JP3117055B2 - 回路遮断器 - Google Patents
回路遮断器Info
- Publication number
- JP3117055B2 JP3117055B2 JP06064587A JP6458794A JP3117055B2 JP 3117055 B2 JP3117055 B2 JP 3117055B2 JP 06064587 A JP06064587 A JP 06064587A JP 6458794 A JP6458794 A JP 6458794A JP 3117055 B2 JP3117055 B2 JP 3117055B2
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- Japan
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- circuit breaker
- phase
- internal pressure
- case
- insulating container
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、配線用遮断器や漏電
遮断器などの回路遮断器に関する。
遮断器などの回路遮断器に関する。
【０００２】
【従来の技術】配線用遮断器はケースとカバーとからな
る絶縁物容器内に開閉機構や過電流引外し装置が一体に
組み込まれた構成となっているが、漏電遮断器では配線
用遮断器に加えて更に漏電検出部やこれにより駆動され
るトリップコイルユニットが組み込まれている。このよ
うな配線用遮断器及び漏電遮断器において、その絶縁物
容器は一般に別々の大きさで作られてきたが、それは漏
電遮断器には配線用遮断器の構成部の他に漏電検出部が
加わることから、同じフレームサイズであっても漏電遮
断器の方が配線用遮断器より大形になると考えられてい
たためである。
る絶縁物容器内に開閉機構や過電流引外し装置が一体に
組み込まれた構成となっているが、漏電遮断器では配線
用遮断器に加えて更に漏電検出部やこれにより駆動され
るトリップコイルユニットが組み込まれている。このよ
うな配線用遮断器及び漏電遮断器において、その絶縁物
容器は一般に別々の大きさで作られてきたが、それは漏
電遮断器には配線用遮断器の構成部の他に漏電検出部が
加わることから、同じフレームサイズであっても漏電遮
断器の方が配線用遮断器より大形になると考えられてい
たためである。
【０００３】しかし、配線用遮断器と漏電遮断器とで絶
縁物容器が異なると、漏電保護機能の有無による仕様変
更に柔軟に対応できず、また成形が別立てになるためモ
ールドコストも高くなる。そこで、この発明者らは先に
配線用遮断器と漏電遮断器とで絶縁物容器を統一できる
回路遮断器を開発し、本出願人により特許出願した（特
願平４−８３３０１号）。これは絶縁物容器の過電流引
外し装置と負荷側端子との間に予備空間を形成し、配線
用遮断器に漏電引外し機能その他の機能を付加する場合
には、この予備空間を用いて漏電検出部などを設置する
ようにしたものである。
縁物容器が異なると、漏電保護機能の有無による仕様変
更に柔軟に対応できず、また成形が別立てになるためモ
ールドコストも高くなる。そこで、この発明者らは先に
配線用遮断器と漏電遮断器とで絶縁物容器を統一できる
回路遮断器を開発し、本出願人により特許出願した（特
願平４−８３３０１号）。これは絶縁物容器の過電流引
外し装置と負荷側端子との間に予備空間を形成し、配線
用遮断器に漏電引外し機能その他の機能を付加する場合
には、この予備空間を用いて漏電検出部などを設置する
ようにしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一方、上記回路遮断器
において、電流遮断時にはアークガスの発生により絶縁
物容器の内圧が上昇するが、この内圧は各相のアークエ
ネルギーで決定されるため各相間で均等ではない。その
ため、特に大電流遮断時に内圧上昇が左右いずれかの相
（Ｒ相あるいはＴ相）に片寄ると、過大な内圧が絶縁物
容器の一方の側壁に集中して作用し、これを損傷する危
険がある。したがって、上記内圧上昇の片寄りを相間に
分散できれば、絶縁物容器の破損を防止する上で有利で
ある。そこで、この発明は、絶縁物容器の負荷側に予備
空間を設けた場合において、電流遮断時の内圧上昇を相
間で均衡させ、内圧の過度の集中による絶縁物容器の破
損を防止した回路遮断器を提供することを目的とするも
のである。
において、電流遮断時にはアークガスの発生により絶縁
物容器の内圧が上昇するが、この内圧は各相のアークエ
ネルギーで決定されるため各相間で均等ではない。その
ため、特に大電流遮断時に内圧上昇が左右いずれかの相
（Ｒ相あるいはＴ相）に片寄ると、過大な内圧が絶縁物
容器の一方の側壁に集中して作用し、これを損傷する危
険がある。したがって、上記内圧上昇の片寄りを相間に
分散できれば、絶縁物容器の破損を防止する上で有利で
ある。そこで、この発明は、絶縁物容器の負荷側に予備
空間を設けた場合において、電流遮断時の内圧上昇を相
間で均衡させ、内圧の過度の集中による絶縁物容器の破
損を防止した回路遮断器を提供することを目的とするも
のである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明は、予備空間を
区画する相間の仕切板に通気孔を設けることにより、上
記目的を達成するものとする。
区画する相間の仕切板に通気孔を設けることにより、上
記目的を達成するものとする。
【０００６】
【作用】従来は絶縁物容器内の相間は完全に閉鎖されて
いるが、相間の仕切板に通気孔を設けることにより、こ
の通気孔を通してアークガスを相間で流動させることが
可能となるので、左右相の一方で内圧上昇の片寄りが生
じた場合にもそのアークガスを中央相、あるいはその先
の他方の相に逃がして内圧を均等化することができる。
いるが、相間の仕切板に通気孔を設けることにより、こ
の通気孔を通してアークガスを相間で流動させることが
可能となるので、左右相の一方で内圧上昇の片寄りが生
じた場合にもそのアークガスを中央相、あるいはその先
の他方の相に逃がして内圧を均等化することができる。
【０００７】
【実施例】以下、図に基づいてこの発明の実施例を説明
する。図１は配線用遮断器の縦断面図、図２はそのカバ
ーの一部を破断した平面図である。これらの図におい
て、モールド樹脂のケース１とカバー２とからなる絶縁
物容器内には、開閉機構３や過電流引外し装置４などが
一体に組み込まれている。電流は電源側端子５から、こ
れと一体の固定接触子６、これと接離する可動接触子
７、これと摺動接触する固定導体８、これにねじで接続
された過電流引外し装置４のヒータ導体９、これにろう
付けされた接続導体１０を経て、これと一体の負荷側端
子１１に流れる。
する。図１は配線用遮断器の縦断面図、図２はそのカバ
ーの一部を破断した平面図である。これらの図におい
て、モールド樹脂のケース１とカバー２とからなる絶縁
物容器内には、開閉機構３や過電流引外し装置４などが
一体に組み込まれている。電流は電源側端子５から、こ
れと一体の固定接触子６、これと接離する可動接触子
７、これと摺動接触する固定導体８、これにねじで接続
された過電流引外し装置４のヒータ導体９、これにろう
付けされた接続導体１０を経て、これと一体の負荷側端
子１１に流れる。
【０００８】過電流引外し装置４のヒータ導体９を流れ
る電流が過負荷状態となると、ヒータ導体９の発する熱
によりバイメタル１２が図１の左方向に湾曲して、その
上端部で開閉機構３の引外し部３ａを押し、開閉機構３
の鎖錠を解いて可動接触子７を開離させる。また、ヒー
タ導体９を短絡電流などの大電流が流れると、過電流引
外し装置４のアーマチュア１３が図１の反時計方向に瞬
時に吸引され、その上端部で引外し部３ａを叩いて可動
接触子７を開離させる。
る電流が過負荷状態となると、ヒータ導体９の発する熱
によりバイメタル１２が図１の左方向に湾曲して、その
上端部で開閉機構３の引外し部３ａを押し、開閉機構３
の鎖錠を解いて可動接触子７を開離させる。また、ヒー
タ導体９を短絡電流などの大電流が流れると、過電流引
外し装置４のアーマチュア１３が図１の反時計方向に瞬
時に吸引され、その上端部で引外し部３ａを叩いて可動
接触子７を開離させる。
【０００９】ここで、容器内の過電流引外し装置４と負
荷側端子１１との間には、予備空間１４が各相を横断し
て形成されている。また、図３に示すように、絶縁物容
器内を各相ごとに区画するケース１の相間隔壁１ａの予
備空間１４と交差する部分には切欠１５が設けられ、配
線用遮断器の場合には図示の通り切欠１５に予備空間１
４を区画する絶縁物からなる仕切板１６が溝１７を用い
て挿脱自在に装着されている。そして、この仕切板１６
には、丸孔からなる通気孔１６ａが２箇所に設けられて
いる。通気孔１６ａの大きさや形状、位置、個数などは
隣接相の充電部同士の絶縁距離を損なわないように適宜
に定められるものであり、図示例に限定されない。な
お、回路遮断器を漏電遮断器として構成する場合には仕
切板１６を撤去し、予備空間１４に各相に跨がる漏電検
出部を設置する。
荷側端子１１との間には、予備空間１４が各相を横断し
て形成されている。また、図３に示すように、絶縁物容
器内を各相ごとに区画するケース１の相間隔壁１ａの予
備空間１４と交差する部分には切欠１５が設けられ、配
線用遮断器の場合には図示の通り切欠１５に予備空間１
４を区画する絶縁物からなる仕切板１６が溝１７を用い
て挿脱自在に装着されている。そして、この仕切板１６
には、丸孔からなる通気孔１６ａが２箇所に設けられて
いる。通気孔１６ａの大きさや形状、位置、個数などは
隣接相の充電部同士の絶縁距離を損なわないように適宜
に定められるものであり、図示例に限定されない。な
お、回路遮断器を漏電遮断器として構成する場合には仕
切板１６を撤去し、予備空間１４に各相に跨がる漏電検
出部を設置する。
【００１０】図示回路遮断器において、電流遮断が行わ
れるとアークガスが発生し、このアークガスは各相ごと
に絶縁物容器の内部空間を電源側及び負荷側に流れて、
それぞれの側の遮蔽板１８（図１，図２）の排気孔から
外部に排出される。図４は回路遮断器の例えば右相（Ｔ
相）に特に高い内圧が生じた場合の負荷側へのアークガ
スの流れを矢印で示したケース１の要部平面図である。
れるとアークガスが発生し、このアークガスは各相ごと
に絶縁物容器の内部空間を電源側及び負荷側に流れて、
それぞれの側の遮蔽板１８（図１，図２）の排気孔から
外部に排出される。図４は回路遮断器の例えば右相（Ｔ
相）に特に高い内圧が生じた場合の負荷側へのアークガ
スの流れを矢印で示したケース１の要部平面図である。
【００１１】この場合、各相間が完全に閉鎖されている
と、Ｔ相の高い内圧はそのままケース側壁１ｂに作用
し、内圧が過度に上昇したときにはケース１ｂの付け根
部分にクラックが発生する恐れがある。これに対して、
図４の場合にはＴ相のアークガスは矢印で示すように通
気孔１６ａを通して一部分が比較的内圧の低い中層相
（Ｓ相）に移動し、更にその一部はＲ相に移動する。し
たがって、Ｔ相での内圧上昇は緩和され、過度の内圧集
中による側壁１ｂの損傷が生じない。また、アークガス
は最終的には遮蔽板１８から外部に排出されるが、この
排出量も相間で均等化されるので含まれる導電成分や金
属溶融物の外部への排出が速まり、電流遮断後の耐電圧
性能も向上する。これらの作用はＲ相に高い内圧が生じ
た場合も同じである。
と、Ｔ相の高い内圧はそのままケース側壁１ｂに作用
し、内圧が過度に上昇したときにはケース１ｂの付け根
部分にクラックが発生する恐れがある。これに対して、
図４の場合にはＴ相のアークガスは矢印で示すように通
気孔１６ａを通して一部分が比較的内圧の低い中層相
（Ｓ相）に移動し、更にその一部はＲ相に移動する。し
たがって、Ｔ相での内圧上昇は緩和され、過度の内圧集
中による側壁１ｂの損傷が生じない。また、アークガス
は最終的には遮蔽板１８から外部に排出されるが、この
排出量も相間で均等化されるので含まれる導電成分や金
属溶融物の外部への排出が速まり、電流遮断後の耐電圧
性能も向上する。これらの作用はＲ相に高い内圧が生じ
た場合も同じである。
【００１２】上述実施例ではケース１の相間隔壁１ａに
切欠１５が形成され、この切欠１５の装着された仕切板
１６に通気孔１６ａを設けた例を示したが、その場合に
図１に鎖線で示したように、予備空間１４と交差するカ
バー２の相間隔壁２ａにも通気孔１９を設けることが可
能であり、またカバー２の相間隔壁２ａにも切欠が形成
され、この切欠に仕切板が装着された場合には、この仕
切板に通気孔を設けることが可能である。
切欠１５が形成され、この切欠１５の装着された仕切板
１６に通気孔１６ａを設けた例を示したが、その場合に
図１に鎖線で示したように、予備空間１４と交差するカ
バー２の相間隔壁２ａにも通気孔１９を設けることが可
能であり、またカバー２の相間隔壁２ａにも切欠が形成
され、この切欠に仕切板が装着された場合には、この仕
切板に通気孔を設けることが可能である。
【００１３】
【発明の効果】この発明によれば、絶縁物容器の負荷側
に形成された予備空間を区画する相間の仕切板に通気孔
を設けたことにより、電流遮断時の内圧上昇の相間の不
均衡を解消し、過度の内圧集中による絶縁物容器の損傷
を防止できるとともに、アークガスの容器外部への排出
を促進して遮断後の耐電圧性能を向上させることができ
る。
に形成された予備空間を区画する相間の仕切板に通気孔
を設けたことにより、電流遮断時の内圧上昇の相間の不
均衡を解消し、過度の内圧集中による絶縁物容器の損傷
を防止できるとともに、アークガスの容器外部への排出
を促進して遮断後の耐電圧性能を向上させることができ
る。
【図１】この発明の実施例を示す回路遮断器の縦断面図
ある。
ある。
【図２】図１の回路遮断器のカバーの一部を破断した平
面図である。
面図である。
【図３】図１の回路遮断器のケースとこれに装着される
仕切板の斜視図である。
仕切板の斜視図である。
【図４】図１の回路遮断器のアークガスの流れを説明す
るケースの要部平面図である。
るケースの要部平面図である。
１ ケース １ａ 相間隔壁 １ｂ 側壁 ２ カバー ２ａ 相間隔壁 ３ 開閉機構 ４ 過電流引外し装置 １４ 予備空間 １５ 切欠 １６ 仕切板 １６ａ 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−203338（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−2979（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−250976（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−162442（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−121223（ＪＰ，Ａ) 実開 昭51−58859（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01H 71/02 H01H 73/06
Claims (1)
- 【請求項１】ケースとカバーとからなる絶縁物容器内に
開閉機構、過電流引外し装置などが一体に組み込まれ、
前記絶縁物容器の過電流引外し装置と負荷側端子との間
に予備空間が形成された回路遮断器において、 予備空間を区画する相間の仕切板に通気孔を設けたこと
を特徴とする回路遮断器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06064587A JP3117055B2 (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 回路遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06064587A JP3117055B2 (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 回路遮断器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07249361A JPH07249361A (ja) | 1995-09-26 |
| JP3117055B2 true JP3117055B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=13262537
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06064587A Expired - Fee Related JP3117055B2 (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 回路遮断器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3117055B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101879338B1 (ko) | 2016-12-05 | 2018-07-17 | 엘에스산전 주식회사 | 기중 차단기 |
-
1994
- 1994-03-08 JP JP06064587A patent/JP3117055B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07249361A (ja) | 1995-09-26 |
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