JP3135943U - 甲脛独立固縛式シューズ - Google Patents

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Abstract

【目的】足甲部領域と脛下半部領域におけるレース引出しストロークの低減、引出し操作力の軽減や操作時間の短縮が図られる甲脛独立固縛式シューズを提供する。
【解決手段】足甲部領域5および脛下半部領域6においては、甲被9や脛被19の開口左右縁の一方側の紐通し部に、第一固定部10、第一引入れ部11、第二引入れ部12、第二固定部13が爪先から足首に向けて並ぶように配置される。他方側の紐通し部に、第一固定部10から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせる第一転向部14と、第二固定部13から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせる第二転向部15とが、爪先から足首に向けて並ぶように配置される。第一引入れ部11と第二引入れ部12の間で各レースは連続し、その連続部の中間部位が引っ張られると、足甲部領域5および脛下部領域6が独立して固縛される。
【選択図】図1

Description

本考案は甲脛独立固縛式シューズに係り、詳しくは、シューズの前面部に設けられる舌状開口のうち下半部を狭めて足甲部領域を縛る下部レースと、舌状開口のうち上半部を狭めて脛下部領域を縛る上部レースとを備えたシューズに関するものである。
シューズが紐結び式である場合、履き口を拡げることができかつ足を入れた後は一体感を増強できるように狭められる舌状開口がシューズの前面部に設けられる。舌状開口は内側から舌革があてがわれ、狭められるとはいえ隙間の残る舌状開口から異物が侵入するのを阻止したり、密着性を高めた着装感が得られるようにしている。例えばブーツの場合、その舌状開口は足甲から脛下半部に至るように形成される。
ところで、激しい動作を伴う運動シューズ例えばスノーボードブーツでは、舌状開口を狭めるべく足甲部においては左右の甲被の縁部に、脛下半部においては左右の脛被の縁部に幾つものアイレット(鳩目)が並べられ、レース(紐)を掛け渡して結ぶようにしている。そのレースが一本である場合は、足甲部側の前端にレースの中央部位を配し、アイレットに順次掛け渡して各端を脛下半部側の上端に至らせ、そこで引き出す量を加減して、所望する固縛力を得る。
アイレットを通過してUターンするたびにレースの張り具合を見計らうことになるが、その回数は対向して位置するアイレットの対数Nに比例して多くなる。また、レースに緊張を与えてブーツを足にフィットさせるために縛りを強くすればレースの引出し量は長くなる。すなわち、一アイレット対で平均的にΔSだけ縮めようとすると、引出し長さはΔL×Nとなる。結び目が大きくなったり余り部が垂れ下がるなどすると、往々にして邪魔となる。激しい運動をする場合には尚更である。さらには、足甲部側と脛下半部側とで固縛程度を違える操作は容易でなく、着用者の希望をかなえやすいとは言いがたい。
これらの難点を解消しようとしたものに、実用新案登録第3115694号公報に提案された固縛システムがある。これはレースを二本にして、一本は足甲部領域の縛り用に、他を脛下半部領域の縛り用に割り当て、結局一足で四本のレースを使用する。この場合、まず図7の(a)に示すように、足甲部領域5でも脛下半部領域6においても、固定端31A,31Bから蛇行して各領域で左右の甲被9L,9Rまたは左右の脛被19L,19Rに掛け渡し、各他端に引き把手21R,21Lを設けたものとなっている。
詳しく述べれば、舌状開口7を大きく開いた状態で、足甲部領域5の第一レース32には右甲被9Rの前端で第一固定部31Aを形成するアイレットの下で抜け止め結び33が施され、アイレット31Aを出て舌状開口7を横切ると、左甲被9Lの前端に配置された第一Uターンガイド34に導かれる。そのガイドから出たレースは、舌状開口7を逆方向に横切って右甲被9Rの中間に配置された第二Uターンガイド35を通り、舌状開口7を再度横切って、左甲被9Lの後部に配置された第三Uターンガイド36を通る。舌状開口7を再度横切って、右甲被9Rの後部に配置された潜入孔37に入ると、履き口近くまで右甲被9Rから右脛被19Rをたどる。レースはそれぞれの領域における被革と図示しないライニングとの間に設けられた通路38を潜行し、レースロック20Rを通過して被革外に出る。
脛下半部領域6においても、足甲部領域5の場合と同様に第二レース41は固縛システムを形成するが、その配置は左右逆とされ、レースロック20Lや引き把手21Lを右側のそれらと独立して、しかし両手で同時に操作することができるようになっている。図7の(b)の固縛状態を得るためには、引き把手21R,21Lはいずれも4×ΔS(ただし、ΔS=SO −SS )の引出しストロークが必要となる。引き出されてだぶつく部分は脛被19R,19Lとインナーブーツとの隙間に押し込むなどして垂れ下がらないようにされるが、長ければ煩わしい操作となる。また、引出し操作中は各レースがUターンガイドの各三箇所で擦れることになり、固縛力を上げようとすると大きい操作力が必要で、女性や子供の力では縛り不足となる傾向にある。
実用新案登録第3115694号公報
本考案は上記の問題に鑑みなされたもので、その目的は、足甲部領域と脛下半部領域におけるレース引出しストロークの低減、引出し操作力の軽減、ならびに操作時間の短縮を図ることができる二本レース型の甲脛独立固縛式シューズを提供することである。
本考案は、足甲部領域から脛下部領域にわたって設けられる舌状開口を狭めて足甲部領域を縛る下部レースと、脛下部領域を縛る上部レースとを備えた独立式固縛機構を有するシューズに適用される。その特徴とするところは、図1を参照して、足甲部領域5においては、甲被9の開口左右縁9L,9Rの一方側の紐通し部に、第一固定部10、第一引入れ部11、第二引入れ部12および第二固定部13が爪先から足首に向けて並ぶように配置されるとともに、他方側の紐通し部に、第一固定部10から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせる第一転向部14と、第二固定部13から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせる第二転向部15とが、爪先から足首に向けて並ぶように配置された紐通しシステムが形成される。脛下部領域6においても、足甲部領域5におけるものと同じ紐通しシステムが、脛被19の開口縁19L,19Rに左右で逆となるように形成される。そして、下部レース1および上部レース2はそれぞれ第一引入れ部11と第二引入れ部12間で連続し、その連続部の中間部位が引っ張られると、各領域5,6の紐通しシステム3,4を介して舌革22(図2を参照)と重なる舌状開口7が狭められ、足甲部領域5および脛下部領域6を独立して緊縛できるようになっている。
図6に示すように、第一転向部14は、第一固定部10から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせるものとされ、第二転向部15は第二固定部13から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせるようにしておいてもよい。
本考案によれば、足甲部領域における紐通しシステムの下部レースは、第一引入れ部と第二引入れ部間の連続部の中間部位を引っ張ることにより舌状開口の下半部を狭めて、脛下部領域での固縛とは独立して足甲部領域を縛ることができる一方、脛下半部領域における紐通しシステムの上部レースも、第一引入れ部と第二引入れ部間の連続部の中間部位を引っ張ることにより舌状開口の上半部を狭めて、足甲部領域での固縛とは独立して脛下半部領域を縛ることができるようになるので、各領域での掛け渡し数が同じの公知例に比べると引出し長さは同じでも引出しストロークが半減し、数が2/3に減ったUターンガイドは引出し操作力をおおいに軽減する。引出しストロークの半減は履き動作に要する時間と履き口でのレースのだぶつきを減らし、操作力の軽減は履き動作を円滑にするとともにレースの消耗が抑制される。
第一転向部が第一固定部から来たレースを第一引入れ部に向かわすためUターンさせ、第二転向部は第二固定部から来たレースを第二引入れ部に向かわすためUターンさせるようになっているので、例えば足甲部領域という一つの領域内でも、爪先側と反爪先側での締め加減を違わせることもできるようになる。
第一転向部が第一固定部から来たレースを第二引入れ部に向かわすためUターンさせ、第二転向部は第二固定部から来たレースを第一引入れ部に向かわすためUターンさせるようになっていれば、例えば足甲部領域の爪先側から反爪先側にかけの縛り加減をひとまとまりにして面圧の均等化が図られやすくなる。
以下に、本考案に係る甲脛独立固縛式シューズを、その実施の形態を表した図面に基づいて詳細に説明する。図1の(a),(b)はレース(紐)1,2を一切交差させない態様の紐通しシステム3,4が採用された例の固縛前と固縛後のシューズ上面の延展平面図である。これは、足甲部領域5から脛下部領域6にわたって設けられる舌状開口7を狭めて足甲部領域5を縛る下部レース1と、脛下部領域6を縛る上部レース2とを備えた独立式固縛機構を有するスノーボードブーツ8の例となっている。
詳しく述べると、足甲部領域5においては、甲被9の開口右側縁9Rの紐通し部に、第一固定部10、第一引入れ部11、第二引入れ部12、第二固定部13が爪先から足首に向けて並ぶように配置されている。そして、左側縁9Lの紐通し部には第一固定部10から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせる第一転向部14と第二固定部13から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせる第二転向部15とが爪先から足首に向けて並ぶように配置されている。
上記の第一固定部10と第二固定部13とはアイレット(鳩目)であり、第一転向部14と第二転向部15とはUターンガイドで、第一引入れ部11と第二引入れ部12は潜入孔となっている。なお、この例では各固定部10,13をアイレットとしているのは、レース端を通してから先端に結び目16を施せば、レース端を簡単に固定しておくことができるからである。もちろん、アイレットに代えてレース端をクランプするバックルなど他の固定手段を採用することも可能である。いずれにしても、後で述べる紐通し操作の最後の処理を行うことになるレース端部の固定ができるようになっていればよい。
各転向部14,15はレース1をUターンさせるガイドであり、レース先端を入れたり出したりすることができる開口とその間を繋ぐ通路とからなっている。その通路17は、甲被9とその裏面に貼られる図示しないライニング(裏当て)との間に介装される半円状に曲げられた硬質プラスチックチューブであり、その両端の開口は潜入孔を形成する。なお、Uターンガイド14,15はレースを潜行させるチューブに代えて、図示しないが、甲被の外面に付設される断面が半円状のオープングルーブ(開放溝)であってもよい。グルーブ端が潜入孔に相当することになるが、通路自体はオープンであるからレースはグルーブ端から通す必要がなく、レースを曲げてグルーブ全体の円弧に沿わせるように嵌めこめばフッキングさせることができる。
なお、これまた図示しないが、ガイド端のみが輪状になっている形態のオープングルーブとしておくこともできる。レースを輪状端から通してレースを曲げ、グルーブ全体の円弧に沿わせるように嵌めこみ、他の輪状端から引出すことになる。いずれのUターンガイドであっても足甲部領域5を縛る際にレース1と強く擦れるので、摺接部分の摩擦抵抗は可及的に少なくなるようにしておくことが好ましい。
上記した第一引入れ部11と第二引入れ部12とは、上記したように潜入孔となっている。この孔は、甲被9とその裏面のライニングとの間に確保されるトンネル通路18の開口である。このトンネルも硬質プラスチックチューブとしておくが、第一引入れ部に連なるチューブも第二引入れ部に連なるチューブも、その反潜入孔側は甲被9とそのライニングとの間および脛被19とそのライニングとの間をたどってレースロック20の直近部に至ったところで開口し、レースをレースロックに送ることができるようにしている。レース1は第一引入れ部11と第二引入れ部12との間で連続し、その連続部の中間部位に引き把手21が配置される恰好となる。把手21Rを引っ張れば、足甲部領域5の紐通しシステム3が舌革22(図2および図3を参照)と重なる舌状開口7を狭め、脛下部領域6での固縛操作とは独立して所望する強さで縛ることができる。
下部レース1は引き把手21の内部でも連続しているから(図1の(a)を参照)、第一引入れ部側のレース1Aと第二引入れ部側のレース1Bの手繰り寄せ可能量が違っていても、把手21Rを図4のように引き上げるだけで、把手が手繰り寄せたレースの略中央にその都度位置しようとするから、同時に似た強さで引っ張ることができる。なお、第一引入れ部側のレース1Aを第二引入れ部側のレース1Bより手繰り寄せる量を意図的に違えれば、足甲部領域5という一つの領域内でありながら、爪先側と反爪先側での締め加減を異ならせることができる。ちなみに、レースを第一引入れ部から引き把手に向かうレースと第二引入れ部から引き把手に向かうレースに分けておき(図示せず)、引き把手を潜らせてから相互の端部を結んでおくことも、引き把手操作に支障が生じさえしなければ許容される。
以上述べた足甲部領域5における下部レース1による紐通しシステム3と同様のシステム4が、図1ないし図3に明瞭に示されるように、左右逆となって脛下半部領域6にも適用される。すなわち、脛被19の開口左側縁19Lの紐通し部に、第一固定部10、第一引入れ部11、第二引入れ部12、第二固定部13が甲部つけ根から脛に沿って立ち上がるように並んで配置される。そして、右側縁19Rの紐通し部には第一固定部10から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせる第一転向部14と第二固定部13から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせる第二転向部15も並べられる。このような状態は特に図2の正面矢視からも明確に把握される。
上記した構成によれば、図1の(b)に着目して、足甲部領域5における紐通しシステム3では、第一引入れ部11と第二引入れ部12の間の下部レース1の連続部の中間部位に位置させた引き把手21Rを引っ張れば、舌状開口7の下半部を狭めて、脛下半部領域6での固縛とは独立して足甲部領域5を縛ることができる。その一方、脛下半部領域6における紐通しシステム4では、第一引入れ部11と第二引入れ部12の間の上部レース2の連続部の中間部位に位置させた引き把手21Lを引っ張ることにより舌状開口7の上半部を狭めて、足甲部領域5での固縛とは独立して脛下半部領域6を縛ることができる。
各領域での掛け渡し数が同じ図7の公知例に比べると、引出し長さは同じであっても二重引きとなるため引き把手のストロークが1/2となる。数が2/3に減ったUターンガイドは、引出し操作力をその比率で軽減する。引出しストロークの半減は履き動作に要する時間と履き口23(図3を参照)でのレースのだぶつきを少なくし、そして引き操作時の労力負担をおおいに軽減する。操作力の軽減は履き動作を円滑にするとともにレースの消耗を抑制する。また、引き把手に至るレース1A,1Bは二重レースを形成するから、把手の引き操作時や固縛後の緊締状態において一本のレースに作用する負荷は半減し、滑走等の運動中にレースが破断する確率も著しく低くなる。
ところで、例えば下部レース1の爪先側のレースがいずれかの箇所で切れたとしても、反爪先側のレースはアイレット13とレースロック20とで固縛状態が保たれるから、足甲部領域5での縛りが一気に解放されることはなく、重大事故の発生を防止したり事故拡大を可及的に遅らせることができるようになる。
上記したごとく、足甲部領域5と脛下半部領域6のそれぞれにおいて、第一転向部14が第一固定部10から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせ、第二転向部15は第二固定部13から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせるようになっているから、着用者は引き把手21R,21Lを両手でそれぞれ握り、腰を伸ばすようにまたは上半身を立てるように挙動すれば(図4や図5の引き把手の位置を参照)、自ずと足甲部領域5と脛下半部領域6での固縛が達成される。
履き口23の近くで垂れるレースは図3に示すように脛被19の内側のインナーブーツ24との隙間に入れ、引き把手21は脛被19の外面に設けた小さなポケット25に押し込むなどすればよい。引き把手21Rにおいてはレース1A,1Bの手繰り寄せ量を違えて、また引き把手21Lにおいてもレース2A,2B(図5を参照)の手繰り寄せ量を違えてから把手を引けば、足甲部領域5内では爪先側と反爪先側での縛り加減を違わせ、脛下半部領域6内でも足首側と脛側での縛り加減を違わせることができる。
ブーツを脱ぐときはレースロック20のネイル(図示せず)を撥ねるなどして開放状態にし、舌状開口7上のレースのいずれかの箇所を引き上げれば固縛が解除され、甲被9や脛被19を拡げればインナーブーツ24も弛み、簡単に足を抜くことができる。プルタブ26をレースの途中に取りつけておけば、レースの引き上げは極めて容易となる。ちなみに、図中の符号27は緊締ベルトで、履き口23の近くの脚の保持を確実にしておくものである。
レースを新たに取りつけるときは、足甲部領域5を例にすれば、レースを引き把手21Rに通した後略二つ折りにし、一方の端部に引入れピン(図示せず)を付けるなどして開放状態にしたレースロック20(図1の(a)を参照)を通し、そのままトンネル通路18を進行させて第一引入れ部11の開口に到達させる。他方の端部にも引入れピンを付けるなどして開放状態にしたレースロック20を通し、そのままトンネル通路18を進行させて第二引入れ部12の開口に到達させる。
第一引入れ部11から出たレースは舌状開口7上を横切り第一Uターンガイド14を経て第一固定部10に至らせ、アイレットを通してから引入れピンを外し、その端部に結び目16を施してアイレットから抜け出ないようにする。第二引入れ部12から出たレースも舌状開口7上を横切り第二Uターンガイド15を経て第二固定部13に至らせ、アイレットを通してから端部を結び、アイレットから抜け出ないようにする。脛下半部領域6の上部レースも同様であり、紐通しが済めば引き把手を軽く引くだけで、レースに軽い緊張が与えられ、履き口23(図3を参照)から足を入れられる安定した状態となる。
図6は、レースを交差させる態様の紐通しシステムが採用された例の固縛後のシューズ上面の延展平面図である。これも、足甲部領域5から脛下部領域6にわたって設けられる舌状開口7を狭めて足甲部領域5を縛る下部レース1と、脛下部領域6を縛る上部レース2とを備えた独立式固縛機構を有している。
詳しく述べると、足甲部領域5においては、甲被9の開口右側縁9Rの紐通し部に、第一固定部10、第一引入れ部11、第二引入れ部12、第二固定部13が爪先から足首に向けて並ぶように配置されている。そして、左側縁9Lの紐通し部には第一固定部10から来たレースを第二引入れ部12に向かわせるためUターンさせる第一転向部14と第二固定部13から来たレースを第一引入れ部11に向かわせるためUターンさせる第二転向部15とが爪先から足首に向けて並ぶように配置される。脛下半部領域6においても同様の形態でただし左右逆にした紐通しシステムが適用される。
このようにしておくと、足甲部領域5および脛下半部領域6のいずれにおいても交差するレースによって面的押さえ状態を生成させることができる。すなわち、足甲部領域5でクロスするレースが爪先側と反爪先側の両方もしくはその境界部分を押さえることになるから、足甲部領域5における面圧の均等化を図りやすくなる。脛下半部領域6においても同じであり、一つの領域で面圧の異なることを嫌う着用者にとっては都合がよく、また固縛操作も手っ取り早いものとなる。
図1のような紐掛けとするか図6のような紐掛けにするかは、一に着用者の好みによるが、本考案によれば、着用者に紐掛けの選択の余地を持たすことができる。このような紐掛けにバリエーションを与えることは、従来から存する例えば図7の構造では到底不可能である。いずれにしても、本考案においては、紐通しシステムの複雑化を招くことなく、足甲部領域の固縛と脛下半部領域での固縛を独立して行うことができ、そのうえきめ細かい処置や操作を施せ、着用者の要求にフレキシブルに応えられるシューズ(主としてブーツ形式の)とすることができる。
以上の説明においては、足甲部領域では、甲被の開口右縁の紐通し部に、第一固定部、第一引入れ部、第二引入れ部、第二固定部を並べたが(図1を参照)、開口左縁の紐通し部にそれらを配置し、開口右縁の紐通し部に、第一転向部と第二転向部とを配置するようにしてもよいことは言うまでもない。この場合、脛下半部領域においてはそれと左右逆とされるから、脛被の開口右縁の紐通し部に、第一固定部、第一引入れ部、第二引入れ部、第二固定部が並べられ、開口左縁の紐通し部に第一転向部と第二転向部とが配置されることになる。
本考案に係る甲脛独立固縛式シューズであってレース非交差型の場合の模式図で、(a)は固縛前の、(b)は固縛後のブーツ上面の延展平面的な模式図。 足甲部領域と脛下半部領域のそれぞれに紐通しシステムを適用した左足用のスノーボードシューズの前面図。 紐通しシステムを適用したスノーボードシューズの斜視図。 紐通しシステムを適用した左足用のスノーボードシューズの外側面図。 紐通しシステムを適用した左足用のスノーボードシューズの内側面図。 レース交差型の場合の模式図で、固縛後のブーツ上面の延展平面図。 背景技術の項で説明した既存の足甲部領域・脛下半部領域独立固縛式シューズの模式図で、(a)は固縛前の、(b)は固縛後のブーツ上面の延展平面的な模式図。
符号の説明
1,1A,1B…下部レース、2…上部レース、3,4…紐通しシステム、5…足甲部領域、6…脛下部領域、7…舌状開口、9…甲被、9L,9R…甲被の開口左右縁、10…第一固定部、11…第一引入れ部、12…第二引入れ部、13…第二固定部、14…第一転向部(Uターンガイド)、15…第二転向部(Uターンガイド)、19…脛被、19L,19R…脛被の開口左右縁、22…舌革。

Claims (2)

  1. 足甲部領域から脛下部領域にわたって設けられる舌状開口を狭めて足甲部領域を縛る下部レースと脛下部領域を縛る上部レースとを備えた独立式固縛機構を有するシューズにおいて、
    足甲部領域においては、甲被の開口左右縁の一方側の紐通し部に、第一固定部、第一引入れ部、第二引入れ部、第二固定部が爪先から足首に向けて並ぶように配置されるとともに、他方側の紐通し部に、前記第一固定部から来たレースを第一引入れ部に向かわせるためUターンさせる第一転向部と前記第二固定部から来たレースを第二引入れ部に向かわせるためUターンさせる第二転向部とが爪先から足首に向けて並ぶように配置された紐通しシステムが形成され、
    前記脛下部領域においても、足甲部領域におけるものと同じ紐通しシステムが、脛被の開口縁に左右逆となるように形成され、
    下部レースおよび上部レースはそれぞれ第一引入れ部と第二引入れ部間で連続し、その連続部の中間部位が引っ張られると、各領域の紐通しシステムを介して舌革と重なる舌状開口が狭められ、足甲部領域および脛下部領域を独立して緊縛できるようになっていることを特徴とする甲脛独立固縛式シューズ。
  2. 前記第一転向部は、前記第一固定部から来たレースを第一引入れ部に向かわせる代わりに第二引入れ部に向かわせるためUターンさせるものとされ、前記第二転向部は第二固定部から来たレースを第二引入れ部に向かわせる代わりに第一引入れ部に向かわせるためUターンさせるものとなっていることを特徴とする請求項1に記載された甲脛独立固縛式シューズ。
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