JP3124307B2 - 軽量複合成形物の製造法 - Google Patents

軽量複合成形物の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年盛んに用いられて
いる多孔質コアを含むサンドイッチ構造の軽量複合樹脂
成形物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔質コアを主とする樹脂成形物は、軽
量材料として、そのまま若しくは他の材料と組み合わせ
て、例えばサンドイッチ材として、航空宇宙用材料、ス
ポーツ用品、その他の分野に、近年盛んに用いられてい
る。
【0003】かかる多孔質成形物は、従来、工業的には
発泡性樹脂を用いて成形する方法、つまり、発泡成形さ
れている。この方法は大別すると、加熱又は減圧すると
発泡する樹脂又はその原料を金型にれて成形する方
法、これらの樹脂の特定のものを粒子状に発泡成形し
(一次発泡体)、これを金型に入れて更に膨張させ(二
次発泡)成形する方法とがある。
【0004】これをサンドイッチ材等の軽量構造体にす
る方法としては、発泡成形物を表皮材料例えば予め成形
した繊維補強樹脂成形物(以下、必要に応じてFRPと
略称する)と貼り合わせるか、発泡成形物をプリプレグ
等で覆って成形するか、予め成形した外殻中空体に発泡
性樹脂を注入して発泡成形するのが普通である。
【0005】近年、これらの方法の改良方法として、発
泡膨張を用いた内圧成形や熱膨張性成形物を多孔質体の
素材として用いる方法も提案されている。(例えば特開
平1−255530号、特開昭63−162207
号)。
【0006】これらの方法を更に改良した方法として、
本発明者らは、先に、加熱により発泡膨張可能な粒子
(熱膨張バルーン)と液状の硬化性樹脂を用いたサンド
イッチ材の成形方法を提案した(特許第1981141
号)。この方法はそれまでに知られた方法に比べ有利な
方法であるが、成形時に発泡膨張して軽量化した粒子が
樹脂中で浮上して偏在化するなどの問題を残しており、
全ての場合に好適とは言い難い。
【0007】また、発泡フォームコア、シンタクチック
フォームコアを用いた成形物は、コアの強度や接着が成
形物の物性に影響を与え、成形物の形状次第では物性上
の問題を残しているため、別途コアの補強等の対策が講
じられている(例えば特開平1−110943号、特開
平1−110944号、実開平2−104226号
等)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、加熱により
発泡膨張可能な粒子を利用してサンドイッチ材を成形す
るに際して、該粒子の発泡浮上を抑制し、均一な多孔質
コア層を有し、同時にコア層が効果的に補強されている
軽量複合樹脂成形物を安価にかつ容易に製造しようとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、加熱により発泡膨張可能な粒子をフイブリッド
と共に抄造した紙をつくり、これをコア形成材として使
用し、これに樹脂を含浸させるか、又は上記紙の少くと
も片面に樹脂をあるいは樹脂を含む補強繊維を存在させ
て、成形用の型に入れるか、あるいは上記紙に必要に応
じ補強繊維を積層して型に入れ、該型内に樹脂を注入し
た後、加熱成形し、型内で上記紙に含まれる上記粒子を
発泡膨張させるとともに樹脂を固化させることにより、
発泡膨張した粒子(気泡)を含む軽量コア層を有する樹
脂成形物を製造する方法により達成される。
【0010】すなわち、本発明は、(1)加熱により発
泡膨張可能な粒子をフイブリッドを用いて抄き込んだ紙
に液状の熱硬化性樹脂を含浸させるか又は上記紙の少く
とも片面に樹脂を存在させ、その上下に補強繊維シート
を配して、成形用の型に入れて加熱し、型内で上記紙に
含まれる上記粒子を発泡膨張させてそれによる内圧によ
って上記樹脂を補強繊維層に浸透させるとともに樹脂を
硬化させることにより、発泡膨張した粒子とフイブリッ
ドとを含む多孔質コアと繊維強化樹脂からなる表層部を
有する複合成形物を成形することを特徴とする軽量複合
成形物の製造法、及び、(2)加熱により発泡膨張可能
な粒子をフイブリッドを用いて抄き込ん だ紙の上下に液
状の熱硬化性樹脂を含浸させた補強繊維シートを積層し
て成形用の型に入れ、型に液状の熱硬化性樹脂を注入し
て加熱し、型内で上記紙に含まれる上記粒子を発泡膨張
させて、それによる内圧によって上記樹脂を補強繊維層
に浸透させるとともに樹脂を硬化させることにより、発
泡膨張した粒子とフイブリッドとを含む多孔質コアと繊
維強化樹脂からなる表層部を有する複合成形物を成形す
ることを特徴とする軽量複合成形物の製造法に係るもの
である。
【0011】加熱により発泡膨張可能な粒子を用いて多
孔質のシンタクチックフォームコアを成形する方法自体
は良く知られおり、それを利用した複合成形物の製造法
も既に提案されている。しかしながら、発泡膨張して軽
量化した粒子は樹脂中で浮上し易く、しばしば発泡粒子
の分布が均一にならなかったり、或いは意図した位置に
落ちつかなかったりする。本発明は多孔質コアを形成す
るに当り、上記粒子とともにフイブリッドを用いて抄紙
したものを用い、該フイブリッドにより上記粒子の位置
を定めようとするものである。これと同時に、フイブリ
ッドは粒子やミルドファイバー等よりも補強効果が優れ
ており、多孔質コア中にフイブリッドを存在させること
により該コアの強度向上をはかるものである。
【0012】ここで言う「フイブリッド」とは、特公昭
35−11851号公報、特公昭37−5732号公
報、特開昭51−96528号公報等に記載の抄紙原料
となる沈澱法による合成パルプ状物及び天然の抄紙原料
を意味する。
【0013】特公昭35−11851号、特公昭37−
5732号によるフイブリッドの場合、叩解度(濾水
度)はショッパーリグラー法基準で10乃至80、好ま
しくは20乃至60のものを用いる。叩解度が小さなも
のを用いれば紙の強度と発泡粒子の固定が不良になり、
大きすぎると成形時の樹脂含浸が難しくなったり抄紙が
困難になったりする。加熱による発泡膨張可能な粒子と
樹脂と混合して成形する場合には叩解度は小さい方が好
ましい場合が多い。
【0014】フイブリッドにする重合体としては、ポリ
エステル、ポリアミド殊にアラミド、ポリアクリロニト
リル、等があげられる。
【0015】一方、加熱により発泡膨張する粒子(以下
「発泡膨張性粒子」と略称する)としては、ポリ塩化ビ
ニリデンを主とした炭化水素やハロゲン化合物を含んだ
例えば松本油脂製薬社の「マイクロスフェア」やエクス
パンセル社の「エクスパンセル」、ポリスチレンと発泡
剤からなる積水化成品社の「エスレンビーズ」等があげ
られる。発泡剤を含んだ樹脂の粉砕物例えばABS樹脂
に発泡剤を加えた共和化成社の「ポリスレン」の粉末等
も用いることができる。これらの粒子は、加熱により発
泡し体積率で10%以上に膨張し得る平均粒径1mm以
下の粒子が好ましい。しかしながら、発泡膨張により気
泡を生ずるものでも差しつかえない。
【0016】本発明方法では、まず、上述の如きフイブ
リッドを抄紙原料として、これに発泡膨張性粒子を抄き
込んだ紙を製造するが、この際、抄紙原料としてフイブ
リッドのほかに短繊維を併用してもよい。
【0017】かかる短繊維は、ポリエステル、ポリアミ
ド殊にアラミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィ
ン等の合成繊維、綿、麻等の天然繊維、ガラス繊維、炭
素繊維、アルミナ繊維等の無機繊維の短いステープルが
用いられる。短繊維を混抄すると、抄造した紙に樹脂を
含浸することが容易となるので、得られた紙に樹脂を含
浸して成形する場合には特に効果的である。
【0018】フイブリッドと発泡性粒子との割合は、概
ねフイブリッド/発泡性粒子の重量比が1/10ないし
1/0.1程度とするのが好ましく、フイブリッド/短
繊維の割合は重量比で1/5ないし1/0.2程度が好
ましい。但し、実用に際してはフイブリッドを用いる主
たる目的、つまり補強か、発泡性粒子の浮上阻止か、気
泡の合一防止か又は短繊維を含むプリフォームの形成か
等で好適範囲が異なるので、適宜選定すべきである。例
えば短繊維を含むプリフォームを形成する場合には発泡
性粒子と短繊維の和の0.05倍程度のフイブリッドで
もよい場合もある。補強を主とする場合には短繊維とフ
イブリッドの和を成形物体積と樹脂量で決めるのが普通
である。
【0019】これらを抄紙する場合には、水等に分散さ
せて通常の抄紙技術で実施でき、かくして、発泡性粒子
を含む紙、具体的には該粒子をフイブリッドで包んだ状
態の紙を得ることができる。この際、他の補強材料等、
例えば無機粉末、粒子等を混合することもできる。
【0020】目的とする複合成形物の形状と構成にもよ
るが、抄造された紙は発泡膨張成形に用いるものである
ので、成形に際して少なくとも10%は体積膨張するも
のであることが好ましい。特に好ましくは50%以上の
体積膨張するものであることが好ましい。
【0021】上述の如き発泡性粒子を含む紙は、本発明
方法における中間素材となり、本発明方法では、少くと
も上記の紙と樹脂とを用い、成形用の型し(以下、「金
型」という)により成形する。
【0022】成形用の樹脂は、熱硬化性、熱可塑性の何
れであることも出来、多くの場合、液状又は半硬化した
熱硬化性樹脂であることが好ましい。このような樹脂に
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂などがあげられる。しかし、ポリアミド、フ
ェノキシ樹脂等の熱可塑性樹脂も用いられる。かかる樹
脂は成形が可能である限り、ポリマーの前駆体、モノマ
ーであってもよい。
【0023】本発明方法では、成形に際して上記の紙と
ともに補強繊維シートを併用する。該補強繊維として
は、ポリエステル特にポリアリレート繊維、ポリアミド
殊にアラミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリオ
レフィン特に高重合度ポリエチレンと呼ばれる繊維等の
合成繊維、綿、麻等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維等の無機繊維及びこれ
らの混合物があげられ、これらは織物、編み物、ウエ
ブ、不織布等のジート状で使用される.補強繊維は特に
弾性率と強度に優れたものであることが好ましい。
【0024】本発明方法によれば上記の紙は、成形物製
造用の中間素材としてこれに液状の熱硬化性樹脂を含
浸し、その上下両面に補強繊維や樹脂を積層するか、上
記の紙を樹脂を含浸した補強繊維と積層して、金型に入
れて加熱成形する。本発明では粒子の発泡膨張により金
型内に生じる内圧を利用して成形するため、金型は密閉
型が好ましい。
【0025】本発明方法では、例えば実質的に液状の
脂(例えば未硬化の不飽和ポリエステル樹脂)を含浸し
たガラスクロスを金型の内面に貼付け、これに上記中間
素材(紙)を重ねて貼合わせ、次いで樹脂を含浸したガ
ラスクロスをその上に重ねて貼り、場合によってはこれ
をくりかえし、型を閉じて加熱し、中間素材中の粒子を
発泡膨張させるとともに該粒子の発泡膨張による内圧で
樹脂を各層に浸透させて硬化させる方法を採用すること
が出来る。
【0026】上記の紙すなわち中間素材と補強繊維を積
層して金型に収めてから、金型内へ樹脂を注入して加熱
成形してもよい。
【0027】上記の紙すなわち中間素材の両面に目開き
の小さい不織布を配して成形してもよい。また、上記紙
適当な位置に1個又は複数個の孔を開けて用いれば成
形後の発泡部の適当な位置に樹脂による上下の連結点
(樹脂柱)が形成され、さらに補強が出来、このように
して得られる成形物は従来の成形物にない特色を持たせ
ることも出来る。
【0028】成形時には、紙すなわち中間素材中に含ま
れる発泡性粒子の発泡膨張温度以上に加熱して、該粒子
を発泡膨張させ、その圧力を利用した内圧成形を行う
が、この際、樹脂は実質上液状であることが必要であ
る。かくして、粒子の発泡膨張による内圧によって、成
形すべき上記積層物が金型の内面に押しつけられると共
に、内圧によって液状の樹脂が流動し各層に浸透して
形物の全般に行きわたって硬化し、軽量な発泡コア層と
緻密な繊維強化樹脂(FRP)層とを有する良好な軽量
複合成形物が形成される。
【0029】
【発明の効果】本発明方法により、フイブリッドで構成
されたセルを持つ軽量構造材料若しくはフイブリッドで
補強された軽量構造材料を比較的容易、かつ安価に得る
ことが出来る。そして、本発明方法により得られる成形
物は、フイブリッドと発泡した粒子(気泡)を含む軽量
樹脂層(コア部)とこれらを含まない緻密なFRP層
(スキン層)とからなるサンドイッチ構造の複合成形物
となり、その構成の設計次第で、良好な物性すなわち適
度の軽量性と圧壊等に強い、優れた物性の成形物となす
ことが出来る。
【0030】かくして得られた複合成形物は、板状のみ
ならず棒状その他種々の形状をとることができ、例えば
各種構造材料、航空機や車輌の部品、スポーツ用品、電
気製品のハウジング等の広い分野に使用することができ
る。
【0031】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。これらは本発明の説明を行うためのものであり、本
発明を限定するものではない。以下の実施例中におい
て、「部」とあるは特に断らない限り重量部である。
【0032】[実施例] ポリメタフェニレンイソフタルアミドを主とした樹脂の
フイブリッドを特公昭59−47695号に示される装
置を用い製造した。このフイブリッドは特公昭35−1
1851号、特公昭37−5732号に記載のものであ
る。このフイブリッドの叩解度は45度(SR)であっ
た。
【0033】このフイブリッド50部と松本油脂製薬
(株)製の発泡膨張性粒子「マイクロスフェアF−30
D」の50部とを混合してタッピースタンダードマシン
で抄紙した。得られた紙を中間素材と呼ぶ。
【0034】一方、油化シェル製のエポキシ樹脂「エピ
コート807」の100部と「エポメートYLH00
6」の31部を混合した。これを混合樹脂と呼ぶ。
【0035】2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金
型を作った。実施例1と同様なものであり、2枚のアル
ミニウム板の間に「テフロン」のスペーサーを挾んだも
のである。大きさはほぼ180mm×200mm、厚さ
は3mm(スペーサー厚みによる)である。この金型の
一方にノズルを設けた。
【0036】この金型よりやや小さめに前記中間素材を
2枚切取った。また、金型に合わせて、目付け約500
g/m2のガラスクロス(旭ファイバーグラス製MS2
53−1040−2NT−10FS)を2枚切り取っ
た。
【0037】このガラスクロスの両面にユニセル(株)
目開きの小さい長繊維不織布「ユニセルBT040
4」を重ね、前記の混合樹脂Iを塗布した。
【0038】中間素材は混合樹脂に浸漬し、混合
樹脂を充分に含浸させた。
【0039】樹脂を含浸させた2枚のガラスクロスと不
織布との積層体の間に混合樹脂を含浸した2枚の中間
素材を積層して金型に収めた。
【0040】金型を閉じて85℃の油浴に入れた。約1
時間後に油浴から金型を取り出した。この際、過剰の樹
脂は金型のノズルから排出した。但し、途中からノズル
は閉じた。
【0041】金型を冷却後、金型から成形物を取り出し
た。得られた成形物は中心部にフイブリッド、発泡膨張
した粒子及びこれらをつなぐ樹脂からなる多孔質軽量コ
ア層を有し、その両側にガラス繊維で補強した樹脂(F
RP)からなるスキン層を有し、良好な外見と、相応の
強度をもっていた。成形物の比重は約0.823、曲げ
試験の結果、強度は12.8kg/mm2、弾性率は6
27kg/mm2、引っ張り試験の結果、強度は5.1
kg/mm2、弾性率は136kg/mm2であった。
【0042】[実施例] 実施例1において、切り取った中間素材に列間隔10
mmにて千鳥配列に3mmφの孔を開けた。全く同様に
して、但し中間素材の孔の位置をずらして孔を開けたも
のを積層して金型に収めて同様に成形した。得られた成
形物は良好な外見と、相応の強度をもっていた。
【0043】[実施例] 実施例において、切り取ったガラス繊維クロスを3枚
とし、中間素材と交互に重ねて金型に収め、同様に成
形した。
【0044】得られた成形物は多孔質コア層とガラス繊
維強化樹脂のスキン層が交互に存在する複合成形物で、
良好な外見と、相応の強度をもっていた。比重は約1.
01、曲げ強度は17.0kg/mm2、弾性率は71
2kg/mm2であった。
【0045】[実施例] 実施例1と同じポリメタフェニレンイソフタルアミドを
主とした樹脂のフイブリッドを準備した。この叩解度は
51度(SR)であった。
【0046】市販の発泡性ABS樹脂チップ(永和化成
製「ポリスレン」)を低温で粉砕し、粉末状の発泡膨張
性粒子を製造した。この粉末50部と上記のフイブリッ
ド25部と2mmにカットしたポリメタフェニレンイソ
フタルアミドを主とした繊維(帝人製「コーネック
ス」)を25部混合してタッピースタンダードマシンで
抄紙した。得られた紙を中間素材IIと呼ぶ。
【0047】油化シェル製のエポキシ樹脂「エピコート
828」100部とエンドメチレンテトラヒドロ無水フ
タル酸80部を混合した。これを混合樹脂IIと呼ぶ。
【0048】2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金
型を作った。2枚のアルミニウム板の間に「テフロン」
のスペーサーを挾んだものである。大きさはほぼ180
mm×200mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによ
る)である。金型の一方にノズルを設けた。
【0049】この金型よりやや小さめに前記中間素材II
を4枚切取った。中間素材IIは混合樹脂IIに浸漬し、
混合樹脂を充分に含浸させた。
【0050】実施例と同じガラスクロス(旭ファイバ
ーグラス製MS253−1040−2NT−10FS)
を入手し、これを金型に合わせて2枚切り取り、これに
混合樹脂IIを充分に含浸させた。
【0051】2枚のガラスクロスの間に4枚の樹脂を含
浸した中間素材IIを挾んで積層して金型におさめた。金
型を閉じて220℃の油浴に入れた。約2時間後に金型
を油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂は金型のノ
ズルから排出した。但し、途中からノズルは閉じた。
【0052】冷却後、金型から多孔質コア層と上下のガ
ラス繊維強化樹脂スキン層とからなる複合成形物を取り
出した。得られた成形物の比重は0.85、曲げ強度は
10.4kg/mm2、弾性率は456kg/mm2であ
った。
【0053】[実施例] ABS樹脂100部にアゾジカルボンアミドを4部添加
してチップとして低温で粉砕し粉末状の発泡膨張性粒子
を製造した
【0054】クラフトパルプ100部を十分に分散させ
た水中に上記の粉末を100部加えて十分に混合し、タ
ッピーダードマシンで抄紙した。この紙を中間素材III
と呼ぶ。
【0055】油化シェル製のエポキシ樹脂「エピコート
828」100部とジアミノジフェニルスルフォン35
部を混合した。これを混合樹脂IIIと呼ぶ。
【0056】実施例1と同様に2枚のアルミニウム板と
「テフロン」で金型を作った。2枚のアルミニウム板の
間に「テフロン」のスペーサーを挾んだものである。大
きさはほぼ180mm×200mm、厚さは3mm(ス
ペーサー厚みによる)である。金型の一方にノズルを設
けた。
【0057】この金型よりやや小さめに中間素材III
4枚切取った。この中間素材は混合樹脂IIIに浸漬し、
混合樹脂を充分に含浸させた。
【0058】実施例と同じガラスクロス(旭ファイバ
ーグラス製MS253−1040−2NT−10FS)
を金型に合わせて2枚切り取り、これに混合樹脂III
十分に含浸させた。
【0059】樹脂を含浸した2枚のガラスクロスの間
に、4枚の樹脂を含浸した中間素材IIIを挾んで積層し
て金型におさめた。
【0060】金型を閉じて180℃の油浴に入れた。約
2時間後に金型を油浴から取り出した。この際、過剰の
樹脂は金型のノズルから排出した。但し、途中からノズ
ルは閉じた。
【0061】冷却後、金型から、多孔質コア層と上下の
ガラス繊維強化樹脂スキン層とからなる複合成形物を取
り出した。得られた成形物の比重は0.78、曲げ強度
6.7kg/mm2、弾性率は382kg/mm2であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−47236(JP,A) 特開 昭52−22068(JP,A) 特公 昭37−5732(JP,B1) 特公 昭47−24263(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 11/16 B29B 15/06 - 15/04 B29C 44/00 - 44/60 B29C 67/20 B29C 70/00 70/28 B32B 5/00 - 5/32 C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24 C08J 9/00 - 9/42 D21H 11/00 - 27/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱により発泡膨張可能な粒子をフイブ
    リッドを用いて抄き込んだ紙に液状の熱硬化性樹脂を含
    浸させるか又は上記紙の少くとも片面に樹脂を存在さ
    せ、その上下に補強繊維シートを配して、成形用の型に
    入れて加熱し、型内で上記紙に含まれる上記粒子を発泡
    膨張させてそれによる内圧によって上記樹脂を補強繊維
    シート層に浸透させるとともに樹脂を硬化させることに
    より、発泡膨張した粒子とフイブリッドとを含む多孔質
    コアと繊維強化樹脂からなる表層部とを有する複合成形
    物を成形することを特徴とする軽量複合成形物の製造
    法。
  2. 【請求項2】 加熱により発泡膨張可能な粒子をフイブ
    リッドを用いて抄き込んだ紙の上下に補強繊維シートを
    積層して成形用の型に入れ、型に液状の熱硬化性樹脂を
    注入して加熱し、型内で上記紙に含まれる上記粒子を発
    泡膨張させて、それによる内圧によって上記樹脂を補強
    繊維層に浸透させるとともに樹脂を硬化させることによ
    り、発泡膨張した粒子とフイブリッドとを含む多孔質コ
    アと繊維強化樹脂からなる表層部とを有する複合成形物
    を成形することを特徴とする軽量複合成形物の製造法。
  3. 【請求項3】 金型として密閉型の金型を使用する請求
    項1又は2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 加熱により発泡膨張可能な粒子を抄き込
    んだ紙が、上記粒子、フイブリッド及び短繊維を混抄し
    たものである請求項1〜3のいずれかに記載製造法。
  5. 【請求項5】 加熱により発泡膨張可能な粒子をフイブ
    リッドを用いて抄き込んだ紙に孔をあけて用いる請求項
    1〜4のいずれかに記載の製造法。
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