え、各ポンプ1,2の吐出部1
a,2aは、吐出管3,4及びこれらを集合した共通吐
出管5を介して共通の負荷発生部9(又は28)に接続
し、各ポンプ1,2の吐出部1a,2a又は一次側吐出
管部分3a,4aに、弁一次側圧力を一定圧に制御する
一次側圧力一定制御型二方弁11,12の弁一次側部分
を接続し、二方弁11,12の二次側出口を負荷発生部
9側に接続していることを特徴とするポンプ装置であ
る。これによりポンプの定流量運転が行え、過大流量化
による前記弊害を防止できる。また、ポンプに対し一次
側圧一定制御型の二方弁を接続するだけで実施でき、部
品コストも節約できる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のポ
ンプ装置において、上記二方弁は、一次側設定圧をポン
プ規定揚程以外の値に設定変更可能であることを特徴と
している。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1記載のポ
ンプ装置において、各ポンプにそれぞれ一次側圧力一定
制御型の二方弁を備え、一次側設定圧をポンプ毎に異な
る値に設定変更可能であることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すポンプ装置は、本願発
明を適用した空調設備用の冷温水ポンプ装置であって、
2台の定速型ポンプ1,2を並設している。定速型ポン
プ1,2としては、回転速度が変更制御されないいわゆ
る単速度ポンプを使用しているが、可変速型ポンプであ
って、回転速度を固定したものを使用することも可能で
ある。
【0013】各定速型ポンプ1,2の吐出口1a,2aに
は吐出管3,4がそれぞれ接続し、両吐出管3,4は共
通吐出管5に合流し、該共通吐出管5は流量センサー6
等を介して共通の負荷発生部9、たとえば熱交換部等に
接続している。
【0014】各定速型ポンプ1,2の吐出管3,4又は
各吐出口1a,2aに、一次側圧力一定制御機能を有する
二方弁11、12を配置している。図1では両ポンプ
1,2共に二方弁11,12を接続しているが、仮に、
一方の定速型ポンプ1を先発とし、他方の定速型ポンプ
2を後発として、それらの運転順序を固定している場合
には、先発の定速型ポンプ1に二方弁11を接続し、後
発の定速型ポンプ2の二方弁12を省略することは可能
である。二方弁11,12は、通常の電動式制御弁、空
圧式制御弁、油圧式制御弁又は水力を利用した自己制御
弁が適しており、弁11,12の一次側圧力を一定圧に
制御する機能を有している。いいかえれば、定速型ポン
プ1,2の吐出口1a,2a及び吐出管3,4の一次側吐
出管部分3a,4aの圧力を一定圧に制御する機能を有し
ている。
【0015】図3は、図1のポンプ装置の1台運転状態
(先発の定速型ポンプ1のみの運転状態)を示す揚程曲
線図であり、縦軸Hは揚程、横軸Qは吐出し量(水量)
であり、ポンプ全揚程は吐出圧力に等しいとしている。
曲線P1がポンプ1の揚程曲線であり、二方弁11の一
次側設定圧をHn、定格吐出し量をQnとした時、点
(Qn,Hn)を定格運転点Aとし、該定格運転点Aを通
る管路抵抗曲線をRfnとし、管路抵抗を順次少なくした
ものを、大きいものから順に、Rf1,Rf2,Rf3として
いる。
【0016】定格運転点Aで運転している時に、管路抵
抗(負荷)を曲線Rf1に下げたとすると、何の制御も加
えなければ、ポンプ運転点は、曲線Rf1と曲線P1との
交点A1になり、ポンプ吐出圧力が上記点A1に対応する
圧力まで低下することになる。しかし、本願発明のよう
に二方弁11を備え、該弁11の一次側圧力を一定圧力
に制御していると、ポンプ吐出圧力、すなわち二方弁1
1の一次側圧力の低下を検知することにより、二方弁内
部の絞り量を自動的に増大し、一次側圧力を定格運転点
Aに対応する圧力Hnまで上昇させる。この時の二方弁
11の絞り増大量は、管路抵抗曲線Rfnと同Rf1との差
に等しく、このため二方弁出口において仮想されるポン
プ性能(二次側圧力)は、ポンプの揚程曲線P1から、
抵抗曲線Rfnと同Rf1の差を、全吐出し量について差し
引いたものとなり、破線で示す揚程曲線P1-1となる。
したがってこの曲線P1-1と管路抵抗曲線Rf1との交点
An1が、二方弁出口における仮想ポンプ性能の運転点と
なるから、この時の吐出し量はQnとなり、前記定格運
転点Aと同一の吐出し量になる。
【0017】この状態でのポンプ本来の運転点は前記点
Aに他ならないので、二次側管路抵抗が変化しても、ポ
ンプは当初と同一の運転点Aで運転を続行していること
になる。
【0018】続いて管路抵抗が低下して、曲線Rf2にな
ると、二方弁11の一次側圧力は点A2まで低下するた
め、二方弁11の絞り量はさらに大きくなり、点A2か
ら点Aへと絞り調整される。この時の運転点は、曲線R
f1の時と同様である。すなわち、二方弁出口(二次側)
での揚程(仮想ポンプ性能)は曲線P1-2となり、該曲
線P1-2と曲線Rf2との交点An2が仮想運転点となり、
この時の吐出し量はQnとなり、前記定格運転点Aと同
一の吐出し量になる。勿論、この時のポンプ本来の運転
点は、前記曲線Rf1の場合と同様、点Aである。
【0019】さらに管路抵抗が低下して、曲線Rf3にな
った場合でも、上記曲線Rf1,Rf2の場合と同様に、仮
想ポンプ性能の運転点はAn3、ポンプ本来の運転点は
A、吐出し量はQnとなり、いずれの場合でも、二方弁
により一次側圧力を一定に制御する結果、ポンプ吐出し
量は一定値Qnに保たれる。すなわち、定流量運転され
ることが判る。
【0020】図2は、定速型ポンプの2台並列運転状態
を示す図であり、図3と同様にポンプの定格揚程をHn
とし、二方弁11,12の一次側設定圧力を同じHnと
し、曲線P1+P2は、2台運転時の揚程曲線である。こ
こで流量が2QnからQnへ減少するときは、前述のよう
にポンプ出口側、すなわち二方弁11の一次側圧力も低
下するので、二方弁11は内部の絞りを増加させて圧力
Hnを維持しようとする。この結果ポンプ吐出圧は圧力
Hnに維持される。今、二方弁11の全開時抵抗を無視
すると、二方弁全開時の曲線P1に対する抵抗は曲線R
のみとなるが、次第に流量が減少すると、二方弁11は
一次側圧力の低下を防ぐため、内部絞りを増加する。ポ
ンプが一台運転となった時は、絞りの増加分は曲線rと
なり、ポンプ1は曲線P1と曲線rとの交点Aで運転す
ることになる。そして二方弁11の二次側でみると、仮
想ポンプ性能は曲線P1から弁抵抗増加分rを差し引い
た曲線P1-nとなり、この曲線P1-nと曲線Rとの交点A
nが仮想ポンプ性能の運転点となり、吐出し量はQnと
なる。すなわち、二方弁11の一次側設定圧力をHnと
指定することにより、先発ポンプ1は吐出し量Qnで固
定して運転されることになり、前記図10の従来例のよ
うに運転点A1での過大吐出し量Q1を回避することがで
きる。
【0021】このように、定速型ポンプ1,2の2台並
列運転において、従来では、1台のポンプを停止する
と、残る1台は定格を大きく上回る吐出し量で回転し、
過負荷、あるいは振動騒音増加などの諸問題が生じる
が、本願発明のように、少なくとも先発の定速型ポンプ
P1の吐出部に、一次側圧力一定制御型の二方弁11を
配置し、弁一次側圧力を一定に制御することにより、ポ
ンプ1は定格水量Qnで運転され、上記不具合は生じな
い。
【0022】
【発明の実施の形態2】図4は冷凍機21,22に対し
それぞれ定速型ポンプ1,2を接続した装置に、本願請
求項2記載の発明を適用したものである。基本的な構造
は前記図11の装置と同様であり、同じ部品には同じ符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】各定速型ポンプ1,2の吐出部にそれぞれ
一次側圧力一定制御型の二方弁11,12が設けられ、
二方弁11,12の一次側圧力(ポンプ吐出圧)を一定
に制御するようになっており、かつ、上記二方弁11,
12は、設定圧がポンプ規定揚程Hn以外の値に設定変
更可能となっている。
【0024】図5は定速型ポンプ1台の運転状態を示す
ものであり、横軸に流量Qを%で示し、縦軸に揚程(ポ
ンプ圧力)Hを同じく%で示している。P1はポンプ1
の揚程曲線、Rは管路抵抗を代表した曲線であり、両曲
線P1,Rの交点Aはポンプ1の定格運転点を示してい
る。定格水量Qnを比率100%とし、冷凍機の下限水
量Qbをたとえば60%としている。Hnは比率100%
の定格揚程、Hbは前記水量Qbに対応する揚程であり、
たとえば比率130%である。
【0025】二次側負荷発生部28の負荷減少に伴い、
水量がQnから次第にQbへと減少するとき、二方弁1
1,12の一次側設定圧をHbと指定すれば、前記説明
と同様にポンプの運転点はA4、二方弁11の二次側仮
想ポンプ性能はP1-n、仮想ポンプ性能の運転点はAbと
なり、これにより吐出し量はQbに固定される。
【0026】このように、冷凍機下限水量Qbは、負荷
の連続的な減少にかかわらず、設定値通りに確実に維持
される。その他、従来のバイパス方式の定量運転に比べ
ると、負荷に応じた動力に節減される。たとえば、Lは
ポンプ動力(軸動力)の変化を示しているが、従来の定
量運転では軸動力がL1必要であるのに対し、本願では
L2に節減される。
【0027】要するに、二方弁11,12を規定揚程以
外の設定圧に変更可能としていると、図4に示す冷凍機
において、水量100%から下限水量60%までの変化
に対応して、ポンプ圧力がそれぞれの水量に対応する圧
力(比%)になるように二方弁11,12を可変設定す
ることにより、いかなるときでも冷凍機の下限水量を確
保すると同時に、流量の低下に応じて運転動力が低下す
るポンプ特性を利用することで、従来の定量運転に比べ
て省エネを達成することができるのである。
【0028】さらに図6により、定格水量Qn以下の小
水量において、二方弁11,12の制御作用で、ポンプ
の吐出し量に対応した圧力でポンプが運転できることを
説明する。
【0029】冷房負荷が減少した場合に、空調機に対す
る冷水供給量を調整弁で絞りを増加させる等の方法によ
り、管路抵抗を増加して、抵抗曲線Rより大きな抵抗曲
線r1になったとして、この時の水量がQbであるとする
と、ポンプ特性上の圧力はHbであり、曲線r1とポン
プの揚程P1との交点はA4となる。このような状態を設
定し、維持するためには、二方弁11,12の設定圧を
Hbと指示しておけば良い。そうすると、この時の弁二
次側で仮想したポンプ特性は、曲線P1から、各水量に
わたって曲線Rと曲線r1との差をマイナスしたことで
得られる曲線P1-1となる。そして曲線P1-1と曲線Rと
の交点An1が仮想ポンプ運転点となる。このことは、一
旦設定した圧力Hbを変更しない限り、上記仮想運転点
An1、すなわち水量Qbでの運転が保証される。さら
に、負荷水量がQcに減少した時も、二方弁11,12
の一次側圧力をHcと指示している限り、ポンプ運転点
はA5、仮想ポンプ性能は曲線P1-2、仮想ポンプ運転点
はAn2となり、水量Qcが吐出される。
【0030】すなわち、水量Qcを下限水量とする時
は、二方弁11,12の一次側設定圧をその水量に対応
する圧力Hcに指定しておけば、この水量Qcよりも減少
することはなく、冷凍機に必要な下限水量は確保される
のである。
【0031】図6の水量QnからQcに亘って、対応する
ポンプ圧力を予め設定しておくことにより、定格水量Q
nから下限水量Qcの範囲で、実流量に伴って二方弁1
1,12の一次側設定圧が自動的に設定替えされること
になり、確実な運転状態を継続することができる。そし
て、下限水量を確実に守ることができるのである。
【0032】
【発明の実施の形態3】図7において、4台の定速型ポ
ンプ41,42,43,44を並設し、各ポンプ41,
42,43,44の吐出部に一次側圧力一定制御型の二
方弁51,52,53,54を接続してなるポンプ装置
に、本願請求項3記載の発明を適用した場合を説明す
る。すなわち、各二方弁51,52,53,54は、設
定圧がポンプ毎に異なる値に設定変更可能としているの
である。
【0033】図8は、図7のポンプ装置の4台運転状態
における揚程曲線図を示している。1台運転時におい
て、二方弁51がない場合の運転点はA1となるが、本
願では二方弁51の一次側圧力一定制御により、仮想ポ
ンプ性能の運転点はAnとなり、吐出し量は定格のQnと
なり、また、ポンプ吐出圧力はHnに保たれる。
【0034】同じく2台運転中は、前記説明と同様に、
二方弁52がない場合の運転点はB1となるが、本願で
は二方弁52の一次側圧力一定制御により、仮想ポンプ
性能の運転点はBnとなり、吐出し量は2Qn、ポンプ吐
出圧力はHnに保たれる。
【0035】3台運転中は、前記説明と同様に、二方弁
53がない場合の運転点はC1となるが、本願では二方
弁53の一次側圧力一定制御により、仮想ポンプ性能の
運転点はCnとなり、吐出し量は3Qn、ポンプ吐出圧力
はHnに保たれる。
【0036】4台運転中は、全ポンプが定格となる。以
上のように、何台が並列運転しても、二方弁の一次側圧
力をポンプのその時の定格吐出し量に相当する圧力に設
定しておけば、ポンプは定格水量一定に運転され、過大
水量運転や過負荷運転状態になることがない。
【0037】また、各水量間の変化に応じた必要圧力設
定を予め行っておけば、連続した水量変化に対し、それ
ぞれの状態で二方弁に対して必要圧力設定が自動的に行
われることになるので、全水量範囲にわたり確実なポン
プ吐出し量が過不足なく得られることになる。この時の
圧力の上下限は、図8において、1台運転時、水量最小
時設定圧はHs、水量最大時設定圧はHnとなり、2台運
転時、水量最小時設定圧はH1、水量最大時設定圧はHn
となり、3台運転時、水量最小時設定圧はH2、水量最
大時設定圧はHnとなり、4台運転時、水量最小時設定
圧はH3、水量最大時設定圧はHnとなる。このような最
大最小圧力間を、ポンプ揚程曲線に近似させた圧力設定
とすればよい。
【0038】
【発明の効果】(1)複数台の定速型ポンプを並設し、
各ポンプの吐出管を合流させて共通の負荷発生部に接続
するポンプ装置において、ポンプの吐出部に、一次側圧
力を一定に制御する二方弁を設けているので、負荷が減
少して1台運転状態となった時でも、過大流量化を防
ぎ、ポンプ動力が過負荷になるのを防ぐことができる。
【0039】(2)ポンプ駆動用の電動機等を大型化す
ることなく、小型のポンプを効率良く利用してポンプ動
力の過負荷を防ぐことができるので、設備コストが節約
できると共に、キャビテーションや騒音振動の発生も防
止することができる。
【0040】(3)二方弁を規定揚程以外の設定圧に変
更可能としていると、たとえば冷凍機において、水量1
00%から下限水量までの変化に対応して、ポンプ圧力
がそれぞれの水量に対応する圧力になるように二方弁を
可変設定することにより、いかなるときでも冷凍機の下
限水量を確保すると同時に、流量の低下に応じて運転動
力が低下するポンプ特性を利用することで、従来の定量
運転に比べて省エネを達成することができるのである。
【0041】(4)各二方弁を、設定圧がポンプ毎に異
なる値に設定変更可能としていると、何台が並列運転し
ても、二方弁の一次側圧力をポンプのその時の定格吐出
し量に相当する圧力に設定しておけば、ポンプは定格水
量一定に運転され、過大水量運転や過負荷運転状態にな
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用したポンプ装置の配管略図で
ある。
【図2】 図1のポンプ装置の揚程曲線図である。
【図3】 図1のポンプ装置の1台運転時の状態を示す
揚程曲線図である。
【図4】 本願請求項2記載の発明を冷凍機に適用した
配管略図である。
【図5】 図4のポンプ装置を1台運転した場合の揚程
曲線図である。
【図6】 図4のポンプ装置を2台運転した場合の揚程
曲線図である。
【図7】 本願請求項3記載の発明を適用したポンプ装
置の配管略図である。
【図8】 図7のポンプ装置の運転状態を示す揚程曲線
図である。
【図9】 従来例の配管略図である。
【図10】 図9のポンプ装置の2台運転状態を示す揚
程曲線図である。
【図11】 従来の冷凍機の配管略図である。
【符号の説明】
1,2,41,42,43,44 定速型ポンプ 9,28 共通負荷発生部 11,12,51,52,53,54 一次側圧力一定
制御型の二方弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転速度が一定に固定された定速型ポン
    プ1,2を複数台並列に備え、 各ポンプ1,2の吐出部1a,2aは、吐出管3,4及
    びこれらを集合した共通吐出管5を介して共通の負荷発
    生部9(又は28)に接続し、 各ポンプ1,2の吐出部1a,2a又は一次側吐出管部
    分3a,4aに、弁一次側圧力を一定圧に制御する一次
    側圧力一定制御型二方弁11,12の弁一次側部分を接
    続し、 二方弁11,12の二次側出口を負荷発生部9側に接続
    していることを特徴とするポンプ装置。
  2. 【請求項2】 上記二方弁1,2は、一次側設定圧をポ
    ンプ規定揚程以外の値に設定変更可能であることを特徴
    とする請求項1記載のポンプ装置。
  3. 【請求項3】 上記各二方弁1,2は、ポンプ毎に異な
    る値に設定変更可能である規定揚程以外の値に設定変更
    可能であることを特徴とする請求項1記載のポンプ装
    置。
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