JP3141714B2 - 電気機械変換素子を使用した駆動装置 - Google Patents

電気機械変換素子を使用した駆動装置

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JP3141714B2
JP3141714B2 JP06309488A JP30948894A JP3141714B2 JP 3141714 B2 JP3141714 B2 JP 3141714B2 JP 06309488 A JP06309488 A JP 06309488A JP 30948894 A JP30948894 A JP 30948894A JP 3141714 B2 JP3141714 B2 JP 3141714B2
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龍一 吉田
泰弘 岡本
稔 桑名
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気機械変換素子を
使用した駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動軸に結合された電気機械変換素子に
鋸歯状波駆動パルスを供給して駆動軸を軸方向に変位さ
せ、この駆動軸に摩擦結合させた移動部材を軸方向に移
動させるアクチユエ−タが知られている(以下、このよ
うなアクチユエ−タを「インパクト型アクチユエ−タ」
と呼ぶ)。
【0003】図8はこのようなインパクト型アクチユエ
−タをカメラのレンズの駆動に応用した一例を示す斜視
図であつて、移動部材であるレンズの鏡筒71を支持す
る支持体72の摺動嵌合部72a、72bが駆動軸73
に摺動自在に摩擦接触して嵌合している。また、駆動軸
73は、フレ−ム77の支持部75、76により軸方向
に変位自在に支持されている。厚み方向に変位する圧電
素子78の一端は駆動軸73の軸方向端部に固定され、
また、圧電素子78の他の端部はフレ−ム77に固着さ
れ、圧電素子78の厚み方向の変位により、駆動軸73
は軸方向に変位する。
【0004】また、74は板ばねで、図示しない小ねじ
により支持体72の摺動嵌合部72a、72bに、図8
で下側から固定されている。板ばね74の中央部分には
上向きに屈曲した屈曲部74aが形成されているが、こ
れは屈曲部74aが駆動軸73に圧接し、適当な摩擦力
を接触部に発生させるためのものである。
【0005】図8に示す駆動機構において、図9の
(a)で示すような緩やかな立ち上がり部とこれに続く
急速な立ち下がり部からなる波形の駆動パルスを圧電素
子78に印加すると、駆動パルスの緩やかな立ち上がり
部では圧電素子78が緩やかに厚み方向の伸び変位を生
じ、駆動軸73は軸方向に矢印a方向へ移動する。
【0006】このとき、駆動軸73と支持体72の摺動
嵌合部72a、72bとの摩擦力、及び駆動軸73と板
ばね74の屈曲部74aとの摩擦力が、圧電素子78に
より駆動軸73に加えられた力以下であれば、支持体7
2は駆動軸73と摩擦結合した状態で駆動軸73と共に
矢印a方向に移動し、レンズ鏡筒71は矢印aで示す方
向に移動する。
【0007】一方、駆動パルスの急速な立ち下がり部で
は、圧電素子78は急速に厚み方向の縮み変位を生じる
ので、駆動軸73は軸方向に矢印aと反対方向に急速に
に移動する。
【0008】このとき、駆動軸73に摺動嵌合部72
a、72bで支持されている支持体72は、その慣性力
により駆動軸73と支持体72の摺動嵌合部72a、7
2bとの摩擦力、及び駆動軸73と板ばね74の屈曲部
74aとの摩擦力に打ち勝つて実質的にその位置に留ま
るので、レンズ鏡筒71は移動しない。
【0009】上記波形の駆動パルスを連続して圧電素子
78に印加することにより、圧電素子78は厚み方向に
異なる速度で伸縮し、レンズ鏡筒71を矢印aで示す方
向へ連続して移動させることができる。レンズ鏡筒71
を矢印aと反対方向に移動させるには、図9の(b)で
示すような急速な立ち上がり部とこれに続く緩やかな立
ち下がり部からなる波形の駆動パルスを圧電素子78に
印加することで達成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うな駆動装置では、接触部に摩擦力を発生させるため、
駆動軸に板ばねを直接圧接しているため、駆動軸が軸方
向に正方向と負方向で異なる速度で往復運動すると、板
ばねもその運動方向に弾性変形し、板ばねの駆動軸との
接触部が支持体に対して相対的に変位し、駆動軸の往復
運動による変位を支持体に正確に伝達することができ
ず、この結果、移動部材である支持体を十分に移動させ
ることができないなどの不都合がある。この発明は上記
課題を解決することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、静止部材と、前記静止部材にその伸縮方
向の一端を固定された電気機械変換素子と、前記電気機
械変換素子の伸縮方向の他の一端に結合され、前記電気
機械変換素子の伸縮方向に移動できるように支持された
駆動部材と、前記駆動部材に摩擦結合され、前記電気機
械変換素子の伸縮方向に移動できるように支持された移
動部材と、前記駆動部材と移動部材との間に摩擦力を発
生させる摩擦力付加手段と、前記電気機械変換素子の伸
びと縮みを異なる速度で行うように前記電気機械変換素
子に電流を供給できる電気回路とからなる電気機械変換
素子を使用した駆動装置において、前記摩擦力付加手段
は、移動部材に固定され押付力を発生する弾性部材と、
前記弾性部材により発生する押付力を駆動部材に伝える
べく前記弾性部材と駆動部材との間に配置され、前記押
付力と駆動部材の移動により発生する摩擦力を前記移動
部材に伝えるよう移動方向に対して前記移動部材に緩み
なく嵌合された挟み込み部材とから構成されることを特
徴とする。
【0012】そして、前記挟み込み部材及び移動部材と
駆動部材の接触部は、弾性率500kgf/mm2 以上
の材料で構成するとよい。
【0013】また、前記挟み込み部材及び移動部材と駆
動部材の接触部は、駆動部材と異種の材料で構成すると
よく、駆動部材を高分子繊維強化複合体で構成し、挟み
込み部材及び移動部材と駆動部材の接触部を金属材料も
しくは金属化合物材料で構成するとよい。
【0014】さらに、前記挟み込み部材及び移動部材と
駆動部材の接触部に発生する磨耗粉を排出する排出溝を
挟み込み部材及び移動部材と駆動部材の接触部に設ける
ことができる。この場合、移動部材と駆動部材の接触
部、及び挟み込み部材の接触部を断面V字状にするとよ
い。
【0015】また、前記移動部材の駆動部材接触部を移
動部材と別体で構成とすることができる。
【0016】
【作用】摩擦力付加手段を構成する挟み込み部材は駆動
部材の移動方向に対して移動部材に緩みなく嵌合されて
いる。これにより弾性部材により発生する押付力は移動
部材に対して変位しない挟み込み部材を介して駆動部材
に伝えられるので、駆動部材が軸方向に正方向と負方向
に異なる速度で移動しても弾性部材が弾性変形すること
なく、移動部材を高速で安定して駆動することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
この実施例では移動体の駆動軸接触面を別体の部品によ
り構成し、駆動軸接触部位の形状や、材料の選択が自由
に行えるように構成されている。
【0018】図1及び図2はこの発明に係る電気機械変
換素子を使用した駆動装置の構成を説明する斜視図で、
図1は分解した状態を、図2は組立状態を示す。駆動装
置10は静止部材1、圧電素子2、駆動軸3、スライダ
4などから構成される。
【0019】静止部材1は略円筒形状をなし、その一端
部1aは図示しない装置への取り付け部である。静止部
材1には圧電素子2を収納する穴1b、及びスライダ4
を収納する穴1cが形成されており、穴1bと穴1cと
の間には仕切り板1gが、また静止部材1の穴1c側の
端にも端板1hが形成されている。
【0020】圧電素子2は、静止部材1の穴1cに収納
されると共に、その一端は静止部材1の穴1cの一方の
壁面1fに接着固定され、他端は駆動軸3の端部3aに
接着固定される。
【0021】駆動軸3は、静止部材1の仕切り板1gに
設けた軸受孔1dと端板1hに設けた軸受孔1eにより
軸方向に移動自在に支持され、圧電素子2の厚み方向の
伸縮により駆動軸3は軸方向に往復移動する。
【0022】7は板ばねで、静止部材1の一端の軸受孔
1eから僅かに突出している駆動軸3を軸方向に押え込
むように、ビス9により静止部材1の端板1hに固定さ
れている。これにより、駆動軸3は所定の力で圧電素子
2に押付けられ、その押付力はビス9の締め加減により
調整することができる。
【0023】スライダ4は、駆動軸3に摩擦接触する本
体部4aと、駆動すべき部材、例えばレンズ保持枠など
を固定する取付部4eとを備えている。本体部4aはそ
の中央部分に切り欠き部4bが形成されると共に、切り
欠き部4bの左右の壁面部には駆動軸3が貫通する孔4
dが設けられている。また、欠き部4bには駆動軸3の
略下半分に接触する断面半円形状の溝4cが形成されて
いる。取付部4eにはその下面にレンズ保持枠など駆動
すべき部材を取り付けるビスが貫通する取付穴4fが設
けてある。
【0024】切り欠き部4bには、孔4dを貫通する駆
動軸3に対して上から接触する挟み込み部材5が嵌挿さ
れ、挟み込み部材5の下面には駆動軸3の略上半分に接
触する断面半円形状の溝5aが形成されている。挟み込
み部材5は切り欠き部4bの左右の壁面に緩み無く嵌合
するように構成されている。
【0025】また、挟み込み部材5は、ビス8でスライ
ダ4の本体部4aに固定される板ばね6によつて駆動軸
3に押付けられて摩擦接触し、その押付力はビス8の締
め加減により調整することができる。
【0026】図3は、駆動軸3と、スライダ4の本体部
4aと挟み込み部材5との接触部分の構成を示す断面図
であつて、スライダ4の本体部4aに形成された切り欠
き部4bには挟み込み部材5が嵌挿される。挟み込み部
材5の上面に設けた突条5aが、ビス8で本体部4aに
固定されている板ばね6により下方に押付けられ、挟み
込み部材5は駆動軸3に適当な押付力で摩擦接触する。
【0027】図4は、前記した図1及び図2に示す駆動
装置10をレンズ保持枠の移動に適用した例を示す斜視
図で、駆動装置10の同一部材には図1と同一符号を付
し、詳細な説明は省いた。
【0028】20はレンズスタンドであり、21は台、
23は柱で、柱23は台21にビス22で固定されてい
る。24はア−ム部材で、柱23にビス25で固定され
ている。駆動装置10は、静止部材1の一端の取り付け
部1aがア−ム部材24に取付られ、ビス26で固定さ
れている。
【0029】駆動装置10のスライダ4の取付部4eの
下面には、レンズLの保持枠12がビス13で取付られ
ている。
【0030】上記実施例における駆動装置10の駆動
は、図8に示した従来のものと同様で、図9(a)に示
すような緩やかな立ち上がり部とこれに続く急速な立ち
下がり部からなる波形の駆動パルスを圧電素子2に印加
すると、駆動パルスの緩やかな立ち上がり部では、圧電
素子2が緩やかに厚み方向の伸び変位を生じ、駆動軸3
は軸方向に矢印a方向へ変位する。このため、駆動軸3
に摩擦結合しているスライダ4も矢印a方向へ移動する
ので、スライダ4に取り付けられているレンズLの保持
枠12を矢印a方向へ移動させることができる。
【0031】駆動パルスの急速な立ち下がり部では、圧
電素子2が急速に厚み方向の縮み変位を生じ、駆動軸3
も軸方向に矢印aと反対方向へ変位する。このとき、駆
動軸3に摩擦結合しているスライダ4は、その慣性力に
より駆動軸3との間の摩擦結合力に打ち勝つて実質的に
その位置に留まり、移動しない。
【0032】なお、ここでいう実質的とは、矢印a方向
と、これと反対方向のいずれにおいてもスライダ4と駆
動軸3との間に滑りを生じつつ追動し、駆動時間の差に
よつて全体として矢印a方向に移動するものも含むこと
を意味している。どのような移動形態になるかは、与え
られた摩擦条件に応じて決定される。
【0033】上記波形の駆動パルスを連続して圧電素子
2に印加することにより、レンズLの保持枠12を矢印
aで示す方向へ連続して移動させることができる。
【0034】レンズ保持枠12を矢印aと反対方向へ移
動させるときは、図9(b)に示すような急速な立ち上
がり部とこれに続く緩やかな立ち下がり部からなる波形
の駆動パルスを圧電素子2に印加することで達成でき
る。
【0035】以上説明した駆動装置では、駆動軸3とス
ライダ4との間に摩擦力を発生させる挟み込み部材が設
けられ、挟み込み部材5はビス8によりスライダ4の本
体部4aに固定される板ばね6により駆動軸3に押付け
られて摩擦接触しており、また、挟み込み部材はスライ
ダ4に緩みなく嵌合されて、スライダ4に対して変位す
ることがない。板ばね6はスライダ4に対して変位しな
い挟み込み部材を介して駆動軸3に接触して押付力を伝
えるから、圧電素子2により駆動軸3が軸方向に正方向
と負方向に異なる速度で往復駆動しても、板ばね6が駆
動軸3の移動方向に弾性変形することがない。
【0036】次に、スライダと挟み込み部材の材料の弾
性率と駆動速度の関係について説明する。図5は、スラ
イダと挟み込み部材の材料として、弾性率の異なるステ
ンレススチ−ル(SUS)、リン青銅、亜鉛(Zn)、
アルミニウム(Al)、高分子繊維強化複合体であるP
PS(GF(グラスフアイバ−)40%含有)、高分子
繊維強化複合体であるPC(GF(グラスフアイバ−)
20%含有)、PC(ポリカ−ボネイト)、PE(ポリ
エチレン)を選択し、圧電素子に印加する駆動パルスの
周波数25kHzの条件おいて、移動速度を測定した結
果を示すものである。
【0037】この結果からみて、スライダと挟み込み部
材の材料の弾性率が低いと、駆動軸に摩擦接触するスラ
イダと挟み込み部材は、駆動軸の運動方向に弾性変形を
起し、移動速度が低下するものと判断される。この実験
結果によれば、スライダと挟み込み部材の材料の弾性率
は、500kgf/mm2 以上の材料で構成されること
が望ましい。
【0038】スライダと挟み込み部材の材料を金属もし
くは金属化合物とし、駆動軸の材料も金属もしくは金属
化合物で構成すると、接触面に焼き付き(駆動軸とスラ
イダ、挟み込み部材がくつついてしまう現象)が起こつ
た。しかし、スライダと挟み込み部材を金属もしくは金
属化合物で構成し、駆動軸を高分子繊維強化複合体で構
成した場合は焼き付きは起きなかつた。この構成を逆に
して、スライダと挟み込み部材を高分子複合材料で構成
し、駆動軸を金属もしくは金属化合物で構成した場合
は、駆動軸の重量が高分子繊維強化複合体で構成した場
合よりも重くなり、駆動系の共振周波数が低下して移動
速度が低下した。
【0039】この実験結果からみて、駆動軸は高分子繊
維強化複合体で構成し、スライダと挟み込み部材は金属
もしくは金属化合物で構成することが望ましい。
【0040】次に、スライダと挟み込み部材の形状につ
いて説明する。本発明の駆動機構を長時間使用している
と、駆動軸とスライダ、挟み込み部材の接触面が摺動に
より磨耗し、発生する磨耗粉が接触面に詰まつて動作性
能を低下させる。この対策として、前記した図1に示す
実施例におけるスライダ4の欠き部4bに形成された駆
動軸3の略下半分に接触する断面半円形状の溝4cと、
挟み込み部材5の下面に形成された駆動軸3の略上半分
に接触する断面半円形状の溝5aに代えて、図6及び図
7に示すように、それぞれの溝を断面V字状の溝とした
変形例が提案される。
【0041】図6に示すものは、図1に示す実施例にお
けるスライダの欠き部4bに形成された溝4cと、挟み
込み部材5の下面に形成された溝5aを、それぞれ断面
V字状の溝4m、5mとしたもので、駆動軸とスライ
ダ、挟み込み部材の接触面の摺動により発生する磨耗粉
が、断面V字状の溝4m、5mの谷の部分(駆動軸に接
触しない)に押し出されて排出される。
【0042】また、図7に示すものは、スライダの本体
部4aの中央部分に駆動軸3に沿つて断面V字状の溝を
持つ切り欠き部4nを形成し、また、挟み込み部材5に
は下面に断面V字状の溝5nを形成したもので、スライ
ダの本体部4aの切り欠き部4nに挟み込み部材5を上
から嵌挿して駆動軸と接触させる。本体部4aの切り欠
き部4nの左右には、挟み込み部材5の端面周辺に当接
する***部分4pを設け、挟み込み部材5が駆動軸の移
動に追従し、スライダの本体部4aと独立して軸方向に
移動しないように構成されている。この構成によれば、
挟み込み部材5を取り除くことによつてスライダの図中
上方を開放することができ、駆動軸の軸方向以外の方向
からスライダの着脱が可能となる。
【0043】図6、及び図7には図示されていないが、
上記した2つの変形例においても、挟み込み部材は、ビ
スによりスライダの本体部に固定される板ばねにより駆
動軸に押付けられて摩擦接触するもので、その押付力が
ビスの締め加減により調整できる点は、図1に示す実施
例と全く同様である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の電気機
械変換素子を使用した駆動装置では、駆動部材と移動部
材との間の摩擦力を発生させる摩擦力付加手段が、移動
部材に固定されて押付力を発生する弾性部材と、弾性部
材により発生する押付力を駆動部材に伝える挟み込み部
材から構成される。挟み込み部材は駆動部材の移動方向
に対して移動部材に緩みなく嵌合されているから、挟み
込み部材は移動部材に対して変位することがない。
【0045】この構成により、弾性部材により発生する
押付力は、移動部材に対して変位しない挟み込み部材を
介して駆動部材に伝えられるので、駆動部材が軸方向に
正方向と負方向に異なる速度で往復駆動されたとき、弾
性部材がその駆動部材の移動方向に弾性変形することが
なく、移動部材を高速で安定して駆動することができ
る。
【0046】そして、移動部材と挟み込み部材は、弾性
率は500kgf/mm2 以上の材料で構成すると駆動
軸の運動方向に弾性変形を起すことがない。
【0047】駆動部材を高分子繊維強化複合体で構成
し、移動部材と挟み込み部材を金属もしくは金属化合物
で構成することにより、接触面に焼き付きを起すことが
なく、安定して駆動することができる。
【0048】また、駆動部材と、移動部材及び挟み込み
部材の接触面を、断面V字状の溝で構成するときは、接
触面の摺動により発生する磨耗粉を、効率よく排出する
ことができ、動作性能を低下させることなく、長期間に
わたり安定して駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電気−機械変換素子を使用した駆動
装置の構成を説明する分解した状態の斜視図。
【図2】図1に示す駆動装置の組立状態を示す斜視図。
【図3】図1に示す駆動装置の駆動軸と、スライダの本
体部及び挟み込み部材との接触部分の構成を示す断面
図。
【図4】図1に示す駆動装置をレンズ保持枠の移動に適
用した例を示す斜視図。
【図5】スライダ及び挟み込み部材の材料の弾性率と移
動速度の関係を示す図。
【図6】スライダと挟み込み部材の形状の第1の変形例
を示す斜視図。
【図7】スライダと挟み込み部材の形状の第2の変形例
を示す斜視図。
【図8】従来の電気機械変換素子を使用した駆動装置の
構成を示す斜視図。
【図9】電気−機械変換素子に印加する駆動パルスの波
形の一例を示す図。
【符号の説明】
1 静止部材 2 圧電素子 3 駆動軸 4 スライダ 5 挟み込み部材 6 板ばね 7 板ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−368484(JP,A) 特開 平3−145978(JP,A) 特開 平3−289368(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止部材と、 前記静止部材にその伸縮方向の一端を固定された電気機
    械変換素子と、 前記電気機械変換素子の伸縮方向の他の一端に結合さ
    れ、前記電気機械変換素子の伸縮方向に移動できるよう
    に支持された駆動部材と、 前記駆動部材に摩擦結合され、前記電気機械変換素子の
    伸縮方向に移動できるように支持された移動部材と、 前記駆動部材と移動部材との間に摩擦力を発生させる摩
    擦力付加手段と、 前記電気機械変換素子の伸びと縮みを異なる速度で行う
    ように前記電気機械変換素子に電流を供給できる電気回
    路と、からなる電気機械変換素子を使用した駆動装置に
    おいて、 前記摩擦力付加手段は、 移動部材に固定され押付力を発生する弾性部材と、 前記弾性部材により発生する押付力を駆動部材に伝える
    べく前記弾性部材と駆動部材との間に配置され、前記押
    付力と駆動部材の移動により発生する摩擦力を前記移動
    部材に伝えるよう移動方向に対して前記移動部材に緩み
    なく嵌合された挟み込み部材とから構成されることを特
    徴とする電気機械変換素子を使用した駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記挟み込み部材及び移動部材と駆動部
    材の接触部が、弾性率500kgf/mm2 以上の材料
    で構成されることを特徴とする請求項1記載の電気機械
    変換素子を使用した駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記挟み込み部材及び移動部材と駆動部
    材の接触部が、駆動部材と異種の材料で構成されること
    を特徴とする請求項1記載の電気機械変換素子を使用し
    た駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動部材が高分子繊維強化複合体で
    構成され、前記挟み込み部材及び移動部材と駆動部材の
    接触部が金属材料で構成されることを特徴とする請求項
    3記載の電気機械変換素子を使用した駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動部材が高分子繊維強化複合体で
    構成され、前記挟み込み部材及び移動部材と駆動部材の
    接触部が金属化合物材料で構成されることを特徴とする
    請求項3記載の電気機械変換素子を使用した駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記挟み込み部材及び移動部材と駆動部
    材の接触部に発生する磨耗粉を排出する排出溝を挟み込
    み部材及び移動部材と駆動部材の接触部に設けたことを
    特徴とする請求項1記載の電気機械変換素子を使用した
    駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記移動部材と駆動部材の接触部、及び
    挟み込み部材の接触部を断面V字状にすることを特徴と
    する請求項6記載の電気機械変換素子を使用した駆動装
    置。
  8. 【請求項8】 前記移動部材の駆動部材接触部を移動部
    材と別体とすることを特徴とする請求項1記載の電気機
    械変換素子を使用した駆動装置。
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