JP3141724U - 防護救命胴衣 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃物に対して充分な防護機能を備え、刃物又は銃弾が衝突してもその衝撃を抑える救命胴衣を提供する。
【解決手段】複数枚の防護材の内、少なくとも一枚の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径と、他の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径とが異なっており、平均粒径が異なる硬質無機物粒子の最も小さい平均粒径が10μm〜170μmの範囲であり、最も大きい平均粒径が250μm〜1700μmの範囲で防護構成材料を製造し、人体側からの視点で外側に防護構成材料を配置し、浮力発生材を防護構成材料よりも内側に配置し、防護構成材料の重量増にかかわらず浮力発生材による浮力によって救命機能を実現するようにした。
【選択図】図1

Description

本考案は救命胴衣に関し、特に防護材を備えた救命胴衣に関する。
紛争地域に派兵される場合や治安上危険な地域において作業を行う場合に防弾チョッキ等の防護服が用いられている。金属板を採用した防護服では、身体を守る防御性という点については効果が高いが、金属板は重いため着心地、機動性に欠ける問題がある。一方、アラミド繊維、例えば、ケブラー(登録商標)などを用いて防護服等を作成することもなされている。ケブラーは板状防護材に比べて、柔軟性があり、比較的、機動性のある防護服を作ることができる。
また、アラミド繊維や、高強度ポリエチレン繊維等の高強力繊維をエポキシ樹脂、ウレタン樹脂の熱可塑性又は熱硬化性の樹脂に含浸させて複合防護板としたものが提案されているが、これらの複合防護板は前記金属板に比べて重量が軽いという利点はあるものの、板状物であることに変わりなく、着心地、機動性に欠ける問題は依然として残る。さらに、これらの金属板、複合防護板は表面において刃が滑りやすく、また銃弾などは金属板等で跳ね返り、そばにいる他の人を傷つける惧れもある。
なお、防護衣服としては、下記特許文献1に示されるものがある。
一方、救命胴衣は服の内部に浮力発生部材を備えており、その着用者が水中に落下したときに、その浮力によって溺れることなく人命を救うための装着具や衣服であり良く知られているものである。
上記救命胴衣としては、下記特許文献2に示されるものがある。
実開平5−8292「防護具」 実用新案登録第3009423号「救命胴衣」
上記従来技術であれば、下記のような課題がある。
(A)船上には地上と違い、突起物、尖った部材が多くあり、ケブラーなどの高強度繊維のみを用いた防護服であるとそれらの突起物や尖った部材によって防護服が破損する惧れが高い。さらに、多数枚重ねた高強度繊維を用いた防護服であると、銃弾に対する防護機能は比較的高いものの、ナイフ、アイスピック等の鋭利な刃物の斬り付け又は突き刺しに対しては弱いため、密輸船などの犯罪者取り締まりのような危険業務に対して十分な防護機能を発揮できないという問題がある。この問題は防護服のみならず、軽量繊維を多数枚重ねた救命胴衣を使用する場合にも同様に生じる。
(B)前記したように金属板を用いた防護服は重量が大きく、救命胴衣の浮力発生材の浮力にもかかわらず、救命胴衣に防護服を付けると救命胴衣としての機能が果たせないないうえに着心地と運動性能が著しく低下して、犯罪の取り締まり等の作業には不適切である。
また、高強度繊維のみを用いた防護服に銃弾が当たった場合には、銃弾の衝撃が高強度繊維を介してそのまま人体に伝わり、前記金属板を用いた場合に比べると着用者が気絶してしまうことが多くなり、溺死する危険性が高くなるという問題もあった。
以上、従来の課題をまとめると、
船上などで、犯罪の摘発や戦闘行為などを行う人用に救命胴衣を提供する場合に従来技術の防護服と救命胴衣を単純に組み合わせた構成では、刃物や銃弾に対する防護性能と浮力による安全性能を両立させることは難しかった。
本考案は上記課題に鑑みてなされたものであり、本考案の目的は上記課題を解決できる防護救命胴衣を提供することにある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(a)軽く、機動性が高く、かつ出刃包丁・アイスピックなどの鋭利な刃物、角の尖った凶器などに対しても十分な防護機能を備えた、防護救命胴衣を提供する。
(b)防弾の機能を有する高強度繊維からなる防護服に救命胴衣を単純に付け加えた構成に比べて、救命胴衣に銃弾が衝突してもその衝撃を著しく抑えることができるようにする。
なお、上記に記載した以外の考案の課題、その解決手段及びその効果は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
本考案は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、次のように構成したものである。
(第1考案)
本考案の防護救命胴衣は、防護構成材料と浮力発生材とを重ねた領域部分を胴衣の少なくとも一部に有する救命胴衣であって、
前記防護構成材料は、防護材を複数枚重ねて構成した防護構成材料であって、前記防護材は、合成樹脂製のシート状物又は繊維材料からなる布帛状物の少なくとも片側面に平均粒径が10μm〜1700μmの範囲〔(JISR 6001)で表現すれば、粒度が#12〜#400の範囲〕の硬質無機物粒子を固着させることによって構成されており、前記複数枚の防護材の内、少なくとも一枚の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径と、他の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径とを異ならせてあり、
さらに、前記平均粒径が異なる硬質無機物粒子の最も小さい平均粒径が10μm〜170μm〔粒度が#80〜#400の範囲(JIS R 6001)〕の範囲であり、最も大きい平均粒径が250μm〜1700μm〔粒度が#12〜#60の範囲(JISR 6001)〕の範囲であり、
人体側からの視点で外側に前記防護構成材料を配置し、前記浮力発生材を前記防護構成材料よりも内側に配置し、
前記防護構成材料の重量増にかかわらず前記浮力発生材による浮力によって、水中による救命機能を実現するように前記浮力発生材の体積を設定したことを特徴とする。
本考案であれば、前記複数枚の防護材の内、少なくとも1つの防護材に固着された硬質無機物粒子の大きさと、他の防護材に固着された硬質無機物粒子の大きさとを異ならせてあることにより、同じ粒子の大きさの硬質無機物粒子が固着された防護材のみを重ねる構成よりも、刃物の種類や、刃物による斬り付け、突き刺し等の複数の殺傷動作に対して全体としての防護機能を向上させることができる。これは、相対的に粒子の大きな硬質無機物粒子が固着された防護材と、相対的に粒子の小さな硬質無機物粒子が固着された防護材とを比較すると、刃物の種類や、斬り付け、突き刺し等の複数の殺傷行為に対する防護程度がそれぞれ異なってくるためである。このように刃物等の種類や、複数の殺傷行為に対する防護機能が異なっている複数の防護材を防護構成材料内に持つことにより、どのような先の尖った凶器を用い、かつどのような殺傷行為で襲われるか分からない場合であっても、防護構成材料の全体としての防護性、安全性を高めることができる。さらに、前記平均粒径が異なる硬質無機物粒子の最も小さい平均粒径を10μm〜170μmの範囲とすることにより、柔軟性を備えた防護材を含んだ防護構成材料を提供でき、また、最も大きい平均粒径が250μm〜1700μmの範囲とすることにより、刃物などの通り抜けに対して高い防護性を備えた防護材を含んだ防護構成材料を提供できる。
人体側からの視点で外側に防護材料を配置し、前記浮力発生材を前記防護材料よりも内側に配置することにより、救命胴衣に銃弾が衝突してもその衝撃を著しく抑えることができる。その理由は硬質無機物粒子が固着された防護材は、第1に高強度繊維のみからなる防護材よりも銃弾衝突時にその衝突エネルギーを減ずる作用が大きいことと、第2に浮力発生材が内側に存在することにより、クッションの機能を果たして全体として銃弾の衝撃を抑えることができるからである。この2つの作用による効果は、出刃包丁・アイスピックなどの鋭利な刃物の場合も同様に生じ、刃物の先端が着用者に激しく衝突し、打撲による内出血、内部臓器の損傷や骨折などの被害が出ることを抑制することができる。
(第2考案)
また、第1考案において、アラミド繊維材料にヌープ硬度が500kgf/mm2(5GPa)以上で平均粒径が70μm〜150μmの範囲〔粒度が#100〜#220の範囲(JISR 6001)〕の硬質無機物粒子を固着させた第1防護材と、アラミド繊維材料にヌープ硬度が500kgf/mm2以上で平均粒径が400μm〜500μmの範囲〔粒度が#30〜#46の範囲(JISR 6001)〕の硬質無機物粒子を固着させた第2防護材とを備え、保護を受ける側からの視点で外側に前記第2防護材を配置し、前記第1防護材を前記第2防護材よりも内側に配置し、前記浮力発生材を前記第1防護材よりも内側に配置することもできる。
本考案であれば、採用する第1防護材の粒子、第2防護材の粒子の組において、第2防護材の粒子の大きさを第1防護材の粒子の大きさより大きく設定し、さらに、上記各防護材の粒子の大きさを上記各範囲に設定することにより、鋭利な刃物による斬り付け、突き刺しに対して防護機能を向上させることができるとともに機動性、装着性を良好に保持できる。
これは、粒子の大きな第2防護材がより外側に存在しているので、出刃包丁などの斬り付けに対して、刃物に大きな硬質無機質粒子が衝突し、アラミド繊維に刃物が直接に接触することを抑制するのではないかと考えられる。
本考案者が行った実験では、平均粒径が400μm〜500μmの範囲であると、刃物の斬り付けによって繊維材料が切り裂かれることが少なくなった。
また、粒子が上記第2防護材の粒子大きさ範囲を超えて大きくなりすぎると、粒子間の隙間面積が大きくなり、突き刺しの場合、粒子の隙間から刃物の先端が突き抜けてしまう不都合が生じる。また、上記範囲を超えて粒子が大きくなりすぎると、粒子と繊維材料の接触面が小さくなり、粒子固着強度が低下するので斬り付けに対して十分な防御性を発揮することが難しくなる。
また、第2防護材に比べて小さい粒子を含有させた第1防護材は、第2防護材と同様に刃物の進入を防止するために設けられるものであることは変わりはないが、平均粒径を70μm〜150μmの範囲に設定することにより、鋭利な刃物の突き刺しに対して、大きな抵抗を示すことができる。これは、粒子の大きさが小さいことにより、粒子間の隙間から刃物の先端が貫通する惧れがなくなるためであり、また、粒子が小さいことにより第1防護材の柔軟性が高いので、第2防護材を貫通した刃物の先端が第1防護材に当たるときに、第1防護材が刃物を包みこむように変形することにより、突き刺し力の係る時間を長く、かつ突き刺し力を受け止める防護服の変形幅を大きくすることにより、突き刺しの衝撃力が第1防護材を貫通する力に変換されることを抑制することができるためと予想される。第1防護材の貫通防止機能は第1防護材を複数枚、一枚一枚が別々に動ける状態で重ねた場合に、さらに効果が高まる。
また、第1防護材は、第2防護材に比べて柔軟性、動きやすさに優れているので、第1防護材を多数枚数設けても、身体防護具の装着性、機動性を損なうことがない。
このように刃物の斬り付けに対する防護機能の高い、平均粒径400μm〜500μmの範囲の第2防護材を保護を受ける側からの視点で外側に配置し、突き刺しに対する防護機能の高い、平均粒径70μm〜150μmの範囲の第1防護材を内側に配置することにより、軽く、機動性が高く、かつ出刃包丁・アイスピックなどの鋭利な刃物などに対しても十分な防護機能を備えた身体防護服を提供することができる。
このような特長を有する第1防護材と第2防護材の配置構成に加えて、浮力発生材を第1防護材よりも内側に配置することにより、刃物や銃弾を受けることによる身体の衝撃を低減して、機能の高い救命胴衣を提供できる。
(第3考案)
また、第2考案において、前記第1防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径が90μm〜120μmの範囲〔粒度が#120〜#150の範囲(JISR 6001)〕であり、かつ硬質無機物粒子の固着量が150g/m2〜200g/m2であり、更に硬質無機物粒子の主成分が炭化珪素、アルミナ、シリカ、ダイヤモンド、窒化珪素から選ばれた1種又は2種以上の成分から構成することもできる。
本考案であれば、前記第1防護材の平均粒径を上記範囲とした、炭化珪素などの前述の硬質無機物粒子を用いることにより、柔軟性を確保しつつ少ない必要枚数で、鋭利な刃物に対して高い防護性を備えることができる。
(第4考案)
また、第2考案又は第3考案において、前記第2防護材の積層枚数が1〜5枚の範囲であり、かつ前記第1防護材の積層枚数を2〜20枚の範囲に設定し、前記浮力発生材の積層枚数を2〜20枚の範囲に設定することもできる。
本考案であれば、第2防護材を積層する枚数を1枚〜5枚の範囲とすることにより、上記範囲の大きな粒子を用いても、身体防護服のある程度の柔軟性、機動性を備えたままで前記した防刃性能を高く維持できる。また、第1防護材を重ねる枚数を2枚〜20枚の範囲に設定したことにより、前述した第1防護材の突き刺し力の係る時間を長く、かつ突き刺し力を受け止める防護服の変形幅を大きくする効果を増大させ、第2防護材を突破した刃先が身体まで達することを抑制することができる。さらに、前記浮力発生材の積層枚数を2〜20枚の範囲に設定することによって、所定の浮力を確保する上において、複数層から構成されることによって刃物及び銃弾のショックを低減することができる。
(第5考案)
また、第1考案から第4考案のいずれか一つに記載の考案において、前記浮力発生材を構成する材質を高分子量ポリエチレン繊維とすることもできる。
(第6考案)
また、第1考案から第4考案のいずれか一つに記載の考案において、前記浮力発生材を構成する材質をポリエチレン発泡樹脂とすることもできる。
(第7考案)
また、第1考案から第6考案のいずれか一つに記載の考案において、前記救命胴衣の首の周りに前記浮力発生材の輪形塊部を設けることもできる。
本考案であれば、救命胴衣の着用者が負傷しても首周辺の浮力が強いので、水面から着用者の顔を出すことが確実に確保される。
以下、説明したように、本考案の各構成であれば、軽く、機動性が高く、かつ出刃包丁・アイスピックなどの鋭利な刃物、角の尖った凶器などに対しても十分な防護機能を備えた、防護救命胴衣を提供できる。また、防弾の機能を有する高強度繊維からなる防護服に救命胴衣を単純に付け加えただけの構成に比べて、救命胴衣に刃物や銃弾が衝突してもその衝撃を著しく抑えることができた。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は第1の救命胴衣の斜視図、図2は第2の救命胴衣の一部切欠展開図、図3は図1のIII−III線における縦部分断面図である。
図1に示すように、この救命胴衣1は前面部2と背面部3と側面部4a,4bとを備えており、外観が大略、ベスト形の救命胴衣となっている。なお、通常の救命胴衣と同様に着用者の身体から救命胴衣だけが離脱しないように、身体に固定する結束バンド、結束ベルト等が設けられているが図では省略して描いている。
図2は外布13の一部を切欠いた図である。図2に示すように展開時には、この救命胴衣1は背骨にほぼ一致する中心線7に対して略左右対称形に形成してある。側面部4は前面部2の左右に設けられる一対の前面側面部4a,4bと、背面部3の左右に設けられる一対の背面側面部4c,4dとを備えており、前面側面部4a,4bと背面側面部4c,4dとを互いに着脱が自在になるようにそれぞれの重ね合わせ領域にマジックテープ(登録商標)8が縫い付けてある。図2においては背面側面部4c,4d側のマジックテープ8,8が見えている状態であり、前面側面部4a,4bの裏面にマジックテープが設けられている。
救命胴衣1の中心線7のほぼ中央部には頭を出す開口9が形成してあり、その開口9に繋がる位置にマジックテープで着脱自在に開閉できる切開接合部10が形成してある。
次に、防護ユニットの救命胴衣への固定方法について説明する。
図2に示すように、刃物や銃弾から身体を保護する防護ユニットは、正面部2には胸及び腹を守る大型の防護ユニット15−1が取り付けられ、背面部3には背中を守る大きな防護ユニット15−2が取り付けられている。前面側面部4a,4bには側面の小型の防護ユニット15a,15bが取り付けられている。各防護ユニットは身体の曲面に対応する方向に湾曲している。
防護ユニットの救命胴衣への固定方法としては、図1に示すように防護ユニット15を収容袋18内に入れて、その収容袋18を救命胴衣の基布に固定する方法がある。他には、図2に示すように防護ユニット15の裏面をそのまま救命胴衣の基布に固定する方法がある。
収容袋18を使用する方法の場合は、図1に示すように、前面部2と背面部3と2つの側面部4a,4bにそれぞれ収容袋18が形成してあり、その収容袋18内に各防護ユニット15を収容するようにしてある。収容袋18は防護ユニット15の周りを全て縫い付けたり又は固着したりなどして、防護ユニット15を収容袋18から取り出すことができないように構成することもできるが、通常は、救命胴衣1のみを洗濯などができるように、収容袋18の上部、下部又は側部にマジックテープ、ファスナー等の開閉自在部材を取り付けることが多い。図2に示すような上側が狭く、下側が広い形の防護ユニット15−1,15−2を使用する場合は、収容袋18の下側に防護ユニット15を挿入する入口を設け、その入口にしっかりと入口を閉じる留め具(図示せず)を設けることになる。留め具は着用者の操作又は救命胴衣の製造業者の操作によって開閉自在にすることができる。
一方、図2に示すように、防護ユニット15の裏面をそのまま救命胴衣の基布に固定する方法の場合は、各防護ユニット15の裏面に接着剤を塗布して基布に固定したり、基布と防護ユニット15の裏面にそれぞれマジックテープを取り付け、防護ユニット15を救命胴衣から着脱自在に構成することもできる。なお、基布は外布13と内布14の間に設けられる。
救命胴衣1は図3に示すように外布13と内布14の間に、身体から遠い外側から前記防護構成材料で作られた防護ユニット15、前記浮力発生材16が順に配設されている。浮力発生材16は、救命胴衣1を着用する人の想定体重と防護ユニット15の合計の重さに対して充分な浮力を得る体積が必要であり、救命胴衣1に逢着、接着などの手段によって救命胴衣1の基布(図示せず)、内布13又は防護ユニット15などに取り付けられる。少なくとも防護ユニット15が配置される身体領域には浮力発生材16を配設することが好ましい。また、救命胴衣のほとんどの面積に浮力発生材16を積層することもできる。
図1及び図2に示す構成では、救命胴衣1の首の周りに浮力発生材16の輪形塊部17が縫い付けられており、首と肩の動きを妨げないように救命胴衣1としての浮力を増大させている。また、両肩の上の位置には浮力端20,20が取り付けられており、その浮力端20,20は発泡スチロール等の大きな浮力を発生する部材で構成されている。
救命胴衣の全体に比べて、肩や首の周辺に浮力発生材16を多く配置することにより、万一、着用者が負傷、気絶した場合でも少なくとも着用者の口と鼻を水面上のレベルよりもかなり上に位置させ、波等によって息がしずらいことがないように設計して安全性を向上させている。
救命胴衣1を着用する時には、まず、図2に示す切開接合部10を開けて開口9を大きくした状態で頭を入れる。そして切開接合部10を閉じることにより、頭を出した状態で救命胴衣1を肩にかけた状態とする。その後、図示しない結束バンド等を身体に固定するとともに、前面側面部4a,4bと背面側面部4c,4dのマジックテープ8,8を身体の側面で接合させて装着する。
次に、防護ユニット15を構成する上述の防護構成材料について説明する。図1〜図3において説明した防護ユニット15は少なくとも上述した防護構成材料を含んで構成される。
前記硬質無機物粒子の材質のヌープ硬度は少なくとも500kgf/mm2であることが好ましい。
繊維材料としては、例えば、全芳香族ポリアミド繊維材料が使用でき、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸等があり、全芳香族ポリアミド繊維材料の代表的なものとしては、アラミド繊維が例示できる。
防護材を複数枚重ねて構成する場合は、一枚一枚の防護材が防護材面に直角(刃物等が突き刺さる方向)に対して別々に動ける状態で重ねることが好ましい。
繊維材料とは織物や不織布などの繊維で構成されたを含む。
前記アラミド繊維の引っ張り強度は、22g/dtex以上なら高い方が好ましいが、一般的には、22〜30g/dtexの範囲にあるものを使用することが多い。
第1防護材は、硬質無機物粒子を固着したアラミド繊維材料であり、硬質無機物粒子としては、炭化珪素、シリカ、酸化アルミニウム、炭化ホウ素、ガーネット、などのセラミック類を主成分とする粒子を採用することができる。例えば、好適な例としては、アルミナ(Al23)や、炭化珪素(SiCなど)や、シリカ(SiO2)等が例示できる。
硬質無機物粒子の存在により、銃弾、爆発物による破片、鋭利な刃物等を変形、磨耗させ、また、粒子の破砕や脱落により衝撃エネルギーを吸収し、分散させることにより、銃弾及び刃物の貫通能力を低下させることができる。また、第1防護材の粒子の大きさは防刃機能及び柔軟性の関係により、70μm〜150μmの範囲であることが好ましく、90μm〜120μmであることがより好ましく、さらに95μm〜105μmであることがより好ましい。
粒子の大きさは大きすぎると、重く、曲がりにくくなり、装着性が低下するとともに、アラミド繊維表面に隙間なく均一に塗布することが難しく、突き刺し時において、粒子と粒子の隙間から刃物が通りやすくなる傾向がある。逆に、粒子の大きさが小さくなりすぎると、衝撃エネルギーの吸収の効果が低下して、刃物が通りやすくなる。
粒子の固着量は、防護服が許容する重量等によっても変わるが、硬質無機物粒子として、炭化珪素粒子(SiCなど)を採用した場合は、150g/m2〜200g/m2の範囲、好ましくは、160g/m2〜180g/m2の範囲に設定される。また、第1防護材に採用する硬質無機物粒子のヌープ硬度としては、500kgf/mm2以上、好ましくは800kgf/mm2以上であることが良い。
アラミド繊維材料に炭化珪素粒子などの硬質無機物粒子を含有させる方法は、通常、一般に使用される方法が使用できる。例えば、ポリアミド繊維にアクリル系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂などの接着剤を、コーティング法などの公知の方法で、アラミド繊維等の片面又は両面に接着層を形成した後、シリコン粒子を塗装、静電塗装して、必要により乾燥処理を施すことにより製造される。また、アラミド繊維材料の内部に前記粒子を含浸させた状態で固定することにより、アラミド繊維材料に粒子を固着させても良い。なお、水性のアクリル系接着剤を用いると、良好な固着性を備えた第1防護材を製造できる。
第2防護材を構成する硬質無機物粒子としては、第1防護材と同様のセラミック類を主成分とする粒子を採用することができ、例えば、第2防護材の好適な例としては、炭化珪素粒子やシリカが例示できる。
第2防護材に使用する硬質無機物粒子のヌープ硬度も第1防護材と同様に、500kgf/mm2以上、好ましくは800kgf/mm2以上であることが好ましい。硬質無機物粒子の平均粒径は、上述の通り、斬り付け防止機能を高めるために400μm〜500μmの範囲であることが好ましい。
アラミド繊維材料に硬質無機物粒子を含有させる方法は、上述したような一般に使用される方法が使用できる。
また、第2考案において、第2防護材の硬質無機物粒子として炭化珪素(SiC)を使用し、その粒子の大きさ範囲を400μm〜500μmとし、粒子の固着量を400g/m2〜700g/m2、好ましくは550g/m2〜670g/m2の範囲としたものを採用することもできる。
前記浮力発生材16としては、ポリエチレン発泡樹脂を0.2mm〜0.8mm程度の厚さでシート化したものを10枚〜20枚程度積層したもので構成することが好ましい。このような多数枚積層した構成では、後述する実験における衝撃吸収材として機能させることができる。このことは防護ユニット15内に浮力発生材16を収容した構成も採用できることを意味する。なお、ポリエチレン発泡樹脂を収容した防護ユニット15よりもさらに内側に浮力発生材16としてのポリエチレン発泡樹脂を配置することもできる。この構成であれば、より強力な浮力を得ることができる。
図4は実施例1〜実施例10、比較例A、比較例Bの各防護構成材料の構成例、およびその実験結果を示す図である。
(1)防護構成材料の内容
パラ系アラミド繊維(帝人株式会社製、テクノーラ、引張強度25cN/dtex)からなる紡績糸で作成した織物(目付:360g/m2、厚み:0.9mm、引張強度1.46kN/cm)を用い、これにドクターナイフによってウレタン溶液(大日本インキ株式会社製、溶剤系ウレタン「クリスボンAD−865HV」、固型分濃度50重量%)を乾燥後のコート量が200g/m2になるようにコーティングして、硬質無機物材料を付着させた後、120℃で15分間乾燥器に入れて溶剤を除去した。これを測定するのに適当な大きさにカットした。
硬質無機物材料はその粒度を1サンプルにつき1種類用いるようにして1〜3種類作成した。これらを積層し、場合によっては衝撃吸収材を最下層に加えた(実施例2、実施例3参照)。
この防護構成材料を下記の評価方法によって評価し、その結果を図10の最下行に示した。
なお、図4中の実施例1のTN織物※1、実施例2のTN※2、実施例3のαゲル※3は、下記に示すとおりである。
TN織物※1:帝人株式会社製 高強力高弾性率繊維「テクノーラ」からなる紡績糸織物
TN※2:帝人株式会社製 高強力高弾性率繊維「テクノーラ」からなるフェルト
αゲル※3:株式会社シーゲル製のシート状ゲル「αゲル」
(2)防護性能の評価方法
粘土層(縦20cm×横20cm×高さ10cm、工作用油粘土:文房堂製、桂印油土)の上面を平坦にし、その上にサンプル生地を置く。そして、垂直に立てて固定した2本のガイド柱によって定位置に落下するようにした錘の先端にアイスピック(高久産業株式会社製)又は出刃包丁(株式会社マサヒロ製)を、刃先が下向きになるように錘の重量を調節する。サンプルを3枚積層してその上面と出刃包丁の刃先の間隔が100cmとなるようにして錘ごと出刃包丁を自由落下させる。
防護性能は、アイスピックまたは出刃包丁の刃先がサンプルの裏面から突き出た長さ(L)と下の粘土が凹んだ深さ(D)を測定し(単位:mm)、ともに値が小さいほうがより防護性能が高いと判断する(○、△、×の3段階評価)。
但し、Lが5mm以上の値のとき、Dがいくら小さくても防護性能は低い(判定×)と判断する。Lが5mmより小さい場合に限り、Dの値により10mm未満を○(合格)、10mm〜20mmの間を△(合格)、20mmを超えると×(不合格)と判定する。そして、総合判定はアイスピック又は出刃包丁の評価の悪い方で行う。なお、出刃包丁は試験毎に取り替えた。また、積層重量は、5.0kg/m2以上5.5kg/m2未満として、各実施例および比較例の性能比較を行った。
(3)実験結果の考察
図4の実験結果により、以下のことが推察できる。
1. 実施例1の第一層の粒子(#40)が大きく、第二層の粒子(#150)が小さい標準的構成であれば実用上十分な防刃性能が得られる。
2. 第2実施例、第3実施例は、本実施形態に使用した防護構成材料の概念に含まれる構成であり、TN、αゲルなどを設けることにより、防刃性能を更に高めることができる。
3. 実施例4は実施例1の第一層と第二層を逆に配置したものであるが、実施例1と遜色ない防刃性能を確保することができる。
4. 実施例5は第一層の粒度は変えずに、第二層の粒度を大きいもの(#80)を採用した構成であるが、実施例1と比較すると、若干、防刃性能が低下していることが分かる。粒度の違う硬質無機物粒子を固着した防護材を重ねる効果を証明していると言える。
5. 実施例6は第一層の粒度をかなり大きなもの(#16)を採用した構成であるが、この程度の大きさであれば、実用上問題はないと言える。
6. 比較例Aは第一層の粒度を極めて大きなもの(#10)を採用した構成であるが、防刃性能が実用上、問題のあるレベルまで低下している。実施例6と比較例Aを比べることにより、硬質無機物粒子の大きさの上限の程度が判明する。
7. 実施例7は第一層の粒度は変えずに、第二層の粒度をかなり小さいもの(#360)を採用した構成であるが、この程度の大きさであれば、実用上問題はないと言える。
8. 比較例Bは第一層の粒度は変えずに、第二層の粒度を極めて小さいもの(#440)を採用した構成であるが、防刃性能が実用上、問題のあるレベルまで低下している。実施例7と比較例Bを比べることにより、硬質無機物粒子の大きさの下限の程度が判明する。
9. 実施例8、実施例9、実施例10は、無機物粒子をα―アルミナから代えた構成を示したもので、ヌープ硬度がある程度の大きさがあれば、実用上、問題がないが、実施例10で示されるように、ヌープ硬度が1.55と低いCaF2のようなものであると、実用上十分な防刃性能を得ることが難しくなる。
(第2考案に関する実施例)
以下、主に上記第2考案に関する実施例について説明する。
(1)第1防護材の作成
パラ系アラミド繊維(デュポン社製、ケブラー[登録商標]やアコーディス社製(又は帝人製)、トワロン[登録商標])からなる繊維糸を用いて織物(例えば、ケブラー、品番A704F、840デニール)を作り、その織物にドクターナイフによって、アクリル系樹脂を均一にコーティングし、100μmの炭化珪素粒子を固着量170g/m2となるように均一に付着させ、高温の乾燥機内に入れてサンプルを作成した。このサンプルを測定するのに適した大きさにカットして、所定枚数、積層してサンプルを構成した。
炭化珪素粒子を固着させた後の第1防護材の重量は、380g/m2、その厚さは、0.5mmであった。
(2)第2防護材の作成
パラ系アラミド繊維(帝人株式会社製、テクノーラ[登録商標])からなる繊維糸を用いて織物を作り、その織物にドクターナイフによって、水性のアクリル系樹脂を均一にコーティングし、硬質無機質粒子として450μmの炭化珪素粒子を620g/m2となるように均一に付着させ、高温の乾燥機内に入れて防護性測定サンプルを作成した。このサンプルを測定するのに適した大きさにカットして、所定枚数、積層してサンプルを構成した。
上記のようにして製造される第2防護材としては、帝人株式会社製、ルーブルストーン(品番MS0100#36)を採用した。炭化珪素粒子を固着させた後の第2防護材の重量は、1074g/m2、その厚さは、1.5mmであった。
(3)繊維配列シートの用意
超高分子量ポリエチレンを用いた繊維配列シートとしては、東洋紡株式会社のダイニーマ(登録商標)の(品番UD−SB2又はUD−SB3)を使用した。繊維配列シートの重量は、150g/m2、そのシートの厚さは、0.21mmであった。
(4)全芳香族ポリアミド繊維を用いたフェルトの用意
帝人株式会社製、テクノーラ[登録商標]の(品番EF0400又はEF0600)を使用した。テクノーラ(EF0400)の重量は、400g/m2、そのシートの厚さは、2.3mmであり、テクノーラ(EF0600)の重量は、600g/m2、そのシートの厚さは、3.7mmであった。
(5)防護性性能評価
人体に相当する粘土層の上面にサンプルを置き、引張圧縮試験機のロードセルの下部にアイスピック又は出刃包丁を下向きに固定する。そして、所定のクロスヘッド速度で圧縮動作を開始させ、成人男性が体重を乗せて体当たりしたときのエネルギーである25J(ジュール)の衝撃をかけてアイスピック又は出刃包丁によりサンプルを突き刺した。そして、サンプルから突出するアイスピック又は出刃包丁の突出長さ(mm)と、粘土層に形成される凹部の深さ(mm)を測定した。
通常、身体防刃服における突き刺しに対しては、突出長さが5mm以下であれば、十分な防御性があると判断されている。
(6)実験結果
図5は、第2防護材、第1防護材、繊維配列シート、フェルトの単位面積当たりの重量(g/m2)と各部材の厚さ(mm)のデータを示す。
図6は外側から第2防護材、第1防護材、フェルトを配列したサンプル1〜サンプル4の具体的な積層枚数と、それらサンプル1〜サンプル4のアイスピック、出刃包丁の突き刺しに対応する実験結果を表にしたものである。なお、図11に示すサンプル1は、外側から第2防護材22(ルーブルストーン)を1枚、第1防護材21を7枚、フェルト23(EF0600)を1枚配列した構成である。
図7及び図8はサンプル5〜サンプル11の実験結果を示した図であり、これらのサンプル5〜サンプル11は全て、少なくとも第1防護材と繊維配列シートを備えた構成である。サンプル6、サンプル10は第1防護材と繊維配列シートのみで構成してあり、サンプル5、サンプル8は第1防護材、繊維配列シート及び第2防護材(ルーブルストーン)で構成してあり、サンプル7、サンプル11は第1防護材、繊維配列シート及びフェルトで構成してあり、サンプル9は第2防護材、第1防護材、繊維配列シート及びフェルトを含んで構成してある。
なお、サンプル6,7,10及び11は参考例である。
図6〜図8に示すように、サンプル1〜サンプル11の実験結果は全て、出刃包丁・アイスピック共に、その突出長さは、5mm以下の範囲であり、粘土の凹部も20mm以下の衝撃の少ない範囲であり、実用上、十分な防刃機能を備えた身体防護服を提供できた。
図9及び図10は本実施例に対する比較例を示したもので、図9は、アラミド繊維(ケブラー、品番A713F)、繊維配列シート、フェルトの単位面積当たりの重量(g/m2)と各部材の厚さ(mm)のデータを示し、図10は比較例の実験結果を示す。
図10の比較例1はアラミド繊維(ケブラー)9枚とフェルト1枚の構成、比較例2はアラミド繊維10枚とフェルト1枚の構成、比較例3は繊維配列シート20枚の構成、比較例4は繊維配列シート25枚の構成を示す。比較例1〜比較例4を上記と同じ条件のアイスピック、出刃包丁などの突き刺し実験を行ったところ、出刃包丁、アイスピック共に36mm〜63mmの突出量があり、刃先が完全に貫通してしまった。粘土に対して刃先が入ってしまうので粘土凹み量は3mm以下の小さい値になっている。
サンプル1〜サンプル11からも分かるように、本実施例の防護ユニットであれば、各サンプル構成例において積層重量が4.0kg/m2〜7.0kg/m2程度の軽いものであり、積層厚さが8.0mm〜11mmの非常に薄いものであるにものかかわらず、成人男子が体ごとぶつかった衝撃である25Jの突き刺し力に対して、実用上、十分な防御性を発揮できることが確認できた。
なお、サンプル1〜サンプル11に対する、刃物の斬り付けに対する防御性については、成人男子3人が実際に刃物を持って斬り付ける実験を行ったところ、第2防護材を備えたサンプル1〜サンプル5、サンプル8、サンプル9については、実用上十分な斬り付け防護機能を備えることが判明した。
また、第2防護材を備えていないサンプル6、サンプル7、サンプル10、サンプル11については第1防護材を9枚以上とすることにより、斬り付けに対しても十分な防護機能を発揮できることが実験により判明した。
本考案の一実施形態に係る救命胴衣の斜視図。 本考案の一実施形態に係る救命胴衣の一部切欠展開図。 本考案の一実施形態に係る救命胴衣の縦断面図。 実施例1〜実施例10、比較例A、比較例Bの各防護構成材料の構成例、およびその実験結果を示す図。 本実施例に係る、第2防護材、第1防護材、繊維配列シート、フェルトの単位面積当たりの重量(g/m2)と各部材の厚さ(mm)のデータを示す図。 本実施例のサンプル1〜サンプル4の実験結果を示す図。 本実施例のサンプル5・8及び参考例のサンプル6・7の実験結果を示す図。 本実施例のサンプル9及び参考例のサンプル10・11の実験結果を示す図。 比較例に係るアラミド繊維、繊維配列シート、フェルトの単位面積当たりの重量(g/m2)と各部材の厚さ(mm)のデータを示す図。 比較例1〜比較例4の実験結果を示す図。 防護構成材料の一例を示す縦断面図であり、サンプル1の構成を示す図。
符号の説明
1…救命胴衣、16…浮力発生材、17…輪形塊部。

Claims (7)

  1. 防護構成材料と浮力発生材とを重ねた領域部分を胴衣の少なくとも一部に有する救命胴衣であって、
    前記防護構成材料は、防護材を複数枚重ねて構成した防護構成材料であって、前記防護材は、合成樹脂製のシート状物又は繊維材料からなる布帛状物の少なくとも片側面に平均粒径が10μm〜1700μmの範囲の硬質無機物粒子を固着させることによって構成されており、前記複数枚の防護材の内、少なくとも一枚の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径と、他の防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径とを異ならせてあり、
    さらに、前記平均粒径が異なる硬質無機物粒子の最も小さい平均粒径が10μm〜170μmの範囲であり、最も大きい平均粒径が250μm〜1700μmの範囲であり、
    人体側からの視点で外側に前記防護構成材料を配置し、前記浮力発生材を前記防護構成材料よりも内側に配置し、
    前記防護構成材料の重量増にかかわらず前記浮力発生材による浮力によって、水中による救命機能を実現するように前記浮力発生材の体積を設定したことを特徴とする防護救命胴衣。
  2. 請求項1に記載の防護救命胴衣において、アラミド繊維材料にヌープ硬度が500kgf/mm2以上で平均粒径が70μm〜150μmの範囲の硬質無機物粒子を固着させた第1防護材と、アラミド繊維材料にヌープ硬度が500kgf/mm2以上で平均粒径が400μm〜500μmの範囲の硬質無機物粒子を固着させた第2防護材とを備え、保護を受ける側からの視点で外側に前記第2防護材を配置し、前記第1防護材を前記第2防護材よりも内側に配置し、前記浮力発生材を前記第1防護材よりも内側に配置した防護救命胴衣。
  3. 請求項2に記載の防護救命胴衣において、前記第1防護材に固着された硬質無機物粒子の平均粒径が90μm〜120μmの範囲であり、かつ硬質無機物粒子の固着量が150g/m2〜200g/m2であり、更に硬質無機物粒子の主成分が炭化珪素、アルミナ、シリカ、ダイヤモンド、窒化珪素から選ばれた1種又は2種以上の成分から構成した防護救命胴衣。
  4. 請求項2から請求項3のいずれか一項に記載の防護救命胴衣において、前記第2防護材の積層枚数が1〜5枚の範囲であり、かつ前記第1防護材の積層枚数を2〜20枚の範囲に設定し、前記浮力発生材の積層枚数を2〜20枚の範囲に設定した防護救命胴衣。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の防護救命胴衣において、前記浮力発生材を構成する材質を高分子量ポリエチレン繊維とする防護救命胴衣。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の防護救命胴衣において、前記浮力発生材を構成する材質をポリエチレン発泡樹脂とする防護救命胴衣。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の防護救命胴衣において、前記救命胴衣の首の周りに前記浮力発生材の輪形塊部を設けた防護救命胴衣。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010013297A1 (ja) * 2008-08-01 2010-02-04 有限会社平野商事 防弾具および防弾服
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