JP3132096B2 - 動力舵取装置の操舵力制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の操舵力制御装置

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JP3132096B2
JP3132096B2 JP03277296A JP27729691A JP3132096B2 JP 3132096 B2 JP3132096 B2 JP 3132096B2 JP 03277296 A JP03277296 A JP 03277296A JP 27729691 A JP27729691 A JP 27729691A JP 3132096 B2 JP3132096 B2 JP 3132096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車速、操舵角、ハンド
ルトルク等の走行状態に基づき演算される印加電流に応
じて、増力装置により与えられるアシスト力を制御する
ようにした動力舵取装置の操舵力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば反力機構による操舵力制御装置を
有する油圧式の動力舵取装置においては、図7に示すよ
うに、車速の増大に応じて反力機構の電磁制御弁への印
加電流を減少させて反力機構に供給する油圧を増加さ
せ、アシスト力を次第に減少させてハンドルトルクを制
御することが行われている。この方法ではハンドルを大
きく切っても操舵ハンドルにおけるハンドルトルクの増
大が少なく、必ずしも良い操舵感が得られないので、電
磁制御弁への印加電流を図8のに示すようにハンドル軸
回転角度(または操舵角)の増大に応じて減少させると
共に車速に応じても減少させ、ハンドル軸回転角度及び
車速の増大に応じてアシスト力を次第に減少させてハン
ドルトルクを制御するようにしたものもある。またこの
技術では、ハンドル切込み時の特性に関しては満足する
結果が得られるが、ハンドル戻り状態においてハンドル
が重く感じられるという問題があるので、例えば特開昭
62−279170号に開示されたように、操舵角が中
立位置に近づく方向に変化している場合には電磁制御弁
への印加電流を減少させ、アシスト力を減少させて、ハ
ンドル戻りの際の操舵が良好に感じられるようにしたも
のもある。これらの技術では、後のものほど走行状態に
敏感に反応して良い操舵感を得ることができる。
【0003】前述したハンドル軸回転角度(または操舵
角)に応じてハンドルトルクを制御するものにおいて
は、操舵角検出の基準となる操舵中立位置を必要とする
が、このための操舵中立位置検出装置としては、例えば
特開昭61−28811号公報に開示されたように、ハ
ンドル軸の回転角度位置が操舵中立位置付近の所定角度
範囲内にあることを検出する中立範囲検出器を設け、こ
の所定角度範囲内にあるとき、すなわち中立範囲検出器
が中立範囲信号(以下単に SSC信号ともいう)を生じて
いるときに所定の小走行距離毎に舵角検出器により検出
される操舵角の平均値を演算して、その角度位置を操舵
中立位置とするものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような操舵中立位置検出装置では正しい中立位置を確定
するまでにある程度の距離を走行する必要がある。そし
て正しい中立位置を確定する以前に操舵角に応じて電磁
制御弁への印加電流を制御すると、不確実な操舵角に基
づいて敏感なハンドルトルク制御が行われることになる
ので、操舵に異和感を生じることがある。このため走行
開始より所定時間または所定距離走行するまでは、反力
機構の電磁制御弁に印加する印加電流を車速に応じて演
算されたものとし、それ以後は操舵角に応じて演算され
たものとすることが考えられ、またその中間においては
前者の印加電流から後者の印加電流に次第に変化させる
ことも考えられる。しかしながら操舵中立位置検出装置
により中立位置を確定するまでの時間または走行距離は
走行状態により異なるので、前述の所定時間または所定
距離を短く定めれば走行状態によっては操舵に異和感を
生じることがあり、また長く定めれば良い操舵感が得ら
れるようになるまでの時間が増大するという問題があ
る。
【0005】本発明は、動力舵取装置の制御装置に印加
する印加電流を、主として車速に応じて演算されたもの
から、操舵角に応じて演算されたものに移行させる時期
を走行状態により変化させて、このような各問題を解決
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る動力舵取装置の操舵力制御装置は、図1に示すよう
に、操向車輪を操舵する作動部材11と、操舵ハンドル
46に連結されてこの作動部材を作動するハンドル軸4
7と、前記作動部材11にアシスト力を与える増力装置
12と、前記ハンドル軸47に加わるトルク及び印加電
流に応じて前記増力装置12が与えるアシスト力を変化
させる制御装置15と、前記ハンドル軸47の回転角度
を検出して前記操向車輪の操舵角を検出する舵角検出部
35並びに前記ハンドル軸47の回転角度位置が操舵中
立位置及びそれより両側に360度回転した位置の3位
置付近を中心として所定角度範囲内にあることを検出し
て中立範囲信号を生じる中立範囲検出部36よりなる操
舵センサ30と、自動車の走行状態に応じて前記印加電
流を演算してこれを前記制御装置15に出力する出力手
段1を備えてなる動力舵取装置において、前記出力手段
1は前記舵角検出部35により検出される前記ハンドル
軸47の回転角度に応じて前記印加電流を演算する演算
手段1cを有し、更に前記3位置に対応する3つのカウ
ンタ2a〜2cを有し所定間隔で順次なされる前記舵角
検出部35による操向車輪の操舵角の検出回数のうち前
記中立範囲検出部36が中立範囲信号を生じているとき
の前記3位置に対応する各検出回数をその位置に対応す
る各カウンタ2a〜2cにそれぞれ計数する計数手段2
と、前記各カウンタ2a〜2cに計数された各検出回数
のうちもっとも大きい値と次に大きい値の差を演しこ
の差に応じて前記演算手段1cにより演算された印加電
流を前記出力手段1から前記制御装置15に出力させる
制御手段3を備えたことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明による動力舵取装置の操舵力
制御装置は、図2に示すように、操向車輪を操舵する作
動部材11と、操舵ハンドル46に連結されてこの作動
部材を作動するハンドル軸47と、前記作動部材11に
アシスト力を与える増力装置12と、前記ハンドル軸4
7に加わるトルク及び印加電流に応じて前記増力装置1
2が与えるアシスト力を変化させる制御装置15と、前
記ハンドル軸47の回転角度を検出して前記操向車輪の
操舵角を検出する舵角検出部35並びに前記ハンドル軸
47の回転角度位置が操舵中立位置及びそれより両側に
360度回転した位置の3位置付近を中心として所定角
度範囲内にあることを検出して中立範囲信号を生じる中
立範囲検出部36よりなる操舵センサ30と、自動車の
走行状態に応じて前記印加電流を演算してこれを前記制
御装置15に出力する出力手段1を備えてなる動力舵取
装置において、前記出力手段1は主として車速に応じて
前記印加電流を演算する第1演算手段1a及び前記舵角
検出部35により検出される前記ハンドル軸47の回転
角度に応じて前記印加電流を演算する第2演算手段1b
を有し、更に前記3位置に対応する3つのカウンタ2a
〜2cを有し所定間隔で順次なされる前記舵角検出部3
5による操向車輪の操舵角の検出回数のうち前記中立範
囲検出部36が中立範囲信号を生じているときの前記3
位置に対応する各検出回数をその位置に対応する各カウ
ンタ2a〜2cにそれぞれ計数する計数手段2と、前記
各カウンタ2a〜2cに計数された各検出回数のうちも
っとも大きい値と次に大きい値の差を演しこの差に応
じて前記出力手段1から前記制御装置15に出力させる
印加電流を前記第1演算手段1aにより演算された印加
電流から前記第2演算手段1bにより演算された印加電
に変化させる制御手段3を備えたことを特徴とするも
のでもよい。
【0008】
【作用】動力舵取装置の操舵力制御装置の作動開始後、
計数手段2は、所定間隔で舵角検出部35により順次な
される操向車輪の操舵角の検出回数のうち中立範囲検出
部36が中立範囲信号を生じているときの検出回数を、
中立範囲信号を生ずるハンドル軸47の3つの各回転角
度位置に対応する各カウンタ2a〜2cにそれぞれ計数
する。この検出回数がもっとも多く計数されるカウンタ
が操舵中立位置に対応するものである。制御手段3は、
各カウンタ2a〜2cに計数された各検出回数のうちも
っとも多いものと次に多いものとの検出回数の差を順次
演算し、この差が大きくなればハンドル軸47の回転角
度に応じて演算手段1cにより演算された印加電流を前
記出力手段1から前記制御装置15に出力させる。
【0009】舵角検出部35により検出される操舵中立
位置の検出結果の信頼度、従って操舵角の検出結果の信
頼度は、操舵角の総検出回数の増加につれて増大し、ま
たその増大の速度は操舵中立位置付近で走行している場
合に大となる。一方、前記検出回数の差も総検出回数の
増加につれて増大し、またその増大の速度は操舵中立位
置付近で走行している場合に大となる。従って出力手段
1から制御装置15に出力される印加電流が、当初にお
ける主として車速に応じて演算された値から操舵角に応
じて演算された値に移行するまでの作動開始からの期間
は、操舵角の検出結果の信頼度の増加速度が大きい場合
には短くなり、この増加速度が小さい場合には長くな
る。
【0010】さらに、出力手段1に第1演算手段1aと
第2演算手段1bを備えたものでは、動力舵取装置の操
舵力制御装置の作動開始後、計数手段2は、所定間隔で
舵角検出部35により順次なされる操向車輪の操舵角の
検出回数のうち中立範囲検出部36が中立範囲信号を生
じているときの検出回数を、中立範囲信号を生ずるハン
ドル軸47の3つの各回転角度位置に対応する各カウン
タ2a〜2cにそれぞれ計数する。この検出回数がもっ
とも多く計数されるカウンタが操舵中立位置に対応する
ものである。制御手段3は、各カウンタ2a〜2cに計
数された各検出回数のうちもっとも多いものと次に多い
ものとの検出回数の差を順次演算し、この差が小さい間
は主として車速に応じて第1演算手段1aにより演算さ
れた印加電流を出力手段1から制御装置15に出力さ
せ、この差が大きくなればハンドル軸47の回転角度に
応じて第2演算手段1bにより演算された印加電流を前
記出力手段1から前記制御装置15に出力させる。
【0011】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、作動開
始の直後には操舵角の検出結果の信頼度が低くても操舵
に異和感が生じることがなく、ある期間が経過して操舵
角の検出結果の信頼度が高まった後は操舵角に応じて演
算された印加電流が制御装置に出力されるので走行状態
に敏感に反応する良い操舵感を得ることができる。しか
も出力手段から制御装置に出力される印加電流が操舵角
に応じて演算された値に移行するまでの期間は、操舵中
立位置の検出結果の信頼度の増加速度が大きい場合には
短くなり、この増加速度が小さい場合には長くなるの
で、良い操舵感が得られる時期を最適なものにすること
ができる。
【0012】
【実施例】以下に、図1〜図9に示す実施例により本発
明の説明をする。図1、図2及び図3に示すように、動
力舵取装置10は、操舵リンク機構を介して図略の操向
車輪に連結された作動ロッド(作動部材)11に設けた
パワーシリンダ(増力装置)12と、制御装置15より
なり、この制御装置15の入力軸16は、操舵センサ3
0の回転軸31を介して操舵ハンドル46のハンドル軸
47に連結されている。入力軸16と同軸的に設けられ
た出力軸16aはラック・ピニオン機構13を介して作
動ロッド11に連結され、入力軸16と出力軸16aの
間にはサーボ弁17及び反力機構18が設けられてい
る。
【0013】バイパス弁21が内蔵されたベーンポンプ
等の供給ポンプ20は、吐出通路23を介して一定流量
Qの作動流体を分流弁22に供給する。分流弁22はこ
の一定流量Qの作動流体を、サーボ弁通路23a及び反
力制御通路23bへそれぞれ一定流量Q1及びQ2ずつ
分配する。サーボ弁通路23aはサーボ弁17を介して
パワーシリンダ12に接続され、また反力制御通路23
bには反力機構18及び電磁制御弁26が接続されてい
る。
【0014】サーボ弁17は公知のロータリータイプの
オープンセンタ形4ポート絞り切換弁よりなり、操舵ハ
ンドル46に加わるハンドルトルクに基づく入力軸16
と出力軸16aの間の捩れにより作動して各ポート17
a〜17d間の絞りを制御するものである。ハンドルト
ルクが生じない操舵中立状態においては、サーボ弁17
の両分配ポート17c,17dは等しい低圧となるので
パワーシリンダ12は作動されない。操舵ハンドル46
が一方に回動されてハンドルトルクが生じれば、サーボ
弁17は中立状態から偏位して供給ポート17aからの
作動流体のギヤ発生圧力が増大して一方の分配ポート1
7c(または17d)から一方の分配通路24a(また
は24b)を経てパワーシリンダ12の一方の作動室に
流入してアシスト力を発生させ、他方の作動室の作動流
体は、他方の分配通路24b(または24a)から他方
の分配ポート17d(または17c)及び排出ポート1
7bを経てリザーバ25に排出される。このアシスト力
により作動ロッド11に作用する操舵力が増大し、図略
の操舵リンク機構を介して操向車輪に伝達される。
【0015】反力機構18は、入力軸16に形成した挿
通孔18cに嵌合されたプランジャ18bと、出力軸1
6aに形成されてプランジャ18bの先端と係合する円
周方向両側に傾斜した傾斜面18dを主要な構成要素と
する公知のものである。そして、ポート18aを介して
プランジャ18bの後部に導入される作動流体の圧力を
電磁制御弁26により変化させて入力軸16と出力軸1
6aの間の捩りばね特性を変え、これによりパワーシリ
ンダ12の両作動室に対する作動流体の給排を制御する
サーボ弁17の作動特性を変えるものである。電磁制御
弁26は通常は全閉となっており、ソレノイド26aへ
の印加電流の増大に応じて開度が増加し、遂には全開と
なる。
【0016】次に図1、図2及び図4により操舵センサ
30の説明をする。操舵ハンドル46を設けたハンドル
軸47と制御装置15の入力軸16を連結する回転軸3
1に同心に固定されたスリット円板32には、円周方向
全範囲に沿って等角度間隔で多数のスリット35aが形
成され、また外周の一部に扇形切欠36aが形成されて
いる。このスリット円板32を挟むようにコ字形状の2
個の光電ピックアップ35b,36bが固定側部材に設
けられている。懐が深い第1の光電ピックアップ35b
の先端部にはスリット35aの両側に対向する位置に発
光素子と受光素子が設けられ、このスリット35aと第
1光電ピックアップ35bにより、ハンドル軸47に固
定された回転軸31の回転角度に応じた舵角パルス信号
を発生する舵角検出部35が構成される。この舵角検出
部35により操向車輪の操舵角が検出される。発光素子
と受光素子は複数組設けて回転軸31の回転方向も検出
するようにする。
【0017】懐が浅い第2の光電ピックアップ36bの
先端部には扇形切欠36aを形成したスリット円板32
の外周部を挟む位置に発光素子と受光素子が設けられ、
この扇形切欠36aと第2光電ピックアップ36bによ
り、ハンドル軸47に固定された回転軸31が操舵中立
位置付近の所定角度範囲内にある場合に中立範囲信号
( SSC信号)を発生する中立範囲検出部36が構成され
る。この実施例では扇形切欠36aの中心角αは60度
である。扇形切欠36aはハンドル軸47が操舵中立位
置付近にある場合だけでなく、ハンドル軸47が360
度回転した付近においても第2光電ピックアップ36b
の間に入るので、図5に示すように、操舵中立位置付近
において60度の角度範囲で SSC信号SSCoを発生するほ
かに、左右に約360度回転した付近においてもそれぞ
れ60度の角度範囲で SSC信号SSCa及びSSCbを発生す
る。なお舵角検出部35と中立範囲検出部36とは一体
的に構成してもよい。
【0018】図3図に示すように、電子制御装置50は
中央処理装置(以下単にCPUという)51と、読出し
専用メモリ(以下単にROMという)52と、書込み可
能メモリ(以下単にRAMという)53を主要構成要素
とし、このCPU51には図略のインターフェイス並び
にソレノイド駆動回路を介して前記電磁制御弁26のソ
レノイド26aが接続されて印加電流を制御するように
なっている。また、CPU51には図略のインターフェ
イスを介して操舵センサ30の舵角検出部35及び中立
範囲検出部36並びに車速センサ40が接続されてい
る。車速センサ40はエンジン41の駆動力を後輪に伝
達するトランスミッション42の出力軸43に設けられ
て車速vを検出するものである。
【0019】舵角検出部35は所定の小距離走行する毎
にハンドル軸47の回転角度θを検出するが、RAM5
3には、この検出回数のうち中立範囲検出部36が SSC
信号を発生している間に検出した回数を、各 SSC信号SS
Co,SSCa,SSCb毎に計数する3個のカウンタ2a〜2c
(図1参照)が設けられている。ROM52には、信頼
度係数Kの特性及び電磁制御弁26のソレノイド26a
に出力する印加電流i1,i2の特性が記憶されている。信
頼度係数Kの特性は、図6に示すように、各カウンタ2
a〜2cに計数された検出回数のうちもっとも大きい値
と次に大きい値の差dがd1以下の時は0であり、d1より
大きいd2以上の時は1であり、d1とd2の間では次第に増
加する特性である。印加電流i1は、図7に示すように車
速vの増加に応じて減少する特性を有し、作動開始直後
でまだ信頼度係数Kが小さいときに使用するものであ
る。印加電流i2は、図8に示すようにハンドル軸47の
回転角度θ及び車速vの増加に応じて減少する特性を有
し、ある程度走行して信頼度係数Kが大きくなったとき
に使用するものである。また、ROM52には、次に述
べる本実施例の作動を実行するための制御プログラムが
記憶されている。
【0020】次に、上記実施例の作動を、図9に示すフ
ローチャートにより説明する。自動車のメインスイッチ
を投入すれば、電子制御装置50は先ず各カウンタ2a
〜2cの記憶内容を0にリセットし、その他の変数も0
または所定の初期値にリセットする。自動車の走行状態
において時々刻々変化するハンドル軸47の回転角度
θ、 SSC信号、車速v等は、操舵センサ30の舵角検出
部35、中立位置検出部36及び車速センサ40等によ
り検出されてそれぞれの現在値が所定のレジスタに入力
される。そしてCPU51は図9のフローチャートに示
す制御プログラムに基づいて処理動作の実行を開始す
る。
【0021】CPU51は先ずステップ100〜102
において、前回のサンプリングから所定の小距離(前記
参照)走行する毎に中立範囲検出部36からのSSC信号
が入力しているか否かを判断し、 SSC信号が入力してい
ればその時のハンドル軸47の回転角度θ(あるいは操
舵角)を読み込む。この時の回転角度θの基準値は適当
な仮の値(例えばメインスイッチ投入時の値)に設定し
ておけばよい。なおステップ101で SSC信号が入力し
ていないときは、CPU51は図9の制御プログラムの
実行を一旦中止し、所定の小距離走行後再びステップ1
00から制御プログラムの実行を行う。続くステップ1
03においてCPU51は回転角度θに基づきこの SSC
信号が3つの SSC信号のうち何れであるかを判断し、第
1の SSC信号であればステップ104において第1カウ
ンタ2aの検出回数n1を1だけカウントアップし、第2
の SSC信号であればステップ105において第2カウン
タ2bの検出回数n2を1だけカウントアップし、また第
3の SSC信号であればステップ106において第3カウ
ンタ2cの検出回数n3を1だけカウントアップして制御
動作をステップ107に進める。なお、この第1〜第3
のカウンタ2a〜2cは各制御プログラムの実行開始の
都度3つの SSC信号SSCo,SSCa,SSCbと任意に対応させれ
ばよく、各作動開始毎に対応関係が異なったものとなっ
ても差し支えない。あるいは、3つのカウンタ2a,2
b及び2cをそれぞれ3つの SSC信号SSCo,SSCa及びSS
Cbと対応させるようにしてもよい。
【0022】ステップ107においてCPU51は、変
数N1及びN2に各カウンタ2a〜2cに計数された各検出
回数n1〜n3のうちもっとも大きい値及び次に大きい値を
セットし、ステップ108においてN1とN2の差dを演算
し、ステップ109においてこの差dと図6の特性マッ
プにより信頼度係数Kを演算する。続くステップ110
においてCPU51は次式
【数1】i=K×i2+(1−K)×i1 により印加電流iを演算し、ステップ11においてこ
の印加電流iを電磁制御弁26のソレノイド26aに出
力してパワーシリンダ12によるアシスト力を制御す
る。そしてCPU51はステップ112において信頼度
係数Kが1に達したか否かを判断し、Kが1に達するま
では所定の小走行距離毎に以上の制御プログラムの実行
を繰り返し、ステップ110で演算した印加電流iをソ
レノイド26aに出力する。信頼度係数Kが1に達すれ
ばCPU51は図9のフローチャートによる制御プログ
ラムの実行を終了する。
【0023】CPU51は図9のフローチャートに示す
制御プログラムの実行と並行して、図略の制御プログラ
ムにより、ステップ110で使用する印加電流i1及びi2
を所定の小走行距離毎に繰り返し演算する。印加電流i1
及びi2は、別途演算した操舵中立位置を基準として舵角
検出部35により検出したハンドル軸47の回転角度
θ、及び車速センサ40により検出した車速vに応じ
て、図7及び図8の特性マップより演算される。ハンド
ル軸47の回転角度θ検出の基準となる操舵中立位置
は、 SSC信号SSCoが生じているときに舵角検出部35に
より検出された回転角度θの平均値を、図略の制御プロ
グラムにより別途演算することにより得られる。なお図
9のフローチャートによる制御プログラムの実行の終了
後は、CPU51は所定の小走行距離毎に繰り返して演
算した印加電流i1を電磁制御弁26のソレノイド26a
に出力する。なおこの実施例のように所定の小走行距離
毎に図9の制御プログラムを実行するようにする代わり
に、所定の小時間毎に制御プログラムを実行するように
しても良い。
【0024】前述の作動において、各検出回数n1〜n3の
うちもっとも大きい値が計数されるカウンタは操舵中立
位置に対応するものであり、これに操舵中立位置の SSC
信号SSCoが生じているときの舵角検出部35による操舵
角の検出回数が計数される。舵角検出部35により検出
される操舵中立位置の検出結果の信頼度、従って操舵角
の検出結果の信頼度は、総検出回数が増加すれば増大
し、また操舵中立位置付近で走行することが多ければ一
層速やかに増大するとは明らかである。一方、操舵中立
位置付近で走行することが多い場合には、 SSC信号が生
じている間の操舵角の検出回数は主として操舵中立位置
に対応するカウンタ(例えば第1カウンタ2a)に計数
されるので、そのカウンタの検出回数と他のカウンタの
検出回数の差は速やかに増大する。すなわち、各カウン
タ2a〜2cに計数された検出回数のうちもっとも大き
い値( SSC信号SSCoが生じているときの値)と次に大き
い値との差dは、操舵角の検出結果の信頼度と比例的関
係にある。従って上記実施例のように、電磁制御弁26
のソレノイド26aへの印加電流iを、この差dがd1以
下の時は車速vに応じて演算した値i1とし、この差dが
d2以上になればハンドル軸47の回転角度θ及び車速v
に応じて演算した値i2とし、d1とd2の間では印加電流i
を差dの増大につれてi1からi2に次第に変化させること
により、作動開始直後には操舵の異和感が生じることが
なく、ある期間が経過すれば操舵角に応じて敏感に反応
する良い操舵感が得られ、しかもこの両特性の間の移行
時期を走行状態により異なる操舵角の検出結果の信頼度
に基づく最適な時期とすることができる。
【0025】なお上記実施例では、反力式の操舵力制御
装置を用いた場合について説明したが、本発明はサーボ
弁の両分配ポート間あるいはポンプの吐出側と吸込側と
の間をバイパスする電磁制御弁を設けたバイパス式の操
舵力制御装置を用いたものにも実施することができる。
また本発明は、電気式の動力舵取装置に実施することも
できる。更に本実施例では信頼度の低い場合の制御を車
速感応としたがこれに限られるものではなく、エンジン
回転数感応等でも実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本第1発明による動力舵取装置の操舵力制御
装置の全体構成を示す図である。
【図2】 本第2発明による動力舵取装置の操舵力制御
装置の全体構成を示す図である。
【図3】 本発明による動力舵取装置の操舵力制御装置
の一実施例の全体図である。
【図4】 操舵センサの要部を示す横断面図である。
【図5】 ハンドル軸の回転角度と SSC信号の関係を示
す図である。
【図6】 信頼度係数の特性マップである。
【図7】 信頼度係数が低いときに使用する印加電流の
特性マップである。
【図8】 信頼度係数が高いときに使用する印加電流の
特性マップである。
【図9】 制御プログラムのフローチャートを示す図で
ある。
【符号の説明】
1…出力手段、1a…第1演算手段、1b…第2演算手
段、1c…演算手段、2…計数手段、2a…第1カウン
タ、2b…第2カウンタ、2c…第3カウンタ、3…制
御手段、11…作動部材(作動ロッド)、12…増力装
置(パワーシリンダ)、15…制御装置、30…操舵セ
ンサ、35…舵角検出部、36…中立範囲検出部、46
…操舵ハンドル、47…ハンドル軸。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−211167(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 - 6/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向車輪を操舵する作動部材と、操舵ハ
    ンドルに連結されてこの作動部材を作動するハンドル軸
    と、前記作動部材にアシスト力を与える増力装置と、前
    記ハンドル軸に加わるトルク及び印加電流に応じて前記
    増力装置が与えるアシスト力を変化させる制御装置と、
    前記ハンドル軸の回転角度を検出して前記操向車輪の操
    舵角を検出する舵角検出部並びに前記ハンドル軸の回転
    角度位置が操舵中立位置及びそれより両側に360度回
    転した位置の3位置付近を中心として所定角度範囲内に
    あることを検出して中立範囲信号を生じる中立範囲検出
    部よりなる操舵センサと、自動車の走行状態に応じて前
    記印加電流を演算してこれを前記制御装置に出力する出
    力手段を備えてなる動力舵取装置において、前記出力手
    段は前記舵角検出部により検出される前記ハンドル軸の
    回転角度に応じて前記印加電流を演算する演算手段を有
    し、更に前記3位置に対応する3つのカウンタを有し所
    定間隔で順次なされる前記舵角検出部による操向車輪の
    操舵角の検出回数のうち前記中立範囲検出部が中立範囲
    信号を生じているときの前記3位置に対応する各検出回
    数をその位置に対応する各カウンタにそれぞれ計数する
    計数手段と、前記各カウンタに計数された各検出回数の
    うちもっとも大きい値と次に大きい値の差を演しこ
    に応じて前記演算手段により演算された印加電流を前
    記出力手段から前記制御装置に出力させる制御手段を備
    えたことを特徴とする動力舵取装置の操舵力制御装置。
  2. 【請求項2】 操向車輪を操舵する作動部材と、操舵ハ
    ンドルに連結されてこの作動部材を作動するハンドル軸
    と、前記作動部材にアシスト力を与える増力装置と、前
    記ハンドル軸に加わるトルク及び印加電流に応じて前記
    増力装置が与えるアシスト力を変化させる制御装置と、
    前記ハンドル軸の回転角度を検出して前記操向車輪の操
    舵角を検出する舵角検出部並びに前記ハンドル軸の回転
    角度位置が操舵中立位置及びそれより両側に360度回
    転した位置の3位置付近を中心として所定角度範囲内に
    あることを検出して中立範囲信号を生じる中立範囲検出
    部よりなる操舵センサと、自動車の走行状態に応じて前
    記印加電流を演算してこれを前記制御装置に出力する出
    力手段を備えてなる動力舵取装置において、前記出力手
    段は主として車速に応じて前記印加電流を演算する第1
    演算手段及び前記舵角検出部により検出される前記ハン
    ドル軸の回転角度に応じて前記印加電流を演算する第2
    演算手段を有し、更に前記3位置に対応する3つのカウ
    ンタを有し所定間隔で順次なされる前記舵角検出部によ
    る操向車輪の操舵角の検出回数のうち前記中立範囲検出
    部が中立範囲信号を生じているときの前記3位置に対応
    する各検出回数をその位置に対応する各カウンタにそれ
    ぞれ計数する計数手段と、前記各カウンタに計数された
    各検出回数のうちもっとも大きい値と次に大きい値の差
    を演しこの差に応じて前記出力手段から前記制御装置
    に出力させる印加電流を前記第1演算手段により演算さ
    れた印加電流から前記第2演算手段により演算された印
    加電流に変化させる制御手段を備えたことを特徴とする
    動力舵取装置の操舵力制御装置。
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