JP3141657B2 - 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置 - Google Patents

補助ブレーキ併用型ブレーキ装置

Info

Publication number
JP3141657B2
JP3141657B2 JP05298255A JP29825593A JP3141657B2 JP 3141657 B2 JP3141657 B2 JP 3141657B2 JP 05298255 A JP05298255 A JP 05298255A JP 29825593 A JP29825593 A JP 29825593A JP 3141657 B2 JP3141657 B2 JP 3141657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
valve
brake
pressure
air passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05298255A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07149229A (ja
Inventor
蓮太郎 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP05298255A priority Critical patent/JP3141657B2/ja
Publication of JPH07149229A publication Critical patent/JPH07149229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3141657B2 publication Critical patent/JP3141657B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大型バス等の制動に供さ
れる補助ブレーキ併用式ブレーキ装置に係り、詳しくは
排気弁の故障時における制動力の確保を図る技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のサービスブレーキとしては、一
般に、ブレーキペダルで操作されるドラムブレーキやデ
ィスクブレーキ等の摩擦ブレーキが使用されている。と
ころが、摩擦ブレーキでは、長い下り坂で頻繁な使用を
行った場合等にフェード現象やベーパロック現象が生じ
る他、ブレーキシューやブレーキパッド等も摩耗するた
めに点検や保守に多大の手間を要してランニングコスト
も高くなりがちであった。また、摩擦ブレーキは、制動
時に運動エネルギを熱に変換して大気中に放出するもの
であるため、発進・停止の頻度が高い路線バス等では、
省エネルギの観点からも問題があった。
【0003】そこで、バス,トラック等の大型車両にお
いては、サービスブレーキによる制動を補助する補助ブ
レーキとして、排気ブレーキや運動エネルギを回収して
これを発進時や加速時に利用する制動エネルギ回生装置
等が従来より使用されている。制動エネルギ回生装置に
は、フライホイール式や発電式等もあるが、特公平4−
64900号公報や特公平5−1168号公報等に記載
された蓄圧式のものが性能やコストの面から主流となっ
ている。この制動エネルギ回生装置は、作動油タンクと
アキュムレータとの間に、油圧のポンプ/モータを接続
したものである。ポンプ/モータは、動力伝達系部材に
連結されており、車両の制動時にはポンプとして作動し
て、作動油タンク内の作動油をアキュムレータに圧送す
る。また、車両の発進あるいは加速時には、アキュムレ
ータからポンプ/モータに高圧作動油を供給し、ポンプ
/モータをモータとして作動させて車両の駆動輪を駆動
する。
【0004】例えば、この種の制動エネルギ回生装置
(補助ブレーキ)を併用するブレーキ装置では、アキュ
ムレータの蓄圧量や車速等に基づき、制動時におけるサ
ービスブレーキと補助ブレーキとの寄与割合を適宜変更
している。このような制御を行うため、補助ブレーキに
種々の油圧制御用電磁弁等を設けて補助制動力側の出力
制御を行う一方、サービスブレーキがエアを駆動源とす
るものでは、サービスブレーキを次のように構成して主
制動力側の出力制御を行っている。
【0005】すなわち、ブレーキペダルにより駆動され
るブレーキバルブとホイールブレーキを駆動するエア倍
力装置とを接続する駆動用エア配管に差圧弁を設け、供
給されるエア圧が高くなった場合にのみサービスブレー
キを作動させる一方、駆動用エア配管における差圧弁の
上流側と下流側とを連通するバイパスエア配管に電磁式
の切換弁を設け、この切換弁を駆動することによりエア
圧をそのままエア倍力装置に供給可能としている。ま
た、駆動用エア配管に接続する排気用エア配管に電磁式
の排気弁を設け、この排気弁を適宜駆動することにより
エア倍力装置からエアを排気し、サービスブレーキによ
る制動を行わないようにしたり、その制動力を減少させ
たりしている。そして、ECU(電子制御ユニット)に
より、切換弁と排気弁とを適宜駆動制御することによ
り、ブレーキペダルの踏込量(すなわち、入力)に対す
るサービスブレーキの作動量を増減させて主制動力側の
出力制御を行うのである。
【0006】また、このような補助ブレーキ併用式ブレ
ーキ装置では、排気弁が故障して開放位置で固着した場
合にもサービスブレーキの制動力を確保できるように、
排気用エア配管にブレーキバルブから供給されるエア圧
で作動する遮断弁(安全弁)を設け、ブレーキペダルの
踏み込み量が大きい場合には排気用エア配管を遮断する
ようにしている。
【0007】図5には、排気用エア配管に設けられた従
来の遮断弁を示してある。この図において、50は遮断
弁47の本体を形成するバルブハウジングであり、上端
部にコントロールポート52が形成されている他、側面
には第1入力ポート51aと出力ポート53とが形成さ
れ、更に下端部には第2入力ポート51bが形成されて
いる。コントロールポート52は、エア配管48を介し
て、図示しないブレーキバルブに接続している。また、
第1,第2入力ポート51a,51bは、相互に連通す
るエア配管44a,44bを介して、図示しないエア倍
力装置の入力ポートに接続している。そして、出力ポー
ト53は、エア配管45を介して図示しない排気弁に接
続している。一方、バルブハウジング50内には、上下
に摺動するコントロールピストン56と弁体57とが配
設されると共に、これらコントロールピストン56と弁
体57とをそれぞれ上方に付勢するリターンスプリング
58,59が設けられている。
【0008】この遮断弁47は、通常時(非作動時)に
は、図5に示した状態となっており、第1入力ポート5
1aから流入したエアが矢印で示したようにコントロー
ルピストン56内の連通孔61を経由して出力ポート5
3に流れる。したがって、図示しないECUが排気弁を
適宜開放駆動することにより、エア倍力装置内に供給さ
れていたエアが排気され、サービスブレーキによる制動
が行われなくなったり、その制動力が減少する。一方、
図6には遮断弁47の作動時の状態を示してある。すな
わち、運転者がブレーキペダルを踏み込むと、エア配管
48を介してブレーキバルブからのエアがコントロール
ポート52に流入する。そして、そのエア圧と排気弁側
圧力との差圧が所定の値(カット圧)に達すると、コン
トロールピストン56がリターンスプリング58のばね
力に打ち勝って下降し、コントロールピストン56の下
端面が弁体57に当接する。これにより、連通孔61が
閉塞され、排気弁が全開位置で固着した場合にも、第1
入力ポート51aと出力ポート53との連通が遮断され
てエアの排気が阻止され、その結果、エア倍力装置には
ブレーキバルブからのエア圧が直接供給されることにな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の補助ブレーキ併
用式ブレーキ装置には、以下の問題点があった。上述し
た遮断弁47は、排気弁が全開位置で固着した場合、コ
ントロールピストン56の排気弁側には大気圧が作用す
ることになるため、エア圧と大気圧との差圧がカット圧
に達すると、遮断弁47が作動して、エアの排気を阻止
する。ところが、何らかの原因により排気弁が半開位置
あるいは小開位置で固着した場合には、排気抵抗により
エアの排出が円滑に行われず、出力ポート53に背圧が
作用する。この背圧は、リターンスプリング58と同様
に、コントロールピストン56を上方に付勢するように
働くため、前述したカット圧を上昇させる。その結果、
ブレーキペダルを踏み込んでも遮断弁47がすぐには作
動せず、エア倍力装置からエアが排気され続けることに
よって、サービスブレーキの効きが悪くなる虞があっ
た。尚、排気弁が全閉位置で固着した場合には、遮断弁
47の作動に拘わらず排気が行われないため、このよう
な不具合は発生しない。
【0010】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、排気弁の故障時にも遮断弁が確実に作動して制動力
が確保されるようにした補助ブレーキ併用型ブレーキ装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の補助ブレーキ併用型ブレーキ装置は、ブレ
ーキペダルによって作動されるサービスブレーキの他
に、補助ブレーキを具えた補助ブレーキ併用型ブレーキ
装置であって、ブレーキペダルの操作量に応じ、エアタ
ンクからの高圧エアを調圧するブレーキバルブと、この
ブレーキバルブから供給された高圧エアにより作動し、
車両のホイールブレーキを駆動するエア倍力装置と、前
記ブレーキバルブと前記エア倍力装置とを接続する第1
エア通路と、この第1エア通路に介装され、ブレーキバ
ルブ側のエア圧とエア倍力装置側のエア圧との差が所定
値以上になった場合にのみ、ブレーキバルブ側からエア
倍力装置側への高圧エアの流通を許容する差圧弁と、前
記第1エア通路における差圧弁の上流側と下流側とを連
通するバイパスエア通路と、前記ブレーキバルブと前記
エア倍力装置との間に設けられ、前記ブレーキバルブか
らの高圧エアを前記差圧弁を介して前記エア倍力装置に
供給可能な第1のポジションと、前記高圧エアを前記バ
イパスエア通路を介して前記エア倍力装置に供給可能な
第2のポジションとの間で切換えられる切換弁と、前記
切換弁と前記エア倍力装置との間で、前記第1エア通路
に第2エア通路を介して接続し、第1のポジションで第
2エア通路を開放して該エア倍力装置から高圧エアを排
気し、第2のポジションで第2エア通路を遮断する排気
弁と、前記切換弁と前記排気弁とを駆動制御することに
より、サービスブレーキ側の制動力を可変制御する制動
力制御手段と、前記排気弁よりも前記第1エア通路側の
前記第2エア通路に介装されると共に前記第1エア通路
における前記差圧弁の上流側に第3エア通路を介して接
続され、第3エア通路から供給されるエア圧が所定値以
上となった場合に第2エア通路を遮断し、且つ第2エア
通路の排気弁側のエア圧により第2エア通路を遮断する
方向に付勢されるコントロールピストンを有する遮断弁
とを具えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の補助ブレーキ併用型ブレーキ装置で
は、急制動時等にブレーキペダルを強く踏み込むと、補
助ブレーキの作動中であっても、差圧弁を介してブレー
キバルブからのエアが供給されたエア倍力装置が作動
し、同時に遮断弁にもブレーキバルブからのエアが第3
エア通路を介して供給され、エア倍力装置からの排気通
路が遮断される。この際、第2エア通路の排気弁側のエ
ア圧が高まると、コントロールピストンは第2エア通路
の管路を遮断する方向に付勢される。したがって、排気
弁が半開位置や小開位置で固着して排気ポートに背圧が
作用すると、従来装置とは逆にカット圧は低下し、ブレ
ーキペダルの踏み込みにより遮断弁が確実に作動する。
【0013】
【実施例】以下、大型リヤエンジンバス(以下、単にバ
スと記す)に搭載された、本発明に係る補助ブレーキ併
用型ブレーキ装置の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1には、本実施例の制動エネルギ回生装置7(補
助ブレーキ)の概略構成を示してある。同図に示したよ
うに、縦置きに配置されたエンジン1およびトランスミ
ッション2の前端に、プロペラシャフト3を介してスル
ーシャフト型のディファレンシャルユニット4が連結し
ており、駆動輪5にエンジン1の駆動力を伝達する。
【0014】ディファレンシャルユニット4の前端に
は、ドライブシャフト6を介して制動エネルギ回生装置
7のギヤボックス8が連結している。そして、ディファ
レンシャルユニット4内で図示しないディファレンシャ
ルキャリア(すなわち、駆動輪5)が回転すると、ギヤ
ボックス8に内蔵された増速ギヤ9,10も回転する。
また、ギヤボックス8にはドッグクラッチ11が内蔵さ
れており、増速ギヤ10の回転力が、このドッグクラッ
チ11を介して、斜板式アキシャルプランジャ型のポン
プ/モータ12に伝達される。
【0015】ドッグクラッチ11は、ECU13に駆動
制御されて、接続あるいは切断状態となる。また、ポン
プ/モータ12も、ECU13に駆動制御される傾転シ
リンダ(図示せず)に付勢されて内蔵する斜板14の傾
転角が変わり、ポンプとモータ間の機能の切換えや吐出
量の変更が行われる。ECU13には、アクセル開度を
検出するアクセルセンサ15,ブレーキ圧を検出するブ
レーキ圧センサ16,車速を検出する車速センサ17,
蓄圧量を検出する蓄圧センサ18,エンジン1の制御を
行うガバナコントロールユニット19等から種々の情報
が入力する。ECU13は、これらの情報を演算処理し
て制動エネルギ回生装置7の作動態様を決定し、ドッグ
クラッチ11やポンプ/モータ12等を駆動制御する。
【0016】ポンプ/モータ12は、それぞれ低圧配管
20と高圧配管21とを介して、作動油を貯留する作動
油タンク22と窒素ガス封入式のアキュムレータ23と
に接続している。高圧配管21の管路には、アキュムレ
ータ23に隣接して、電磁式の遮断弁24が設けられて
いる。この遮断弁24は、通常時にはポンプ/モータ1
2側からアキュムレータ23側へのみ作動油を流通させ
る逆止弁として作動するが、ECU13に付勢されると
アキュムレータ23側からポンプ/モータ12側へも作
動油を流通させる。
【0017】一方、図2には、本実施例のサービスブレ
ーキの概略構成を示してある。このブレーキはエアオー
バハイドロリックブレーキであり、高圧エアによりエア
倍力装置であるエアマスタを駆動してブレーキ液を加圧
した後、これをホイールシリンダに送給してホイールブ
レーキを駆動する。同図中、30はブレーキペダル31
により駆動されるブレーキバルブであり、その入力側に
はエア配管32を介して高圧エア供給源たるエアタンク
33が接続している。また、ブレーキバルブ30の出力
側は、第1エア通路を構成するエア配管34,35,3
6を介して、エアマスタ37の入力側に接続している。
更に、エアマスタ37の出力側は、オイル配管38を介
して、ホイールブレーキ39内のブレーキシリンダ40
に接続している。尚、図2では、エアマスタ37やホイ
ールブレーキ39等を一組しか示していないが、エアマ
スタ37はブレーキ系統ごとに設けられており、ホイー
ルブレーキ39は各車輪に設けられている。
【0018】エア配管34,35の間には差圧弁41が
介装されており、ブレーキバルブ30側(すなわち、上
流側)のエア圧エアマスタ37側(すなわち、下流
側)のエア圧との差が所定値以上になった場合にのみ、
上流側から下流側へエアを流通させるようになってい
る。また、エア配管34にはバイパスエア配管42が接
続されており、差圧弁41を迂回して、ブレーキバルブ
30からのエアを下流側に送給する。エア配管35およ
びバイパスエア配管42とエア配管36との間には、電
磁式3ポート2位置型の切換弁43が介装されている。
この切換弁43はECU13に駆動制御されて、付勢さ
れた第1のポジションでは、エア配管35とエア配管3
6とを連通させてバイパスエア配管42を遮断し、消勢
された第2のポジション(図2に示した状態)では、エ
ア配管35を遮断してバイパスエア配管42とエア配管
36とを連通させる。
【0019】エア配管36には、第2エア通路を構成す
るエア配管44,45を介して、電磁式2ポート2位置
型の排気弁46が接続されている。この排気弁46はE
CU13に駆動制御されて、付勢された第1のポジショ
ンではエア配管45を大気に開放し、消勢された第2の
ポジション(図2に示した状態)ではエア配管45を遮
断する。また、エア配管44,45の間には遮断弁47
が介装されており、エア配管34に接続する第3エア通
路であるエア配管48がこの遮断弁47に接続してい
る。
【0020】遮断弁47は、図3に示したように、バル
ブハウジング50の上端部に入力ポート51が形成され
ている他、側面にはコントロールポート52と出力ポー
ト53とが形成され、更に下端部には排気ポート54が
形成されている。図中、55はゴム製のエキゾーストカ
バーである。コントロールポート52は、エア配管3
4,48を介して、ブレーキバルブ30に接続してい
る。また、入力ポート51は、エア配管36,44を介
して、エアマスタ37に接続している。そして、出力ポ
ート53は、エア配管45を介して排気弁46に接続し
ている。
【0021】バルブハウジング50内には、上下に摺動
するコントロールピストン56とゴム製の弁体57とが
配設されると共に、コントロールピストン56を上方に
付勢するリターンスプリング58と、弁体57を下方に
付勢するリターンスプリング59とが設けられている。
また、入力ポート51と出力ポート53との連通部には
弁体57の下面が当接するシート面60が形成され、更
にコントロールピストンの軸心には排気ポート54に連
通する連通孔61が形成されている。尚、図3に示した
状態では、弁体57とシート面60とは当接しておら
ず、連通孔61の上部開口が弁体57により閉塞されて
いる。
【0022】以下、本実施例の作用を述べる。制動時に
おいて所定の条件が整うと、ECU13は、制動エネル
ギを圧力エネルギに変換させるべく、制動エネルギ回生
装置7を制動モードとする。すなわち、ギヤボックス8
内のドッグクラッチ11を駆動して増速ギヤ10とポン
プ/モータ12とを接続し、同時にポンプ/モータ12
内の斜板14の傾転角を変えてポンプとして機能させ
る。すると、ディファレンシャルキャリアおよび増速ギ
ヤ9,10を介して、駆動輪5の回転力が伝達され、ポ
ンプ/モータ12が回転する。これにより、作動油タン
ク22内の作動油が低圧配管20を介してポンプ/モー
タ12に吸引・加圧され、高圧配管21および遮断弁2
を介してアキュムレータ23に圧送される。圧送され
た作動油は、アキュムレータ23内に封入された窒素ガ
スを圧縮しながら蓄えられ、発進あるいは加速モード時
にECU13の指令によりアキュムレータ23から放出
される。放出された作動油は、ポンプ/モータ12をモ
ータとして駆動し、発進あるいは加速を補助した後に、
低圧配管20を介して作動油タンク22に還流する。
【0023】一方、ECU13は、補助ブレーキ(制動
エネルギ回生装置7)の作動時で、かつブレーキペダル
の踏込量が少ない場合には、切換弁43を付勢すると共
に排気弁46も適宜付勢する。これにより、ブレーキバ
ルブ30からのエアが差圧弁41により遮断される一方
で、エアマスタ37からはエアが排気され、ホイールブ
レーキ39が非作動あるいは緩制動状態となり、ブレー
キシュー等の磨耗や発熱が防止される。また、補助ブレ
ーキの非作動時の他、作動時であってもブレーキペダル
の踏込量が多い場合には、切換弁43と排気弁46とを
共に消勢する。これにより、ブレーキバルブ30からの
エアがエアマスタ37に直接作用し、ホイールブレーキ
39が作動する。そして、補助ブレーキの作動時に急制
動が行われた場合には、切換弁43と排気弁46とが付
勢されたまま、差圧弁41を経由してエアマスタ37に
エアが供給される一方、遮断弁47が作動して排気弁4
6へのエア通路を遮断する。この場合も、ブレーキバル
ブ30からのエアはエアマスタ37に直接作用し、ホイ
ールブレーキ39が作動する。
【0024】さて、ECU13は、制動エネルギ回生装
置7の駆動制御と同時に、サービスブレーキを以下のよ
うに駆動制御する。先ず、制動エネルギ回生装置7が制
動モードになると、ECU13は切換弁43を付勢する
と同時に排気弁46も適宜付勢する。すると、切換弁4
3側は第1のポジションとなり、エア配管35とエア配
管36とが連通され、バイパスエア配管42が遮断され
る。また、排気弁46側も第1のポジションとなり、エ
ア配管45が大気に開放される。尚、この際に排気弁4
6の付勢を継続して行えば、エアマスタ37内のエアが
完全に放出されるが、所定時間(例えば、1秒間)だけ
行えば、エアの放出は途中で止まる。
【0025】制動モードでは、運転者がブレーキペダル
31を浅く踏み込んでも、ブレーキバルブ30からのエ
アは差圧弁41にその通過を阻止され、同時にエアマス
タ37内のエアがエア配管36,44,45を介して排
気弁46から排気される。したがって、エアの消費量が
少なくなると共に、ブレーキシリンダ40内のブレーキ
液もエアマスタ37に還流してホイールブレーキ39が
非作動あるいは緩制動状態となる。この際、遮断弁47
のコントロールポート52には、エア配管48を介して
ブレーキバルブ30からのエア圧が作用する。ところ
が、そのエア圧はカット圧以下であるため、図3に示す
ように、コントロールピストン56は下降しない。その
ため、入力ポート51と出力ポート53とは連通状態の
ままとなり、図中に矢印で示したように、エアが排気弁
46側に流れる。
【0026】一方、制動モードで、運転者がブレーキペ
ダル31を深く踏み込み、ブレーキバルブ30からのエ
ア圧が差圧弁41の設定値より高くなると、エアは差圧
弁41を通過するようになる。また、同時に、遮断弁4
7のコントロールポート52には、ブレーキバルブ30
からのカット圧を超えるエア圧が作用する。すると、図
4に示したように、リターンスプリング58の付勢力に
打ち勝ってコントロールピストン56が下降し、リター
ンスプリング59に付勢された弁体57がシート面60
に当接する。これにより、入力ポート51と出力ポート
53とは遮断され、エアマスタ37からの排気が行われ
なくなる。したがって、差圧弁41を通過したエアは、
エア配管35,36を介して、エアマスタ37に供給さ
れ、エアマスタ37を駆動する。すると、エアマスタ3
7は、ブレーキシリンダ40に作動油を圧送し、ホイー
ルブレーキ39が作動するのである。尚、この際には、
制動エネルギ回生装置7も作動しており、車両は制動エ
ネルギ回生装置7とホイールブレーキ39との双方によ
り制動されることになる。
【0027】さて、前述したように、排気弁46がステ
ィック等により半開あるいは少開位置で固着した場合、
排気抵抗によりエアの排出が円滑に行われず、遮断弁4
7の出力ポート53には背圧が作用する。ところが、本
実施例の遮断弁47では、図3に示した非作動時におい
て、この背圧がコントロールピストン56を押し下げる
ように作用する。したがって、従来装置とは逆にカット
圧は減少することになり、ブレーキバルブ30からのエ
アがコントロールポート52から流入すると、コントロ
ールピストン56が比較的容易に下降して入力ポート5
1と出力ポート53とを遮断する。その結果、エアマス
タ37からの排気が行われなくなり、ホイールブレーキ
39による制動力が確保されるのである。また、遮断弁
47が作動すると、図4に示したように、出力ポート5
3からのエアがコントロールピストン56の連通孔61
を経由して排気ポート54から排気される。そのため、
カット圧は、リターンスプリング58のばね力のみによ
って決まるようになる。
【0028】以上で具体的実施例の説明を終えるが、本
発明の態様はこの実施例に限られるものではない。例え
ば、上記実施例はエアオーバハイドロリックブレーキに
本発明を適用したものであるが、エア倍力装置にブレー
キチャンバを用いるフルエアブレーキ等に適用するよう
にしてもよい。また、補助ブレーキとしてフライホイー
ル式や発電式等の制動エネルギ回生装置を採用してもよ
いし、排気ブレーキ装置や電磁リターダ装置を採用して
もよい。また、切換弁や排気弁を、電磁式のものに代え
て、エア駆動式のものとしてもよい。更に、遮断弁にお
ける各ポートの位置関係を適宜変更してもよいし、コン
トロールピストンや弁体の形状も本発明の目的を達成で
きる範囲で種々に変更可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明では上述したような構成を採った
ため、排気弁が半開あるいは小開位置で固着しても遮断
弁のカット圧が上昇しなくなり、サービスブレーキによ
る制動力が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補助ブレーキの全体構成を示した
概略図。
【図2】本発明に係るサービスブレーキの全体構成を示
した概略図。
【図3】本発明に係る遮断弁の非作動時の状態を示した
縦断面図。
【図4】本発明に係る遮断弁の作動時の状態を示した縦
断面図。
【図5】従来の遮断弁の非作動時の状態を示した縦断面
図。
【図6】従来の遮断弁の作動時の状態を示した縦断面
図。
【符号の説明】
7 制動エネルギ回生装置 13 ECU 30 ブレーキバルブ 31 ブレーキペダル 33 エアタンク 34〜36 エア配管 37 エアマスタ 38 オイル配管 39 ホイールブレーキ 40 ブレーキシリンダ 41 差圧弁 42 バイパスエア配管 43 切換弁 44,45 エア配管 46 排気弁 47 遮断弁 48 エア配管 51 入力ポート 52 コントロールポート 53 出力ポート 54 排気ポート 56 コントロールピストン 57 弁体 58,59 リターンスプリング 60 シート面 61 連通孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキペダルによって作動されるサービ
    スブレーキの他に、補助ブレーキを具えた補助ブレーキ
    併用型ブレーキ装置であって、 ブレーキペダルの操作量に応じ、エアタンクからの高圧
    エアを調圧するブレーキバルブと、 このブレーキバルブから供給された高圧エアにより作動
    し、車両のホイールブレーキを駆動するエア倍力装置
    と、 前記ブレーキバルブと前記エア倍力装置とを接続する第
    1エア通路と、 この第1エア通路に介装され、ブレーキバルブ側のエア
    圧とエア倍力装置側のエア圧との差が所定値以上になっ
    た場合にのみ、ブレーキバルブ側からエア倍力装置側へ
    の高圧エアの流通を許容する差圧弁と、 前記第1エア通路における差圧弁の上流側と下流側とを
    連通するバイパスエア通路と、前記ブレーキバルブと前記エア倍力装置との間に設けら
    れ、前記ブレーキバルブからの高圧エアを前記差圧弁を
    介して前記エア倍力装置に供給可能な第1のポジション
    と、前記高圧エアを前記バイパスエア通路を介して前記
    エア倍力装置に供給可能な第2のポジションとの間で切
    換えられる 切換弁と、 前記切換弁と前記エア倍力装置との間で、前記第1エア
    通路に第2エア通路を介して接続し、第1のポジション
    で第2エア通路を開放して該エア倍力装置から高圧エア
    を排気し、第2のポジションで第2エア通路を遮断する
    排気弁と、 前記切換弁と前記排気弁とを駆動制御することにより、
    サービスブレーキ側の制動力を可変制御する制動力制御
    手段と、前記排気弁よりも前記第1エア通路側の 前記第2エア通
    路に介装されると共に前記第1エア通路における前記差
    圧弁の上流側に第3エア通路を介して接続され、第3エ
    ア通路から供給されるエア圧が所定値以上となった場合
    に第2エア通路を遮断し、且つ第2エア通路の排気弁側
    のエア圧により第2エア通路を遮断する方向に付勢され
    るコントロールピストンを有する遮断弁とを具えたこと
    を特徴とする補助ブレーキ併用型ブレーキ装置。
JP05298255A 1993-11-29 1993-11-29 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置 Expired - Fee Related JP3141657B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05298255A JP3141657B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05298255A JP3141657B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07149229A JPH07149229A (ja) 1995-06-13
JP3141657B2 true JP3141657B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=17857257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05298255A Expired - Fee Related JP3141657B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3141657B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07149229A (ja) 1995-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2505431C2 (ru) Тормозная система и способ управления тормозной системой
JPS6038243A (ja) 液圧ブレーキ装置
US6102490A (en) Braking system of an automobile having a variably exhausting pump unit
JPH0653490B2 (ja) 自動車用ブレーキシステム
JP3141657B2 (ja) 補助ブレーキ併用型ブレーキ装置
JPH09240455A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2018100019A (ja) 液圧制御装置およびブレーキシステム
JPH08510423A (ja) 分配装置を形成する容量を有する流体回路
JP3530718B2 (ja) 車両の蓄圧エネルギ回生装置
JP2888322B2 (ja) 車両の回生装置付ブレーキ装置
KR100348084B1 (ko) 자동차의 언덕길 발진보조장치
JPH02114046A (ja) ホイール走行式建設機械の駐車ブレーキ制御装置
JP2874072B2 (ja) エアブレーキシステム
JP2970356B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP3547996B2 (ja) 車両のエネルギ回生ブレーキ装置
JP2871304B2 (ja) エアブレーキシステム
JP2874073B2 (ja) エアブレーキシステム
JP2915222B2 (ja) 車両の回生ブレーキ装置
JP2906831B2 (ja) エアブレーキシステム
US8226173B1 (en) Supplemental brake system
JP2871303B2 (ja) エアブレーキシステム
JP3546923B2 (ja) 車両のブレーキ圧力保持制御装置
JPH0313410Y2 (ja)
JPH0732302Y2 (ja) 制動補助装置
JP2988669B2 (ja) 車両用液圧ブレーキ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001121

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees