JP3111715U - 耐寒性水位計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 寒冷地等の凍結し易い河川やダム等における水位を安定的に計測し得ると共に、万一、水圧室に水が浸入してそれが凍結したとしても、水位計が損壊しないようにする。
【解決手段】 河川等の水中に設置された水位計20に対し、その水深に対応した水圧が、連通孔21c、間隙23を順次介してカバー部材21内の空間内に充填された充填液体30に伝達され、その充填液体30を介して水位計の受圧部材を押圧する。万が一、充填液体30が間隙23、連通孔21cを介して一部流出し、代りに、連通孔21cから水が浸入し、その水が凍結したとしても、その凍結時に発生する過大な圧力は、袋状体28に吸収されるため、受圧部材等の損壊は免れる。
【選択図】 図1

Description

本考案は、被測定流体の圧力に応じて変形または変位する受圧部材と、この受圧部材の変形または変位に伴い変形する起歪部と、前記起歪部に添着されたひずみゲージが本体ケース部に設けられた水位計に関し、特に寒冷地における使用に耐え得る耐寒性水位計に関するものである。
従来、河川、貯水池、湖沼等の水圧を検出することによって、これらの水位を測定することのできる水位計としては、種々の型式のものが用いられている。
上記した水位計の原理としては、受圧部材となるベローズ蓋の変位量あるいはダイヤフラムに生じたひずみ量を力伝達棒を介してそのベローズ蓋あるいはダイヤフラムに連結された起歪板に添着したひずみゲージによって、電気的出力に変換して取り出すように構成されている。
例えば、特許文献1(実公平7−10258号公報)には、上述したベローズ蓋を受圧部材とした場合の水位計の従来例が開示されている。
即ち、特許文献1に示す耐寒性水位計は、本体ケース部のフィルタをカバー部材で囲繞すると共に、カバー部材内に不凍液からなる充填液体を満たし、カバー部材の上部に被測定流体の水圧が上記充填液体に印加される連通孔を開口した構成としたので、寒冷地などの凍結し易い流雪溝の水位を監視する水位計に適用しても、伸縮動作する水圧側ベローズが直接、被測定流体と接触することがないため、該水圧側ベローズが凍結して水位計としての機能が損なわれることがなく、正確な水位を安定して測定することが可能となる。
図5は、上記特許文献1に開示された耐寒性水位計とほぼ同様の従来技術の一例の構成を示す断面図である。
但し、水位計本体部は、破断して示してはいない。
図5において、本体ケース部1は、下方から順に、フィルタ1a、起歪部ケース1bおよびケーブル引込み用ケース1cから構成されている。
この本体ケース部1のフィルタ1aおよび起歪部ケース1bの外周を、所要の間隔を存して筒状のカバー部材2で囲繞する。カバー部材2の底部には、図示は省略したが、ねじにより上記本体ケース部1の底カバー1dが当接された状態で固定されている。
上記カバー部材2の上部には、円形状の開口部が設けられ、その開口部には、本体ケース部1が次述するシール手段により水密状に結合されている。
即ち、上記カバー部材2の上記開口縁には、内方に向けて突出する引掛座3aを有するリング体3が溶接等により固着されている。このリング体3内には、上下を座金4aと4bとで挟まれた円筒状のゴムブッシュ4が挿入され、上記リング体3の引掛座3aに落とし込まれている。そして、このゴムブッシュ4の一面(図においては、上面)側から締付グランド5が、その外面の雄ねじ5aを、上記リング体3の内面に形成した雌ねじ3bにねじ込まれている。それにより、ゴムブッシュ4は、圧迫されて内外径方向へ膨張し、本体ケース部1の外周面とリング体3内周面に密着され、上記本体ケース部1とリング体3の内周面に密着され、上記本体ケース部1とリング体3間を水密状にシールしている。
そして、カバー部材2内には、水よりも比重が大きな不凍液などの充填液体6を充填してある。上記リング体3のフランジ部3cには、比較的に小さな連通孔3dが穿設され、この連通孔3dを介して被測定流体の水圧が上記充填液6に印加されるようになっている。
被測定流体の水圧は、連通孔3dから充填液体6へ印加される。これによって、上記充填液体6へ印加された圧力は、フィルタ1aを介して水圧室内に臨んでいる水圧側ベローズのベローズ蓋に印加される。つまり、水深に応じた水圧に大気圧が加算された圧力がベローズ蓋に加わり、上述したように、連結ロッドを介して起歪板を撓ませ、そのひずみ量がひずみゲージによって電気信号に変換される。
実公平7−10258号公報
上述した従来の耐寒性水位計は、寒冷地(−20℃から−30℃)においても不凍液は凍結しないので、支障なく水位の計測が可能であると考えられていた。しかしながら、ごく稀に水位計の出力に異常値を示したり、場合によっては、水位計自体が損壊する、という事態が生じたが、長い間、その原因が不明であった。
そこで、本考案者らは、その原因を鋭意究明した結果、何らかの原因で、上記カバー部材2の内部に充填していた充填液体6が連通孔3dを介して湧出、または流出し、その湧出した分のスペースに被測定流体である河川等の水が浸入し、その水が凍結しカバー部材2内や水圧室内のオイルの圧力を大きく上昇させる結果、水位計の受圧部材または起歪部、あるいはベローズを損壊させてしまうことが判明した。
水位計は、河川や湖沼等に設置されるものであるが、損壊した水位計を回収することが困難乃至は不可能な場合が多く、また新品の水位計を再設置ことにも困難があり、設置コストが嵩むという問題があった。
本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的とするところは、万が一カバー部材内に被測定流体が浸入し、凍結をした場合でも、水位計自体は何ら損壊するおそれがない耐寒性水位計を提供することにあり、第2の目的とするところは、万が一、カバー部材内で凍結した被測定流体が、水温の上昇により融解した場合には、再び支障なく水位を計測し得る耐寒性水位計を提供することにあり、第3の目的とするところは、簡素な構成で且つ安価な構成でありながら、上記第1および第2の目的を達成し得る耐寒性水位計を提供することにある。
請求項1に記載した考案に係る耐寒性水位計は、上述した上記第1〜第3の目的を達成するために、
被測定流体の圧力に応じて変形または変位する受圧部材と、この受圧部材の変形または変位に伴い変形する起歪部と、前記起歪部に添着されたひずみゲージと、本体ケース部に設けられた水位計において、
前記本体ケース部の下方外周を空間を存して囲繞すると共に、前記本体ケース部外周にシール部材を介して水密状に連結固定され、
上方部に前記被測定流体が出入自在な比較的小さな連通孔が穿設されたカバー部材と、
このカバー部材の前記空間内に配設され、前記空間内の過大な圧力を吸収する気体入り袋状体と、
前記空間内に充填された比重が水より大きい液体と、
を備え、
前記連通孔を介して印加される前記被測定流体の圧力を前記液体を介して前記受圧部材で受けて、前記ひずみゲージにより前記被測定流体の圧力を電気信号に変換するように構成したことを特徴としている。
請求項2に記載した考案に係る耐寒性水位計における前記液体は、比重が1.9であるフッ素系オイルであることを特徴としている。
請求項3に記載した考案に係る耐寒性水位計における前記袋状体は、金属製、合成樹脂製およびゴム製のいずれか1つの材質よりなり、内部に所定圧の空気が封入されていることを特徴としている。
請求項4に記載した考案に係る耐寒性水位計における前記本体ケース部には、下端部に被測定流体からの水圧を受ける受圧部材と、この受圧部材で受けた圧力を力に変換して大気圧受圧板に伝達すると共に、起歪部に変位を与える力伝達棒とが設けられていることを特徴としている。
請求項5に記載した考案に係る耐寒性水位計は、前記本体ケース部の大気圧受圧板側の内部には、外部から大気圧を導入するキャピラリチューブが連通するように配設されていることを特徴としている。
請求項6に記載した考案に係る耐寒性水位計は、前記本体ケース部の内壁と前記大気圧受圧板と、前記起歪部と前記力伝達棒とで区画される密閉空間内に、不活性ガスが充填されていることを特徴としている。
本考案によれば、凍結の可能性のある河川や湖沼等の被測定流体の水位を正確に計測し得ることはもとより、カバー部材内に被測定流体が浸入し、凍結したとしても、損壊することがなく、しかも簡素な構成で低コストで製作し得る耐寒性水位計を提供することができる。
すなわち、請求項1に記載の考案によれば、被測定流体の圧力に応じて変形または変位する受圧部材と、この受圧部材の変形または変位に伴い変形する起歪部と、前記起歪部に添着されたひずみゲージと、本体ケース部に設けられた水位計において、
前記本体ケース部の下方外周を空間を存して囲繞すると共に、前記本体ケース部外周にシール部材を介して水密状に連結固定され、上方部に前記被測定流体が出入自在な比較的小さな連通孔が穿設されたカバー部材と、
このカバー部材の前記空間内に配設され、前記空間内の過大な圧力を吸収する気体入り袋状体と、
前記空間内に充填された比重が水より大きい液体と、
を備え、
前記連通孔を介して印加される前記被測定流体の圧力を前記液体を介して前記受圧部材で受けて、前記ひずみゲージにより前記被測定流体の圧力を電気信号に変換するように構成したので、寒冷地等の凍結し易い流雪溝や河川、ダムあるいは貯水池等の水位の測定用や監視用として用いても、凍結することなく水位に正確に対応した電気信号を安定的に得ることができ、また、水位計の設置場所から離れた遠隔地にて集中的に水位の測定が得られることはもとより、特に、カバー部材内に水等が浸入して凍結しても、損壊することを防止し得る耐寒性水位計を安価に提供することができる。
また、請求項2に記載の考案によれば、前記液体は、比重が1.9であるフッ素系オイルであるので、−20℃〜−30℃の低温下でも凍結することがなく、しかも、水より比重が大きいので、水位を計測する水は、連通孔から多少浸入するが、カバー部材内まで浸入することがなく、この点で、先ず凍結による損壊を防止し得る耐寒性水位計を提供することができる。
また、請求項3に記載の考案によれば、前記袋状体は、金属製、合成樹脂製およびゴム製のいずれか1つの材質よりなり、内部に所定圧の空気が封入されていることを特徴とり、内部に所定圧の空気が封入されているので、構成が簡素で、安価に製作し得るにも拘わらず、万一、カバー部材内に被測定流体である水が浸入し、凍結して体積が膨張することによる過大な圧力を吸収し、損壊を未然に防止し得る耐寒性水位計を提供することができる。
また、請求項4に記載の考案によれば、前記本体ケース部には、下端部に被測定流体からの水圧を受ける受圧部材と、この受圧部材で受けた圧力を力に変換して大気圧受圧板に伝達すると共に、起歪部に変位を与える力伝達棒とが設けられているので、起歪部が受圧部材と、大気圧受圧板との間に配設されて外気と隔絶されており、起歪板に添着されるひずみゲージが、被測定流体および大気と隔絶され、ひずみゲージの絶縁低下や劣化を防止し得る耐寒性水位計を提供することができる。
また、請求項5に記載の考案によれば、前記本体ケース部の大気圧受圧板側の内部には、外部から大気圧を導入するキャピラリチューブが連通するように配設されているので、受圧部材には、水深に応じた水圧に大気圧が加算されて印加されるが、キャピラリチューブで大気圧受圧板側にも大気圧を印加する結果、相殺されて水深に応じた水圧を正確に計測し得る耐寒性水位計を提供することができる。
また、請求項6に記載の考案によれば、前記本体ケース部の内壁と前記大気圧受圧板と、前記起歪部と前記力伝達棒とで区画される密閉空間内に、不活性ガスが充填されているので、起歪部に添着されたひずみゲージの酸化や絶縁低下を抑制し得る耐寒性水位計を提供することができる。
以下、本考案に係る実施の形態につき、添付図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本考案の一つの実施の形態に係る耐寒性水位計(以下、単に「水位計」と称することがある)の断面構成を示す縦断面図である。
図2は、図1の水位計の右半分を破断して示し、左半分を正面図として示す半断面図であり、図3は、図1の水位計の平面図であり、図4は、図1の水位計を構成する水位計本体部の縦断面図である。
先ず、本考案に使用される水位計本体の構成の一例を図4を用いて説明する。
10は、本体ケース部を示し、この本体ケース部10は、上方から下方向にかけて、ケーブル引込み用ケース10aと、このケーブル引込み用ケース10aが下端に連結される起歪部ケース10bと、この起歪部ケース10bの下端に連結される円筒状のフィルタ10cと、このフィルタ10cの開口底部を閉塞し、対向部に位置する後述の受圧部材を保護する底カバー10dとから構成されている。
本体ケース部10には、起歪部ケース10bを境として、その上部に大気圧室Bが形成されると共に、下部に水圧室Aが形成されている。
上記ケーブル引込み用ケース10aの上部には、図示は省略したが、ケーブル12を圧接保持するケーブルグランドが円周面に形成された雌ねじ部にねじ込まれ、このケーブルグランドの下端には、防水用のパッキン部材が配設され、かつ上記ケーブルグランドによって圧縮されているものとする。
上記ケーブル12内には、大気圧室Bに基準点における大気を導入するためのキャピラリチューブ13および複数の信号線14が共に挿通され、このうち、キャピラリチューブ13は、その基端が大気圧室Bへ導かれている。
また、信号線14は、ケーブル引込み用ケース10a内の避雷対策用の図示しないアレスタに接続されると共に、後述するひずみゲージに接続されている。図示しない上記避雷対策用のアレスタや温度計測用の測温抵抗体は、絶縁抵抗の低下を防ぐために、樹脂によりモールドし保護している。
フィルタ10cは、水圧受圧面を直接的な負荷および水中に含まれる異物から保護する役割を兼ねている。
起歪部ケース10bには、薄肉で可撓性を有する起歪部16aが形成され、この起歪部16の中心部に直交する方向に力伝達棒16bが形成されている。
この起歪部ケース10bと力伝達棒16bの下端面には、薄肉で可撓性を有する受圧部材15aが、溶接により一体的に気密状に固着されており、起歪部ケース10bと力伝達棒16bの上端面には、薄肉で可撓性を有する大気圧受圧板15bが一体的に気密状に固着されている。
尚、起歪部16aの上面側には、例えば4枚または8枚のひずみゲージ17が接着、蒸着、スパッタリング等の手段により添着されている。図示は省略してあるが、各ひずみゲージ17のゲージタブには、ゲージリードが接続されており、そのゲージリードは、信号線14にそれぞれ接続されるものとする。
そして、信号線14の他端側は、離れた場所に設置されたひずみ測定器、即ち、水位測定器の入出力端に接続され、ブリッジ電源の供給を受けると共に、ひずみゲージの抵抗値変化に伴う出力電圧を導出する。
図1は、上述のように構成された水位計を耐寒性水位計に適用した要部の縦断面図であるが、水位計本体部については、断面は示されていない。
図1〜図3において、20は、耐寒性水位計であり、21aは、本体ケース部10のフィルタ10cおよび起歪部ケース10bの外周を所要の間隔を存して囲繞する円筒状のカバーで、その底部には、底板22が嵌合し、その接合部外周が溶接により気密状に固着されている。
底板22には、複数の雌ねじ穴22aが形成されている。
カバー21aの上端縁には、リング体21bが嵌合し、その嵌合部外周が溶接により、気密状に連接されている。
上記カバー21aとリング体21bとからカバー部材21が形成されている。
リング体21bの内周径は、本体ケース部10の外径(ケーブル引込み用ケース10aの外径)よりも僅かに大径に設定されて、両者間には、所定の間隙23が設けられており、リング体21bの外周面から中心方向に向い、上記間隙23に達するように連通孔21cが穿設されている。
リング体21bは、上半部の内径が下半部の内径よりも大径とされて段部21dが形成され、さらに、その上半部の円周面には、雌ねじ部21eが形成されている。
リング体21bに本体ケース部10が嵌入された状態において、両者間に形成されるギャップの間の上記段部21dの上に、座金24、ガスケット25および座金26の順に嵌合し、さらに締め付けグランド27の外周に形成された雄ねじ部27aを、リング体21bの内周に形成された雌ねじ部21eに螺合し、強く締め付けることで、上記ガスケット25が圧迫されて内外径方向へ膨張し、本体ケース部10の外周面とリング体21bの内周面に密着され、上記本体ケース部10とリング体21b間を水密的にシールしている。
締め付けグランド27の上端部には、吊り下げ用ワイヤ固定ねじ穴27bが形成されている。
リング体21bの一部には、気体(不活性ガス、空気等)を封入した袋状体28を配設するための収納部29が形成されている。この袋状体28は、例えば、金属製、合成樹脂製およびゴム製のいずれでも用いることができ、例えば、金属製や合成樹脂製のものにあって、下端のみ開口されたチューブ状を呈したものを用いることができる。
上記カバー部材21のカバー21a内には、水よりも比重の大きな液体、例えば、比重が1.9のフッ素系オイルなどの充填液体30を充填してある。
上述の如き構成からなる本考案に係る耐寒性水位計の作用につき説明する。
先ず、水位計20の吊り下げ用ワイヤ固定ねじ穴27bに図示しない吊り下げ用ワイヤ固定ねじを螺合し、吊り下げ用ワイヤを水位計20に連結する。
吊り下げ用ワイヤに吊り下げられた水位計は、被測定対象としての河川の、例えば流雪溝の所定深さ位置に設置される。
この際、ケーブル12は、地上の離れた地点に設置された計測器に導かれる。
水位計20が設置された個所から水面までの高さ(深さ)に対応する被測定流体の水圧は、カバー部材21(リング体21b)の連通孔21c、間隙23を介して充填液体30へ印加される。これによって上記充填液体30へ印加された圧力は、フィルタ10cを介して水圧室A内に臨んでいる受圧部材15aに印加される。
つまり、水深に応じた水圧に大気圧が加算された圧力が受圧部材15aに加わる。
一方、大気圧室Bにもキャピラリチューブ13を介して大気圧が導入されているため、大気圧受圧板15bには、大気圧が負荷されている。その結果、大気圧の変化に拘わらず、水深に対応した水圧によって水圧側の受圧部材15aは、押圧されて上方に弧状に変形し力伝達棒16bを押し上げる。この変位は、起歪部16aにも伝達され、起歪部16aを変形させ、そのひずみ量がひずみゲージ17によって電気信号に変換される。ひずみ量は、圧力水頭、すなわち水面から水圧側の受圧部材15aまでの水深に比例する。従って、ひずみゲージ17によって構成されるホイートストンブリッジ(図示せず)の入力端にブリッジ電源を供給すれば、該ホイートストンブリッジの出力端から所望の深さの水位に対応した電気信号を、ケーブル12等を介して地上に導出することができる。
上述したように、本考案による耐寒性水位計20は、本体ケース部10のフィルタ10cをカバー部材21のカバー21aで囲繞すると共に、カバー部材21内に水よりも比重の大きな液体からなる充填液体30を満たし、カバー部材21(リング体21b)の上部に被測定流体の水圧が上記充填液体30に印加される連通孔21cおよび間隙23を形成した構成としたので、寒冷地などの凍結し易い流雪溝等の水位を監視する水位計に適用しても、変形動作する受圧部材15aが直接、被測定流体と接触することがないため、該受圧部材15aが凍結して水位計としての機能が損なわれることがなく、正確な水位を安定して測定することが可能となる。
ところで、水位計20が、運搬時、設置時、あるいは、河川等に設置稼動中に木片やくずなどの流動物が水位計に当たるなどして、水位計20が傾いたりしたときに、充填液体30がカバー部材21内から間隙23、連通孔21cを介して逆流して外部に流出した場合には、カバー部材21内に充填液体30が流出した部分に、被測定流体(水)が流入することになる。
すると、寒冷時に、カバー部材21内の上部に浸入した水が凍結し、カバー部材21内の圧力が過大に上昇する。
しかしながら、本考案に係る水位計20は、カバー部材21内に圧縮性気体が充填された袋状体28が配設されているため、過大な圧力は、袋状体28に吸収され、受圧部材15aには、過大な圧力は負荷されない。
従って、このような事態になっても水位計20を構成する受圧部材15a、起歪部16a、大気圧受圧板15bは、損壊から免れる。
本考案によれば、このように、不用意にカバー部材21内に水などが浸入してそれが凍結しても、受圧部材15a等の損壊を未然に防止することができると共に、被測定流体の水温が上昇し、凍結状態から溶解状態になれば何ら特別の修理や復旧作業を必要とすることなく、水位観測を引続き行うことができる。
また、本考案に係る水位計20は、フィルタ10cを囲繞しているカバー21aには、比較的小さな連通孔が開いているだけであるため、たとえ、水中に汚泥、岩石、ゴム等の異物が含有した環境に設置されても、これら異物はカバー部材21内の充填液体30中に浸入することもない。従って、異物がフィルタ10cを通過して水圧室Aに入り、受圧部材15aに付着することによって受圧部材15aの動作が妨げられるという不都合は生じない。
尚、本考案は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、水位計本体部において、水位の検知手段として、受圧部材15aと大気圧受圧板15bを力伝達棒16bで連結した構成としたものを用いたが、受圧部材15aと大気圧受圧板15bとの間にベローズを介在させた構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、起歪部16aとして、ダイアフラム型のものの例を示したが、基端が起歪部ケース10bに固定され、自由端側が力伝達棒16bに連結したカンチレバー型のものを用いてもよい。
本考案の一つの実施の形態に係る耐寒性水位計の断面構成を示す縦断面図である。 図1の水位計の右半分を破断して示し、左半分を正面外観を示す半断面図である。 図1の水位計を上面から見た平面図である。 図1の水位計を構成する水位計本体部の断面構成を示す縦断面図である。 従来の耐寒性水位計の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 本体ケース部
10a ケーブル引込み用ケース
10b 起歪部ケース
10c フィルタ
10d 底カバー
12 ケーブル
13 キャピラリチューブ
14 信号線
15a 受圧部材
15b 大気圧受圧板
16a 起歪部
16b 力伝達棒
17 ひずみゲージ
20 耐寒性水位計
21 カバー部材
21a カバー
21b リング体
21c 連通孔
21d 段部
21e 雌ねじ部
22 底板
23 間隙
24,26 座金
25 ガスケット
27 締め付けグランド
28 袋状体
29 収納部
30 充填液体

Claims (6)

  1. 被測定流体の圧力に応じて変形または変位する受圧部材と、この受圧部材の変形または変位に伴い変形する起歪部と、前記起歪部に添着されたひずみゲージと、本体ケース部に設けられた水位計において、
    前記本体ケース部の下方外周を空間を存して囲繞すると共に、前記本体ケース部外周にシール部材を介して水密状に連結固定され、
    上方部に前記被測定流体が出入自在な比較的小さな連通孔が穿設されたカバー部材と、
    このカバー部材の前記空間内に配設され、前記空間内の過大な圧力を吸収する気体入り袋状体と、
    前記空間内に充填された比重が水より大きい液体と、
    を備え、
    前記連通孔を介して印加される前記被測定流体の圧力を前記液体を介して前記受圧部材で受けて、前記ひずみゲージにより前記被測定流体の圧力を電気信号に変換するように構成したことを特徴とする耐寒性水位計。
  2. 前記液体は、比重が1.9であるフッ素系オイルであることを特徴とする請求項1に記載の耐寒性水位計。
  3. 前記袋状体は、金属製、合成樹脂製およびゴム製のいずれか1つの材質よりなり、内部に所定圧の空気が封入されていることを特徴とする請求項1に記載の耐寒性水位計。
  4. 前記本体ケース部には、下端部に被測定流体からの水圧を受ける受圧部材と、この受圧部材で受けた圧力を力に変換して大気圧受圧板に伝達すると共に、起歪部に変位を与える力伝達棒とが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐寒性水位計。
  5. 前記本体ケース部の大気圧受圧板側の内部には、外部から大気圧を導入するキャピラリチューブが連通するように配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐寒性水位計。
  6. 前記本体ケース部の内壁と前記大気圧受圧板と、前記起歪部と前記力伝達棒とで区画される密閉空間内に、不活性ガスが充填されていることを特徴とする請求項4に記載の耐寒性水位計。
JP2005002490U 2005-04-20 2005-04-20 耐寒性水位計 Expired - Fee Related JP3111715U (ja)

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