JP3117489U - 盗難防止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】自転車等の乗り物の荷かごに収容された荷物がひったくり被害に遭うことを有効に防止すると共に、取り付け及び取り外しが容易で、かつ簡易な構成で安価に製造できる盗難防止具を提供する。
【解決手段】盗難防止具1は、乗り物に備えられた荷かご50の開口部に架渡されるように荷かごに巻回され、荷かごに収容された荷物60のひったくりを防止するものであって、伸縮性及び可撓性を有する帯部2と、帯部2の一端側に設けられた鉤部3と、帯部2の他端側に設けられ、鉤部3を引き掛けて掛止させる環状部5とを具備する。
【選択図】図2

Description

本考案は、盗難防止具に関するものであり、特に、自転車や原動機付き自転車等の荷かごに入れた荷物がひったくり被害に遭うことを防止するための使用に適した盗難防止具に関するものである。
一般に、自転車や原動機付き自転車等の乗り物には、ハンドルの前方や後部車輪の上方の荷台に、荷物を収容するための荷かごが取り付けられているものが多い。このような荷かごの中に入れておいた荷物が、走行中に追い抜きざまに、或いはすれ違いざまに持ち去られる、いわゆるひったくりの被害が多く発生している。そのため、従来では、荷物を紐で荷かごに縛り付け、或いは、荷物の上から荷かごにネットを被せる等の自衛手段を取る人もあった。また、荷物がむき出しになることを防止する目的で、蓋付きのボックス容器等も市販されている。
しかしながら、自転車等から乗り降りする度ごとに、紐で荷物を荷かごに縛り付け、それを取り外したり、ネットを被せるための複数の留め具を取り付けたり取り外したりすることは、手間も時間もかかり、これを面倒に感じる人も多かった。また、蓋付きのボックス容器を、既存の荷かごと取り替えるのは大掛かりであった。加えて、かかるボックス容器を購入し、自転車や原動機付き自転車ごとに備えることは、費用も嵩むという問題もあった。
そこで、本考案は上記の実情に鑑み、自転車等の乗り物の荷かごに収容された荷物がひったくり被害に遭うことを有効に防止すると共に、取り付け及び取り外しが容易で、かつ簡易な構成で安価に製造できる盗難防止具を提供することを課題とするものである。
本考案に係る盗難防止具は、「乗り物に備えられた荷かごの開口部に架渡されるように前記荷かごに巻回され、前記荷かごに収容された荷物のひったくりを防止する盗難防止具であって、伸縮性及び可撓性を有する帯部と、該帯部の一端側に設けられた鉤部と、前記帯部の他端側に設けられ、前記鉤部を引き掛けて掛止させる環状部とを」具備して構成されている。
荷かごは、一般に自転車や原動機付き自転車等の前輪の上部や、後輪の上部の荷台に備えられている、上方に開口したかご状の容器であり、例えば、金属や樹脂等により形成された網状や格子状の側面を有するものを挙げることができる。かかる荷かごを備える乗りものとしては、二輪または三輪の自転車、原動機付き自転車、電動補助自転車等を例示することができる。
帯部は、可撓性及び伸縮性を有するものであり、伸縮性を有する部分と有しない部分との接合により帯部の全体として伸縮性を発揮するものであっても、帯部の全ての部分において伸縮性を有するものであってもよい。例えば、帯状のゴム部材の端部に、布製の帯や化学繊維製のベルトを接合して形成することができ、このような接合は、縫着や接着、ビス状の留め具による留め付けにより行うことができる。或いは、帯状のゴム部材によって一体的に帯部を形成することもできる。帯部の長さは、帯部を荷かごの底面及び側面に沿うように巻き付けた上で荷かごの開口部に架け渡し、後述の鉤部を環状部に掛止させる際に、帯部が伸張させられた状態となる長さであれば特に限定されない。
鉤部は、金属や樹脂によりS字状、C字状、コ字状等に形成されたフックを例示することができる。このような鉤部は帯部の一端側に取り付けられるが、この取り付けは、帯部に対して直接取り付けるものであっても、取り付け用の部材を介して帯部に取り付けられるものであってもよい。例えば、帯部の端部に筒状に形成された部材を接合し、ここに鉤部を取り付けることができる。或いは、切断され難いナイロン製の糸等を使用し、鉤部の周面に沿ってかがるように帯部に取り付けることもできる。また、鉤部の断面径より僅かに大きな孔を帯部に設け、そこに鉤部の一端を挿通することにより取り付けることもできる。
環状部は、鉤部の先端を引き掛けて掛止させるものであれば、その構成は特に限定されない。例えば、布製の帯や化学繊維製のベルトを折り返して環状にし、その両端を帯部に接合したものにより構成することができる。或いは、帯部の一端をその長手方向に折り返して縫着または接着することにより、環状に形成したもとすることができる。或いは、金属製や樹脂製のリング部材を使用し、帯部に対して直接的または間接的に取り付けられるものとすることができる。
従って、本考案によれば、帯部が荷かごの開口部に架渡されるように、荷かごの底面から側面にかけて巻き付け、鉤部を環状部に引き掛けるのみの極めて簡単な操作により、盗難防止具を荷かごに取り付けることができる。その際、帯部の有する可撓性及び伸縮性により、帯部は荷かごの形状にぴったりフィットして固定される。また、帯部の伸縮性を利用して鉤部を少し引張り、その先端を環状部から抜け出させるのみの簡単な操作で環状部への鉤部の掛止を解除することができる。すなわち、鉤部と環状部の組み合わせによる掛止機構を採用したことにより、本考案の盗難防止具の荷かごに対する取り付け及び取り外しが、極めて容易なものとなる。
更に、帯部の両端を結合させるための構成を鉤部と環状部との組み合わせにしたことにより、その結合が極めて安定したものとなる。すなわち、帯部の両端を雌雄のホックや面ファスナー等で係合させることも考えられるが、このような場合、帯部が引張られた際に容易にその係合が外れてしまう恐れがある。これに対し、本考案では、鉤部と環状部との組み合わせによる引き掛けによる掛止であるため、鉤部と環状部とが夫々相反する方向に引張られた際に外れにくいだけでなく、その掛止が却ってより強固なものとなる。従って、帯部が有する伸縮性によって、鉤部と環状部とが相反する方向に引張られても、強固な掛止状態が維持される。すなわち、取り付けや取り外しの操作が極めて容易でありながら、荷かごへの取り付け状態が安定した盗難防止具となる。
また、帯部が伸縮性を有することにより、帯部は荷かごの開口部にぴんと張られた状態で架渡される。これにより、荷かご内の荷物を取り去ろうとしても、帯部が障害となって手が荷物に届きにくく、ひったくり犯罪を抑止する効果が期待できる。また、万一荷物が取り去られそうになっても、帯部が障害となり、荷物が荷かごから取り出されにくいものとなる。更に、荷物の高さが荷かごの側面より高い場合は、荷物が帯部によって荷かごの底面に向かって押し付けられるようにしっかりと固定される。加えて、荷物の一部、例えばバッグの持手部分に帯部を通した上で帯部を荷かごに取り付けることによって、荷物を荷かごに固定することができる。このように、帯部を介して荷物が荷かごに強固に固定されることにより、有効にひったくりを防止することができる。併せて、走行の振動による荷物の荷かごからの飛び出しを防止することもできる。
また、本考案の盗難防止具の主要な構成が、ある程度の幅を有する帯状であるため、従来のように紐で荷物を荷かごに縛り付ける場合と比べ、遠くからでも視認し易いものとなる。これにより、ひったくり防止策を講じていることをアピールすることができ、ひったくり行為を抑止する効果が期待される。
更に、帯部が伸縮性を有することにより、取り付け対象となる荷かごのサイズや形状の範囲が広いものとなる。これにより、既存の荷かごをそのまま利用して本考案の盗難防止具を付加的に使用することにより、経済的な負担を抑えて、有効にひったくりを防止することができる。また、荷かごに対して着脱自在であり、簡易な構成で嵩張らないため、自転車等の乗り物から離れる際に、本考案の盗難防止具を荷かごから取り外し携帯することもできる。
加えて、帯部、鉤部及び環状部という、極めて簡易な構成の盗難防止具となる。例えば、ズボンのベルトに採用されているようなワンタッチ型のバックルを使用して帯部の両端を係合させることも考えられるが、このようなバックルは構造が複雑で故障や破損の恐れがあり、製造のコストも嵩む恐れがある。これに対し、本考案は、構成がシンプルであるが故に、故障や破損が生じにくく、安価に製造することが可能となる。
更に、本考案に係る盗難防止具は、「前記鉤部は、S字状に形成されている」ものとすることができる。
従って、本考案によれば、鉤部がS字状をしているため、鉤部の両端付近で半円を超えて湾曲していることとなる。従って、鉤部の先端を環状部に引き掛けた際、半円を超えて湾曲する部分が環状部を巻き込むように引き掛けられる。そのため、例えば、鉤部がコ字形状である場合に比べて掛止が外れにくく、掛止状態が安定したものとなる。また、例えば、帯部の一端側に設けられた筒状の部分に鉤部を取り付けることとした場合、鉤部の湾曲した部分は筒状の部分から抜け落ちにくいものとなる。加えて、S字の両端は夫々逆方向を向いているため、C字形状やコ字形状のように両端が同じ方向に向いている場合に比べ、帯部の幅方向に加えられる力に対して抗しやすいものとなる。
また、本考案に係る盗難防止具は、「前記帯部は、ゴム材を織り込んでなるゴム帯で形成されたゴム帯部、及び前記鉤部を取り付けるための取付部を有し、前記環状部は、前記ゴム帯より伸縮性に劣る布地によって形成された布帯を折り返し、該布帯の両端で前記ゴム帯部の一端を挟み込むように縫着されてなり、前記取付部は、前記ゴム帯より伸縮性に劣る布地によって形成された布帯を折り返し、該布帯の両端で前記ゴム帯部の他端を挟み込むように縫着されてなると共に、前記布帯の折り返し部分を縫着して前記環状部より小径に形成された筒状部を有し、前記鉤部は、前記筒状部に取り付けられている」ものとすることができる。
ゴム帯は、例えば、手芸店等で扱われ、ズボンやスカートのウェスト部分に用いられる織りゴムを使用することができる。この織りゴムは、ゴム糸を縦糸として織り上げたもので伸縮性に富み、一般的に15mmから80mm程度の幅のものを容易に入手することができる。また、ゴム帯より伸縮性に劣る布地としては、伸縮性を有するジャージ等の編物地より、木綿糸や化学繊維により織り上げられた、伸縮性に乏しい織物地が適している。
環状部は、ゴム帯より伸縮性に劣る布地により形成された布帯を途中で折り返し、その布帯の両端でゴム帯部の一端を挟み込むように配した上で、ゴム帯と共に布帯の両端を縫着することによってループ状に形成されるものである。このように、布帯の両端でゴム帯部の端部を挟み込むように逢着することにより、ゴム帯部の端部の処理が容易となり、ゴム帯にほつれが生じにくいものとなる。加えて、ゴム帯の端部が表面に露出して荷かご等に引っ掛かることを防止することができる。
取付部は、伸縮性に劣る布地によって形成された布帯によって、ゴム帯部の環状部が設けられた端部とは反対側の端部に対して、環状部と同様に縫着されて形成される部分であり、この取付部とゴム帯部を有して帯部が構成される。取付部には、布帯の折り返し部分から若干ゴム帯部側を幅方向に逢着することにより、筒状部が形成される。この筒状部は環状部より小径に形成されるため、後述のように取り付けられる鉤部が抜け落ちにくいものとなる。なお、筒状部の径を鉤部の断面径より僅かに大きいものに設定すれば、より鉤部が抜け落ちにくいものとなるため更に好適である。なお、環状部を構成する布地と、取付部を構成する布地は、ゴム帯より伸縮性に劣る布地であれば、同素材であっても異なる素材であっても構わない。
鉤部は、上記の筒状部に取り付けられるが、この取り付けは、布帯の折り返し端に鉤部の先端を引き掛けた状態で、鉤部の輪郭に沿って布帯を縫着等することによって行うことができる。或いは、布帯の折り返し部分を縫着して予め筒状部を形成してから、ここに鉤部を挿通させることにより取り付けることもできる。
従って、本考案によれば、環状部は布地によって形成されることから、鉤部を掛止させた際に撓み、鉤部の形状に沿って変形するため、鉤部の掛止が外れにくい強固なものとなる。また、鉤部が取り付けられている筒状部は、伸縮性に乏しい布帯によって形成されるため、鉤部を環状部に掛止させた状態で帯部が引張られた際にも、筒状部の径が引き広げられることがなく、鉤部が筒状部から抜け落ちにくいものとなる。
更に、環状部が金属製や樹脂製等のリング部材であった場合は、鉤部と環状部との当接点で滑りやすく掛止状態が不安定となる恐れがあるが、本考案では布地によって環状部が構成されていることにより、両者の当接部分で滑りにくく、鉤部の掛止状態が安定する。また、環状部をリング部材とした場合は、環状部と鉤部との接触は点接触に近い局部的なものとなるのに対し、本考案では、布帯を折り返して環状部を形成していることから、鉤部がその周面に沿ってある程度の長さにわたって環状部と接触することとなる。これにより、両者の間の摩擦が大きいものとなり、環状部への鉤部の掛止が安定したものとなる。
また、環状部がリング部材であり、本考案の鉤部と同様に帯部に取り付けることとした場合、鉤部の先端の方向は帯部の幅方向に一致し、リング部材の開口方向は帯部の幅方向に直交するため、帯部にねじれが生じることとなる。これに対し、本考案では、環状部の開口方向は帯部の幅方向と一致するため、鉤部を環状部に掛止させた際に帯部にねじれが生じない。これにより、盗難防止具を荷かごへ取り付けた際、帯部が荷かごの底面或いは側面に当接する部分の全体にわたり面的に接触することとなるため、盗難防止具の荷かごへの取り付け状態がより安定したものとなる。
更に、布帯を折り返して環状部を構成することにより、金属製のリング部材等の特別な部材を別途必要としないため、構造が簡易で安価に製造できる盗難防止具となる。
加えて、本考案の盗難防止具は、「前記帯部を前記荷かごに固定すると共に、引張り操作によってその固定が解除される紐状の固定具を」具備するものとすることができる。
固定具は、帯部の両端が結合されていない状態で、本考案の盗難防止具が荷かごに対して取り付けられている状態に固定するものであり、かつ、引張り操作のみによって簡易にその固定が解除されるものである。例えば、紐状の固定具の両端を荷かごに対して結び付けて環状とし、ここに帯部を挿通させることによって盗難防止具を荷かごに固定するものとすることができる。或いは、荷かごに取り付けられている帯部に巻き付けるようにして、固定具を荷かごに縛り付けることにより、盗難防止具を荷かごに固定することができる。或いは、固定具の構成を、紐状の部材の両端に雌雄のホックや面ファスナーが取り付けられたものとし、それらの係合により帯部を挿通させて荷かごに固定するための環状を形成すると共に、引張り操作によって容易にその係合が解除されるものとすることができる。
また、固定具は、帯部に対して着脱自在なものとし、常時荷かごに取り付けられているものとすることができる。或いは、固定具が帯部に対して部分的に縫着される等により、帯部と共に荷かごに着脱自在なものとすることができる。なお、固定具は複数備えるものとすることもできる。例えば、二つの固定具を使用して帯部を荷かごに係止させることができる。或いは、帯部に対して着脱自在な固定具と、帯部に対して部分的に接合された固定具とを組み合わせて使用することもできる。
従って、本考案によれば、鉤部の環状部への掛止が解除されている状態において、盗難防止具が荷かごから外れ、落下することを防止することができる。これにより、荷かごから荷物を取り出して自転車等から離れるときも、本考案の盗難防止具を荷かごに付けたままにしておくことができる。また、固定具を備えることにより、鉤部を荷かごに引き掛けて帯部の一端を荷かごに係止させた際に、帯部の環状部側が垂れ下ることを防止することができる。これにより、荷かごに荷物が収容されない状態で、盗難防止具を荷かごに固定したまま走行したとしても、帯部が車輪に巻き込まれる危険を回避することができる。加えて、荷かごに荷物を出し入れする際に、鉤部の環状部への掛止及び掛止の解除の操作に専念でき、盗難防止具が荷かごから外れて落下することを気にする必要がないため、より使い勝手のよい盗難防止具となる。
また、固定具が紐状の部材であるため、結び方により、或いは、細い脆弱な材料で形成することにより、帯部を荷かごへ固定できる程度の強度は有しながら、引張り操作によって容易に荷かごから取り外すことが可能なものとすることができる。これにより、引張り操作によって本考案の盗難防止具を早急に、かつ容易に荷かごから取り外すことができ、他の用途にも使用できる盗難防止具となる。例えば、自転車や原動機付き自転車の走行中は、転倒して怪我をしたり、他人と衝突して本人或いは相手方が怪我をしたりするアクシデントは十分起こり得るでことであるが、かかる場合に、止血用や骨折した腕を吊下げるバンドとして、本考案の盗難防止具を使用することができる。すなわち、盗難防止のために自転車等の乗り物に備えておくことにより、かかる乗り物を利用する際に遭遇する可能性のある万一の怪我等への対応にも、利用することが可能な盗難防止具となる。
以上のように、本考案によれば、自転車等の乗り物の荷かごに収容された荷物がひったくり被害に遭うことを有効に防止すると共に、取り付け及び取り外しが容易で、かつ簡易な構成で安価に製造できる盗難防止具を提供することができる。
以下、本考案を実施するための最良の一実施形態である盗難防止具について、図1及び図2に基づいて説明する。図1(a)は本考案の盗難防止具の構成を示す平面図であり、図1(b)はそのA−A断面図であり、図2及び図3は盗難防止具の使用方法を示す説明図である。なお、本実施形態では、自転車のハンドルの前方に備えられた荷かごに対して、本考案の盗難防止具を適用する場合について例示する。
本実施形態の盗難防止具1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、帯部2と、帯部2の一端側に設けられたS字状の鉤部3と、帯部2の他端側に設けられた環状部5とを主に具備して構成されている。更に詳細に説明すると、帯部2は、ゴム帯部10及び鉤部を取り付けるための取付部20を有して構成されている。ここで、ゴム帯部10は、幅約2cmの織りゴムによって長さ約70cmに形成されている。また、鉤部3は、金属製のS字状のフックであり、その両端は柔らかな樹脂製のキャップ31で被覆されている。
環状部5は、木綿布を折り重ねて縫製してゴム帯部10とほぼ同一の幅に形成した長さ約6cmの布帯を、長手方向に折り返し、その両端でゴム帯部10の一端を挟み込むように縫着することによってループを形成して構成されている。また、取付部20は、環状部5と同様に、同素材の木綿布による布帯を折り返し、その両端でゴム帯部10の環状部5が設けられた端部とは反対側の端部を挟み込むように縫着して構成されている。そして更に、取付部20の端部、すなわち、布帯を折り返した山の部分に、S字状の鉤部3を引き掛けた状態で、鉤部3の湾曲した周面に沿うように布帯の重複部分が縫着されている。これにより、鉤部3がその一端を挿通させた状態で取り付けられる筒状部21が、取付部20の端部に形成されることとなる。この筒状部3は、上述のように取付部3が鉤部3の周面に沿うように縫着されて形成されていることから、その径は鉤部3の断面径より僅かに大きい程度であり、環状部5に比べてかなり小径なものとなっている。
また、本考案の盗難防止具1は、細いゴム紐で20〜30cmの長さに形成された固定具8を一本備えている。この固定具8は帯部2には接合されておらず、帯部2に対しても荷かご50に対しても、任意の位置で着脱可能な構成とされている。
次に、本実施形態の盗難防止具1の使用方法について、主に図2及び図3を用いて説明する。まず、図2に示すように、荷かご50に荷物60が収容された状態で、盗難防止具1の帯部2を荷かご50の底面から側面に沿って巻き付け、荷かご50の開口部51の上方に帯部2が架渡された状態で、環状部5に鉤部3を引き掛ける。このような極めて簡単な操作で、素早く、盗難防止具1を荷かご50に取り付けることができる。これにより、伸縮性を有する帯部2が、荷かご50の開口部51にぴんと張られた状態で架渡される。そして、荷物60の高さが荷かご50の側面よりも高い場合は、帯部2によって荷物60が荷かご50の底面に向かって押し付けられるように固定される。加えて、図2に例示するように、荷物60の持手61に帯状部を挿通させてから、鉤部3を環状部5に掛止させることにより、帯部2を介して荷物60を荷かご50に固定することもできる。
このとき、布地によって形成された環状部5は、鉤部3を掛止させた際に撓み、鉤部3の形状に沿って変形するため、鉤部3の掛止が外れにくい。また、環状部5も布帯を折り返して形成されたものであることから、鉤部3が周面に沿ってある程度の長さにわたって環状部5と当接し、両者間の摩擦が大きいものとなるため、環状部5への鉤部3の掛止が安定したものとなる。更に、鉤部3の先端及び環状部5の開口方向が共に帯部2の幅方向に一致していることから、帯部2にねじれが生じることがない。すなわち、帯部2が、荷かご50の底面及び側面に対して面的に当接することとなり、盗難防止具1の荷かご50への取り付け状態が安定する。
また、本実施形態の盗難防止具1は、固定具8によって荷かご50に固定させておくことができる。例えば、紐状の固定具8を荷かご50の網目や格子に通して両端を結んで予め環状に形成しておき、ここに帯部2を挿通させることにより、盗難防止具1を荷かご50に固定することができる。或いは、固定具8を帯部2に巻き付けるようにしながら、その両端を荷かご50の網目や格子に縛り付けることにより、盗難防止具1を荷かご50に固定することができる。
荷物60を荷かご50から取り出す際は、例えば、帯部2の筒状部21付近と、環状部5付近とを夫々片手で支持し、帯部2を少し引張るようにして、鉤部3の先端を環状部5から抜け出させることにより、鉤部3の環状部5への掛止を解除し、盗難防止具1を荷かご50から取り外すことができる。この取り外し操作の際に、鉤部3の筒状部21側の端部が筒状部21から抜け出てしまうと、鉤部3から外れた帯部2がその弾性により勢い良く環状部5側に跳ね返ってしまい、使い勝手の悪いものとなる。しかしながら、本実施形態では鉤部3がS字状をしているため、そのS字の湾曲した部分に筒状部21が引き掛けられ、鉤部3が筒状部21から抜け落ちにくいものとなっている。更に、撓み得る布地で形成されているため、筒状部21は鉤部3の湾曲形状に沿うように変形し、鉤部3が筒状部21からより抜け落ちにくいものとなっている。加えて、筒状部21を構成する布地は伸縮性に乏しいため、引張られても筒状部21の径が引き広げられることがなく、更に鉤部3が筒状部21から抜け落ちにくいものとなっている。これにより、鉤部3の筒状部21側の端部は筒状部21に引き掛けたまま、環状部5側の端部のみを環状部5から抜け出させることができる。
上記の操作により、帯部2の両端の結合が解除されると、荷かご50の開口部51に架渡されていた帯部2を取り除けることができ、荷物60を荷かご50から取り出すことができる。このとき、鉤部3の先端を荷かご50の上辺、或いは側面の網目や格子に引き掛けておくことにより、盗難防止具1が荷かご50から外れて落下することを防止することができる。また、図3に示すように、環状部5側の帯部2を固定具8に挿通させたままにしておくことができ、帯部2の環状部5側の端部が荷かご50から垂れ下がることを防止することができる。従って、荷物60を荷かご50に入れず、帯部2の両端が結合されていない状態で、盗難防止具1を荷かご50に取り付けたまま自転車を走行させても、垂れ下がった帯部2が車輪に巻き込まれる危険のないものとなる。
また、紐状の固定具8は、荷かご50に対する結び付け方を、例えば蝶々結びにすることにより、意図的に外そうとしない限り帯部2を荷かご50に固定しておくことができると共に、引張り操作によって容易に荷かご50から取り外すことができる。或いは、細いゴム紐である固定具8は、その太さや素材により、帯部2を荷かご50に固定しておくには十分な強度を有しながら、力を込めて引張ることにより容易に切断されるような設定とすることができる。すなわち、自転車の走行中に万一転倒して怪我をしたり、他人と衝突して本人或いは相手方が怪我をしたりした際に、本実施形態の盗難防止具1を容易に荷かご50から取り外し、止血用や骨折した腕を吊下げるバンドとして使用することも可能となる。
以上のように、本実施形態の盗難防止具1によれば、荷かご50の開口部51に架渡された帯部2が、荷物60を取り去ろうとするひったくり犯の手が荷かご50に挿入される際の障害となり、ひったくりを有効に防止することができる。また、帯部2を介して荷物60を荷かご50に固定することもできるため、荷物60が荷かご50から持ち去られることを防止することができる。また、盗難防止具1の主要部分である帯部2が、幅のある帯状であるため、遠くからでも視認し易く、ひったくり行為を抑止する効果も期待できる。
また、本実施形態の盗難防止具1によれば、荷かご50に対する取り付け及び取り外しの操作が極めて容易でありながら、鉤部3と環状部5との組み合せの引き掛けによる掛止は、引張力により却ってより強固なものとなり、荷かご50への取り付け状態が極めて安定したものとなる。加えて、鉤部3がS字状であり、環状部5が可撓性を有すると共に伸縮性に乏しい織物で形成されていることにより、鉤部3の環状部5への掛止状態が極めて安定したものとなる。また、本実施形態では、鉤部3の両端に柔らかな樹脂製のキャップ31が取り付けられているため、鉤部3が筒状部21からより抜け落ちにくいものとなると共に、鉤部3の環状部5への掛止及びその解除の操作の際に、金属製の鉤部3の先端で手を傷付けてしまう恐れなく、安心して使用することができる。
また、本実施形態の盗難防止具1は、固定具8を備えることにより、盗難防止具1が荷かご50から外れて落下したり、帯部2が荷かご50から垂れ下がったりする恐れなく使用できるものとなる。また、本実施形態の固定具8は、帯部2に対しても荷かご50に対しても着脱自在であるため、盗難防止具1を荷かご50に対して、任意の位置で固定することができる。
加えて、本実施形態の盗難防止具1は極めて簡易な構成であることにより、安価に製造することができる。また、構造がシンプルであるが故に、故障や破損の生じにくいものとなる。更に、既存の荷かご50に対して広く適用可能であるため、本実施形態の盗難防止具1を付加的に使用することにより、経済的な負担を抑えつつ、有効にひったくりを防止することができる。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案はこの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、盗難防止具を一つ使用する場合を例示したが、複数の盗難防止具を使用することもできる。例えば、二本の盗難防止具を使用して、荷かごの開口部に十字を形成するように帯部を架渡すことができる。また、本実施形態では、固定具を一つ備えた場合を例示したが、複数備えるものとすることができる。例えば、一つの固定具で帯部の環状部側を荷かごに固定すると共に、もう一つの固定具で帯部の鉤部側をも荷かごに固定することにより、帯部の両端が結合されていない状態で鉤部が荷かごの上辺や網目等に引き掛けなくても、盗難防止具が荷かごから外れて落下し、或いは鉤部側の帯部が荷かごから垂れ下がることを防止することができる。
また、本実施形態では、S字状の鉤部において、その両端の湾曲する形状が同一である場合を例示したが、これに限定されるものではなく、湾曲部分の径の大きさが夫々異なるものに設定することができる。例えば、筒状部に取り付ける側の湾曲部分の径を小さく設定することにより、鉤部が帯部からより抜け落ちにくいものとすることができる。また、環状部に引き掛ける側の湾曲部分の径を大きく設定することにより、環状部への掛止及びその解除の操作を、より容易に行うことができる。
更に、帯部の長さや幅等の盗難防止具のサイズ、帯部や伸縮性に乏しい布地の素材は、本実施形態に例示したものに限定されない。例えば、帯部をより幅広に形成することができる。また、帯部を蛍光塗料等によって着色したり、帯部に反射テープを貼付したりすることにより、より目立ち易い盗難防止具とすることができる。
(a)は本考案の盗難防止具の構成を示す平面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 図1の盗難防止具の使用状態を示す説明図である。 図1の盗難防止具の使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 盗難防止具
2 帯部
3 鉤部
5 環状部
8 固定具
10 ゴム帯部(帯部)
20 取付部(帯部)
21 筒状部(取付部)
50 荷かご
51 開口部
60 荷物

Claims (4)

  1. 乗り物に備えられた荷かごの開口部に架渡されるように前記荷かごに巻回され、前記荷かごに収容された荷物のひったくりを防止する盗難防止具であって、
    伸縮性及び可撓性を有する帯部と、
    該帯部の一端側に設けられた鉤部と、
    前記帯部の他端側に設けられ、前記鉤部を引き掛けて掛止させる環状部と
    を具備することを特徴とする盗難防止具。
  2. 前記鉤部は、S字状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の盗難防止具。
  3. 前記帯部は、ゴム材を織り込んでなるゴム帯で形成されたゴム帯部、及び前記鉤部を取り付けるための取付部を有し、
    前記環状部は、前記ゴム帯より伸縮性に劣る布地によって形成された布帯を折り返し、該布帯の両端で前記ゴム帯部の一端を挟み込むように縫着されてなり、
    前記取付部は、前記ゴム帯より伸縮性に劣る布地によって形成された布帯を折り返し、該布帯の両端で前記ゴム帯部の他端を挟み込むように縫着されてなると共に、前記布帯の折り返し部分を縫着して前記環状部より小径に形成された筒状部を有し、
    前記鉤部は、前記筒状部に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の盗難防止具。
  4. 前記帯部を前記荷かごに固定すると共に、引張り操作によってその固定が解除される紐状の固定具を更に具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の盗難防止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011073637A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Aritomi Shokai:Kk 自転車に於けるひったくり防止装置
JP2014097674A (ja) * 2012-10-16 2014-05-29 Okubo Seisakusho:Kk 自転車用内掛け荷籠カバー
JP2021054384A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 山下 隆之 自転車荷台用買い物かご用カゴ取り付け装置

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