JP3116964B2 - エンジンの点火装置 - Google Patents

エンジンの点火装置

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JP3116964B2 JP03089495A JP8949591A JP3116964B2 JP 3116964 B2 JP3116964 B2 JP 3116964B2 JP 03089495 A JP03089495 A JP 03089495A JP 8949591 A JP8949591 A JP 8949591A JP 3116964 B2 JP3116964 B2 JP 3116964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジンの点火装置に
関し、特にマルチアーク点火を行って燃焼効率を大幅に
向上したものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年自動車においては、エンジン内での
燃焼性向上の観点から点火時期や燃料噴射量の最適制
御、さらには空燃比,圧縮比の最適化等が行われてお
り、また上記と同様な観点から点火プラグや点火コイル
など点火装置の改良も行われている。
【0003】図8は従来の一般的なガソリン自動車の点
火装置を示しており、図8(a) は点火装置の回路構成
図、図8(b) はイグニッションコイルの閉磁路タイプの
鉄芯を示す図、図8(c) はイグニッションコイルの開磁
路タイプの鉄芯を示す図、図8(d) は点火プラグの断面
構造を示す図である。図において、10はイグニッショ
ンコイルで、閉磁路型鉄芯71に1次コイル12,2次
コイル13をそれぞれ巻回して構成されている。上記1
次コイル12の一端は、その駆動トランジスタ14を介
して接地されており、該トランジスタ14のベースは制
御回路15に接続されている。この制御回路15は、イ
グニッションコイル10をエンジン回転と同期して点火
制御するよう構成されている。また、上記2次コイル1
3の一端は点火プラグ72の中央電極73に接続されて
いる。また上記1次コイル12,2次コイル13の他端
側は共通接続されており、該共通接続点は電流調整抵抗
16を介してイグニッションスイッチ30に接続されて
いる。さらにイグニッションスイッチ30の他端は、バ
ッテリ40に接続されている。
【0004】ここで50はイグニッションスイッチ30
と接地との間に接続された、始動時エンジンを回転させ
るスターター、31は上記電流制限抵抗16と並列に接
続され、始動時上記制御回路15からの信号によって該
抵抗16の両端を短絡する短絡回路であり、この短絡に
よりイグニッションコイルの遮断電流を強くすることが
できる。また17はイグニッションコイル10の2次側
に存在している漂遊容量で、これは点火プラグでのアー
ク放電のトリガーとなるものである。
【0005】なお、鉄芯には上記図8(b) に示す閉磁路
型鉄芯の他に、図8(c) に示すような開磁路型鉄芯76
もあり、この鉄芯は、コイルを巻回するための鉄芯部分
76aと、該鉄芯部分76aの外枠ケース76bとから
構成されており、ここでは該外枠ケース76bも磁路と
して利用している。
【0006】次に動作について説明する。イグニッショ
ンスイッチ30をオンにすると、上記点火装置はバッテ
リ40から電源を供給され、さらにイグニッションスイ
ッチ30によってスターター50を駆動しエンジンを回
転させると、イグニッションコイル10は制御回路15
によってエンジン回転に同期してオン,オフ制御され
る。このときイグニッションコイル10の2次コイルに
発生した高電圧によって上記漂遊容量17が充電され、
これら高電圧が点火プラグ72に供給され、シリンダ内
に連続的にアークが発生する。
【0007】この時、上記イグニッションコイル10の
2次側の高電圧波形は図1(e) ,(f) に一点鎖線S1で
示すように、初期の微小期間Yにおいて、漂遊容量17
の作用によりピークレベルV1 まで急峻に立上がり、直
ちに所定レベルV2 まで急激に降下し、その後減衰期間
Xでゆっくりと減衰していく(波形平坦部分)。なお、
p は立上がり時間である。
【0008】また図9(a) は従来の他のエンジンの点火
装置の回路構成を示しており、この構成では、イグニッ
ションコイル10に直列に2つの気筒の点火プラグ7
6,77及びダイオード101を接続し、1つのイグニ
ッションコイルによって、2つの点火プラグを作動させ
るようにしている。ここで上記2つの気筒は、4気筒の
エンジンでは180°ストロークがずれている第1,第
3気筒あるいは第2,第4気筒とする。その他の構成は
図8(a) に示すものと同一である。
【0009】このような回路構成では、排気工程にある
気筒と、圧縮工程にある気筒で同時に点火プラグがスパ
ークすることとなるが、排気工程にある気筒は空気圧が
小さいので難無く放電し、回路としての抵抗が無視で
き、また排気工程であるから爆発しない。一方の圧縮工
程にある気筒の点火プラグは、排気側の点火プラグにア
ークが出て放電回路を形成しているので、アークが瞬間
遅れて発生するが圧縮点火の工程にあるため爆発を起こ
しエンジンが自動運転する。
【0010】ところが、上記のような点火装置では、漂
遊容量によるアーク放電は10-6秒オーダー単位の極め
て短時間であり、実際にガソリンの点火に有効な部分は
エネルギーの小さい上記波形平坦部分Xであり、つまり
この部分の電圧は300〜500Vでその期間は2/10
00秒前後であるため、ガソリンの点火が十分ではなかっ
た。このためガソリンの燃焼効率は現状では30%台と
低く、70%弱は不完全燃焼で排ガスとなり空気を汚染
しており、また燃焼効率が悪いため、ガソリンの消費量
の割りにパワーがでないという問題があった。
【0011】また、上記イグニッションコイルの鉄芯7
1は、その中央脚71aの幅WC と両側の側脚71b,
71cの幅WS が同程度または非常にロスの大きい開磁
路型となっており、つまりそれらの断面積や磁路に大き
なロスがあり、このため中央脚71aでは磁束が過密に
なり、発熱等によりロスが生じ、またこの場合コイルの
巻数も多くしなければならないという問題があり、これ
が立ち上がり時間を長くするという不合理があった。ま
た中央脚71aの一部にギャップを形成して磁束漏洩型
アーク発生装置となっている。
【0012】さらに上記従来の点火プラグ72では、接
地電極75の先端部75aが中央電極73の先端部73
a上に覆い被さるように位置しているため、図9(b) に
示すように接地電極先端部75aがスパークしたアーク
Fの広がりを遮ることとなり、その影になった部分での
燃料の着火が遅れたり不十分となったりするという問題
があった。ここでEはエンジンの周壁である。
【0013】またさらに2つの点火プラグを1つのイグ
ニッションコイルで点火する構成では、排気工程での点
火プラグのスパークは、圧縮工程の点火爆発には差し支
えないが、排気工程の気筒で無用のアーク発生があるの
で、点火プラグの寿命が短くなるという欠点がある。
【0014】そこでこれらの問題を解決するため、本願
発明者はエンジンの燃料効率を従来の約30%から飛躍
的に向上することができ、燃費を向上し、かつ排気ガス
の低減をも行うことのできるエンジンの点火装置につい
て発明し、すでに出願している(特願平2−23811
8号)。
【0015】これはイグニッシッンコイルの2次側と点
火プラグとの間に波形処理回路を設け、上記2次側高電
圧波形を、その立上りピークを抑え、該抑えた分のエネ
ルギーを上記立上りピークに続く滑らかに減衰する波形
平坦部分に移行させてこの波形平坦部分を長くした波形
とするようにしたもので、これにより点火プラグのアー
クが燃料の着火に寄与する時間が増大するとともに、ア
ークのエネルギーが増大することとなり、その結果エン
ジンでの燃焼が充分かつ確実に行われることとなり、ひ
いてはエンジンでの燃料効率が飛躍的に向上し、エンジ
ン出力の増大を図るとともに燃費や排ガス対策の問題を
解決することができるものである。
【0016】また、イグニッションコイルに、中央脚の
断面積をその両側側脚の断面積のほぼ2倍に設定した完
全閉磁路型鉄芯を用いたもので、これにより中央脚部で
磁束が過密状態になることはなく、効率よく高電圧を発
生し、鉄芯での発熱も防止できる。また上記完全閉磁路
型鉄芯はギャップのない構造であるので、1次,2次と
もに大幅に巻数を減らすことができ、いたずらに磁束の
漏れが生ずることはない。この結果上記鉄芯内で発生し
た磁束が有効に電磁変換に寄与することとなり、鉄芯内
でのエネルギーロスを低減することができる。しかも巻
数が少ないので、インピーダンスも少なくでき、立ち上
がり時間が少なく高速化の対応に有利である。また漂遊
容量による10-6〜10-9秒という短時間のむだな放電
のエネルギーを抑えることができるものである。
【0017】また点火プラグの中央電極及び接地電極
を、該両電極の先端が点火プラグの取付位置でのシリン
ダ内壁面の法線と垂直な平面内に含まれるよう構成した
もので、これにより従来のように発火核の広がりを邪魔
することなくスパークしたアークがシリンダ内に均一に
広がり、燃料の着火を素早くかつ充分に行うことがで
き、これにより燃焼効率を向上することができるもので
ある。
【0018】また高電圧をその極性を所定のタイミング
で反転させてイグニッションコイルの2次側に発生し、
2つの点火プラグをそれぞれ所定極性の高電圧によりス
パークするようにしたもので、これにより2つの点火プ
ラグが同時にスパークすることはなくなり、つまり爆発
工程の気筒でのスパークにともなう排気工程の気筒での
スパークはなくなり、各気筒の爆発工程でのみスパーク
することとなり、これにより点火プラグの消耗を抑制す
ることができるものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記先願に
かかる発明をさらに発展させてなされたもので、エンジ
ン内での燃料の着火を素早くかつ確実,十分に行うこと
ができ、エンジンの燃焼効率を飛躍的に向上させること
のできるエンジンの点火装置を得ることを目的としてい
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエンジン
の点火装置は、3以上の複数の電極が絶縁体内を通して
固定されており且つ前記電極の各先端が互いに等間隔と
なるように配置された点火プラグを備えており、前記点
火プラグを点火させるに当たり、急峻な波形の多相高電
圧を生成して前記複数の電極に印加する構成となってい
ることを特徴としている。具体的には、入力された直流
電圧に基づいて垂下特性を有した多相電圧を生成する多
相変換電源装置と、多相変換電源装置の出力電圧を各相
毎に高圧化し前記複数の電極に各々印加する複数のイグ
ニッションコイルと、前記点火プラグをエンジンの回転
と同期して点火させるために前記イグニッションコイル
の1次側電流をオンオフ制御する点火回路とを具備した
構成にすると良い。
【0021】このような構成による場合、点火プラグに
より、パワーの大きなアークが発生するだけでなく、回
転磁界によるエネルギーも発生することから、燃焼効率
が飛躍的に増大する。
【0022】より好ましくは、前記電極に印加すべき電
圧を急峻に立ち上がった後、引き続いて滑らかに減衰す
るような波形にするために、前記イグニッションコイル
の出力電圧に、矩形波状低電圧と、立ち上がりの急峻な
パルス波電圧とを重畳する構成にすることが望ましい。
また、前記イグニッションコイルの出力電圧に、立ち下
がり傾斜が小さい矩形波低電圧と、当該電圧より少し進
相した立ち上がりの急峻なパルス波電圧とを重畳する構
成にしても良い。更に、前記電極に印加すべき電圧を急
峻に立ち上がった後、引き続いて滑らかに減衰するよう
な波形にするために、前記イグニッションコイルの後段
に波形処理回路が各々接続された構成にしてもかまわな
い。
【0023】このような構成による場合、アークの発生
時間が長くなることから、燃料の着火及び燃焼が確実に
行われ、不完全燃焼を防止することが可能となる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【実施例】以下この発明の一実施例を図について説明す
る。この発明の実施例によるエンジンの点火装置の構成
は、大きく分けて、エンジンの点火回路系の構成と、直
流電源より3相電源を形成する電源装置の構成と、3電
極よりなる点火プラグに3相電源を印加してマルチアー
クを発生させるマルチアーク系の構成とからなるもので
ある。
【0029】(I)まず、エンジンの点火回路系の構成
について説明する。図1はこの発明の一実施例によるガ
ソリン自動車のエンジンの点火装置の1相分の構成を示
し、図1(a) は1相分の点火回路系の構成図、図1(b)
はイグニッションコイルの鉄芯を示す図、図1(c) ,
(d) は点火プラグの断面構造及び平面配置を示す図、図
1(e) ,(f) はその動作を説明するための波形図であ
る。
【0030】図1(a) において、図8(a) と同一符号は
同一又は相当部分を示し、60はイグニッショコイル1
0の2次側高電圧の立上りピークを抑え、該抑えた分の
エネルギーを波形の滑らかに減衰する波形平坦部分に加
算するとともに、この波形平坦部分を延長する波形処理
回路で、上記イグニッションコイル10の2次側コイル
13の一端はこの波形処理回路60を介して点火プラグ
20の電極21に接続されている。61は該回路60を
構成する第1の直列接続体で、第1の抵抗61aと第1
のコイル61bが直列に接続されてなる。また62は第
2の直列接続体で、第1のコンデンサ62aと第2の抵
抗62bと第2のコイル62cを直列に接続してなり、
上記第1の直列接続体61と並列に接続されている。ま
た63は上記第1の直列接続体61と並列に接続され
た、上記第1のコンデンサ62aに比べてかなり容量が
小さい第2のコンデンサである。
【0031】図1(b) は上記イグニッションコイル10
の鉄芯11を示し、ここでこの鉄芯11は閉磁路型のも
のであり、その中央脚11aの幅WCOは左右の側脚11
b,11cの幅WS に比べてほぼ2倍となっており、つ
まり中央脚11aは側脚11b,11cの約2倍の断面
積を有している。
【0032】また図1(c) は上記点火プラグの断面構造
を示し、21a,21b,21cは電極となる金属製芯
材で、その各々はセラミックなどの絶縁性部材22で被
覆されているとともに相互に絶縁されている。これら3
つの電極棒21a,21b,21cはその先端がその相
互間にアークを発生可能なように相互に近接して配置さ
れるとともに、図1(d) に示すように平面から見ると相
互に120°間隔で円錐形状の側面上に位置するように
配置されている。23は絶縁性部材22に装着された、
シリンダにとりつけるためのネジ部24を有する金属製
部材である。
【0033】次にまず1相分の点火回路の動作について
説明する。イグニッションスイッチ30をオンした後、
エンジンが自動運転状態となるまでの動作は、従来と同
一であるので省略し、ここでは、イグニッションコイル
10の2次側の高圧波形を処理する波形処理回路60の
動作を説明する。
【0034】まず、イグニッションコイル10の2次コ
イル13から高電圧が上記波形処理回路60に供給され
ると、第2のコンデンサ63は比較的短時間で高電圧に
充電され、その電圧を点火プラグ21に供給する。この
とき第2のコンデンサ63に比べて大きな容量を持つ第
1のコンデンサ62aでは第2の抵抗62bと第2のコ
イル62cの作用により徐々に充電が行われる。さらに
第1の直列接続体61では特に第1のコイル61bによ
りイグニッションコイルの2次コイル13で発生した高
電圧の急激な立上りピークを抑えて点火プラグ20に2
次電圧を供給する。
【0035】このような波形処理回路60の動作によっ
て2次電圧の立上り部分での形状は図1(e) ,(f) の実
線S0で示すように、ピークレベルが従来のV1 (2万
数千ボルト)からV0 (1万数千ボルト)にまで抑えら
れ、またイグニッションコイルの鉄芯は巻数が少なく、
しかも効率のよい完全閉磁路形であるから、より急峻に
大きなエネルギーが立ち上がることとなり、波形は垂下
特性を持つので、ガソリン発火核の形成エネルギーがよ
り大となる。ここでa1 は立ち上がり時間であり、従来
のaP に比べ短くなっている。
【0036】そしてこのように波形が立ち上がった後波
形が減衰していく過程では、まず、大容量の第1のコン
デンサ62aに蓄えられた電荷が放電され、さらにその
後第1,第2のコイル61b,62cの作用により一定
レベルでの電流供給が引き延ばされることとなる。この
ため波形の滑らかに減衰する波形平坦部分X0 ,つまり
燃焼に寄与する部分は図(f)に示すように、従来のも
のXに比べそのエネルギーが大きく持続時間が長いもの
となる。この結果としてシリンダー内ではこのような波
形のアークが発生することとなる。
【0037】このように本回路では、イグニッションコ
イル10の2次コイル13と点火プラグ20との間に波
形処理回路60を設け、イグニッションコイル10の2
次側高電圧波形を、そのピークを抑え、その分のエネル
ギーを上記立上りピークに続く滑らかに減衰する波形平
坦部分に上乗せして、波形の持続時間及び該波形平坦部
分でのエネルギーを増大したので、シリンダー内でのア
ークの持続時間が増大するとともに、スパークが強力な
ものとなる。また上記波形処理回路60の第1,第2の
直列接続体61,62にはコイルを含んでいるため、ア
ークに垂下特性を持たせることができ、より着火時間と
発火核形成エネルギーを大きくでき、エンジンの高速回
転での着火を確実なものとできる。この結果エンジンの
低速あるいは高速回転状態にかかわらず、燃料の着火が
確実かつ十分に行われることとなり、これにより燃焼効
率が増大するとともに、不完全燃焼のガスが減少するこ
ととなる。なお、波形処理回路は最も分かり易いLC回
路で説明したが、この他の半導体を含む回路でアーク発
生が垂下特性を含む合理的な方法で行うことができ、発
火核形成エネルギーを大とするようにすればよい。
【0038】また、本回路ではイグニッションコイル1
0の鉄芯11を、その中央脚11aが側脚11b,11
cの約2倍の断面積を有しかつギャップのない構造とし
たので、イグニッションコイルを効率のよいトランスと
することができる。すなわち、トランスとしての磁気抵
抗が著しく低減し、発生磁力線数が増大する。さらに飽
和電流が大きくなり、1次コイルの巻数を従来の3分の
1以下に、また2次コイルの巻数も従来の30%近く少
なくでき、軽量,コンパクト化を図り、効率よい大容量
のアークの発生が可能となる。またこのように巻数を少
なくしたことにより時定数L/Rが小さくなって立ち上
がりがより急峻になるとともに、時間的な電流変化が大
きくなり、高速状態での燃料の着火の確実性を増大でき
る。
【0039】また、点火プラグ20を3つの電極21
a,21b,21cの先端を相互に近接して配置したの
で、従来のようにアーク発生時接地電極がアークの広が
りを遮ぎることがなく、シリンダ内にスパークの影の部
分を生ずることがない。従ってこれによっても着火の確
実性を向上することができる。なお、マルチアークによ
って強力なアークが発生され、確実な着火,燃焼が行わ
れる点については後に詳細に説明する。
【0040】なお、上記実施例では、イグニッションコ
イルの1次側にはバッテリ電圧の12ボルトをそのまま
供給するようにしているが、これは図2(b) に示すよう
に、イグニッションスイッチ30とバッテリ40との間
にダイオード・ロータ式の昇圧回路70を設け、12ボ
ルトの電圧を400ボルト程度に昇圧し、このような高
電圧を1次コイルに供給するようにしてもよい。この場
合イグニッションコイルの負担が軽くなり、このためコ
イルの巻数を低減することが可能となり、軽量,コンパ
クトでしかも高性能なイグニッションコイルを提供する
ことができる。
【0041】また波形処理回路は図1(a) に示す構成の
ものに限るものではなく、原理的には図2(a) に示すよ
うに、2次側高電圧波形を遅延する容量成分60aと、
その立ち上がりピークを抑えて垂下特性を持たせる誘導
成分60bと、上記電流を減衰する抵抗成分60cとが
相互に並列に接続された回路構成であればよい。
【0042】ただし、図2(c) に示すような、誘導成分
を有しない回路65も場合によっては用いることもでき
る。この回路では、第2の直列接続体62を容量の大き
な第1のコンデンサ62a及び第2の抵抗62bから構
成し、この直列連続体62に第1の抵抗61と容量の小
さい第2のコンデンサ63とをともに並列に接続してい
る。
【0043】この場合アークに垂下特性を持たせること
はあまり期待できないが、イグニッションコイルの2次
側で発生される高電圧の立ち上がりピークを抑えて、波
形平坦部分でのエネルギーの増大や該波形平坦部分の延
長ができる効果が得られる。
【0044】また上記第1の実施例において、点火プラ
グと並列に、コンデンサとコイルを並列接続してなるL
C回路を接続してもよく、この場合、磁歪共振や共振現
象を利用してアークの持続時間をさらに増大することが
できる。
【0045】図2(d) は本発明の第2の実施例によるエ
ンジンの点火装置を説明するための図であり、ここでは
第1の実施例の回路構成において波形処理回路60と点
火プラグ20との間にさらに付加抵抗6を直列に接続し
た構成とし、上記付加抵抗6を点火プラグ20の電極2
1の一部に組み込んでいる。その他の構成は第1の実施
例と同一である。
【0046】この場合上記付加抵抗6によって電磁雑音
の低減とともに、アーク持続時間の増大を図ることがで
きる効果がある。
【0047】(II)次に電源装置の構成について説明す
る。自動車に搭載した12V等のバッテリより3相交流
を得るためには本願発明者が開発し、既に出願している
特願平2−288878号記載の電源装置を用いる。
【0048】図4(a) はこの直流−三相交流変換電源装
置の構成を、図4(b) はその出力波形を示し、図におい
て、401は直流電源、402は直流電力を交流電力に
変換する変換部で、直流電源401の正及び負電圧に接
続された正側及び負側接点424a〜424cを有し、
該正側及び負側接点のオン,オフあるいは正側,負側接
点間での切換が可能なスイッチ回路421a〜421c
と、該スイッチ回路421に接続されたリアクタンス回
路422a〜422cとからなる。また406a〜40
6cは上記変換部402の出力端子である。
【0049】また403は上記スイッチ回路421の切
換周期T0 の1/3の位相差(1/3T0 )でもって各
スイッチ回路を切換制御する制御回路である。
【0050】次に動作について説明する。まず1相のみ
について考える。制御回路403により1つのスイッチ
回路421の切換動作を所定のタイミングで行うと、リ
アクタンス回路422には誘導起電力が発生し、これに
よって出力端子406にはニュートラル端子407に対
し、図4(c) に示すように所定周期の垂下特性を持った
鋸歯状の電流が誘導されることとなる。そしてこれを制
御回路403により3相分のすべてにつき、一周期T0
の1/3の位相差(1/3T0 )でもって行うと、各出
力端子406a〜406cにはニュートラル電極407
に対し、図4(b) に示すような3相交流が出力されるこ
ととなる。ここで、3相出力の垂下特性の形,即ち立下
りの遅速の程度はリアクタンス回路422a〜422c
のインダクタンスの値を変えることにより変えることが
でき、ほとんど矩形波に近い出力をも得ることができる
ものである。
【0051】(III )次にマルチアーク系の構成につい
て説明する。マルチアークというのは、3本,6本等3
N(Nは整数)本の電極をその先端を相互に近接させて
相互に120°間隔,60°間隔等,等間隔に円錐の側
面上に配置し、これらに3相,6相等の電源の各相電圧
を印加することにより上記電極先端間に複数のアーク放
電を発生させ、全体として非常に強力なマルチアーク炎
を発生させることができるものであり、溶接等の分野に
利用されて非常に強大な効果を発揮するものである。本
マルチアークは本発明者の発明になるもので、特公昭5
3−32353,特公昭53−39377,特公昭54
−41551,特公昭55−49950,特公昭55−
51670,特公昭56−18312,特公昭56−3
0113,特公昭56−31184,特公昭56−31
186,特公昭56−31188,特公昭56−496
65,特公昭57−5626,特公昭57−5627,
特公昭57−52149,特公昭60−13438,実
開昭52−65119,特開昭63−130269,特
開昭64−2293号,特開昭64−73066等に開
示されている。
【0052】本願発明はこのマルチアークを点火プラグ
の点火に用いたもので、そのマルチアーク系の構成は図
3に示される。図3(a) に示すように、3相交流電源3
00の出力300a,300b,300cを先端を近接
して相互に120°間隔で配置した3つの電極301,
302,303の各々に印加すると、各隣接する電極3
01,302,303間に3本のアークが発生し、全体
で非常に強力なマルチアーク炎が得られるものである。
また図3(b) に示すように6本の電極301〜306を
その先端を相互に近接させて相互に60°間隔で配置
し、そのうちの相対向する一対の電極に3相の各相a,
b,cの出力を印加すると、各電極間に計6本のアーク
が発生し、強力なマルチアーク炎が得られる。また図3
(c) に示すように、3相電源300をY結線の構成と
し、上記6電極に加えてニュートラル電極307を設
け、これをY結線のニュートラルに接続する構成として
もよく、この場合各電極間に6本,各電極とニュートラ
ル電極間に6本、計12本のアークが得られ、より一層
強力なアーク炎が得られることとなる。
【0053】また、3相電源と同様の原理で6相電源を
構成し、6電極の各々に各相電圧を印加するようにして
もよく、この場合も各電極間に6本,ニュートラル電極
を設ければ計12本のアークが得られ、非常に強力なア
ーク炎が得られることとなる。
【0054】以上いずれの例の場合も、電極の先端を相
互に近接させて配置しているので,上記3本,6本,あ
るいは12本のアークは融合して一体のアーク雰囲気を
形成するものである。このマルチアークのさらなる主要
な特徴は以下のとおりである。
【0055】(1) 電極の先端に回転磁界が発生するた
め、燃料に対する電気的撹拌作用が期待できる。 (2) 3の倍数で相数,電極数を増やすことが可能であ
る。 (3) 3相、6相等の多相交流を用いており、各相の合計
電流は常に0となり、アース線は不要である。ただし上
述のように複数の電極の中心部にニュートラル電極を設
けることにより、より強力なアークを発生させることが
できる。
【0056】本願発明はこのマルチアークをエンジンに
おける点火プラグの点火に用いたもので,その構成は自
動車に搭載した図4(a) のバッテリ401から電源装置
400により3相交流出力406a〜406c(図4
(b) に示す波形)を得、一方図1(a) の点火回路の構成
を電源40と点火プラグ20を除いて3相分設け、上記
各相の交流出力406a〜406cを各相分のイグニッ
ションコイル10の一次側に印加し、その2次側出力を
図1(c) ,(d) に示す点火プラグ20の各電極21a,
21b,21cに接続することにより、点火プラグの各
電極と他の電極あるいはニュートラル電極間に点火アー
クを発生させて燃料の着火を行わせるものであり、これ
は従来の単相, 直流による点火方式に比し、以下の効果
が得られる。
【0057】(1) 3相交流を用いているので、アークの
発生時間を3倍に長くとれ、燃料の着火,燃焼を充分に
行うことができる。 (2) 用いている電源装置が、直流電源からインバータ方
式を利用して3相交流を得るものであるため、電源装置
の出力の波形(出力時間)を調整することにより、アー
ク時間の長短を調整することができる。 (3) 120°間隔,60°間隔で配置した3本又は6本
の電極に3相交流を印加しているので,電極棒の先端近
傍には回転磁界が発生し、周辺の燃料を撹拌し、活性を
与えるので、燃料の着火,燃焼をより十分にできる効果
がある。
【0058】従って本発明実施例のエンジンの点火装置
では、直流電力を3相交流に変換する電源装置と、3電
極又は6電極を有する点火プラグと、3相分のイグニッ
ションコイルとを備え、エンジンの点火にマルチアーク
点火を用いることにより、点火時間を単相の場合に比し
約3倍と長くすることができ、着火及び燃焼をより確実
に行うことができ、燃焼効率を飛躍的に向上できるとと
もに燃費を大きく向上でき、しかも排気ガスの有害成分
をも大きく減少できるものである。
【0059】また、イグニッションコイルの2次側高電
圧波形を立ち上がりの急峻なパルス波部分と低電圧で持
続時間の長い平坦部分とを重畳した波形としたので、着
火に続く燃焼の維持時間を十分にとることができ、やは
り燃焼効率を大幅に向上できる効果がある。
【0060】(I−2)次にイグニッションコイルの2
次側に、上記実施例と同様の趣旨で、立上りの急峻な、
ピーク電圧の非常に高いパルス電圧と、放電維持のため
の低電圧矩形出力との重畳波を発生するようにした、本
発明の他の実施例について説明する。
【0061】図5はこの発明の他の実施例におけるイグ
ニッションコイルの2次側に得られる波形,及びこれを
得るための構成を示し、図5(a) において、500A,
500Bはトランス、512A,512BはAトラン
ス、Bトランスのイグニッションコイルの1次側コイル
でともに100ターンであり、印加電圧は4Vである。
513A,513Bはイグニッションコイルの2次コイ
ルで、それぞれ2000ターン、600ターンであり、
出力される電圧はイグニッション回路をオフしたときに
でる絶縁破壊電圧1万V,および定電流が流れている状
態ででる維持電圧60Vである。ここで、コイルの巻き
数は電極間のギャップ等のプラグの構造によって変化す
るものである。501はAトランス側の1次側に設けら
れた進相用コンデンサー、502はBトランス側の1次
側に設けられた遅相用インダクタンスである。503は
Aトランスの2次側に設けられた絶縁破壊電圧の立下り
に垂下特性を持たせるための遅相用インダクタンスであ
る。504はBトランス側の2次側に設けられた維持電
圧の立下りに垂下特性を持たせるための遅相用インダク
タンスである。505はAトランス側の1次側に設けら
れ、基準時t0 より 1. 5 /1000秒後にオフとなるタイ
マースイッチ、506はBトランス側の1次側に設けら
れ、基準時t0 より6 /1000秒後にオフとなるタイマー
スイッチである。514は点火プラグのスパークギャッ
プであり、両コイル513A,513Bはこれに対し並
列に接続されている。
【0062】また図5(c) において、520はAトラン
スにより発生する波高値1万Vの空気絶縁を破るための
パルス波で、その立ち上がり時間は進相用コンデンサー
501により基準時t0 より 1/1000秒前とされ、その
立ち下がりの傾斜はインダクタンス503により若干ス
ロープを持ち、t0 後のパルス時間はタイマースイッチ
505により 1.5 /1000秒で、全体のパルス時間は約
2.5 /1000秒である。521はBトランスにより発生
する電圧値60Vのアーク維持電圧で、時間t0 で発生
し、インダクタンス502,504により立上りに若干
スロープを持つようにされ、タイマースイッチ506に
より全体で約 6/1000秒のパルス時間を持つようにされ
ている。
【0063】図5(d) は3相分全体での点火パルス波形
を示し、図5(d) において、3相交流の周波数は200
サイクルであり、上記図5(c) の波形が 1.67/1000秒
おきに3つ発生されている。
【0064】図5(e) は6相6電極の場合の点火パルス
波形を示し、図において、6相交流の周波数は200サ
イクルであり、上記図5(c) の波形が 0.83/1000秒お
きに6つ発生されている。
【0065】なお、その他の本第2の実施例の点火回路
の構成は、図1(a) の波形処理回路60が不要である点
を除いて図1(a) の回路と同様である。また本実施例で
は点火プラグおよび電源装置の構成は上記第1の実施例
のそれと同じである。
【0066】このような本実施例においては、Aトラン
スのイグニッションコイルの2次側に、コンデンサ50
1により 1/1000秒進相され、イグニッションコイルの
1次コイルのオフ時に瞬時に波高値1万Vまで立ち上が
り、その立下りがインダクタンス503により若干スロ
ープとされ、 1. 5 /1000秒後にタイマースイッチ50
5により完全に断とされる空気絶縁を破るためのアーク
520と、t0 に立ち上がり、インダクタンス502,
504により若干スロープを持ち、イグニッションコイ
ルの巻数比40ターン:600ターンにより波高値60
Vを持ち、タイマースイッチ506により 6/1000秒後
にオフとされるアーク維持電圧とが重畳された図5(c)
に示す波形が得られる。しかもこれがマルチアーク点火
の構成になっているため点火プラグにおける点火パルス
の波形は図5(d) のように3つの連続した波形が得られ
ることとなる。また6相6電極構成とした場合は6相電
源波形(図示省略)に対応し、図5(e) のように1周期
内に6つの波形が連続したものが得られる。従って上記
のような重畳波形によって第1の実施例の波形処理回路
60によるのと同様に、アーク発生のあとの維持電圧が
十分とれることによって着火のあとの燃焼を確実かつ十
分に得られるとともに、マルチアーク点火の構成によっ
てさらに有効なアークパワーが増大され、燃焼効率を飛
躍的に向上できるという効果が得られる。
【0067】なお、図5(b) は図5(a) の1次側を共通
とした回路構成である。図中同一符号は相当部分を示
し、507は図1(a) の制御回路15に相当し、エンジ
ン回転に同期してイグニッションコイルを点火制御する
点火制御スイッチである。なお図5(a) においては、5
01と502,503と504のどちらか一方のみを設
ければよいものである。
【0068】図6はこの発明の他の実施例による6電極
構成の点火プラグを示し、(a) は断面図、(b) は平面図
である。図において、601〜606は電極、608は
セラミックなどの絶縁性部材、609は該絶縁性部材6
08に装着された、シリンダにとりつけるためのネジ部
610を有する金属製部材である。
【0069】図7はこの発明のさらに他の実施例による
6電極にニュートラル電極を加えた7電極構成の点火プ
ラグを示し、(a) は断面図、(b) は平面図である。図に
おいて、607はニュートラル電極であり、他の符号は
図6と全く同じである。
【0070】なお、上記第1の実施例では点火回路の構
成において波形処理回路を持つものとしたが、マルチア
ーク点火の構成を用いたものにおいてはこれはなくとも
よいものである。
【0071】また上記第2の実施例におけると同様に、
2次側高電圧波形を立ち上がりピーク部と平坦波形部分
とを有する波形としたもの、あるいは該第2の実施例に
おけるように、A,Bトランスを用いて少しその立ち上
がり時間をずらせた構成のものは、これ自身の構成によ
っても十分な着火燃焼の改善が得られるもので、マルチ
アーク点火の構成は必ずしも同時に用いなくてもよいも
のである。
【0072】
【発明の効果】以上、本発明の請求項1、2に係るエン
ジンの点火装置による場合、点火プラグの各電極間に急
峻な波形の多相電圧が印加される構成となっているの
で、単相電圧が印加される場合に比べてパワーの大きな
アークが発生する。しかも回転磁界によるエネルギーも
発生することから、燃焼効率が飛躍的に増大する。
【0073】本発明に係る請求項3、4、5に係るエン
ジンの点火装置による場合、アークの発生時間が長くな
る構成となっているので、燃料の着火及び燃焼が確実に
行われ、不完全燃焼を防止することが可能となる。この
結果、燃費を大きく向上させることができ、排気ガスの
有害成分も大幅に減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) はこの発明の一実施例によるガソリン自動
車のエンジンの点火装置の1相分の回路構成を示す図、
(b) はそのイグニッションコイルの鉄芯を示す図、(c)
は点火プラグの断面構造を示す図、(d) はその平面図、
(e) ,(f) は上記実施例および従来の点火装置の動作を
説明するための波形図である。
【図2】(a) は波形処理回路の他の例を含む本発明の他
の実施例の点火装置を示す回路構成図、(b) ,(c) ,
(d) はさらに他の実施例の回路の構成図である。
【図3】(a) はこの発明の一実施例によるエンジンの点
火装置の点火プラグの電極とその電源間のマルチアーク
系の構成を示す図、(b) は他の実施例のこれに対応する
構成を示す図、(c) はさらに他の実施例のこれに相当す
る図である。
【図4】(a) は上記実施例の点火装置に用いる3相交流
を形成する電源装置の構成を示す図、(b) はその出力波
形を示す図、(c) はその1相の出力波形を示す図であ
る。
【図5】(a) はこの発明の他の実施例によるエンジンの
点火装置のイグニッションコイルの2次側波形を出力す
るための構成を示す図、(b) はこの構成の変形例の回路
構成を示す図、(c) はその1相分の点火パルス波形図、
(d) は3相分の点火パルス波形図、(e) は6相6電極構
成の場合の点火パルス波形図である。
【図6】(a) はこの発明の他の実施例による6電極構成
の点火プラグの断面図、(b) はその平面図である。
【図7】(a) はこの発明による7電極構成の点火プラグ
の断面図、(b) はその平面図である。
【図8】従来のエンジンの点火装置を説明するための図
である。
【図9】(a) は従来の他のエンジンの点火装置を説明す
るための図、(b) は従来の点火装置におけるスパークプ
ラグの問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10 イグニッションコイル 12 1次側コイル 13 2次側コイル 20 点火プラグ 21 中央電極 60 波形処理回路 61 第1の直列接続体 62 第2の直列接続体 63 第2のコンデンサ 11 イグニッションコイルの鉄芯 21a,21b,21c 金属製芯材(電極) 401 直流電源 402 直流電力を交流電力に変換する変換部 424a〜424c 正側接点 425a〜425c 負側接点 421a〜421c スイッチ回路 422a〜422c リアクタンス回路 406a〜406c 変換部の出力端子 403 制御回路 300 3相交流電源 301,302,303 3つの電極 500A,500B トランス 512A,512B イグニッションコイルの1次コ
イル 513A,513B イグニッションコイルの2次コ
イル 520 点火プラグのスパークギャップ 601〜606 6つの電極 607 ニュートラル電極307
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 15/08 301 F02P 3/00 F02P 3/045 312

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3以上の複数の電極が絶縁体内を通して
    固定されており且つ前記電極の各先端が互いに等間隔と
    なるように配置された点火プラグを備えており、前記点
    火プラグを点火させるに当たり、記電極の各先端が互い
    に等間隔となるように配置された点火プラグを備えてお
    り、急峻な波形の多相高電圧を生成して前記複数の電極
    に印加する構成となっていることを特徴とするエンジン
    の点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの点火装置にお
    いて、入力された直流電圧に基づいて垂下特性を有した
    多相電圧を生成する多相変換電源装置と、多相変換電源
    装置の出力電圧を各相毎に高圧化し前記複数の電極に各
    々印加する複数のイグニッションコイルと、前記点火プ
    ラグをエンジンの回転と同期して点火させるために前記
    イグニッションコイルの1次側電流をオンオフ制御する
    点火回路とを具備したことを特徴とするエンジンの点火
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のエンジンの点火装置にお
    いて、前記電極に印加すべき電圧を急峻に立ち上がった
    後、引き続いて滑らかに減衰するような波形にするため
    に、前記イグニッションコイルの出力電圧に、矩形波状
    低電圧と、立ち上がりの急峻なパルス波電圧とを重畳す
    る構成となっていることを特徴とするエンジンの点火装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のエンジンの点火装置にお
    いて、前記電極に印加すべき電圧を急峻に立ち上がった
    後、引き続いて滑らかに減衰するような波形にするため
    に、前記イグニッションコイルの出力電圧に、立ち下が
    り傾斜が小さい矩形波低電圧と、当該電圧より少し進相
    した立ち上がりの急峻なパルス波電圧とを重畳する構成
    となっていることを特徴とするエンジンの点火装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のエンジンの点火装置にお
    いて、前記電極に印加すべき電圧を急峻に立ち上がった
    後、引き続いて滑らかに減衰するような波形にするため
    に、前記イグニッションコイルの後段に波形処理回路が
    接続された構成となっていることを特徴とするエンジン
    の点火装置。
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