JP3118138B2 - ボイラ装置からの漏れ判定方法 - Google Patents

ボイラ装置からの漏れ判定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラの保守の技
術分野、特にボイラ装置の漏れ判定に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラは、一般的に、熱を利用して水を
蒸気に気化させる容器である。発生した蒸気は、しばし
ば、直接的な又は間接的な熱伝達媒体として使用され、
及び/又は電力を発生するために使用される。高圧及び
/又は大容量のボイラは、一般的に水管ボイラであり、
この水管ボイラにおいて、水は管内を循環し、供給され
た熱(炎と高温燃焼ガスのような組み合わせ)が管の外
側から伝達される。これらの水管のいくつかは、熱発生
燃焼を起こす炉の水壁を構成する。
【0003】多くの水管はボイラの炉内にあり、それに
より、ボイラ装置の漏れは非常に致命的な問題である。
例えば、回収ボイラの漏れによって引き起こされる溶融
/水爆発の深刻な危険が、紙パルプ産業において認識さ
れており、この危険を減少する方法を探す努力がこの産
業で広く行われている。これには、回収ボイラの製造業
者、保険会社、及び高い腐食性を有する廃液を燃焼させ
る回収ボイラを操作するパルプ業者が注目している。漏
れによって引き起こされる爆発は、油又は天然ガスを燃
焼させる発電用ボイラには関係ない。なぜなら、漏れた
水は急激に蒸発するためである。しかしながら、漏れ
は、ボイラ動作効率を低下させ、ボイラ保守費用を増大
させるものであり、それにより、漏れ判定が望まれてい
る。化学処理産業におけるボイラに関する漏れの原因
は、例えば、ボイラ壁部の片側にアンモニア流路を有す
るアンモニア製造プラントにおける処理流路の汚れであ
る。原子力発電産業は、ボイラの水漏れを防止すること
を非常に必要としている。なぜなら、高い放射性汚染レ
ベルの液体が高圧の基にあり、漏れが規制を越えた汚染
を広げる可能性があるためである。
【0004】できる限り早くボイラの水漏れ、特に炉の
水壁の漏れを検出するための多くの技術が存在し、また
それらは現在改良されている。これらの技術は、蒸気ド
ラムの水平制御及びコンピュータアルゴリズム等の使用
を含んでいる。早期漏れ判定のための最近改良された技
術の一つは、管の漏れを検出するためにナトリウムイオ
ン濃度を利用するものである(ボイラの給水と排水との
間のナトリウムイオンの量は釣り合う)。しかし、特定
電極によるナトリウム感知は、給水毎に変化するpHに
よって影響される。数人のボイラ作業者が、現在、複雑
な計算による漏れ判定用のボイラ操作データを利用する
ために、複雑なコンピュータ装置を使用している。
【0005】早期漏れ判定が水力学装置からの極めてわ
ずかな水損失の検出を必要とするために、高感度の漏れ
判定方法が必要とされる。高感度の漏れ判定方法は、ボ
イラ給水に存在し、ボイラへ供給される以前の給水を浄
化するために使用される脱イオン化装置、複合ベッドポ
リッシャ、又は他の技術の動作率により量が変化する化
学物質に依存しないものでなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コス
ト的に有利で比較的操作が簡単な高感度のボイラ管漏れ
判定方法を提供することである。また、本発明のもう一
つの目的は、水力学ボイラ水装置からの極めてわずかな
水損失を検出可能な早期漏れ判定方法を提供することで
ある。また、本発明のさらにもう一つの目的は、ボイラ
給水の品質変化に依存せず、ボイラへ供給される以前の
給水を浄化するために使用される脱イオン化装置、複合
ベッドポリッシャ、又は他の技術の動作率に依存しない
高感度の漏れ判定方法を提供することである。本発明の
これらの及び他の目的は、さらに以下に述べられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸気がボイラ
へ供給される給水から発生し、ボイラ水の不純物濃度
が、ボイラ水の補給としてさらなる給水を入れる一方で
排水としてボイラ水の一部を排出することによって減少
されるボイラ水装置からの漏れ判定方法を提供する。こ
のようなボイラは濃度サイクル値を有しており、この値
は、安定状態での通常排水における不活性成分の平均濃
度(”CF ”)を給水の不活性成分の濃度(”CI ”)
で除算したものである。安定状態のボイラにおける不活
性成分濃度において、CF より大きな上側濃度”CH
と、(CI )及び(CF )の間の下側濃度”CL ”との
間のサイクル濃度変動がもたらされる。本方法は以下の
段階を有している。 1.既知の濃度(CI )で給水に加えられた不活性トレ
ーサを不活性成分として使用する。 2.ボイラ水における不活性トレーサの濃度と同等な安
定状態におけるボイラの不活性トレーサの特性値を感知
する。 3.感知された特性値をボイラ水における不活性トレー
サ濃度と同等な値へ変換する。 4.ボイラ水における不活性トレーサのCH とCL との
間のサイクル濃度変動を任意に記録する。 5.不活性トレーサのサイクル濃度変動におけるボイラ
水の漏れに一致する変化が起こる時にボイラ装置からの
漏れを判定する。
【0008】任意の時間におけるボイラ内の不活性トレ
ーサ濃度は、ボイラ水を抜き取る分岐通路におけるトレ
ーサ濃度から測定され、この分岐通路は、好ましくは、
排水管の分岐通路であり、連続的にボイラ水を抜き取
る。
【0009】不活性トレーサのサイクル濃度変動におけ
るボイラ水の漏れと一致する変化の発生には複数の指標
が存在し、所定のボイラは一つ以上のこのような差異指
標において監視される。
【0010】本発明の好適な実施例において、差異指標
は、不活性トレーサの下側濃度CLより小さな値を有す
るボイラ内の不活性トレーサ濃度、例えば不活性トレー
サ濃度CL −CD であり、好ましくは、ここで値CD
下側濃度CL の少なくとも5又10パーセントである。
こうして、ボイラ内の不活性トレーサ濃度が通常時の下
側濃度の90又は95パーセントに低下する時に漏れを
示す信号器の作動が起こる。このような差異指標は、時
間に依存するものではなく、ボイラからの水漏れに一致
する状態は、このような差異指標が起こる時にいつでも
表される。
【0011】本発明のもう一つの好適な実施例におい
て、差異指標は、ここで期間Bとして示される設定期間
内で通常時の上側濃度CH に達しないボイラ内の不活性
トレーサ濃度である。期間Bは、不活性トレーサ濃度が
通常時に濃度CL から濃度CHへ達するのにかかる時間
の約二倍に設定可能であり、期間Aは、不活性トレーサ
の完全なサイクル濃度変動の約半分である。好適な実施
例において、このような差異指標は、ボイラにおいて排
水弁の開閉動作と共に監視され、期間Bは、排水弁を閉
弁して通常排水流を閉鎖し、排水弁が通常時に再開弁さ
れるまでの時間とされる。このようなボイラにおいて、
期間Bは期間Aの長さとほぼ同等とされる。
【0012】多くの大型ボイラにおいて、排水弁は常時
開弁されて通常時には排水流量がゼロになることはな
い。また、排水弁は、ボイラ内に蓄積するいくつかの不
純物の指標に依存して排水流量を調整し、この場合の指
標は、CH とCL との間を変動するようなボイラ内の不
活性トレーサの濃度を読み取ることに基づいている。ボ
イラ内の不活性トレーサ濃度が、不活性トレーサの通常
時の下側濃度CL より小さく、例えば、値CD が少なく
ともCL の約5又は10パーセントである場合において
不活性トレーサ濃度CL −CD である時、常時開の排水
弁はこの読み取りに応じて閉弁される。もし、トレーサ
監視装置が排水弁の上流に設けられているならば、この
解析器はトレーサ濃度を検知し、一方、排水弁の下流の
流量計は流れを検知せず、これらの状態の組み合わせ状
態がボイラ漏れに一致する。また、もし、トレーサ監視
装置が排水弁の下流に配置されているならば、この解析
器はトレーサ濃度を検出せず、この状態がボイラの漏れ
に一致する。
【0013】もう一つの好適な実施例において、CH
L との間のボイラ内の不活性トレーサ濃度の通常変動
における差異指標はもう一つの操作変数と比較され、潜
在的なボイラ水漏れを表す信号器は、さらにこのもう一
つの操作変数における不均衡が見られる時にだけ作動さ
れる。この不活性トレーサの差異指標は、好ましくは、
不活性トレーサの通常の下側濃度CL より小さな不活性
トレーサ濃度値、例えば、値CD が少なくともCL の約
5又は10パーセントである場合の不活性トレーサ濃度
L −CD の検出、又は設定期間B内で通常時の上側濃
度CH に達しないボイラ内の不活性トレーサ濃度の検出
のいずれかである。このような差異指標は、例えば、流
れ信号から決定される蒸気負荷における均衡と比較され
る。この実施例において、不活性トレーサ濃度の通常変
動における差異指標と同時に監視装置によって検出され
なければならないボイラへ流入する給水量とボイラから
排出される蒸気量との間の不均衡が、信号器が作動され
るに先立って漏れを表示する。もう一つの実施例におい
て、他の操作変数は保持時間指標である。もし、不活性
トレーサ濃度の通常変動における差異指標と同時に保持
時間指標と計算排水量との間の不均衡が検出されるなら
ば、この組み合わせ状態が漏れを表示し、信号器が作動
される。
【0014】
【発明の実施の形態】ボイラの濃度のサイクルは、良く
監視される又は監視されるべき操作変数である。ボイラ
内の最大不純物濃度を制限するようなボイラの濃度のサ
イクルの制限は、ボイラ及びタービン製造業者、水処理
会社、及びボイラを使用する産業プラントによって常習
的に設定される。このような制限は、他の適当な水処理
行程にかかわらず形成/堆積される深刻なスケールの改
善を意図して一般的に必要とされる。通常、補給水と循
環凝縮水との両方からなるボイラ給水は、このような水
がボイラに供給される以前にある程度処理されるにもか
かわらず、いくらかの不純物を含んでいる。蒸気が発生
される時、実質的に純粋なH2 O蒸気が不純物(溶解及
び懸濁した固体物)を残してボイラから排出され、これ
は、ボイラ水のその濃度を高める。排出蒸気は不純物を
含む給水によって置換される。ボイラ水における溶解及
び懸濁固体物の常に増加する濃度は、必然的に、堆積形
成、腐食、気泡の残留、熱伝達率の低下、ボイラ管の欠
陥又は閉塞等を結果として生じる。ボイラの不純物濃度
(ボイラの固体物濃度)は、通常排水として水を排出す
ことによって補われる。しかしながら、通常排水におけ
る熱エネルギは、ボイラの熱効率を低下させる主な要因
であり、それにより、固体物の濃度を制限するために、
必要とされる以上の排水量は好ましくは防止される。過
剰の排水量は、さらに不必要に水の費用を増加させる。
【0015】給水の固体物濃度に対する通常排水におけ
る固体物濃度の比は、ボイラ操作において、”サイクル
値”、”濃度のサイクル”、”濃度サイクル”、又は”
サイクル”と呼ばれる。もし、ボイラが濃度サイクルを
非常に小さくして作動されるならば、排水量は非常に多
くなり、この動作は不必要に非能率的となる。過剰な排
水に伴う過剰な熱損失は熱効率を低下させ、同時に水の
費用が増大する。もし、ボイラが濃度サイクルを非常に
大きくして作動されるならば、排水量は非常に少なくな
り、スケールの堆積及び腐食のような固体物に由来する
問題が起こる可能性は大きくなる。このように、濃度の
サイクルは、好ましくは監視される重要な操作変数の一
つである。
【0016】本発明の方法は、ボイラ操作の濃度サイク
ルの監視を含むものである。参照としてここに組み込む
1991年8月20日発行のClaudia C.PierceとRoger
W.Fowee とJohn E.Hootsの米国特許第5041386号
は、ボイラの濃度サイクルを監視するために不活性トレ
ーサの使用を開示している。ボイラのサイクルは、既知
の濃度でボイラへ入れられる給水に不活性トレーサを加
え、次に、通常排水における対応するその濃度を検出す
ることによって計算される。もし、サイクル値が、ボイ
ラ製造業者によって提供された、又は作業者によって設
定された、又は水処理提供者によって提案されたサイク
ル値である基準操作値と同程度でないならば、排水流量
及び/又は水処理剤の使用量を調整することができる。
不活性トレーサは、好ましくは、連続的にサイクル(ボ
イラ水における不純物又は汚染物の濃度)を測定するた
めに使用される。不活性トレーサは、サイクルの測定に
付随して、水処理剤濃度レベルの濃度監視における参照
値として寿命保持時間(半減時間)の測定のように他の
目的のために使用してもよい。
【0017】ボイラの分野において一般的に理解される
ようなここで使用される技術のボイラのサイクル(サイ
クル値、濃度サイクル、濃度のサイクル等)は、安定状
態における通常排水の不純物又は汚染物粒子(”IM
P”)の濃度(最終的な濃度又は”CF ”)と給水内の
その濃度(最初の濃度又は”CI ”)との比であり、こ
の比は次の式Iから決定される。 安定状態通常排水のIMP濃度 式I サイクル値=(CF )/(CI )又は ────────────── 給水のIMP濃度 この値は平衡値であり、通常排水の不純物IMP濃度
は、水が蒸気として排出されるために常に給水における
より高くなるので、この値は常に1より大きくなる。
(十分に大きな濃度の給水によりサイクル値を1より小
さくすることは、ボイラの分野において耐えられず、ボ
イラ操作ミスを除き決して起こしてはならない。)
【0018】本発明の処理において、不活性トレーサは
上式Iの不純物又は”IMP”であり、不活性トレーサ
としての”IT”は”IMP”の代わりに使用すること
ができる。本発明は、任意の実際のボイラ装置操作にお
いて、CF が絶対定数でなく、ボイラ操作に指定された
サイクル値がCF の平均値に基づくものであることを注
記する。それにより、本発明は、サイクル値の測定を行
うがこの測定を含むことが必ずしも必要ではない。さら
に、本発明の目的のために、不活性トレーサは給水への
既知の及び均一な割合でボイラ装置へ供給されるもので
ある。これは、好ましいが必要ではなく、給水に関して
の既知の一定濃度で給水の成分としてボイラ装置へ供給
される。
【0019】中間の高圧ボイラは、2500cal/m
2-hr以上の熱伝達率を有し、ボイラ内の極めて薄い堆
積層が金属管の重大な温度上昇を引き起こす。従って、
給水の純度は非常に高くされ、給水内に含まれる不純物
の許容濃度は非常に小さなものである。ほぼ一定の蒸気
発生によりほぼ不変の大きなサイクル値が存在する。こ
のようなボイラのサイクル値が、米国特許第50413
86号に開示され、明らかに蒸気内へ含まれず、非常に
小さな濃度(例えば、0.005ppm以下)で検出可
能なように選択された不活性トレーサにより監視される
時、所定ボイラ装置において、平均サイクル値が平均値
F から決定されるだけでなく、CF の通常変動範囲が
決定され、それにより差異指標が検出される。これは、
中間の高圧ボイラでないボイラにおいても行うことがで
きる。(本発明の好適な実施例のいくつかで使用されな
いボイラの操作変数は、1800pisg(126kg
f/cm2 ゲージ圧)を越える圧力であり、この圧力は
以下に述べる現在好適なスルホン化ナフタリン及びスル
ホン化ピレンの不活性トレーサの分解を生じる。)
【0020】上述したような本発明の処理は、好ましく
は、通常時のCF の変動範囲から外れたことが検出され
る時に信号器を作動する。上述された差異指標は、さら
に、通常の実際のサイクル値範囲(この実際のサイクル
値はCF の変動と共に変動する)内における低下と、通
常の平均サイクル値における低下と、安定状態に達した
後の通常時の平均値CF における低下とを表している。
ボイラの蒸気負荷(これらのボイラにおいて通常一定流
量である)の変化に伴わないこのような変化は、漏れを
表している。
【0021】好適な実施例における本発明の処理は、給
水に供給される不活性トレーサを使用してのボイラの不
活性トレーサ濃度の連続的な監視を含んでいる。ボイラ
の不活性トレーサ濃度の連続的な測定は、通常時のCH
とCL との間の不活性トレーサの濃度変動における任意
の差異指標を測定し、ボイラ内のCH とCL との間の不
活性トレーサの通常時の変動を基に予め決定された設定
値未満への低下が漏れ警報信号器を作動する。それによ
り、ボイラ作業者は、漏れが起きていることを重要な部
署へ警告し、他の装置を作動及び/又は注目し、漏れの
位置を確認するために点検する(例えば、火室及び/又
は灰溜め)。
【0022】ボイラの分野において一般的に理解され、
ここで使用される技術としての安定状態とは、基本的な
上側濃度(CH )から基本的な下側濃度(CL )へ不活
性トレーサのサイクル濃度変動が繰り返されてボイラ水
の不活性トレーサ(又は給水と共にボイラへ供給される
他の安定物質)の濃度が均一に達する時に存在する状態
であり、この状態は、給水へ不活性トレーサを供給する
最初において起こる過渡状態が無視できる程度になる時
に達成される。本発明の目的のために、ボイラの不活性
トレーサ濃度のCH とCL との間における不活性トレー
サの変動において大きな変化がなく、排水流量、給水流
量、ボイラへのトレーサの供給量(又は給水へ供給され
た時の給水中のトレーサ濃度)、及びボイラの漏れが存
在しない場合の蒸気流量における大きな変化がない時
に、ボイラは不活性トレーサに関しての安定状態で動作
されていると考えることができる。漏れのための水の損
失は、達成された安定状態を崩すと考えることができ
る。この処理を使用してボイラの漏れを検出するため
に、不活性トレーサ濃度についての安定状態が第一に達
成されなければならず、CL 及び/又はCH の値、又は
それに比例する値が測定される。
【0023】ボイラの分野において一般的に理解される
技術での排水は、ボイラ装置から排出される水である。
ボイラ内のトレーサ濃度の連続的な監視のためにボイラ
水を連続的に抜き取る分岐は、この広い定義の基では排
水と考えられる。ボイラ装置から漏れる水もまたこの広
い定義の基では排水と考えられる。技術の混乱を防止す
るために、及び全ての排水を正確に定義するために、用
語”通常排水”は、ここではボイラ漏れの水損失を含ま
ないものとして使用される。その排出時において、通常
排水及び他の任意の排水は、この時にボイラ装置内に保
持される水と同じ組成を有している。本発明の目的のた
めに監視されるボイラからの水の流れは、例えば、一定
流の通常排水流れからの分岐流である。このように監視
されたボイラ水流れは、ボイラ排出口から分離した流
れ、又は断続的な通常排水流れを有するボイラにおいて
排水弁の前における排水管からの分岐流れである。この
ような例のいずれにおいても、監視される流れは、定義
された”通常排水”の一部であり、この通常排水は全て
の例において意図された一般的に既知の量である。
【0024】標準的な循環ボイラ装置にとってボイラ内
の不活性トレーサの上側濃度CH は、通常排水の平均値
F より大きく、これは、もちろん、ボイラ水の分岐流
がボイラの不活性トレーサ濃度のために監視される時に
測定される。ボイラ内の不活性トレーサの下側濃度CL
は、ボイラ水が循環中に給水と全体的に交換されないた
めに、通常排水の平均値CF より小さいが、CI と同じ
にはならない。
【0025】上述したように、この処理の漏れ判定機能
は、不活性トレーサについての安定状態が達成された後
にだけ実行可能である。不活性トレーサの均一投与量
(供給量)が供給された後のこのような安定状態に達す
るのに必要な時間は、次式IIから計算される。 式II t=−(M/B)ln(1−CT /CF ) ここで、Mはボイラ水の重量であり(ポンド)、Bは通
常排水流量であり(ポンド/時間)、CF は安定状態に
達した後の通常排水における不活性トレーサの濃度又は
平均濃度であり、CT は時間tにおける通常排水におけ
る不活性トレーサの濃度である。係数M/Bは均一通常
排水流量の基で動作する所定ボイラにとって定数(ボイ
ラ定数”K”)である。Mは、設計仕様書から又は不活
性トレーサの既知の量をボイラに入れ、通常排水を遮断
して得られる値CF を測定することによって決定するこ
とができる。もし、ボイラ水の重量を正確に知ることが
できないならば、CI を一定に維持し、1から2週間の
間、不活性トレーサを監視することにより、均一平均値
であると思われる時に不活性トレーサについての安定状
態に達していると判断する。
【0026】本発明のための不活性トレーサの選択は、
ボイラの水側に存在する抑制温度を考慮しなければなら
ない。この不活性トレーサは、好ましくは、以下に述べ
る蛍光トレーサである。
【0027】図1は、全体的な参照番号10によって示
されたボイラ装置の概略的な線図であり、このボイラ装
置は、ボイラ12と、給水”FW”をボイラ12へ流入
させる給水管14と、発生した蒸気をボイラ12から排
出する蒸気管16と、通常排水”BD”をボイラ12か
ら排出する排水管18とを具備している。ボイラ12へ
の給水の分配は給水弁20によって制御される。ボイラ
12からの通常排水の排出は排水弁22によって制御さ
れる。排水管18の分岐通路28は、図1に概略的に図
示され詳細は以下に述べる適当な手段30によって、ボ
イラ内の不活性トレーサの濃度を監視するためのわずか
な冷却サンプル流を連続的に供給するものである。給水
分岐通路32は、給水管14に開口し、以下に述べられ
る給水監視手段34が設けられている。通常排水がボイ
ラ12から排出される量は、給水に伴うボイラ12への
不純物(”固体物”)の供給量と通常排水に伴うボイラ
12からのこの固体物の排出量との間の所望の関係によ
って指示される。この所望の関係は一般的に等しい関係
であり、固体物排出量は所定期間において固体物供給量
と等しくされる。安定状態後の任意の所定時間における
ボイラ12内の固体物濃度は所定限度内とされる。
【0028】給水に伴うボイラへの不純物(”固体
物”)の供給量と通常排水に伴うボイラからのこの固体
物の排出量との間の関係は、仮定のボイラ操作例によっ
て以下のように表すことができる。 (1)任意の所定時間におけるボイラ内の最大固体物濃
度は、ボイラ水1リットル当たり1000mgに設定さ
れる。 (2)100mg/リットルの平均固体物濃度を有する
給水が、1日当たり1000000ポンドの割合でボイ
ラに供給され、それにより、1日当たり100ポンドの
固体物がボイラに供給される。 (3)通常排水における平均固体物濃度は最大固体物濃
度1000mg/リットルに等しく(1参照)、1日当
たり100ポンドの固体物が排出されなければならず、
それにより、通常排水量は1日当たり100000ポン
ドである。 (4)実質的に固体物を含まない蒸気が発生し、1日当
たり900000ポンドの割合でボイラから排出され
る。
【0029】このようなボイラの関係における所望のサ
イクル値は、1000/100=10である。通常排水
における固体物濃度は、給水における固体物濃度の10
倍である。しかしながら、一般的な給水の固体物濃度
は、前処理装置の操作及び戻される凝縮水のために、5
%から25%の間の変化幅を有している。さらに給水を
浄化するとこの変化幅はさらに大きくなり、通常の給水
の不純物からのボイラのサイクル値の正確な測定が困難
となる。実際のサイクル値は、給水へ均一量の不活性ト
レーサを連続的に追加し、給水管及び排水管のそれぞれ
において給水及び通常排水の両方におけるその濃度を監
視し、式1へ測定された濃度を代入することによって非
常に容易に測定される(本発明にとって、不活性トレー
サが給水管において監視されることは望ましいが必要と
されるものではない)。もし、不活性トレーサによって
測定されるサイクル値が所望値より小さいならば、排水
量が減少され、もし、不活性トレーサによって測定され
るサイクル値が所望値より大きいならば、排水量が増加
される。
【0030】排水量が所望のサイクル値を提供するよう
に設定される時、排水管18の分岐通路28(これはボ
イラ水のわずかな一部分を有することだけを必要とす
る)は、ボイラ水における不活性トレーサ濃度を連続的
に測定するために監視される。この分岐通路28は排水
弁22の上流に配置される。手段30によって監視され
る不活性トレーサ濃度は、一般的に、給水量が通常排水
量を越えた後の所定期間内における特定点での下側値C
L から通常排水量が給水量を越える以前の所定期間内に
おける特定点での上側値CH へ変動する。この手段は一
つ以上の設定値を有している。下側設定値は、例えば、
通常時の値CL 未満とされ、この設定値へ達することが
差異指標である。上側設定値はほぼCH とされ、このよ
うな設定値に達しないことが差異指標とされる。例え
ば、もし、サイクル値50を有するボイラの給水におけ
る不活性トレーサ濃度が1ppmであるならば、通常排
水におけるその平均濃度(平均値CF )は50ppmで
ある。ボイラ内のその上側値CH は約55ppmであ
り、その下側値CL は例えば45ppmである。もし、
ボイラ内のトレーサ濃度が40ppmに低下するなら
ば、この読み取り値と50ppmの平均読み取り値との
間の20パーセントの差と、この読み取り値と通常時の
下側の不活性トレーサの読み取り値CL との間の約11
パーセントの差とが存在する。もし、ボイラが一定の蒸
気負荷ボイラであるならば、給水流量にも変化が存在す
る。この給水流量変化は、それがプラス−マイナス約
0.5%の範囲であるために、プラス−マイナス約3%
の精度を有する通常の解析器を使用して確実に検出する
ことが極めて困難である。(一定蒸気負荷ボイラにおい
て、給水量は排水量に蒸気量を加えたものであり、約5
0のサイクル値を有するボイラにとっての蒸気量は通常
の排水量の約200倍である。流量計は、焼付き及び精
度の問題のために、一般的に、通常排水流量を決定する
のに使用されない。)
【0031】上述したように、安定状態の蒸気流量の間
における通常レベルからの値CL を越える低下又は通常
時のCH へ達しないことは、漏れを示している。水は、
全体的な蒸気及び通常排水として排出される以外に一つ
の通路によってボイラ内に残り、不活性トレーサの一部
の量が水と共にボイラ内に残る。給水制御装置は、失わ
れた水を低濃度の不活性トレーサを含む水で置換し、ボ
イラ水の全体トレーサ濃度を希薄化する。このような漏
れは水の損失を引き起こし、この水損失は、給水の浄化
効率又は給水の他の可変変数によって影響されない不活
性トレーサを依然として有するボイラ内の水と正確に比
較され、このような水損失及び付随の不活性トレーサの
希薄化が検出可能である。例えば、上述したように、ボ
イラによる水消費の0.5%だけの増加を引き起こす漏
れは、50ppmの平均値からのトレーサ濃度の20%
低下をもたらし、また45ppmの通常の下側値からの
トレーサ濃度の11%低下をもたらす。水損失量及び不
活性トレーサの正確な希薄化は、定量的に測定される必
要はないが、このような定量的な測定は本発明の方法を
使用して容易に実施することができる。ボイラ作業者へ
の漏れ警報が単独で行われることは、非常に重要であ
る。
【0032】ボイラ内の不活性トレーサを連続的に監視
するための好適な手段は、図2に概略的に図示されてお
り、全体的な参照番号110によって示されている。そ
れは次のいくつかの主な構成要素を有している。 1.不活性トレーサの流れ特性からサンプル内のその濃
度を検出するためのセンサ又は検出器112であって、
特性を測定するための検光器114と、解析濃度に応じ
て電気信号(電圧)を発生する変換器116(送信装置
の一部の間に挿入される電圧変換装置)とを有する検出
器。 2.LEDデジタル読み出し及び電子データ記録装置1
18又は時間の関数としてボイラ内の不活性トレーサの
濃度を連続的に記録する他の自動記録器。 3.不活性トレーサの流れ解析が所定の通常サイクル期
間で所定の上側濃度(CH )に達しない時、又は所定の
下側濃度(CL )より小さく低下する時に作動する漏れ
警報信号器150。 4.信号器150が変換器116からの電圧信号によっ
て表される不活性トレーサ濃度の流れ解析に依存して作
動されることを可能にするフィードバック制御装置(監
視装置)140。給水へ既知の濃度CI とする不活性ト
レーサが加えられた後、サンプルは、都合良く排水を抜
き取る位置から採取され、不活性トレーサ濃度が連続的
に解析される検光器114の流れセル132へサンプル
管(通路)130(図1の排水分岐通路28のような)
を通過して流入する。不活性トレーサ濃度は、その濃度
解析によって実時間に基づき測定される。安定状態のサ
イクル値は監視されてまず上側濃度CH 以前に算出さ
れ、下側濃度CL 及び通常サイクル期間が決定されて漏
れ警報信号器150のために設定され、この信号器は、
不活性トレーサの流れ解析が通常サイクル期間内で上側
濃度CH に達しない時、又は常にCL より小さな値であ
る所定濃度CL −CD に低下する時に作動される。加え
て、必要ならば、寿命保持時間が計算される。
【0033】検光器114は、好ましくは、70psi
(4.9kgf/cm2 )の流れ圧力を有するターナー
デザイン(カルフォルニア州サニベル)の蛍光メータ1
0AU (Turner Designs Model Fluorometer 10 AU) で
ある。この蛍光メータは、高感度の蛍光発光感知を可能
にする0.3cmの直径で2インチ(5.08cm)の
長さの流れセル132を有し、所定光源からの蛍光発光
強さがセル通路に比例する。一般的に、大きな通路長さ
と、紫外線(UV)範囲における励磁及び検出を有する
任意の蛍光メータが使用可能である。
【0034】流れセル132は、上述された寸法を有す
る石英筒である。流れセル132は、流れセル132の
片側に向けられた光源によって発せられる紫外線放射を
通過させるものである。変換器116は光源から90°
に配置され、これが蛍光発光不活性トレーサの放射率を
0から5ボルトのDC電圧に変換し、この放射率(及び
その結果の出力電圧)は不活性トレーサの濃度に応じて
変化する。LED表示器118は、不活性トレーサ濃度
の観察を可能にする変換器116の出力電圧(0から5
ボルトDC)に応答する。不活性トレーサ濃度の実時間
出力用の出力記録装置118は、検光器114に含まれ
る変換器116要素の出力電圧(4から20ミリアンペ
ア)に基づき結線上に応答する。HI,LO継電器接点
を有する監視装置140は、不活性トレーサ濃度を実際
的に数値表現する変換器116の出力を受け取る。も
し、この数値表現が、不活性トレーサのために設定され
た上側濃度基準値(CH )に達しないか、又は不活性ト
レーサ濃度が通常レベル(CL )より小さく低下するな
らば、潜在的な漏れを示す差異指標が存在し信号機15
0が作動される。これらの継電器に対応する監視装置1
40内の設定点(図示せず)は、例えば、それぞれ5ミ
リアンペア及び15ミリアンペアである。一つのコイル
(図示せず)は図2に示す全ての接点として機能し、設
定点のいずれかにおいて印加される時に全ての接点が反
転する(CRを閉鎖)。CRが閉鎖されると、4から2
0ミリアンペアの信号が発生され、これが10から20
ミリアンペアの出力信号によってボイラ作業者信号のパ
ネル信号器(又は母線又は分配制御装置、不図示)へ伝
達される。図2に示すような連続監視装置140は、ボ
イラ内の不活性トレーサ濃度を監視するために使用され
る。同様な監視装置がトレーサ濃度を測定するために給
水を監視するように設置可能である。給水及び排水サン
プル両方の監視読み出し値は、安定状態に達した時のサ
イクル値を決定するために比として表される。寿命維持
時間が算出される。
【0035】連続監視による仮の実施記録が図3にグラ
フ化されている。二回の目盛り調べが、二つの基準、例
えば、0.5及び0.6ppmの2−ナフタリンスルホ
ン酸(2−NSA)トレーサを使用して行われる。次
に、この計器は、模擬処理として蒸留水(DI)に対し
て目盛り調べされ、0.6ppmの2ナフタリンスルホ
ン酸(2−NSA)トレーサの基準に対して目盛り調べ
される。このような目盛り調べの後、この計器は、不活
性トレーサがボイラ内へ達することに関して安定状態後
の0.05ppmで2−NSAが投与されたボイラ給水
を連続的に監視するために使用される。時間に関するボ
イラ内の不活性トレーサ濃度の上昇及び下降サイクルが
図3に示されており、時刻T−5において、通常の濃度
サイクル変化から外れたおり、下側トレーサ濃度状態が
達成され、これは、この仮のボイラ装置において漏れが
始まったことを示している。
【0036】図4に示すような連続記録装置出力から、
もし、このサイクルが正確であるかどうかを判断又は証
明することは簡単である。基礎値又は”制御”状態(ト
レーサを含まない)が既知(読み取り基礎値10.5)
であり、給水内の開始濃度が既知(6.5)であり、さ
らに安定状態の通常時の排水濃度(70)が既知であ
る。従って、サイクル値は CF /CI =(70−10.5)/6.5=10.2
【0037】本発明は、他のボイラ操作変数の測定を付
随して行ってもよい。このように、安定成分としてトレ
ーサ濃度の連続記録は、式IIにおけるln(1−CT
/CF )の変化直線を引き、又はボイラ定数Kの逆数を
与える傾きを決定するための所定濃度期間中にCI /C
F 点を十分に正確に決定することを可能にすることがわ
かる。既知数K及び既知数CF と、次式における未知数
は保持時間を計算することを可能とする。 %HT(P)=−Kln〔1−(P/100)〕 ここで、(P)は成分Cの寿命を表し、P=CP /CF
*100であり、CP は所望の%HTでの成分Cの濃度
であり、CF は安定状態ボイラの成分Cの濃度である。
【0038】不活性トレーサは、ボイラ装置の水で移動
可能であり(蒸気としてボイラから排出される水を除
き)、もたらされる温度及び圧力状態に基づき、その使
用濃度で完全に水に溶解可能でなければならない。好ま
しくは、選択された不活性トレーサは以下の特徴を有し
ている。 1.熱的に安定であり、ボイラ内の温度で分解されな
い。 2.連続的又は断続的に検出可能であり、給水及び排水
において正確に繰り返し実行可能な濃度測定に対して高
感度である。 3.不活性トレーサが使用されるボイラ装置の水に一般
的に存在する化学物質と実質的に異なる。 4.不活性トレーサが使用されるボイラ装置の水に一般
的に存在する化学物質からの干渉又はそれによる付勢に
実質的に耐える。 5.選択的に持ち越されるものを含みボイラ装置の水か
らそれ自身の任意の潜在的特質の損失に実質的に耐え
る。 6.不活性トレーサが使用されるボイラ装置の水に一般
的に使用される全ての処理剤と適合可能でその特質を減
少しない。 7.全てのその組成成分と適合可能であり、この適合性
が、トレーサの要求濃度及び/又は他の組成成分にかか
わらず、またもたらされる蓄積及び/又は移動状態にか
かわらず持続する。 8.不活性トレーサが使用されるボイラ装置の水の環境
内だけでなく、ボイラ装置から排出時においても適度に
無害で環境的に安全である。
【0039】一般的に、この状況に役立つ最少量の不活
性トレーサが使用されることが望まれ、ボイラ装置の水
に加えられる不活性トレーサ量は所望の測定のために効
果的な最少量とされる。不活性トレーサが効果的な最少
量を越えて多量にボイラ装置の水へ故意に供給されるこ
とは稀である。なぜなら、検出費用と不活性トレーサの
存在によって引き起こされるボイラの水の品質における
悪影響とを正当化するのに、これを行う実際の目的が存
在しないからである。過剰とならないように効果的にボ
イラ装置の水へ加えられる不活性トレーサ量は、制限な
しに、不活性トレーサ及び選択された監視方法と、選択
された監視方法と干渉する基礎の潜在能力と、排水にお
ける期待される不活性トレーサ濃度の大きさと、監視方
法(電子的な連続監視方法)と、他の同様な因子とを含
む多様な因子で変化する。一般的に、ボイラ装置の水へ
の不活性トレーサの投与量は、少なくとも約0.1pp
b、より一般的には少なくとも約5ppb以上約100
又は200ppmまでの安定状態の排水におけるトレー
サ濃度を提供するのに少なくとも十分なものとされる。
【0040】ここで、用語”測定”の意味は、明確に示
される他の意味を除き、排水の不活性トレーサ濃度の測
定である。このような測定は、本発明の目的のために、
単発に、断続的に行われることは稀であり、連続的に行
われる。好ましくは、濃度測定は、少なくとも、ボイラ
内又は排水の不活性トレーサ濃度が通常時の濃度から低
下すること、又は排水流量が通常時と比較して減少する
ことの素早い検出を提供するために、適当に(ボイラ装
置で)行われる。この不活性トレーサは、ここでは単に
トレーサと呼ばれる。
【0041】上述したように、不活性トレーサは、給水
に対する既知の割合でボイラ装置の水へ加えられなけれ
ばならない。好ましくは、不活性トレーサは、一定の既
知濃度の給水と共にボイラ装置へ供給される。トレーサ
の成分又は生成物は、それが加えられる装置内において
適度に早く分散する水溶液又は実質的な均一混合物とさ
れる。多くの例において、不活性トレーサは、乾燥固体
物又は純粋な液体としてよりも組成成分としてボイラ装
置に加えられ、トレーサ濃度は不活性トレーサ自身の数
値濃度と相互関連がないが、このような情報が必要とさ
れる時に不活性トレーサ濃度に相互関連する生成物濃度
に代えられる。
【0042】好適な実施例において、不活性トレーサと
して選択された化学合成物は、例えば、消費又は損失が
予測可能な割合でない限り、分解、沈殿、化合、又は他
の現象のために、ボイラ装置の水から消費又は損失され
るものではない。本発明で使用される不活性トレーサ
は、好ましくは、実質的に使用環境において消費されな
い。水装置の環境で完全に不活性な不活性トレーサは、
それが加えられるボイラ装置の水のいずれの成分とも反
応せず、ボイラ装置の水の環境において分解されず、こ
のようなボイラ装置内で連結及び/又は沈殿せず、冶金
組成、熱変化、熱容量のような他の装置変数によって全
く影響されないものである。産業ボイラ装置においても
たらされるような水環境において、完全に不活性又は実
質的に不活性の水溶性不活性トレーサが存在する。さら
に、追加と排水に伴う排出との間の経過時間中における
反応、分解、連結、及び/又は沈殿のためにその重量で
10パーセント以下が損失する不活性程度を有する不活
性トレーサが、トレーサ監視の本発明の目的のために、
十分に又は実質的に不活性であることは確信される。
【0043】これらの実質的なボイラ装置の不活性蛍光
発光合成物は、モノ−、ジ−、トリ−スルホン化された
ナフタリンであり、それらの水溶性塩と、特に色々なナ
フタリンモノ−及びジ−スルホン酸異性体を含み、これ
らが本発明に使用される好適な不活性トレーサである。
ナフタリンモノ−及びジ−スルホン酸異性体は、水溶性
であり、一般的に、市場で利用可能で公知の蛍光発光解
析技術によって容易に量的に検出可能である。好適なナ
フタリンモノ−及びジ−スルホン酸異性体は、2−NS
A及び例えば1,5−NDSAであるナフタリンジスル
ホン酸(”NDSA”又は”NDA”)のようなナフタ
リンスルホン酸(”NSA”)の水溶性塩である。これ
らの不活性トレーサ(モノ−、ジ−、トリ−スルホン化
ナフタリン及びその混合物)の多くは、多くのボイラ装
置の環境に極めて融和可能である。これらの好適な蛍光
発光トレーサ2−NSA及び(1,5−NDSA)は、
少なくとも約540°C(1004°F)に匹敵する温
度、また285°C(545°F)で少なくとも24時
間、また通常のボイラ保持時間に相当する期間で約15
00psig(513kgf/cm2 ゲージ圧)に匹敵
する圧力で熱的に安定(実質的に不活性)であることが
わかる。このような不活性蛍光発光トレーサは、ボイラ
水内に5から50ppbの範囲の濃度で存在する時に、
それらは、500ppt未満の濃度で蒸気へ含まれるこ
とが見い出される。達した結論は、これらの不活性トレ
ーサは、任意のかなりの量では蒸気に含まれないことで
ある。加えて、モノ−、ジ−、及びトリ−スルホン化ナ
フタリンの伝導率への貢献度は、給水又は排水のいずれ
かにおいて蛍光発光測定に使用されるppbレベルでは
わずかなことがわかる。
【0044】本発明の処理、特に約1000psi(7
0.2kgf/cm2 )以下の圧力で使用されるのに好
適な不活性蛍光発光トレーサのもう一つのグループは、
1,3,6,8−ピレンスルホン酸のような色々なスル
ホン化されたピレンの誘導体及びこのようなスルホン化
ピレン誘導体の色々な水溶性塩である。
【0045】トレーサは、好ましくは、蛍光発光解析方
法及び本処理の目的のために好適な技術によって容易に
計量可能なこれらの中から選択される。不活性トレーサ
を計量するのに使用されるために除かれない他の解析方
法は、HPLC及び蛍光発光解析の組み合わせであり、
これが以下に詳細に記述される。
【0046】蛍光発光分光学による特定物質の検出及び
計量は、蛍光量と蛍光物質の存在量との間の比例関係で
見い出される。紫外線及び可視光線を含む光形状におけ
るエネルギがサンプルセルに向けられる時、それ内の蛍
光発光物質は、このエネルギを吸収し、次に、吸収した
光より長い波長を有する光としてエネルギを発する。蛍
光を発する分子は光子を吸収し、基本エネルギ状態から
励起状態への電子の励起を結果として生じる。電子の励
起状態が、高い振動エネルギ励起状態から低い振動エネ
ルギ励起状態へ落ち着く時に、エネルギは熱の形状で損
失される。電子が基本電子状態に落ち着く時に、光が、
熱エネルギの損失のために吸収されたより小さなエネル
ギで、また吸収されたより長い波長で発せられる。発光
量は光検出器により測定される。実際的に、光は光学的
な光フィルタを通してサンプルセルへ向けられ、それに
より、伝達される光は既知の波長となり、これは一般的
にナノメートルで表現される励起波長と呼ばれる。発せ
られる光は同様にフィルタを通され、それにより、発光
量が、一般的にナノメートルで表現される発光波長と呼
ばれる既知の波長又は波長スペクトルで測定される。低
濃度での特定物質又は物質の種類の測定が望まれ又は要
求される時、これは、しばしば本発明の処理の場合であ
り、フィルタが実質的に最適な低レベル測定のために選
択された励起及び発光波長の特定の組み合わせ用に設置
される。
【0047】一般的に、不活性トレーサ濃度は、励起波
長/発光波長の同セットのために、発光強さに対する所
定トレーサ濃度の検量線へのサンプル発光強さの比較か
ら決定される。感知された発光強さが等価濃度へ変換さ
れるこのような比較による濃度検出方法は、好ましく
は、直線的な発光強さ応答が観測される濃度範囲内の不
活性トレーサの濃度を決定するのに使用され、この濃度
範囲がここでは”直線発光応答濃度範囲”と呼ばれる。
この直線発光応答濃度範囲は、特定不活性トレーサ及び
使用される励起波長/発光波長のセットにある程度依存
するものである。所定の不活性トレーサの直線発光応答
濃度範囲より高い不活性トレーサ濃度は、理想的(直
線)な性質からかなり外れるものであり、所定濃度の発
光程度が直線延長によって決定される値より小さい。こ
のような例において、サンプルは、それ内の不活性トレ
ーサ濃度が直線発光応答濃度範囲内に低下するまで既知
の因子によって希薄化可能である。もし、不活性トレー
サが非常に低濃度でサンプル内に存在するならば、その
濃度が直線発光応答濃度範囲内となるまで、又は、例え
ば液体抽出によって容易に測定されるまで、既知の因子
によって不活性トレーサの濃度を高める技術が存在す
る。それにもかかわらず、好ましくは、直線発光応答濃
度範囲を越える検量線が、所定の不活性トレーサを使用
する以前に準備され又は得られる。また、好ましくは、
不活性トレーサは、直線発光応答濃度範囲内におけるボ
イラ内の不活性トレーサ濃度を提供するような十分な量
がボイラ装置の給水へ加えられる。一般的に、不活性ト
レーサの直線発光応答濃度範囲は、このために満足され
る不活性トレーサ量を容易に推定するほど十分に広いも
のである。直線発光応答濃度範囲は、しばしば、”m”
の濃度から少なくとも10mの濃度の濃度範囲に広が
る。
【0048】ボイラ装置からの排水における蛍光発光不
活性トレーサの存在及び好ましくはその濃度の測定は、
ボイラ内の不活性トレーサ濃度が本発明の処理に使用可
能ないくつかの不活性トレーサにとって数ppm又は数
ppbである時に実施可能である。好適な実施例におい
て、ボイラ装置へ加えられる蛍光発光不活性トレーサ量
は、約5ppbから約100又は200ppmで解析さ
れるように、排水内の不活性トレーサ濃度を提供するの
に十分な量とされる。しかし、ここで特に述べた好適な
不活性トレーサは、約5又は7ppmを越えて解析され
るサンプルに存在する必要はない。排水へ伝達される光
に応じて発せられる光の測定であるこのような解析を特
定位置、好ましくは、光検出器及び上述したスクリーン
のような簡単な持ち運び可能な装置によってはぼ瞬間的
に及び連続的に行うことができる。
【0049】常に、複数の不活性トレーサを使用するこ
とが望まれる。例えば、任意のトレーサ特性が損失しな
いことを確信するために、又は一つのトレーサにより所
定差異を検出し、もう一つのトレーサにより異なる差異
又は他の変数を検出するために、複数の不活性トレーサ
を使用することが望まれる。このような区分け及び識別
されたトレーサは、もしそれらの発光波長が互いに干渉
しないならば、両方とも蛍光発光トレーサであるにもか
かわらず、同じ排水内でそれぞれを検出及び計量するこ
とができる。複数のトレーサのためのこのような同時解
析は、適当なスペクトル特徴を有する選択された不活性
トレーサによって可能となる。好ましくは、広く離れた
波長の放射が各不活性トレーサを励起するのに使用さ
れ、それらの蛍光発光は広く離れた発光波長で観察及び
測定される。区分けされた濃度検量線が各不活性トレー
サのために準備又は入手される。言い換えると、一種類
以上の不活性トレーサが使用され、ボイラ装置内の各不
活性トレーサの存在及び/又は濃度は各不活性トレーサ
に効果的な解析変数(特に、励起/発光波長)を使用し
て測定され、この解析変数は、好ましくは、測定値間に
違いを生じさせるように十分に識別されるものである。
【0050】少なくとも所定期間を越えて実質的に連続
な蛍光発光分光学は、本発明の処理にとって好適な解析
技術の一つである。それは、ボイラ装置内の不活性トレ
ーサ濃度を計量及び測定するための好適な解析技術の一
つであり、かなりの利点を有する解析技術である。蛍光
発光化学トレーサ及び監視技術は、例えば、参照として
ここに組み込まれる1988年11月8日発行のJ.E.Ho
ots 及びB.E.Huntの米国特許第4783314号に開示
されているように現在公知であり、蛍光発行不活性トレ
ーサは2−ナフタリンスルホン酸のナトリウム塩のよう
な蛍光発行監視と組み合わせて使用されている。
【0051】不活性トレーサがナフタリンスルホン
酸(”NSA”)の水溶性塩の一つである2−NSAで
ある時に、ボイラ装置からの排水中のその濃度は、27
7nmの励起波長及び334nmの発光波長により発光
強さ的に測定され、酸を有効とするような0.5ppm
の2−NSAを含む標準水溶液で観察される。
【0052】ギルフォード蛍光IV二重モノクロメータ
分光蛍光計(Gilford Fluoro IV dual-monochromator s
pectrofluorometer )が、断続的に行われる蛍光発光解
析に使用可能であり、電子蛍光発光監視のためには、前
述したターナーデザイン(カルフォルニア州サニベル)
の蛍光メータ10AU (Turner Designs Model Fluorom
eter 10 AU) として市場で入手可能な適当な励起及び発
光フィルタ及び石英の流れセルを備える持ち運び可能な
発光計が使用可能である。
【0053】一般的に、実際的に適当な多くの蛍光発光
分光学方法にとって、分離することとない不活性トレー
サの解析を実行することが好ましい。蛍光発光解析が行
われる排水内において、いくらかの基礎蛍光発光強さが
存在し、この基礎蛍光発光強さは、本処理に関係しない
ボイラ装置内の化学成分からもたらされるものである。
この基礎蛍光発光強さが低い場合において、この基礎強
さに対するトレーサの蛍光発光比較強さ(標準濃度の標
準蛍光発光成分に対して測定される値であり、例えば比
較強さ100のように示される)は非常に高く、例え
ば、蛍光発光成分の低い濃度で励起及び発光波長の所定
組み合わせが使用される時には100/10又は500
/10の比となり、このような比は、それぞれ10及び
50の”比較発光強さ”(この状態の基での)となる。
好適な実施例において、励起/発光波長及び/又はトレ
ーサの使用量は、予測される所定基礎発光強さのために
少なくとも5又は10の比較発光強さを提供するように
選択される。
【0054】例えば、多くのボイラ水の基礎発光強さに
とって、適当な濃度において少なくとも約5の比較発光
強さを有する成分が、不活性トレーサとして非常に適し
ている。基礎発光強さの適度に大きな特定化学物質が存
在する時、トレーサ及び/又は励起及び/又は発光波長
は、このような物質の存在により引き起こされるトレー
サ測定の任意の干渉を無くす又は少なくとも最小限にす
るように選択される。
【0055】蛍光発光分光学による不活性トレーサのよ
うな化学トレーサの連続流れ監視の一つの方法及び他の
解析方法は、参照としてここに組み込まれる1991年
2月12日発行のB.E.Moriarity とJ.J.HickeyとW.H.Ho
y とJ.E.Hoots とD.A.Johnson の米国特許第49923
80号に開示されている。
【0056】高圧液体クロマトグラフィ(”HPL
C”)と蛍光発光トレーサの蛍光発光解析の組み合わせ
は、本発明にとって、特に、非常に小さなレベルの不活
性トレーサが使用される時、又はもたらされる基礎発光
強さが蛍光発光解析結果に影響する時に、非常に有効な
解析方法である。このHPLC−蛍光発光の解析方法
は、トレーサ成分が流体基質から分離されることを可能
にし、次にこのトレーサ濃度が測定可能である。このH
PLC−蛍光発光の組み合わせ解析は、特に、かなり汚
染された流体内の小さなレベルのトレーサを測定するの
に効果的である。
【0057】このHPLC方法は、さらに、蛍光発光解
析以外のトレーサ検出方法を次に使用するために、液体
基質からトレーサ成分を分離するのに有効に使用可能で
あり、このような他のトレーサ検出方法は、限定された
光を吸収することなく、支柱誘導及び伝導等を有し、こ
の方法は、参照としてここに組み込まれる1982年発
行のニューヨークのJohn Wiley & Sons 社のC.F.Simpso
n 編集の”液体クロマトグラフィ技術”の121から1
22頁、及び参照としてここに組み込まれる1989年
発行のAmerican Public Health社の”水及び廃水の標準
検査方法”第17版の6−9から6−10頁に開示され
ている。
【0058】分離しないで化学物質の存在及び/又は濃
度を計量するための解析技術は発展技術内にあり、本発
明の処理において不活性トレーサの監視に使用するため
の適当な解析技術の上述の測定は、現在完全なものでは
なく、本発明のための上述したものと同等な多くの技術
が将来において改良されるであろう。
【0059】不活性トレーサは、複数の解析技術のうち
の一つに基づき所定処理のために選択され、また一つの
解析技術が複数の不活性トレーサの一つに基づき所定処
理のために選択される。
【0060】上述したように、好適な実施例において、
不活性トレーサとして選択された化学成分はそれが加え
られるボイラ装置内において溶解されなければならず、
不活性トレーサの期待される寿命の間ボイラ装置内の環
境において安定であり、又は分解、沈殿、結合、又は他
の現象のために液体からのその損失は、不活性トレーサ
のいくらかの量の存在を単に検出することが望まれてい
るのではなく、その濃度又は濃度変化を測定することが
望まれているために、予測可能で実際的に補償されなけ
ればならない。好適な実施例において、不活性トレーサ
として選択された化学物質とこのようなトレーサの存在
を測定するために選択された解析技術との組み合わせ
は、不活性トレーサを分離することなくこのような測定
を可能にしなければならず、また、好ましくは、このよ
うな測定を連続的に及び/又は電子的に可能にしなけれ
ばならない。
【0061】本発明は、蒸気がボイラへ供給される給水
からボイラ内で発生され、この給水がボイラ水へ不純物
を導き、ボイラ内のボイラ水の不純物濃度が、ボイラ水
の補給としてのさらなる給水を供給する一方で、排水と
してボイラ水の一部を排出することにより減少されるボ
イラ装置からの漏れを判定する方法である。このボイラ
は濃度サイクル値を有し、この濃度サイクル値は、安定
状態の排水中の不活性成分の平均濃度CF を給水の不活
性成分の濃度CI で除算したものである。安定状態のボ
イラ内の不活性成分の濃度において、CF より大きな上
側濃度CH と、CI とCF との間の下側濃度CL との間
のサイクル濃度変動がもたらされる。この方法は、給水
に関して不活性トレーサの既知の濃度CI と同等な割合
でボイラ水に加えられた不活性トレーサを不活性成分と
して使用することと、ボイラ水内の不活性トレーサ濃度
と同等な安定状態におけるボイラ内の不活性トレーサの
特性を感知することと、この感知された特性をボイラ水
内の不活性トレーサ濃度と同等な値へ変換することと、
ボイラ水内のCH とCL との間の不活性トレーサのサイ
クル濃度変動を任意に記録することと、不活性トレーサ
のサイクル濃度変動におけるボイラ水の漏れに一致する
変化を表す差異指標の検出で漏れ警報信号器を作動させ
ることを有している。
【0062】好適な実施例において、差異指標は、不活
性トレーサの通常時の下側濃度CLと同等な値より小さ
な値を有するボイラ内の不活性トレーサ濃度であり、又
は期間B内で通常時の上側濃度CH に達しないボイラ内
の不活性トレーサ濃度であり、この期間Bは、少なくと
もほぼ、通常時にCH とCL との間の不活性トレーサの
サイクル濃度変動が起こる時間である。好適な実施例に
おいて、差異指標は、不活性トレーサの通常時の下側濃
度CL と同等な値より小さな値を有するボイラ内の不活
性トレーサ濃度であり、ここで、差異指標は不活性トレ
ーサの濃度CL−CD であり、また、値CD は下側濃度
L の少なくとも約5パーセントである。
【0063】好適な実施例において、差異指標は、期間
B内で通常時の上側濃度CH に達しないボイラ内の不活
性トレーサ濃度であり、ここで、ボイラは開閉排水弁操
作を有し、期間Bは排水弁の閉弁から排水弁の通常時の
再開弁までの時間とされる。
【0064】好適な実施例において、ボイラ装置は、ボ
イラ内に蓄積されたいくつかの指標成分に依存して排水
流量を調整する常時開の排水弁を有し、ボイラ内の不活
性トレーサ濃度が不活性トレーサの通常時の下側濃度C
L と同等な値より小さな値を有する時に、常時開の排水
弁はこの読み取りに応じて閉弁され、トレーサ監視装置
が排水弁の上流に設置され、この監視装置がトレーサ濃
度を検出し、一方、排水弁下流の流量計は流れを検出せ
ず、これらの状態の組み合わせが差異指標である。
【0065】本発明のもう一つの好適な実施例におい
て、ボイラ装置は、ボイラ内の不活性トレーサ濃度に依
存して排水流量を調整する常時開の排水弁を有する。も
し、漏れが始まると、ボイラ内の不活性トレーサ濃度が
不活性トレーサの通常時の下側濃度CL と同等な値を有
する時に、常時開の排水弁は閉弁され、又は通常排水管
を通しての排水流が存在しなくなる。なぜなら、漏れの
ためのボイラからの水損失は、CL の濃度状態を満足す
るための十分な排水量となるためである。不活性トレー
サ濃度は、漏れからの水損失が増加する時に濃度CL
ついには下回る。不活性トレーサ濃度が通常時のCL
下回る以前に、常時開の排水弁が閉弁され、又はその通
常時の下側濃度CL と同等なボイラ内の不活性トレーサ
濃度と組み合わされて、通常排水管を通る排水流が無く
なり、これは漏れを示す差異である。
【0066】好適な実施例において、ボイラ内に蓄積さ
れる成分のいくつかの指標に依存して流量を調節する常
時開の排水弁を有し、ボイラ内の不活性トレーサ濃度が
不活性トレーサ濃度の通常時の下側濃度CL と同等な値
より小さな値を有する時に、常時開の排水弁はこの読み
取りに応じて閉弁され、トレーサ監視装置が排水弁の下
流に設置され、この装置がトレーサ濃度を検出せず、こ
の状態が差異指標である。
【0067】他の好適な実施例において、差異指標は、
不活性トレーサの通常時の下側濃度CL と同等な値より
小さな値を有するボイラ内の不活性トレーサ濃度であ
り、又は期間B内で通常時の上側濃度CH に達しないボ
イラ内の不活性トレーサ濃度であり、この期間Bは、少
なくともほぼ、通常時にCH とCL との間のサイクル濃
度変動が起こる期間であり、もう一つの差異指標はボイ
ラ装置の操作変数であり、差異指標がこの操作変数の不
均衡が検出されると同時に検出される時にだけ漏れ警報
信号器が作動される。例えば、CH とCL との間のボイ
ラ内の不活性トレーサ濃度の変動が、流れ信号から検出
されるボイラ内の蒸気負荷における均衡と比較され、同
時に監視装置によって検出されなければならないボイラ
へ流入する給水量とそれから排出される蒸気量との間の
不均衡は、信号器が作動されるに先立って漏れを示す。
もう一つの例において、CH とCL との間のボイラ水内
の不活性トレーサ濃度の変動が、ボイラの保持時間とボ
イラの算出された排水量との均衡に比較され、不活性ト
レーサ濃度の通常時の変動における差異指標と同時に監
視装置によって検出されなければならない保持時間と算
出された排水量との間の不均衡は、信号器が作動される
に先立って漏れを示す。
【0068】好適な実施例において、不活性トレーサは
蛍光発光体であり、不活性トレーサの感知される特性が
不活性トレーサの蛍光発光強さである。より好適な実施
例において、不活性トレーサの選択、ボイラ水へ加えら
れる不活性トレーサの量、及び不活性トレーサの蛍光発
光を感知するために選択された励起及び発光波長は、ボ
イラ水の基礎蛍光発光に対して少なくとも約5の比較蛍
光発光強さを提供する。もう一つの好適な実施例におい
て、安定状態の不活性トレーサ濃度CL は、少なくとも
約1ppbである。好適な実施例において、安定状態の
不活性トレーサ濃度CL は、少なくとも約1ppbであ
り、安定状態の不活性トレーサの濃度CH は約200p
pm以下である。不活性トレーサは、好ましくは、モノ
スルホン化ナフタリン、ジスルホン化ナフタリン、トリ
スルホン化ナフタリン、スルホン化ピレン、又はそれら
の水溶性塩であり、特に2−ナフタリンスルホン酸、
1,5−ナフタリンジスルホン酸、又は1,3,6,8
−ピレンテトラスルホン酸である。もう一つのさらに好
適な実施例において、安定状態の不活性トレーサ濃度C
L は約5ppbから約7ppmまでである。
【0069】不活性トレーサは、好ましくは、ボイラ内
の既知の濃度CI における給水の成分としてボイラ内へ
供給される。さらに好適な実施例において、平均サイク
ル値CF /CI は、給水及び排水の不活性トレーサの平
均濃度によって決定され、このサイクル値はボイラ操作
のための標準サイクル値と比較され、この決定されたサ
イクル値が標準操作サイクル値でないならば、排水量が
変更される。
【0070】本発明のためのボイラ内の不活性トレーサ
濃度は、ボイラ水サンプル内の濃度によって測定され、
この測定は一般的にサンプルがボイラから抜き取られた
後に行われ、このサンプルは、通常排水管又は他の場所
から取られたかにかかわらず、広い排水の定義内であ
る。用語”通常排水”は、漏れによるボイラからの水損
失を除くが、不活性トレーサ濃度を監視する水流を含
み、この水流はボイラからの不純物を除去するために設
定された排水流の一部又はそれからの分岐流れである。
【0071】本発明は、不活性トレーサが利用されるボ
イラ又はボイラ装置を使用する全ての産業に適用可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボイラ、給水管、蒸気管、及び排水管を有する
ボイラ装置の概略図である。
【図2】ボイラ内の不活性トレーサ及びボイラ給水を連
続的に監視するための装置の概略図である。
【図3】特定実施におけるボイラのサイクルの連続監視
記録のグラフである。
【図4】ボイラのサイクル値が適当であるかどうかを証
明するための特定連続記録出力のグラフである。
【符号の説明】
10…ボイラ装置 12…ボイラ 14…給水管 16…蒸気管 18…排水管 20…給水弁 22…排水弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロジャー ダブリュ.フォーイー アメリカ合衆国,イリノイ 60187,ウ ィートン,トンプソン ドライブ 187 (72)発明者 ジェームズ アール.マクドナルド アメリカ合衆国,イリノイ 60614,シ カゴ,ノース バーリング 2517 (72)発明者 ニコラス ジェイ.フリボンドー アメリカ合衆国,イリノイ 60564,ネ イパービル,オコント コート 1304 (56)参考文献 特開 昭59−125036(JP,A) 特開 平2−310439(JP,A) 米国特許5041386(US,A)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気がボイラへ供給される給水からボイ
    ラ内で発生され、前記給水がボイラ水へ不純物を導き、
    前記ボイラ内の前記ボイラ水における前記不純物の濃度
    が、ボイラ水の補給としてのさらなる給水を供給する一
    方で、排水としてボイラ水の一部を排出することにより
    減少されるボイラ装置からの漏れ判定方法であって、前
    記ボイラは濃度サイクル値を有し、前記濃度サイクル値
    は、安定状態の前記排水における不活性成分の濃度平均
    値CF を前記給水の前記不活性成分の濃度CI で除算し
    たものであり、前記ボイラ装置において漏れのない安定
    状態における前記ボイラ内の前記不活性成分の濃度にお
    いて、前記濃度平均値CF より大きな上側濃度CH と、
    前記濃度CI 及び前記濃度平均値CF の間の下側濃度C
    L との間のサイクル濃度変動がもたらされ、前記漏れ判
    定方法が、 前記濃度CI をもたらすために、十分な割合で前記ボイ
    ラ水に加えられた不活性トレーサを前記不活性成分とし
    て使用することと、 前記ボイラ水における不活性トレーサ濃度と同等な安定
    状態における前記ボイラ内の前記不活性トレーサの特性
    を感知することと、 前記特性を前記ボイラ水における前記不活性トレーサ濃
    度と同等な値へ変換することと、 前記ボイラ水における前記不活性トレーサの前記サイク
    ル濃度変動を任意に記録することと、 前記サイクル濃度変動におけるボイラ水の漏れに一致す
    る変化を表す差異指標の検出で前記ボイラ装置からの漏
    れを判定すること、とを有するボイラ装置からの漏れ判
    定方法。
  2. 【請求項2】 前記差異指標は、設定期間内で前記上側
    濃度CH に達しない前記ボイラ内の不活性トレーサ濃度
    であり、前記設定期間は、前記サイクル濃度変動の少な
    くとも約1サイクルである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記差異指標は、前記不活性トレーサの
    前記下側濃度CL より小さな設定値を有する前記ボイラ
    内の不活性トレーサ濃度である請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記設定値は、前記下側濃度CL の95
    パーセント以下である請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記差異指標は、設定期間内で前記上側
    濃度CH に達しない前記ボイラ内の不活性トレーサ濃度
    であり、前記ボイラは排水量を調整するために開閉され
    る排水弁を有し、前記設定期間は、前記排水弁の閉弁か
    ら前記排水弁の通常時の再開弁までの期間である請求項
    1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ボイラ装置は、前記ボイラ内に蓄積
    された指標成分に依存して排水量を調整する常時開排水
    弁を有し、前記ボイラ内の前記不活性トレーサ濃度が前
    記不活性トレーサの前記下側濃度CL より小さな値を有
    する時に、前記常時開排水弁は前記不活性トレーサの前
    記濃度に応じて閉弁され、トレーサ測定装置が前記常時
    開排水弁の上流側に設置され、前記差異指標は、前記ト
    レーサ測定装置がトレーサ濃度を測定する一方で前記常
    時開排水弁の下流側の流量計が流れを検出しないことで
    ある請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ボイラ装置は、前記ボイラ内の前記
    不活性トレーサの濃度に依存して排水量を調整する常時
    開排水弁を有し、前記差異指標は、前記常時開排水弁は
    閉弁され又は前記常時開排水弁の下流側で排水流れが存
    在しない時に、前記ボイラ内の前記不活性トレーサの濃
    度が前記不活性トレーサの前記下側濃度CL と同等な値
    となることである請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ボイラ装置は、前記ボイラ内に蓄積
    されるいくつかの指標成分に依存して排水量を調節する
    常時開排水弁を有し、前記ボイラ内の前記不活性トレー
    サの濃度が前記不活性トレーサの前記下側濃度CL と同
    等な値より小さな値を有する時に、前記常時開排水弁は
    前記不活性トレーサの前記濃度に応じて閉弁され、トレ
    ーサ測定装置が前記常時開排水弁の下流側に設置され、
    前記差異指標は、前記トレーサ測定装置がトレーサ濃度
    を測定しないことである請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 蒸気がボイラへ供給される給水からボイ
    ラ内で発生され、前記給水がボイラ水へ不純物を導き、
    前記ボイラ内の前記ボイラ水における前記不純物の濃度
    が、ボイラ水の補給としてのさらなる給水を供給する一
    方で、排水としてボイラ水の一部を排出することにより
    減少されるボイラ装置からの漏れ判定方法であって、前
    記ボイラは濃度サイクル値を有し、前記濃度サイクル値
    は、安定状態の前記排水における不活性成分の濃度平均
    値CF を前記給水の前記不活性成分の濃度CI で除算し
    たものであり、前記ボイラ装置において漏れのない安定
    状態における前記ボイラ内の前記不活性成分の濃度にお
    いて、前記濃度平均値CF より大きな上側濃度CH と、
    前記濃度CI 及び前記濃度平均値CF の間の下側濃度C
    L との間のサイクル濃度変動がもたらされ、前記漏れ判
    定方法が、 前記濃度CI をもたらすために、十分な割合で前記ボイ
    ラ水に加えられた不活性トレーサを前記不活性成分とし
    て使用することと、 前記ボイラ水における不活性トレーサ濃度と同等な安定
    状態における前記ボイラ内の前記不活性トレーサの特性
    を感知することと、 前記特性を前記ボイラ水における前記不活性トレーサ濃
    度と同等な値へ変換することと、 前記ボイラ水における前記不活性トレーサの前記サイク
    ル濃度変動を任意に記録することと、 蒸気負荷、給水量、及び排水量の間の不均衡が検出され
    ると同時に、前記不活性トレーサの前記下側濃度CL
    り小さな前記ボイラ内の不活性トレーサの濃度又は少な
    くとも前記サイクル濃度変動の約1サイクル内で前記上
    側濃度CH に達しない前記ボイラ内の不活性トレーサの
    濃度の検出で前記ボイラ装置からの漏れを判定するこ
    と、とを有するボイラ装置からの漏れ判定方法。
  10. 【請求項10】 前記不均衡は、前記蒸気負荷と前記給
    水量との間の不適当な関係によって検出される請求項9
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記不均衡は、不適当な前記排水量に
    よって検出される請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記不活性トレーサは配合製品の成分
    として前記ボイラ水に加えられ、前記ボイラ水における
    前記不活性トレーサの濃度と同等な値は、前記配合製品
    の濃度である請求項1又は9に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記不活性トレーサは蛍光性であり、
    前記不活性トレーサの前記特性は、前記不活性トレーサ
    の蛍光発光強さである請求項1又は9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記不活性トレーサの選定、前記ボイ
    ラ水へ加えられる前記不活性トレーサの量、及び前記不
    活性トレーサの蛍光発光を感知するために選択された励
    起及び発光波長は、前記ボイラ水の基礎蛍光発光に対し
    て少なくとも約5の前記不活性トレーサの相対蛍光発光
    強さを提供する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記安定状態における前記不活性トレ
    ーサの前記下側濃度CL は少なくとも約1ppbである
    請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記安定状態における前記不活性トレ
    ーサの前記下側濃度CL は少なくとも約1ppbであ
    り、前記安定状態における前記不活性トレーサの前記上
    側濃度CH は約200ppm以下である請求項13に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 前記安定状態における前記不活性トレ
    ーサの前記下側濃度CL は約5ppbから約7ppmま
    でである請求項13に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記不活性トレーサは、モノスルホン
    化ナフタリン、ジスルホン化ナフタリン、トリスルホン
    化ナフタリン、スルホン化ピレン、又はそれらの水溶性
    塩である請求項13に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記不活性トレーサは、2−ナフタリ
    ンスルホン酸又は1,5−ナフタリンジスルホン酸の水
    溶性塩である請求項13に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記不活性トレーサは、1,3,6,
    8−ピレンテトラスルホン酸の水溶性塩である請求項1
    3に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記不活性トレーサは、前記濃度CI
    の前記給水の成分として前記ボイラ内へ供給される請求
    項1又は9に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記濃度サイクル値CF /CI は、前
    記給水及び排水における前記不活性トレーサの平均濃度
    によって決定され、前記濃度サイクル値は前記ボイラの
    操作のための標準操作サイクル値と比較され、前記濃度
    サイクル値が前記標準操作サイクル値でないならば、排
    水量又は不活性トレーサの投与量が変更される請求項2
    1に記載の方法。
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