JP3139919U - 縦射出装置が設けられた射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降される縦射出装置が設けられた射出成形機において、プッシャプレートや加熱筒内におけるスクリュ等の可動部の自重落下を防止するための機構を比較的、廉価に提供する。
【解決手段】 加熱筒24が配設されたハウジングプレート22に対してプッシャプレート30が昇降される縦射出装置19が設けられた射出成形機11において、油圧シリンダ42と該油圧シリンダ42の油を制御するバルブ44からなり可動部30の自重落下を防止する油圧機構41を配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】 加熱筒24が配設されたハウジングプレート22に対してプッシャプレート30が昇降される縦射出装置19が設けられた射出成形機11において、油圧シリンダ42と該油圧シリンダ42の油を制御するバルブ44からなり可動部30の自重落下を防止する油圧機構41を配設する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降される縦射出装置が設けられた射出成形機に関するものである。
従来、縦射出装置が設けられた射出成形機において可動部の自重による落下を防止するものとしては、特許文献1、特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のものは、上部プレートと射出プレートの間に励磁作動ブレーキ又は無励磁作動ブレーキを設ける。また特許文献2は、射出ユニット全体を上盤に対して保持するための機構である。そしていずれもボールネジ機構を用いるので高価なものであった。また特許文献1では3枚プレートタイプのプッシャプレートと上部プレートの間に自重落下を防止する装置を設けるために装置の高さおよび重心が高くなるという問題があった。また特許文献2は、射出機構のメンテナンス時の問題や、スクリュやスクリュヘッド部の自重落下時の問題を解決することのできるものではなかった。
そこで本考案では、加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降される縦射出装置が設けられた射出成形機において、プッシャプレートや加熱筒内におけるスクリュ等の可動部の自重落下を防止するための機構を比較的、廉価に提供することを目的とする。
本考案の請求項1に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降される縦射出装置が設けられた射出成形機において、油圧シリンダと該油圧シリンダの油を制御するバルブからなり可動部の自重落下を防止する油圧機構が配設されたことを特徴とする。
本考案の請求項2に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、請求項1におけるバルブは、カウンタバランスバルブであることを特徴とする。
本考案の請求項3に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、請求項1におけるバルブは、停電時に閉となるスプリングリターン式の電磁開閉バルブであることを特徴とする。
本考案の請求項4に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、可動部の自重落下を防止する油圧機構は、ハウジングプレートとプッシャプレートとの間に配設されていることを特徴とする。
本考案の請求項5に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、ハウジングプレートを昇降するシフト機構は油圧機構からなり、可動部の自重落下を防止する油圧機構と共通の油圧源に連通されることを特徴とする。
本考案の請求項1に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機は、加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降されるにおいて、プッシャプレートや加熱筒内におけるスクリュ等の可動部の自重落下を防止するための機構を比較的、廉価に提供することができる。請求項2は、カウンタバランスバルブを用いることにより油圧回路が簡素化でき、成形時の停止にも対応できる。請求項3は、停電時に閉となるスプリングリターン式の電磁開閉バルブを用いることにより油圧回路が簡素化でき、停電時には確実に対応できる。請求項4は、ハウジングプレートとプッシャプレートの間にスクリュの自重落下を防止するための油圧機構を設けることにより油圧配管が短くでき射出装置の重心も下げることができる。請求項5は、シフト機構を油圧機構とし、スクリュの自重落下を防止するための油圧機構と同じタンクに連通させることにより油圧タンクを専用で設ける必要がない。
本考案の実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。図1は、縦射出装置に第1実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構が設けられた射出成形機の説明図である。図2は、縦射出装置に第2実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構が設けられた射出成形機の説明図である。図3は、縦射出装置に第3実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構が設けられた射出成形機の説明図である。
図1に示されるように、射出成形機11の型締装置12は、ベース盤13の四隅近傍にタイバ14が配設され、タイバ14の上方に上盤15が固定されている。そしてベース盤13と上盤15との間には、可動盤16が前記タイバ14に挿通されて型締機構17により昇降自在に設けられている。そして上盤15の下面と可動盤16の上面には固定金型と可動金型からなる成形金型が取付けられる。上盤15の上方にはノズル18を下に縦方向に縦射出装置19が設けられている。
縦射出装置19は、上盤15の上に基台20が設けられている。そして前記基台20には上方へ向けてガイドロッド21が立設されている。基台20とハウジングプレート22との間には油圧機構を用いたシフトシリンダ23によって、ハウジングプレート22等を昇降するシフト機構が配設されている。ハウジングプレート22の下方には、加熱筒24が配設され、加熱筒24の先端側には前記ノズル18が固定されている。また加熱筒24の内部には図示しないスクリュが回転可能かつ軸方向に移動可能に設けられている。またハウジングプレート22の側面には樹脂材料を供給する供給孔25が設けられている。なお縦射出装置は、基台に対してハウジングプレートを揺動可能に軸支するものなど他の配置でもよい。
ハウジングプレート22には射出用アクチュエータである射出用サーボモータ26が固定されている。そして射出用サーボモータ26の駆動は、駆動プーリ、ベルト27、2個の従動プーリ等を経て、該2個の従動プーリに固定されたボールネジ28,28に伝達されるようになっている。ボールネジ28,28は、ハウジングプレート22に対して回転可能に軸支されている。そしてボールネジ28,28は、ハウジングプレート22から上方に向けて設けられ、ボールネジ28,28の他端にはボールネジナット29,29が取付けられている。そしてボールネジナット29,29は、プッシャプレート30の中心を外した位置にそれぞれ固定されている。
縦射出装置19の上部に設けられたプッシャプレート30は、ハウジングプレート22と平行に取付けられている。そしてプッシャプレート30は、射出用サーボモータ26の駆動により前記ボールネジ28,28に取付けられたボールネジナット29,29が直線運動されることにより昇降する。プッシャプレート30には計量用アクチュエータである計量用サーボモータ31が固定され、その駆動軸がスクリュの延長軸32に接続されている。そして前記スクリュの延長軸32はプッシャプレートに対してスラスト荷重およびラジアル荷重が受けられるように軸支され、スリーブ部材等を介してスクリュ後端と固定されている。なお計量用サーボモータ31をベルト伝達によりスクリュを回転させるものとしてもよく、計量用アクチュエータは、油圧モータ等を用いてもよい。また射出用アクチュエータは、リニアモータ等を用いてもよい。
次に本考案における縦射出装置19の可動部の自重落下を防止する油圧機構41について説明する。自重落下を防止する油圧機構41は、油圧シリンダ42と該油圧シリンダ42の油を制御するバルブからなる。具体的には可動部であるプッシャプレート30とハウジングプレート22の間には、油圧シリンダ42が取付けられている。本実施形態ではプッシャプレート30の側部に張出したブラケットに油圧シリンダ42のロッド42aの端部が取付けられ、ハウジングプレート22の側部に張出したブラケットにはシリンダ部42bの基部が取付けられている。しかし油圧シリンダ42の向きは反対でもよい。そして前記油圧シリンダ42のロッド側油室に接続される管路43aと、シリンダ側油室に接続される管路43bは、連通する循環管路43を構成し、その循環管路43上に停電時に閉となるスプリングリターン式の電磁開閉バルブ44が設けられている。前記油圧シリンダ42と該油圧シリンダ42の油を制御する電磁開閉バルブ44からなる油圧機構41の数は1または2が想定される。
なお図1において、油圧シリンダ42からの油の漏洩分等を補給するための油圧源としてのポンプおよびポンプに連通されるタンクや油圧回路は省略して示している。本実施形態では、シフト機構は油圧機構を用いており、可動部の自重落下を防止する油圧機構は、シフト機構と同一の油圧源やタンクを用いることができるから専用の油圧源を持つ必要がない。
次に縦射出装置19と可動部の自重落下を防止する油圧機構41の作動について説明する。射出、保圧、計量等の成形作動時に、縦射出装置19は、射出用サーボモータ26の駆動によりプッシャプレート30およびスクリュがハウジングプレート22および加熱筒24に対して昇降する。計量時等でプッシャプレート30等が上昇する際、油圧シリンダ42の油は、ロッド42aの上昇(伸長)とともにロッド側油室から管路43a、ソレノイドがONの状態となって両側のポートが連通された電磁開閉バルブ44、管路43bを通じてシリンダ側油室へ送られる。また射出時、保圧時等でプッシャプレート30が下降する際、油圧シリンダ42の油は、ロッド42aの下降(退縮)とともにシリンダ側油室から管路43b、ソレノイドがONの状態となって両側のポートが連通された電磁開閉バルブ44、管路43aを通じてロッド側油室へ送られる。従って成形作動時に油圧機構41がプッシャプレート30等の昇降の支障となることはない。
また停電時等で射出用サーボモータ26等に電力が供給されなくなった場合は、電磁開閉バルブ44のソレノイドにも電力が供給されず、ソレノイドがOFFの状態となるので、バルブに設けられたスプリングが伸長し、電磁開閉バルブ44の両側のポート間を遮断し、電磁開閉バルブ44は閉鎖される。このことにより射出用サーボモータ26が駆動停止して、プッシャプレート30等の自重が油圧シリンダ42のロッド42aおよびピストンを介してシリンダ側油室に加えられても、シリンダ側油室からロッド側油室へ油が送られることはなく、ロッド42aおよびプッシャプレート30等は下降しない。よって本実施形態では、停電等による電力遮断があってもプッシャプレート30等が落下し、スクリュヘッド等が傷づいたり、ハウジングプレート22とプッシャプレート30が衝突し、衝撃を受けたりすることがない。
また射出用サーボモータ26やその駆動機構の交換等のメンテナンス時にも、電磁開閉バルブ44を手動でOFFにすることによりプッシャプレート30の自重落下を防止することができる。そして射出用サーボモータ26を駆動させ、プッシャプレート30を任意の位置で停止させてから電磁開閉バルブ44をOFFにすることによりプッシャプレート30を任意の高さで停止することもできる。
次に本考案の第2の実施形態について図2により説明する。図2に示す第2の実施形態において第1の実施形態の要素と同一の要素は、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態では可動部の自重落下を防止する油圧機構51は、他の駆動部と共用の油圧源であるポンプ52に接続されている。そして前記油圧シリンダ42のロッド側油室に接続される管路53aと、シリンダ側油室に接続される管路53bは連通する循環管路53を構成している。また循環管路53は、図示しないバルブを介してタンク55に接続されている。そして下方であるシリンダ側油室とタンク55の間の管路53bにはパイロットチェックバルブ54が、シリンダ側油室からの油を止められる方向に設けられる。またポンプ52に接続される管路にはスプリングリターン式の電磁開閉バルブ56が設けられている。そして電磁開閉バルブ56の送出側のポートは、パイロットチェックバルブ54にパイロット管路57を介して接続されている。
次に第2の実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構51の作動について説明する。プッシャプレート30等の上昇時にはロッド側油室から管路53a、パイロットチェックバルブ54、管路53bを介してシリンダ側油室へ油が送られる。一方プッシャプレート30等の下降時にはシリンダ側油室から管路53b、パイロット圧により開放されたパイロットチェックバルブ54、管路53aを介してロッド側油室へ油が送られる。また停電等の電力遮断時や任意の停止時には、電磁開閉バルブ56が閉鎖され、パイロットチェックバルブ54のパイロット圧が無くなるので、下方のシリンダ側油室から油が抜けなくなる。
従って第2の実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構51は、第1の実施形態と同様に、縦射出装置19の成形作動時にはプッシャプレート30等の昇降を妨げず、停電等の電力遮断時にはほぼ同時に、またはメンテナンス時には任意の位置でプッシャプレート30等の可動部を停止することができる。
次に本考案の第3の実施形態について図3により説明する。この図3に示す第3の実施形態において第1の実施形態の要素と同一の要素は、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態では可動部の自重落下を防止する油圧機構61は、ロッド側油室に接続される管路62aと、シリンダ側油室に接続される管路62bは、四方切換弁63を介して連通する循環管路62を構成している。そしてその循環管路62の管路62bにカウンタバランスバルブ64が設けられている。カウンタバランスバルブ64は、重量物の重量に見合う圧力に管路62bの油圧を調整する。なおカウンタバランスバルブ64に替えて同様の機能を持つ圧力調整バルブとチェックバルブ等の組合せとしてもよい。また四方切換弁63は他の駆動部と共用の油圧源であるポンプ65やタンク66に接続されている。
次に第3の実施形態の可動部の自重落下を防止する油圧機構61の作動について説明する。縦射出装置19のプッシャプレート30等が上昇する際は、上方のロッド側油室の油は管路62a、四方切換弁63、カウンタバランスバルブ64のチェックバルブ、管路62bを介して、シリンダ側油室へ送られ、ロッド42aが伸長する。一方、プッシャプレート30等が下降する際は、前記シリンダ側油室の油は、逆に管路62b、カウンタバランスバルブ64の圧力調整弁、四方切換弁63、管路62aを介して、ロッド側油室へ送られる。カウンタバランスバルブ64の設定圧は、計量用サーボモータ31、スクリュ等を含むプッシャプレート30の重量に見合う値と同じか僅かに小さい値に設定されている。
従って停電等の電力遮断があったとしても、カウンタバランスバルブ64によりプッシャプレート30をその位置に停止させるか、或いはゆっくりした速度で上昇または下降させることができる。また射出用サーボモータやその駆動機構であるベルト等の交換時においても、カウンタバランスバルブによりプッシャプレートを上昇または下降、或いは任意の高さに停止させておくことができる。更に計量時の背圧制御や保圧制御をプッシャプレート30等の重量相当の圧力よりも低い圧力で行う場合、射出用サーボモータ26の負荷を軽減することができる。
また本考案については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本考案の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。射出装置は、ハウジングプレートとプッシャプレートからなる2枚プレート式ではなく、ハウジングプレートと上部プレートの間にプッシャプレートが設けられた3枚プレート式でもよい。その場合可動部の自重落下を防止する油圧機構は、ハウジングプレートとプッシャプレートの間、上部プレートとプッシャプレートの間のいずれに設けてもよい。また特に電動シフト装置の場合、ハウジングプレートと、型締装置の上盤の間に可動部の自重落下を防止する油圧機構を設け、射出装置全体の落下を防止するようにしてもよい。更に型締装置が水平方向に型開閉されるように設けられ、射出装置のみが縦方向に設けられたものでもよい。また縦射出装置は、プランジャ式であって計量用スクリュが別に設けられたものでもよい。
11 射出成形機
19 縦射出装置
22 ハウジングプレート
30 プッシャプレート
42 油圧シリンダ
43 循環管路
44 電磁開閉バルブ
19 縦射出装置
22 ハウジングプレート
30 プッシャプレート
42 油圧シリンダ
43 循環管路
44 電磁開閉バルブ
Claims (5)
- 加熱筒が配設されたハウジングプレートに対してプッシャプレートが昇降される縦射出装置が設けられた射出成形機において、
油圧シリンダと該油圧シリンダの油を制御するバルブからなり可動部の自重落下を防止する油圧機構が配設されたことを特徴とする縦射出装置が設けられた射出成形機。 - 前記バルブは、カウンタバランスバルブであることを特徴とする請求項1に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機。
- 前記バルブは、停電時に閉となるスプリングリターン式の電磁開閉バルブであることを特徴とする請求項1に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機。
- 前記可動部の自重落下を防止する油圧機構は、ハウジングプレートとプッシャプレートとの間に配設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機。
- ハウジングプレートを昇降するシフト機構は油圧機構からなり、可動部の自重落下を防止する油圧機構と共通の油圧源に連通されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の縦射出装置が設けられた射出成形機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007009849U JP3139919U (ja) | 2007-12-24 | 2007-12-24 | 縦射出装置が設けられた射出成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007009849U JP3139919U (ja) | 2007-12-24 | 2007-12-24 | 縦射出装置が設けられた射出成形機 |
Publications (1)
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JP3139919U true JP3139919U (ja) | 2008-03-06 |
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