JP3123137B2 - 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 - Google Patents
光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法Info
- Publication number
- JP3123137B2 JP3123137B2 JP23109291A JP23109291A JP3123137B2 JP 3123137 B2 JP3123137 B2 JP 3123137B2 JP 23109291 A JP23109291 A JP 23109291A JP 23109291 A JP23109291 A JP 23109291A JP 3123137 B2 JP3123137 B2 JP 3123137B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- solvent
- compound
- norbornanone
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、様々な生理活性物質の
合成中間体として有用な光学活性3−置換−2−ノルボ
ルナノンの製造法に関するものである。例えば、本化合
物を中間体として、血液凝固阻止剤として有用なトロン
ボキサンA2受容体アンタゴニストを合成することが出
来る(Narisadaら、J.Med.Chem.,
31,1847(1988))。
合成中間体として有用な光学活性3−置換−2−ノルボ
ルナノンの製造法に関するものである。例えば、本化合
物を中間体として、血液凝固阻止剤として有用なトロン
ボキサンA2受容体アンタゴニストを合成することが出
来る(Narisadaら、J.Med.Chem.,
31,1847(1988))。
【0002】
【従来の技術】近年、生理活性物質を光学活性体として
合成することの必要性が高まってきている。これら物質
に複数の光学異性体が存在する場合、各異性体間でその
活性に差異が認められることが多いが、通常強い活性を
示すのは一異性体であり、それ以外の異性体は活性が弱
いか、しばしば望ましくない毒性を示すことが認められ
ている。従って、生理活性物質を特に医薬品として合成
する場合には、望ましい光学異性体を選択的に合成する
ことが、十分な生理活性を発現させるためのみならず、
安全面からも強く望まれる。
合成することの必要性が高まってきている。これら物質
に複数の光学異性体が存在する場合、各異性体間でその
活性に差異が認められることが多いが、通常強い活性を
示すのは一異性体であり、それ以外の異性体は活性が弱
いか、しばしば望ましくない毒性を示すことが認められ
ている。従って、生理活性物質を特に医薬品として合成
する場合には、望ましい光学異性体を選択的に合成する
ことが、十分な生理活性を発現させるためのみならず、
安全面からも強く望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の光学活性3−
置換−2−ノルボルナノンを効率よく合成するには、光
学活性2−ノルボルナノンを効率よく取得することが必
要である。光学活性2−ノルボルナノンの合成方法に関
しては、(1)ラセミ体のendo−またはexo−2
−ノルボルナノールをジアステレオマー法により光学分
割する方法(Winsteinら、J.Am.Che
m.Soc.,74,1147(1952),Bers
onら、ibid.,83,3986(1961))、
(2)ラセミ体のexo−2−ノルボルナノールまたは
2−ノルボルナノンをウマ肝臓アルコールデヒドロゲナ
ーゼにより不斉酸化または不斉還元する方法(Irwi
nら、J.Am.Chem.Soc.,98,8476
(1976))等が報告されている。しかしながら、
(1)の方法は、光学純度を向上させるために再結晶を
何度も繰り返す必要があり効率的でない。また、(2)
の方法は、試薬が高価なため実用性に乏しく、不斉収率
も低い。
置換−2−ノルボルナノンを効率よく合成するには、光
学活性2−ノルボルナノンを効率よく取得することが必
要である。光学活性2−ノルボルナノンの合成方法に関
しては、(1)ラセミ体のendo−またはexo−2
−ノルボルナノールをジアステレオマー法により光学分
割する方法(Winsteinら、J.Am.Che
m.Soc.,74,1147(1952),Bers
onら、ibid.,83,3986(1961))、
(2)ラセミ体のexo−2−ノルボルナノールまたは
2−ノルボルナノンをウマ肝臓アルコールデヒドロゲナ
ーゼにより不斉酸化または不斉還元する方法(Irwi
nら、J.Am.Chem.Soc.,98,8476
(1976))等が報告されている。しかしながら、
(1)の方法は、光学純度を向上させるために再結晶を
何度も繰り返す必要があり効率的でない。また、(2)
の方法は、試薬が高価なため実用性に乏しく、不斉収率
も低い。
【0004】以上のように、いずれの方法も工業的レベ
ルで実用化するには満足のいくものではなかった。以上
のことから、生理活性物質の合成中間体として極めて応
用範囲の広い有用な光学活性3−置換−2−ノルボルナ
ノンの簡便な製造法の開発が強く要望されていた。本発
明者らは、光学活性3−置換−2−ノルボルナノンを効
率よく大量に得るという目的を達成するため鋭意検討し
た結果、前記一般式(II)で表される光学活性3−置
換−2−ノルボルナノンを効率よく大量に得る製造法を
見出し本発明に至った。
ルで実用化するには満足のいくものではなかった。以上
のことから、生理活性物質の合成中間体として極めて応
用範囲の広い有用な光学活性3−置換−2−ノルボルナ
ノンの簡便な製造法の開発が強く要望されていた。本発
明者らは、光学活性3−置換−2−ノルボルナノンを効
率よく大量に得るという目的を達成するため鋭意検討し
た結果、前記一般式(II)で表される光学活性3−置
換−2−ノルボルナノンを効率よく大量に得る製造法を
見出し本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)一般式I
【0006】
【化9】
を示し、該基中のR
2
とR
3
は各々独立してC
1
〜C
6
のアルキル基またはフェニル基、nは0または1〜3の
整数を示し、*は不斉炭素を示す。)で表される 光学活
性アクリル酸エステルを溶媒中ルイス酸の存在下かつ−
78℃〜室温下でシクロペンタジエンと反応させてディ
ールス・アルダー付加物を得、(2)このディールス・
アルダー付加物を溶媒中塩基性条件下かつ0℃〜50℃
の温度下で加水分解して式(VI)
のアルキル基またはフェニル基、nは0または1〜3の
整数を示し、*は不斉炭素を示す。)で表される 光学活
性アクリル酸エステルを溶媒中ルイス酸の存在下かつ−
78℃〜室温下でシクロペンタジエンと反応させてディ
ールス・アルダー付加物を得、(2)このディールス・
アルダー付加物を溶媒中塩基性条件下かつ0℃〜50℃
の温度下で加水分解して式(VI)
【0007】
【化10】
(式中、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくは
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物とし、(3)この式(VI)で表わされる化合物を溶
媒中水素添加触媒の存在下かつ0℃〜50℃の温度下で
接触水素添加して式(III)
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物とし、(3)この式(VI)で表わされる化合物を溶
媒中水素添加触媒の存在下かつ0℃〜50℃の温度下で
接触水素添加して式(III)
【0008】
【化11】
(式中、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくは
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物を得、(4)この式(III)で表わされる化合物を
過マンガン酸カリウムを用い0℃〜100℃の温度下で
酸化して式(VII)
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物を得、(4)この式(III)で表わされる化合物を
過マンガン酸カリウムを用い0℃〜100℃の温度下で
酸化して式(VII)
【0009】
【化12】
で表わされる化合物を得、(5)この式(VII)で表
わされる化合物をビスマス酸ナトリウム−燐酸を用い、
溶媒中室温〜60℃の温度下で酸化的脱炭酸反応に付し
て式(IV)
わされる化合物をビスマス酸ナトリウム−燐酸を用い、
溶媒中室温〜60℃の温度下で酸化的脱炭酸反応に付し
て式(IV)
【0010】
【化13】 で表わされる化合物を得、(6)この式(IV)で表わされる
化合物を塩基処理してエノール化し、かくして得られる
エノール化物を溶媒中−78℃〜室温下でハロゲン化アル
キル、ハロゲン化アルケニル、またはハロゲン化アラル
キルから選ばれるハロゲン化炭化水素と反応させること
を特徴とする式(II)
化合物を塩基処理してエノール化し、かくして得られる
エノール化物を溶媒中−78℃〜室温下でハロゲン化アル
キル、ハロゲン化アルケニル、またはハロゲン化アラル
キルから選ばれるハロゲン化炭化水素と反応させること
を特徴とする式(II)
【0011】
【化14】
(式中、R
4
はアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表され
る光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法であ
る。また、本発明は、式(VII)
基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表され
る光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法であ
る。また、本発明は、式(VII)
【0012】
【化15】
で表される化合物を、ビスマス酸ナトリウム−燐酸を用
い溶媒中0℃〜60℃の 温度下酸化的脱炭酸反応に付す
ことを特徴とする式(IV)
い溶媒中0℃〜60℃の 温度下酸化的脱炭酸反応に付す
ことを特徴とする式(IV)
【0013】
【化16】
で表わされる光学活性2−ノルボルナノンの製造法であ
る。次に本発明について詳細に述べる。本発明の光学活
性3−置換−2−ノルボルナノン(II)は、以下の反
応工程にしたがって製造することが出来る。
る。次に本発明について詳細に述べる。本発明の光学活
性3−置換−2−ノルボルナノン(II)は、以下の反
応工程にしたがって製造することが出来る。
【0014】
【化17】
【0015】(式中のR1およびR4は上記と同じであ
り、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくはカリ
ウムから選ばれる金属を示す。)本発明の出発物質であ
る(I)で表される化合物は、(R)−(−)−、また
は(S)−(+)−パントイルラクトン、及び(S)−
(−)−、または(R)−(+)−N−メチル−2−ヒ
ドロキシコハク酸イミドをアクリル酸クロリドと反応さ
せることにより、光学純度よく取得することが出来る
(Pollら、Tetrahedron Lett.,
30,5595(1989).)。
り、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくはカリ
ウムから選ばれる金属を示す。)本発明の出発物質であ
る(I)で表される化合物は、(R)−(−)−、また
は(S)−(+)−パントイルラクトン、及び(S)−
(−)−、または(R)−(+)−N−メチル−2−ヒ
ドロキシコハク酸イミドをアクリル酸クロリドと反応さ
せることにより、光学純度よく取得することが出来る
(Pollら、Tetrahedron Lett.,
30,5595(1989).)。
【0016】式(V)で表される化合物((+)または
(−)、以下式(VI)、(III)、(VII)、
(IV)および(II)において同じ)は、式(I)で
表される化合物をルイス酸触媒存在下、シクロペンタジ
エンとディールス・アルダー反応させることにより合成
できる。反応に用いられる触媒の例としては四塩化チタ
ン等が挙げられる。反応溶媒としては、塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ま
たはこれらとペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エー
テル等の炭化水素系溶液との混合溶媒を用いることが出
来る。反応温度は−78℃〜室温が適当であり、特に好
ましくは−20℃〜0℃である。
(−)、以下式(VI)、(III)、(VII)、
(IV)および(II)において同じ)は、式(I)で
表される化合物をルイス酸触媒存在下、シクロペンタジ
エンとディールス・アルダー反応させることにより合成
できる。反応に用いられる触媒の例としては四塩化チタ
ン等が挙げられる。反応溶媒としては、塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ま
たはこれらとペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エー
テル等の炭化水素系溶液との混合溶媒を用いることが出
来る。反応温度は−78℃〜室温が適当であり、特に好
ましくは−20℃〜0℃である。
【0017】式(V)で表される化合物は、塩基性条件
下に加水分解を行うことにより、式(VI)で表される
化合物に容易に変換することが出来る。反応に用いられ
る塩基の例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等が挙げられる。反応溶媒として
は、好ましくは、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒が用いられる。反応温度は0〜50℃が適当であり、
特に好ましくは、室温付近である。
下に加水分解を行うことにより、式(VI)で表される
化合物に容易に変換することが出来る。反応に用いられ
る塩基の例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等が挙げられる。反応溶媒として
は、好ましくは、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒が用いられる。反応温度は0〜50℃が適当であり、
特に好ましくは、室温付近である。
【0018】式(III)で表される化合物は、式(V
I)で表される化合物を接触水素添加することにより容
易に得ることが出来る。反応に用いられる触媒の例とし
ては、パラジウム−炭素等が挙げられる。反応溶媒とし
てはメタノール、エタノール、ソルミックス等のアルコ
ール系溶媒を用いることが出来る。反応温度は0〜50
℃が適当であり、特に好ましくは室温付近である。
I)で表される化合物を接触水素添加することにより容
易に得ることが出来る。反応に用いられる触媒の例とし
ては、パラジウム−炭素等が挙げられる。反応溶媒とし
てはメタノール、エタノール、ソルミックス等のアルコ
ール系溶媒を用いることが出来る。反応温度は0〜50
℃が適当であり、特に好ましくは室温付近である。
【0019】式(VII)で表される化合物は、式(I
II)で表される化合物を酸化することにより得ること
が出来る。反応に用いられる酸化剤の例としては、過マ
ンガン酸カリウムが挙げられる。反応溶媒としてはペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル等の炭化水素
系溶媒と水との二相系を用いることが出来る。反応温度
は0〜100℃が適当であり、特に好ましくは室温〜7
0℃である。
II)で表される化合物を酸化することにより得ること
が出来る。反応に用いられる酸化剤の例としては、過マ
ンガン酸カリウムが挙げられる。反応溶媒としてはペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル等の炭化水素
系溶媒と水との二相系を用いることが出来る。反応温度
は0〜100℃が適当であり、特に好ましくは室温〜7
0℃である。
【0020】式(IV)で表される化合物は、式(VI
I)で表される化合物を酸化することにより容易に得る
ことが出来る。反応に用いられる酸化剤の例としては、
ビスマス酸ナトリウム−燐酸、四酢酸鉛、クロム酸−硫
酸等が挙げられる。これらの酸化剤は常法に従って用い
ることが出来るが、例えば、ビスマス酸ナトリウム−燐
酸を酸化剤として用いる場合には、反応溶媒として水を
用いることができ、また反応温度としては室温〜60℃
が好ましい。
I)で表される化合物を酸化することにより容易に得る
ことが出来る。反応に用いられる酸化剤の例としては、
ビスマス酸ナトリウム−燐酸、四酢酸鉛、クロム酸−硫
酸等が挙げられる。これらの酸化剤は常法に従って用い
ることが出来るが、例えば、ビスマス酸ナトリウム−燐
酸を酸化剤として用いる場合には、反応溶媒として水を
用いることができ、また反応温度としては室温〜60℃
が好ましい。
【0021】式(II)で表される化合物は、式(I
V)で表される化合物をエノール化した後にハロゲン化
アルキルで捕捉することにより容易に得ることができ
る。エノール化に用いられる塩基の例としては、リチウ
ムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムビス(ト
リメチルシリル)アミド等が挙げられる。またハロゲン
化アルキルの例としては、塩化メチル、臭化メチル、ヨ
ウ化メチル、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、
塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、塩化ビ
ニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル等が挙げられる。反応
溶媒としてはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒を
用いることが出来る。反応温度は−78℃〜室温が適当
であり、特に好ましくは−20℃〜0℃である。
V)で表される化合物をエノール化した後にハロゲン化
アルキルで捕捉することにより容易に得ることができ
る。エノール化に用いられる塩基の例としては、リチウ
ムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムビス(ト
リメチルシリル)アミド等が挙げられる。またハロゲン
化アルキルの例としては、塩化メチル、臭化メチル、ヨ
ウ化メチル、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、
塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、塩化ビ
ニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル等が挙げられる。反応
溶媒としてはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒を
用いることが出来る。反応温度は−78℃〜室温が適当
であり、特に好ましくは−20℃〜0℃である。
【0022】以上の操作により、光学活性3−置換−2
−ノルボルナノンを製造することが出来る。以上のよう
にして得られる光学活性3−置換−2−ノルボルナノン
のうち代表的なものの名称を以下に示す。(+)−3−
メチル−2−ノルボルナノン、(+)−3−エチル−2
−ノルボルナノン、(+)−3−アリル−2−ノルボル
ナノン、(+)−3−ビニル−2−ノルボルナノン、
(+)−3−ベンジル−2−ノルボルナノン、(+)−
3−フェニル−2−ノルボルナノン、
(−)−3−メチル−2−ノル
ボルナノン、(−)−3−エチル−2−ノルボルナノ
ン、(−)−3−アリル−2−ノルボルナノン、(−)
−3−ビニル−2−ノルボルナノン、(−)−3−ベン
ジル−2−ノルボルナノン、(−)−3−フェニル−2
−ノルボルナノン等である。
−ノルボルナノンを製造することが出来る。以上のよう
にして得られる光学活性3−置換−2−ノルボルナノン
のうち代表的なものの名称を以下に示す。(+)−3−
メチル−2−ノルボルナノン、(+)−3−エチル−2
−ノルボルナノン、(+)−3−アリル−2−ノルボル
ナノン、(+)−3−ビニル−2−ノルボルナノン、
(+)−3−ベンジル−2−ノルボルナノン、(+)−
3−フェニル−2−ノルボルナノン、
(−)−3−メチル−2−ノル
ボルナノン、(−)−3−エチル−2−ノルボルナノ
ン、(−)−3−アリル−2−ノルボルナノン、(−)
−3−ビニル−2−ノルボルナノン、(−)−3−ベン
ジル−2−ノルボルナノン、(−)−3−フェニル−2
−ノルボルナノン等である。
【0023】
【発明の効果】本発明の製造法は、入手容易な不斉源、
安価な原料および試薬を用いて実施でき、また簡便な操
作によって、光学純度の高い生成物を収率良く得ること
が可能である。即ち、本発明の製造法は、生理活性物質
の合成中間体として極めて応用範囲の広い有用な化合物
である光学活性3−置換−2−ノルボルナノンを効率的
に、しかも大量に得ることができる優れた方法である。
安価な原料および試薬を用いて実施でき、また簡便な操
作によって、光学純度の高い生成物を収率良く得ること
が可能である。即ち、本発明の製造法は、生理活性物質
の合成中間体として極めて応用範囲の広い有用な化合物
である光学活性3−置換−2−ノルボルナノンを効率的
に、しかも大量に得ることができる優れた方法である。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限され
るものではない。 実施例1 (−)−exo−3−アリル−2−ノルボルナノンの製
造 工程1 (R)−(−)−パントイルラクトン46.8g(36
0mmol)、トリエチルアミン54.7g(541m
mol)、塩化メチレン300mlの混合物に、−25
℃にてアクリル酸クロリド41.2g(455mmo
l)を滴下し、−20〜−25℃で5時間撹拌した。氷
冷下、反応混合物に0.5N塩酸500mlを加えて有
機層を分離し、水層を塩化メチレン(150ml×3)
で抽出した。有機層を合わせて飽和重曹水、水、飽和食
塩水(各250ml)で順次洗浄した。無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製のアクリ
ル酸エステル64.5gを得た。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル3:1)により
精製し、(R)−ジヒドロ−3−アクリロイルオキシ−
4,4−ジメチル−2(3H)−フラノン61.3g
(333mmol)を得た。収率93%。
説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限され
るものではない。 実施例1 (−)−exo−3−アリル−2−ノルボルナノンの製
造 工程1 (R)−(−)−パントイルラクトン46.8g(36
0mmol)、トリエチルアミン54.7g(541m
mol)、塩化メチレン300mlの混合物に、−25
℃にてアクリル酸クロリド41.2g(455mmo
l)を滴下し、−20〜−25℃で5時間撹拌した。氷
冷下、反応混合物に0.5N塩酸500mlを加えて有
機層を分離し、水層を塩化メチレン(150ml×3)
で抽出した。有機層を合わせて飽和重曹水、水、飽和食
塩水(各250ml)で順次洗浄した。無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製のアクリ
ル酸エステル64.5gを得た。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル3:1)により
精製し、(R)−ジヒドロ−3−アクリロイルオキシ−
4,4−ジメチル−2(3H)−フラノン61.3g
(333mmol)を得た。収率93%。
【0025】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ 1.1(s,3H),
1.3(s,3H),4.0(s,2H),5.5
(s,1H),5.9−6.7(m,3H)。 工程2 (R)−ジヒドロ−3−アクリロイルオキシ−4,4−
ジメチル−2(3H)−フラノン25.1g(136m
mol)を、塩化メチレン−石油エーテル(7:1)混
合溶媒200mlに溶解し、−15℃にて四塩化チタン
1.6ml(14.6mmol)(石油エーテル10m
lに溶解)を滴下した。−10〜−15℃で30分間撹
拌した後、用時調製したシクロペンタジエン11.9g
(180mmol)を滴下し、3時間同温度で撹拌し
た。炭酸ナトリウム10水塩17.3g(60.4mm
ol)の粉末を少量に分けて加えた後除々に昇温し、室
温で30分間撹拌した。不溶物を濾去し、濾上物を塩化
メチレン(100ml×3)で洗浄した。濾液を洗浄液
と合わせて留去し、粗製のディールス・アルダー付加体
34.0gを得た。ヘキサン−酢酸エチル(5:3)混
合溶媒(125ml)から再結晶し、ディールス・アル
ダー付加体27.5g(110mmol)を得た。収率
81%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ 1.1(s,3H),
1.3(s,3H),4.0(s,2H),5.5
(s,1H),5.9−6.7(m,3H)。 工程2 (R)−ジヒドロ−3−アクリロイルオキシ−4,4−
ジメチル−2(3H)−フラノン25.1g(136m
mol)を、塩化メチレン−石油エーテル(7:1)混
合溶媒200mlに溶解し、−15℃にて四塩化チタン
1.6ml(14.6mmol)(石油エーテル10m
lに溶解)を滴下した。−10〜−15℃で30分間撹
拌した後、用時調製したシクロペンタジエン11.9g
(180mmol)を滴下し、3時間同温度で撹拌し
た。炭酸ナトリウム10水塩17.3g(60.4mm
ol)の粉末を少量に分けて加えた後除々に昇温し、室
温で30分間撹拌した。不溶物を濾去し、濾上物を塩化
メチレン(100ml×3)で洗浄した。濾液を洗浄液
と合わせて留去し、粗製のディールス・アルダー付加体
34.0gを得た。ヘキサン−酢酸エチル(5:3)混
合溶媒(125ml)から再結晶し、ディールス・アル
ダー付加体27.5g(110mmol)を得た。収率
81%。
【0026】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMRδ:1.0−2.2(m,4
H),1.1(s,3H),1.2(s,3H),2.
8−3.3(m,3H),4.0(s,2H),5.3
(s,1H),5.8−6.0(m,1H),6.2−
6.4(m,1H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体27.5g(110mmo
l)をテトラヒドロフラン−水(5:2)混合溶媒42
0mlに溶解し、氷冷下、水酸化カリウム(85%)3
0.0g(455mmol)(水120mlに溶解)を
加えて室温で24時間撹拌した。テトラヒドロフランを
留去した後、濃塩酸40mlで中和し、ヘキサン−塩化
メチレン(98:2)混合溶媒(150ml×4)で抽
出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、溶媒を濾過、留去して粗製の5−ノルボルネン−2
−カルボン酸15.7gを得た。粗収率100%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMRδ:1.0−2.2(m,4
H),1.1(s,3H),1.2(s,3H),2.
8−3.3(m,3H),4.0(s,2H),5.3
(s,1H),5.8−6.0(m,1H),6.2−
6.4(m,1H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体27.5g(110mmo
l)をテトラヒドロフラン−水(5:2)混合溶媒42
0mlに溶解し、氷冷下、水酸化カリウム(85%)3
0.0g(455mmol)(水120mlに溶解)を
加えて室温で24時間撹拌した。テトラヒドロフランを
留去した後、濃塩酸40mlで中和し、ヘキサン−塩化
メチレン(98:2)混合溶媒(150ml×4)で抽
出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、溶媒を濾過、留去して粗製の5−ノルボルネン−2
−カルボン酸15.7gを得た。粗収率100%。
【0027】本化合物は1H-NMRチャート解析により同定
した。1H-NMR(CDCl3) のデータを下記に示す。1 H-NMR: δ 1.1-1.6(m, 3H), 1.7-2.1(m, 1H), 2.7-3.3
(m, 3H), 6.0(dd, 1H), 6.2(dd, 1H), 11.4(brs, 1H) 。 工程4 粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸 15.7g(110mm
ol) をエタノール300mlに溶解し、5%パラジウム−カ
−ボン末1.55gを加えて水素雰囲気下、室温で24時間撹
拌した。触媒を濾去した後、溶媒を留去し、粗製の2−
ノルボルナンカルボン酸14.5gを得た。粗収率94%。
した。1H-NMR(CDCl3) のデータを下記に示す。1 H-NMR: δ 1.1-1.6(m, 3H), 1.7-2.1(m, 1H), 2.7-3.3
(m, 3H), 6.0(dd, 1H), 6.2(dd, 1H), 11.4(brs, 1H) 。 工程4 粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸 15.7g(110mm
ol) をエタノール300mlに溶解し、5%パラジウム−カ
−ボン末1.55gを加えて水素雰囲気下、室温で24時間撹
拌した。触媒を濾去した後、溶媒を留去し、粗製の2−
ノルボルナンカルボン酸14.5gを得た。粗収率94%。
【0028】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.9(m,8
H),2.2−2.4(m,1H),2.5−3.0
(m,2H),11.0(brs,1H)。 工程5 水酸化カリウム(85%)24.1g(367mmo
l)、過マンガン酸カリウム18.9g(120mmo
l)を水84mlに溶解し、氷冷下、粗製の2−ノルボ
ルナンカルボン酸8.36g(59.6mmol)の石
油エーテル溶液84mlを滴下した。6時間加熱還流し
た後、室温で18時間撹拌した。氷冷下、反応混合物を
6N硫酸120ml中にゆっくりと加えて酸性にした
後、亜硫酸水素ナトリウム13.0gの水溶液60ml
を加えて室温で1時間撹拌した。エーテル(100ml
×4)で抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の2−ヒドロキシ−
2−ノルボルナンカルボン酸8.34gを得た。粗収率
90%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.9(m,8
H),2.2−2.4(m,1H),2.5−3.0
(m,2H),11.0(brs,1H)。 工程5 水酸化カリウム(85%)24.1g(367mmo
l)、過マンガン酸カリウム18.9g(120mmo
l)を水84mlに溶解し、氷冷下、粗製の2−ノルボ
ルナンカルボン酸8.36g(59.6mmol)の石
油エーテル溶液84mlを滴下した。6時間加熱還流し
た後、室温で18時間撹拌した。氷冷下、反応混合物を
6N硫酸120ml中にゆっくりと加えて酸性にした
後、亜硫酸水素ナトリウム13.0gの水溶液60ml
を加えて室温で1時間撹拌した。エーテル(100ml
×4)で抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の2−ヒドロキシ−
2−ノルボルナンカルボン酸8.34gを得た。粗収率
90%。
【0029】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.0−2.3(m,10
H),7.4(brs,2H)。 工程6 粗製の2−ヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸
8.25g(52.8mmol)、ビスマス酸ナトリウ
ム(80%)19.5g(55.7mmol)を、水8
5mlに溶解し、リン酸(85%)18.0g(156
mmol)を滴下して45〜50℃で8時間、室温で1
8時間撹拌した。エーテル(100ml×4)で抽出
し、抽出液を飽和重曹水、水、飽和食塩水(各100m
l)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。エーテルを常圧下留去した後、蒸留し(−)−2−
ノルボルナノン3.09g(28.1mmol)を得
た。収率53%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.0−2.3(m,10
H),7.4(brs,2H)。 工程6 粗製の2−ヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸
8.25g(52.8mmol)、ビスマス酸ナトリウ
ム(80%)19.5g(55.7mmol)を、水8
5mlに溶解し、リン酸(85%)18.0g(156
mmol)を滴下して45〜50℃で8時間、室温で1
8時間撹拌した。エーテル(100ml×4)で抽出
し、抽出液を飽和重曹水、水、飽和食塩水(各100m
l)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。エーテルを常圧下留去した後、蒸留し(−)−2−
ノルボルナノン3.09g(28.1mmol)を得
た。収率53%。
【0030】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.3(m,8
H),2.5−2.9(m,2H)。また、物性値は以
下の通りであった。 沸点:174℃ 比旋光度:−28.5゜(cl.55,CHCl3) 工程7 リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン−
ヘキサン2M溶液3.4ml(6.8mmol)に、−
40℃にて(−)−2−ノルボルナノン500mg
(4.54mmol)のテトラヒドロフラン溶液1ml
を滴下し、−20℃で10分間撹拌した。続いて臭化ア
リル540mg(4.46mmol)のテトラヒドロフ
ラン溶液1mlを滴下し、−20℃で30分間撹拌した
後、室温まで昇温し、更に1時間撹拌した。氷冷下、反
応混合物を1N塩酸20ml中に注ぎ、トルエン(50
ml×4)で抽出した。抽出液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水(各50ml)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の3−ア
リル−2−ノルボルナノン980mgを得た。蒸留によ
り精製し、(−)−exo−3−アリル−2−ノルボル
ナノン550mg(3.66mmol)を得た。収率8
1%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.3(m,8
H),2.5−2.9(m,2H)。また、物性値は以
下の通りであった。 沸点:174℃ 比旋光度:−28.5゜(cl.55,CHCl3) 工程7 リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン−
ヘキサン2M溶液3.4ml(6.8mmol)に、−
40℃にて(−)−2−ノルボルナノン500mg
(4.54mmol)のテトラヒドロフラン溶液1ml
を滴下し、−20℃で10分間撹拌した。続いて臭化ア
リル540mg(4.46mmol)のテトラヒドロフ
ラン溶液1mlを滴下し、−20℃で30分間撹拌した
後、室温まで昇温し、更に1時間撹拌した。氷冷下、反
応混合物を1N塩酸20ml中に注ぎ、トルエン(50
ml×4)で抽出した。抽出液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水(各50ml)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の3−ア
リル−2−ノルボルナノン980mgを得た。蒸留によ
り精製し、(−)−exo−3−アリル−2−ノルボル
ナノン550mg(3.66mmol)を得た。収率8
1%。
【0031】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.8(m,11
H),4.9−5.3(m,2H),5.6−6.1
(m,1H)。また、物性値は以下の通りであった。 沸点:70〜73℃/3mmHg 比旋光度:−89.1゜(c0.972,CHCl3) 実施例2 (+)−exo−3−アリル−2−ノルボルナノンの製
造 工程1 (S)−(−)−N−メチル−2−ヒドロキシコハク酸
イミド69.5g(538mmol)、トリエチルアミ
ン70.8g(700mmol)、塩化メチレン400
mlの混合物に、−25℃にてアクリル酸クロリド6
3.4g(700mmol)を滴下し、−20〜−25
℃で4.5時間撹拌した。氷冷下、反応混合物に1N塩
酸170mlを加えて有機層を分離し、水層を塩化メチ
レン(200ml×3)で抽出した。有機層を合わせて
飽和重曹水、飽和食塩水(各150ml)で順次洗浄し
た。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を濾過して
留去し、粗製のアクリル酸エステル96.8gを得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に
より精製し、(S)−(−)−N−メチル−3−アクリ
ロイルオキシコハク酸イミド72.2g(394mmo
l)を得た。収率73%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.8(m,11
H),4.9−5.3(m,2H),5.6−6.1
(m,1H)。また、物性値は以下の通りであった。 沸点:70〜73℃/3mmHg 比旋光度:−89.1゜(c0.972,CHCl3) 実施例2 (+)−exo−3−アリル−2−ノルボルナノンの製
造 工程1 (S)−(−)−N−メチル−2−ヒドロキシコハク酸
イミド69.5g(538mmol)、トリエチルアミ
ン70.8g(700mmol)、塩化メチレン400
mlの混合物に、−25℃にてアクリル酸クロリド6
3.4g(700mmol)を滴下し、−20〜−25
℃で4.5時間撹拌した。氷冷下、反応混合物に1N塩
酸170mlを加えて有機層を分離し、水層を塩化メチ
レン(200ml×3)で抽出した。有機層を合わせて
飽和重曹水、飽和食塩水(各150ml)で順次洗浄し
た。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を濾過して
留去し、粗製のアクリル酸エステル96.8gを得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に
より精製し、(S)−(−)−N−メチル−3−アクリ
ロイルオキシコハク酸イミド72.2g(394mmo
l)を得た。収率73%。
【0032】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ 2.6−3.5(m,2
H),3.0(s,3H),5.5−5.7(m,1
H),5.8−6.7(m,3H)。 工程2 (S)−(−)−N−メチル−3−アクリロイルオキシ
コハク酸イミド72.2g(394mmol)を塩化メ
チレン−石油エーテル(7:1)混合溶媒580mlに
溶解し、−15℃にて、四塩化チタン4.4ml(4
0.1mmol)(石油エーテル30mlに溶解)を滴
下した。−10〜−15℃で30分間撹拌した後、用時
調製したシクロペンタジエン32.4g(490mmo
l)を滴下し、3.5時間同温度で撹拌した。炭酸ナト
リウム10水塩50.1g(175mmol)の粉末を
少量に分けて加えた後、除々に昇温し、室温で1時間撹
拌した。不溶物を濾去し、濾上物を塩化メチレン(25
0ml×3)で洗浄した。濾液を洗浄液と合わせて留去
し、粗製のディールス・アルダー付加体99.6gを得
た。ヘプタン−酢酸エチル(5:3)混合溶媒(600
ml)から再結晶し、ディールス・アルダー付加体6
7.0g(269mmol)を得た。収率68%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ 2.6−3.5(m,2
H),3.0(s,3H),5.5−5.7(m,1
H),5.8−6.7(m,3H)。 工程2 (S)−(−)−N−メチル−3−アクリロイルオキシ
コハク酸イミド72.2g(394mmol)を塩化メ
チレン−石油エーテル(7:1)混合溶媒580mlに
溶解し、−15℃にて、四塩化チタン4.4ml(4
0.1mmol)(石油エーテル30mlに溶解)を滴
下した。−10〜−15℃で30分間撹拌した後、用時
調製したシクロペンタジエン32.4g(490mmo
l)を滴下し、3.5時間同温度で撹拌した。炭酸ナト
リウム10水塩50.1g(175mmol)の粉末を
少量に分けて加えた後、除々に昇温し、室温で1時間撹
拌した。不溶物を濾去し、濾上物を塩化メチレン(25
0ml×3)で洗浄した。濾液を洗浄液と合わせて留去
し、粗製のディールス・アルダー付加体99.6gを得
た。ヘプタン−酢酸エチル(5:3)混合溶媒(600
ml)から再結晶し、ディールス・アルダー付加体6
7.0g(269mmol)を得た。収率68%。
【0033】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR δ:1.2−2.2(m,4
H),2.4−3.4(m,5H),3.0(s,3
H),5.3−5.5(m,1H),5.8−6.0
(m,1H),6.1−6.3(m,1H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体67.0g(269mmo
l)をテトラヒドロフラン−水(5:2)混合溶媒10
40mlに溶解し、氷冷下、水酸化カリウム(85%)
70.5g(1.08mmol)(水300mlに溶
解)を加えて室温で24時間撹拌した。テトラヒドロフ
ランを留去した後、濃塩酸94mlで中和し、ヘキサン
−塩化メチレン(98:2)混合溶媒(200ml×
4)で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した後、溶媒を濾過、留去して粗製の5−ノルボルネ
ン−2−カルボン酸38.8gを得た。粗収率100
%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR δ:1.2−2.2(m,4
H),2.4−3.4(m,5H),3.0(s,3
H),5.3−5.5(m,1H),5.8−6.0
(m,1H),6.1−6.3(m,1H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体67.0g(269mmo
l)をテトラヒドロフラン−水(5:2)混合溶媒10
40mlに溶解し、氷冷下、水酸化カリウム(85%)
70.5g(1.08mmol)(水300mlに溶
解)を加えて室温で24時間撹拌した。テトラヒドロフ
ランを留去した後、濃塩酸94mlで中和し、ヘキサン
−塩化メチレン(98:2)混合溶媒(200ml×
4)で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾
燥した後、溶媒を濾過、留去して粗製の5−ノルボルネ
ン−2−カルボン酸38.8gを得た。粗収率100
%。
【0034】本化合物は1H-NMRチャート解析により同定
した。1H-NMR(CDCl3) のデータを下記に示す。1 H-NMR: δ 1.1-1.6(m, 3H), 1.7-2.1(m, 1H), 2.7-3.3
(m, 3H), 6.0(dd, 1H), 6.2(dd, 1H), 11.4(brs, 1H) 。 工程4 粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸38.8g(269mm
ol) を、ソルミックス740ml に溶解し、5%パラジウム
−カ−ボン末1.92gを加えて、水素雰囲気下、室温で1
7.5時間撹拌した。触媒を濾去した後、溶媒を留去し、
粗製の2−ノルボルナンカルボン酸38.0gを得た。粗収
率100 %。
した。1H-NMR(CDCl3) のデータを下記に示す。1 H-NMR: δ 1.1-1.6(m, 3H), 1.7-2.1(m, 1H), 2.7-3.3
(m, 3H), 6.0(dd, 1H), 6.2(dd, 1H), 11.4(brs, 1H) 。 工程4 粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸38.8g(269mm
ol) を、ソルミックス740ml に溶解し、5%パラジウム
−カ−ボン末1.92gを加えて、水素雰囲気下、室温で1
7.5時間撹拌した。触媒を濾去した後、溶媒を留去し、
粗製の2−ノルボルナンカルボン酸38.0gを得た。粗収
率100 %。
【0035】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.9(m,8
H),2.2−2.4(m,1H),2.5−3.0
(m,2H),11.0(brs,1H)。 工程5 水酸化カリウム(85%)107g(1.63mo
l)、過マンガン酸カリウム85.7g(542mmo
l)を水380mlに溶解し、氷冷下粗製の2−ノルボ
ルナンカルボン酸37.9g(271mmol)の石油
エーテル溶液380mlを滴下した。8時間加熱還流し
た後、室温で18時間撹拌した。氷冷下、反応混合物を
6N硫酸544ml中にゆっくりと加えて酸性にした
後、亜硫酸水素ナトリウム62.2gの水溶液272m
lを加えて室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(200
ml×4)で抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上
で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の2−ヒドロキ
シ−2−ノルボルナンカルボン酸38.5gを得た。粗
収率92%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.9(m,8
H),2.2−2.4(m,1H),2.5−3.0
(m,2H),11.0(brs,1H)。 工程5 水酸化カリウム(85%)107g(1.63mo
l)、過マンガン酸カリウム85.7g(542mmo
l)を水380mlに溶解し、氷冷下粗製の2−ノルボ
ルナンカルボン酸37.9g(271mmol)の石油
エーテル溶液380mlを滴下した。8時間加熱還流し
た後、室温で18時間撹拌した。氷冷下、反応混合物を
6N硫酸544ml中にゆっくりと加えて酸性にした
後、亜硫酸水素ナトリウム62.2gの水溶液272m
lを加えて室温で1時間撹拌した。酢酸エチル(200
ml×4)で抽出し、抽出液を無水硫酸マグネシウム上
で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の2−ヒドロキ
シ−2−ノルボルナンカルボン酸38.5gを得た。粗
収率92%。
【0036】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.0−2.3(m,10
H),7.4(brs,2H)。 工程6 粗製の2−ヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸3
8.5g(247mmol)、ビスマス酸ナトリウム
(80%)90.6g(259mmol)を水400m
lに溶解し、リン酸(85%)83.9g(728mm
ol)を滴下して45℃〜50℃で6時間、室温で18
時間撹拌した。酢酸エチル(200ml×4)で抽出
し、抽出液を飽和重曹水、水、飽和食塩水(各200m
l)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。酢酸エチルを常圧下留去した後、蒸留し、(+)−
2−ノルボルナノン14.8g(134mmol)を得
た。収率50%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.0−2.3(m,10
H),7.4(brs,2H)。 工程6 粗製の2−ヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸3
8.5g(247mmol)、ビスマス酸ナトリウム
(80%)90.6g(259mmol)を水400m
lに溶解し、リン酸(85%)83.9g(728mm
ol)を滴下して45℃〜50℃で6時間、室温で18
時間撹拌した。酢酸エチル(200ml×4)で抽出
し、抽出液を飽和重曹水、水、飽和食塩水(各200m
l)で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
た。酢酸エチルを常圧下留去した後、蒸留し、(+)−
2−ノルボルナノン14.8g(134mmol)を得
た。収率50%。
【0037】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.3(m,8
H),2.5−2.9(m,2H)。また、物性値は以
下の通りであった。 沸点:174℃ 比旋光度:+29.0゜(cl.51,CHCl3) 工程7 リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン−
ヘキサン2M溶液194ml(388mmol)に、−
40℃にて(+)−2−ノルボルナノン38.9g(3
53mmol)のテトラヒドロフラン溶液50mlを滴
下し、−20℃で10分間撹拌した。続いて臭化アリル
47.0g(388mmol)のテトラヒドロフラン溶
液30mlを滴下し、−20℃で30分間撹拌した後、
室温まで昇温し、更に1時間撹拌した。氷冷下、反応混
合物を2N塩酸300ml中に注ぎ、トルエン(200
ml×4)で抽出した。抽出液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水(各200ml)で順次洗浄後、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の3−
アリル−2−ノルボルナノン77.6gを得た。蒸留に
より精製し、(+)−exo−3−アリル−2−ノルボ
ルナノン42.5g(134mmol)を得た。収率8
0%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.3(m,8
H),2.5−2.9(m,2H)。また、物性値は以
下の通りであった。 沸点:174℃ 比旋光度:+29.0゜(cl.51,CHCl3) 工程7 リチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン−
ヘキサン2M溶液194ml(388mmol)に、−
40℃にて(+)−2−ノルボルナノン38.9g(3
53mmol)のテトラヒドロフラン溶液50mlを滴
下し、−20℃で10分間撹拌した。続いて臭化アリル
47.0g(388mmol)のテトラヒドロフラン溶
液30mlを滴下し、−20℃で30分間撹拌した後、
室温まで昇温し、更に1時間撹拌した。氷冷下、反応混
合物を2N塩酸300ml中に注ぎ、トルエン(200
ml×4)で抽出した。抽出液を飽和重曹水、水、飽和
食塩水(各200ml)で順次洗浄後、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。溶媒を濾過、留去し、粗製の3−
アリル−2−ノルボルナノン77.6gを得た。蒸留に
より精製し、(+)−exo−3−アリル−2−ノルボ
ルナノン42.5g(134mmol)を得た。収率8
0%。
【0038】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.8(m,11
H),4.9−5.3(m,2H),5.6−6.1
(m,1H)。また、物性値は以下の通りであった。 沸点:71〜72.5℃/3mmHg 比旋光度:+87.3゜(cl.08,CHCl3)。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−2.8(m,11
H),4.9−5.3(m,2H),5.6−6.1
(m,1H)。また、物性値は以下の通りであった。 沸点:71〜72.5℃/3mmHg 比旋光度:+87.3゜(cl.08,CHCl3)。
【0039】実施例3 (+)−5−ノルボルネン−2−カルボン酸の製造 工程1 (S)−乳酸エチル59.0g(499mmol)、ト
リエチルアミン55.7g(550mmol)、ジクロ
ロエタン200mlの混合物に、−20℃にてアクリル
酸クロリド49.8g(550mmol)(ジクロロエ
タン100mlに溶解)を滴下し、−20℃で4.5時
間撹拌した。氷冷下、反応混合物に1N塩酸を加えて有
機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層
を合わせて飽和重曹水、水で順次洗浄した。無水硫酸マ
グネシウム上で乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製の
(S)−エチル2−アクリロイルオキシプロピオン酸7
5.0gを得た。
リエチルアミン55.7g(550mmol)、ジクロ
ロエタン200mlの混合物に、−20℃にてアクリル
酸クロリド49.8g(550mmol)(ジクロロエ
タン100mlに溶解)を滴下し、−20℃で4.5時
間撹拌した。氷冷下、反応混合物に1N塩酸を加えて有
機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層
を合わせて飽和重曹水、水で順次洗浄した。無水硫酸マ
グネシウム上で乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製の
(S)−エチル2−アクリロイルオキシプロピオン酸7
5.0gを得た。
【0040】工程2 粗製の(S)−エチル2−アクリロイルオキシプロピオ
ン酸67.5g(392mmol)を塩化メチレン15
0mlに溶解し、−20℃にて四塩化チタン5.0ml
(45.6mmol)(ヘキサン30mlに溶解)を滴
下した。−10℃で30分間撹拌した後、用時調製した
シクロペンタジエン31.1g(470mmol)(塩
化メチレン50mlに溶解)を滴下し、2時間同温度で
撹拌した。炭酸ナトリウム10水塩20.0g(69.
9mmol)の粉末を少量に分けて加えた後、徐々に昇
温し、室温で一晩撹拌した。不溶物を濾去し、濾上物を
塩化メチレンで洗浄した。濾液を洗浄液と合わせて飽和
重曹水、水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で
乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製のディールス・アル
ダー付加体95.0gを定量的に得た。
ン酸67.5g(392mmol)を塩化メチレン15
0mlに溶解し、−20℃にて四塩化チタン5.0ml
(45.6mmol)(ヘキサン30mlに溶解)を滴
下した。−10℃で30分間撹拌した後、用時調製した
シクロペンタジエン31.1g(470mmol)(塩
化メチレン50mlに溶解)を滴下し、2時間同温度で
撹拌した。炭酸ナトリウム10水塩20.0g(69.
9mmol)の粉末を少量に分けて加えた後、徐々に昇
温し、室温で一晩撹拌した。不溶物を濾去し、濾上物を
塩化メチレンで洗浄した。濾液を洗浄液と合わせて飽和
重曹水、水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で
乾燥後、溶媒を濾過、留去し、粗製のディールス・アル
ダー付加体95.0gを定量的に得た。
【0041】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−1.5(m,10
H),2.6−3.1(m,3H),4.3(q,2
H),5.1(q,1H),6.0−6.2(m,2
H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体95.0g(392mmo
l)をテトラヒドロフラン950mlに溶解し、氷冷
下、水酸化カリウム(85%)103g(1.57mo
l)(水760mlに溶解)を加えて室温で24時間撹
拌した。テトラヒドロフランを留去した後、濃塩酸13
8mlで中和し、ヘキサン−塩化メチレン(98:2)
混合溶媒(200ml×4)で抽出した。抽出液を無水
硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を濾過、留去し
て粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸45.0g
を得た。粗収率83%。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.2−1.5(m,10
H),2.6−3.1(m,3H),4.3(q,2
H),5.1(q,1H),6.0−6.2(m,2
H)。 工程3 ディールス・アルダー付加体95.0g(392mmo
l)をテトラヒドロフラン950mlに溶解し、氷冷
下、水酸化カリウム(85%)103g(1.57mo
l)(水760mlに溶解)を加えて室温で24時間撹
拌した。テトラヒドロフランを留去した後、濃塩酸13
8mlで中和し、ヘキサン−塩化メチレン(98:2)
混合溶媒(200ml×4)で抽出した。抽出液を無水
硫酸マグネシウム上で乾燥した後、溶媒を濾過、留去し
て粗製の5−ノルボルネン−2−カルボン酸45.0g
を得た。粗収率83%。
【0042】本化合物は1H−NMRチャート解析によ
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.6(m,3
H),1.7−2.1(m,1H),2.7−3.3
(m,3H),6.0(dd,1H),6.2(dd,
1H),11.4(brs,1H)。
り同定した。1H−NMR(CDCl3)のデータを下
記に示す。1H−NMR:δ1.1−1.6(m,3
H),1.7−2.1(m,1H),2.7−3.3
(m,3H),6.0(dd,1H),6.2(dd,
1H),11.4(brs,1H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07M 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 45/29 C07C 49/433 C07C 49/647 C07C 49/653 C07C 49/67 C07B 53/00 C07M 7:00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)一般式I 【化1】 を示し、該基中のR2とR3は各々独立してC1〜C6のアルキ
ル基またはフェニル基、nは0または1〜3の整数を示
し、*は不斉炭素を示す。)で表される光学活性アクリ
ル酸エステルを溶媒中ルイス酸の存在下かつ−78℃〜室
温下でシクロペンタジエンと反応させてディールス・ア
ルダー付加物を得、 (2)このディールス・アルダー付加物を溶媒中塩基性条
件下かつ0℃〜50℃の温度下で加水分解して式(VI) 【化2】 (式中、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくは
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物とし、 (3)この式(VI)で表される化合物を溶媒中水素添加触
媒の存在下0℃〜50℃の温度下で接触水素添加して式(I
II) 【化3】 (式中、Mは水素またはリチウム、ナトリウムもしくは
カリウムから選ばれる金属を示す。)で表わされる化合
物を得、 (4)この式(III)で表わされる化合物を過マンガン酸カリ
ウムを用い0℃〜100℃の温度下で酸化して式(VII) 【化4】 で表わされる化合物を得、 (5)この式(VII)で表わされる化合物をビスマス酸ナトリ
ウム−燐酸を用い、溶媒中室温〜60℃の温度下で酸化的
脱炭酸反応に付して式(IV) 【化5】 で表わされる化合物を得、 (6)この式(IV)で表わされる化合物を塩基処理してエノ
ール化し、かくして得られるエノール化物を溶媒中−78
℃〜室温下でハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニ
ル、またはハロゲン化アラルキルから選ばれるハロゲン
化炭化水素と反応させることを特徴とする式(II) 【化6】 (式中、R4はアルキル基、アルケニル基またはアラルキ
ル基を示す。)で表される光学活性3−置換−2−ノル
ボルナノンの製造法。 - 【請求項2】 式(VII) 【化7】 で表される化合物を、ビスマス酸ナトリウム−燐酸を用
い溶媒中0℃〜60℃の温度下酸化的脱炭酸反応に付すこ
とを特徴とする式(IV) 【化8】 で表わされる光学活性2−ノルボルナノンの製造法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23109291A JP3123137B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 |
US07/931,993 US5266728A (en) | 1991-08-20 | 1992-08-19 | Method for producing optically active 3-substituted-2-norbornanones and their intermediates |
SG1996001566A SG54127A1 (en) | 1991-08-20 | 1992-08-20 | Method for producing optically active 3-substituted-2-norbornanones and their immediates |
EP92307629A EP0528694B1 (en) | 1991-08-20 | 1992-08-20 | Method for producing optically active 3-substituted-2-norbornanones and their intermediates |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23109291A JP3123137B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0551345A JPH0551345A (ja) | 1993-03-02 |
JP3123137B2 true JP3123137B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16918167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23109291A Expired - Fee Related JP3123137B2 (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3123137B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6360260B1 (en) | 1996-11-12 | 2002-03-19 | International Business Machines Corporation | Discovery features for SNMP managed devices |
US6545982B1 (en) | 1993-07-19 | 2003-04-08 | Marconi Communications Technology, Inc. | Communication apparatus and methods |
WO2019065708A1 (ja) | 2017-09-26 | 2019-04-04 | 株式会社女性医療研究所 | 骨盤底筋支持補助具 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4511093B2 (ja) * | 2001-12-20 | 2010-07-28 | 本州化学工業株式会社 | 脂環式モノオレフィンカルボン酸の製造方法 |
JP4546798B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2010-09-15 | 本州化学工業株式会社 | エキソ型架橋脂環式モノオレフィンカルボン酸の製造方法 |
CN1308305C (zh) * | 2005-04-21 | 2007-04-04 | 浙江工业大学 | 合成酰亚胺基取代的桥环化合物的方法 |
WO2010071122A1 (ja) * | 2008-12-19 | 2010-06-24 | 第一三共株式会社 | シクロヘキセン誘導体の製造方法 |
-
1991
- 1991-08-20 JP JP23109291A patent/JP3123137B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6545982B1 (en) | 1993-07-19 | 2003-04-08 | Marconi Communications Technology, Inc. | Communication apparatus and methods |
US6360260B1 (en) | 1996-11-12 | 2002-03-19 | International Business Machines Corporation | Discovery features for SNMP managed devices |
WO2019065708A1 (ja) | 2017-09-26 | 2019-04-04 | 株式会社女性医療研究所 | 骨盤底筋支持補助具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0551345A (ja) | 1993-03-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3171931B2 (ja) | (R)−(−)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸t−ブチルエステル及びその製造方法 | |
JP3123137B2 (ja) | 光学活性3−置換−2−ノルボルナノンの製造法 | |
EP0640579B1 (en) | Process for producing optically active 2-norbornanone | |
JPH07116175B2 (ja) | カルボン酸の合成用中間体 | |
JPH0417937B2 (ja) | ||
EP0528694B1 (en) | Method for producing optically active 3-substituted-2-norbornanones and their intermediates | |
JP3118939B2 (ja) | 光学活性−2−ヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸の製造方法 | |
JP2864491B2 (ja) | 光学活性2−ノルボルナノンの製造方法 | |
JPH0525078A (ja) | 置換アセトアルデヒドの製造方法 | |
JP2824159B2 (ja) | (S)−(−)−α−ダマスコンの製法 | |
JP3497876B2 (ja) | 9Z−β−イオニリデン酢酸エステルの製造方法、および該方法に有用な中間体化合物 | |
JPH04226936A (ja) | 2,2−ジメチル−5−(2,5−ジメチルフェノキシ)ペンタン酸の製造方法、その製造中間体、および製造中間体の製造方法 | |
JP2542843B2 (ja) | 新規なノルボルナン誘導体およびその製造法 | |
EP0210171A1 (fr) | Composes imines de synthese contenant un atome de carbone quaternaire chiral, leur preparation et leur utilisation | |
JP4958513B2 (ja) | セダネノライドの製造方法 | |
JPS6231700B2 (ja) | ||
JP2001048826A (ja) | 1−フェニル−1,3−ブタンジオン誘導体の製造方法 | |
JPH09157260A (ja) | 光学活性な4,5−ジフェニル−2−イミダゾリジノン誘導体 | |
FR2487338A1 (fr) | Procede perfectionne de preparation du (methoxy-2 ethyl)-4 phenol | |
JPH02250848A (ja) | シクロオクタン誘導体及びその使用 | |
JP2005225809A (ja) | 光学活性4級アンモニウム塩化合物およびそれが触媒する不斉エポキシ化反応 | |
JPH07133270A (ja) | クロマン誘導体およびその製法 | |
JPH04316538A (ja) | 光学活性3,5−アンチ−ジヒドロキシカルボン酸エステル誘導体の製造法 | |
JPH05213823A (ja) | 光学活性2−イソプロペニル−シクロブタンカルボン酸エステル類の製造法 | |
JPH05306265A (ja) | α−スルホニルオキシカルボン酸エステル誘導体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |