JP3133291B2 - プラスチック製バックル - Google Patents

プラスチック製バックル

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JP3133291B2
JP3133291B2 JP10140377A JP14037798A JP3133291B2 JP 3133291 B2 JP3133291 B2 JP 3133291B2 JP 10140377 A JP10140377 A JP 10140377A JP 14037798 A JP14037798 A JP 14037798A JP 3133291 B2 JP3133291 B2 JP 3133291B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相互にベルト等
の取り付けられる板部を有する雄具と雌具とよりなるい
わゆるサイドリリースタイプのバックルに関し、より詳
細には、このバックルを構成する雌具を筒状ケースとこ
の筒状ケース内に収納、組み付けられる一対の弾性脚片
を有する係脱部材の2パーツとすると共に、この係脱部
材の弾性脚片に設けられ且つ前記筒状ケースの操作窓よ
り突き出す操作突片を押圧して、筒状ケース内で掛り合
う雄具の鈎状部と雌具の鈎状係止部との係止状態を解除
できるプラスチック製バックルの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサイドリリースタイプのバックル
では、雄具と雌具とを夫々一体に成型して2パーツより
構成することが多く、例えば図9に示されるバックルが
その典型的なものである。すなわち、扁平な筒体101
からなる雌具と、この雌具内に縮圧状に挿入される一対
の係合桿102、102を有する雄具とからなり、雌具
は筒体101の両側に対称な割欠状の窓穴103、10
3が設けられて窓穴103の縁104が係止縁とされ、
ベルト等の取り付けスリット105を有すると共に筒体
101の内壁面に雄具の案内桿106の案内溝107を
設けている。また、雄具は一対の係合桿102、102
が案内桿106を挟むように同一平面上に設けられてい
ると共に、これらの桿102、106が摘子フレーム部
108で一体に連接されており、このフレーム部108
にベルト等の捲回繋着板109が斜めスリット110を
介して配置されている。そして係合桿102、102は
相対向する側の外側に鈎部111を有しており、この鈎
部111の基部側の顎111aが前記窓穴103の縁1
04に係止する構成とされている。そしてこのバックル
における雄具と雌具の組み付けは、雄具の係合桿102
を雌具の筒体101の内部に稍内方に絞り込むようにし
て押し入れることにより係合桿102を弾性変形させて
雌具内に挿入すると共に、雌具の窓穴103より雄具の
鈎部111を外方に突き出させ、鈎部111の顎111
aを窓穴103の縁104に係止することで行われる。
しかして、このように係止された雄具と雌具との係止状
態の解除は、図10に示されるように雌具の筒体101
を一方の手で把持し、他方の手で雄具の係合桿102の
鈎部111を摘み込むように筒体101の内方に押し入
れ、該鈎部111の顎111aを窓穴103の縁104
より解放することで行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来のバッ
クルは、その構造上、以下の諸点において更なる改良を
必要としていた。第1に、この種のバックルをプラスチ
ック製とした場合(通例必要とされる弾性変形特性及び
成型コストの観点等よりプラスチック製とされる。)、
雄具と雌具に夫々捲回されているベルトに張力が加わっ
ていると、雄具と雌具とがそれぞれベルトの捲回側に向
けて引っ張られるので、雄具の鈎部111の顎111a
が充分に雌具の窓穴103の縁104に係止しない状態
で、すなわち、雄具の係合桿102が雌具の窓穴103
から鈎部111を外方に突き出し弾性復帰しない状態で
雌具の内側に窄められて雄具と雌具が係止され、この結
果経時的に、雄具の係合桿102が内側に向けて塑性変
形を起こし易く、塑性変形後は雄具の係合桿102の外
側に向けられた弾性が失われるので、雄具と雌具の係止
状態の作出を困難なものとしていた。第2に、こうした
塑性変形を起こしにくくするために、係合桿102の肉
厚を大きくして係合桿102の強度を上げる必要があ
り、これがこの種のバックルを薄型のものとすることの
妨げとなっていた。第3に、係止された雄具と雌具との
係止状態の解除を、雌具の筒体101を一方の手で把持
し、他方の手で雌具の窓穴103より外方に突き出して
いる雄具の係合桿102の鈎部111を摘み込むように
筒体101の内方に押し入れ、該鈎部111の顎111
aを窓穴103の縁104より解放することで行うの
で、鈎部111を押し込む際に指が雌具の窓穴103縁
に引っ掛かり、鈎部111を押し込みながら雄具を雌具
内より外方にスライドさせる動作が取りにくかった。こ
のため、雄具と雌具との係止状態を解除するには、雄具
の鈎部を押し入れる手と別の手をもって雄具か雌具かの
いずれかに繋着されているベルトを引っ張り、雄具と雌
具とが離れ合うように張力を加える必要があり、片手で
の係止状態の解除が困難であった。
【0004】そこでこの発明は、上記従来のバックルの
有する課題を解決すること、すなわち、雄具と雌具の係
止に係わる雄具あるいは雌具の係止部分が経時的に塑性
変形することがなく、また、雄具と雌具との係止状態の
解除を片手で容易に行うことのできる薄型のプラスチッ
ク製のバックルを提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明では、請求項1に係るプラスチック製の
バックルを、相対向している側壁に対をなす操作窓を有
する断面方形の筒状ケースと、ベルト等の取り付けられ
る板部から一体に延設され、かつ、この板部から延設さ
れると共に前記筒状ケース内に収納、組み付けられる一
対の弾性脚片を有する係脱部材とからなる雌具と、ベル
ト等の取り付けられる板部と、この板部から延設され、
かつ、先端部に互いに向き合う鈎状部を有すると共に、
前記筒状ケースの前記操作窓が設けられている側壁に摺
接して該筒状ケース内に抜き差し可能に差し込まれる一
対の係止片とよりなる雄具とからなり、前記係脱部材の
前記弾性脚片の先端には前記筒状ケース内側壁に向き、
かつ、前記雄具の前記筒状ケース内への差し入れに伴っ
て当該雄具の係止片における鈎状部に当接して一旦内向
きに撓められた前記弾性脚片の弾性復帰により当該雄具
の鈎状部と前記筒状ケース内で掛合可能な鈎状係止部が
設けられていると共に、前記弾性脚片には前記筒状ケー
スへの前記係脱部材の収納に際し、前記操作窓より筒状
ケース外方に突き出して当該筒状ケースに弾性的に掛合
し当該筒状ケースに当該係脱部材を組み付ける操作突片
が設けられている構造のものとした。また、請求項2に
係るプラスチック製バックルでは、請求項1記載のプラ
スチック製バックルにおける雄具の一対の係止片間に該
係止片の延設方向に向けて当該雄具の板部より弧状に突
き出す舌片が設けられており、この舌片の弧状縁が内向
きに撓み込まされた雌具の係脱部材における弾性脚片の
先端に当接される構成とした。また、請求項3に係るプ
ラスチック製バックルでは、請求項1又は請求項2記載
のプラスチック製バックルの係脱部材における弾性脚片
の外側に、この係脱部材の板部より外方に突き出す突起
を有すると共に、筒状ケースの一方の開口部に、この筒
状ケースの他方の開口部からの前記係脱部材の板部側を
先にした当該係脱部材の差し入れにより、この係脱部材
の前記突起に引っ掛かる突出部が設けてある構成とし
た。
【0006】
【作用】この発明に係るプラスチック製のバックルで
は、相対向している側壁に対をなす操作窓を有する断面
方形の筒状ケースと、ベルト等の取り付けられる板部か
ら一体に延設され、かつ、この板部から延設されると共
に前記筒状ケース内に収納、組み付けられる一対の弾性
脚片を有する係脱部材とからなる雌具と、ベルト等の取
り付けられる板部と、この板部から延設され、かつ、先
端部に互いに向き合う鈎状部を有すると共に、前記筒状
ケースの前記操作窓が設けられている側壁に摺接して該
筒状ケース内に抜き差し可能に差し込まれる一対の係止
片とよりなる雄具とからなり、前記係脱部材の前記弾性
脚片の先端には前記筒状ケース内側壁に向き、かつ、前
記雄具の前記筒状ケース内への差し入れに伴って当該雄
具の係止片における鈎状部に当接して一旦内向きに撓め
られた前記弾性脚片の弾性復帰により当該雄具の鈎状部
と前記筒状ケース内で掛合可能な鈎状係止部が設けられ
ていると共に、前記弾性脚片には前記筒状ケースへの前
記係脱部材の収納に際し、前記操作窓より筒状ケース外
方に突き出して当該筒状ケースに弾性的に掛合し当該筒
状ケースに当該係脱部材を組み付ける操作突片が設けら
れているので、雄具の前記係止片は雌具の筒状ケースの
内側壁に沿って筒状ケース内に挿入され、雌具の係脱部
材の鈎状係止部に鈎状部を当接して、この雌具の弾性脚
片を一旦内向きに撓め、このように撓められた当該弾性
脚片の弾性復帰により、雄具の鈎状部と雌具の鈎状係止
部とが掛合される。また、雌具の筒状ケースの操作窓よ
り突き出されている係脱部材の操作突片を筒状ケース内
方に押し込むことにより、雌具の筒状ケース内側壁に先
端を向けた鈎状係止部は、雄具の互いに向き合う鈎状部
より外され、雌具の鈎状係止部と雄具の鈎状部との係止
状態は解除される。また、請求項2記載の発明にあって
は、雄具の筒状ケース内への差し入れにあたって内向き
に撓み込まされる雌具の弾性脚片の先端に接する当該雄
具の舌片の弧状縁により、内向きに撓み込まされた雌具
の弾性脚片を前記雌具の係止片の内側に導き、この雌具
の鈎状係止部と雄具の鈎状部と確実に掛合させて、雄具
を雌具に係止させる。また、雌具の筒状ケースの操作窓
より突き出されている係脱部材の操作突片を筒状ケース
内方に押し込むことにより内向きに撓み込まされる雌具
の弾性脚片の先端に接する当該雄具の舌片の弧状縁によ
り、雌具の鈎状係止部と雄具の鈎状部との掛合が解かれ
た状態において雄具を雌具の筒状ケース内から抜き出さ
れる向きに押圧させることができ、雌具と雄具との掛合
状態はスムースに解かれる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るプラスチッ
ク製バックルの実施の形態の一例を、図1ないし図8に
基づいて説明する。
【0008】図1は、第1の実施の形態に係るバックル
の斜視図である。また、図2ないし図7は、このバック
ルの係脱の過程を理解し易いように、筒状ケース10を
断面にして示した平面図である。また、図8は、第2の
実施の形態に係るバックルの構成を理解し易いように、
筒状ケース10を断面にして示した平面図である。
【0009】図1に示されるように、第1の実施の形態
に係るバックルは、筒状ケース10と係脱部材20とか
らなる雌具Aと、雄具Bとより構成される。これらは必
要とされる弾性変形あるいは成型コストの観点等よりイ
ンジェクション成型によるプラスチック製とすることが
典型例とされる。
【0010】筒状ケース10は、両端にそれぞれ、細長
状の開口部11を有すると共に、相対向している側壁1
2aの略中程の位置に対をなす操作窓13を有し、断面
形状を方形とする薄型のケースである。この筒状のケー
ス10の一方の開口部11の前記側壁12aと接する側
の縁部には、前記筒状ケース10の内方に突き出す突出
部14が設けられており、この突出部14に後述する係
脱部材20の突起24が引っ掛かり、筒状ケース10内
に係脱部材20が組み付けられ雌具Aとされる。
【0011】係脱部材20は、ベルトC等の挿通可能な
スリット22を有する板部21と、この板部21から一
体に、この板部21の両側部より同一方向に延設される
一対の弾性脚片23と、この弾性脚片23の外側で前記
板部21より外方に向けて設けられている突起24とを
有する。この弾性脚片23は、前記板部21の横幅より
稍外側へ突き出し状にこの板部21より延設される基部
脚片26と、この基部脚片26に続いて設けられると共
にこの基部脚片26より更に側方へ突き出す操作突片2
7と、この操作突片27に続いてこの操作突片27の内
側より収納される前記筒状ケース10の内側壁12b面
と略平行に延設されると共に先端部をアール縁25aと
し、且つ、この係脱部材20が前記筒状ケース10に収
納された状態において前記筒状ケース10の内側壁12
bに突端25bを向ける鈎状係止部25が設けられてお
り、この突端25bより内方に係止顎縁25cが形成さ
れている。
【0012】図1に示されるように、係脱部材20をそ
の弾性脚片23の基部側より前記筒状ケース10の突出
部14の設けられていない側の開口部11より筒状ケー
ス10内に挿入すると、前記係脱部材20の前記突起2
4が筒状ケース10の前記突出部14に引っ掛かるの
で、係脱部材20は筒状ケース10の他方の開口部11
より前記板部21のみを突き出させて、筒状ケース10
内に固定されることになる。
【0013】雄具Bは、ベルト等の挿通可能なスリット
31を有する板部30と、この板部30の両側より前記
スリット31に対し直交状に同一方向に向けて板部30
より延設される一対の係止片32、32とからなる。係
止片32は、先端部をアール縁33aとすると共に互い
に突端33bを向かい合わせる鈎状部33を有してお
り、前記突端33bより外方に向けて係止顎縁33cが
形成されている。また、この係止片32が延設されてい
る側の前記板部21の側縁には、対をなす板部21の略
中程の位置より係止片32の延設方向側に向けて突き出
すと共に、係止片32の基部側に向かって漸次弧状に傾
斜しながら窄まる、舌片34が設けられている。また、
対をなす係止片32の外側縁は、前記筒状ケース10へ
の挿入時に筒状ケース10の前記操作窓13が設けられ
ている側壁12bに摺接する摺接縁33dとされてい
る。
【0014】なお、この実施の形態における、前記雌具
Aの係脱部材20の板部21に対するベルトCの取り付
け及び、前記雄具Bの板部30に対するベルトCへの取
り付けは、夫々スリット22、31にベルトCを捲回、
繋着して行なわれるが、板部21及び板部30にベルト
Cの一端を一体に埋込状に取り付けても良い。こうした
取り付けは、前記雌具Aの係脱部材20及び雄具Bを成
型する二個の金型のキャビテイ内の前記板部21及び3
0に対応する部分に、他の金型の***部と相互に対をな
す***部を夫々設けておき、この***部間にベルトCの
一端を挟持させてベルトCの位置決めをし乍ら、キャビ
テイ内にプラスチック成型材料を充填して、行なうこと
が好ましい。このように、ベルトCを前記板部21及び
30内に埋め込んだ状態で成型する場合には、用意され
るベルトCの端面は前記板部21及び30内にあるの
で、外観上の配慮よりこの端面を特に処理する必要がな
くなる。また、該端面のほつれ等を生じることがない。
【0015】次いで、図2より図7に基づき、このバッ
クルの係脱過程を説明する。バックルの係止にあたって
は、先ず、図2に示されるように、雄具Bを前記係止片
32の延設されている側より、雌具Aの前記係脱部材2
0の弾性脚片23の突き出し側にある前記筒状ケース1
0の開口部11から挿入すると、図3に示されるように
雄具Bは係止片32の摺接縁33dを前記筒状ケース1
0の内側壁12bに摺接、ガイドされながら、雌具Aの
鈎状係止部25のアール縁25aに鈎状部33のアール
縁33aを当接させる。この状態より更に雄具Bを筒状
ケース10内に押し込むと、雄具Bの係止片32は前記
筒状ケース10により外方に拡がらないように保持され
ているので、図4に示すように、雄具Bの鈎状部33が
雌具Aの弾性脚片23を内側に撓ませることになる。こ
の状態になると、雄具Bの舌片34に雌具Aの前記アー
ル縁25aが当接されるが、この舌片34は前述の通
り、係止片32側に向けて漸次傾斜する弧状をなすの
で、雌具Aの鈎状係止部25はこの舌片34縁により雄
具Bの鈎状部33の基部側に導かれ、雄具Bの鈎状部3
3内側に密に押しつけられた状態で弾性復帰することに
なる。ここで、雌具Aの前記弾性脚片23の先端には前
記筒状ケース10内側壁12bに向き、かつ、前記雄具
Bの鈎状部33と前記筒状ケース10内で掛り合う鈎状
係止部25が設けられているので、図5に示されるよう
に、雌具Aの弾性脚片23の鈎状係止部25は係止顎縁
25cを雄具Bの鈎状部33の係止顎縁33cに接した
状態で掛り合い、雄具Bと雌具Aとが係止されることに
なる。
【0016】このように雌具Aの鈎状係止部25は舌片
34に導かれて、確実に雄具Bの鈎状部33と係止し合
うので、不完全な係止状態、すなわち雄具Bの鈎状部3
3と雌具Aの鈎状係止部25とが互いに的確にかみ合わ
ずに係止されて、雌具Aの弾性脚片23が経時的に塑性
変形して、弾性力を失うような事態が充分に防止され
る。
【0017】次いで、バックルの係止状態の解除は、図
6に示すように筒状ケース10の操作窓13より外方に
突き出している雌具Aの弾性脚片23の操作突片27を
押圧することにより行われる。すなわち、雌具Aの筒状
ケース10の操作窓13より突き出されている係脱部材
20の操作突片27を筒状ケース10内方に押し込む
と、この操作突片27と一体をなす雌具Aの鈎状係止部
25も筒状ケース10内方に押し込まれ、この結果、雌
具Aの鈎状係止部25と雄具Bの鈎状部33との掛合状
態が解除される。筒状ケース10内方に押し込まれた雌
具Aの鈎状係止部25は、前記アール縁25aを雄具B
の舌片34縁に再び接することになるが、この時点では
雄具Bを筒状ケース10内に押し込む力が加えられてい
ないので、漸次中央に向けて弧状に突き出している舌片
34縁に沿って内方に押し込まれる雌具Aの鈎状係止部
25は、雄具Bの舌片34の突き出し寸法分、強制的に
雄具Bを筒状ケース10外方に押し出し、図7に示され
るように、雄具Bと雌具Aとの係止状態は解除される。
【0018】次いで、図8に示される第2の実施の形態
に係るバックルでは、雄具Bの前記舌片34の前記係止
片32近傍に、雄具Bの挿入方向側に向けた縁を舌片3
4の弧状に傾斜する縁と連続する縁とする弾性片34’
を舌片34から区分し、且つ、先端を係止片32側に向
けて舌片34より延設している。この弾性片34’は、
雄具Bと雌具Aの係止にあたっては、雌具Aの鈎状係止
部25のアール縁25aに当接されて一旦雄具Bの板部
30側に押し込まれた後、弾発して、雌具Aの鈎状係止
部25を雄具Bの鈎状部33内方に押しつける。また、
係止状態の解除にあたっては、内側に押し込まれた雌具
Aの鈎状係止部25の押圧力を自ら雄具Bの板部30側
に撓み込みながら受け、雄具Bの筒状ケース10内より
の押し出しをスムースならしめる。なお、第2の実施の
形態に関する上記説明以外のバックルの構成は、前記第
1実施の形態の構成と同じであり、同一構成部分につい
ては同一番号を付して説明を省略する。
【0019】
【発明の効果】この発明に係るプラスチック製のバック
ルでは、雄具の係止片は雌具の筒状ケースの内側壁に沿
って筒状ケース内に挿入され、雌具の係脱部材の鈎状係
止部に鈎状部を当接した後、この雌具の鈎状係止部と鈎
状部を掛り合い、雌具に係止されるので、鈎部を雄具の
みに設けた場合に比し、雄具と雌具の係止に係わる雄具
あるいは雌具の係止部分が不完全に係止される事態が少
なく、不完全な係止状態がもたらす係止部分の経時的な
塑性変形を防止して、長期間にわたり確実な係止状態を
保つことができる。殊に、雄具の舌片が雌具の鈎状係止
部を導き、確実に雄具の鈎状部に雌具の鈎状係止部を係
止させるので、上記塑性変形を充分に防止でき、従っ
て、雄具の係止片及び雌具の弾性脚片の肉厚を厚くする
必要もないので、薄型のバックルとすることができる。
また、雌具の筒状ケースの操作窓より突き出されている
係脱部材の操作突片を筒状ケース内方に押し込むだけ
で、雌具の筒状ケース内側壁に先端を向けた鈎状係止部
を雄具の互いに向き合う鈎状部より外して、雌具の鈎状
係止部と雄具の鈎状部との係止状態は解除できるので、
雄具と雌具との係止状態の解除を片手で容易に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るバックルの斜視図であ
る。
【図2】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図6】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図7】第1の実施の形態に係るバックルの係脱の過程
を示す平面構成図である。
【図8】第2の実施の形態に係るバックルの平面構成図
である。
【図9】従来のバックルの平面構成図である。
【図10】従来のバックルの平面構成図である。
【符号の説明】
A 雌具 B 雄具 C ベルト 10 筒状ケース 11 開口部 12a 側壁 12b 内側壁 13 操作窓 14 突出壁 20 係脱部材 21 板部 22 スリット 23 弾性脚片 24 突起 25 鈎状係止部 25a アール縁 25b 突端 25c 係止顎縁 26 基部脚片 27 操作突片 30 板部 31 スリット 32 係止片 33 鈎状部 33a アール縁 33b 突端 33c 係止顎縁 33d 摺接縁 34 舌片 34’ 弾性片

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向している側壁に対をなす操作窓を
    有する断面方形の筒状ケースと、ベルト等の取り付けら
    れる板部から一体に延設され、かつ、この板部から延設
    されると共に前記筒状ケース内に収納、組み付けられる
    一対の弾性脚片を有する係脱部材とからなる雌具と、 ベルト等の取り付けられる板部と、この板部から延設さ
    れ、かつ、先端部に互いに向き合う鈎状部を有すると共
    に、前記筒状ケースの前記操作窓が設けられている側壁
    に摺接して該筒状ケース内に抜き差し可能に差し込まれ
    る一対の係止片とよりなる雄具とからなり、 前記係脱部材の前記弾性脚片の先端には前記筒状ケース
    内側壁に向き、かつ、前記雄具の前記筒状ケース内への
    差し入れに伴って当該雄具の係止片における鈎状部に当
    接して一旦内向きに撓められた前記弾性脚片の弾性復帰
    により当該雄具の鈎状部と前記筒状ケース内で掛合可能
    な鈎状係止部が設けられていると共に、前記弾性脚片に
    は前記筒状ケースへの前記係脱部材の収納に際し、前記
    操作窓より筒状ケース外方に突き出して当該筒状ケース
    に弾性的に掛合し当該筒状ケースに当該係脱部材を組み
    付ける操作突片が設けられていることを特徴とするプラ
    スチック製バックル。
  2. 【請求項2】 雄具の一対の係止片間に該係止片の延設
    方向に向けて当該雄具の板部より弧状に突き出す舌片が
    設けられており、この舌片の弧状縁が内向きに撓み込ま
    された雌具の係脱部材における弾性脚片の先端に当接さ
    れる構成としてあることを特徴とする請求項1記載のプ
    ラスチック製バックル。
  3. 【請求項3】 係脱部材における弾性脚片の外側に、こ
    の係脱部材の板部より外方に突き出す突起を有すると共
    に、筒状ケースの一方の開口部に、この筒状ケースの他
    方の開口部からの前記係脱部材の板部側を先にした当該
    係脱部材の差し入れにより、この係脱部材の前記突起に
    引っ掛かる突出部が設けてあることを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載のプラスチック製バックル。
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