JP3115991B2 - 地域冷暖房システムの2次側システム - Google Patents

地域冷暖房システムの2次側システム

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JP3115991B2
JP3115991B2 JP08047147A JP4714796A JP3115991B2 JP 3115991 B2 JP3115991 B2 JP 3115991B2 JP 08047147 A JP08047147 A JP 08047147A JP 4714796 A JP4714796 A JP 4714796A JP 3115991 B2 JP3115991 B2 JP 3115991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デマンド制御を用
い、コスト低減を図る地域冷暖房システムの2次側シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、地域冷暖房(熱供給)システム
においては、熱供給プラントにおいて冷水、温水あるい
は蒸気などの熱媒が製造され、地域配管を通じて、限定
地域内の熱需要家建物に供給される。供給される熱媒
は、主として、冷水は冷房に、温水は暖房あるいは給湯
に、蒸気は暖房に用いられる。
【0003】図8は、従来の地域冷暖房システム101
の概要を示す構成図である。地域冷暖房プラント103
は、地域配管を通じ、熱媒として冷水および蒸気を建物
(需要家建物)105a、105b、………に供給す
る。地域冷暖房プラント103以外に、蒸気の代わりに
温水を供給するプラント(図示せず)や、蒸気に加えて
温水を供給するプラント(図示せず)などもある。
【0004】地域冷暖房プラント103の地域配管は冷
水管107および蒸気管109からなり、それぞれ供給
管(図示せず)と回収管(図示せず)とからなる。各建
物105a、105b、………には、受入設備111
a、111b、………が設けられ、地域配管によって供
給された熱媒を受入れて、各建物内部に供給し、利用す
る。
【0005】建物105a内の、部屋113には空調機
(空気調和機)115が、部屋117には外調機119
およびFCU(ファンコイルユニット)121が設けら
れている。そして冷房使用時には、冷水管123を通じ
て冷水が、空調機115、外調機119およびFCU1
21に供給される。また暖房使用時には、蒸気管125
を通じて蒸気が、空調機115、外調機119およびF
CU121などに供給される。
【0006】空調機(空気調和機)115は、部屋11
3内の温度、湿度、気流、塵埃、臭気、有毒ガス、細菌
などの条件を調整する装置であり、外気取入口127の
他、圧縮機、電動機、凝縮器、直接膨脹コイル、加湿
器、エアフィルター、送風機、熱交換機などで構成され
る。熱交換機は、冷房時には冷水管123の延長部分内
に冷水を通水し、暖房時には蒸気管125の延長部分内
に蒸気を通して用いるものである。
【0007】外調機(外気調和機)119は、部屋11
7内に外気取入口129を通じて取り入れる外気の温
度、湿度、気流、塵埃、臭気、有毒ガス、細菌などの条
件を調整する装置であり、圧縮機、電動機、凝縮器、直
接膨脹コイル、加湿器、エアフィルター、送風機、熱交
換機などで構成される。FCU(ファンコイルユニッ
ト)121は、部屋117内の温度、気流、塵埃、臭
気、有毒ガス、細菌などの条件を調整する装置であり、
小型送風機、コイル、エアフィルターなどを内臓した小
型の空調機である。
【0008】図9は従来の、地域冷暖房システム101
の利用料金の試算例を示す図である。地域冷暖房システ
ム事業者に対して利用者である建物(需要家建物)10
5aから支払われる使用料金は、冷水と蒸気との各々に
ついて、契約熱媒量に基づく基本料金と超過使用量に対
する従量料金とを求めたものの合計額となる。
【0009】熱媒の使用量は、同一の建物105aにお
いても季節や時間帯により著しい違いがある。図10
は、デマンド制御なしの場合の、夏の冷水使用量の1例
を示す図であり、Aは冷水についての契約熱媒量である
契約冷水量、Bは冷水ピーク負荷である。図10では、
夏の正午から夕刻までは冷水使用量が非常に増大し、最
大需要時には冷水ピーク負荷Bに達している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
地域冷暖房システム101において、建物(需要家建
物)105a側の立場から考えると、例えば契約冷水量
Aが多い場合には、年間に支払う地域冷暖房使用料のう
ち、冷水基本料金が高いという問題があった。
【0011】また、地域冷暖房システム側の立場から考
えると、各建物(需要家建物)105a、105b、…
……で必要とされる熱媒量が多くなれば、全体として供
給すべき熱媒量が増大するために地域冷暖房プラント1
03の設備能力を大きく用意しておかなくてはならず、
また、場合によっては必要とされる熱媒量の合計が過大
となり供給量が不足するという問題があった。
【0012】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、需要家建物側の居
住環境をある程度維持しつつ熱媒使用量を削減し、資源
および費用の無駄のない地域冷暖房システムの2次側シ
ステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために本発明は、熱源から熱媒体を地域内の建物内部の
冷暖房設備に導き冷暖房を行う地域冷暖房システムの2
次側システムにおいて、前記冷暖房設備の負荷を予測し
て、前記冷暖房設備のピーク時の負荷条件を緩和させる
緩和手段を具備し、前記緩和手段は、前記熱媒体である
冷水の現在の使用量及び外気条件より、前記冷暖房設備
の今後の冷水使用量を予測する手段と、前記予測冷水量
が所定の値より大きい場合、前記建物内部への送風温度
を上げて除湿量を下げる手段と、前記建物内部への外気
取入量を少なく設定する手段と、前記建物内部の設定冷
房温度を上げる手段と、を具備することを特徴とする地
域冷暖房システムの2次側システムであり、第2の発明
は、熱源から熱媒体を地域内の建物内部の冷暖房設備に
導き冷暖房を行う地域冷暖房システムの2次側システム
において、前記冷暖房設備の負荷を予測して、前記冷暖
房設備のピーク時の負荷条件を緩和させる緩和手段を具
備し、前記緩和手段は、前記熱媒体である温水または蒸
気の現在の使用量及び外気条件より、前記冷暖房設備の
今後の温水または蒸気の使用量を予測する手段と、前記
予測された温水または蒸気の量が所定の値より大きい場
合、前記建物内部への外気取入量を少なく設定する手段
と、前記建物内部の設定暖房温度を下げる手段と、を具
備することを特徴とする地域冷暖房システムの2次側シ
ステムである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。図1は本実施の形
態に係る地域冷暖房システム1の概略を示す構成図であ
る。地域冷暖房プラント3は、所定の地域内に熱媒体を
供給する能力を有し、地域配管を通じ、熱媒として冷水
および蒸気を建物(需要家建物)5a、5b、………に
供給する。
【0015】地域冷暖房プラント3の地域配管は冷水管
7および蒸気管9からなり、それぞれ供給管(図示せ
ず)と回収管(図示せず)とからなる。各建物5a、5
b、………には、受入設備11a、11b、………が設
けられる。受入設備11a、11b、………は、冷水量
測定器、熱交換機、ポンプなどからなり、地域配管によ
って供給された熱媒を受入れて必要に応じて処理を施
し、各建物内部に供給し、利用する。
【0016】建物5a内の例えば部屋13には、外気の
温度、湿度、塵埃などの負荷および室内空気の温度、湿
度、塵埃などの負荷を処理する空調機(空気調和機)1
5が設けられる。また例えば部屋17には、外気の温
度、湿度、塵埃などの負荷を処理する外調機19(外気
調和機)と、室内の温度および塵埃などの負荷を処理す
る小型の機能限定空調機であるFCU(ファンコイルユ
ニット)21とが設けられている。
【0017】そして冷房使用時には、冷水管23を通じ
て冷水が、空調機15、外調機19およびFCU21に
供給される。また暖房使用時には、蒸気管25を通じて
蒸気が、空調機15、外調機19およびFCU21など
に供給される。
【0018】空調機15、外調機19、FCU21に
は、暖冷房兼用タイプ、暖房専用タイプあるいは冷房専
用タイプのものがあるが、本実施の形態の例において
は、いずれも暖冷房兼用タイプのものとする。したがっ
て、空調機15、外調機19およびFCU21に用いら
れる熱交換機は、冷房時には冷水管23の延長部分内に
冷水を通水し、暖房時には蒸気管25の延長部分内に蒸
気を通して用いるものである。
【0019】空調機(空気調和機)15は、外気取入口
27の他、圧縮機、電動機、凝縮器、直接膨脹コイル、
加湿器、エアフィルター、送風機、温度計、湿度計、熱
交換機などで構成される。外調機(外気調和機)19
は、外気取入口29の他、圧縮機、電動機、凝縮器、直
接膨脹コイル、加湿器、エアフィルター、送風機、温度
計、湿度計、熱交換機などで構成される。FCU(ファ
ンコイルユニット)21は、小型送風機、コイル、エア
フィルターなどで構成される。
【0020】本発明の実施の形態に係るDDC(直接デ
ジタル制御コントローラ)31は、建物5a内に独自に
設けたものであり、部屋13および部屋17の、温湿
度、塵埃などの設定条件を制御し、受入設備11a、空
調機15、外調機19、FCU21などの運転を総合的
にコントロールしている。
【0021】次に、DDC31によるデマンド制御方法
について、冷水利用の場合を例にとって説明する。デマ
ンド制御においては、地域冷暖房の熱媒をコスト効率よ
く利用するために、熱媒の利用に係る様々な要因の相互
関係を明確にした上で、受入設備11a、空調機15、
外調機19、FCU21などをコントロールする。
【0022】図2は、冷水利用のデマンド制御を示すフ
ローチャートである。建物5aにおいて、受入設備11
aは現在の冷水量(冷水使用量)などを測定し、空調機
15、外調機19などは外気の温度、湿度などを測定し
て、それぞれ常時あるいは所定の時間毎に、DDC31
に測定値を送る。
【0023】DDC31は、各測定値を、季節、時刻、
天候などのデータや過去の例などと共に考慮して、冷水
量の今後の経時変化を予測して(ステップ201)、予
測される冷水量が、契約冷水量以下であるか否かを判定
する(ステップ202)。ステップ202において、予
測される冷水量が、契約冷水量以下である場合には、D
DC31は、受入設備11a、空調機15、外調機1
9、FCU21に対して何の指示も行なわず、従前通り
の測定および予測を継続する。
【0024】ステップ202において今後の冷水量が過
大になると予測された場合には、DDC31は、まず第
1制御として、建物内部への外気の送風温度の設定を高
くし、除湿量の設定を少なくするように、空調機15、
外調機19に指示する(ステップ203)。DDC31
からの指示により、空調機15、外調機19は、外気を
冷やし除湿するための冷水量を減らすことができる。な
おステップ203を行なうことで、冷房設定温度は変化
せず維持される。
【0025】送風温度の上限値、除湿量の設定の下限値
は、あらかじめ建物5aの設備管理者によって、各部屋
の用途などを考慮して部屋毎に定められている。DDC
31は、予測された冷水量が過大である場合には、送風
温度の上限値に達するまで徐々に送風温度の設定を高く
していき、また除湿量の下限値に達するまで徐々に除湿
量を少なくしていくとともに、冷水量の測定および予測
を継続する。
【0026】DDC31は、ステップ203によって、
予測される冷水量が十分に低下したか否かを判定し(ス
テップ204)、予測された冷水量が契約冷水量の範囲
内に収まる場合には、契約冷水量の限度まで冷水を使用
して、冷房設定温度を維持しつつ、送風温度を可能な限
り低く、除湿量を可能な限り多くすることで快適な居住
環境を維持する。
【0027】DDC31は、ステップ204の処理を行
ない、送風温度の設定を上限値にし、かつ除湿量の設定
を下限値にしても、まだ冷水量が過大であると判定され
た場合には、第2制御として、建物内部への外気取入量
を少なく設定し、空調機15、外調機19に指示する
(ステップ205)。空調機15は外気取入口27から
の外気取入量を減少させ、外調機19は外気取入口29
からの外気取入量を減少させる。
【0028】室温より暖かい外気の取入量を減らすこと
により、空調機15、外調機19は、外気を冷やすため
の冷水量を減らすことができる。なおステップ203お
よびステップ205を行なっても、冷房設定温度は変化
せず維持される。
【0029】次にDDC31は、予測される冷水量が十
分に低下したか否かを判定し(ステップ206)、十分
に低下したと判定される場合には、契約冷水量の限度ま
で冷水を使用して外気取入量を可能な限り多くし、空気
の質を維持して快適な居住環境を維持する。
【0030】DDC31は、ステップ206において予
測される冷水量が、まだ過大であると判定された場合に
は、第3制御として、予測された冷水量に応じて、建物
内部の設定冷房温度を上げることを、空調機15、外調
機19に指示する(ステップ207)。
【0031】設定冷房温度を高くすることにより、空調
機15、外調機19、FCU21は、室温を冷やすため
の冷水量を減らすことができる。また、契約冷水量の限
度まで冷水を使用して設定冷房温度を可能な限り低くし
て快適な居住環境を維持する。
【0032】また、DDC31は、外気温の低下などに
より冷水量が減少していく場合には、図2とは逆の順番
で、すなわち第3制御(ステップ207)の調整、第2
制御(ステップ205)の調整、第1制御(ステップ2
03)の調整の順番で、調整を解除していく。
【0033】つまり、まず、設定冷房温度を徐々に低下
させていき、最適冷房温度に達した後の冷水量が契約冷
水量以下である場合には、外気取入量を徐々に増加させ
ていく。次に、外気取入量をあらかじめ定めた最大限ま
で増やした後の冷水量が契約冷水量以下である場合に
は、除湿量を増やし、送風温度を下げていく。
【0034】また、第1制御、第2制御、第3制御の3
種類の調整の順番については、建築物の使用用途により
定めるものとする。すなわち、図2の例は、温度維持を
重視する場合であるが、温度維持よりも空気の質の維持
を重視する場合には、第1制御、第3制御、第2制御の
順番で空調条件を調整してもよい。
【0035】図3は、冷房ピーク時のデマンド制御の試
算例を示す図である。図3において、9時から19時の
間は冷水量が多い時間帯であることがわかる。特に11
時から17時の間は冷水量が非常に多いため、この時間
帯について、デマンド制御を行なわない場合と、様々な
デマンド制御を行なった場合とについて比較する。実線
301は、デマンド制御を行なわない場合であり、ピー
ク冷水量は15時頃に約3,100Mcal/hとなる
ことがわかる。
【0036】破線303は第2制御により外気カットを
行なった場合を示しており、11時から12時の間で徐
々に外気量を減じ、12時から16時では外気を最大限
カットし、16時から17時の間で徐々に外気量を11
時以前の量に戻している。また点線305は24時間に
わたり冷房設定温度を1℃上げた場合を示しており、特
に外気温の高い9時から19時の間において冷水量節減
効果が大きいことがわかる。
【0037】1点鎖線307は、第3制御と第2制御と
を行なった場合を示しており、24時間にわたって冷房
設定温度を1℃上げた状態で、11時から12時の間で
徐々に外気量を減じ、12時から16時では外気を最大
限カットし、16時から17時の間で徐々に外気量を1
1時以前の量に戻した場合である。15時の冷水量で比
較すると、デマンド制御を行なわない場合には約3,1
00Mcal/hであったものが、第3制御と第2制御
とを行なった場合では約2,250Mcal/h程度と
なり、冷水量が大幅に減少していることがわかる。
【0038】同様に、暖房のために蒸気を使用する場合
について、図4の暖房ピーク時のデマンド制御の試算例
を示す図を用いて簡単に説明する。実線401はデマン
ド制御を行なわない場合、点線403は第3制御により
24時間にわたって設定暖房温度を1℃下げた場合を示
す。
【0039】また、破線405は、第2制御により外気
取入量を制限した場合の蒸気量の低減効果を示してい
る。0時から9時までは外気量をやや減少させた状態を
保つ。活動時間が開始するために室温を上昇させなくて
はならない9時から11時までは外気量を最大限までカ
ットし、11時から12時までは外気量を次第に増やし
て、外気の暖かい時間帯である12時から16時までは
外気を最大限に取入れている。
【0040】次第に外気温の低下する16時から17時
までは、外気量を制限することで蒸気量を低減させてい
る。また、17時から20時までは、外気量を最大限カ
ットし、20時以降は外気量をやや減少させた状態を保
つ。
【0041】また、1点鎖線407は、第3制御と第2
制御との両方を行ない、24時間にわたって設定暖房温
度を1℃下げるとともに、外気量を破線の場合と同じよ
うに制限した場合を示している。
【0042】したがって暖房使用時にデマンド制御を行
なうには、蒸気量が契約蒸気量を越えると予測される場
合には、まず第2制御により、建物5a内部への外気取
入量を少なくする。それでもなお蒸気量が過大な場合に
は、第3制御により建物5a内部の設定暖房温度を下げ
る。
【0043】図5は、デマンド制御を行なった場合の基
本料金削減の試算例を示す図である。デマンド制御を行
なわない場合の1年間にかかる地域冷暖房の基本料金が
157,300千円/年である場合、図5に示すよう
に、第1制御、第2制御、第3制御の各制御を行なった
場合、基本料金の削減率は、それぞれ4.0%、8.6
%、15.7%となる。
【0044】また、第2制御と第3制御との両方を行な
った場合の基本料金の削減率は23.0%となる。すな
わち、第2制御と第3制御との両方を行なった場合の基
本料金の削減率は、第2制御のみによる削減率と、第3
制御にみによる削減率との合計とは異なる。
【0045】図6は、図10に対してデマンド制御を行
なった効果を示す図である。破線で示した実負荷曲線5
1はデマンド制御を行なわない場合を示し、この場合の
ピーク負荷の冷水量を100%として、デマンド制御の
効果を図示してある。
【0046】1点鎖線で示したのは13時15分から1
9時までの間に第1制御を行なった場合の冷水量を示す
第1制御実施曲線53である。2点鎖線は、同時間帯に
第1制御と第2制御との両方を行なった場合の冷水量を
示す第2制御実施曲線55である。また実線は、同時間
帯に第1制御、第2制御、第3制御の全てを実施した場
合の冷水量を示す第3制御実施曲線57である。
【0047】図6において、契約冷水量線59は契約冷
水量の1例を示すものであり、実負荷曲線51と比較す
ると、12時から19時過ぎまでの間、冷水量が契約冷
水量を超過していることがわかる。しかしデマンド制御
を実施した場合、第1制御実施曲線53が契約冷水量線
59を超過する時間は非常に短縮され、第2制御実施曲
線53および第3制御実施曲線は契約冷水量線59を常
に下回っている。
【0048】したがって、デマンド制御を第2制御ある
いは第3制御まで行なう場合には、契約冷水量を契約冷
水量線59に示す量より少なくしてもピーク負荷が契約
冷水量を越えないように設定することが可能である。契
約冷水量は、建物5aの運営者が、予算、維持すべき空
調基準、予想気温などの条件を勘案して決定することが
できる。
【0049】また、1つの建物内において、各部屋など
の用途を考慮して、部屋毎あるいはブロック毎に空調制
御条件をコントロールすることができる。図7は、需要
家建物の1例であるホテル71の概略を示す構成図であ
る。ホテル71のあるフロアには、それぞれ空調機(図
示せず)を有する客室73a、73b、………、倉庫7
5、厨房77、レストラン79、通路81、機械室83
があるものとする。機械室83には、各空調機に熱媒を
供給する受入設備85と、受入設備85や各空調機をコ
ントロールするDDC87とが設けられる。
【0050】ホテル71の空調運営担当者は、例えば倉
庫75および機械室83については、第1制御、第2制
御、第3制御を全て行ない、厨房77および通路81に
ついては、第1制御と第2制御のみを行ない、客室73
a、73b、………およびレストラン79については、
いずれの制御も行なわないというように、DDC87に
よるデマンド制御の方針を、あらかじめ決定しておくこ
とができる。
【0051】以上詳細に説明したように、本実施の形態
によって、地域冷暖房システム1の建物(需要家建物)
5aにおいて、独自にDDC31を設けて、冷暖房設備
のピーク時の負荷条件を緩和することにより、地域冷暖
房プラント3から供給される熱媒を効率よく利用するこ
とで、基本料金に係る契約熱媒量を少なくし、建物5a
により支払う地域冷暖房料金を安くすることができる。
【0052】なお、本実施の形態においてはDDC31
を、建物5a内に1つのみ設けて、受入設備11a、空
調機15、外調機19、FCU21を総合的にコントロ
ールするものとしたが、より大規模で複雑な建物におい
ては、各部屋毎あるいは建物内の所定のブロック毎にD
DCを設けて別々にコントロールするものとしてもよ
い。
【0053】また、本実施の形態では、外気取入量や、
設定温度等を対象としたが、ピーク時に厨房換気量、電
気室冷房能力、バックエリア条件などの条件を緩和する
ようにしてもよい。
【0054】また、本実施の形態においては、冷水を冷
房用に蒸気を暖房用に用いる場合について説明したが、
温水を暖房用または暖房用および給湯用に用いる場合に
ついても、暖房にかかるコストを低減するために、蒸気
が供給される場合と同様なデマンド制御が可能である。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、地域冷暖房システムから供給される熱媒を低コ
ストで効率良く利用することのできる地域冷暖房システ
ムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地域冷暖房システム1の概略を示す構成図
【図2】 冷水利用のデマンド制御を示すフローチャー
【図3】 冷房ピーク時のデマンド制御の試算例を示す
【図4】 暖房ピーク時のデマンド制御の試算例を示す
【図5】 デマンド制御を行なった場合の基本料金削減
の試算例を示す図
【図6】 図10に対してデマンド制御を行なった効果
を示す図
【図7】 ホテル71の概略を示す構成図
【図8】 従来の地域冷暖房システム101の概略を示
す構成図
【図9】 従来の、地域冷暖房システム101の利用料
金の試算例を示す図
【図10】 デマンド制御なしの場合の、夏の冷水使用
量の1例を示す図
【符号の説明】
1………地域冷暖房システム 3………地域冷暖房プラント 5a、5b、………建物 7………冷水管 9………蒸気管 11a、11b、………受入設備 13………部屋 15………空調機(空気調和機) 17………部屋 19………外調機 21………FCU(ファンコイルユニット) 23………冷水管 25………蒸気管 27………外気取入口 29………外気取入口 31………DDC(直接デジタル制御コントローラ) 51………実負荷曲線 53………第1制御実施曲線 55………第2制御実施曲線 57………第3制御実施曲線 59………契約冷水量線 71………ホテル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−85842(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源から熱媒体を地域内の建物内部の冷
    暖房設備に導き冷暖房を行う地域冷暖房システムの2次
    側システムにおいて、 前記冷暖房設備の負荷を予測して、前記冷暖房設備のピ
    ーク時の負荷条件を緩和させる緩和手段を具備し、 前記緩和手段は、 前記熱媒体である冷水の現在の使用量及び外気条件よ
    り、前記冷暖房設備の今後の冷水使用量を予測する手段
    と、 前記予測冷水量が所定の値より大きい場合、前記建物内部への送風温度を上げて除湿量を下げる手段
    と、 前記建物内部への外気取入量を少なく設定する手段と、 前記建物内部の設定冷房温度を上げる手段と、 を具備することを特徴とする地域冷暖房システムの2次
    側システム。
  2. 【請求項2】 熱源から熱媒体を地域内の建物内部の冷
    暖房設備に導き冷暖房を行う地域冷暖房システムの2次
    側システムにおいて、 前記冷暖房設備の負荷を予測して、前記冷暖房設備のピ
    ーク時の負荷条件を緩和させる緩和手段を具備し、 前記緩和手段は、 前記熱媒体である温水または蒸気の現在の使用量及び外
    気条件より、前記冷暖房設備の今後の温水または蒸気の
    使用量を予測する手段と、 前記予測された温水または蒸気の量が所定の値より大き
    い場合、前記建物内部への外気取入量を少なく設定する手段と、 前記建物内部の設定暖房温度を下げる手段と、 を具備することを特徴とする地域冷暖房システムの2次
    側システム。
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