JP3132234B2 - ガラス長繊維 - Google Patents
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- JP3132234B2 JP3132234B2 JP05102456A JP10245693A JP3132234B2 JP 3132234 B2 JP3132234 B2 JP 3132234B2 JP 05102456 A JP05102456 A JP 05102456A JP 10245693 A JP10245693 A JP 10245693A JP 3132234 B2 JP3132234 B2 JP 3132234B2
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/083—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
- C03C3/085—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound containing an oxide of a divalent metal
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- C03C3/11—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing halogen or nitrogen
- C03C3/112—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing halogen or nitrogen containing fluorine
- C03C3/115—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing halogen or nitrogen containing fluorine containing boron
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- Materials Engineering (AREA)
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- Inorganic Fibers (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス長繊維、特に引
張り強度が高く、耐水性に優れたガラス長繊維に関す
る。
張り強度が高く、耐水性に優れたガラス長繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、商品名で「Eガラス」と呼ばれて
いるガラス組成の長繊維が大量に生産され、プラスチッ
ク補強用、ゴムベルト芯材、電気絶縁用などの各方面に
て広く用いられている。前記ガラスの粘性は低く、例え
ば紡糸温度の目安となる紡糸温度(粘度1000ポアズ
における温度)は約1200℃であり、このため溶融温
度及び紡糸温度が低く、容易に製造できる。しかしなが
ら、引っ張り強度が低く、また耐水性が劣るため、この
ような特性をを要求する用途においては使用できない。
いるガラス組成の長繊維が大量に生産され、プラスチッ
ク補強用、ゴムベルト芯材、電気絶縁用などの各方面に
て広く用いられている。前記ガラスの粘性は低く、例え
ば紡糸温度の目安となる紡糸温度(粘度1000ポアズ
における温度)は約1200℃であり、このため溶融温
度及び紡糸温度が低く、容易に製造できる。しかしなが
ら、引っ張り強度が低く、また耐水性が劣るため、この
ような特性をを要求する用途においては使用できない。
【0003】一方、高強度を要求する用途には、MgO
−Al2O3−SiO2の3成分系のガラス繊維が用いら
れており、その基本的な組成は重量%で、 MgO 10 Al2O3 25 SiO2 65 である。(特公昭48−30125)このガラス組成物
の液相温度は1471℃(2680゜F)であり、紡糸
温度は約1460℃であり、Eガラスに比べ260℃以
上高く、溶融が困難であると共に紡糸温度より液相温度
が高く、紡糸において高温を要し、紡糸用の白金ポット
の寿命が短く、コストアップを招いている。
−Al2O3−SiO2の3成分系のガラス繊維が用いら
れており、その基本的な組成は重量%で、 MgO 10 Al2O3 25 SiO2 65 である。(特公昭48−30125)このガラス組成物
の液相温度は1471℃(2680゜F)であり、紡糸
温度は約1460℃であり、Eガラスに比べ260℃以
上高く、溶融が困難であると共に紡糸温度より液相温度
が高く、紡糸において高温を要し、紡糸用の白金ポット
の寿命が短く、コストアップを招いている。
【0004】前記ガラスの溶融性、紡糸性を改善するた
めに、MgO−Al2O3−SiO2の3成分に加え、第
4成分、さらには第5成分を加えた組成が開発されてい
る。この第4成分としてB2O3を加えたガラス組成物は
特公昭42−23593、特公平4−48739に記載
されている。B2O3の原料は高価であり、コストアップ
を招き、さらに前記ガラス組成物の原料バッチを坩堝ま
たはホットトップの溶融炉で溶融するとB2O3が揮発
し、炉の寿命を短くすると共に、ガラス素地中に脈理な
どの不均質を招き、紡糸時の糸切れの原因となる。ま
た、第4成分としてLi2Oを加えたガラス組成物が特
公昭42−23593、特公昭43−11762に、P
2O5を加えたガラス組成物が特開昭48−30717に
記載されているが、Li2O及びP2O5の原料は高価で
あり、コストアップを招く。さらに、特公昭45−11
228には第4成分としてAs2O3を加えた組成を有す
るガラス繊維が記載されているが、As2O3は揮発の問
題とその毒性のため作業の安全上に問題がある。
めに、MgO−Al2O3−SiO2の3成分に加え、第
4成分、さらには第5成分を加えた組成が開発されてい
る。この第4成分としてB2O3を加えたガラス組成物は
特公昭42−23593、特公平4−48739に記載
されている。B2O3の原料は高価であり、コストアップ
を招き、さらに前記ガラス組成物の原料バッチを坩堝ま
たはホットトップの溶融炉で溶融するとB2O3が揮発
し、炉の寿命を短くすると共に、ガラス素地中に脈理な
どの不均質を招き、紡糸時の糸切れの原因となる。ま
た、第4成分としてLi2Oを加えたガラス組成物が特
公昭42−23593、特公昭43−11762に、P
2O5を加えたガラス組成物が特開昭48−30717に
記載されているが、Li2O及びP2O5の原料は高価で
あり、コストアップを招く。さらに、特公昭45−11
228には第4成分としてAs2O3を加えた組成を有す
るガラス繊維が記載されているが、As2O3は揮発の問
題とその毒性のため作業の安全上に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記要求及
び従来技術の問題点に基づき、耐水性が良く、高強度を
有する繊維用のガラス組成物、特に、溶融時の揮発成
分、有害物及び毒物を含まず、低コストの前記繊維用ガ
ラス組成物およびガラス長繊維を提供することを目的と
する。
び従来技術の問題点に基づき、耐水性が良く、高強度を
有する繊維用のガラス組成物、特に、溶融時の揮発成
分、有害物及び毒物を含まず、低コストの前記繊維用ガ
ラス組成物およびガラス長繊維を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、本質的にNa
2O、MgO、Al2O3、SiO2から成り、かつこれら
の成分の割合が、重量%で Na2O 0.2〜1.5 Li2O 0〜0.5 MgO 12〜20 Al2O3 17〜25 SiO2 61〜68 B2O3 0〜0.5 であり、これらの合計が少なくとも98重量%である組
成を有することを特徴とするガラス長繊維であり、さら
に重量%で Na2O 0.3〜1.3 Li2O 0〜0.3 MgO 13〜18 Al2O3 18〜23 SiO2 63〜67 B2O3 0〜0.5 であり、K2O+CaO+SrO+TiO2+Fe2O3の
合計が0〜2重量%である組成を有することを特徴とす
るガラス長繊維である。
2O、MgO、Al2O3、SiO2から成り、かつこれら
の成分の割合が、重量%で Na2O 0.2〜1.5 Li2O 0〜0.5 MgO 12〜20 Al2O3 17〜25 SiO2 61〜68 B2O3 0〜0.5 であり、これらの合計が少なくとも98重量%である組
成を有することを特徴とするガラス長繊維であり、さら
に重量%で Na2O 0.3〜1.3 Li2O 0〜0.3 MgO 13〜18 Al2O3 18〜23 SiO2 63〜67 B2O3 0〜0.5 であり、K2O+CaO+SrO+TiO2+Fe2O3の
合計が0〜2重量%である組成を有することを特徴とす
るガラス長繊維である。
【0007】本発明者らは、本特許の課題を解決すべ
く、MgO、Al2O3、SiO2の3成分系のガラス組
成物について詳細に研究を行った結果、前記の限られた
組成範囲において、溶融性及び紡糸性に優れ、高強度の
繊維が製造可能であることを見いだした。更に研究を重
ねた結果、前記の限られた範囲のNa2Oを用いること
により、耐水性を向上させ、さらに溶融性及び紡糸性に
優れたガラス組成物が得られることを見いだした。前記
特公昭43−11762には第4成分としてLi2Oが
加えられており、Na2O(K2O)を単独で、またはL
i2Oと組み合わせて用いてもLi2O単独よりも良い結
果は得られなかったことが記載されている。本研究者ら
がNa2OとLi2Oの耐水性を比較した結果を第1図に
示す。この図は、下記ベース組成、重量%で、 MgO 15 Al2O3 20 SiO2 65 にNa2O及びLi2Oを添加したガラスの耐水性につい
て日本光学硝子工業会規格 JOGIS 光学ガラスの
化学的耐久性の測定方法(ただし8時間煮沸)に従って
測定した重量減(%)を示す。図より明らかなように、
Li2Oを添加すると耐水性は低下し、Na2Oを上記範
囲内で添加すると耐水性は向上することが分かった。
く、MgO、Al2O3、SiO2の3成分系のガラス組
成物について詳細に研究を行った結果、前記の限られた
組成範囲において、溶融性及び紡糸性に優れ、高強度の
繊維が製造可能であることを見いだした。更に研究を重
ねた結果、前記の限られた範囲のNa2Oを用いること
により、耐水性を向上させ、さらに溶融性及び紡糸性に
優れたガラス組成物が得られることを見いだした。前記
特公昭43−11762には第4成分としてLi2Oが
加えられており、Na2O(K2O)を単独で、またはL
i2Oと組み合わせて用いてもLi2O単独よりも良い結
果は得られなかったことが記載されている。本研究者ら
がNa2OとLi2Oの耐水性を比較した結果を第1図に
示す。この図は、下記ベース組成、重量%で、 MgO 15 Al2O3 20 SiO2 65 にNa2O及びLi2Oを添加したガラスの耐水性につい
て日本光学硝子工業会規格 JOGIS 光学ガラスの
化学的耐久性の測定方法(ただし8時間煮沸)に従って
測定した重量減(%)を示す。図より明らかなように、
Li2Oを添加すると耐水性は低下し、Na2Oを上記範
囲内で添加すると耐水性は向上することが分かった。
【0008】次に本発明の組成範囲の限定理由を説明す
る。
る。
【0009】Na2O:粘性を下げると同時に、それ以
上に液相温度を低下させ、溶融性及び紡糸性を向上させ
るとともに、耐水性を向上させるのに有効である。1.
5重量%を越えると耐水性が低下する。より好ましくは
1.3%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。
また、0.2重量%未満では、溶融性及び紡糸性を向上
の効果が小さく、より好ましくは0.3重量%以上であ
る。
上に液相温度を低下させ、溶融性及び紡糸性を向上させ
るとともに、耐水性を向上させるのに有効である。1.
5重量%を越えると耐水性が低下する。より好ましくは
1.3%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。
また、0.2重量%未満では、溶融性及び紡糸性を向上
の効果が小さく、より好ましくは0.3重量%以上であ
る。
【0010】Li2O:粘性を下げると同時に、それ以
上に液相温度を低下させ、溶融性及び紡糸性を向上させ
るが、耐水性が低下し、特に0.5重量%を越えると耐
水性低下が著しい。従ってLi2Oの量は0〜0.5重
量%、より好ましくは0〜0.3重量%である。
上に液相温度を低下させ、溶融性及び紡糸性を向上させ
るが、耐水性が低下し、特に0.5重量%を越えると耐
水性低下が著しい。従ってLi2Oの量は0〜0.5重
量%、より好ましくは0〜0.3重量%である。
【0011】MgO:20重量%を越えると紡糸温度よ
り液相温度が高くなりすぎ、紡糸が困難になる。より好
ましくは18%以下である。また、12重量%未満では
粘性が高くなりすぎ、溶融温度及び紡糸温度が高くな
る。より好ましくは13重量%以上である。
り液相温度が高くなりすぎ、紡糸が困難になる。より好
ましくは18%以下である。また、12重量%未満では
粘性が高くなりすぎ、溶融温度及び紡糸温度が高くな
る。より好ましくは13重量%以上である。
【0012】Al2O3:25重量%を越えると紡糸温度
より液相温度が高くなりすぎて紡糸が困難になる。より
好ましくは23%以下である。また、17重量%未満で
は耐水性が低下すると共に、紡糸温度より液相温度が高
くなりすぎ、紡糸が困難になる。より好ましくは18重
量%以上、さらに好ましくは19重量%以上である。
より液相温度が高くなりすぎて紡糸が困難になる。より
好ましくは23%以下である。また、17重量%未満で
は耐水性が低下すると共に、紡糸温度より液相温度が高
くなりすぎ、紡糸が困難になる。より好ましくは18重
量%以上、さらに好ましくは19重量%以上である。
【0013】SiO2:68重量%を越えると粘性が高
くなりすぎ、溶融温度及び紡糸温度が高くなる。より好
ましくは67%以下、さらに好ましくは66重量%以下
である。である。また、61重量%未満では、紡糸温度
より液相温度が高くなりすぎ、紡糸が困難になる。より
好ましくは63重量%以上である。
くなりすぎ、溶融温度及び紡糸温度が高くなる。より好
ましくは67%以下、さらに好ましくは66重量%以下
である。である。また、61重量%未満では、紡糸温度
より液相温度が高くなりすぎ、紡糸が困難になる。より
好ましくは63重量%以上である。
【0014】B2O3:溶融温度及び紡糸温度の低下に有
効であるが、揮発により炉の寿命が短くなり、またコス
トアップを招くため、0.5重量%以下とする。
効であるが、揮発により炉の寿命が短くなり、またコス
トアップを招くため、0.5重量%以下とする。
【0015】以上の他に、不純物として混入するK
2O、アルカリ土類酸化物(CaO,SrO)、Ti
O2,Fe2O3などを2重量%以下含有しても良い。た
だしAs2O3、およびF2は毒物、有害物であり実質的
に含まないが、それぞれ0.05重量%以下であれば混
入不純物として許容される。
2O、アルカリ土類酸化物(CaO,SrO)、Ti
O2,Fe2O3などを2重量%以下含有しても良い。た
だしAs2O3、およびF2は毒物、有害物であり実質的
に含まないが、それぞれ0.05重量%以下であれば混
入不純物として許容される。
【0016】本発明のガラス長繊維は、用途によって異
なるが通常2〜20μmの直径を有する。
なるが通常2〜20μmの直径を有する。
【0017】
【実施例】本発明における8種の実施例と4種の比較例
の組成及び得られたガラスの紡糸温度、液相温度、耐水
性テストにおける重量減(%)及びモノフィラメント強
度の測定結果を第1表に示す。
の組成及び得られたガラスの紡糸温度、液相温度、耐水
性テストにおける重量減(%)及びモノフィラメント強
度の測定結果を第1表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】まず、実施例1について説明する。第1表
に示した組成になるように通常のガラス原料であるクレ
ー、タルク、アルミナ及びソーダ灰を用いて調合した。
白金るつぼを用いて上記調合バッチを1550℃で16
時間溶融し、鉄板上に流し出し、室温まで放冷して試料
ガラスを得た。
に示した組成になるように通常のガラス原料であるクレ
ー、タルク、アルミナ及びソーダ灰を用いて調合した。
白金るつぼを用いて上記調合バッチを1550℃で16
時間溶融し、鉄板上に流し出し、室温まで放冷して試料
ガラスを得た。
【0022】試料ガラスの高温域粘性を白金球引き上げ
式自動粘度測定装置にて測定した。液相温度は次のよう
にして測定した。試料ガラスを粉砕し、1680μmの
フルイを通過し、1190μmのフルイ上にとどまった
ガラス粒をエタノールに浸漬し、超音波洗浄した後、恒
温槽で乾燥させた。白金ボート上に1列に開けた1mm
径の多数の穴にこのガラス粒を一粒づつ並べ、1200
〜1500℃の勾配炉内に2時間保持した後、炉から取
り出し、ガラス粒上に発生した失透を観察し、発生した
最高温度をもって液相温度とした。また、試料ガラスの
耐水性については日本光学硝子工業会規格 JOGIS
光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(ただし8時間
煮沸)に従って測定した。モノフィラメント強度の測定
は次のように行った。破砕した試料ガラスを1.5mm
径の単一のノズルを有する白金ロジウム合金のポットに
入れ、第1表記載の紡糸温度で再溶融し、ノズルより2
000m/minの速度でガラスを引き出し、ノズルと
巻取り装置の間の無接触の、直径が約10μmのガラス
繊維(モノフィラメント)を採取した。このモノフィラ
メントの引っ張り強度をJIS R7601ー1986 炭
素繊維試験方法(6.6.1 単繊維の試験)に準じて
測定した。
式自動粘度測定装置にて測定した。液相温度は次のよう
にして測定した。試料ガラスを粉砕し、1680μmの
フルイを通過し、1190μmのフルイ上にとどまった
ガラス粒をエタノールに浸漬し、超音波洗浄した後、恒
温槽で乾燥させた。白金ボート上に1列に開けた1mm
径の多数の穴にこのガラス粒を一粒づつ並べ、1200
〜1500℃の勾配炉内に2時間保持した後、炉から取
り出し、ガラス粒上に発生した失透を観察し、発生した
最高温度をもって液相温度とした。また、試料ガラスの
耐水性については日本光学硝子工業会規格 JOGIS
光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(ただし8時間
煮沸)に従って測定した。モノフィラメント強度の測定
は次のように行った。破砕した試料ガラスを1.5mm
径の単一のノズルを有する白金ロジウム合金のポットに
入れ、第1表記載の紡糸温度で再溶融し、ノズルより2
000m/minの速度でガラスを引き出し、ノズルと
巻取り装置の間の無接触の、直径が約10μmのガラス
繊維(モノフィラメント)を採取した。このモノフィラ
メントの引っ張り強度をJIS R7601ー1986 炭
素繊維試験方法(6.6.1 単繊維の試験)に準じて
測定した。
【0023】実施例2〜8も実施例1と同様の方法で試
料ガラスを作製し、紡糸温度、液相温度、耐水性テスト
における重量減(%)及びモノフィラメント強度の測定
した。
料ガラスを作製し、紡糸温度、液相温度、耐水性テスト
における重量減(%)及びモノフィラメント強度の測定
した。
【0024】何れの実施例においても紡糸温度は142
5℃以下、液相温度は紡糸温度より低く、溶融性及び紡
糸性に優れている。また、耐水性テストにおける重量減
(%)は0.055%以下、モノフィラメント強度28
0kg/mm2以上であり、耐水性が良く、高強度のガ
ラス長繊維が得られた。
5℃以下、液相温度は紡糸温度より低く、溶融性及び紡
糸性に優れている。また、耐水性テストにおける重量減
(%)は0.055%以下、モノフィラメント強度28
0kg/mm2以上であり、耐水性が良く、高強度のガ
ラス長繊維が得られた。
【0025】比較例1及び2は本発明に含まれない組成
であり、実施例1と同様の方法で試料ガラスを作製し、
紡糸温度、液相温度及び耐水性テストにおける重量減
(%)を測定した。比較例1は耐水性が良く、紡糸温度
は1344℃と低いが、液相温度が紡糸温度より57℃
も高く、紡糸が困難である。比較例2は耐水性が悪く、
紡糸温度は1425℃以下であるが、液相温度が紡糸温
度より73℃も高く、紡糸できない。比較例3、4はそ
れぞれ市販のガラス及びEガラス組成であり、実施例1
と同様の方法で試料ガラスを作製し、紡糸温度、液相温
度、耐水性テストにおける重量減(%)及びモノフィラ
メント強度の測定した。比較例3は耐水性が良く、繊維
の強度も高いが、紡糸温度が1460℃と高く、また液
相温度が紡糸温度より11℃高く、溶融及び紡糸に高温
を要する。一方、比較例4は紡糸温度が1225℃と低
く、液相温度も紡糸温度より128℃低く、溶融性及び
紡糸性に優れているが、耐水性が悪く、また繊維の強度
も低い。
であり、実施例1と同様の方法で試料ガラスを作製し、
紡糸温度、液相温度及び耐水性テストにおける重量減
(%)を測定した。比較例1は耐水性が良く、紡糸温度
は1344℃と低いが、液相温度が紡糸温度より57℃
も高く、紡糸が困難である。比較例2は耐水性が悪く、
紡糸温度は1425℃以下であるが、液相温度が紡糸温
度より73℃も高く、紡糸できない。比較例3、4はそ
れぞれ市販のガラス及びEガラス組成であり、実施例1
と同様の方法で試料ガラスを作製し、紡糸温度、液相温
度、耐水性テストにおける重量減(%)及びモノフィラ
メント強度の測定した。比較例3は耐水性が良く、繊維
の強度も高いが、紡糸温度が1460℃と高く、また液
相温度が紡糸温度より11℃高く、溶融及び紡糸に高温
を要する。一方、比較例4は紡糸温度が1225℃と低
く、液相温度も紡糸温度より128℃低く、溶融性及び
紡糸性に優れているが、耐水性が悪く、また繊維の強度
も低い。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、溶融時の
揮発成分、有害物及び毒物を含まず、低コストで製造可
能であり、耐水性が良く、高強度を有するガラス長繊維
が得られる。
揮発成分、有害物及び毒物を含まず、低コストで製造可
能であり、耐水性が良く、高強度を有するガラス長繊維
が得られる。
【図1】 本発明の実施例の耐水性を示すグラフであ
る。
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00
Claims (2)
- 【請求項1】 本質的にNa2O、MgO、Al2O3、
SiO2からなり、かつこれらの成分の割合が、重量%
で Na2O 0.2〜1.5 Li2O 0〜0.5 MgO 12〜20 Al2O3 17〜25 SiO2 61〜68 B2O3 0〜0.5 であり、これらの合計が少なくとも98重量%である組
成を有することを特徴とするガラス長繊維。 - 【請求項2】 本質的にNa2O、MgO、Al2O3、
SiO2からなり、かつこれらの成分の割合が、重量%
で Na2O 0.3〜1.3 Li2O 0〜0.3 MgO 13〜18 Al2O3 18〜23 SiO2 63〜67 B2O3 0〜0.5 であり、K2O+CaO+SrO+TiO2+Fe2O3の
合計が0〜2重量%である請求項1記載のガラス長繊
維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05102456A JP3132234B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | ガラス長繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05102456A JP3132234B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | ガラス長繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06305773A JPH06305773A (ja) | 1994-11-01 |
JP3132234B2 true JP3132234B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=14327976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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