JP3138093U - 回転工具のカバー取付構造 - Google Patents

Abstract

【課題】本考案は回転刃が発生させる塵埃を集塵するカバーや、安全確保のためのカバーを異なるサイズの回転工具であっても、異なるメーカーの工具であっても、簡単に対応して装着できる回転工具のカバー取付け構造を提供する。【解決手段】工具本体１の回転刃１７が連結される回転軸２が突出する筒状ブッシュ３に締付手段４により取付ブロック５を装着し、環状アダプタ７に施された長孔８を介して環状アダプタ７をネジ９にて筒状ブッシュ３に装着し、回転刃１７の外周を覆うカバー１０を環状アダプタ７に装着したことにより、筒状ブッシュ３のサイズが異なっても環状アダプタ７の長孔８で吸収して対応できるようになる。
【選択図】図１

Description

本考案は回転刃が発生させる塵埃を集塵するカバーや、安全確保のためのカバーを異なるサイズの回転工具であっても、異なるメーカーの工具であっても、簡単に対応して装着できる回転工具のカバー取付け構造に関するものである。

従来より、手持ち型のグラインダやサンダ等の回転工具は、切削時に切削屑を撒き散らし人体に悪影響を及ぼすと共に作業環境を損なうので、これを防止するために回転刃の外周をカバーで覆い、ダクトで強制排気するようにしている。或いは、高速回転する回転刃による怪我の防止のためのカバーを装着する場合もある。そしていずれの場合も一般的に回転軸の周辺の筒状ブッシュを用いてそのカバーを装着するようにしているが、回転工具のサイズやメーカーの違いによりその筒状ブッシュの太さがまちまちであって、それぞれに対応しなければならず、不便であり、コストが高くなる欠点もあった。
実開平５−８８８６５号公報

本考案はサイズやメーカーが異なっても共通のカバーを装着できる回転工具のカバー取付構造を提供しようとするものである。

本考案の主たる特徴は、工具本体１の回転刃１７が連結される回転軸２が突出する筒状ブッシュ３に締付手段４により取付ブロック５を装着し、環状アダプタ７に施された長孔８を介して環状アダプタ７をネジ９にて筒状ブッシュ３に装着し、回転刃１７の外周を覆うカバー１０を環状アダプタ７に装着したことである。

本考案にあっては上述のようにしたから、回転軸２が突出する筒状ブッシュ３の太さが多少変わっても、環状アダプタ７の長孔８によりそれを吸収して対応できて、工具のサイズ、メーカーが異なっても単一種のカバー１０で対応できる利点がある。

また、環状アダプタ７にカバー１０が着脱できるので、カバー１０は回転刃１７の全体を覆うものでも、或いは一部を切り欠き、刃先が突出するものでも柔軟に対応できる。また集塵用のカバーでも、安全カバーでも環状アダプタ７に着脱するだけで、いずれにも適用できる利点がある。

図１は本考案の一実施例の概略を示すもので、工具本体１の回転刃１７はモータのような回転駆動部により周知の直結又は伝動により駆動されるもので、筒状ブッシュ３より突出した駆動軸２に直接又はアダプタ１４を介して回転刃１７が装着される。

カバー１０はその筒状ブッシュ３に装着されるものであるが、本考案では環状アダプタ７が介在される。この環状アダプタ７の環状の取付面には円の中心に向かって十分に長い長孔８が複数個施されている。一方、筒状ブッシュ３の外方には複数個の取付ブロック５が伸縮バンドのような適宜の締付手段４により装着される。この取付ブロック５は鉛直な垂下片の下端より外方に張出された水平片に取付孔６が施され、上記環状アダプタ７の長孔８に挿通されたボルト９を取付孔６にねじ込むことにより筒状ブッシュ３に環状アダプタ７が装着される。ここでボルト９は長孔８と取付孔６を貫通し、別途ナットで締付けるようにしても構わない。

カバー１０は中央部に施された取付部１１に環状アダプタ７を嵌合やビス止め、ねじ込み、爪と凹所との嵌合等任意の手段で装着できるもので、集塵の用途の場合はカバー１０からは排気ダクト１２が連出され、必要に応じて適所に吸気孔１３も施されている。図示例は、環状アダプタ７の外周を取付部１１に填め込み、その外周を伸縮バンドのような締付手段２４で締付けて取付けられる。

回転刃１７はグラインダやサンダのようなディスク状のもの、円鋸等であり、カバー１０との関係で、必要に応じてアダプタ１４を介して回転刃１７のカバー１０よりの突出度合いを調節できる。この場合、アダプタ１４には回転軸２にねじ込むネジ孔１５が上面に施され、下端より垂下する取付ネジ部１６は回転刃１７の中央孔を貫通し、止板１８のネジ孔１９がねじ込まれる。

（作用の説明）
図２は本考案の使用方法を示す。（ａ）は筒状ブッシュ３の径が細いものであり、その径をａとし、（ｂ）は筒状ブッシュ３の径が太い場合で、その径をｂとすると、その径の差ｃはｂ−ａとなる。そして（ｂ）の取付ブロック５の取付位置は寸法ｃだけ（ａ）の場合よりも外方に移動した位置で太い筒状ブッシュ３の外周に装着され、環状アダプタ７の長孔８に沿ってボルト９の取付位置が寸法ｃだけ外にスライドして取り付けられる。

したがって長孔８の長さ分だけ、筒状ブッシュ３の半径の変化を吸収できる。ここで筒状ブッシュ３の径が大きくなると環状アダプタ７の内縁が筒状ブッシュ３の内方に廻りこむことになるが、筒状ブッシュ３の太さが変化することがあっても、回転軸の太さは一般的に変化しないので、問題はない。

このようにして回転刃１７の外周を覆うカバー１０は、回転刃１７により生じた切り塵をダクトより集めて排除される。また、カバー１０は、グラインダーなどの場合は図示の円形となるが、回転鋸の場合はカバー１０の一部をカットし、図３及び図４のようにカバー１０より回転刃１７の一部が突出するようにするものと交換できる。このように立てて回転刃１７の一部を突出させて使用する場合は、必要に応じて回転刃１７のカバー１０の反対側を着脱自在な補助カバー２５で覆うことができる。

本考案は、グラインダーや回転カッター等の電動回転工具において、メーカーやサイズが変わって筒状ブッシュ３の径が種々異なっても、環状アダプタ７の長孔８で筒状ブッシュ３の径の大小を吸収し、同一種のカバー１０でいずれにも対応できてコストダウンを図ることができるものである。

また、同じ集塵なら集塵、安全なら安全で同じ用途であっても、環状アダプタ７を共用し、カバー１０を種々変形、例えば全体を覆うもの、或いは一部刃先が突出するように一部を切り欠いたもの等を付け替えることにより、回転刃１７の用途に合ったカバー１０を選ぶことができる。更にはカバー１０も集塵用、安全用でカバー１０の素材が異なるが、環状アダプタ７を共用していずれにも対応可能となる。

本考案の一実施例の概略分解斜視図。 同上の作用説明図で、（ａ）は筒状ブッシュが細い場合、（ｂ）は筒状ブッシュが太い場合である。 同上のカバーの変形例の平面図。 同上の正面図。

符号の説明

１は工具本体
２は回転軸
３は筒状ブッシュ
４は締付手段
５は取付ブロック
６は取付孔
７は環状アダプタ
８は長孔
９はネジ
１０はカバー
１１は取付孔
１７は回転刃

Claims (1)

1. 工具本体１の回転刃１７が連結される回転軸２が突出する筒状ブッシュ３に締付手段４により取付ブロック５を装着し、環状アダプタ７に施された長孔８を介して環状アダプタ７をネジ９にて筒状ブッシュ３に装着し、回転刃１７の外周を覆うカバー１０を環状アダプタ７に装着して成る回転工具のカバー取付構造。