JP3126450U - 加工機械用チャック - Google Patents

Abstract

【課題】チャックと加工機械との間の振動を軽減し、加工中に高い加工精度を維持させるチャックを提供すること。
【解決手段】加工機械（６０）に伸びる連結部分（１０１）と、ヘッド（１１）と、該ヘッドと前記連結部との間のフランジ（１２）とを含む。肩（１２２）がフランジ部分の頂面に形成され、連結部分の周りに配置される環状パッドを支持する。フランジ部分と加工機械の底面との間の隙間は環状パッドによって埋められる。
【選択図】図１

Description

本考案は、チャックに関し、特にチャックの部品の振動や摩耗のおそれなしに刃を加工中固定する加工機械用チャックに関する。

加工機械すなわち旋盤は、求められる品物を製作すべく被加工物を加工するために使用される。加工中、通常、加工刃は加工作業の鍵である。刃の鋭利さという問題のほかに注目すべきものがある。すなわち、加工中、加工刃を保持するチャックは加工機械に堅固に固定されておらず、チャックと加工機械との間の振動が悪い加工を引き起こす。また、加工は円滑でない。

従来の問題のよりよい理解のために図１０を参照するに、従来のチャック５０が加工機械６０に連結されている。チャック５０は連結部分５１と、ヘッド部分５２と、連結部分５１及びヘッド部分５２の双方に一体的に形成されたフランジ部分５３とからなる。連結部分は円錐形状を有し、フランジ部分５３の寸法は連結部分５１の最下部の寸法より大きい。加工機６０は、チャック５０の円錐形の連結部分５１に対応する円錐形の窪みすなわち円錐形穴６１を備え、チャック５０の連結部分５１は加工機６０の円錐形穴６１に受け入れられる。

加工機械６０の底面６２とフランジ部分５３の頂面との間には隙間Ａが存在する。この隙間Ａの存在により、種々のレベルの振動がしばしば悪い機械加工精度を引き起こす。さらに、連結部分５１の外周と円錐形穴６１の内周との間の摩擦がチャック５０に摩耗を生じさせ、チャック５０と加工機械６０との間の連結を悪くする。この欠点を克服するために、本考案は、前記の問題を軽減すべく改良されたチャックを提供する。

本考案の主な目的は、チャックと加工機械との間の振動を軽減し、加工中に高い精度を維持させる改良されたチャックを提供することにある。

前記の目的を達成する、本考案に係るチャックは、円錐形の連結部分、ヘッド、前記連結部分と前記ヘッドとの間のフランジ部分とを含む。前記ヘッドは円形の横断面形状を有し、前記ヘッドは前記連結部分の最下面の寸法より大きい寸法を有する。肩が前記フランジ部分の頂面に形成されている。環状パッドが前記フランジ部分の肩の頂部に設けられている。前記環状パッドの厚さにより、チャックと加工機械との間の隙間が埋められ、補償される。前記フランジ部分と前記加工機械の底面との間の隙間が前記環状パッドで充填されるため、チャックと加工機械との間の係合が確実にされる。したがって、振動及び摩擦が予防される。

本考案の他の目的、新規な特徴及び効果は、添付図面を参照しての以下の説明から明らかとなろう。

図１を参照するに、本考案に係るチャック１０は、円錐形の連結部分１０１、ヘッド１１及び連結部分１０１とヘッド１１との間のフランジ部分１２を含む。

ヘッド１１は刃（図示せず）を保持する形状を有し、フランジ部分１２はその側面に形成された切欠１２１を備える。肩１２２はフランジ部分１２の頂面に形成されており、複数（図示の例では６）のねじ穴１２３が肩１２２の面に設けられている。環状パッド２０は、連結部分１０１の回りに配置され、フランジ部分１２の切欠１２１に対応する第１の切欠２１と、該第１の切欠とは反対側の第２の切欠２２と、環状パッド２０に形成された、フランジ部分１２のねじ穴の数と同じ数のさら穴２３を備える。

図２，３を参照して、環状パッド２０がボルト３０により肩１２２の頂部に固定され、かつ加工機械６０の円錐形穴６１中に連結部分１０１が伸びることによってチャック１０が加工機械６０に連結された後、環状パッド２０の厚さにより、チャック１０が加工機械６０の底面６２に確実に係合し、加工機械６０とチャック１０との間の摩擦と振動を防止する。

図４を参照して、環状パッド２０Ａは分割して形成してもよい。すなわち、環状のパッド２０Ａは２つの半割体からなり、これによってもなお所期の目的を達成することができる。環状パッド２０Ａの外形を得るように、環状パッド２０Ａを２つの半割体に分割する第１の貫通穴２１Ａ及び第２の貫通穴２２Ａが環状パッド２０Ａの軸線方向に設けられている。

図５を参照して、環状パッド２０Ｂは６つの部分２３に分割され、それぞれには、環状パッドの軸線方向への貫通穴を有し、これによってもなお所期の目的を達成することができる。

図６を参照するに、チャック１０は、第２環状パッド４０が配置されている点を除き、図２に示されたとほぼ同じ構造である。第２環状パッド４０は、環状パッド２０と寸法及び形状においてほぼ同じである。しかし、環状パッド２０と第２環状パッド４０との間には厚さに差があり、第２環状パッド４０は環状パッド２０より薄い。第２環状パッド４０は、フランジ部分１２の切欠１２１及び環状パッド２０の第１の切欠２１Ａに対応する第３の切欠４１と、環状パッド２０の第２の切欠２２Ａに対応する第４の切欠４２とを備える。複数の穴４３が環状パッド２０のさら穴２３及びフランジ部分１２のねじ穴１２３に対応するように設けられている。

図７に示されているように、環状パッド２０及び第２の環状パッド４０がボルト３０によりフランジ部分１２に取り付けられており、環状パッド２０及び第２環状パッド４０の結合体が加工機械の下面とチャック４０との間の隙間を埋めている。

図８に示すように、第２環状パッド４０Ａは分割して形成してもよい。すなわち、第２の環状のパッド４０Ａは２つの半割体からなり、これによってもなお所期の目的を達成することができる。第２環状パッド４０Ａの外形を得るように、第２環状パッド４０Ａを２つの半割体に分割する第１の貫通穴４１Ａ及び第２の貫通穴４２Ａが環状パッド２０Ａの軸線方向に設けられている。

図９を参照するに、第２環状パッド４０Ｂは６つの部分２３に分割され、それぞれは第２環状パッド４０Ｂの軸線方向への貫通穴２４を有し、これによってもなお所期の目的を達成することができる。

本考案に係るチャックの分解斜視図。 環状パッドがチャックのフランジ部分に取り付けられかつ支持されていることを示す斜視図。 本考案に係るチャックと加工機械との間の環状パッドがチャックの連結部分の振動及び摩擦を防止することを示す概略的な横断面図。 環状パッドの別の例を示す分解斜視図。 環状パッドのさらに別の例を示す分解斜視図。 第２環状パッドが本考案に係るチャックのフランジ部分の肩により支持されていることを示す分解斜視図。 環状パッドと第２環状パッドとが本考案に係るチャックのフランジ部分の肩に取り付けられかつ支持されていることを示す斜視図。 環状パッド及び第２環状パッドの別の例を示す分解斜視図。 環状パッド及び第２環状パッドさらに別の例を示す分解斜視図。 加工機械と組み合わされた従来のチャックを示す概略的な横断面図。

符号の説明

１０ チャック
１１ ヘッド
１２ フランジ
２０ 環状パッド
２３ さら穴
３０ ボルト
１０１ 連結部分
１２２ 肩
１２３ ねじ穴

Claims (3)

1. 加工機械と確実に係合するように該加工機械中に伸びる連結部分（１０１）と、刃を保持するヘッド（１１）と、該ヘッドと前記連結部分との間のフランジ（１２）とを備える、加工機械に連結されるチャック（１０）であって、前記連結部分の周りに配置される環状パッド（２０）を支持すべく前記フランジ部分の頂面に形成された肩（１２２）を含み、前記フランジ部分と前記加工機械の底面との間の隙間を前記環状パッドにより埋め、前記肩は複数のねじ穴（１２３）を備え、前記環状パッドは前記ねじ穴と対応する複数のさら穴（２３）を備え、ボルト（３０）が前記さら穴を経て前記ねじ穴に伸び、前記環状パッドを前記肩に確実に取り付ける、チャック。
2. 前記環状パッド（２０）は分割され、２つの半割体からなり、前記環状パッドは、前記環状パッドを半割体に分離するために軸線方向へ形成された２つの貫通穴（２１Ａ，２２Ａ）を有する、請求項１に記載のチャック。
3. 前記フランジ部分（１２）の肩（１２２）に取り付けられかつ支持された第２環状パッド（４０）を含み、該第２環状パッドは前記肩と前記環状パッドとの間にあり、前記さら穴及び前記ねじ穴に対応しかつ整列された複数の穴（４３）を備え、前記環状パッド（２０）及び第２環状パッド（４９）を前記肩の頂部に確実の取り付けるように、ねじボルト（３０）が、前記環状パッドのさら穴、前記第２環状パッドの穴及び前記フランジ部分の前記ねじ穴（１２３）を経て伸びることができる、請求項１又は２のいずれか１項に記載のチャック。

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