JP3121417B2 - ダクテッドファンアンチトルク装置 - Google Patents

ダクテッドファンアンチトルク装置

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JP3121417B2 JP03361263A JP36126391A JP3121417B2 JP 3121417 B2 JP3121417 B2 JP 3121417B2 JP 03361263 A JP03361263 A JP 03361263A JP 36126391 A JP36126391 A JP 36126391A JP 3121417 B2 JP3121417 B2 JP 3121417B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘリコプタ、特にヘリコ
プタ尾翼構体に用いられるダクテッドファンアンチトル
ク装置の構造および特性に関するものである。
【0002】〔関連出願〕 本発明の要旨は関連出願である“ヘリコプタ尾翼一体
構造”(米国特許第5,102,067号)および“ヘ
リコプタ尾翼構体のシュラウドフィン一体シェルフ”
米国特許第5,108,044号)にも関連する。
【0003】
【従来の技術】現在のヘリコプタの大部分は単一主ロー
タアセンブリおよび露出尾部ロータアセンブリを用いて
いるが、例外として、フェネストロン尾部構造を用いる
アエロスパシャルヘリコプタおよびノータル(NOTA
TR)アンチトルク装置を用いるマクダネルダグラスヘ
リコプタある。露出尾部ロータアセンブリは横推力
を発生して主ロータアセンブリにより生じる胴体誘起ト
ルクを打ち消すとともに停止飛行、前進、低速および高
速飛行状態におけるヘリコプタの偏揺れ方向制御を行う
ための比較的効率の良い信頼性のある手段であることが
証されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、露出尾部ロー
タアセンブリには空気力学および非空気力学の観点か
ら種々の欠点がある。先ず第1に、露出尾部ロータアセ
ンブリは地上での運転中、即ち、システムエンジンテ
スト、ホバリング、タキシングおよび/またはパーキン
運転に、充分な安全性と相反する危険が存在する。
つまり、この露出尾部ロータアセンブリは地上での運
に、近接作業員に対し著しい危険がある。即ち、
この作業員は露出尾部ロータアセンブリの回転中の尾部
ロータのブレードと不注意に接触すると、死亡したり重
傷を負うおそれがある。また、運転中の露出尾部ロータ
アセンブリはヘリコプタ地上での運転区域に位置す
る他の機器に対しても危険がある。更に、露出尾部ロー
タアセンブリは主ロータアセンブリの後流により旋回
される物体によって損傷しやすくなる。
【0005】更に、露出尾部ロータアセンブリは
陸、着陸のようなヘリコプタの飛行中、または送電線、
ビルディング、フェンス、樹木および潅木のような地形
特徴部に露出尾部ロータアセンブリが不注意に接衝する
のを防止する注意を必要とする限られた区域における操
作中にも種々の問題が生じる。その軍事用途および民
生用途では夜間または視界不良気象時にNOE(na
p of the earth)飛行を必要とする。か
かる条件下での飛行には露出尾部ロータアセンブリと
かかる地形特徴部との不注意な衝突を防止するために
余分な注意が必要となる。さらに、露出尾部ロータアセ
ンブリは、民生用途において不所望なファクタであると
ともに、軍事用途においてヘリコプタの検知、識別、位
置および/または航跡の雑音ファクタであり、双方の用
途にとって著しい雑音源である。
【0006】さらに、露出尾部ロータアセンブリの空力
効率はその前記特性から生じる種々のファクタによっ
て減少する。一般に、露出尾部ロータアセンブリは、
尾部ロータブレードに及ぼすドラグ効果及び減少応力
による高速飛行における総合偏揺れの安定性を提供す
るために用いられてはいないその代わりに、ヘリコプ
タ尾翼の構体に空気力学的に構成された垂直安定板を組
み込み高速飛行における所望の偏揺れ安定性の一部
分を構成し得るようになっている。しかし、露出尾部ロ
ータアセンブリでは、かかる高速飛行状態における総合
空力ドラグに改善の余地が残されている
【0007】前進、低速および高速飛行での偏揺れ運転
中及び停止飛行運転中に必要なアンチトルク推力(横方
向揚力)を得るために、典型的には、露出尾部ロータア
センブリ大直径の尾部ロータブレードが設けられる
が、この場合、推力を増加させる必要があり、その分、
尾部ロータアセンブリのエンジンパワーが減少させられ
てしまう。尾部ロータアセンブリは垂直安定板に装着し
て尾部ロータブレードに対する所定の対地間隔を設ける
必要がある。しかし、かかる配列によれば垂直安定板と
露出尾部ロータアセンブリとの間に空力干渉(垂直安定
板妨害)が発生し、これによって露出尾部ロータアセン
ブリの空力効率が減少するようになる。また、この配列
は高速飛行状態における垂直尾部構造の空力機能とも干
渉するようになる。さらに、かかる配列によってヘリコ
プタ(及びシュラウド)前後軸に対する誘起ロールモ
ーメント発生してしまう。
【0008】さらに、露出尾部ロータアセンブリは、一
般的に、厳しい動作応力並びに相対風、主ロータアセン
ブリおよび胴体後流並びにその動作効率を減少する渦流
のような動的現象にさらされる機械的に複雑で脆弱な装
置である。かかる動作条件にさらされると、露出尾部ロ
ータアセンブリの全有効寿命が制限されて一層頻繁な保
守/オーバーホールに関連するコストが増大するように
なる。さらに露出尾部ロータアセンブリは大きな横すべ
り角での飛行中増大したブレード荷重の影響を受け
ために、このような露出尾部ロータアセンブリを備えた
ヘリコプタでは、横すべりに対して有効な運転特性(エ
ンベロープ)が得られ難い。
【0009】これに対し、尾翼構体にフェネストロンま
たはダクテッドファンアンチトルク装置を用いるヘリコ
プタでは、一般的な尾部露出型のヘリコプタ構造に比し
て、幾つかの空気力学的および非空気力学的な利点があ
る。先ず、運転中のダクテッドファンアンチトルク装置
では、接近する作業員または装置に対する著しい危険は
存在しない。さらに、尾翼構体はダクテッドファンを外
部物体によって生ずる損傷から有効に遮蔽する。
【0010】音響的に、ダクテッドファンアンチトル
ク装置は露出尾部ロータアセンブリに比して幾つかの
利点を有する。即ち、ダクトによって特に飛行方向に
おいて遠方に位置する観察者からファンの雑音遮蔽
される。ダクトにより生ずる推力増加によって、ファン
ブレードへ作用する荷重による雑音成分、すなわちヘリ
コプタの横方向での1次雑音源が著しく減少される。さ
らに、ダクト内でファンアセンブリへ流入する所定量の
空気流の加速成分によって、ファンブレードからの十分
雑音源を招く乱気流著しく減少される。また、比較
的多数のブレードによってファンアセンブリにより生ず
る高調波周波数が増大されるが、そのような範囲の基本
高調波および高次高調波は大気吸収および地上減衰によ
って著しく減衰されるため、雑音最高可聴感度の範囲
左程高くない程度に抑制される。代表的には露出尾部
ロータアセンブリの低次の数高調波は長距離伝搬を招く
ほど著し低いが、アエロスパシャルフェネストロンの
比較的多数(一般に11または13)のブレードは2次
および1次高調波並びに高次高調波を最高可聴感度の周
波数範囲とする。
【0011】空気力学的には、ダクテッドファンアンチ
トルク装置では、高速飛行中に作用する荷重が抑制され
るため、このような高速飛行状態における総合空力ドラ
減少される。垂直安定板はダクテッドファンアン
チトルク装置の作動と空気力学的に干渉しない。ダクテ
ッドファンアンチトルク装置の尾部ロータアセンブリは
外部動的現象を受けず、従って保守要求が付随して減少
し、ダクテッドファン尾部ロータアセンブリの総合寿命
が改善されるようになる。ダクテッドファンアンチトル
ク装置では、横すべり飛行状態において、尾部ロータブ
レードにより生ずる応力有効に減少され、これによ
り、ダクテッドファンアンチトルク装置を備えたヘリコ
プタでは、運転特性(エンベロープ)が向上する。同等
のロータ画成開口に対しては、ダクテッドファンアンチ
トルク装置の空力効率露出尾部ロータアセンブリの空
力効率よりも大きいため、ダクテッドファンアンチトル
ク装置は空力性能をほぼ等価としながら、尾翼構体
の組込状態で小型化することができる。直径を減少する
ことにより装置を低い位置に装着することができ、露出
尾部ロータアセンブリを用いるヘリコプタの場合のよう
にヘリコプタの前後軸を中心として誘起するロールモー
メントを除去することができる。
【0012】アエロスパシャル社はダクテッドファン
アンチトルク装置および垂直安定板を組合わせて用い
て、ヘリコプタのアンチトルク推力および偏揺れ方向制
御を得る尾翼構体を含むドーフィンおよびガゼールのよ
うなヘリコプタの数種のものを開発した。これらヘリコ
プタのダクテッドファンアンチトルク装置はヘリコプ
タの対称垂直面にほぼ直角な垂直軸を有し、即ち、尾部
ロータのブレード面が垂直面に平行となっている。これ
らアンチトルク装置により発生する横方向推力は停止
飛行、前進、低速および高速飛行状態における所望のア
ンチトルク力および偏揺れ方向制御を得るには充分であ
る。このようなヘリコプタの尾翼構体では、アンチトル
クに対する横方向推力および高前進速度での偏揺れ安
定性を得るために空気力学的に構成された垂直安定板
を設けるようにしている。
【0013】アエロスパシャル社による米国特許第4,
809,931号にはかかる従来の尾翼構体が特に高
前進速度で縦揺れ安定性を得ることができないと記載
されている。また、この米国特許第4,809,931
号には静的および動的偏揺れおよび縦揺れ安定性並び
に平衡アンチトルク推力を生ぜしめるための尾翼構体を
得るためには水平安定面が必要であることが記載されて
いる。さらに、上記米国特許第4,809,931号に
この型の尾翼構体がヘリコプタの総重量を著しく増
大する欠点が記載されている。
【0014】ダクテッドファンアンチトルク装置を用い
る他の従来の尾翼構体も前記米国特許第4,809,9
31号に記載されており、この従来の尾翼構体では垂直
および水平安定板の代わりに2つの空力面を用いてい
る。これら2つの空力面はダクテッドファンアンチトル
ク装置のハウジングの頂部を通る水平面上に延在し、且
つ空力面の中間面はハウジングを通る垂直面を中心とし
て互いに対称に配置して“V”型尾翼を構成している。
これら空力面は空気力学的に非対称な揚力プロフィール
を得るように構成されている。上記米国特許第4,80
9,931号にはかかる尾翼構造も期待された有利
な結果は得られなかったと記載している。
【0015】上記米国特許第4,809,931号の要
旨はアンチトルク力並びに偏揺れ軸および縦揺れ軸に
対する静的および動的安定性を同時に得るようにしたダ
クテッドファンアンチトルク装置を用いるヘリコプタ尾
翼構造にある。この米国特許第4,809,931号に
ダクテッドファンアンチトルク装置のハウジングの
中間面をヘリコプタの対称垂直面に対し0°〜45°の
角度範囲で傾斜させることが記載されている。これら2
つの空力面はハウジングの頂部で組合わせて結合し
て、ハウジングの頂部を通る水平面上に延在する“V”
字状尾翼を形成する。また、上記米国特許第4,80
9,931号には、幾つかの例において、2つの空力面
が配設され、これら空力面の各中間面がヘリコプタの対
称垂直面に対し非対称に延在していることが記載されて
いる。この2つの空力面の中間面はそれぞれ水平およ
び垂直に対し所定角度範囲から選択された所定角度を形
成するものとして記載されている。
【0016】本発明の一つの目的はダクテッドファン
アンチトルク装置の動作雑音レベルを付随的に最小にし
ながらヘリコプタの偏揺れ安定性および操縦性に必要
なアンチトルク推力を得るに最適な構造を有するヘリ
コプタダクテッドファンアンチトルク装置を提供せんと
するにある。
【0017】本発明の他の目的は、通常運転中の尾部ロ
ータブレードに対する空力荷重およびこの荷重により誘
起される雑音を低減するとともに、逆推力状態での乱気
による異物吸入を減少するようにファンアセンブリ
ハブ構体をダクト内に装着するための楕円状支柱を含む
ファンアセンブリ及びこれを収納する空気流ダクトを備
えるダクテッドファンアンチトルク装置を提供せんとす
るにある。
【0018】本発明の他の目的は楕円状支柱の幾つか
をダクテッドファンアンチトルク装置の軸に対し
射状に配置することにより、尾部ロータブレードへの荷
重により誘起される雑音を最小抑制するダクテッド
ファンアンチトルク装置を提供せんとするにある。
【0019】本発明の他の目的は空気力学的な形状の
支柱を尾部ロータのブレード面の下流に所定距離離間し
て配置して支柱により尾部ロータブレードに誘起され
た音響的な相互反応音を充分に除去し得るダクテッドフ
ァンアンチトルク装置を提供せんとするにある。
【0020】本発明の他の目的はファンアセンブリ
空力性能を増強するとともに雑音の発生を減少する
ように構成された8枚のロータブレードを有するダクテ
ッドファンアンチトルク装置を提供せんとするにある。
【0021】本発明の更に他の目的は、空気流を引き留
める境界層および乱流に関連する雑音の減少の手助けと
なる比較的均一な速度分布を有する所定量の空気流を発
生するように構成された空気流ダクトを有するダクテッ
ドファンアンチトルク装置を提供せんとするにある。
【0022】本発明の更に他の目的は、半径が一様では
ない出力ダクト構造を有し、逆推力性能を改善し、ダク
テッドファンアンチトルク装置の好ましくないドラ
を減少するようにしたダクテッドファンアンチトルク装
置を提供せんとするにある。
【0023】本発明の更に他の目的は空気流ダクトが
尾部ロータブレード面(羽根面)の下流に末広がり状
ダクト部分を有し、流出口に所定量の空気流をとどま
らせて、逆推力状態満足し得る性能を得るようにした
ダクテッドファンアンチトルク装置を提供せんとするに
ある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係るダクテッド
ファンアンチトルク装置は、ヘリコプタの尾翼構体に適
用され、主ロータアセンブリおよび尾部支材を有してい
。この尾翼構体はダクテッドファンアンチトルク装
置を収納するように構成され、尾翼支材と一体に構成さ
れたシュラウドと、後部シュラウドクローザと、シュラ
ウドフィン一体と、垂直安定板と、この垂直安
定板に交差するように組み合わせ配置された水平安定
板とを備える。
【0025】本発明に係るダクテッドファンアンチトル
ク装置はヘリコプタの一般的な揚力性能に寄与する垂
直揚力成分を得るとともにダクテッドファンアンチト
ルク装置の運転中の雑音レベルを最小限に抑制するため
に、ホバー(停止飛行)および前進飛行時の偏揺れ安定
性および運転中にヘリコプタが必要とする空気力学的推
力を得るに最適となるように構成する。ダクテッドフ
ァンアンチトルク装置の構造およびファン推力およびフ
ァン制御範囲のような運転特性はヘリコプタの飛行要
特性に応じて設定される
【0026】ダクテッドファンアンチトルク装置は、ト
ルク作用位置が低くなるようにシュラウドと組合わせて
配置されており、これにより、(アンチトルク推力の増
加時に)コレクティブピッチを増加させる際に、ダクテ
ッドファンアンチトルク装置が大きなロールモーメント
を受けることがない。ダクテッドファンアンチトルク装
置のかかる特定の位置決めにより、コレクティブ部の横
回転方向における機械的結合の必要性が抑制される
【0027】本発明に係るダクテッドファンアンチトル
ク装置は空気流ダクトおよびこのダクト内に装着され
たファンアセンブリを備える。このダクトはシュラウド
内にこれと組合わせて配置され、ダクテッドファンアン
チトルク装置の軸がシュラウドの中間面に対しほぼ直角
となるようにする。本発明に係るダクテッドファンアン
チトルク装置の好適な例では、その軸をヘリコプタの横
軸に対し所定傾斜角度だけ傾斜させるようにする。
【0028】空気流ダクテッドファンアンチトルク装置
にはダクト直径、ダクト幅(横方向寸法)、所定の一
定半径リップ状の輪郭を有する入口部(インレッ
)、および一様ではない所定の半径リップ状の輪郭
を有する出口部(アウトレット)を設ける。このような
ダクトを構成する種々の要素形状および寸法は本発
に係るダクテッドファンアンチトルク装置の全空力性
能に影響を与える。
【0029】主ロータアセンブリの直径およびその運転
時の特性によって、主ロータアセンブリの誘起トルク効
果を平衡するためにダクテッドファンアンチトルク装置
により設ける必要のあるアンチトルク推力の範囲を決め
ることができる。さらに、ダクテッドファンアンチトル
ク装置はヘリコプタの運転状況に応じたいかなる追加
の推力に対しても作動させる必要がある。ファンアセン
ブリ(例えば尾部ロータブレード)の寸法は、ダクテッ
ドファンアンチトルク装置の推力発生能力を決める重要
要素の1つである。
【0030】しかし、ファンアセンブリの直径はダク
ト直径の大きさに直接関係し、しかもその大きさに影響
を及ぼす。ダクトの直径を大きくすれば、ァンアセン
ブリの直径を大きくすることができ、必要とされるアン
チトルク推力を発生させるのに有利となり、これにより
ダクテッドファンアンチトルク装置に必要される動力及
び高調波雑音の周波数が低減する。しかし、このような
構成ではダクテッドファンアンチトルク装置の重量が増
えることになり、従って全体の重量が重くなる。ダクト
の直径を小さくすれば、ファンアセンブリの直径(従っ
て重量)が小さくなるが、高調波雑音の周波数が増大
し、しかも必要なアンチトルク推力を発生させるのに一
層大きな効力を必要とする。これらのファクタを勘案し
て、本発明によるダクテッドファンアンチトルク装置用
のダクトの直径を最適なものとする。
【0031】最適には、ダクト幅(横方向寸法)と直径
との比(L/D)を1.0とすることによりダクテッ
ドファンアンチトルク装置が発生するアンチトルク推力
を最大にする。しかし、ダクト幅と直径を等しくするこ
とは尾翼構体にとっては実用的なことではない。その理
由は、このようにするとシュラウドの幅(横方向寸法)
が大きくなり、これに付随して重量が増えるからであ
る。ダクト幅を実用的な見地で決定する上での主要なフ
ァクタは、尾部のロータブレード(羽根)の平面とハブ
支持支柱の前縁との間の離間距離である。L/D比を約
0.4とすれば、所要レベルのアンチトルク推力を有効
に与えることのできるダクテッドファンアンチトルク装
置が得られる。
【0032】ダクテッドファンアンチトルク装置の空力
性能は入口の形状によって大いに影響される。入口形
状は、流入する所定量の空気流のひずみの度合(気流速
度分布の不均一性)、境界層流(留まる又は剥離する
流れ)の特性と、流入する所定量の気流の方向転換によ
り尾翼構体に誘起される側力と、に基づいて設定され
適切なインレット(入口)の形状によって、ファン
アセンブリ近傍では所定量の空気流が境界層に留められ
て比較的均一な速度分布となり、この結果、乱気流が実
用可能な程度にまで十分に抑制される。
【0033】湾曲した入口形状は、所定量の気流の剥離
効果の理由から縁部をシャープにした入口形状よりも
好適なことは明らかである。半径が小さい湾曲リップを
下流の末広ダクト部分(この後にファンアセンブリの
レード面が続く)と組合わせることは、流入する所定量
の空気流を入口表面にとどまらせたままとすることがで
きるので空中停止及び高速飛行状態の双方の性能を向
上させる。発明等は、リップ状のインレット(入口)
の半径とダクトの直径との比の大きさを0.065より
も大きく約0.075までの大きさとすれば、空中停止
操縦中及び高速前進飛行状態の双方で満足のゆく所定の
流入空気特性が得られることを確かめた。
【0034】気流ダクトの末広ダクト部分(ここでは
ァンアセンブリの尾部ロータのブレード面から下流のダ
クト部分のことを云う)は、アウトレット(出口)の形
状と共働して流出する所定量の空気流の流れの状態に影
響を及ぼし、いてはダクテッドファンアンチトルク装
置の性能を左右する。末広ダクト部分及びアウトレット
は、所定量の空気流がダクト壁から剥離するのを防ぎ、
且つダクテッドファンアンチトルク装置の後流側での
作用抑制する機能を有している。末広ダクト部分と
アウトレットとの間の有効相互作用により、飛行運転
中にダクテッド ファンアンチトルク装置内へ流入する空
気量が増大する
【0035】末広ダクト部分の形状はダクトにおける
圧力回復を促進する。しかし、末広角度を大きくし過ぎ
ると、ダクト壁からの気流分離を生じ、乱気流雑音を増
大させ、且つ逆推力作用を損ねる(ダクトを通る気流
は、左横すべり飛行状態では入口が出口として機能し、
出口が入口として機能するように逆となる。)末広ダク
トの拡開角度を5°にすると、ダクトの末広ダクト部分
を通る空気流の所定量がひきとめられ、しかも逆推力
中に満足のゆく性能を発揮する。
【0036】慣例の設計方法論の代表的なものは、先が
とがったリップ形状(鋭角又は最小半径)をしている出
口を用いて、所定量の空気流の流出を隣設する尾部構体
から一掃するように分離させる。鋭角リップ形状は出口
における吸引効果を最小にし、この吸引効果はダクテッ
ドファンアンチトルク装置のアンチトルク推力発生能力
を低下させる。しかし、鋭角リップ形状は逆推力運転
にダクテッドファンアンチトルク装置の性能を低下さ
せ、実際上出口は所定量の気流を流入させるように機能
する。
【0037】半径が一様でない湾曲リップ形状をしてい
アウトレットは、ダクテッドファンアンチトルク装置
の逆推力能力を向上させ、さらに前進飛行状態でのダク
テッドファンアンチトルク装置の好ましくない抗力を低
下させる。本発明による湾曲リップ形状のものは、第1
の一定半径リップセグメント、第2の一定半径リップ
セグメントと、これらの第1と第2のリップセグメント
間の移行部を構造的に滑らかに繋ぐ中間部の一様でない
半径遷移セグメントと、を具えている。第1の一定半
径リップセグメントの曲率半径は第2の一定半径リッ
プセグメントの曲率半径よりも小さくする。第1の一定
半径リップセグメントは湾曲リップ形状の180°のセ
クタ(扇部)を取り囲み(セクタは前後軸に対して対称
で、かつ前側に配置される)、第2の一定半径のリップ
セグメントは湾曲リップ形状の90°のセクタ(このセ
クタは前後軸に対して対称で、かつ後側に配置される)
を取り囲むようにするのが好適である。
【0038】ファンアセンブリは空気力学的に形づく
りしたハブ構体、気流ダクト内にハブ構体を取付けるた
めの空気力学的に構成した複数の支持支柱及びハブ構体
に回転自在に取付けた複数個の尾部ロータ羽根を具えて
いる。尾部ロータ羽根は空気力学的に構成すると共に
推力を発生し得るようにする。ハブ構体は尾部ロータ
歯車箱及び尾部ロータ羽根の操作(ピッチ変更)を調整
するためのサーボ制御部の如きファンアセンブリを操作
するサブシステム用のハウジングとして機能する。ハブ
構体は尾部ロータ羽根用の回転取付台としても機能す
る。
【0039】尾部ロータ羽根の平面はダクテッドファ
ンアンチトルク装置の軸に対して垂直であり、この平面
は入力リップの丸みが湾曲しなくなる点の直ぐ下流に位
置させる。羽根の平面と支持支柱の前線との間の離間距
離はダクテッドファンアンチトルク装置が発生する雑
音に影響を及ぼす主要ファクタである。支持支柱により
ロータ羽根に誘起される音響的な相互作用音を実質的に
なくすために、支柱の寸法に対する上記離間距離の比
比較的大きく、例えば約240〜約2.5程度とす
べきである。
【0040】支持支柱は乱気流及び渦巻の発生を最小
にするために楕円形状とする。楕円形の支持支柱は
クテッドファンアンチトルク装置の通常の作動中に尾部
ロータ羽根にかかる負荷を減らし、この負荷に伴なって
誘起する雑音を減らし、且つ分離抗力による推力損
低減させる。楕円形状とすることにより逆推力状態での
乱気流の摂取も減り、これと同時に乱気流から誘起され
る雑音が減少する。支持支柱に対する楕円形状は少なく
とも2:1の楕円とすべきであり、好ましくは3〜3.
5:1の楕円とする。
【0041】本発明のダクテッドファンアンチトルク装
置は、気流ダクト内にハブ構体を同軸的に取付けるため
に構造上支持材として機能する3つの楕円形状をした支
持支柱を利用する。各支持支柱の一端はダクトを横切
ってシュラウドの構造部材に固着される。第1支持支柱
ダクトの軸線に対して)放射状に配置され、(ヘ
リコプターの前後軸に沿って)前後方向に配向されてお
り、ハブ構体と気流ダクトとの間に延在する空気力学的
形状の支持構体としている。制御系と動力伝達系及びフ
ァンアセンブリ作動サブシステム(それぞれサーボ制御
部及び尾部ロータ歯車箱)との間をインターフェースす
る制御棒及び駆動シャフトは第1支持構体の内部に収
納する。
【0042】他の2つの空気力学的形状とした支持支柱
、ダクトの軸から径方向にオフセットさせ、即ちハブ
構体とシュラウドとの間でダクトの軸に対して非放射状
に延在する取付構造となっている。これらの支持支柱
を互いに同一直線上に位置させると共に(ヘリコプター
前後軸に対して)垂直に向ける。非放射状かつ垂直に
向けた支持支柱の上方での尾部ロータ羽根の吹きつけ
は、放射状に向けた支持支柱(瞬間的な羽根の吹きつ
け)に比べて比較的ゆるやかとなり、この尾部ロータ羽
根に誘起される圧力(負荷)勾配がゆるやかとなる。支
持支柱を非放射状かつ垂直に向けることにより羽根に
て誘起される雑音が最小となる。
【0043】尾部ロータサブシステムは複数の尾部ロ
ータ羽根を有している丈夫なロータである。音響的な
面、確実性、存続性及び耐久性の観点に基いてダクテッ
ドファンアンチトルク装置の尾部ロータの羽根は8枚に
選定した。羽根の枚数を少なくして、各個々の羽根を大
きくして、より一層丈夫な構造とすることもできる。尾
部ロータの羽根を僅か8枚とすることにより羽根の回
転による周波数域を積極的に低くし、これにより、羽根
により生じる雑音が最も大きくなる周波数域が、最も耳
に聴え易い可聴周波数範囲よりもずっと低くなるもの
の、ファンの雑音の長距離伝播成分が残るまで低くはな
らない
【0044】ロータ羽根はテーパのない平坦形状のも
のであり、これにより最大推力発生する能力が得られ
るとともに、羽根の製造も容易である。尾部ロータ羽根
の翼の部分は64A322翼の如きNACA64シリ
ーズものとする。これは所要範囲の作動条件にわたるチ
ップ速度で最良の性能を呈するチップ設計である。各ロ
ータ羽根は所定の翼弦を有しており、これは高い固体性
を有し、且つ羽根の負荷を低くする。各ロータ羽根はハ
ブから先端まで約−7°のねじれを呈する所定のねじれ
を有し、これは特に低い負の推力レベルで制御の応答性
を良好にする。
【0045】尾部ロータ羽根は、底部の羽根が前進する
ようにbottom bladeforward;
BF)回転させ、主ロータの航跡との干渉作用を最小に
する。尾部ロータ羽根のピッチ制御範囲は、特に新規
運転性能の影響による様々な運転状態での推力変化に対
応してピッチの調整が行えるように拡大される。サブシ
ステムを作動するファンアセンブリの制御棒は、この
なピッチを変更するための手段を構成する。本発明の好
適例では、尾部ロータ羽根に対する制御範囲を約−35
°〜約+50°とする。+50°のピッチ上限値は、空
中停止状態で尾部ロータ羽根の失速が開始する時期に応
じて設定されている。尾部ロータ羽根の作動チップ速度
は雑音を考慮して選定した。低目の羽根先速度は羽根先
が発生する雑音の振幅と周波数との双方を下げる。ロー
タ羽根を横切る圧力損失を最小とすることによってファ
ンアセンブリの性能を最適にするためにロータ羽根の
先端と気流ダクトの表面との間に小さな隙間を設ける。
【0046】ダクテッドファンアンチトルク装置の作動
中にそれに流入する所定量の空気流の特性に応じて、イ
ンレットのリップ部分及びそれに隣設するシュラウドの
部分が空中停止及び前進飛行状態で空気力学的な揚力面
として機能し、これによって推力が増大し、ダクテッド
ファンアンチトルク装置のファンアセンブリにより発生
される推力及びそれを越える推力が得られる。インレッ
トのリップ部分及びシュラウドの隣接部分によって増強
された推力により、この部分の静圧力が低減され、この
ようなファンアセンブリによって、流入する所定量の空
気流の流速が適切なものとなる。さらに、ダクトを大き
くすることにより、ファンそのものからの所要推力が減
り、これによりファンからの雑音も少なくなる。
【0047】理想的なダクテッドファンアンチトルク装
置では、低減静圧力による吸引力は、ダクテッドファン
アンチトルク装置により発生される推力と大きさが等し
く、最適な推力増加ファクタは2となる。右及び左横す
べり飛行状態では、誘起速度に依存して最適推力増加フ
ァクタはそれぞれ増減する。前進飛行では、入口リップ
形状による推力の増加は、流入部で所定量の気流が留
められる現象やダクト出口でよどんでいる所定量の気流
が再膨張する現象によって、空中停止状態の場合の値よ
りも大きくなる
【0048】前節にて述べたようなダクテッドファンア
ンチトルク装置の場合、実際の推力増加率はヘリコプタ
ーの空中停止及び横方向飛行に対する最適な推力増加率
にほぼ等しい。前進飛行状態での実際の推力増加率は理
想的な2に近いものであるが、流入部で所定量の空気
が自由に回わることによって、或る程度の揚力損失があ
る。
【0049】
【実施例】以下図面を参照して本発明を説明するに、幾
つかの図面を通して対応する要素又は同様な要素には同
じ参照番号を付して示してある。図1は本発明によるダ
クテッドファン(ダクト内にファンを設けた)アンチト
ルク装置を取付けるヘリコプター10を示す。ヘリコプ
ター10は胴体12、主ロータアセンブリ14、尾部
支材16及び尾翼構体20を具えており、この尾翼構体
20が本発明に係るダクテッドファンアンチトルク装置
18を具えている。図1にはヘリコプター10に関する
基準系も示してあり、X−X軸は前後方向(長手方向)
軸線を規定し、Y−Y軸は横方向軸線を規定し、Z−Z
軸は垂直方向軸線を規定する。ヘリコプターの胴体12
の中間対称面を規定する垂直面Zs を図4Aに示す。な
お、これ以降の説明において、垂直面とは垂直面Zs
対して平行な面も含むものとする。
【0050】主ロータアセンブリ14は動力系(図示せ
ず、代表的には1個〜3個のタービンエンジン)を具え
ており、主ロータの羽根を回わし、ヘリコプター10を
上昇させ、このヘリコプターを前進飛行で進ませ、又ヘ
リコプターを上昇及び降下させるために、所定の形状抗
力用パワー、誘導抗力用パワー、有害抗力用パワー、及
び上昇用パワーを発生する。主ロータアセンブリ14
主ロータの羽根及びダクテットファンアンチトルク
装置18に動力を伝達する動力伝導系(図示せず)も具
えている。
【0051】ヘリコプター10の尾翼構体の例を図2及
び図3に詳細に示してある。この尾翼構体20は、尾部
支材16と一体のシュラウド22、このシュラウドの
ひれと一体の棚24、シュラウド22の後部の閉塞
26、垂直ひれ即ち垂直安定器28と、この垂直安
定器交差する水平ひれ即ち水平安定器30と、を具え
ている。ダクテッドファンアンチトルク装置18は
ュラウド22内に取付けられている。
【0052】本発明によるダクテッドファンアンチトル
ク装置18の総体的空力性能が、尾翼構体20を構成す
る個々の要素の特性と、これら個々の要素間の相互作用
関係とに依存することは当業者に明らかである。本発明
の要旨は尾翼構体20内に設けられたダクテッドファ
ンアンチトルク装置18を構成する部品の特性及び相互
作用関係に関連している。尾翼構体20のシュラウド2
2、垂直安定器28及び水平安定器30、シュラウドの
ひれと一体の棚24及びシュラウドの後部閉塞部26
は、それぞれ「一体化したヘリコプターの尾翼構体」
米国特許第5,102,067号)及び「ヘリコプタ
ーの尾翼構体用シュラウドのひれと一体の棚」(米国特
許第5,108,044号)なる名称の同時係属出願の
要旨である。本発明の要旨の特徴をより一層理解し易く
するために上述した各要素の特性を下記に手短に説明
する。
【0053】シュラウドフィンと一体棚部24及びシ
ュラウド後部の閉塞部26は所定のヘリコプター飛行
状態中に遭遇する特定の空力学効果を平衡させるように
選択した所定の構造形状を有している。シュラウドフィ
と一体の棚部24はシュラウド22と垂直スタビラ
イザ28との間の段差部として構成されている。シュラ
ウドフィンと一体の棚部24は高速飛行状態時の機首
右横すべり中に吸入する所定量の気流をダクテッドフ
ァンアンチトルク装置18から分離する機能を有する
さもなければこのような吸入する所定量の気流は、後
述するように、このような飛行状態中に垂直スタビライ
ザ28の空力学動作を妨げる。
【0054】シュラウド後部の閉塞部26は、その名の
通り、シュラウド22の後部の閉塞構造である。この閉
部26は、所定量の空気流の剥離点をシュラウド22
の後部上に固定するよう形成されている。さもなけれ
所定量の空気流の剥離点は種々飛行状態に応じて
シュラウド22の尾部上をさまようことになり、ヘリコ
プター10の片ゆれ安定性に悪影響を与える。シュラウ
ドフィン一体の棚部24及びシュラウド後部の閉塞
26の構造及び機能特性の一層詳細な説明は本願人に
係る係属出願「SHROUD−FININTEGRAT
ED SHELF FOR A HELICOPTER
EMPENNAGE STRUCTURE(米国特許
第5,108,044号)に記載されている。
【0055】一体化尾部構造20を構成するシュラウド
22、垂直スタビライザ28及び水平スタビライザ30
の空力学形状及び向きはヘリコプターの飛行動作に必
要な空力学的力を与えるように最適にする。横方向又は
アンチトルク推力はホバリング及び順方向飛行状態中
のヘリコプターの片ゆれ安定性及び方向制御のための尾
部構造20により与えられる。尾部構造20は順方向
飛行中の縦ゆれ安定性及び操縦性のための垂直方向の力
成分も与える。
【0056】ダクテッドファンアンチトルク装置18を
収納するシュラウド22の空間的向き及び垂直スタビラ
イザ28の空間的向きはホバリング及び順方向飛行
(状態)中のヘリコプターの向上した空力学性能を与え
るように相互に関連させる。図4Aの実施例では、シ
ュラウド22は垂直面Zs に対し第1の所定の傾角に空
間的に位置づける。垂直スタビライザ28は垂直面Zs
に対し第2の所定の傾角に空間的に位置づける。第2の
所定の傾角は垂直面Zs に対し反対向きである。
【0057】タグテッドファンアンチトルク装置18を
含むシュラウド22の空間的向きは後に詳述するよう
に正の垂直方向揚力を発生することによりホバリング状
態におけるヘリコプター10の空力性能を改善する。シ
ュラウド22の空間的向きはホバリング及びクルージ
ング状態におけるヘリコプター10の重心(C.G.)
レンジも改善する。
【0058】高速順方向飛行中に所望のアンチトルク推
力を発生させるためにダクテッドファンアンチトルク装
置18を用いた場合、大きな抗力を生じて空力学的
率が悪化することがある。この抗力15、高速順方向
飛行中に多量の空気がヘリコプターシュラウド22に沿
って流れてダクトファンアンチトルク装置18内に流入
し吸い込まれることにより生じてしまう(図3)。すな
わち、このような多量の気流が流入することにより大き
な抗力を生ずる。
【0059】高速順方向飛行状態における抗力を最小に
し、同時にヘリコプー10の片ゆれ安定化のために必要
とされる所要のアンチトルク推力を発生させるために、
尾部構造20は高速順方向飛行状態において所要のアン
チトルク推力の大部分を発生するように最適な形状に形
成した垂直スタビライザ28を有する。この垂直スタビ
ライザ28を使用して高速飛行状態におけるダクテッド
ファンアンチトルク装置18アンロード化を行うこと
により抗力の30%の低減を達成することができる。
その理由は、垂直スタビライザ28の空力形状及び/又
は向きをダクテッドファンアンチトルク装置18より
も大きい揚力抗力との比を発生するように最適化して
あるためである。
【0060】垂直スタビライザ28は所定のキャンバ
を設けた空力学的形状にすると共に所定の取付角に空力
学的に方向づける。この垂直ステビライザ28は、その
空間的向き(所定の傾角)及び/又はその空力学的形状
の結果として、順方向飛行状態における速度の増大に伴
いダクテッドファンアンチトルク装置18のアンローデ
ィングを次第に発生する(アンローディングは速度の増
大につれて尾部ロータブレードのピッチ角を減少させる
ことにより達成される)。
【0061】垂直スタビライザ28は高速飛行状態に
おいてヘリコプター10の片ゆれ安定化に必要なアンチ
トルク推力の大部分(一好適例では60%以上)を発生
する。高速順方向飛行状態では、ダクテッドファンアン
チトルク装置18は完全にはアンロードされないが、ダ
クテッドファンアンチトルク装置18が依然として目標
レベルの低減推力、例えば図1〜3に示す実施例では約
150ポンドを発生する程度までかなり効率よくアンロ
ードされる。
【0062】一体化尾部構造20は、更に、空力学的形
状及び向きの水平スタビライザ30を具え、このスタビ
ライザは、所定の形状及び/又は向きの垂直スタビライ
ザ28と関連して、順方向飛行状態におけるヘリコプタ
ー10のダイナミック縦ゆれ安定化のための負の垂直方
向力を発生するように最適化してある。この水平スタビ
ライザ30を垂直スタビライザ28と交差配置して主ロ
ータアセンブリ14の伴流衝突効果を最小にする。
【0063】尾部構造20を構成するシュラウド22、
垂直スタビライザ28及び水平スタビライザ30を図4
Aに前後軸線X−Xに沿って見た背面図に例示する。ダ
クテッドファンアンチトルク装置18を具現するシュラ
ウド22はヘリコプタ胴体12の対称垂直面Zs に対
し第1の所定の傾角で空間的に位置する。垂直スタビラ
イザ28は垂直面Zs に対し第2の所定の傾角で空間的
に位置する。第2の所定傾角は図4Aに示すように第
1の所定傾角と垂直面Zs に対し反対向きにして、シュ
ラウド22の中心面23と垂直スタビライザ28との間
の実効角度差が第1及び第2の所定傾角の和になよう
にする。このような空間的配置によれば、後に詳述する
ように、水平スタビライザ30を垂直スタビライザ28
に対しほぼ対称な関係に有利に取付けることが可能にな
る。
【0064】ダクテッドファンアンチトルク装置18を
具現するシュラウド22は垂直面ZS に対し第1の所
定傾角θ1で空間的に位置する(図4Aに示すように、
傾角θ1はシュラウド22の中心面23と垂直面ZS
の成す角である)。第1の所定の傾角θ1は、特に機首
方向交差に関連する制御レンジをダクテッドファンアン
チトルク装置18へ入力(適用)した場合に得られる
ロスカップリング効果のような運転性能と、ヘリコプタ
ー10の設計上の所定の制約と、に基づいて予 め設定さ
れている。一好適実施例では、入力制御レンジは約−3
5〜約+50度のピッチである。
【0065】ダクテッドファンアンチトルク装置18へ
適用される約−35〜約+50度のピッチの制御レンジ
及び上述した他の動作制約に基づいて、本発明者は第1
の所定の傾角θ1の大きさのレンジ(範囲)を0°〜約
20°より大きく定めた。一好適実施例の第1の所定の
傾角θ1は約13°である。
【0066】垂直スタビライザ28は垂直面Zs に対
し第2の所定傾角θ2で空間的に位置する(図4Aに示
すようにθ2は垂直スタビライザ21の前縁における中
心面29と垂直面Zs との間の角度である)。第2の所
定傾角θ2の大きさは第1の所定傾角θ1の大きさに基
づいて決める。第2の所定傾角θ2は少くとも第1の
所定傾角θ1の大きさと同じ大きさにして垂直スタビ
ライザ28と水平スタビライザ30との間の交差角αが
90°より大きくなるようにする。この特性は垂直及び
水平スタビライザ28及び30間の空力学的干渉を最小
にする。
【0067】本発明者は、垂直及び水平スタビライザ2
8及び30間の空力学的干渉の最小化に基づいて第2
の所定傾角θ2の大きさの範囲を第1の所定傾角θ1よ
り約0°〜約15°大きく、好ましくは約5°〜約10
°大きく定めた。前段落で定めたヘリコプター10の一
好適実施例に対する第2の所定傾角の大きさは約20°
である。
【0068】図4Aに示すようにシュラウド22の空
間的向きは垂直スタビライザ28の空間的向きに対し逆
方向である。即ち、第1の所定傾角θ1は垂直面ZS
対し反時計方向であるが、第2の所定傾角θ2は垂直面
S に対し時計方向である。シュラウド22と垂直スタ
ビライザ28との間の実効角度差βは第1の所定傾角θ
1と第2の所定傾角θ2との和である。シュラウド22
と垂直スタビライザ28とが所定の相対空間関係にあ
り、シュラウド22に垂直スタビライザ28が一体化さ
れている尾部構造20では、ホバリング及び順方向飛行
状態中に片ゆれ安定化のためのアンチトルク推力を発生
し、且つホバリング状態中に正の垂直方向揚力を発生し
てヘリコプター10の揚力能力を増大し、且つ高速順方
向飛行中にダクテッドファンアンチトルク装置18を有
効にアンロードしてこの飛行状態におけるヘリコプター
空力性能を向上し、且つ順方向飛行中にダイナミック縦
ゆれ安定化のための負の垂直方向力を発生する
【0069】垂直スタビライザ28は、前段落に記載し
た空間的向きに基づいて、所定のキャンバCおよび所定
の取付角Iを有する空力学的な形状及び/又は向きに設
定されており、これにより高速順方向飛行中にダクテッ
ドファンアンチトルク装置18への荷重が低減される
図1〜3の実施例は、NASA633A618翼型セ
クション(その所定のキャンバCに対して4°の実効取
付角を与える)を垂直スタビライザ28に対する翼型
形状として選択してあり、高速順方向飛行状態において
ダクテッドファンアンチトルク装置18を有効にアンロ
ードするのに必要な横方向力を発生させるようになって
いる。垂直スタビライザ28の一好適実施例の他の寸法
約25ft2 のスタビライザ面積、約7.5ft
(90インチ)のスパンb、約38.5インチの平均翼
弦長 m 及び約2.35のアスペクト比ARである。
【0070】垂直スタビライザ28の所定の取付角Iを
図4Bに例示してあり、この取付角は垂直スタビライ
ザ28の翼弦27と垂直面ZS との間の角度Iである。
所定の取付角Iの一つの選択基準は、垂直スタビライザ
28が高速飛行状態においてダクテッドファンアンチト
ルク装置18を目標値までアンロードする空力学揚力を
発生するに十分な大きさである。一好適実施例では、約
150ポンドのアンロード目標値に対し所定の取付角I
は約6.5°であった。約6.5°の取付角を有する垂
直スタビライザ28は約120キロノットの順方向速度
で必要とされるアンチトルク推力の約40%を発生し、
max (約155キロノット)で所要アンチトルク推力
の60%以上を発生する。
【0071】尾部構造20に具体化したダクテッドファ
ンアンチトルク装置18の推力図を図4Cに示す。図3
に示すように、ダクテッドファンアンチトルク装置18
内への空気流の流入量は、ダクテッドファンアンチトル
ク装置18の軸19に沿って作用する推力F18に応じ
て規制される(この発生推力F18はダクテッドファン
アンチトルク装置18内への所定量の空気流の流入側と
同一側から外方に向う)。ダクテッドファンアンチトル
ク装置18の軸19は(シュラウド22の所定の空間的
向きのために)横軸Y−Yに対し第1の所定傾角θ1だ
けオフセットするため、発生推力F18は横軸Y−Yの
方向のアンチトルク推力成分F18ATと、垂直軸Z−Zの
方向の正の垂直方向力成分F18L とに分解することがで
きる。
【0072】上述した尾部構造20の垂直スタビライザ
28の力図を図4Dに示す。垂直スタビライザ28上
を流れる所定量の空気流垂直スタビライザ28の空
力学形状及び/又は向きのために空力学揚力F28を発生
する。垂直スタビライザ28はY−Y軸に対し第2の所
定傾角θ2だけオフセットするため、垂直スタビライザ
28上を流れる所定量の空気流により発生する揚力F28
横軸Y−Yの方向のアンチトルク成分F28ATと、垂
直軸Z−Zの方向の負の垂直方向力成分F28Lとに分解
することができる。
【0073】ホバリング状態では、ダクテッドファンア
ンチトルク装置18により発生されるアンチトルク推力
成分F18ATが主ロータアセンブリのモーメント誘起効果
を平衡させるアンチトルク力を与える。低速順方向飛行
状態への移行状態では主ロータアセンブリのモーメン
ト誘起効果を平衡させるアンチトルク力が、ダクテッド
ファンアンチトルク装置18により発生されたアンチト
ルク推力成分F18AT垂直スタビライザ28上を流れ
る質量気流により発生されるアンチトルク力成分F28AT
の組合せにより与えられ(ダクテッドファンアンチ
トルク装置18は垂直スタビライザ28により高速時に
次第にアンロードされる)、ダクテッドファンアンチト
ルク装置18のファンアセンブリにかかる空力応力を最
小にする。高速順方向飛行状態では、直スタビライザ
上を流れる質量気流により発生されるアンチトルク力成
分F28ATによってアンチトルク力が有効に与えられる。
【0074】垂直スタビライザ28により与えられる負
の垂直力成分F28L水平スタビライザ30により与
えられる負の揚力L30(図4A)を補促する。従って、
垂直スタビライザ28のこの空力学作用は水平スタビ
ライザの空力学形状及び/又は向きを減少させことがで
きる。この減少により尾部構造20の重量の低減
び/又は向上した空力効率(誘導抗力の低減)が得られ
る。
【0075】更に、垂直スタビライザ28により発生さ
れる空力効果は図4Aに示すように水平スタビライザ
30を垂直スタビライザ28に対しほぼ対称に取付ける
ことを容易にする。即ち、取付具に伝達される動的力が
一層小さくなり、その結果として取付具のサイズ及び重
量を減少させることができる。更に水平及び垂直スタ
ビライザ28、30の間の交差角αを鈍角にして垂直及
び水平スタビライザ28、30のそれぞれの吸引表面を
一層大きく離間させることにより、所定キャンバの垂直
及び水平スタビライザ28、30の表面間の空力干渉が
最小になる。
【0076】水平スタビライザ30は順方向飛行状態
におけヘリコプター10のダイナミック縦ゆれ安定性
を最適にする空力学的形状及び向きにする。水平スタビ
ライザ30は、剥離され難い翼形及び比較的高いアスペ
クト比を有する。一好適実施例では、水平スタビライザ
30は約19ft2 の面積S、約8.45フィート
(101インチ)のスパンb、約27ftの平均弦長及
び約3.75のアスペクト比ARを有する空力学形状を
有する。一好適実施例ではSU3015翼型セクショ
ン(シコルスキーアンカンバード、15%厚、30シリ
ーズ翼型)を用いる。
【0077】図2につき説明すると、水平スタビライザ
30は垂直スタビライザ28とともに十字形尾部形
をなすように組合わせて取付けてある。水平スタビラ
イザ30を垂直スタビライザ28と“T”字形状に組合
わせて取付けることも本発明の範囲に含まれる。何れの
実施例でも、水平スタビライザ30は垂直スタビライ
ザ28の高い位置に取付けて、水平スタビライザ上を流
れる所定量の空気流への主ロータブレード伴流衝突効果
を最低にする。水平スタビライザ30の取付角は比較
的小さくし、且つ縦制御マージンと主ロータアセンブリ
14からの伴流により誘起される振動関係に基づい
て決める。一好適実施例では−3°(±5°)の取付角
が満足なダイナミック縦ゆれ安定性を与える。
【0078】尾翼構造体20を構成するシュラウド2
2、垂直尾翼28及び水平尾翼30の構造上及び機能上
の特性のより詳細な説明は参考の為に導入した本願人
に係わる前記の米国特許5,102,067号の明細書
で行なわれている。
【0079】本発明によるダクト内にファンを設けたア
ンチトルク装置18は、ホバリング及び前進飛行中の偏
揺安定及び操縦しやすさの為にヘリコプタ10が必要と
するアンチトルク推力を得るのに最適な構造を有する。
ダクト内にファンを設けたアンチトルク装置18を空間
的に位置付けし(シュラウド22の空間的な位置付けに
対する前述した説明を参照のこと)、ヘリコプタ10の
一般的な上昇能力に寄与する垂直上昇成分を得るように
することができる。同時に、ダクト内にファンを設けた
アンチトルク装置18の構造を、この装置18の運転騒
音量を減少させるのに最適化する。
【0080】以下に説明する本発明のダクト内にファン
を設けたアンチトルク装置18の構造的及び機能的な特
性は主ロータブレードが(ヘリコプタを下に見て)反
時針方向に回転(左回転)する主ロータアセンブリ14
を有するヘリコプタに基づくものである。この条件に
って、アンチトルク装置18は尾部ロータブレードのボ
トムブレードフワード(bottom−blade−
forward;BBF)回転に対して動作し、必要な
アンチトルク推力を得る。しかし当業者にとって明らか
なように、本発明の、ダクト内にファンを設けたアンチ
トルク装置18は、主ロータブレードが時針方向に回転
(右回転)する(尾部ロータブレードの対応する回転を
伴なう)ヘリコプタにも用いうるものである。従って、
以下の説明は本発明の範囲を制限するものではない。
【0081】アンチトルク装置18の設計上の寸法や、
ファン推力及びファン制御範囲のようなその動作特性
は、ヘリコプタ10が達成しうる飛行条件に基づくもの
である。例えば、一好適例に対するアンチトルク装置1
8の設計上の寸法を決定しうる一組の動作条件、つまり
ファン出力及び制御範囲によれば、45ノットの右横風
中でのホバリング中に最大のアンチトルク推力と、(約
15ノットまでの)軽い横風中で0.85ラジアン/秒
2 (50度/秒2 )の偏揺加速度と、が得られる。これ
らの動作条件は軽い横風中で5秒間の間に180°の
ホバリングターンを停止から停止まで完了する能力を発
揮するアンチトルク推力を有するヘリコプタを規定す
る。
【0082】本発明のアンチトルク装置18はシュラウ
ド22と組合せて配置され、これによってトルク作用位
置が低くなり、コレクティブピッチが増大し(これに応
じてアンチトルク推力が増大し)た際に、このアンチト
ルク装置に大きな横揺モーメントが作用することがな
。ダクト内にファンを設けたアンチトルク装置18を
このような空間的配置にすることにより、その側部に環
状の補強部材を機械的に結合する必要がなくなる。
【0083】図5A,5B,6を参照するに、本発明に
よるダクト内にファンを設けたアンチトルク装置18
空気流ダクト40とこのダクト40内に装着したフ
ァンアセンブリ60とを有している。ダクト40はシュ
ラウド22内にこれと組合されて設けられ、アンチト
ルク装置18の軸線19がシュラウド22の中間平面に
対しほぼ垂直となっている。その結果、シュラウド22
が前述したように空間的に配置されたアンチトルク装置
18の空間的配置は、その軸線19がヘリコプタ10の
横軸Y−Yに対し予め定められた第1傾斜角θ1だけオ
フセットしたものとなる。
【0084】空気流ダクト40の構造はダクト直径4
2と、ダクト幅44(横寸法)と、予め設定された一定
半径の入口縁部46Rを有する入口46と、末広がり状
拡開するダクト部分48と、予め設定され一様でな
半径の出口縁部50Rを有する出口50とを具えて
いる。ダクト40を形成するこれらの要素の形状及び寸
法は本発明によるアンチトルク装置18の空気力学的
な全動作に影響を及ぼす。
【0085】主ロータの直径や得られるエンジンパワー
やファンアセンブリ60の寸法のような条件はダクト
直径42の寸法に影響を及ぼす。主ロータアセンブリ1
4の直径やその動作特性は、主ロータアセンブリ14が
誘起するトルク効果を相殺するためにアンチトルク装置
18が生ぜしめる必要のあるアンチトルク推力の範囲
関連している。更に、アンチトルク装置18は、前述し
た条件(例えば所定のホバリング状態でのターン能力)
のようなヘリコプタ10の飛行動作条件により規定され
所定の追加の推力を生ぜしめるよう動作する必要があ
る。ファンアセンブリ60の寸法(例えば尾部ロータブ
レードのスパン)は本発明によるアンチトルク装置1
8の推力発生能力の主たる決定要因の1つである。
【0086】しかし、ファンアセンブリ60の直径は
ダクト直径42の寸法に直接関連し、この寸法に影響を
及ぼす(なお、説明の便宜上、ファンアセンブリ60の
直径をダクト直径42にほぼ等しいとしている)。ダク
ト直径42を増大させることにより必要なアンチトルク
推力を発生させるのに用いるファンアセンブリ60の直
径を大きくでき、これによりアンチトルク装置18を必
要とするパワー及び高調波騒音の周波数を減少させる。
しかし、このような構造にすることによりアンチトルク
装置18の重量、従って全システムの重量を増大させ
る。ダクト直径42を減少させることによりファンアセ
ンブリ60の直径(従って重量)を減少させる、高調
波騒音の周波数増大、しかも必要なアンチトルク推
力を生ぜしめるのにより多くのパワーを必要とする。本
発明によるアンチトルク装置18に対し最適なダクト直
径42を得るにはこれらのファクタが重要となる。一
好適例では、ダクト直径42を(図6を参照して尾部ロ
ータブレードの平面で測って)約4.5フィートとす
る。
【0087】最適には、ダクト幅(横寸法)44直径
(L/D)との比を1.0としてアンチトルク装置18
が生じるアンチトルク推力を最大にする(L/D比は説
明の目的でダクト直径42に等しいものとしたファンア
センブリ60の直径に基づくものであり、以下のファン
アセンブリ60の説明を参照されたい)。しかし、ダク
ト幅44を直径に等しくするということは尾翼構造体2
0にとって実際的なことではない。その理由は、このよ
うにすると、シュラウド22の幅(横寸法)が大きくな
り、その結果尾翼構造体20の重量が過大となってし
まう為である。実際的な設計上でダクト幅44を決定す
る主たるファクタは後に詳細に説明するように、尾部
ロータブレードの平面とハブ支柱の前縁との間の離間
離である。本発明者は、L/D比を約0.4とすること
により必要なアンチトルク推力を有効に得ることのでき
るアンチトルク装置18の構造が得られるということを
確かめた。一好適例では空気流ダクト40のダクト幅4
4を約1.8フィートとした。
【0088】ダクト内にファンを設けたアンチトルク装
置18の空気力学的性能は、入口46の形状により著し
く影響を受ける。入口46の形状は、多量な(かたまり
の)空気流の流入のひずみ(空気流速度分布の不均一
性)の程度と、(粘性によりとどめられる又は剥離す
る)境界層の空気流の特性と、多量の空気流の流入の方
向転換により尾翼構造体20に与えられる横からの力
と、に基づいて設定される。入口46の形状によって
所定量の空気流が流れるファンアセンブリ60では、所
定の境界層及び比較的均一な速度分布が与えられ、乱気
流が実用レベルに抑制される
【0089】湾曲した入口形状多量な空気流の分離効
果を考慮してある為に縁部が急峻な入口形状よりも好ま
しいこと明らかである。曲率半径を小さくした入口4
6と、(ファンアセンブリ60のブレード平面に続い
て)下流に拡開したダクト部分48とを組合せることに
より多量の空気流の流入を入口面に引付けたままに
し、これによりホバリング及び高速の飛行姿勢の双方に
おいて良好な性能を得ることができるということを確か
めた。本発明者は、入口の縁部の半径46Rダクト直
径42の比を0.065〜約0.075よりも大きく
することにより、ホバリング及び高速飛行姿勢中に満足
な多量の空気流の流入を得るということを確かめた。一
好適例では、アンチトルク装置18が約4インチの入口
半径46Rを有するようにする。
【0090】(ファンアセンブリ60の尾部ロータブレ
ードの平面から下流の空気流ダクト40の部分として規
定した)空気流ダクト40の拡開ダクト部分48の形状
と、出口50の形状とが相俟って多量の空気流の流出
影響を及ぼし、これによりアンチトルク装置18の性
能に影響を及ぼす。拡開ダクト部分48及び出口50
は、空気流ダクト40からの多量の空気流の分離を阻止
するとともにアンチトルク装置18の機尾方向での後
の縮流を排除するような形状とする。拡開ダクト部分
48と出口50との間の有効な相互作用により、飛行動
作中にアンチトルク装置18内への多量の空気流の流入
を増大させる。
【0091】この拡開ダクト部分48の形状により
クト40における圧力の回復を容易にする。しかし、拡
開角を過大にすると空気流ダクトの壁部から分離(剥
離)し、乱気流騒音を増大させ、逆推力動作を劣化させ
る(機首が右に横すべりする飛行状態でダクト40を通
る多量の空気流が反転し、入口44が出口として機能
し、出口が入口として機能する)。本発明者は、ダクト
拡開角Φ(図6参照)を約5°とすることにより、ダク
ト40の拡開ダクト部分48を通る多量の空気流を引
付け、しかも逆推力動作中に満足な能力を発揮すること
を見い出した
【0092】通常の設計上の理論では、代表的に、縁部
が鋭角形状の(或いは曲率半径の小さな)出口を用いて
多量な空気流の流出を隣設する尾部構造体から明確に分
離させている。鋭角な縁部形状は出口における吸引効果
を最小にする。出口において吸引効果があると、ダクト
内にファンを設けたアンチトルク装置のアンチトルク推
力発生能力を劣化させる。しかし、鋭角な縁部形状は、
出口が多量の空気流の流入を行なうよう有効に機能する
逆推力動作中にアンチトルク装置の性能を劣化させる。
【0093】本発明者は、一定でない半径の湾曲縁部形
状50Rを有する出口50により本発明によるアンチ
トルク装置18の逆推力能力を改善し、更に前進飛行姿
でのアンチトルク装置18の有害抗力を減少させると
いうことを確かめた。一様でない半径の湾曲縁部形状5
0Rを描いた出口50の一好適例の平面図を図7に示
す。ヘリコプタ10の前後(長手)軸線X−X及び垂直
軸線Z−Zは基準フレームを得るために示したもので、
X+が前後軸線に沿うヘリコプタ10の前進飛行方向
示す。
【0094】湾曲縁部形状50Rは一定半径の第1縁
部セグメント50RS1と、一定半径の第2縁部セグメ
ント50RS2と、これら第1及び第2縁部セグメント
50RS1及び50RS2間で滑らかに遷移する形状、
つまり半径が連続的に変化する中間遷移セグメント50
RTSとを有している。一定半径の第1縁部セグメン
ト50RS1は第2縁部セグメント50RS2の曲率半
径R2よりも小さな曲率半径R1を有する。一好適例で
は、一定半径の第1縁部セグメント50RS1の曲率半
径R1を約0.5インチとし、一定半径の第2縁部セグ
メント50RS2の曲率半径R2を約4インチとする。
【0095】図7に示すように、第1縁部セグメント5
0RS1は湾曲した縁部形状の出口50の180°セク
タであり(このセクタは前後軸に対して対称で、かつ前
側に配置される)、第2縁部セグメント50RS2は湾
曲した縁部形状の出口50の90°セクタである(この
セクタは前後軸に対して対称で、かつ後側に配置され
る)。一定半径の縁部セグメント50RS1,50RS
異なる角度及び/又は向きの湾曲縁部形状出口50
のセクタとすることもできること明らかであり、これ
も本発明の範囲内である。例えば第2縁部セグメント5
0RS2湾曲縁部形状出口50の120°セクタとす
ることができる(これも前後軸方向で後半分側に配置
る)。
【0096】図5A,5Bを参照するに、ファンアセン
ブリ60は空気力学的に整形したハブ構造体62と、
このハブ構造体62を空気流ダクト42内に装着する為
の、空気力学的に整形した複数の支持支柱64と、前記
ハブ構造体62に回転自在に取付けた複数の尾部ロータ
ブレード66とを有している。尾部ロータブレード6
6は推力を発生するよう空気力学的に整形処理されて
いる。ハブ構造体62は、尾部ロータギヤボックスや、
尾部ロータブレード66の動作(ピッチの変更)を調整
するサーボ制御装置のようなファンアセンブリ動作用サ
ブシステム68に対するハウジングとして機能する。ハ
ブ構造体62は尾部ロータブレード66に対する回転装
着体としても機能する。
【0097】尾部ロータブレード66の平面66Pは
アンチトルク装置18の軸線19に対し直交しており、
図6に示すように入口縁部半径46Rの湾曲終点のすぐ
下流側に位置している。ブレード平面66Pと支柱64
の前縁との間の離間距離70はアンチトルク装置18
による騒音の発生に影響を与える主たるファクタであ
る。本発明者は、支柱64によりロータブレード66に
誘起される音響的な相互作用音を実質的に除去するため
には、離間距離70支柱64の(短軸の)寸法64d
の比を、後に詳細に説明するように比較的大きく、
まり約2.0〜約2.5程度にする必要があるというこ
とを確かめた。
【0098】支柱64を楕円状にすることにより乱気
流や渦風を最少にすることができる。支柱64を楕円
形状にすることにより、アンチトルク装置18の通常
作中の尾部ロータブレード66に対する負荷が低減さ
れ、これに伴なう負荷雑音や、分離抗力による推力の減
少損失低減さる。又、楕円形状にすることにより
逆推力状態での乱気流の摂取が低減され、従って乱気流
によって誘起される負荷から生じる騒音が低減される。
支柱64の楕円形状及び対応する支柱寸法64dを図6
に例示してある。支柱64に対する楕円形状は最小で
2:1の楕円にする必要があり、好ましくは3〜3.
5:1の楕円にする。
【0099】本発明のアンチトルク装置18はハブ構
造体62を空気流ダクト40内に同軸的に装着する支持
部材として機能する3つの楕円形状の支柱64を用い
る。各支柱64の一端をダクト40中に通し、この支柱
をシュラウド22の構造上の部材に固着する。第1支柱
(第1の楕円形支持支柱)64Aは、(軸線19に対
し)径(放射)方向に配置され、(ヘリコプタ軸線に対
し)長手方向に向き、ハブ構造体62と空気流ダクト4
0との間に延在する空気力学的に整形した支持構造体で
ある。制御システムと伝動(トランスミッション)シス
テムとの間を連結する制御棒68CR及び騒動軸68D
Sや、ファンアセンブリ動作サブシステム68(サーボ
制御及び尾部ロータギヤボックス)は第1支持構造体
64A内に収容されている。
【0100】空気力学的に整形した他の2つの支柱(第
2及び第3の楕円形支持支柱)64Bは軸線19から
径方向にオフセットしており、すなわちハブ構造体62
とシュラウド22との間の非放射状の装着構造体を構成
する。これらの支柱64Bは互いに同一線上に配置さ
れており、(ヘリコプタ軸線に対して)垂直方向に向い
ている。非放射状で垂直に向いた支柱64Bを通過する
尾部ロータブレード66からの流れは、放射状に向いた
支柱(を瞬時的に通過するブレードからの流れ)に比べ
て比較的ゆっくりしており、これによって、尾部ロータ
ブレード66に及ぼされる圧力(負荷)の勾配がゆるや
かとなる。つまり、支柱64を非放射状で垂直に向ける
ことによりブレードからの負荷により誘起される騒音
を最小にすることができる
【0101】尾部ロータサブシステムは複数の尾部ロ
ータブレード66を有する剛固なロータである。音響、
信頼性、耐久性を考慮してアンチトルク装置18の尾部
ロータサブシステムに対し8枚の尾部ロータブレード6
6を採用した。8枚のロータブレード66の各々は、1
1枚又は13枚の尾部ロータブレードを有する(ダクト
内にファンを設けた)アンチトルク装置を採用している
エーロスペーシャルヘリコプタの尾部ロータブレードよ
りも大きく頑丈である。8枚のみのロータブレード66
を有する尾部ロータアセンブリによって、ブレード
する周波数域が容易に低減され、これによって、ブレ
ードによって発生される騒音の周波数域は、その高音部
分が最大ヒヤリング感度の音声周波数範囲よりも充分に
低くなるとともに、長距離伝搬成分が残るほどには低く
ならない。
【0102】回転翼羽根66は非テーパ状の平面図形形
状を有し、この形状とすることにより最大推力が与えら
れると共に羽根の製造作業が簡単になる。尾部ロータブ
レード66のエアフォイル段は64A322エアフォイ
ルのようなNACA64シリーズとし、このNACA6
4シリーズは作動条件の必要範囲に亘って最良の性能
(設計先端速度)を与える。各ロータブレード66は予
め定められたコードを有し、0.85rad/秒2 の偏
揺れ加速性設計性能及び低いブレード荷重を達成する高
い安定性を与える。好適実施例において、予め定めたコ
ードは約0.55ftとする。各ロータブレード66
ハブから先端における捩れが約−7°の予め定め
た捩れを有し良好な制御応答性特に低い推力レベ
ル及び負の推力レベルにおける良好な制御応答性を達成
する。
【0103】尾部ロータブレード66はBBF回転で作
動して主ロータの伴流に対する干渉効果を最小にする。
尾部ロータブレード66のピッチ制御範囲は、後述する
ように、特に新規な運転性能の影響で向上された運転性
能に応じた様々な推力変化に対して、広範囲な制御範囲
が与えられるように、所定の規制範囲を超えて増加させ
ている。サブシステム68を作動させるファン組立体の
制御ロッド68CRは、このようなピッチ変化を達成す
るための手段を構成する。この好適実施例の場合、尾部
ロータブレード66の制御範囲は約−35°から+50
°である。この+50°のピッチ制限は、飛行中におけ
る尾部ロータブレード66の失速に対応して設定され
。尾部ロータブレード66の作動先端速度は、ノイズ
を考慮して設定される。ブレード先端速度一層低くす
ると、ブレードの先端で発生するノイズの振幅及び周波
数の両方が減少する。ある実施例の場合、パイロット
よって約600ft/秒のブレード先端速度を約540
ft/秒まで低下させられる。別の実施例では、最大ブ
レード先端速度が675ft/秒を超えないように運転
され、この速度は約620ft/秒まで低下させること
ができる。
【0104】ロータブレード66に作用する圧力損失を
最小にすることによりファンアッセンブリ60を最適に
するため、ロータブレード66と空気流ダクト40の表
面との間に微小公差(約0.1インチ)を設ける。約4
〜4.5フィートのファンアッセンブリ全体の直径に対
して少しのクリアランスをとることで、多くの場合、全
ファン直径を用いてダクト直径42を説明することがで
きる。
【0105】作動中におけるダクテッドファンアンチト
ルク装置18への所定量の空気流の流入特性により、イ
ンレットのリップ構造46及びこれと隣するシュラウ
ド22の一部分は、停止飛行中及び前進飛行中に空力揚
力面として作用しダクテッドファンアンチトルク装置
18のファンアッセンブリによって生ずる付加的な推力
を増強させる。インレットリップ構造46及びこれと
するシュラウド22の一部分によって与えられる推
力増強の結果、図8に線図的に示すように、ファンアッ
センブリ60では、所定量の空気流の流入における誘導
速度が低下し、この結果、これら領域における静的圧
力RSPが低下する。
【0106】理想的なダクテッドファンアンチトルク装
置の場合、静的圧力RSPの低下による吸引力は、その
大きさがダクテッドファンアンチトルク装置によって生
ずる推力に等しく、この結果2倍の最適推力増強が生ず
る。左右に揺れる飛行条件の場合、最適推力増強ファク
タは誘導された速度依存性によりそれぞれ減少増加
する。前進飛行の場合、インレットリップ形状による
推力増加は、流入する所定量の空気流運動量及びダク
トアウトレット部からの停滞した所定量の空気流の再膨
より停止飛行値よりも一層大きくなる。
【0107】前述したダクテッドファンアンチトルク装
置の場合、実際の推力増強は、ヘリコプタ10の停止飛
行及び横方向飛行における最適推力増強にほぼ等しくな
る。前進飛行における実際の推力増強は、所定量の空気
の流入部での流れの旋回による揚力損失がわずかに生
ずるが、2倍の理想値にほぼ等しい。
【0108】本発明によるダクテッドファンアンチトル
ク装置18は上述した効果以上の利点を達成する。す
なわち、本発明のダクテッドファンアンチトルク装置1
8によれば、制限されない偏揺れ飛行の場合(360°
の急旋回、ここで急旋回は周期的制御による通常のバン
ク角の旋回に対する純粋の偏揺れ旋回によって規定され
る)約80ノットで飛行でき、制限される偏揺れ飛行
の場合約140ノットで飛行することができる。本発
明によるダクテッドファンアンチトルク装置18によっ
て実現されるアンチトルク推力は、高速で前進飛行する
ヘリコプタ10の急旋回にも利用することができる。す
なわち、約70〜110ノットの前進速度において、約
2〜3.5秒で急旋回することができる(これに対し
て、急激バンク角旋回の場合でも4〜5秒かかる)。垂
直尾翼28によって与えられる回復運動量により顕著
な速度減衰及び正のペダルトリム勾配が達成され、急旋
回中における偏揺れが低減される。
【0109】さらに、本発明によるダクテッドファンア
ンチトルク装置18により、ヘリコプタ10は極めて大
きな横すべり特性(エンベロープ)max を達成でき
る。大きな横すべり角は、露出した尾部ロータアッセン
ブリを有するヘリコプタで通常生ずるような高い羽根負
荷が生ずることなく達成される。本発明のアンチトルク
装置18の構造により、横すべり飛行中に露出した尾部
ロータブレードに対する抑え角を有効に抑制することが
できる。後退飛行における飛行操作は、流入する所定量
空気流を直線状にさせるダクトテッドファンアンチト
ルク装置18の性能により、通常の尾部ロータアッセン
ブリを有するヘリコプタに生じる偏揺れよりも一層小さ
い偏揺で行なうことができ、これによりヘリコプタ10
に生ずる抑え角を低減することができる。
【0110】本発明は上述した実施例だけに限定されず
種々の変更や変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一体化尾翼構体に本発明によるダクテッドファ
ンアンチトルク装置を具体化したヘリコプターの側面図
である。
【図2】コンピュータ処理した一体化尾翼構体の一実施
例を示す第1斜視図である。
【図3】コンピュータ処理した一体化尾翼構体の一部分
を示す第2斜視図である。
【図4】4Aは一体化尾翼構体の一実施例の立体配向を
示す概略図である。4Bは図2の一体化尾翼構体の4B
−4B線上での断面図である。4Cは図4Aの一体化尾
翼構体のダクテッドファンアンチトルク装置に対する推
力図である。4Dは図4Aの一体化尾翼構体の垂直安定
器に対する力学図である。
【図5】本発明によるダクテッドファンアンチトルク装
置の実施例を示す斜視図である。
【図6】図5Aのダクテッドファンアンチトルク装置の
6−6線上での断面図である。
【図7】リップ半径が可変のダクテッドファンアンチト
ルク装置の出口の平面図である。
【図8】本発明によるダクテッドファンアンチトルク装
置に対する推力増加機構を概略的に示す図である。
【符号の説明】
10 ヘリコプター 12 胴体 14 主ロータアセンブリ 16 尾部支材 18 ダクテッドファンアンチトルク装置 20 尾部構造 22 シュラウド 24 棚 26 閉塞部 28 垂直安定器 30 水平安定器 40 空気流ダクト 42 ダクト直径 44 ダクト幅 46 入口 48 ダクト部分 50 出口 60 ファンアセンブリ 62 ハブ構造体 64 支柱 66 尾部ロータブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ ハワード ルマシュリアー アメリカ合衆国,コネチカット,ニュー フェアフィールド,キャンドル ヒル ロード 16 (72)発明者 スティーブン デイヴィッド ウェイナ ー アメリカ合衆国,コネチカット,オレン ジ,カート レイン 471 (56)参考文献 特開 平4−231290(JP,A) 特開 昭63−2799(JP,A) 特公 平2−31201(JP,B2) 米国特許2609053(US,A) 仏国特許出願公開1531536(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B64C 27/82 B64C 27/20

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインロータアッセンブリ(14)と、
    胴体(12)と、尾部支材(16)と、尾部構造体(2
    0)とを有し、前記尾部構造体(20)が、シュラウド
    (22)、垂直尾翼(28)、及び水平尾翼(30)
    含むヘリコプタ用のダクテッドファンアンチトルク装置
    (18)であって、 軸線(19)を有するとともに、前記シュラウド(2
    2)の内部に設けられ、前記軸線(19)が前記シュラ
    ウド(22)の中央面(23)とほぼ直交する空気流ダ
    クト手段(40)を備え、この空気流ダクト手段(4
    0)が、 一定半径でリップ状に湾曲するインレット(46)と、 このインレット(46)の下流側へ連なる末広がり状の
    ダクト部分(48)とこの ダクト部分(48)の終端部に設けられ、半径が一
    定ではなく、かつ、リップ状に湾曲するアウトレット
    (50)と、を有し、 更に、 前記空気流ダクト手段(40)に設けられ、ヘリ
    コプタの偏揺れ安定性及び操縦性に対してアンチトルク
    推力を発生させるファンアッセンブリ手段(60)を備
    え、このファンアッセンブリ手段(60)が、 ヘリコプタの偏揺れ安定性及び操縦性に対してアンチト
    ルク推力を発生させる 尾部ロータ手段(66)と、 前記空気流ダクト手段(44)の内部に同軸状に設けら
    れるとともに、前記尾部ロータ手段(66)ブレード
    面(66P)構成するようにこの尾部ロータ手段
    (66)を前記空気流ダクト手段(40)内に同軸状に
    回転可能に支持するハブ構造手段(62)と、 この ハブ構造手段(62)を前記空気流ダクト手段(4
    0)内に同軸状に支持する楕円形状支持支柱手段(6
    4)と、を有することを特徴とするダクテッドファンア
    ンチトルク装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)が、 前記ハブ構造手段(62)と空気流ダクト手段(40)
    との間で前記軸線(19)に対して放射状に延在し、前
    記シュラウド(22)の前後軸(X−X)に対して平行
    に向く第1の楕円形支持支柱(64A)と、 前記ハブ構造手段(62)と空気流ダクト手段(40)
    との間で前記軸線(19)に対して非放射状に延在し、
    前記シュラウド(22)の垂直(Z−Z)に対して平
    行に向く第2及び第3の楕円形支持支柱(64B)とを
    具えるダクテッドファンアンチトルク装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記第2及び第3の楕円形支持
    支柱(64B)が、互いに同一線上にあるダクテッドフ
    ァンアンチトルク装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)が予
    め定められた寸法を有し、この予め定められた寸法が、
    前記楕円形状の短軸(64d)を規定するダクテッドフ
    ァンアンチトルク装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)の楕
    円形状が、前記楕円の短軸(64d)を規定する予め定
    られた寸法に基き、約2:1から約3.5:1の楕円
    形状とされているダクテッドファンアンチトルク装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)の楕
    円形状が、前記楕円の短軸(64d)を規定する予め定
    られた寸法に基き、約3:1から約3.5:1の楕円
    形状とされているダクテッドファンアンチトルク装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)が、
    この手段の楕円形状に基く予め定められた距離(70)
    だけ前記ブレード面(66P)から離間したダクテッド
    ファンアンチトルク装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記支持支柱手段(64)が、
    前記楕円形状の短軸(64d)を規定する予め定められ
    た寸法を有し、前記ブレード面(66P)と支持支柱手
    段(64)との間の離間距離を規定する予め定められ
    距離(70)が、前記支持支柱手段(64)の前記楕円
    形状の短軸(64d)を規定する予め定められた寸法の
    約2倍から2.5倍の範囲にあるダクテッドファンアン
    チトルク装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のダクテッドファンアン
    チトルク装置において、前記尾部ロータ手段(66)
    が、複数の尾部ロータ羽根(66)が取り付けられてい
    る固定ロータを具えるダクテッドファンアンチトルク装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のダクテッドファンア
    ンチトルク装置において、前記尾部ロータ手段(66)
    が8個の尾部ロータ羽根(66)を有するダクテッドフ
    ァンアンチトルク装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のダクテッドファン
    アンチトルク装置において、前記尾部ロータ羽根(6
    6)が、675フィート/秒を超えない羽根先端速度を
    有するダクテッドファンアンチトルク装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のダクテッドファン
    アンチトルク装置において、前記尾部ロータ羽根(6
    6)を、約−35°から約+50°のピッチ角制御範囲
    に亘って調整可能にしたダクテッドファンアンチトルク
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のダクテッドファンア
    ンチトルク装置において、前記末広がり状のダクト部分
    (48)が予め定められた一定の拡開角度を有するダク
    テッドファンアンチトルク装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のダクテッドファン
    アンチトルク装置において、前記末広がり状のダクト部
    分(48)の予め定められた一定の拡開角度を約5°と
    したダクテッドファンアンチトルク装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載のダクテッドファンア
    ンチトルク装置において、前記アウトレット(50)の
    湾曲したリップ状部分が、 予め定められた曲率半径を有する第1の一定半径リップ
    状セグメント(50RS1)と、前記第1のリップ状セ
    グメント(50RS1)の曲率半径よりも大きな予め定
    られた曲率半径を有する第2の一定半径リップ状セグ
    メント(50RS2)と、 前記第1セグメント(50RS1)と第2セグメント
    (50RS2)との間に位置し、これらセグメント間で
    滑らかに形状が変化する中間リップ状セグメント(50
    RTS)とを具えるダクテッドファンアンチトルク装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のダクテッドファン
    アンチトルク装置において、前記第1の一定半径リップ
    状セグメント(50RS1)は、湾曲したリップ状形態
    の180°の扇部を形成し、この180°の扇部は、前
    前後軸(X−X)に対して対称で、かつ前側(X+)
    配置され、前記第2の一定半径のリップ状セグメント
    (50RS2)は、湾曲したリップ状形態の90°の
    を形成し、この90°の扇部は、前記前後軸(X−
    X)に対して対称で、かつ後側(X−)に配置されてい
    るダクテッドファンアンチトルク装置。
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