JP3120768B2 - クロロベンゼン類の自動分析装置および分析方法 - Google Patents

クロロベンゼン類の自動分析装置および分析方法

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JP3120768B2
JP3120768B2 JP10014215A JP1421598A JP3120768B2 JP 3120768 B2 JP3120768 B2 JP 3120768B2 JP 10014215 A JP10014215 A JP 10014215A JP 1421598 A JP1421598 A JP 1421598A JP 3120768 B2 JP3120768 B2 JP 3120768B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般廃棄物および
産業廃棄物を焼却した際発生する燃焼排ガス、あるいは
金属精錬プロセスから排出されるガスなどに含まれる有
機化合物を自動的に分析する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種の廃棄物を焼却する際に焼
却炉から極めて猛毒のダイオキシン類が発生することが
ある。これら排ガス中に含まれるダイオキシン類の濃度
は、ダイオキシン(ジオキシン)およびその同族体、な
らびにジベンゾフランおよびその同族体をすべて合わせ
ても、1ng/Nm3( 毒性換算値)程度以下であるた
め、現在の技術では直接測定することは不可能である。
【0003】そこで、大気汚染学会誌第28巻第5号2
74頁(1993年)に記載されているように、クロロ
ベンゼン類はダイオキシン類と高度の相関があるため、
クロロベンゼン類を測定し、相関関係のあるダイオキシ
ン類の濃度を計算して求めるという方法がある。したが
って、排ガス中のクロロベンゼン類あるいはクロロフェ
ノール類を正確に求めることは極めて重要である。
【0004】排ガス中のクロロベンゼン類・クロロフェ
ノール類(以下クロロベンゼン類と総称する)の自動分
析技術としては、横浜国大環境研紀要第18巻1〜8頁
(1992年)、特開平5−312796号公報に記載
されているものがある。これらのダイオキシン類の代替
指標としてのクロロベンゼン類の自動分析技術は、排ガ
ス中に含まれている水蒸気を除去するためのガラス製の
トラップ、樹脂吸着剤を充填した濃縮管とこれを加熱で
きるヒータ、およびガスクロマトグラフ装置を基本とす
るものである。
【0005】まず、排ガスは濃縮管の下流にあるポンプ
で引かれてガラス製トラップによって水蒸気(水分)を
取り除かれ、濃縮管を通過する。このとき、濃縮管はと
くに冷却あるいは昇温しておらずほぼ常温であるので、
排ガス中のクロロベンゼン類は樹脂吸着剤に吸着する。
【0006】次に、濃縮管を270℃に昇温すると同時
にラインを切り替えて、ガスクロマトグラフ装置のキャ
リアガスを濃縮管に通すようにしてガスクロマトグラフ
装置に送り込むようにする。これにより、吸着したクロ
ロベンゼン類は脱着して、ガスクロマトグラフ装置によ
って定量される。
【0007】ちなみに、このときの排ガス中のクロロベ
ンゼン類の濃度は、クロロベンゼン(モノクロロベンゼ
ン)で4〜34μg/Nm3、1,4−ジクロロベンゼ
ンで4〜65μg/Nm3、ヘキサクロロベンゼンで3
〜10μg/Nm3、2,4−ジクロロフェノールで2
7〜186μg/Nm3、2,3,4,6−テトラクロ
ロフェノールで4〜45μg/Nm3 であり、排ガスの
濃縮量は3.2リットルであると報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては、ガラス製トラップあるいは電子冷却式除
湿器などで、ごみ焼却炉排ガスの水分(水蒸気)を取り
除く際、凝縮した水にクロロベンゼン類、とりわけクロ
ロフェノール類が取り込まれるという現象がある。その
結果、測定対象であるクロロベンゼン類の濃度が、排ガ
スの水分濃度(量)により影響を受けるため、分析値の
精度が低下するという問題があった。
【0009】また、特開平5−312796号公報に記
載されているクロロベンゼン類の自動分析技術では、高
感度検出のために電子捕獲型検出器の使用を想定してい
るものの、再濃縮手段としてのコールドトラップインジ
ェクタ、あるいはその他の高感度化技術を採用していな
い。この公報には、約6リットルの排ガスを濃縮すると
の記載があることから、当然のことながら、ガスクロマ
トグラフ装置への排ガス中の水分の持込みが多くなる。
従って、前処理として除湿を行うことが必要であった。
【0010】最近の新鋭のごみ焼却炉、いわゆるダイオ
キシン対策炉の排ガスは、全体的にはクロロベンゼン類
の含有量が従来の1/100程度と少なくなってきてい
る。例えば、ジクロロベンゼンで0.5μg/Nm3
度である。そのため、除湿器内で水分による取り込みが
起きると、正確な分析値を得ることができなくなるのみ
ならず、ガスクロマトグラフ装置に導入されるクロロベ
ンゼン類の絶対量が不足して、検出できなくなるという
問題があった。
【0011】また、上述の水分による取り込みの他に、
除湿器は通常低温下で操作するため、特に高沸点のクロ
ロベンゼン類が低温部分に吸着しやすくなり、同様の結
果となる場合があるという問題もあった。
【0012】新鋭のごみ焼却炉における低排出レベルの
クロロベンゼン類を、従来技術の質量分析計を検出手段
(検出器)として用いたガスクロマトグラフ装置で分析
するには、10リットル程度の排ガスを濃縮する必要が
ある。従って、ただ単に除湿器を取り外しただけでは、
排ガス中の水分がガスクロマトグラフ装置に持ち込まれ
る。
【0013】ところで、排ガス中には、クロロベンゼン
類の他に、主として窒素、酸素、塩化水素、塩素、硫黄
酸化物、ならびに種々の有機化合物が含まれている。そ
の結果、ガスクロマトグラフ装置内の分離カラムが、水
分と、排ガス中のこれらの物質(化合物)、とくに塩化
水素、塩素、硫黄化合物(硫黄酸化物)とが原因と思わ
れる反応により損傷する。分離カラムが劣化すると、こ
れらの排ガス中の物質が分離できず、計測不能となり定
量ができなくなる。
【0014】本発明は、これらの問題点を解決するため
になされたもので、特に正確度および精度の高い分析値
を得るためならびに検出感度を向上させるために、除湿
器を必要とせずにごみ焼却炉排ガス等の廃棄物焼却炉排
ガスあるいは金属精錬プロセス排ガスの分析が可能な、
クロロベンゼン類の自動分析装置を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、後述の発
明により解決される。
【0016】まず、排ガスの量がガスクロマトグラフ装
置に流入する水分の量と密接に関連していることから、
分析に必要な排ガスの量を大幅に低減させることを目的
として、鋭意検討を重ねた。その結果、ごみ焼却炉排ガ
ス中のクロロベンゼン類について吸着剤を用いる濃縮器
を用いた濃縮を行うことと、クロロベンゼン類を構成す
る塩素に対して高感度の検出器である電子捕獲型検出器
を用いることとの組合せが効果的であることを見いだし
た。
【0017】この組合せにより、ガスクロマトグラムの
ピーク幅が狭くなり、信号/ノイズ比が良好になり、ご
み焼却炉排ガスのような複雑な混合物で、かつ分離カラ
ムを劣化させる物質を含有する場合でも、吸引・濃縮量
を少なくしても検出可能となる。その結果、ガスクロマ
トグラフ装置に流入する水分の絶対量が大幅に低下し、
とくに分離カラムが損傷しないことが明らかとなった。
【0018】また、コールドトラップインジェクタは、
キャピラリ管を有する形式の装置であり、管の内部の測
定対象化合物(この場合、クロロベンゼン類)を管の外
面から冷却媒体により冷却して凝縮させ、その内面に付
着させることができる。また、キャピラリ管、即ち毛細
管であり非常に小径なので、ヒータにより急速に加熱す
ることが可能である。その結果、クロロベンゼン類は速
やかに脱着し、ガスクロマトグラフ装置に導入される。
【0019】ガスクロマトグラフ装置は、通常のクロマ
ト分離を行うカラムクロマトを用いることができる。ま
た、検出器には、電子捕獲型検出器を用いる。電子捕獲
型検出器を用いることにより、クロロベンゼン類を構成
する塩素に対して高感度の検出を行うことができる。
【0020】データ処理装置は、電子捕獲型検出器から
出力された信号を受け取り、クロロベンゼン類の量に変
換する。クロロベンゼン類とダイオキシン類の相関関係
を予め求めてあれば、さらに、ダイオキシン類の量に変
換することもできる。
【0021】これらの知見に基づき、以下の発明がなさ
れた。
【0022】第1の発明は、10℃以下に冷却するため
の冷却手段および加熱手段を有し吸着剤を用いるととも
にドライパージ用の排気ラインを有する濃縮器と、ガス
クロマトグラフ装置と、電子捕獲型検出器と、データ処
理装置とを備えており、該濃縮器の一方の口より燃焼排
ガスを導入して該濃縮器で吸着させ、濃縮器の反対側の
口からパージガスを導入し、ドライパージ用の排気ライ
ンを用いて水分を該濃縮器から除去し、その後ガス流路
を切り替えて該濃縮器の反対側の口からキャリアガスを
導入しながら該濃縮器を急速昇温することで脱着したク
ロロベンゼン類を、キャリアガスにより輸送して該ガス
クロマトグラフ装置に導入することを特徴とするクロロ
ベンゼン類の自動分析装置である。
【0023】この発明では、吸着剤を用いる濃縮器を用
いるとともに、その温度を適切な温度に制御することに
より、濃縮管(吸着剤)のすべてを用いることなく、小
さな容器あるいは小さな体積の吸着剤の部分で、すなわ
ち入り側の小さな部分で、クロロベンゼン類の濃縮を効
率よく行うことができる。ここで、濃縮器は、測定対象
のガスから、クロロベンゼン類を吸着剤により吸着させ
る装置であり、通常の樹脂吸着剤あるいは炭素質吸着剤
などの吸着剤を用いる形式のものでよいが、少なくとも
10℃以下に冷却できることが必要である。
【0024】その結果、ガスクロマトグラフ装置に注入
するとき、少量のガスによってクロロベンゼン類が吸着
剤から脱着して、バンド幅の狭い注入となる。このよう
に、温度制御された濃縮器と電子捕獲型検出器の組み合
わせにより、ガスクロマトグラムのピーク幅が狭くな
り、信号/ノイズ比が良好になり、吸引・濃縮量を少な
くしてもクロロベンゼン類の検出が可能となる。
【0025】さらに、吸着・濃縮の原理から考えると、
濃縮器の温度は0℃〜−70℃に制御できることが好ま
しい。この温度範囲の上限以下とすることにより、クロ
ロベンゼン類を濃縮器の中に確実に吸着することができ
る。下限については、この温度より低温に冷却するため
には、液体窒素を使用する必要があり、その場合、付帯
設備が大きくなり、測定装置全体をコンパクトにまとめ
ることが不可能となる。
【0026】またこの発明は、燃焼排ガスを濃縮器で吸
着させた後、濃縮器の反対側の口からパージガスを導入
し、ドライパージ用の排気ラインを用いて水分を該濃縮
器から除去すること特徴としている。
【0027】この発明は、排ガス中のクロロベンゼン
類、特にクロロベンゼン(モノクロロベンゼン)、ジク
ロロベンゼンなどが低濃度の場合に対応するものであ
る。一般に、ごみ焼却炉の負荷が低下すると、焼却対象
の燃焼時間が長くなり、また高温領域での滞留時間も長
くなる。このことにより、クロロベンゼン類、あるいは
ダイオキシン類など塩素系有機化合物が少なくなり、7
0%程度の負荷ではかなり少なくなることが知られてい
る。
【0028】従って、クロロベンゼン類が低濃度の場合
には、それに応じて排ガス濃縮量を増やす必要がある。
このため、ガスクロマトグラフ装置に持ち込まれる水分
の量も増加する虞がある。そこで、クロロベンゼン類吸
着後の濃縮管に、不活性ガスを送り込み、吸着剤に吸着
した水分を除去するというドライパージ操作により、水
分量を低下させる。
【0029】ガスクロマトグラフ装置の分離カラムに
は、シリカキャピラリカラムを用い、その内面をポリシ
ロキサンで処理し液相としてポリシロキサンを結合して
おく。これにより、ガスクロマトグラフ装置の恒温槽の
初期温度を低温にすれば、ポリシロキサンがクロロベン
ゼン類との間に相互作用を及ぼし、クロロベンゼン類が
凝縮・付着して保持される。これは、分離カラムの入り
側の部分において顕著である。このように、クロロベン
ゼン類が分離カラムの入り側の部分に一旦保持されるこ
とにより、ガスクロマトグラフ装置による分析の際のク
ロロベンゼン類のバンド幅を狭くすることができる。
【0030】このように、コンパクトで、かつ急速昇温
可能な濃縮器と、分離カラムにポリシロキサン系のシリ
カキャピラリカラムを用いるガスクロマトグラフ装置
と、その検出手段として、クロロベンゼン類を構成する
塩素に対して高感度の電子捕獲型検出器を用いる技術と
を組み合せることにより、クロロベンゼン類が低濃度の
場合でも、排ガス濃縮量を極端に多くしなくてよい。従
って、ガスクロマトグラフ装置に持ち込まれる水分の量
もあまり増加しない。これに加えて、ドライパージ機能
により、除湿器がなくとも測定に支障をきたす水分量と
はならない。
【0031】第の発明は、第の発明のクロロベンゼ
ン類の自動分析装置を用いて、排ガスの濃縮および水分
除去を0〜5℃の温度範囲で行うことを特徴とするクロ
ロベンゼン類の分析方法である。
【0032】一般に排ガスの濃縮量を多くすると濃縮器
の吸着剤の吸着に必要な量、すなわち体積が増加する。
そこでこの発明では、吸着温度を低温化することによっ
て、できる限り小さな体積の吸着剤でクロロベンゼン類
を吸着させる。吸着温度、即ち濃縮器(吸着剤)の温度
は、5℃を超える温度ではモノクロロベンゼン等低沸点
のガスについて吸着の効果が低下するので、5℃以下と
する。一方、吸着あるいはドライパージのときの温度
は、0℃より低くすると水分が凍結して濃縮管や吸着剤
に付着して除去し難くなるので、0℃以上とする。
【0033】第の発明は、ガスクロマトグラフ装置の
恒温槽の初期温度を50℃以下とすることを特徴とする
の発明のクロロベンゼン類の分析方法である。
【0034】この発明はさらに、ガスクロマトグラフ装
置の恒温槽の初期温度の低温化により、分離カラムの入
り側の部分にクロロベンゼン類を一旦保持し、クロロベ
ンゼン類の注入のバンド幅を狭くするものである。恒温
槽の初期温度は、50℃を超える温度ではモノクロロベ
ンゼン等低沸点のガスについて一旦保持の効果が低下す
るので、50℃以下とする必要がある。これにより得ら
れるガスクロマトグラムにおいては、クロロベンゼン類
のピーク幅が狭くなり、信号/ノイズ比の良好な結果と
なる。
【0035】第の発明は、冷却手段および加熱手段を
有し吸着剤を用いる濃縮器と、ガスクロマトグラフ装置
と、電子捕獲型検出器と、データ処理装置とを備え、か
つ、該濃縮器と該ガスクロマトグラフ装置との間に、冷
却手段および加熱手段を有するコールドトラップインジ
ェクタとを備えており、該濃縮器を昇温することで脱着
したクロロベンゼン類を冷却した該コールドトラップイ
ンジェクタに凝集させ、次に該コールドトラップインジ
ェクタにキャリアガスを導入しながら急速昇温すること
で脱着したクロロベンゼン類を、キャリアガスにより輸
送してガスクロマトグラフ装置に導入することを特徴と
するクロロベンゼン類の自動分析装置である。
【0036】この発明は、吸着剤を用いる濃縮器とコー
ルドトラップインジェクタの双方を用いることにより、
クロロベンゼン類の2段濃縮を行う。その結果、ジクロ
ロベンゼン等、モノクロロベンゼン以外の存在量の少な
いクロロベンゼン類についても濃縮・検出することがで
きる。
【0037】ここで、濃縮器は、測定対象のガスから、
クロロベンゼン類を吸着剤により吸着させる装置であ
り、通常の樹脂吸着剤あるいは炭素質吸着剤などの吸着
剤を用いる形式のものでよい。
【0038】コールドトラップインジェクタは、キャピ
ラリ管を有する形式の装置であり、クロロベンゼン類を
冷却媒体により冷却して凝縮させ、また、キャピラリ
管、即ち毛細管であり非常に小径なので、ヒータにより
急速に加熱することが可能である。その結果、クロロベ
ンゼン類は速やかに脱着し、ガスクロマトグラフ装置に
導入される。
【0039】このように、濃縮器とコールドトラップイ
ンジェクタによる2段濃縮および電子捕獲型検出器を組
合せたことにより、後述のようにクロロベンゼン類のピ
ークを精度よく測定することができる。
【0040】第の発明は、濃縮器のドライパージ用の
排気ラインを有し、該濃縮器の反対側の口からパージガ
スを導入して水分を該濃縮器から除去し、該ドライパー
ジ用の排気ラインを介して排気することを特徴とする第
の発明のクロロベンゼン類の自動分析装置である。
【0041】この発明は、さらにドライパージ機能を備
えているので、排ガス濃縮量が多い場合でも、吸着剤に
吸着した水分を除去することができる。その結果、クロ
ロベンゼン類が低濃度の排ガスの自動分析が可能とな
る。
【0042】
【発明の実施の形態】この発明の実施にあたっては、必
要に応じ排ガス等の測定対象のガスについて除塵器によ
り前処理を行う。
【0043】まず、排ガス中にダストやミストが含まれ
ていると測定阻害を惹き起こしたり測定装置を汚したり
するので、除塵器を設けて測定装置に供給する排ガスか
らダストやミストを除去する。この除塵器には、一般的
な除塵フィルタを用いればよいが、クロロベンゼン類が
吸着しないように温度管理する必要がある。つまり、除
塵器全体を恒温槽に入れる、あるいはヒータを巻くなど
して100〜300℃、好ましくは120〜160℃に
なるようにする。
【0044】ただし、都市ごみ焼却プロセスのバグフィ
ルタの下流側の配管など、排ガス中のダスト・ミストが
非常に少ない、すなわち十分綺麗な排ガスの測定のとき
は除塵器を省略することができる。
【0045】濃縮器は、樹脂吸着剤あるいは炭素質吸着
剤などの吸着剤を充填したガラス製または金属製の管
(濃縮管)、そしてヒータなどで濃縮管を300℃程度
まで昇温可能な装置を備えている。その他、上述の除塵
器を通して排ガスを吸引できるポンプとガス流量計、な
らびにガスクロマトグラフ装置用のキャリアガスを、濃
縮管を通過させてガスクロマトグラフ装置に送り込める
機構を有していればよい。
【0046】さらに、必要に応じて、濃縮管の下流側か
らヘリウムあるいは窒素など、不活性ガスを濃縮管に送
り込むことができるラインと、このときの排気を自動分
析装置の外に直接排出できるラインとを設ける。すなわ
ち、吸着剤に吸着した水分を除去するというドライパー
ジ機能を持たせる。
【0047】また、コールドトラップインジェクタを備
えていないときは、濃縮管に低温空気、炭酸ガスなどを
吹き付ける機構も保持させ、排ガス中成分(クロロベン
ゼン類)の吸着・ドライパージ操作のとき温度制御でき
る機能を有していることが必要である。その他の場合
(コールドトラップインジェクタ設置の場合)は、温度
制御機能はなくてもよい。
【0048】ガスクロマトグラフ装置の前、または濃縮
器とガスクロマトグラフ装置の間に設けるコールドトラ
ップインジェクタは、0.1〜1.0mm程度の径のキャ
ピラリ管を有し、その冷却および急速加熱の機能を持た
せる。冷却および急速加熱は、液化炭酸ガス、液体窒素
など低温流体の吹き付けによる−70℃程度の冷却機構
と、大容量ヒータなどによる300℃程度までの急速加
熱機構により実現できる。
【0049】キャピラリ管の材質は、単なるガラス製で
も良いが、ガスクロマトグラフ装置で使用されているシ
リカキャピラリカラムと同等の物、即ち溶融シリカ製が
望ましい。このキャピラリ管の内面を、ポリシロキサン
で処理することにより、ポリシロキサンが液相の状態
で、クロロベンゼン類に相互作用による保持力を及ぼ
し、クロロベンゼン類が凝縮・付着し、捕集、あるいは
再捕集される。
【0050】ポリシロキサンとしては、通常のメチル基
の付加したポリシロキサン、あるいはメチル基の一部を
フェニル基・プロピル基等で置換した物を用いればよ
い。例えば、100%ジメチル−ポリシロキサン、5%
フェニル−95%メチル−ポリシロキサン、7%シアノ
プロピル−7%フェニル−86%ジメチル−ポリシロキ
サンなどをコーティングする。また、このキャピラリ管
の外面には、キャピラリ管の強度向上の観点から、ポリ
イミドをコーティングすることが望ましい。
【0051】ガスクロマトグラフ装置は、通常のキャピ
ラリカラムを装着でき、300℃程度迄の昇温機能が付
いていればよい。検出器には、クロロベンゼン類の塩素
に対して高感度な電子捕獲型検出器などを用いることが
必要である。
【0052】データ処理装置は、検出器の出力をクロロ
ベンゼン類の量に変換できれば、特に方式は問わない。
この自動分析の主な目的からは、クロロベンゼン類とダ
イオキシン類の相関関係を予め求めておき、ダイオキシ
ン類の量に変換できることが望ましい。この排ガス自動
分析装置全体の制御は、シーケンサによっても可能であ
るが、このデータ処理装置によって行うとより好まし
い。
【0053】
【実施例】(実施例1) 図1は、排ガス中のクロロベンゼン類を自動的に分析す
るための排ガス自動分析装置の1実施例を示す構成図で
ある。基本的には、濃縮器3に、ドライパージ用の排気
ライン36を設けたものである。この自動分析装置は、
フィルタを内蔵する除塵器1、濃縮器3、電子捕獲型検
出器6を装備したガスクロマトグラフ装置5、分析シス
テム全体を制御するシーケンサ7、および測定されたク
ロマトグラムからクロロベンゼン類を計算するためのデ
ータ処理装置8を主な構成要素としている。
【0054】除塵器1は繊維フィルタを用い全体を恒温
槽に入れて150℃に保持した。
【0055】濃縮器3は、3mm径で比較的短い50m
mの長さのガラス管に2,6−ジフェニル−p−フェニ
レンオキシド樹脂吸着剤(商品名テナックス)を30m
mの長さで詰めたコンパクトなものとし、高容量のヒー
タを巻くとともに、炭酸ガスボンベ80から液化炭酸ガ
スを吹き付けられるようにして、−70〜300℃に温
度コントロ−ルできるようなものを試作した。またヘリ
ウムガスボンベ60からのヘリウムガス、すなわちガス
クロマトグラフ装置のキャリアガスをライン62を通し
てガスクロマトグラフ装置に送り込めるようにした。
【0056】以下、ガスクロマトグラフ装置5はHP5
890型、検出器6はバルコ社製の電子捕獲型検出器を
用い、カラムはジーエルサイエンス(株)製の微極性カ
ラム(液相が5%フェニル−95%メチル−ポリシロキ
サンの化学結合型溶融シリカキャピラリカラム)を用い
た。また、シーケンサ7は試作したものを、データ処理
装置8はパソコンタイプのものを用いた。
【0057】濃縮器3を通して排ガスを吸引するための
ポンプ10としてはダイアフラム式ポンプを、排ガス流
量を計測するための流量計11としては積算式のものを
用いた。さらに、とくに細かく表してはいないが各機器
類を連結する配管に適宜バルブを取り付け(通常のバル
ブ、三方バルブ、六方バルブ)、以下の操作ができるよ
うにした。
【0058】自動分析は次の手順・操作によって行っ
た。ガスクロマトグラフ装置5は、ヘリウムボンベ60
からライン65を通してキャリアガスのヘリウムを供給
してスタンバイ状態とする。今回は排ガスの採取条件を
次のように変えた。最新鋭のごみ焼却炉で負荷が70%
のときの排ガス21を、濃縮器3にライン32、33を
通して、ポンプ10により1000ml(ミリリット
ル)吸引した。このとき、濃縮器3の温度は5℃に保っ
た。
【0059】次いで、ヘリウムボンベ60からライン6
2を通して濃縮器3にヘリウムを供給して、今回はライ
ン36で排気し、吸着水分低減のためのドライパージを
2分間行った。この時も、濃縮器3の温度は5℃に保っ
た。その直後に、濃縮器3の出側をライン35に切替え
た。濃縮器3をヒータにより280℃まで急速に昇温し
始めると、吸着しているクロロベンゼン類が脱着して、
ライン35を通してガスクロマトグラフ装置5に導入さ
れる。ここで、コンパクトで急速昇温可能な濃縮器3を
用いたことにより、100℃まで20秒以内、200℃
まで60秒以内で昇温し、280℃まで昇温するのにも
2分を超えることはなかった。
【0060】ガスクロマトグラフ装置5の初期設定温度
(恒温槽温度)は50℃および40℃とし、10℃/m
inで260℃まで昇温した。これにより、クロロベン
ゼン類がガスクロマトグラフ装置5に送られて、電子捕
獲型検出器6で定量され、自動的に分析値がデータ処理
装置8から出力される。
【0061】図2に、得られた結果(ガスクロマトグラ
ム)を示す。クロロベンゼン類に対応するピークP2〜
P5の形状が良好であることがわかる。また、恒温槽の
初期設定温度が40℃の方が、クロロベンゼン類のピー
ク幅が狭くなりピークの高さが高くなっており、初期設
定温度が低温の方が分離カラム入側の部分でのクロロベ
ンゼン類の保持が良好となり、注入のバンド幅が狭くな
ることを示している。
【0062】(実施例2) 図3は、実施例2の排ガス自動分析装置を示す構成図で
ある。この自動分析装置は、フィルタを内蔵する除塵器
1、樹脂吸着剤を充填したガラス管を冷却・加熱できる
ようにした濃縮器3、コールドトラップインジェクタ
4、電子捕獲型検出器6を装備したガスクロマトグラフ
装置5、分析システム全体を制御するシーケンサ7、お
よび測定されたクロマトグラムからクロロベンゼン類を
計算するためのデータ処理装置8を主な構成要素として
いる。
【0063】除塵器1は繊維フィルタを用い全体を恒温
槽に入れて150℃に保持した。
【0064】濃縮器3としては、3mm径で150mm
の長さのガラス管に2,6−ジフェニル−p−フェニレ
ンオキシド樹脂吸着剤(商品名テナックス)を詰め、ヒ
ータを巻くとともに、炭酸ガスボンベ80から液化炭酸
ガスを吹き付けられるようにして、0〜300℃に温度
コントロ−ルできるようなものを試作した。
【0065】コールドトラップインジェクタ4も、同様
に0.25mm径で内面が5%フェニル−95%メチル
−ポリシロキサンで処理された溶融シリカキャピラリ管
を、ヒータ、および液化炭酸ガス吹き付けにより−70
〜300℃にできるものを試作して用いた。またヘリウ
ムガスボンベ60からのヘリウムガス、すなわちガスク
ロマトグラフ装置のキャリアガスをライン63で供給
し、キャピラリ管を通過してガスクロマトグラフ装置に
送り込めるようにした。
【0066】ガスクロマトグラフ装置5はHP5890
型、検出器6はバルコ社製の電子捕獲型検出器を用い、
カラムはジーエルサイエンス(株)製の微極性カラムを
用いた。また、シーケンサ7は試作したものを、データ
処理装置8はパソコンタイプのものを用いた。
【0067】濃縮器3を通して排ガスを吸引するための
ポンプ10としてはダイアフラム式ポンプを、排ガス流
量を計測するための流量計11としては積算式のものを
用いた。さらに、とくに細かく表してはいないが各機器
類を連結する配管に適宜バルブを取り付け(通常のバル
ブ、三方バルブ、六方バルブ)、以下の操作ができるよ
うにした。
【0068】自動分析は次の手順・操作によって行っ
た。ガスクロマトグラフ装置5は、ヘリウムボンベ60
からライン63、コールドトラップインジェクタ4を通
してキャリアガスのヘリウムを供給してスタンバイ状態
とする。最新鋭のごみ焼却炉の排ガス21を濃縮器3に
ライン32、33を通して、ポンプ10により100m
l(ミリリットル)吸引した。このとき、濃縮器3の温
度を15℃に保った。
【0069】次いで、コールドトラップインジェクタ4
を、炭酸ガスボンベ80からライン82を通しての炭酸
ガスの吹き付けにより、−40℃に制御した。これと同
時に、ヘリウムボンベ60からライン62を通して濃縮
器3にヘリウムを送ると、濃縮器3の出側はライン3
5、コールドトラップインジェクタ4が接続されてお
り、その後はガスクロマトグラフ装置5に入る。また、
併せてライン63のヘリウム供給を停止する。
【0070】濃縮器3をヒータにより昇温し始めると、
吸着しているクロロベンゼン類が脱着して、ライン35
を通りコールドトラップインジェクタ4へ行くと、凝縮
・再捕集される。このとき、ヘリウムガスのみがガスク
ロマトグラフ装置に入り、キャリアガスとして働く。
【0071】濃縮器3が280℃となった時点で、ライ
ン63を通してヘリウムをコールドトラップインジェク
タ4に送り、それと同時に、ライン62のヘリウムの供
給停止、およびコールドトラップインジェクタ4の昇温
を開始した。この昇温は280℃まで行い、これにより
コールドトラップインジェクタ4に凝縮・再捕集された
クロロベンゼン類がガスクロマトグラフ装置5・電子捕
獲型検出器6に送られて定量され、自動的に分析値がデ
ータ処理装置8から出力される。
【0072】図4に、ガスクロマトグラフ装置により測
定されたクロロベンゼン類の分析結果を示す。クロロベ
ンゼン類のピークP2〜P5のあるガスクロマトグラム
が得られている。なお、P1は窒素のピークである。図
に示すように、ピークの裾の部分が著しく拡がっていな
い、即ちテーリングを起こしていない、良好な形状のピ
ークが得られている。従って、ピークとベースラインの
分離が容易となり、高精度の定量結果(分析値)が得ら
れることがわかる。
【0073】(比較例1) 図5に示す用に、ドライパージ用の排気ライン36およ
びコールドトラップインジェクタ4のない装置を用い
て、濃縮器3の温度を15℃に保ったこととドライパー
ジを行わなかったこと以外は、実施例1と同じ条件で試
験を実施した。なお、排ガス吸引量は100ml(ミリ
リットル)とした。
【0074】得られたガスクロマトグラムを図6に示
す。窒素のピーク(P1)とクロロベンゼンのピーク
(P2)以外は、クロロベンゼン類のピーク(P3〜P
5)は見られない。また、クロロベンゼンのピークはテ
ーリングしているので、ピークの裾の部分とベースライ
ンの区別が明確にできない。そのため、定量精度の悪い
分析値となることが明らかである。
【0075】(比較例2) 実施例1で用いた図1に示す排ガス自動分析装置で、ガ
スクロマトグラフ装置5の恒温槽の初期設定温度を60
℃とした以外は、実施例1と同一の試験を実施した。得
られたガスクロマトグラムを図7に示す。クロロベンゼ
ン(モノクロロベンゼン)のピーク(P2)がテーリン
グしていることが判り、良好な結果ではないことが明ら
かである。
【0076】(比較例3) 実施例1と同じ図1に示す装置で、除塵器の後段に除湿
器(コマツエレトロニクス製のDH−109型電子冷却
式除湿器)を取り付けて試験を行った。除湿操作は0℃
で行い、ドライパージは実施しなかった。これ以外は実
施例1と同一の試験を実施した。なお、ガスクロマトグ
ラフ装置5の恒温槽の初期設定温度を40℃とした。
【0077】得られたガスクロマトグラムを図8に示
す。 クロロフェノールのピーク(P3)とトリクロロ
ベンゼンのピーク(P5)が極端に小さくなっており、
これらが除塵器へ吸着され、あるいは除塵器内の水に取
込まれたことが判る。
【0078】(比較例4) 実施例2と同じ図3に示す装置で除塵器の後段にコマツ
エレトロニクス製のDH−109型電子冷却式除湿器を
取り付けて0℃で除湿を行い、排ガスをロータリーポン
プで吸引した。また、検出器としては電子捕獲型検出器
の代わりにHP5970型質量分析計を用いた。そのた
め、10リットルの排ガスを濃縮した。その他の設備お
よび試験条件は、実施例4に同じである。なお、質量分
析計では、選択イオン検出法( Selected Ion Monitor
)によって測定した。
【0079】得られたガスクロマトグラムを図9に示
す。実施例2(図6)とは検出手段が異なるので直接的
(定量的)な比較とはならないが、ジクロロベンゼンの
ピーク(P4)よりクロロフェノールのピーク(P3)
がかなり低くなっており、ほぼ同程度であった実施例2
と大きく異なっている。これは、定性的にはクロロフェ
ノールが除湿器に凝縮した水分に取り込まれやすいこ
と、あるいは除湿器(低温部分)に吸着していることを
示唆しているものと思われる。
【0080】このように、検出器を質量分析計とする
と、感度が低いため多量の排ガスの吸引を必要とする。
このため、除湿器を用いたが、特にクロロフェノールの
分析(検出)の正確度あるいは検出感度が低下している
ことが明らかである。これから、除湿器を設けることに
より、分析装置の正確度および検出感度が低下すること
がわかる。
【0081】(比較例5) さらに、比較例4の装置から除湿器を外した場合につい
て調べた。得られたガスクロマトグラムを図10に示
す。クロロベンゼン類のピークの裾の幅が広くなってい
ることが明らかである。
【0082】この場合、ガスクロマトグラフ装置の分離
カラムが損傷しており、分離カラムの液相成分が検出器
の方に流出してきて、クロロベンゼン類のピークの裾の
部分が拡大している。そのため、クロロベンゼン類のピ
ークとカラム流出物のピークとが明確に分離できなくな
り、正確な定量ができない。このように多量の排ガスを
吸引・濃縮するときは、除湿器が必要となることがわか
る。
【0083】
【発明の効果】この発明では、低温に温度制御された濃
縮器あるいはさらにコールドトラップインジェクタを用
いてクロロベンゼン類を濃縮し、これらの濃縮手段に検
出手段として電子捕獲型検出器を組み合わせて用いるこ
とにより、高感度化が図れ、少量の排ガス濃縮量でクロ
ロベンゼン類が検出できる。
【0084】従って、ガスクロマトグラフ装置への水分
流入量の絶対量を大幅に低減できるため、除湿器を必要
としないクロロベンゼン類の自動分析装置が実現できる
という効果がある。また、とりわけ、除湿器において残
存するクロロベンゼン類について、高感度・高精度の計
測ができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の自動分析装置を示す構成図である。
【図2】実施例の装置により測定されたクロロベンゼ
ン類・クロロフェノール類の分析結果を示す図である。
【図3】実施例の自動分析装置を示す構成図である。
【図4】実施例の装置により測定されたクロロベンゼ
ン類・クロロフェノール類の分析結果を示す図である。
【図5】比較例1の自動分析装置を示す構成図である。
【図6】比較例1の分析結果を示す図である。
【図7】比較例2の分析結果を示す図である。
【図8】比較例3の分析結果を示す図である。
【図9】比較例4の分析結果を示す図である。
【図10】比較例5の分析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 除塵器 3 濃縮器 4 コールドトラップインジェクタ 5 ガスクロマトグラフ装置 6 検出器(電子捕獲型検出器) 7 シーケンサ 8 データ処理装置 10 ポンプ 11 流量計 21 ガス(分析用) 22 ガス(排気) 32〜36 配管(分析ガス用) 60 ボンベ(ヘリウム) 62〜65 配管(ヘリウム用) 80 ボンベ(液化炭酸ガス) 81〜82 配管(液化炭酸ガス用) P1 窒素 P2 クロロベンゼン P3 クロロフェノール P4 ジクロロベンゼン P5 トリクロロベンゼン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 30/70 G01N 30/70 (72)発明者 櫻田 広美 川崎市川崎区南渡田一丁目1番 鋼管計 測株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−194351(JP,A) 特開 平5−312796(JP,A) 特開 平8−266863(JP,A) 特開 平9−203728(JP,A) 特開 平5−232095(JP,A) 特開 平6−167482(JP,A) 特開 平5−256842(JP,A) 特開 平9−101293(JP,A) 特開 平9−222425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/88 B01D 53/26 G01N 30/08 G01N 30/54 G01N 30/60 G01N 30/70 WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10℃以下に冷却するための冷却手段お
    よび加熱手段を有し吸着剤を用いるとともにドライパー
    ジ用の排気ラインを有する濃縮器と、ガスクロマトグラ
    フ装置と、電子捕獲型検出器と、データ処理装置とを備
    えており、該濃縮器の一方の口より燃焼排ガスを導入し
    て該濃縮器で吸着させた後、濃縮器の反対側の口からパ
    ージガスを導入し、ドライパージ用の排気ラインを用い
    て水分を該濃縮器から除去し、その後ガス流路を切り替
    えて該濃縮器の反対側の口からキャリアガスを導入しな
    がら該濃縮器を急速昇温することで脱着したクロロベン
    ゼン類を、キャリアガスにより輸送して該ガスクロマト
    グラフ装置に導入することを特徴とするクロロベンゼン
    類の自動分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項記載のクロロベンゼン類の自動
    分析装置を用いて、排ガスの濃縮および水分除去を0〜
    5℃の温度範囲で行うことを特徴とするクロロベンゼン
    類の分析方法。
  3. 【請求項3】 ガスクロマトグラフ装置の恒温槽の初期
    温度を50℃以下とすることを特徴とする請求項記載
    のクロロベンゼン類の分析方法。
  4. 【請求項4】 冷却手段および加熱手段を有し吸着剤を
    用いる濃縮器と、ガスクロマトグラフ装置と、電子捕獲
    型検出器と、データ処理装置とを備え、かつ、該濃縮器
    と該ガスクロマトグラフ装置との間に、冷却手段および
    加熱手段を有するコールドトラップインジェクタとを備
    えており、該濃縮器を昇温することで脱着したクロロベ
    ンゼン類を冷却した該コールドトラップインジェクタに
    凝集させ、次に該コールドトラップインジェクタにキャ
    リアガスを導入しながら急速昇温することで脱着したク
    ロロベンゼン類を、キャリアガスにより輸送してガスク
    ロマトグラフ装置に導入することを特徴とするクロロベ
    ンゼン類の自動分析装置。
  5. 【請求項5】 濃縮器はドライパージ用の排気ラインを
    有し、該濃縮器の反対側の口からパージガスを導入して
    水分を該濃縮器から除去し、該ドライパージ用の排気ラ
    インを介して排気することを特徴とする請求項5記載の
    クロロベンゼン類の自動分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102376752B1 (ko) * 2017-06-23 2022-03-21 라보하뜨와 엠에엘 혼합될 서로 다른 2개의 상을 각각 포함하고 함께 어셈블리되는 캡슐 쌍

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