JP3117909B2 - 脂肪族ポリエステルフィルム - Google Patents
脂肪族ポリエステルフィルムInfo
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Description
ルフィルムに関する。詳しくは、成形性が良好な脂肪族
ポリエステル樹脂からなる機械的特性に優れたフィルム
に関する。
認められており、その特徴を生かして繊維、成型品、シ
ートやフィルムに使用することが期待されている。
脂肪族ポリエステルの成形性について研究を行っていた
ところ、脂肪族ポリエステルは融点と熱分解温度が比較
的接近しており、成形に際しては精密な温度管理が必要
となることがわかった。例えば、ポリヒドロキシ酪酸の
融点177℃に対して、熱分解温度は約200℃、ま
た、ポリ乳酸の融点180℃に対して、熱分解温度は約
200℃であり、成型時の温度管理に多大な労力を必要
とする。
て、脂肪族ポリエステルの融点および熱分解温度の影響
について考察した文献はいままでなかった。
点を解決し、精密な温度管理をすることなく簡便な脂肪
族ポリエステル樹脂の成形で得られるフィルムでかつ、
機械的特性に優れた脂肪族ポリエステル樹脂からなるフ
ィルムを提供することを目的とする。
状に鑑み、前記問題点を解決すべく鋭意検討を行った結
果、空気中における熱重量分析での減量開始温度と示差
走査熱量計測定による融点との差が100℃以上である
数平均分子量が10000〜100000の脂肪族ポリ
エステル樹脂からなるフィルムであって、特定の機械的
強度を有するフィルムを開発することにより上記の目的
を達成した。
均分子量が10000〜100000の、(B)空気中
における熱重量分析での減量開始温度と示差走査熱量計
測定による融点の差が100℃以上である脂肪族ポリエ
ステル樹脂からなるフィルムであって、(C)該フィル
ムの引張破断強度が100kgf/cm2以上で、かつ該フィ
ルムの引張弾性率が10〜30000kgf/cm2であるこ
とを特徴とする。
は、一般的な熱分析計、例えば島津製作所製TGA−4
0型のような熱重量測定装置による空気中での測定にお
いて、図1で示されるように10℃/分で昇温した際の
接線A、Bの交点で表される温度である。また、示差走
査熱量計測定による融点とは、一般的な熱分析計例えば
セイコー電子工業社製SSC5200型のような示差走
査熱量計による窒素気流中での測定において、図2で示
されるように、6℃/分で昇温した際の吸熱のピーク値
で表される点である。
特に限定されず、一般的に言われる厚さ0.25mm以下
のフィルムおよび厚さ0.25mm以上のシートを含むも
のである。
均分子量が10000〜100000であることが必須
の要件であるが、好ましくは25000〜80000、
更に好ましくは40000〜70000である。脂肪族
ポリエステル樹脂をフィルム、シートとして利用するに
は数平均分子量が少なくとも10000以上必要であ
る。これよりも低くなると脆かったり、延伸できないな
ど工業的に問題があり、鎖延長剤と反応させて高分子量
化することも可能であるが、工程が多段階になったり、
使用した鎖延長剤がフィルムのフィッシュアイの原因に
なったりして工業的に不利である。熱的な劣化や強度な
どを考慮すると脂肪族ポリエステル樹脂の数平均分子量
は25000以上が好ましく、40000以上が更に好
ましい。また、数平均分子量を100000以上にする
には反応に長時間要し、工業的に不利である。長時間反
応することで分解等により生成する揮発分が多くなるの
で、数平均分子量は100000以下であり、8000
0以下が好ましく、70000以下が更に好ましい。
樹脂は、前記減量開始温度と融点の差が100℃以上で
あることが必須の要件であり、好ましくは150℃以上
である。前記温度差が、100℃未満の場合は、成形に
際して精密な温度管理が必要となり、工業的に非常に不
利となる。
方法は特に限定されないが、通常脂肪族ポリエステル樹
脂を得る方法としては、 (i)多塩基酸(あるいはそのエステル)とグリコール
を重縮合する方法 (ii)ヒドロキシカルボン酸(あるいはそのエステ
ル)を重縮合する方法 (iii)環状酸無水物と環状エーテルを開環重合する
方法 (iv)環状エステルを開環重合する方法 等が挙げられる。
は、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、オクタデカ
ンジカルボン酸、ダイマー酸あるいはそれらのエステル
等が挙げられ、グリコールとしては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4ーブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、デカメチレングリコール等が挙げられる。ま
た、グリコール成分の一部としてポリオキシアルキレン
グリコールを使用することも可能であり、例えばポリオ
キシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシテトラメチレングリコールおよびこれ
らの共重合体が例示される。これらのうちで、得られる
ポリエステルの融点、生分解性、経済性を考慮すると、
前記炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸成分と炭素数2
〜4の脂肪族グリコール成分との組み合せが好ましく、
コハク酸とエチレングリコール及び/またはコハク酸と
1,4ーブタンジオールの組合せがさらに好ましい。
(i)の方法による脂肪族ポリエステル樹脂の製造に際
しては、多塩基酸(あるいはそのエステル)成分および
グリコール成分の全量を初期混合し反応させてもよく、
または反応の進行にともなって分割して添加してもさし
つかえない。重縮合反応としては通常のエステル交換法
またはエステル化法さらには両方の併用によっても可能
であり、また必要により反応容器内を加圧または減圧に
することにより重合度を上げることができる。エステル
交換反応には通常、少量の触媒を用いる必要がある。触
媒としては、通常用いられているものであれば特に制限
はないが、Ti、Ge、Zn、Fe、Mn、Co、Z
r、Hf、V、Ir、La、Ce、Li、Ca、Mg、
Sn、Ba、Ni等の有機金属化合物、有機酸塩、金属
アルコキシド、金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、リ
ン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物が挙げられる。触媒の
使用量は、通常得られる脂肪族ポリエステル樹脂100
重量部に対して、0.001〜5重量部であり、このま
しくは0.01から0.5重量部である。
ルボン酸としては、例えばグリコール酸、乳酸、3−ヒ
ドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシ−2、2−ジメ
チルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−3−メチル−酪
酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシ吉草酸、3−
ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキ
シ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、クエン酸、リン
ゴ酸あるいはそれらのエステル等が挙げられる。重縮合
反応としては通常のエステル交換法またはエステル化法
さらには両方の併用によっても何らさしつかえなく、ま
た必要により反応容器内を加圧または減圧にすることに
より重合度を上げることができる。
物としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水
シトラコン酸、等が挙げられる。環状エーテルとして
は、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、シ
クロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロロ
ヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、テトラヒドロフラン、オキセパン、1,
3−ジオキソランなどが挙げられる。これらのうちで、
得られるポリエステルの融点、生分解性、経済性を考慮
すると、無水コハク酸を主成分とする環状酸無水物と、
エチレンオキシドを主成分とする環状エーテルとの組み
合せが好ましく、無水コハク酸とエチレンオキシドとの
組合せがさらに好ましい。開環重合は公知の開環重合触
媒を用い、溶媒中での重合や塊状重合等の方法により行
うことができる。
としては、例えばβ−プロピオラクトン、β−メチル−
β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプ
ロラクトン、グリコリド、ラクチドなどが挙げられる。
開環重合は公知の開環重合触媒を用い、溶媒中での重合
や塊状重合等の方法により行うことができる。
方法のなかで比較的短い時間で工業的に効率よく製造で
きる方法としては、(iii)の環状酸無水物と環状エ
ーテルを開環重合する方法が好ましい。以下、(ii
i)の環状酸無水物と環状エーテルの開環重合による方
法についてさらに詳しく説明する。
酸無水物は、これまで単独重合しないことが知られてい
た。このような単独重合しない環状酸無水物に対し、重
合触媒の存在下に環状エーテルを逐次的に添加して重合
させることによって、実質的に酸成分とアルコール成分
が交互共重合したポリエステルが短時間で生成させ得
る。
により行うことができる。溶媒中での重合では環状酸無
水物は溶媒に溶解させて用い、塊状重合では環状酸無水
物を溶融させてから本発明に用いる。
行うことができ、その際使用される溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n
−ヘキサン、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロエタ
ンなどの不活性溶媒をあげることができる。
ポリエステルを開環重合する際に使用するものを用い
る。例えばテトラメトキシジルコニウム、テトラエトキ
シジルコニウム、テトラ−iso−プロポキシジルコニ
ウム、テトラ−iso−ブトキシジルコニウム、テトラ
−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−t−ブトキシジ
ルコニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プ
ロポキシアルミニウム、トリ−iso−プロポキシアル
ミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−i
so−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシ
アルミニウム、モノ−sec−ブトキシ−ジ−iso−
プロポキシアルミニウム、エチルアセトアセテートアル
ミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エ
チルアセトアセテート)、テトラエトキシチタン、テト
ラ−iso−プロポキシチタン、テトラ−n−プロポキ
シチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−se
c−ブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、ト
リ−iso−プロポキシガリウム、トリ−iso−プロ
ポキシアンチモン、トリ−iso−ブトキシアンチモ
ン、トリメトキシボロン、トリエトキシボロン、トリ−
iso−プロポキシボロン、トリ−n−プロポキシボロ
ン、トリ−iso−ブトキシボロン、トリ−n−ブトキ
シボロン、トリ−sec−ブトキシボロン、トリ−t−
ブトキシボロン、トリ−iso−プロポキシガリウム、
テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニ
ウム、テトラ−iso−プロポキシゲルマニウム、テト
ラ−n−プロポキシゲルマニウム、テトラ−iso−ブ
トキシゲルマニウム、テトラ−n−ブトキシゲルマニウ
ム、テトラ−sec−ブトキシゲルマニウム、テトラ−
t−ブトキシゲルマニウムなどの金属アルコキド;五塩
化アンチモン、塩化亜鉛、臭化リチウム、塩化すず(I
V)、塩化カドミウム、三フッ化ホウ素ジエチルエーテ
ルなどのハロゲン化物;トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライド、トリ−iso−
ブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム;ジメ
チル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛などのア
ルキル亜鉛;トリアリルアミン、トリエチルアミン、ト
リ−n−オクチルアミン、ベンジルジメチルアミンなど
の三級アミン;リンタングステン酸、リンモリブデン
酸、ケイタングステン酸などのヘテロポリ酸およびその
アルカリ金属塩;酸塩化ジルコニウム、オクチル酸ジル
コニール、ステアリン酸ジルコニール、硝酸ジルコニー
ルなどのジルコニウム化合物等が挙げられ、中でもオク
チル酸ジルコニール、テトラアルコキシジルコニウム、
トリアルコキシアルミニウム化合物が特に好ましい。重
合触媒の使用量には特に制限はないが、通常環状酸無水
物および環状エーテルの合計量に対して0.001〜1
0重量%である。重合触媒の添加方法は環状酸無水物に
添加しておいてもよく、環状エーテルのように逐次添加
してもよい。
反応する温度であれば特に制限はないが、10〜250
℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは10
0〜150℃である。反応に際して、反応容器内の圧力
は反応温度および溶媒の有無や溶媒の種類によって異な
るが、環状エーテルの逐次的な添加による圧力の上昇に
伴う未反応環状エーテルの増加は、反応生成物中のポリ
エーテル成分を増やすことになり好ましくない。したが
って、反応容器内の圧力は常圧〜50kgf/cm2が好まし
く、より好ましくは常圧〜15kgf/cm2 となるように環
状エーテルを添加する。
100重量部に対し1時間あたり環状エーテルを3〜9
0重量部が好ましく、より好ましくは5〜50重量部の
割合で行なう。環状エーテルの添加速度が下限の3重量
部より遅い場合には、反応が長時間となり生産性が低下
するなど工業的に好ましくない。また、上限の90重量
部より速い場合には、反応生成物中のポリエーテル成分
が増加して融点の低いポリエステルしか得られなくな
る。なお、環状エーテルの逐次添加とは、環状エーテル
を一括して添加しないことであり、連続的に滴下する方
法や多段階に分割して断続的に添加する方法のいずれで
もよい。好ましくは添加量が経時的に大きく変動しない
ように連続的に添加するのがよい。
ーテルの反応比率は、これらのモル比で40/60〜6
0/40の比率となるようにするのが好ましく、残存環
状酸無水物およびポリエステルの末端カルボキシル基が
ポリエステルの物性を低下させることを考慮すると環状
エーテルを過剰に添加するために40/60〜49/5
1の比率となるようにするのがさらに好ましい。このよ
うにすることにより、ポリエステルの末端カルボキシル
基の50%未満がカルボキシル基となり、耐熱性が向上
する。この比率の範囲をはずれると、未反応モノマーが
増大して収率が低下することがある。本発明で前記モル
比を考慮して決定した所定量の環状エーテルを逐次添加
し終わった後、前記反応温度で重合を継続して熟成する
のが好ましい。熟成反応後に重合系から生成したポリエ
ステルを分離すればよい。
等のいずれの方法によって得られたポリエステルも数平
均分子量が10000よりも低い場合、さらにエステル
交換反応で高分子量化しても良い。
要に応じて他の成分、例えば結晶核剤、顔料、染料、耐
熱剤、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、安定
剤、充填剤、強化材、難燃剤、可塑剤、他の重合体を本
発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
テル樹脂からなるフィルムであり、その厚みについては
特に限定されず、一般的に言われる厚さ0.25mm以下
のフィルムおよび厚さ0.25mm以上のシートを含むも
のである。
に限定されないが、例えば前記脂肪族ポリエステル樹脂
を通常のインフレーション法、Tダイ法にて溶融混練し
押し出して得ることができる。この際、通常の条件で成
形して何ら問題はないが、インフレーション法の場合、
成形温度としては押し出し機のシリンダーおよびダイス
の温度が105〜270℃、ブロー比0.5〜10とす
ることにより、厚さ0.25mm以下のフィルムを得るこ
とができる。また、Tダイ法の場合、成形温度としては
押し出し機のシリンダーおよびダイスの温度が105〜
270℃とすることにより、厚さ0.25mm以下のフィ
ルムおよび厚さ0.25mm以上のシートを得ることがで
きる。
強度が100kgf/cm2以上で、かつ引張弾性率が10〜
30000kgf/cm2、好ましくは1000〜15000k
gf/cm2であることが必須の要件である。引張破断強度が
100kgf/cm2以上であることは一般的なフィルムまた
はシートとして十分に実用に耐えられるものである。一
方、100kgf/cm2未満の場合、重量物の包装などには
使用できないなど、利用価値はかなり低下する。また、
引張弾性率が10kgf/cm2未満の場合、適度な腰がなく
なり取り扱いにくい。引張弾性率が30000kgf/cm2
を超える場合、柔軟性がなくなり包装材料等として用い
られず実用的でない。
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。なお、例中の部は重量部を表わす。実施例で実施
した評価方法は以下の通りである。結果をまとめて表1
に示した。
グラフを用いてポリスチレン換算の数平均分子量を測定
した。
作所製TGA−40型)を用いた。空気中で脂肪族ポリ
エステル樹脂50mgを10℃/分で昇温した。この時
の接線の交点を求めることにより減量開始温度を測定し
た。
SC5200型)を用いた。窒素雰囲気中で脂肪族ポリ
エステル樹脂20mgを融点以上に加熱して完全に溶融
させてから、−50℃に急冷した後、6℃/分の速度で
昇温した。この時の吸熱ピークを測定することにより融
点を求めた。
(A法)に準じて引張破断強度、引張弾性率を測定し
た。
m2、2分間の条件で圧縮成形機により厚さ200ミクロ
ンのフィルムを作成し、得られたフィルムを土壌を仕込
んだプランター中に埋設して、一日一回散水し23℃、
相対湿度65%の恒温恒湿室中に保存し、100日後の
外観変化を観察した。
御旅町で採取したもの、腐葉土を3:1:3の割合で混
合したものを使用した。
た無水コハク酸500.0部およびオクチル酸ジルコニ
ール3.68部を加え、窒素置換を行った。次いで撹拌
下にオートクレーブを徐々に130℃まで昇温して無水
コハク酸を溶融し、同温度でオートクレーブ内の圧力を
4.0〜6.5kgf/cm2 に維持しながら、酸化エチレン
231.1部を1時間あたり58部の添加速度で4.0
時間にわたって連続的に導入した。酸化エチレン導入後
130℃で1.0時間熟成反応を行ってから系を常温に
もどすことにより、重合生成物を得た。GPC測定によ
る数平均分子量は36000、DSCによる融点は10
3.4℃であった。
攪拌装置、窒素導入管を付した50ミリリットルのセパ
ラブルフラスコに加え、窒素置換を3回おこなった後、
窒素気流中、ドライアイス−メタノールに浸したトラッ
プを備えた真空ポンプで0.9〜1.1mmHgの減圧
下、温度240℃の条件で1.5時間反応させ、脂肪族
ポリエステル樹脂(1)を得た。GPC測定による数平
均分子量は68000、DSC測定による融点は、10
3.1℃、熱重量測定装置による減量開始温度は28
2.8℃であった。
68部をテトラ−t−ブトキシジルコニウム3.70部
に代えた他は実施例1と同様にして、脂肪族ポリエステ
ル樹脂(2)を得た。GPC測定による数平均分子量は
65000、DSCによる融点は103.5℃、熱重量
測定装置による減量開始温度は279.3℃であった。
−メタノールに浸したトラップを備えたウィグリュー分
留管及びガス導入管を付した三つ口フラスコに、コハク
酸519.6部、エチレングリコール286.8部およ
びチタンテトライソプロポキシド0.0772部を入
れ、オイルバス中に浸した。オイルバスを昇温し、窒素
をゆっくり流し、温度182〜200℃、常圧〜3.0
mmHgの減圧度で7時間要して生成する水と過剰のエチレ
ングリコールを留去し、数平均分子量9700のポリエ
ステルを得た。引き続き、温度200〜223℃、3.
0mmHgの減圧度で3時間15分要して生成するエチレン
グリコールを留去し、数平均分子量19200のポリエ
ステルを得た。次いで、得られたポリエステル50.7
8部を温度計、攪拌装置、窒素導入管を付した50ミリ
リットルのセパラブルフラスコに加え、窒素置換を3回
おこなった後、窒素気流中、ドライアイス−メタノール
に浸したトラップを備えた真空ポンプで0.9〜1.5
mmHgの減圧下、温度220℃の条件で4.5時間反
応させ、脂肪族ポリエステル樹脂(3)を得た。GPC
測定による数平均分子量は59500、DSC測定によ
る融点は、102.0℃、熱重量測定装置による減量開
始温度は282.5℃であった。
00000)のDSCによる融点は176.3℃、熱重
量測定装置による減量開始温度は200.8℃であっ
た。
離れている脂肪族ポリエステル樹脂を使用しているた
め、樹脂のフィルム成形の際に特に精密な温度管理が必
要なく、簡便に得られる。
れ、かつ機械的特性に優れた実用的なフィルムである。
の包装材料や日用雑貨品等に有効に使用できる。
(1)の熱重量測定チャートである。
(1)のDSCチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】空気中における熱重量分析での減量開始温
度と示差走査熱量計測定による融点との差が100℃以
上である数平均分子量が40000以上100000以
下の、炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸成分と、炭素
数2〜4の脂肪族グリコール成分とから鎖延長剤を用い
ることなく得られた脂肪族ポリエステル樹脂からなる、
インフレーション法またはTダイ法にて成形温度105
〜270℃の条件で成形されたフィルムであって、該フ
ィルムの引張破断強度が100kgf/cm2 以上で、かつ該
フィルムの引張弾性率が1000〜15000 kgf/cm2
であることを特徴とする脂肪族ポリエステルフィルム。 - 【請求項2】空気中における熱重量分析での減量開始温
度と示差走査熱量計測定による融点との差が100℃以
上である数平均分子量が10000以上100000以
下の、環状酸無水物と、環状エーテルとを開環共重合し
て得られた脂肪族ポリエステル樹脂からなる、インフレ
ーション法またはTダイ法にて成形温度105〜270
℃の条件で成形されたフィルムであって、該フィルムの
引張破断強度が100kgf/cm 2 以上で、かつ該フィルム
の引張弾性率が1000〜15000kgf/cm 2 であるこ
とを特徴とする脂肪族ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】前記脂肪族ポリエステル樹脂が、無水コハ
ク酸と、酸化エチレンとを開環共重合して得られたもの
であることを特徴とする請求項2記載の脂肪族ポリエス
テルフィルム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP9272996A JP3117909B2 (ja) | 1995-04-18 | 1996-04-15 | 脂肪族ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7-92761 | 1995-04-18 | ||
JP9272996A JP3117909B2 (ja) | 1995-04-18 | 1996-04-15 | 脂肪族ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093212A JPH093212A (ja) | 1997-01-07 |
JP3117909B2 true JP3117909B2 (ja) | 2000-12-18 |
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ID=26434103
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-
1996
- 1996-04-15 JP JP9272996A patent/JP3117909B2/ja not_active Expired - Lifetime
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