JP3134230B2 - 温度特性補償回路 - Google Patents
温度特性補償回路Info
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- JP3134230B2 JP3134230B2 JP03100357A JP10035791A JP3134230B2 JP 3134230 B2 JP3134230 B2 JP 3134230B2 JP 03100357 A JP03100357 A JP 03100357A JP 10035791 A JP10035791 A JP 10035791A JP 3134230 B2 JP3134230 B2 JP 3134230B2
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Description
子インピーダンス装置に適用して有効な技術に関するも
のであって、たとえばバイポーラ・リニア半導体集積回
路内においてフィルタ回路の温度特性を最適化設計する
のに利用して有効な技術に関するものである。
電子インピーダンス装置を使用したフィルター(図3)
の従来の温度特性補償方法の例を示す。同図に示すフィ
ルター回路はノイズリダクション回路用のフィルタ回路
に適用されたものであって、Q1〜Q12はバイポーラ
・トランジスタ、R1〜R6は抵抗、Cは時定数コンデ
ンサ、Vccは電源電位、Vrefは電源電位Vccを
1/2分圧して発生される基準電位、CS1〜CS3は
定電流I1〜I3を供給する電流源回路、Vinは入
力、Vout1,Vout2は出力である。図3中の各
回路素子は、以下の機能を有する。Q3,Q4は入力信
号Vinと帰還信号Vout2とが印加され、その差電
圧と電流変換用抵抗R1とに関係した出力電流を出力す
る電圧・電流変換回路として動作し、Q1,Q2,Q
5,Q6,Q7,Q8は電圧・電流変換回路Q3,Q4
の出力電流に関係した出力電流を出力する第1の電流・
電流変換回路として動作し、Cは第1の電流・電流変換
回路の出力電流が印加されることにより電圧・電流変換
回路に印加される帰還信号Vout2を形成するキャパ
シタとして動作し、Q1,Q2,Q9,Q10,Q1
1,Q12は電圧・電流変換回路Q3,Q4の出力電流
に関係した出力電流を出力する第2の電流・電流変換回
路として動作し、R2は第2の電流・電流変換回路の出
力電流が印加される出力抵抗として動作することによっ
て、第1の電流・電流変換回路の出力Vout2より入
力信号Vinのローパス成分を出力し、第2の電流・電
流変換回路の出力Vout1より入力信号Vinのハイ
パス成分を出力するようにノイズリダクション回路用の
フィルタ回路が構成される。
力Vout1,Vout2の伝達関数H1(S),H2
(S)は、次式(1)〜(4)で表わすことができる。
各電流源回路CS1〜CS3が供給する定電流I1,I
2,I3の温度特性による相殺によって行なわれてい
た。
(5)(6)のようになる。
ジスタQ3,Q4のエミッタ順方向抵抗re1に対して
抵抗R1が十分に大きくなるように設定されていた。こ
れによって、温度係数βは、ほぼ抵抗R1の温度係数と
みなすことができた。したがって、R1とR2に同種の
抵抗を使用すれば、β=δとすることができる。これに
より、温度特性補償の条件は、次式(7)(8)のよう
に簡略化することができた。
の温度係数は、次式(9)(10)のように設定してい
た。
路定数がバイポーラ・トランジスタの順方向エミッタ抵
抗よりも十分に大きいことにより、比較的簡単に温度特
性の補償を行なうことができた。
た技術には、次のような問題のあることが本発明者らに
よってあきらかとされた。すなわち、半導体集積回路に
内蔵される回路では、オフセット対策などのために抵抗
等の受動素子の定数を小さく設定する必要が生じてく
る。ところが、これらの受動素子の定数を小さく設定す
ると、今まで近似的に無視することができたバイポーラ
・トランジスタの順方向エミッタ抵抗の温度特性が無視
できなくなって、上記温度係数βは抵抗の温度特性とエ
ミッタ抵抗の比によって複雑に変化するようになってし
まう。この結果、温度係数βが抵抗R1だけの温度係数
をもつことを前提にして温度特性補償を行なっていた従
来の技術では、温度特性補償が正確に行なえなくなって
しまう。
タの順方向エミッタ抵抗の温度特性が無視できなくなる
ような状況下でも、温度特性制御を簡単かつ正確に行な
わせることができるような温度特性補償を可能にする、
という技術を提供することにある。本発明の前記ならび
にそのほかの目的と特徴は、本明細書の記述および添付
図面からあきらかになるであろう。
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。すなわち、バイポーラ・トランジ
スタの順方向エミッタ抵抗の温度特性を、このエミッタ
抵抗を流れる電流の温度特性によって選択的に相殺させ
る、というものである。より具体的には、入力信号と帰
還信号とが印加され、その差電圧と電流変換用抵抗(R
1)とに関係した出力電流を出力する電圧・電流変換回
路(Q3,Q4等)と、上記電圧・電流変換回路の上記
出力電流に関係した出力電流を出力する第1の電流・電
流変換回路(Q5,Q6等)と、上記第1の電流・電流
変換回路の上記出力電流が印加されることにより上記電
圧・電流変換回路に印加される上記帰還信号を形成する
キャパシタ(C)と、上記電圧・電流変換回路の上記出
力電流に関係した出力電流を出力する第2の電流・電流
変換回路(Q9,Q10等)と、上記第2の電流・電流
変換回路の上記出力電流が印加される出力抵抗(R2)
とを具備し、上記第1の電流・電流変換回路の出力によ
り入力信号のローパス成分を出力し、上記第2の電流・
電流変換回路の出力により入力信号のハイパス成分を出
力するように構成され、 上記電圧・電流変換回路は、上
記入力信号と上記帰還信号とがベースに印加されそのエ
ミッタの間に上記電流変換用抵抗(R1)が接続された
差動対バイポーラ・トランジスタ(Q3,Q4)と、そ
のエミッタに接続された一対の電流源回路(Q15,R
3、Q14,R4)とによって構成され、 上記第1の電
流・電流変換回路は、その出力電流を形成する差動対バ
イポーラ・トランジスタ(Q5,Q6)と、そのエミッ
タに接続されたひとつの電流源回路(Q16,R9)と
によって構成され、 上記第2の電流・電流変換回路は、
その出力電流を形成する差動対バイポーラ・トランジス
タ(Q9,Q10)と、そのエミッタに接続されたひと
つの電流源回路(Q17,R10)とによって構成され
たフィルタ回路のための温度特性補償回路であって、上
記電圧・電流変換回路の上記一対の電流源回路の電流値
と上記第1の電流・電流変換回路の上記ひとつの電流源
回路の電流値と上記第2の電流・電流変換回路の上記ひ
とつの電流源回路の電流値とを決定するための基準出力
電流(I0)を生成する如くベースが共通接続された一
対のバイポーラ・トランジスタ(Q25,Q26)と、
該一対のバイポーラ・トランジスタの一方のエミッタと
他方のエミッタとの間に接続された抵抗(R20)とを
含み、該一対のバイポーラ・トランジスタの一方のバイ
ポーラ・トランジスタ(Q26)のベースとコレクタと
が接続されたバンドギャップ回路の形式で上記温度特性
補償回路が構成され、 上記電圧・電流変換回路と上記第
1の電流・電流変換回路と上記第2の電流・電流変換回
路のそれぞれの差動対バイポーラ・トランジスタの順方
向エミッタ抵抗の温度特性を、上記バンドギャップ回路
の形式の上記温度特性補償回路の上記基準出力電流の温
度特性によって相殺するようにしたものである。
スタの順方向エミッタ抵抗を、みかけ上、任意の抵抗の
温度特性にすることができる。これにより、バイポーラ
・トランジスタの順方向エミッタ抵抗の温度特性が無視
できなくなるような状況下でも、温度特性制御を簡単か
つ正確に行なわせることができるような温度特性補償を
可能にする、という目的が達成される。
ながら説明する。なお、図において、同一符号は同一あ
るいは相当部分を含むものとする。図1は本発明による
温度特性補償回路の要部における一実施例を示す。
ダクション回路用のフィルタ回路において、定電流I
1,I2,I3の基準となる電流を出力する部分の回路
を示したものであって、Q18〜Q38はバイポーラ・
トランジスタ、R11〜R13,R20〜R22,R2
7は抵抗、Io1,Io2は基準出力電流、Vccは電
源電位である。また、Ioはバンドギャップ回路の基準
電流である。図1において、A点における電位VAの温
度特性は、T=300°K(Ta=27℃)を基準にす
ると、次式(11)のようになる。
荷抵抗R22に、図3に示した回路の抵抗R1と同種の
抵抗を使用すると、基準出力電流Io1の温度特性は、
次式(12)のようになる。
バイポーラ・トランジスタの順方向エミッタ抵抗re
は、次式(13)のように、抵抗R22だけの温度特性
をもつようになる。
1に上記基準出力電流Io1の温度特性をもたせると、
つまり図3の電流I1の基準に上記基準出力電流Io1
を使用し、抵抗R22としてR1と同じ温度特性のもの
を使用すると、これによって図3の回路における温度係
数β(数2および数3)は、抵抗R1とre1の比に関
係なく、R1にだけ依存する温度係数にすることができ
る。以上のようにして、バイポーラ・トランジスタの順
方向エミッタ抵抗をみかけ上、任意の抵抗の温度特性に
することができる。
順方向エミッタ抵抗の温度特性が無視できなくなるよう
な状況下でも、温度特性制御を簡単かつ正確に行なわせ
ることができるような温度特性補償が可能になる。図2
は、図1の温度特性補償回路をノイズリダクション回路
用のフィルタ回路に組込んだ例を示したものであって、
上記基準出力電流Io1,Io2は、バイポーラ・トラ
ンジスタQ28〜Q37および抵抗R14〜R19,R
23〜R26などによってフィルタ回路内の電流I1〜
I3に転写されるようになっている。
t1,Vout2の伝達特性は、数1に示した式(1)
〜(4)と同じである。これによって数2に示した式
(5)(6)における各項の温度係数α〜εを求め、温
度特性を補償できることを以下に示す。まず、Q27の
コレクタに流れる基準出力電流Io1は、カレントミラ
ーによって、Q15,Q14からなる電流源回路CS1
a,CS1bの定電流I1,I1に転写される。これに
より、I1はIo1の温度特性をもつ。ここで、R22
がR1と同種の抵抗であって、χという温度係数をもつ
ならば、I1の温度特性は、T=300°Kを基準にし
た場合、数6の式(12)により、次式(14)のよう
になる。
じ温度特性をもつI1をQ3,Q4に流すことにより、
数6の式(12)により、R22と同じ温度特性をも
つ。この場合、R22とR1は同じ種類の抵抗で、その
温度特性はχであるから、R1+2re1は式(15)
となる。
うと、R1+2re1の温度特性は、常にR1だけの温
度係数をもつようになる。
Q38のコレクタに流れる基準出力電流Io2がカレン
トミラーによって転写されてくる電流であって、Io2
と同じ温度特性をもつ。この場合、Q38のエミッタ負
荷抵抗R27は、半導体集積回路の外付抵抗とすること
によって、任意の温度特性をもつ抵抗が選べるようにな
っている。このR27の外付端子P1点における電位V
P1の温度特性は、数5の式(11)の場合と同様にT
=300°Kとおくと、1/300となる。ここで、R
27の温度係数をζとおくと、Io2の温度特性は、次
式(16)のようになる。
7)のようになる。
Io1がカレントミラーで転写されているので、Io1
と同じ温度特性をもつ。したがって、I3の温度特性
は、次式(18)のようになる。
温度特性が与えられる。ここで、数2の式(5)(6)
において、抵抗R2にR1およびR27と同種のものを
使用すれば、数3に示した温度特性補償の条件式(7)
(8)にあてはめて、次式(19)〜(24)を得るこ
とができる。
示すAの項目については、数13の式(24)のように
温度特性を相殺(キャンセル)することができる。
oについては、数13の式(23)により温度係数ζが
残るが、これは外付抵抗R27によるものである。した
がって、R27に温度係数のないものを使用すれば、ω
oの温度特性も相殺することができる。一般に、外付抵
抗は、半導体集積回路内部に形成される拡散層抵抗など
に比べて、その温度特性を大幅に小さくすることができ
る。以上のように、本発明によれば、トランジスタにお
いて生じる順方向エミッタ抵抗reの温度特性を、正確
な温度特性制御が容易な抵抗の温度特性に置き換えるこ
とができる。この順方向エミッタ抵抗は、ダイオードの
順方向にも生じるが、これについても同様に、温度特性
補償が容易な抵抗の温度特性に置き換えることができ
る。
ンジスタ、または抵抗とダイオードの両方によって複雑
に生じる場合でも、その温度特性の補償を簡単かつ的確
に行なうことができる。以上、本発明者によってなされ
た発明を実施例にもとづき具体的に説明したが、本発明
は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
部をバイポーラ・トランジスタ以外の素子に置き換える
構成であってもよい。以上の説明では主として、本発明
者によってなされた発明をその背景となった利用分野で
あるノイズリダクション回路用のアクティブ・フィルタ
回路に適用した場合について説明したが、それに限定さ
れるものではなく、たとえば高安定度を要求される発振
回路の温度特性補償などにも適用できる。
表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。すなわち、バイポーラ・トランジスタの順方向エ
ミッタ抵抗の温度特性が無視できなくなるような状況下
でも、温度特性制御を簡単かつ正確に行うことができ
る、という効果が得られる。
部を示す回路図
ィルタ回路の構成例を示す図
とともに示す図
する基準出力電流 Q1〜Q38 バイポーラ・トランジスタ R1〜R27 抵抗 Io バンドギャップ回路基準電流
Claims (1)
- 【請求項1】入力信号と帰還信号とが印加され、その差
電圧と電流変換用抵抗とに関係した出力電流を出力する
電圧・電流変換回路と、上記電圧・電流変換回路の上記
出力電流に関係した出力電流を出力する第1の電流・電
流変換回路と、上記第1の電流・電流変換回路の上記出
力電流が印加されることにより上記電圧・電流変換回路
に印加される上記帰還信号を形成するキャパシタと、上
記電圧・電流変換回路の上記出力電流に関係した出力電
流を出力する第2の電流・電流変換回路と、上記第2の
電流・電流変換回路の上記出力電流が印加される出力抵
抗とを具備し、上記第1の電流・電流変換回路の出力に
より入力信号のローパス成分を出力し、上記第2の電流
・電流変換回路の出力により入力信号のハイパス成分を
出力するように構成され、 上記電圧・電流変換回路は、上記入力信号と上記帰還信
号とがベースに印加されそのエミッタの間に上記電流変
換用抵抗が接続された差動対バイポーラ・トランジスタ
と、そのエミッタに接続された一対の電流源回路とによ
って構成され、 上記第1の電流・電流変換回路は、その出力電流を形成
する差動対バイポーラ・トランジスタと、そのエミッタ
に接続されたひとつの電流源回路とによって構成され、 上記第2の電流・電流変換回路は、その出力電流を形成
する差動対バイポーラ・トランジスタと、そのエミッタ
に接続されたひとつの電流源回路とによって構成された
フィルタ回路のための温度特性補償回路であって、 上記電圧・電流変換回路の上記一対の電流源回路の電流
値と上記第1の電流・電流変換回路の上記ひとつの電流
源回路の電流値と上記第2の電流・電流変換回路の上記
ひとつの電流源回路の電流値とを決定するための基準出
力電流を生成する如くベースが共通接続された一対のバ
イポーラ・トランジスタと、該一対のバイポーラ・トラ
ンジスタの一方のエミッタと他方のエミッタとの間に接
続された抵抗とを含み、該一対のバイポーラ・トランジ
スタの一方のバイポーラ・トランジスタのベースとコレ
クタとが接続されたバンドギャップ回路の形式で上記温
度特性補償回路が構成され、 上記電圧・電流変換回路と上記第1の電流・電流変換回
路と上記第2の電流・電流変換回路のそれぞれの差動対
バイポーラ・トランジスタの順方向エミッタ抵抗の温度
特性を、上記バンドギャップ回路の形式の上記温度特性
補償回路の上記基準出力電流の温度特性によって相殺す
ることを特徴とする温度特性補償回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03100357A JP3134230B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 温度特性補償回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03100357A JP3134230B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 温度特性補償回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05102792A JPH05102792A (ja) | 1993-04-23 |
JP3134230B2 true JP3134230B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=14271838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03100357A Expired - Lifetime JP3134230B2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 温度特性補償回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134230B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-05 JP JP03100357A patent/JP3134230B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05102792A (ja) | 1993-04-23 |
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