JP3128129B2 - レンズ鏡筒の位置決め機構および位置決め方法 - Google Patents

レンズ鏡筒の位置決め機構および位置決め方法

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JP3128129B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レンズ鏡筒、詳しくは、固定枠と可動レン
ズ保持枠を有するレンズ鏡筒の位置決め機構およびその
方法に関する。
[従来の技術] 近年、ズームレンズ付カメラ等は、小型化あるいは高
精度化の傾向にあり、それらのカメラにおけるレンズ鏡
筒のズーム,フォーカス等のための進退機構として、各
種のものが提案されている。特に、小型カメラの場合の
進退機構の従来の構造の一つとして、第1のレンズ保持
枠の外周部に固定された2本の棒状の案内部材である真
直ロッドにより摺動自在に第2のレンズ保持枠が支持さ
れるものがある。そして、上記第2のレンズ保持枠は、
ロッドに嵌入するスリーブを介して支持され、該スリー
ブは、上記第2のレンズ保持枠の圧入嵌合穴に圧入して
固定されていた。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記従来のスリーブを圧入穴に圧入する構
造の場合は、上記圧入穴の位置,寸法,光軸に対する平
行度等を非常に高精度に仕上げる必要があり、部品コス
ト上不利となる。更に、上記スリーブは光軸に対して正
確に平行に固定される必要があるが、上記圧入による固
定構造では平行度の精度を確保することが難かしく、上
記他の保持枠の進退移動に不具合が生じることがある。
本発明の目的は、上述の不具合点を解消するため、棒
状の案内部材に嵌合するスリーブをレンズ保持枠の遊嵌
状の穴に保持した状態で固着するか、あるいは、上記案
内部材が第1のレンズ保持枠に支持されている場合に
は、上記スリーブが遊嵌する第2の保持枠と上記第1の
保持枠の光軸を一致させ、その状態でスリーブを第2の
レンズ保持枠に固着する構造とし、従来例のようにスリ
ーブ嵌合穴の位置,寸法,光軸に対する平行度等高精度
に保つ必要はなく、従って、部品コストを低く抑え、更
に、高精度のレンズ枠移動を可能とするなどの特徴を有
するレンズ鏡筒の位置決め機構およびその方法を提供す
るにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明によるレンズ鏡筒の位置決め機構は、第1の枠
部材と、光軸に平行に延出するように、上記第1の枠部
材に固定された棒状の案内部材と、この案内部材に、光
軸方向に移動自在に嵌合するスリーブ部材と、このスリ
ーブ部材に遊嵌する第2の枠部材と、上記第1枠部材と
上記第2の枠部材とにそれぞれ設けられ、これら上記枠
部材同士の光軸を一致させるための嵌合部と、を具備し
ており、上記嵌合部により上記第1の枠部材と上記第2
の枠部材との互いの光軸を一致させ上記棒状の案内部材
に上記スリーブ部材を嵌合させ、且つ上記スリーブ部材
を上記第2の枠部材に遊嵌させた状態で、上記第2の枠
部材と上記スリーブ部材との間を固着することを特徴と
する。
また、第1の枠部材と、この第1の枠部材に、レンズ光
軸に平行に延出するように固定された棒状の案内部材
と、 この案内部材に、光軸方向に移動自在に嵌合するスリ
ーブ部材と、 このスリーブ部材に遊嵌する第2の枠部材と、 を具備するレンズ鏡筒の位置決め方法において、 上記第1枠部材と上記第2の枠部材とにそれぞれ設け
られ、これら上記枠部材同士の光軸を一致させるための
嵌合部を有して、上記嵌合部によって上記第1の枠部材
と上記第2の枠部材の互いの光軸を一致させ上記棒状の
案内部材に上記スリーブ部材を嵌合させ、且つ上記スリ
ーブ部材を上記第2の枠部材に遊嵌させた状態で、上記
第2の枠部材と上記スリーブ部材との間を固着すること
を特徴とする。
[実 施 例] 以下、図示の実施例に基づいて本発明を説明する。
第1,2図は、それぞれ本発明の一実施例を示すレンズ
鏡筒の位置決め機構を内蔵するズームレンズ鏡筒の分解
斜視図および沈胴状態での縦断面図である。このズーム
レンズ鏡筒はズーミングとフォーカシングおよび沈胴動
作を行うことを可能とするものである。本ズームレンズ
鏡筒の主要構成は、固定枠1と、固定枠1に固着される
固定鏡枠2と、フォーカスリング3と、内側ズーム環4
と、外側ズーム環5と、合焦レンズ群枠である第1群枠
6と、同じく、合焦レンズ群枠であって第1の枠部材で
ある第2群レンズ保持枠7と、合焦レンズ以外のレンズ
群枠であって第2の枠部材である第3群レンズ保持枠8
と、第4群レンズ保持枠9と、第5群レンズ保持枠10と
上記各枠に直接あるいは間接的にそれぞれ保持される第
1,2,3,4,5群レンズ20,21,22,23,24(第2図参照)と、
フォーカス駆動ユニット11と、ズーム駆動ユニット12、
絞りユニット13およびズームエンコーダ部によって構成
されている。なお、上記各レンズ群20〜24は、第1図
(A),(B)には図示していないが、第2図の断面図
にそれぞれ示されている。
上記固定枠1は、カメラ本体のミラーボックス16にス
ペーサ14,15を介して固着される。なお、上記スペーサ1
4,15によって第4図に示されるようにミラーボックス16
に装着された、可動反射ミラー19を保持するミラー枠17
と上記固定枠1間の距離を調整する。また、固定枠1は
その中央部に第5群レンズ枠10を支持する穴1aを、ま
た、固定鏡枠2が嵌合する嵌合部1dを取付フランジ部に
一体的に有している。更に、内側ズーム環4を光軸O回
りに回動自在に支持する円筒部1eを有し、その内側ズー
ム環4の光軸方向の移動を規制するための摺動ピン1gが
ネジ1fによって上記円筒部1e上に固着されている。
また、上記固定枠1には第2群メインロッド7eおよび
第2群サブロッド7fを光軸方向に摺動自在に支持する嵌
合穴部1bと嵌合長穴1cが設けられている。更に、フォー
カス駆動ユニット11が、上記円筒部1eの一部を切欠いて
設けられる取付面1hに取り付けられる。また、ズーミン
グ駆動ユニット12も同様に固定枠1に取り付けられてい
る。更に、絞りユニット13を操作するチャージレバー25
も固定枠1にその軸穴25a部を介して枢着されている。
固定鏡枠2は、円筒形状を有し。上記固定枠1の嵌合
部1dにその内周部2aが嵌合した状態で固着される。その
円筒部には、光軸Oに沿って第1群枠6と第2群レンズ
保持枠7の案内用直進溝2b,2cと、また、固定枠1側の
内周の周方向に沿ってフォーカスリング3の軸方向位置
規制用の有底の内周溝2gが、また同様に、固定枠側と反
対の円筒部の周方向に沿って接点台13の軸方向位置規制
用の長穴2dがそれぞれ設けられている。なお、上記直進
溝2cは第14図の展開図に示されるように、嵌入されるロ
ーラ7jの外径寸法に対して等しい幅を持つズーム領域の
溝部2hと、該外径寸法より大きい幅を持つ沈胴領域の溝
部2iとから形成されるものとする。この溝部2iは鏡枠沈
胴時に用いられる部分である。
フォーカスリング3はリング形状であって、その外周
部は固定鏡枠2の内周2aと嵌合し、また、その内周部に
はフォーカス駆動ユニット11の出力ギヤー11aと噛合す
る内歯ギヤー3eが設けられている。また、上記外周部の
ピン固着部には、摺動ピン3bがネジ3aによって固着され
る。摺動ピン3bは上記固定鏡枠2の内周溝2gに摺動自在
に嵌合され、本フォーカスリング3の光軸O方向の移動
を禁止している。また、外側ズーム環5の内周に遊嵌す
る突起部上のピン固着部3gには、該ズーム環5を光軸方
向に移動させる摺動ピン3dがネジ3cによって固着され
る。なお、該摺動ピン3dは該ズーム環5のフォーカスカ
ム溝5bに摺動自在に嵌入される。
内側ズーム環4は、円筒形状の部材であって、その内
周部は前記固定枠1の円筒部1eに回動自在に嵌合し、そ
の内周部に設けられる内周溝4dに固定枠1の摺動ピン1g
が嵌入され、本ズーム環4の光軸方向の移動が禁止され
る。そして、該内周部には、ズーム制御信号に基づいて
駆動される前記ズーム駆動ユニット12の出力ギヤー12a
が噛合する内歯ギヤー4cが設けられている。
また、このズーム環4は第3,4群レンズ保持枠8,9をズ
ーミング駆動させるための第1のカム手段であるカム溝
4a,4bが設けられる。そして、それらのカム溝4a,4bには
第3,4群レンズ保持枠8,9に固着される摺動ピン8j,9fが
嵌合されるが、そのカム形状は第13図の展開図に示され
るように、それぞれ光軸方向の変位を有しない鏡枠沈胴
状態に対応する沈胴領域のカム溝部4g,4hと、光軸方向
のズーム変位を有するズーム領域のカム溝4i,4jとで形
成されている。また、その外周部には外側ズーム環5の
直進溝5aに嵌入される連結部材であるローラ4fがピン4e
によって回転自在に支持されている。
外側ズーム環5は、円筒形状部材であって、その外周
部および内周部は、上記固定鏡枠2および第1群枠6
に、それぞれ回動あるいは摺動自在に嵌入される。そし
て、光軸Oに沿って直進溝5aが設けられ、その溝に嵌合
されるローラ4fを介して上記内側ズーム環4によってズ
ーム量に対応した回動駆動がなされる。更に、本ズーム
環5にはフォーカシング繰出し量に対応するフォーカス
カム溝5bが設けられ、フォーカスリング3の摺動ピン3d
が嵌入されているので、本ズーム環5はフォーカシング
量だけ光軸方向に直進移動せしめられる。
更に、本ズーム環5には、第2のカム手段であるカム
溝5c,5dが設けられている。そして、それらのカム溝5c,
5dには、第1群枠6、および、第2群レンズ保持枠7に
支持される第1,2群ローラ6b,7jが嵌入される。従って、
本ズーム環5のズーミングによる回動に応じて、また
は、フォーカシングによる軸方向の移動に応じて第1群
枠6よおび第2群レンズ保持枠7は光軸O方向に変位せ
しめられる。なお、上記カム溝5c,5dは、それぞれフォ
ーカシング,ズーミング時の駆動位置を与えるズーム領
域のカム部5i,5hとカメラ非使用時に第1群枠6、また
は、第2群レンズ保持枠7を沈胴位置まで移動させるた
め、即ち、カメラ本体側へ繰り込むための沈胴領域のカ
ム部5j,5gとから形成されている。なお、上記カム部5g
の溝幅は挿入されるローラ7jの外径寸法よりも大きく形
成されており、上記繰り込み時に各レンズ群間の干渉が
生じないようになっている(第14図参照)。
また、本ズーム環5には、後述するズームエンコーダ
用の接片台13をガイドするための段付角穴5fが、固定鏡
枠2の長穴2dに対応する位置に設けられている。
第1群枠6は、第1群レンズ保持枠6cが螺着されるも
のであって、円筒形状を有している。その外周部は、そ
の外側ズーム環5に摺動自在に嵌入している。そして、
その外周部のカム溝5cの対応部6fには、ピン6aによって
第1群ローラ6bが回転自在に取り付けられている。該第
1群ローラ6bは上記カム溝5c並びに固定鏡枠2の直進溝
2bにも嵌入されている。従って、この第1群枠6は直進
溝2によって光軸O方向に直進案内されながら該ズーム
環5の回動乃至直進移動に応じて移動せしめられる。な
お、該第1群枠6の内周には軸方向に沿って薄肉部を形
成する凹部6eが設けられている。この凹部6eは後述する
第2群駆動板7hの逃げ部となる。
第1群レンズ20は、第1群レンズ保持枠6cに保持さ
れ、スペーサ6dによってレンズ間隔の調節がなされ、上
記第1群枠6に支持される。
第2群レンズ保持枠7は、第2群レンズ21が取り付け
られている第2群レンズ枠7aを保持するものである。そ
して、第3図に示されるように、棒状の案内部材である
ロッドを固定支持するために、外形部に2つのコの字形
切欠き部7bがレンズ枠光軸に対して対向して設けられて
いる。該切欠き部の2辺7cによって形成される面はそれ
ぞれレンズ枠光軸と平行となるように成形あるいは機械
加工等により形成せしめられる。上記切欠き部7bに、棒
状の案内部材である第2群メインロッド7eあるいは第2
群サブロッド7fの一端を挿入し、くの字状の固定片7を
用いネジ7gを介して、固定片7の斜面により該ロッド7
e,7fを圧接して固定せしめられる。そして、上記固定片
7の斜面で各ロッドを押圧するので、ロッド7e,7fは、
それぞれ上記切欠き部7bの2辺7cにそれぞれ当接する状
態となり、結果的にはレンズ枠の光軸と平行して装着さ
れることになる。
そして、装着された上記ロッド7e,7fの他の端部は、
上記固定枠1の嵌合穴1b,嵌合長穴1cに摺動自在に挿入
される。従って、第2群レンズ21が装着されている第1
のレンズ保持枠である第2群レンズ保持枠7は、回転す
ることなく光軸Oに沿って進退摺動可能となる。また、
上記ロッド7e,7fの中間部には、それらのロッドに摺動
自在に支持案内される第2のレンズ保持枠である第3群
レンズ保持枠8が挿入される。
また、本保持枠7にはその軸方向の駆動用であって、
光軸方向に延出した第2群駆動板7hがネジを介して固着
されている。そして、この駆動板7hの先端部にはローラ
7jがピン7iを介して回転自在に取り付けられている。ま
た、上記ローラ7jは、前述のように外側ズーム環5のカ
ム溝5cおよび固定鏡枠2の直進溝2cに嵌入される。従っ
て、外側ズーム環5の回動および軸方向移動に伴って、
上記駆動板7hを介して第2群レンズ保持枠7が光軸O方
向に移動し、第2群レンズ21も同様に移動せしめられ
る。なお、上記駆動板7hは、その配置上、第1群枠6に
設けられている凹部6eの空間部分に位置せしめられる。
第3群レンズ保持枠8は、第3群レンズ22を保持する
ものであって、第2群レンズ枠7上の光軸に対して対の
位置に固着された第2群メインロッド7eおよびサブロッ
ド7fによって光軸方向に摺動自在に支持される。即ち、
上記ロッド7eは、第3群レンズ保持枠8の切欠部8cに嵌
入され、一方サブロッド7fは、第4図の取付状態図に示
されるようにそれが嵌合するスリーブ8aを介して上記保
持枠8を支持する。このスリーブ8aは接着剤Hにより上
記保持枠8に固着されるが、スリーブ自体の外径は上記
保持枠8の取付穴8bに対して遊嵌する寸法を有してい
る。
上記接着を行うには、先ず、それぞれ光軸と同心状に
形成される第2群レンズ保持枠7の凸状嵌合部7kと第3
群レンズ保持枠8の凹状嵌合部8dとを嵌合せしめ、その
とき、上記ロッド7eは切欠8cは、また、ロッド8fにはス
リーブ8aを嵌合した状態で上記取付穴8bに挿入される。
そして、スリーブ8aと穴8bの隙間に接着剤Hを流入させ
接着を行う。このようにして第3群レンズ保持枠8、更
に、第3群レンズ22は、正しく光軸中心にして同心的に
取付けられ、回転せず光軸方向に平行に、しかもガタな
く進退摺動できる状態となる。なお、上記第3群レンズ
保持枠8と第2群レンズ保持枠7との間のロッド7fには
両枠のガタ取りのための圧縮バネ18が挿入されているも
のとする。
また、本第3群レンズ保持枠8には、後述する第4群
レンズ保持枠9を光軸O方向に摺動自在に支持するため
の二本の第3群ロッド8h,サブロッド8kが取付けられて
いる。上記サブロッド8kは第3群レンズ保持枠8に光軸
Oに平行状態で植設固定されている。その植設される穴
8rは機械加工あるいは成形等で穴径,平行度等精度よく
穴明けがなされている。そして該穴8rにロッド8kを圧入
して植設する。なお、上記サブロッド8kとロッド8hと
は、光軸Oに対して略対向して配設されるものとする
(第5図参照)。一方、ロッド8hは、第4図に示される
ように第3群レンズ保持枠8とその枠に設けられた腕8e
に支持されるが、その取付穴8g,8fはロッド8hと遊嵌す
る状態とし、その固定は接着によって行われる。なお、
その接着に先立って、第4群レンズ保持枠9に遊嵌する
スリーブ9cを接着固定する。
即ち、該保持枠9の摺動腕部9aに設けられた貫通穴9b
に遊嵌するスリーブ9cを挿入し、機械的治具を用いて、
該枠9の光軸に対してスリーブ9の内径が平行になるよ
うに保持する。その状態で接着剤Hによりスリーブ9cを
穴9bに固着せしめる。そして、ロッド8hを上記スリーブ
9cに嵌入して貫通し、更に、上記腕8eの遊嵌穴である穴
8fと穴8gに挿入する。なお、ロッド8hには、接着以前の
位置ずれ防止用のE型止め輪8mがその端部に取付けられ
ている。
続いて、光軸に同心的に設けられる第4群レンズ保持
枠9の凸状嵌合部9gを、同様に光軸に同心的に設けられ
る第2群レンズ保持枠8の凹状嵌合部8pに嵌合せしめ、
同時に、サブロッド8kを上記保持枠9の切欠き9dに嵌入
せしめる。このようにして上記保持枠8,9の光軸を一致
させ、更に、ロッド8hの方向とを一致させて、ロッド8h
と保持枠8の穴8g,8fとを接着剤Hによって接着し固着
せしめる。上記保持枠8,9に保持される第3,4群レンズ2
2,23は、光軸Oに同心的に取付けられ、しかも平行に移
動させることができる。
この第3群レンズ保持枠8のピン取付部8sには、内側
ズーム環4に設けられるカム溝4aに嵌入される摺動ピン
8jがネジ8iによって固着されているので、該ズーム環4
の回動により、上記保持枠8が光軸O方向に進退移動せ
しめられる。
また、上記第3群レンズ保持枠8の被写体側の面には
絞りユニット13が装着されている。そして、前記固定枠
1に枢着されているチャージレバー25により、被チャー
ジレバー13aを介して絞りユニット13の絞り操作が行わ
れる。なお、被チャージレバー13aは光軸方向に長い部
材となっているので上記保持枠8が光軸方向に移動して
もチャージレバー25との係合は外れない。また、この絞
りユニット13には絞り調定用にフォトインタラプタと電
磁石装置を内蔵しているためカメラ側と電気的接続をし
なければならない。そのため、このユニット13には絞り
接続用フレキシブル基板13bが具備されている。
上記第4群レンズ保持枠9は、第4群レンズ23を保持
するものであって、上述したように第3群レンズ保持枠
8の二本のロッド8h,8kによって光軸方向に摺動自在に
支持されている。なお、ロッド8hはスリーブ9cを介して
支持する。そして、この第4群レンズ保持枠9の摺動腕
部9aには、内側ズーム環4に設けられるカム溝4bに嵌入
される摺動ピン9fがネジ9eによって固着されているの
で、該ズーム環4の回動により、上記保持枠9が光軸O
方向に進退移動せしめられる。
第5群レンズ保持枠10は、第5群レンズ24を保持する
ものであって、その取付けは、まず、その外周10aを固
定枠の嵌合穴1aと嵌合させて該レンズ光軸と光軸Oを一
致させる。そして、光軸方向位置決めのため保持枠10の
固定部10bをネジなどによって固定枠1に取付けるもの
とする。
ズームエンコーダ部は、外側ズーム環5あるいは内側
ズーム環4の光軸回りの回転角を検出するものであっ
て、第6図にも示されるように、接片台13と、その接片
台13に固定され、エンコーダ基板14の導通パターン上を
摺動する接片13dと、エンコーダ基板14と、該基板14を
保護する金属板14aとで構成されている。上記接片台13
は、両側面への突起13cと、両側面において接片13d方向
へのわずかの高さの縁部突起13aとを有している。そし
て、外側ズーム環5の段部5kを有する段付角穴5f部に挿
入されるが、角穴5fの段部5kに接片台13の縁部13bの裏
面を当接させて装着する。なお、その角穴5fが、ズーム
環5の回転方向の嵌合面5eが、接片台13の縁部13bと隙
間なく嵌合する寸法を有し、また、軸方向の長さは接片
台13の縁部突起13aの幅寸法に、ズーム環5の軸方向の
最大移動量を加えた寸法より大とする。
角穴5f部に対応した上方に固定鏡枠2の長穴2dが位置
せしめられるが、その長穴2dの回転方向の幅は、上記接
片台13の周方向の移動に対して外側ズーム環5の回転駆
動を許容する幅とし、一方、嵌合幅部2eである軸方向の
幅は、上記接片台13の縁部突起13aあるいは両側面が摺
動可能な嵌合寸法とする。従って、接片台13は外側ズー
ム環5の軸方向移動全域において、その回動角に応じて
長穴2d上を接片台13が移動できることになる。そして、
上記長穴2dに沿って配設されるエンコーダ基板14上を接
片13dが摺接して回転方向に移動するので、上記ズーム
環5のズーミングの回動角を検出することができる。な
お、上記エンコーダ部において接片台13は上記突起13c
が長穴2dの幅部2eの縁で押えられた状態となっているた
め、接片台13が角穴5fから外れにくい構造となってい
る。
上記フォーカス駆動ユニット11について第7〜11図に
よって説明する。第7図は上記ユニット11の外観の斜視
図であって、第8図はその裏側から見た斜視図である。
また、第9図は上記第7図のY−Y断面を示す図であ
る。そして、上記ユニット11は、ユニットケース20と、
フォーカス駆動用モータ21と、モータ出力軸21aに固着
する出力歯車であるモータ出力ギヤー21bと、減速歯車
列を構成するものであって、上記ギヤー21bと噛合する
ギヤー,太陽ギヤー,遊星ギヤーと、ユニット出力ギヤ
ー11aと、ユニットケース止め板31と、駆動ユニット回
転検出部と、更に、上記モータ20,PI23への電気接続用
フレキシブルプリント基板11sとによって構成されてい
る。そして、本ユニット11は前述したように固定枠1の
円筒部1eの一部を切欠いた部分の取付面1hに取付けられ
る関係から、上記モータ21や減速歯車列、また、そのケ
ース20あるいはケース止め板31等が上記円筒部1eの曲率
に沿って配設されるものとする(第10図参照)。
上記回転検出部は、スリット板22とフォトインタラプ
タであるPI23とで構成される。そして、PI23は潤滑性の
あるスライド板23aを介してユニットケース20にネジに
より固着される。そして、PI23にその回転によって入力
信号を与えるスリット板22は、モータ出力ギヤー21bに
噛合するギヤー22aと一体的に形成され、ケース20の軸
部20aに回転自在に嵌入されている。そして、ギヤー22a
の軸方向の抜け止めとして上記スライド板23が作用す
る。
モータ出力ギヤー21bからユニット出力ギヤー11a間の
減速歯車列による動力伝達経路は、まず、モータ出力回
転は、ギヤー21bに噛合するギヤー22aを介して、太陽ギ
ヤー部24bを有するギヤー24に伝達される。そして、上
記太陽ギヤー部24bの回転は、それと噛合する3つの遊
星ギヤー25に伝達される。その遊星ギヤー25は、太陽ギ
ヤー28の支持体に一体に設けられている軸部に軸方向の
抜け止めが施されて軸支されている。そして、ケース20
の内壁に設けられた内歯ギヤー20dと噛合している。従
って、遊星ギヤー25は上記太陽ギヤー部24bの回転によ
り自転および公転を行い、その自転により上記太陽ギヤ
ー28が回転する。以下、その回転は、太陽ギヤー28と噛
合する遊星ギヤー26とそのギヤーによって回転せしめら
れる太陽ギヤー29へ、更に、その太陽ギヤー29と噛合す
る遊星ギヤー27とそのギヤーによって回転せしめられる
ギヤー30へ伝達され、更に、ギヤー30は最終段であるユ
ニット出力ギヤー11aと噛合しており、該出力ギヤー11a
より減速された回転出力が得られることになる。
なお、上記ギヤー24,ギヤー30および出力ギヤー11a
は、それぞれユニットケース20と一体的に形成される軸
部20b,20c,20dに軸支される。そして、太陽ギヤー28,29
に対しては支持軸部を用いることなく、それぞれの3つ
の遊星ギヤー26または27の噛合により軸心位置に保持さ
れる。また、軸方向は、各々の端面を突合わせることに
よって保持されて回転する。上記ギヤー30および11aを
ケース20内に位置決めして保持せしめるためのユニット
ケース止め板31が装着される。そのケース止め板31のケ
ースへの装着は二つの係止爪31bをケース20の取付穴20e
の座の部分に弾性を利用して係合せしめて装着する。
本ユニット11の鏡筒への取付は第1,9図に示されるよ
うにケース止め板31側を固定枠1の取付面1hに当接さ
せ、その位置出しダボ31aを対応する固定枠1の穴に挿
入して取付ネジ部20eにネジを螺着して本ユニット11を
鏡筒へ固定する。そして、固定枠1に回動自在に支持さ
れる被駆動部材であるフォーカスリング3の内歯ギヤー
3eと上記ユニット出力ギヤー11aを噛合せしめ、フォー
カス駆動可能状態とする。そして、モータ21のモータ出
力ギヤー21bが固着された出力軸21aは、光軸方向に対し
て平行なM方向に延出しており、ギヤー21bに噛合する
上記一連の減速歯車列の伝達経路は上記M方向とは逆の
N方向に伝達される。そして、取付面側に位置するユニ
ット出力ギヤー11aより回転出力が取出されることにな
る。
上記電気接続用プリント基板11sは、第7,8図に示され
るように、PI23に接続された基板部11sがケース20と一
体であるガイド片20g,20h,20iに掛けられて配設され
る。なお、基板11sの先端のL字形部分11tはガイド片20
iからの外れ止め用である(第7図参照)。
第11図は第10図のX−X断面図であって、ユニット11
の装着状態の縦断面を示すものであるが、光路側に面す
るユニットケース20の曲率の内径側には小ピッチの三角
溝断面の遮光面20fを有し、光束Lより外側の不要光を
遮光している。また、プリント基板11sはS字状に折り
曲げられて固定枠1の後面側に導かれるものとする。
以上のように構成された本実施例のズームレンズ鏡筒
のズーミングとフォーカシングおよび沈胴動作について
説明する。なお、以下の説明において、回転方向は被写
体側から見た回転方向によって指示する。第2図は、上
記鏡筒の鏡枠沈胴状態を示しており、第1群枠6と第2
群レンズ保持枠7が沈胴して、第2群メインロッド7eが
固定枠の後方に突き出した状態となっている。まず、こ
の状態からの長焦点側へのズーミング動作から説明す
る。
第12図は、各レンズ群のワイド端からテレ端間の繰出
し位置を示し、システムコントローラ(図示せず)から
のズーム指示に基づいてズーム駆動ユニット12により、
上記繰出し位置まで第1群〜第4群レンズを移動させ
る。即ち、上記駆動ユニット12の出力ギヤー12aを介し
て内側ズーム環4を時計回りに回動させる。その回動に
伴ない摺動ピン8j,9fがカム溝4a,4bのうち沈胴領域の溝
4g,4hからズーム領域の溝4i,4j部に位置するようになる
(第13図参照)。そして、上記各ピンが固着されている
第3,4群レンズ枠8,9が移動し、第3,4群レンズ22,23が各
ズーム位置に繰出される。一方、外側ズーム環5も内側
ズーム環4に支持されるローラ4fを介して同方向に回動
する。その回動によりローラ6b,7jがカム溝5c,5dのうち
沈胴領域の溝部5j,5gからズーム領域の溝部5i,5hに位置
せしめられる(第14図(A)参照)。同時に、上記ロー
ラ6b,7jは固定鏡枠2の直進溝2b,2cにも嵌入しているの
で直進して被写体方向に移動せしめられる。なお、上記
直進溝2cにおいては、沈胴領域の溝2iからズーム領域の
直進溝2hに移行する。そして、更に、ズーム駆動時には
位置不動である摺動ピン3dが外側ズーム環5のフォーカ
スカム溝5bに嵌入しているので、このカムの作用により
外側ズーム環5自体が被写体側方向にピント補正量だけ
移動する。従って、上記ローラ6b,7jが直接あるいは間
接的に固着されている第1群枠6あるいは第2群レンズ
保持枠7のズーミングによる移動量は、外側ズーム環5
のカム溝5c,5dによって駆動される移動量と上記フォー
カスカム溝5bによって駆動されるピント補正量とが加算
された量の移動となる。なお、上記ズーム移動量の説明
は長焦点側へのズーム駆動の場合を示したが、短焦点側
へのズーム駆動は、内側ズーム環を反時計方向に駆動し
て行うことができ、その場合の動作を上記のズーム駆動
と逆方向の動作となる。
上記ズーム駆動に伴うズーム状態の検出は外側ズーム
環5の回動をズームエンコーダ部で検出するが、その動
作を第1,6図によって説明すると、このエンコーダは、
固定鏡枠2に取付けられたエンコーダ基板14上の導通パ
ターンを接片台13に支持された接片13dを摺接させてズ
ーム位置に関するコード化信号を取り出すものである。
そして、上記接片台13は、前述したように外側ズーム環
5の角穴5fに円周方向のみ嵌合状態で挿入され、更に軸
方向は固定鏡枠2の長穴2dの幅部2eに嵌合しているの
で、ズーム環5の回転に伴って接片13dは導通パターン
上を摺動する。また、ズーム環5は軸方向にも移動する
ものであるが、その場合、上記角穴5fの軸方向の穴幅が
接片台13より大であるため、接片台13は、その縁部突起
13aが固定鏡枠2の長穴2dの幅部2eに案内され、接片13d
がエンコーダ基板14上を摺接してズーム位置検出信号を
出力することができる。
次に、フォーカシング動作について、被写体の∞距離
(無限遠距離)に対応する状態から所定の被写体距離に
フォーカシングする場合の動作について説明する。シス
テムコントローラからの合焦指示に基づいて前記フォー
カス駆動ユニット11を駆動しユニット出力ギヤー11aを
介してフォーカスリング3を反時計回りに回転させる。
その回転に伴い、外側ズーム環5のフォーカスカム溝5b
をフォーカスリング3の摺動ピン3dが摺動するので上記
ズーム環5が被写体側へ移動する。この場合、内側ズー
ム環4は静止状態であるので、外側ズーム環5は直進移
動する。そして、ローラ6b,7jを介して第1群枠6ある
いは第2群レンズ保持枠7を移動し、合焦レンズ群であ
る第1群レンズ20,第2群レンズ21を被写体方向に繰出
す。なお被写体の近距離から遠距離への合焦動作は、フ
ォーカスリング3の駆動を上記とは逆の方向に駆動せし
めて動作させることになる。
次に、本実施例のズームレンズ鏡筒における撮影終了
時の鏡枠沈胴動作について、第1図,第4図(A),
(B)によって説明する。まず、フォーカス駆動ユニッ
11を駆動し、フォーカスリング3を時計回りに回動さ
せて、第1,2群レンズを無限遠合焦位置までカメラ本体
側に後退させる。
続いて、ズーム駆動ユニット12を駆動し、内側ズーム
環4を反時計回りに回動させるが、その回転角はズーミ
ング短焦点状態の位相より更に反時計方向に回動した鏡
枠沈胴位相まで回動させる。その結果、内側ズーム環4
のカム溝4a,4bに嵌入している摺動ピン8j,9fは沈胴領域
であるカム溝4g,4hに位置するようになる。
同時に、外側ズーム環5も、上記ズーム環4と同じ回
転角だけ回動する。そして、第14図(B)に示されるよ
うにローラ6b,7jがズーム環5のカム溝5c,5dの沈胴領域
のカム溝5g,5jに位置せしめられる。従って、第1群枠
6,第2群レンズ保持枠7が∞距離対応の位置よりも更に
カメラ本体側へ引き込まれた沈胴位置まで後退せしめら
れる。なお、上記のように第1群枠6が沈胴位置まで後
退すると第2群レンズ保持枠7は通常のズーム域から外
れるような位置に移動しなければ第1群レンズ保持枠6c
や第1群レンズ20等との干渉あるいは、詰まり状態が生
じる。そこで、上記沈胴領域の直進溝2i,カム溝5gを、
そこに嵌入されるローラ7jに対して遊嵌形状とし、上記
の干渉の発生を避け、沈胴を確実に行えるようになって
いる。
次に、前述の第2群レンズ保持枠7への枠支持用のメ
インロッド7e、サブロッド7fの固定構造に対する変形例
を第15,16図によって説明する。本変形例は、上記各ロ
ッド7e,7fを固定するコの字状の切欠き部形状が前述の
実施例のものと異なるものである。
第15図において、真直度のよいロッド57e,57fを保持
する切欠き部57bは、第2群レンズ保持枠57の外周部に
保持枠の光軸に対して略対向して配設されている。そし
て、上記切欠き部57bはロッド57e,57fが当接する上記光
軸と平行な側部当接面57cと底部当接面57k,57mを有して
いる。その底部当接面となる円筒外径面57k,57mは保持
枠7に設けられる円筒部を利用する。そして、その円筒
外径面57k,57mは、上記光軸と同心とし、外径寸法は等
しいものとする。また、底部当接面57k,57mの間の部分
はその当接面より凹んだ面57nとする。
そして、各ロッドの固定は、該ロッド57e,57fを上記
切欠き部に挿入し、二つの固定片57dの先端部の傾斜面
をそれぞれロッド57e,57f上に位置させ、ネジ57gにより
押圧して固定する。上述のように底部当接面57k,57mの
間の部分が凹んでいる状態であるので、上記ロッド57e,
57fは側部当接面57c,底部当接面57k,57mに、より確実に
当接せしめられる。従って、本変形例によれば、レンズ
保持枠を支持するロッドが、高精度で枠の光軸に対して
平行に固定することができる。
また、ロッド7e,7fの固定構造に関する別の変形例と
して、前述の実施例のコの字状の切欠固定溝に対してV
字状の切欠溝を用いるものを提案することも可能であ
る。この変形例においては、レンズ保持枠の外周に上記
V字状切欠溝を光軸に対して略対向して設け、その切欠
溝は同様に光軸と平行状態とする。そして、該切欠溝に
ロッド7e,7fを当接接着させ、平板状の固定板で保持枠
に固定するものとする。このようにして固定されたロッ
ドは、やはり光軸に対してて、精度良く平行に支持され
るが、V字状切欠は機械加工あるいは成形上、平行度の
精度が得やすいのでより高精度の固定が可能となる。
以上述べたように、本実施例のズームレンズ鏡筒は、
ズーム環を内,外の2枠に分け、その内,外側ズーム環
4,5を回転あるいは直進駆動することによって、ズーミ
ング動作、即ち、焦点距離を変化させる。更に、外側ズ
ーム環5を直進駆動せしめて合焦レンズ群のみを進退せ
しめて合焦動作を行うものである。本実施例によれば、
上記内,外側ズーム環4,5が重なり合って配設される関
係上、レンズ鏡筒の全長を、より短くすることができる
ものである。
また、本実施例のズームレンズ鏡筒における第2群レ
ンズ保持枠7を摺動せしめる棒状の案内部材であるメイ
ンロッド7e,サブロッド7fの固定は、該ロッドを上記保
持枠7に設けた光軸と平行な2つの当接面をもつコの字
状切欠き部7bに押圧し、固定するものである。上記切欠
き部を、特に、当接面を機械加工あるいは成形等により
高精度に形成するならば、従来の圧入等の方法よりもロ
ッドを、より正確に保持枠に固定支持することができ
る。また、上記の構造は枠外周部にロッドを固定するも
のであるから、小型の鏡枠への適用を可能とするもので
ある。
また、本実施例における第2のレンズ保持枠の第3群
レンズ保持枠8の摺動支持用のロッド7fが嵌入されるス
リーブ8aの固定は、接着によって行われる。即ち、第1
のレンズ保持枠の第2群レンズ保持枠7と上記保持枠8
との双方の枠の光軸を一致させるためにそれぞれ光軸に
同心の嵌合部を嵌入させた状態に保持し、保持枠8に遊
嵌しているスリーブ8aを保持枠7に固定支持される上記
ロッド7fに摺動自在に嵌入し、この状態で上記遊嵌して
いるスリーブ8aを保持枠8に接着により固定する。従っ
て、接着実施時での各部材の位置精度を保つことがで
き、特に、各部材自体の部品精度等は高めることなく、
より高い保持枠間の位置精度の組付けを行うことが可能
となる。
また、更に、本実施例のズームレンズ鏡筒における第
4群レンズ保持枠9の案内部材であるロッド8hの第3群
レンズ保持枠8への固定は、接着によって行われる。即
ち、双方の枠の光軸を一致させるためにそれぞれ光軸に
同心の嵌合部を嵌入させた状態に保持し、更に、保持枠
9に嵌入したロッド8hを保持枠8に遊嵌状態で挿入し、
この状態でロッド8hを保持枠8に接着させる。
このようにしてスリーブ8aを固定するものであるか
ら、接着実施時での各部材の位置精度を保つことがで
き、特に、各部材の嵌合精度等を高めることなく、より
高い保持枠間の位置精度の組付けを行うことが可能とな
る。
また、本実施例のズームレンズ鏡筒のフォーカス駆動
ユニット11は効率よく収納せしめるため、鏡筒内のドー
ナツ状空間の一部に配設され、その外形形状を鏡枠の円
筒部に対応した所定の曲率を与え、モータと減速歯車列
をその曲率に合わせて配置せしめる。また、モータの出
力軸心と減速歯車列の軸心とを光軸Oと平行になるよう
に配設する。そして、フォーカスリング3の駆動に都合
がよいように、モータの出力ギヤー21bと駆動ユニット
の回転出力を取出すためのユニット出力ギヤー11aが被
駆動部のフォーカスリング3の内歯ギヤー3eの位置する
側であるモータ取付側に位置している。従って、モータ
出力ギヤー21bが固着されるモータ出力軸の延出方向は
上記被駆動部側とは逆方向となり、ユニット出力ギヤー
11aがその前方に装着される上記減速歯車列の軸部の延
出方向は上記の延出方向と逆向きとすることによって、
より効率的な駆動系路とすることができる。このように
構成された本駆動ユニット11は、鏡筒の収納スペースを
効率的に利用することを可能とするものであって鏡筒の
直径を不必要に大きくする必要がなくなる。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明のレンズ鏡筒の位置決め機
構およびその方法は、棒状の案内部材に嵌合して支持さ
れたスリーブを保持枠の遊嵌状の穴に固着するか、ある
いは、上記案内部材が第1の保持枠に支持されている場
合には、上記スリーブが遊嵌する第2の保持枠と上記第
1の保持枠の光軸を一致させるようにし、その状態でス
リーブを固着するようにして、スリーブを光軸と平行
に、しかも、案内部材と同心位置に固定せしめるように
したものであって、本発明によれば、従来例のようにス
リーブ嵌合穴の位置,寸法,光軸に対する平行度等高精
度に保つ必要はなく、従って部品コストを低く抑え、更
に、高精度のレンズ枠移動を可能にするなどの顕著な効
果を有するレンズ鏡筒の位置決め機構およびその方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B)は、それぞれ本発明の一実施例の
レンズ鏡筒の位置決め機構を内蔵するズームレンズ鏡筒
の分解斜視図、 第2図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の鏡枠沈胴状
態の縦断面図、 第3図は、上記第1図のA矢視図、 第4図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の各レンズ保
持枠のロッド固着状態を示す図、 第5図は、上記第1図のB−B断面図、 第6図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒のズームエン
コーダ部の展開図、 第7,8図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒に装着され
るフォーカス駆動ユニットの斜視図、 第9図は、上記第7図のY−Y断面図、 第10図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒のフォーカス
駆動ユニットの固定枠への装着状態を示す図、 第11図は、上記第10図のX−X断面図、 第12図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒のズーム駆動
における各レンズ群の繰出し位置を示す図、 第13図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の内側ズーム
環のカム溝の展開図、 第14図(A)は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の内,
外側ズーム環のズーム動作時の展開図、 第14図(B)は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の内,
外側ズーム環の鏡枠沈胴時の展開図、 第15図は、上記第1図のズームレンズ鏡筒の第2群レン
ズ保持枠のロッド固定構造の変形例の第2群レンズ保持
枠のロッド固定状態を示す縦断面図、 第16図は、上記第15図の変形例の第2群レンズ保持枠の
ロッド固定状態を示す斜視図である。 7……第2群レンズ保持枠(第1の枠部材) 8……第3群レンズ保持枠(枠部材、または、第2の枠
部材) 7f……第2群サブロッド(棒状の案内部材) 8a……スリーブ(枠部材に遊嵌するスリーブ部材)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の枠部材と、 光軸に平行に延出するように、上記第1の枠部材に固定
    された棒状の案内部材と、 この案内部材に、光軸方向に移動自在に嵌合するスリー
    ブ部材と、 このスリーブ部材に遊嵌する第2の枠部材と、 上記第1枠部材と上記第2の枠部材とにそれぞれ設けら
    れ、これら上記枠部材同士の光軸を一致させるための嵌
    合部と、 を具備しており、上記嵌合部により上記第1の枠部材と
    上記第2の枠部材との互いの光軸を一致させ上記棒状の
    案内部材に上記スリーブ部材を嵌合させ、且つ上記スリ
    ーブ部材を上記第2の枠部材に遊嵌させた状態で、上記
    第2の枠部材と上記スリーブ部材との間を固着すること
    を特徴とするレンズ鏡筒の位置決め機構。
  2. 【請求項2】第1の枠部材と、 この第1の枠部材に、レンズ光軸に平行に延出するよう
    に固定された棒状の案内部材と、 この案内部材に、光軸方向に移動自在に嵌合するスリー
    ブ部材と、 このスリーブ部材に遊嵌する第2の枠部材と、 を具備するレンズ鏡筒の位置決め方法において、 上記第1枠部材と上記第2の枠部材とにそれぞれ設けら
    れ、これら上記枠部材同士の光軸を一致させるための嵌
    合部を有して、上記嵌合部によって上記第1の枠部材と
    上記第2の枠部材の互いの光軸を一致させ上記棒状の案
    内部材に上記スリーブ部材を嵌合させ、且つ上記スリー
    ブ部材を上記第2の枠部材に遊嵌させた状態で、上記第
    2の枠部材と上記スリーブ部材との間を固着することを
    特徴とするレンズ鏡筒の位置決め方法。
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