JP3137148U - 変色性粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 対象物に貼着した状態で、該対象物から漏出した液体が効率的に多孔質層に吸液されて様相変化を視認できるため、意外性や装飾性が付与できると共に、吸液された液体が比較的長時間保持されることから、インジケーター等の検知手段として実用性と利便性を備えた変色性粘着性シートを提供する。
【解決手段】 透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に液体透過性の粘着層を設けた変色性粘着シート、或いは、透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に、粘着層を部分的に設けた変色性粘着シート。
【選択図】 図1
【解決手段】 透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に液体透過性の粘着層を設けた変色性粘着シート、或いは、透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に、粘着層を部分的に設けた変色性粘着シート。
【選択図】 図1
Description
本考案は変色性粘着シートに関する。詳細には、水等の液体を付着させることにより乾燥状態とは異なる様相を視認できる変色性粘着シートに関する。
従来、裏面に粘着層を設けたシート材表面に低屈折率顔料を含有する多孔質層を積層し、水等の液体を前記多孔質層に吸液させて透明化させ、下地の色調を現出させる水変色性粘着シートが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−129117号公報
前記したシートは、対象物の適宜個所に任意形状、大きさのシートを貼着し、液体が付着すると様相変化を視認でき、意外性や装飾性を高めた水変色性粘着シートである。
しかしながら、前記シートは、液体をシール表面から付着させる構成であり、付着した液体が蒸発すると元に戻るため、様相変化した状態を比較的長時間維持させることは困難であった。
しかも、前記シートをインジケーターとして使用する際、該シートを貼着する対象物自体から水等の液体が漏出する場合、シート表面に設けた多孔質層を設けた構成では該多孔質層に液体が付着し難く、また、一時的に漏出して液体が付着したとしても、その後、液体の蒸発により漏出したか否かを確認し難く、検知手段としての実用性に乏しかった。
しかしながら、前記シートは、液体をシール表面から付着させる構成であり、付着した液体が蒸発すると元に戻るため、様相変化した状態を比較的長時間維持させることは困難であった。
しかも、前記シートをインジケーターとして使用する際、該シートを貼着する対象物自体から水等の液体が漏出する場合、シート表面に設けた多孔質層を設けた構成では該多孔質層に液体が付着し難く、また、一時的に漏出して液体が付着したとしても、その後、液体の蒸発により漏出したか否かを確認し難く、検知手段としての実用性に乏しかった。
本考案は、透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸液状態で不透明であり、吸液状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に液体透過性の粘着層を設けてなる変色性粘着シートを要件とする。
更には、前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなること、前記粘着層中に着色剤を含んでなること、前記多孔質層中に着色剤を含んでなること等を要件とする。
更に、透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸液状態で不透明であり、吸液状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に、粘着層を部分的に設けてなる変色性粘着シートを要件とする。
更には、前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなること、前記多孔質層上に粘着層と着色層を併設してなること、前記粘着層中に着色剤を含んでなること、前記多孔質層中に着色剤を含んでなること、前記着色剤が顔料であること、前記透明性シート材が液体不浸透性又は難浸透性シート材であること、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に溌水性樹脂層を設けてなること、前記粘着層上に離型層を設けてなること、前記変色性粘着シートを巻芯表面に捲重したテープ形態の変色性粘着シート等を要件とする。
更には、前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなること、前記粘着層中に着色剤を含んでなること、前記多孔質層中に着色剤を含んでなること等を要件とする。
更に、透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸液状態で不透明であり、吸液状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に、粘着層を部分的に設けてなる変色性粘着シートを要件とする。
更には、前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなること、前記多孔質層上に粘着層と着色層を併設してなること、前記粘着層中に着色剤を含んでなること、前記多孔質層中に着色剤を含んでなること、前記着色剤が顔料であること、前記透明性シート材が液体不浸透性又は難浸透性シート材であること、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に溌水性樹脂層を設けてなること、前記粘着層上に離型層を設けてなること、前記変色性粘着シートを巻芯表面に捲重したテープ形態の変色性粘着シート等を要件とする。
本考案は、対象物に貼着した状態で、該対象物から漏出した液体が効率的に多孔質層に吸液されて様相変化を視認できるため、意外性や装飾性が付与できると共に、吸液された液体が比較的長時間保持されることから、インジケーター等の検知手段として好適な実用性と利便性を備えた変色性粘着性シートを提供できる。
前記透明性シート材は、透明性を有する材料であれば全て使用することができるが、好ましくは透明性プラスチックシートが用いられる。
前記透明性シート材の材質として具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリビニルアルコール、ポリアミド等のプラスチックシート、ガラス板を例示できるが、柔軟性に富み、且つ、安全性に優れたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロライド等のプラスチックシートが好適に用いられる。
なお、前記透明性とは、無色透明の他、着色透明、半透明、着色半透明であってもよい。
前記透明性シート材は、対象物に貼着した状態で結露によりシート材を透して液体が多孔質層に吸液することを防止し、且つ、対象物から漏出した液体が多孔質層に吸液された状態を比較的長時間保持するために液体不浸透性又は難浸透性シート材であることが好ましい。
前記透明性シート材の材質として具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリビニルアルコール、ポリアミド等のプラスチックシート、ガラス板を例示できるが、柔軟性に富み、且つ、安全性に優れたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロライド等のプラスチックシートが好適に用いられる。
なお、前記透明性とは、無色透明の他、着色透明、半透明、着色半透明であってもよい。
前記透明性シート材は、対象物に貼着した状態で結露によりシート材を透して液体が多孔質層に吸液することを防止し、且つ、対象物から漏出した液体が多孔質層に吸液された状態を比較的長時間保持するために液体不浸透性又は難浸透性シート材であることが好ましい。
前記粘着層は、透明性シート材の裏面に、汎用のアクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、スチレン−ブタジエン共重合体、ビニルエーテル共重合体、天然ゴム等を主体とする粘着剤のコーティングにより形成される。
また、前記粘着層には使用時の便宜を図るため剥離紙等の離型層を粘着層上に設けることが好ましい。
なお、前記粘着剤には、タック付与剤を併用したものでもよい。
また、前記粘着層には使用時の便宜を図るため剥離紙等の離型層を粘着層上に設けることが好ましい。
なお、前記粘着剤には、タック付与剤を併用したものでもよい。
前記透明性シート材上に形成される多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層である。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本考案の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本考案の多孔質層においては、水等の液体を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本考案の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本考案の多孔質層においては、水等の液体を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記多孔質層中の湿式法珪酸は、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2〜30g/m2であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2〜20g/m2である。
1g/m2未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本考案においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
1g/m2未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本考案においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
前記多孔質層は、従来より公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
次に、本考案の変色性粘着シートの具体的な構成について詳細に説明する。
前記したように、変色性粘着シートには透明性シート材が用いられる。これは、下層に多孔質層を設けるため、該多孔質層が非吸液状態では不透明であり、吸液状態では透明化して下層の様相を透視させた状態を透明性シート材表面から視認できるようにするためである。
前記透明性シート材の裏面には非吸液状態では不透明、吸液状態では透明化する多孔質層を設けてなり、更にその上面に粘着層を設けてなる。
従って、粘着シートを対象物に貼着した状態で乾燥状態においては、多孔質層に含まれる色材である低屈折率顔料による色調が視認される。
前記多孔質層に液体が吸液されると、多孔質層は透明化して、下層の色調が視認されるが、下層の色調は着色層を設けていない場合は対象物の色調が視認されることになる。
従って、乾燥状態における多孔質層の色調と、対象物の色調は異なることが必要となる。
また、着色層を設けて、多孔質層が透明化した状態で該着色層による色調を視認する構成であれば、前述の対象物の色調を考慮することなく実用に供することができるため、汎用性を損なうことがない。
前記着色層は多孔質層と粘着層の間に介在させる他、粘着層中に着色剤を含有させたり、多孔質層中に着色剤を含有させることによっても同様の作用、効果を奏することができる。
なお、前記着色剤としては、汎用の染料や顔料が用いられ、耐水性に優れた顔料が好適に用いられる。
本考案において、多孔質層の全面に粘着層を設ける場合は、粘着シートを対象物に貼着した状態で多孔質層に液体を付着させるために、粘着層は液体を透過する機能を備える必要がある。
更に、着色層を多孔質層と粘着層の間に介在させる場合、前記多孔質層の全面に着色層を設ける場合は、粘着シートを対象物に貼着した状態で多孔質層に液体を付着させるために、着色層も液体を透過する機能を備える必要がある。
また、多孔質層上に粘着層を部分的に設ける場合は、前記粘着層は液体を透過する機能を備えていなくてもよい。この場合、多孔質層上に粘着層と着色層を併設して設けることもできる。
更に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に溌水性樹脂層を設けることもでき、該撥水性樹脂層の共存箇所の多孔質層は、撥水効果により吸水状態が形成されず、多孔質層自体の不透明な様相を維持できる。よって、常態(非吸液状態)では判別し難い撥水性樹脂層、撥水性樹脂層を配設していない多孔質層への吸水により、視認されることになる。
前記したように、変色性粘着シートには透明性シート材が用いられる。これは、下層に多孔質層を設けるため、該多孔質層が非吸液状態では不透明であり、吸液状態では透明化して下層の様相を透視させた状態を透明性シート材表面から視認できるようにするためである。
前記透明性シート材の裏面には非吸液状態では不透明、吸液状態では透明化する多孔質層を設けてなり、更にその上面に粘着層を設けてなる。
従って、粘着シートを対象物に貼着した状態で乾燥状態においては、多孔質層に含まれる色材である低屈折率顔料による色調が視認される。
前記多孔質層に液体が吸液されると、多孔質層は透明化して、下層の色調が視認されるが、下層の色調は着色層を設けていない場合は対象物の色調が視認されることになる。
従って、乾燥状態における多孔質層の色調と、対象物の色調は異なることが必要となる。
また、着色層を設けて、多孔質層が透明化した状態で該着色層による色調を視認する構成であれば、前述の対象物の色調を考慮することなく実用に供することができるため、汎用性を損なうことがない。
前記着色層は多孔質層と粘着層の間に介在させる他、粘着層中に着色剤を含有させたり、多孔質層中に着色剤を含有させることによっても同様の作用、効果を奏することができる。
なお、前記着色剤としては、汎用の染料や顔料が用いられ、耐水性に優れた顔料が好適に用いられる。
本考案において、多孔質層の全面に粘着層を設ける場合は、粘着シートを対象物に貼着した状態で多孔質層に液体を付着させるために、粘着層は液体を透過する機能を備える必要がある。
更に、着色層を多孔質層と粘着層の間に介在させる場合、前記多孔質層の全面に着色層を設ける場合は、粘着シートを対象物に貼着した状態で多孔質層に液体を付着させるために、着色層も液体を透過する機能を備える必要がある。
また、多孔質層上に粘着層を部分的に設ける場合は、前記粘着層は液体を透過する機能を備えていなくてもよい。この場合、多孔質層上に粘着層と着色層を併設して設けることもできる。
更に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に溌水性樹脂層を設けることもでき、該撥水性樹脂層の共存箇所の多孔質層は、撥水効果により吸水状態が形成されず、多孔質層自体の不透明な様相を維持できる。よって、常態(非吸液状態)では判別し難い撥水性樹脂層、撥水性樹脂層を配設していない多孔質層への吸水により、視認されることになる。
前記した多孔質層、撥水性樹脂層、着色層は、ベタ状に印刷されたものに限らず、文字、記号、英数字、線、図柄等の像であってもよい。
変色性粘着シートは、平面形状のものをそのまま対象物に貼着したり、所望の大きさ、形状に切断して対象物に貼着する他、紙等により形成された巻芯表面に変色性粘着シートを捲重してテープ形態として実用に供することもできる。
前記テープ形態とすることにより、持ち運びに優れ、離型層を設ける必要がないため省資源化を促進できると共に、対象物の長さに応じて適宜大きさに切断して貼着することができ、様々な形状、大きさの対象物への適用性を有する。
前記テープ形態とすることにより、持ち運びに優れ、離型層を設ける必要がないため省資源化を促進できると共に、対象物の長さに応じて適宜大きさに切断して貼着することができ、様々な形状、大きさの対象物への適用性を有する。
前記のようにして得られる変色性粘着シートを貼着する対象物としては、平面状に限らず、線状、凹凸状、立体状等、様々な形態のものが挙げられる。
具体的には、玩具、人形、人形用衣装、車や船を模した模型、教習具類、防水加工を施した書籍、パズルやゲーム等の娯楽用具、等が挙げられる。
又、各種インジケーターとして適用することもでき、例えば、配管、パイプ、水槽、タンクからの液洩れ検知、配管やパイプ同士の接続部分の液洩れ検知、配管やパイプと接続する部品(蛇口等)の接続部分の液洩れ検知、家屋等の壁面からの水漏れ検知、禁水性薬品の輸送や保管容器の液洩れ検知、使い捨ておむつの尿検知等が挙げられる。
具体的には、玩具、人形、人形用衣装、車や船を模した模型、教習具類、防水加工を施した書籍、パズルやゲーム等の娯楽用具、等が挙げられる。
又、各種インジケーターとして適用することもでき、例えば、配管、パイプ、水槽、タンクからの液洩れ検知、配管やパイプ同士の接続部分の液洩れ検知、配管やパイプと接続する部品(蛇口等)の接続部分の液洩れ検知、家屋等の壁面からの水漏れ検知、禁水性薬品の輸送や保管容器の液洩れ検知、使い捨ておむつの尿検知等が挙げられる。
以下に本考案の実施例を記載する。尚、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1(図1参照)
透明性シート材2として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
更に前記多孔質層3上に多孔性顔料を配合したアクリル樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する粘着層4を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層4に貼り合わせて離型層5を設け、変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化する。
前記吸液した状態では透明を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
実施例1(図1参照)
透明性シート材2として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
更に前記多孔質層3上に多孔性顔料を配合したアクリル樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する粘着層4を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層4に貼り合わせて離型層5を設け、変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化する。
前記吸液した状態では透明を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートをトムソンにより円形にカットし、離型層を剥離して黒色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層から多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色からパイプによる黒色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で黒色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層から多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色からパイプによる黒色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で黒色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例2(図2参照)
透明性シート材2として透明軟質塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に蛍光ピンク色顔料を含むスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する着色層6を形成した。
更に前記着色層6上に多孔性顔料を配合したビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤を塗布して液体透過性を有する粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色層によるピンク色が視認される。
前記吸液した状態ではピンク色を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材2として透明軟質塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に蛍光ピンク色顔料を含むスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する着色層6を形成した。
更に前記着色層6上に多孔性顔料を配合したビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤を塗布して液体透過性を有する粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色層によるピンク色が視認される。
前記吸液した状態ではピンク色を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートを3cmの長さにカットし、金属製の水道用パイプの継ぎ手箇所に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層及び着色層を介して多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色からピンク色に変色する。
なお、前記水漏れした状態でピンク色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層及び着色層を介して多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色からピンク色に変色する。
なお、前記水漏れした状態でピンク色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例3
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリプロピンフィルム(厚さ50μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上に多孔性顔料と青色顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する青色の着色粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化して着色粘着層による青色が視覚される。
前記吸液した状態では青色を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリプロピンフィルム(厚さ50μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上に多孔性顔料と青色顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する青色の着色粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化して着色粘着層による青色が視覚される。
前記吸液した状態では青色を呈していたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートを長方形にカットし、水鉄砲の水収納部に設けた孔を塞ぐように貼着した。
前記変色性粘着シートは水鉄砲の水収納部に水を充填していない状態では白色を呈していたが、水を充填すると孔から水が粘着層を介して多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から青色に変色する。
なお、前記水が付着した状態で青色を呈するシートは、水収納部の水が無くなると白色になり、玩具としての遊戯性を付与できると共に可逆性の水分インジケーターとしても機能する。
前記変色性粘着シートは水鉄砲の水収納部に水を充填していない状態では白色を呈していたが、水を充填すると孔から水が粘着層を介して多孔質層に浸透するため、前記多孔質層は吸液により透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から青色に変色する。
なお、前記水が付着した状態で青色を呈するシートは、水収納部の水が無くなると白色になり、玩具としての遊戯性を付与できると共に可逆性の水分インジケーターとしても機能する。
実施例4
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、ピンク色顔料0.5部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて着色多孔質層を形成した。
更に前記着色多孔質層上に多孔性顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層によるパステルピンク色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により着色多孔質層は透明化して鮮やかなピンク色が視覚される。
前記吸液した状態では鮮やかなピンク色を呈していたが、乾燥により元のパステルピンク色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、ピンク色顔料0.5部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて着色多孔質層を形成した。
更に前記着色多孔質層上に多孔性顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性を有する粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層によるパステルピンク色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により着色多孔質層は透明化して鮮やかなピンク色が視覚される。
前記吸液した状態では鮮やかなピンク色を呈していたが、乾燥により元のパステルピンク色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートをトムソンにより円形にカットし、離型層を剥離して青色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態ではパステルピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層を介して着色多孔質層に浸透するため、前記着色多孔質層は吸液により有色透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートはパステルピンク色から、透明ピンク色とパイプの青色が混色となった紫色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で紫色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のパステルピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態ではパステルピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層を介して着色多孔質層に浸透するため、前記着色多孔質層は吸液により有色透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートはパステルピンク色から、透明ピンク色とパイプの青色が混色となった紫色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で紫色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のパステルピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例5(図3参照)
透明性シート材2としてピンク色透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
更に前記多孔質層3上に疎水性アクリル樹脂系粘着剤をドット形状で部分的に塗布して粘着層4を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層5を設け、変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色とその上面に位置するピンク色透明ポリエチレンテレフタレートフィルムによって不透明なピンク色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化して透明性を有するピンク色が視覚される。
前記吸液した状態では透明性を有するピンク色を呈していたが、乾燥により元の不透明なピンク色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材2としてピンク色透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
更に前記多孔質層3上に疎水性アクリル樹脂系粘着剤をドット形状で部分的に塗布して粘着層4を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層5を設け、変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色とその上面に位置するピンク色透明ポリエチレンテレフタレートフィルムによって不透明なピンク色が視覚され、離型層を剥離して粘着層に水を付着させると吸液により多孔質層は透明化して透明性を有するピンク色が視覚される。
前記吸液した状態では透明性を有するピンク色を呈していたが、乾燥により元の不透明なピンク色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートをトムソンにより円形にカットし、離型層を剥離して青色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態ではピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートはピンク色から、ピンク色とパイプの青色が混色となった紫色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で紫色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れが無い状態ではピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートはピンク色から、ピンク色とパイプの青色が混色となった紫色に変色する。
なお、前記水漏れした状態で紫色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例6(図4参照)
透明性シート材2として透明な軟質ポリ塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に緑色顔料を含有してなるスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する緑色の着色層6を形成した。
更に前記着色層6上に疎水性のビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤をドット形状で部分的に塗布して粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、裏面から水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色層による緑色が視覚される。
前記吸液した状態では緑色を呈していたが、乾燥により元の白色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材2として透明な軟質ポリ塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に緑色顔料を含有してなるスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する緑色の着色層6を形成した。
更に前記着色層6上に疎水性のビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤をドット形状で部分的に塗布して粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、裏面から水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色層による緑色が視覚される。
前記吸液した状態では緑色を呈していたが、乾燥により元の白色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートを3cmの長さにカットし、硬質塩化ビニル製の水道用パイプの継ぎ手に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、着色層を介して多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から緑色へと変色する。
なお、前記水漏れした状態で緑色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、着色層を介して多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から緑色へと変色する。
なお、前記水漏れした状態で緑色を呈するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例7(図5参照)
透明性シート材2として透明な軟質ポリ塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に赤色顔料を含有してなるスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて「水漏れ発生」の文字を印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する赤色の着色像61を形成した。
更に前記着色像61の周囲に疎水性のビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤を塗布して粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、裏面から水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色像による「水漏れ発生」の文字が視認される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材2として透明な軟質ポリ塩化ビニルフィルム(厚さ100μm)の裏面に、実施例1と同様の白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。
次いで、前記多孔質層3上に赤色顔料を含有してなるスクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて「水漏れ発生」の文字を印刷し、50℃で30分間乾燥硬化させて、液体透過性を有する赤色の着色像61を形成した。
更に前記着色像61の周囲に疎水性のビニルエーテル共重合樹脂系粘着剤を塗布して粘着層4を設け、巻心の表面に捲重し20mm幅にスリットしてテープ形態の変色性粘着シート1を得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、裏面から水を付着させると吸液により多孔質層が透明化して着色像による「水漏れ発生」の文字が視認される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートを5cmの長さにカットし、硬質塩化ビニル製の水道用パイプの継ぎ手に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは全面白色状態から赤色の「水漏れ発生」が現出した状態に変化する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは全面白色状態から赤色の「水漏れ発生」が現出した状態に変化する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例8
透明性シート材として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上に青色顔料と多孔性顔料が配合されたアクリル樹脂系粘着剤を用いて「水漏れ発生」の抜き文字を部分的に印刷して着色粘着像を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を着色粘着像に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を吹きつけると吸液により多孔質層が透明化して着色粘着像による青色の「水漏れ発生」の抜き文字が視認される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元の白色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上に青色顔料と多孔性顔料が配合されたアクリル樹脂系粘着剤を用いて「水漏れ発生」の抜き文字を部分的に印刷して着色粘着像を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を着色粘着像に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を吹きつけると吸液により多孔質層が透明化して着色粘着像による青色の「水漏れ発生」の抜き文字が視認される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元の白色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートを、離型層を剥離して白色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から青色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、多孔質層に浸透して透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色から青色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例9
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、ピンク色顔料0.5部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて着色多孔質層を形成した。
更に前記着色多孔質層上に、青色顔料と多孔性顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を用いて「水漏れ発生」の抜き文字を印刷して液体透過性の着色粘着像を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を着色粘着像に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では着色多孔質層によるパステルピンク色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を付着させると吸液により着色多孔質層が透明性ピンク色になり、着色粘着像の青色と混色となった紫色の背景にピンク色の「水漏れ発生」の文字が視覚される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元のパステルピンク色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材として表面をコロナ処理した透明ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、ピンク色顔料0.5部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて着色多孔質層を形成した。
更に前記着色多孔質層上に、青色顔料と多孔性顔料を配合したウレタン樹脂系粘着剤を用いて「水漏れ発生」の抜き文字を印刷して液体透過性の着色粘着像を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を着色粘着像に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では着色多孔質層によるパステルピンク色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を付着させると吸液により着色多孔質層が透明性ピンク色になり、着色粘着像の青色と混色となった紫色の背景にピンク色の「水漏れ発生」の文字が視覚される。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥すると元のパステルピンク色に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートをトムソンにより円形にカットし、離型層を剥離して白色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態ではパステルピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、着色多孔質層が浸透して透明性ピンク色になり、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは紫色の背景にピンク色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のパステルピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態ではパステルピンク色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、着色多孔質層が浸透して透明性ピンク色になり、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは紫色の背景にピンク色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態で「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元のパステルピンク色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
実施例10
透明性シート材として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上にフッ素系撥水剤を用いて150メッシュのスクリーン版にて「水漏れ発生」の抜き文字を印刷し、130℃で3分間乾燥硬化させて多孔質層中に撥水剤が含浸された疎水性共存層を設けた。
更に多孔性顔料を配合したアクリル樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性の粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を付着させると疎水性共存層を設けていない多孔質層部分のみ吸液により透明化して「水漏れ発生」の文字が現出する。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
透明性シート材として透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ16μm)の裏面に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した。
更に前記多孔質層上にフッ素系撥水剤を用いて150メッシュのスクリーン版にて「水漏れ発生」の抜き文字を印刷し、130℃で3分間乾燥硬化させて多孔質層中に撥水剤が含浸された疎水性共存層を設けた。
更に多孔性顔料を配合したアクリル樹脂系粘着剤を全面に塗布して液体透過性の粘着層を設けた。
次いで、剥離紙のシリコンが塗布された側を粘着層に貼り合わせて離型層を設け、変色性粘着シートを得た。
前記変色性粘着シートは、常態(非吸水状態)では多孔質層による白色が視覚され、離型層を剥離して裏面から水を付着させると疎水性共存層を設けていない多孔質層部分のみ吸液により透明化して「水漏れ発生」の文字が現出する。
前記吸液した状態では「水漏れ発生」の文字が視認されていたが、乾燥により元の白色状態に戻り、前記様相変化は繰り返し再現できた。
前記のようにして得られた変色性粘着シートをトムソンにより円形にカットし、離型層を剥離して黒色の硬質塩化ビニル製水道用パイプの継ぎ手箇所近傍に貼着した。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層を介して疎水性共存層が形成されていない部分の多孔質層が透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色の背景に黒色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態では「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
前記変色性粘着シートは継ぎ手から水漏れの無い状態では白色を呈していたが、継ぎ手から水漏れして変色性粘着シートに達すると、粘着層を介して疎水性共存層が形成されていない部分の多孔質層が透明化し、よって、透明性シート材側から視覚すると変色性粘着シートは白色の背景に黒色の「水漏れ発生」の文字が現出する。
なお、前記水漏れした状態では「水漏れ発生」の文字が現出するシートは、継ぎ手部分を修理して水漏れを無くすことにより元の白色に戻り、可逆性の水漏れインジケーターとして機能する。
1 変色性粘着シート
2 透明性シート材
3 多孔質層
4 粘着層
5 離型層
6 着色層
61 着色像
2 透明性シート材
3 多孔質層
4 粘着層
5 離型層
6 着色層
61 着色像
Claims (14)
- 透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸液状態で不透明であり、吸液状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に液体透過性の粘着層を設けてなる変色性粘着シート。
- 前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなる請求項1記載の変色性粘着シート。
- 前記粘着層中に着色剤を含んでなる請求項1記載の変色性粘着シート。
- 前記多孔質層中に着色剤を含んでなる請求項1記載の変色性粘着シート。
- 透明性シート材の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸液状態で不透明であり、吸液状態で透明化する多孔質層を設け、前記多孔質層上に、粘着層を部分的に設けてなる変色性粘着シート。
- 前記多孔質層と粘着層の間に液体透過性の着色層を設けてなる請求項5記載の変色性粘着シート。
- 前記多孔質層上に粘着層と着色層を併設してなる請求項5記載の変色性粘着シート。
- 前記粘着層中に着色剤を含んでなる請求項5記載の変色性粘着シート。
- 前記多孔質層中に着色剤を含んでなる請求項5記載の変色性粘着シート。
- 前記着色剤が顔料である請求項2乃至4、及び、6乃至9のいずれかに記載の変色性粘着シート。
- 前記透明性シート材が液体不浸透性又は難浸透性シート材である請求項1乃至10のいずれかに記載の変色性粘着シート。
- 前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に溌水性樹脂層を設けてなる請求項1乃至11のいずれかに記載の変色性粘着シート。
- 前記粘着層上に離型層を設けてなる請求項1乃至12のいずれかに記載の変色性粘着シート。
- 請求項1乃至12のいずれかに記載の変色性粘着シートを巻芯表面に捲重したテープ形態の変色性粘着シート
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007006799U JP3137148U (ja) | 2007-09-03 | 2007-09-03 | 変色性粘着シート |
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---|---|---|---|
JP2007006799U JP3137148U (ja) | 2007-09-03 | 2007-09-03 | 変色性粘着シート |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004307515A Continuation JP2006117807A (ja) | 2004-10-22 | 2004-10-22 | 変色性粘着シート |
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Family Applications (1)
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JP2007006799U Expired - Lifetime JP3137148U (ja) | 2007-09-03 | 2007-09-03 | 変色性粘着シート |
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JP (1) | JP3137148U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018187905A (ja) * | 2017-05-12 | 2018-11-29 | パイロットインキ株式会社 | 水変色性インジケーター |
-
2007
- 2007-09-03 JP JP2007006799U patent/JP3137148U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018187905A (ja) * | 2017-05-12 | 2018-11-29 | パイロットインキ株式会社 | 水変色性インジケーター |
JP2021100821A (ja) * | 2017-05-12 | 2021-07-08 | パイロットインキ株式会社 | 水変色性インジケーター |
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