JP3111674B2 - スタータのクラッチ - Google Patents

スタータのクラッチ

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JP3111674B2 JP04211653A JP21165392A JP3111674B2 JP 3111674 B2 JP3111674 B2 JP 3111674B2 JP 04211653 A JP04211653 A JP 04211653A JP 21165392 A JP21165392 A JP 21165392A JP 3111674 B2 JP3111674 B2 JP 3111674B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタ−タのクラッチに
関する。
【0002】
【従来技術】従来のスタータのクラッチを図2に示す。
出力軸100にピニオンインナ101が相対回転及び軸
方向変位自在に嵌着され、ピニオンインナ101の前部
外周にピニオンギヤ102が形成されている。ピニオン
インナ101の前部の内周面すなわちピニオンギヤ10
2の径方向内側にピニオンメタル107が嵌入され、こ
のピニオンメタル107の内周面が軸受け面となってい
る。また、ピニオンインナ101の後部がクラッチイン
ナ103となっている。クラッチインナ103の外側に
楔状空間Sを隔ててクラッチアウタ104が嵌着され、
クラッチアウタ104の後部は出力軸100の外周に形
成された螺旋条溝部105にヘリカルスプライン嵌合し
ている。楔状空間Sにはクラッチアウタ104からクラ
ッチインナ101へ一方向にトルクを伝達するロ−ラ1
06及びクラッチスプリング(図示せず)が収容されて
いる。
【0003】図2は退動時、すなわち、ピニオンギヤと
リングギヤとの非噛合時であって、クラッチインナ10
3が出力軸100の螺旋条溝部105に被さっている。
従来において、螺旋条溝部105とこれにヘリカルスプ
ライン嵌合するクラッチアウタ104との間のクリアラ
ンスは、クラッチアウタ104の円滑な軸変位を行うた
めに比較的緩やか(スプライン噛合のバックラッシュで
約260〜360μm)に設定されており、一方、ピニ
オンメタル107と出力軸100との間のクリアランス
は良好なトルク伝達を行なうために上記螺旋条溝部10
5とクラッチアウタ104との間のクリアランスより狭
小に(約40〜80μm)設定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
エンジン高出力化に伴うエンジン振動の増大により、ス
タータの出力軸に嵌着された一方向クラッチが加振さ
れ、そのためにこの一方向クラッチの重量を支持するピ
ニオンメタル106の磨耗が増大し、この増大によりピ
ニオンギヤ102からリングギヤへのトルク伝達時にピ
ニオンギヤ102ががたついて、噛合面の微妙なずれが
生じ、トルク伝達効率が低下するという不具合が生じ
た。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、ピニオンギヤ近傍の軸受け面の摩耗を低減して、
ピニオンギヤからリングギヤへの良好なトルク伝達を実
現したスタータのクラッチを提供することを、その目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスタータのクラ
ッチは、出力軸に相対回転及び軸方向変位自在に嵌着さ
れるとともに軸受け面が前部内周に形成され後部がクラ
ッチインナとなるピニオンインナと、前記ピニオンイン
ナの前部により駆動されエンジン側のリングギヤを駆動
するピニオンギヤと、前部が前記クラッチインナの外側
に楔状空間を隔てて嵌着され後部が出力軸外周に形成さ
れた螺旋条溝部にヘリカルスプライン嵌合するクラッチ
アウタと、前記楔状空間に収容され前記クラッチアウタ
から前記クラッチインナへ一方向にトルクを伝達するロ
−ラ及びクラッチスプリングとを備え、退動時に前記ク
ラッチインナが前記出力軸の螺旋条溝部に被さるスター
タのクラッチにおいて、前記クラッチインナの内周面と
前記出力軸の螺旋条溝部との間のクリアランスは、前記
ピニオンインナの前記軸受け面と前記出力軸との間のク
リアランスより狭小に設定されることを特徴としてい
る。
【0007】好適な態様において、前記クラッチインナ
は、前記ピニオンギヤとエンジン側のリングギヤとの噛
合状態で、前記出力軸の前記螺旋条溝部から離脱する
【0008】
【作用】ピニオンギヤとエンジン側のリングギヤとの非
噛合状態において出力軸の螺旋条溝部に被さるピニオン
インナの後部すなわちクラッチインナの内周面と螺旋条
溝部との間のクリアランスは、ピニオンインナ前部の軸
受け面と出力軸との間のクリアランスより狭小に設定さ
れる。
【0009】したがって、クラッチ退動時(ピニオンギ
ヤとエンジン側のリングギヤとの非噛合状態)におい
て、エンジン振動などによる出力軸の振動は、出力軸の
螺旋条溝部とクラッチインナの嵌合部を通じてクラッチ
に伝達され、その結果として、ピニオンインナ前部の軸
受け面と出力軸との間に嵌合部を通じて伝達されない。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスタータの
クラッチは、ピニオンインナ前部すなわちピニオンギヤ
に近接して形成された軸受面と出力軸との間のクリアラ
ンスより、クラッチインナの内周面と出力軸の螺旋条溝
部との間のクリアランスを狭小に設定したので、クラッ
チ退動時におけるエンジン振動は螺旋条溝部からクラッ
チインナすなわちピニオンインナ後部に伝達され、ピニ
オンインナ前部の軸受け面が上記振動により摩耗するこ
とが防止され、それによりピニオンギヤとリングギヤと
のトルク伝達効率が低下することがない。
【0011】また、クラッチ前進時(ピニオンギヤとエ
ンジン側のリングギヤとの噛合状態)において、クラッ
チインナを前進して出力軸の螺旋条溝部より前方へ離脱
させることができ、この場合にはクラッチインナと螺旋
条溝部との緊密な嵌合による出力ロスが軽減される。
【0012】
【実施例】
(実施例1)本発明のスタータの一実施例を図1を参照
して以下に説明する。スタ−タは、慣性飛び込み式のス
タータであって、その軸方向前部(ピニオンギヤ側)の
みを拡大図示している。
【0013】ハウジング1はフロントハウジング1a及
びセンターハウジング1b及び図示しないエンドブラケ
ットからなり、センターハウジング1bの内部にスター
タモータ2が収容されている。スタータモータ2の駆動
軸(本発明でいう出力軸)20はアーマチャ21に隣接
する位置で軸受けメタル22を通じてフロントハウジン
グ1aに回転自在に支持されている。駆動軸20には軸
受けメタル22に隣接して軸受けメタル22の前方に螺
旋条溝部23が形成されている。
【0014】また、一方向クラッチ4が軸受けメタル2
2の前方に位置して駆動軸20に嵌着されており、一方
向クラッチ4はクラッチアウタ41、ピニオンインナ4
2、クラッチローラ43、クラッチスプリング(図示せ
ず)などを有している。クラッチアウタ41は前端が開
口する内部空間Sを有する円筒部材であり、クラッチア
ウタ41の径小な後部は駆動軸20の螺旋条溝部23に
噛合している。
【0015】一方、ピニオンインナ42はクラッチアウ
タ41の前方にて駆動軸20に相対回転自在、軸方向相
対摺動自在に嵌着されており、ピニオンインナ42の前
部外周にはピニオンギヤ45が形成されている。ピニオ
ンインナ42の前部内周にはピニオンメタル(本発明で
いうピニオンインナに包含される)46が圧入されてお
り、ピニオンメタル46の内周面(本発明でいう軸受け
面)Fは駆動軸20に相対回転自在、軸方向相対摺動自
在に嵌着されている。ピニオンインナ42の後部はクラ
ッチインナ47を構成しており、クラッチインナ47は
クラッチアウタ41の内部空間Sに嵌まり込んでクラッ
チアウタ41と同軸配置となっている。
【0016】クラッチアウタ41の内部空間Sは周方向
に楔状に形成され、この内部空間にはクラッチロ−ラ4
3が図示されないクラッチスプリングにより押圧され、
これによりクラッチアウタ41の駆動トルクをピニオン
インナ42に伝達可能となっている。そして、ピニオン
インナ42がより高速回転となると上記クラッチスプリ
ングによるクラッチロ−ラ43の押圧が減勢されてピニ
オンインナ42からクラッチアウタ41へのトルク伝達
が不能となる。
【0017】クラッチアウタ41の内部空間の前端開口
は半割りワッシャ48や輪板49で封止され、更にこれ
ら半割りワッシャ48や輪板49はクラッチアウタ41
の外周面に嵌着後、かしめられたクラッチカバー50に
より固定されている。更に、駆動軸20の前端部にはリ
ターンスプリング7、及び円筒座8が嵌着され、リター
ンスプリング7は円筒座8に担持されてピニオンメタル
46を通じて一方向クラッチ4をリヤ方向に付勢してい
る。この付勢により、クラッチ4はスタータモータ2の
停止時に図1の位置まで退動しており、クラッチインナ
の内周面は駆動軸20の螺旋条溝部23に嵌着されてい
る。
【0018】次に、本実施例の特徴部分を説明する。こ
の実施例において重要なことは、クラッチインナ47の
内周面と駆動軸20の螺旋条溝部23との間のクリアラ
ンスC1を、ピニオンインナ42の軸受け面Fと駆動軸
20との間のクリアランスC2より狭小に設定した点に
ある。この実施例において、C1は30μm、C2は6
0μmとした。
【0019】以下、この装置の作動を説明する。キース
イッチのオンによりスタータモータ2が起動されると、
駆動軸20が回転し、この回転によりクラッチアウタ4
1にトルクが掛かり、クラッチアウタ41は回転しつつ
螺旋条溝部23に沿って前進し、ピニオンギヤ45付き
の一方向クラッチ4はリターンスプリング7を圧縮しつ
つ前進し、ピニオンギヤ45とリングギヤ(図示せず)
が噛合し、エンジン(図示せず)が始動する。エンジン
回転数が上昇すれば、一方向クラッチ4が切れ、駆動軸
20からクラッチアウタ41へのトルク伝達が消失し
て、その分力であるクラッチアウタ41の軸方向スラス
トも消失し、その結果、リターンスプリング7は一方向
クラッチ4を後退させ、ピニオンギヤ45はリングギヤ
(図示せず)から離脱し、一方向クラッチ4は図1の位
置に退動する。
【0020】一方向クラッチ4の退動時において、クラ
ッチインナ47の内周面と駆動軸20の螺旋条溝部23
との間のクリアランスC1は、ピニオンインナ42の軸
受け面Fと駆動軸20との間のクリアランスC2より狭
小であるので、エンジン振動などの振動は螺旋条溝部2
3の山部の頂面からクラッチインナ47の内周面に伝達
され、従来のように駆動軸20からピニオンメタル46
の内周面(軸受け面)Fを通じて一方向クラッチに伝達
されず、その結果、比較的軟質のピニオンメタル46の
軸受け面Fがこの振動により摩耗することが防止され
る。
【0021】また、一方向クラッチ4の前進時(噛合
時)には、クラッチインナ47の内周面は駆動軸20の
螺旋条溝部23より前方に離脱するので、クラッチイン
ナ47の内周面と駆動軸20の螺旋条溝部23との緊密
な嵌合状態が解消され、この部位における摩擦ロスが解
消され、かつピニオンギヤ45はその径方向内側に近接
するピニオンメタル46により担持され、ピニオンギヤ
45とリングギヤとの噛合回転は円滑かつがたなく行わ
れ、エンジン駆動時やオーバーラン時における駆動軸2
0に対するクラッチインナ47の相対摺動性が向上す
る。
【0022】更に、一方向クラッチ4の自重も、ピニオ
ンメタル46には加わらず、ピニオンメタル46の軸受
け面Fの損耗も生じない。なおこの実施例では、ピニオ
ンメタル46をピニオンインナ42に備えたが、ピニオ
ンメタル46はなくても良い。また、ピニオンインナ4
2はピニオンギヤ45と一体的に構成されるが、別体と
して、直スプラインなどにより、結合してあってもよ
い。 (実施例2)他の実施例を図2を参照して以下に説明す
る。
【0023】この実施例では、一方向クラッチ4の退動
時(非噛合時)にピニオンメタル46に接する駆動軸2
0の外周面(以下、退動時ピニオンメタル摺接外周面と
いう)の直径D1を、一方向クラッチ4の前進時(噛合
時)にピニオンメタル46に接する駆動軸20の外周面
(以下、前進時ピニオンメタル摺接外周面という)の直
径D2より小さくしたものである。
【0024】この実施例では、D1はD2より、約10
0μm径小とされ、その結果、ピニオンメタル46の内
周面(軸受け面)と駆動軸20とのクリアランスは退動
時に160μm、前進時に60μmとなり、一方、クラ
ッチインナ47の内周面と螺旋条溝部23との間のクリ
アランスは100μmとされる。このようにすれば、ク
ラッチインナ47の内周面と螺旋条溝部23との間のク
リアランスをそれほど狭く設定しなくても、退動時にピ
ニオンメタル46がエンジン振動などにより摩耗するの
を防止でき、かつ、前進時には緊密にピニオンメタル4
6がピニオンギヤ45を担持できるという優れた効果を
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタ−タのクラッチの一実施例を示す
断面図、
【図2】従来のスタ−タののクラッチの断面図、
【符号の説明】
1…ハウジング 20…駆動軸(出力軸) 23…螺旋条溝部 4…一方向クラッチ 41…クラッチアウタ 42…ピニオンインナ 43…ローラ 45…ピニオンギヤ 46…ピニオンメタル F…軸受け面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力軸に相対回転及び軸方向変位自在に嵌
    着されるとともに軸受け面が前部内周に形成され後部が
    クラッチインナとなるピニオンインナと、前記ピニオン
    インナの前部により駆動されエンジン側のリングギヤを
    駆動するピニオンギヤと、前部が前記クラッチインナの
    外側に楔状空間を隔てて嵌着され後部が出力軸外周に形
    成された螺旋条溝部にヘリカルスプライン嵌合するクラ
    ッチアウタと、前記楔状空間に収容され前記クラッチア
    ウタから前記クラッチインナへ一方向にトルクを伝達す
    るロ−ラ及びクラッチスプリングとを備え、退動時に前
    記クラッチインナが前記出力軸の螺旋条溝部に被さるス
    タータのクラッチにおいて、 前記クラッチインナの内周面と前記出力軸の螺旋条溝部
    との間のクリアランスは、前記ピニオンインナの前記軸
    受け面と前記出力軸との間のクリアランスより狭小に設
    定されることを特徴とするスタ−タ用クラッチ。
  2. 【請求項2】前記クラッチインナは、前記ピニオンギヤ
    とエンジン側のリングギヤとの噛合状態で、前記出力軸
    の前記螺旋条溝部から離脱する請求項1記載のスタータ
    のクラッチ。
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