JP3111379B2 - ゴム補強用スチールコードおよびラジアルタイヤ - Google Patents

ゴム補強用スチールコードおよびラジアルタイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム製品の補強に用
いられるスチールコードおよびこれを補強材としてして
使用したラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ラジアルタイヤや搬送用コンベ
アベルトなどのゴム製品においては、補強材として複数
本の鋼素線を撚り合わせたスチールコードが用いられて
いる。たとえば図10に示すトラック・バス用のラジア
ルタイヤにおいては、ベルト部10やカーカス部13に
スチールコードが補強材として使用されており、こうし
たスチールコードとしては、一般的に、3本の素線を撚
り合わせて芯とし、この芯の周りに6〜8本程度の側素
線を撚り合わせた2層構造のもの、あるいは6〜8本程
度の側素線の周りにさらに13〜15本の素線を撚り合
わせた3層構造のものが用いられていた。
【0003】ところで、最近は低燃費化のためゴム製品
の軽量化が要求されるとともにコスト低減の要求が強く
なっている。しかし、上記のようなスチールコードは素
線本数が多く、構造が複雑であり、しかも、コード製造
工程において2回または3回の撚り工程が必要であるた
め製造コストが高くなるという問題があった。そこで、
コード径が小さく簡素な構造のスチールコードがを用い
る試みがなされており、その例として、特開平6−65
877号公報(先行技術1)には、図9に示すように、
各素線に過大な型付けを施して撚り合わせた後、全体を
偏平化して断面略楕円形状としたスチールコードが提案
されている。また、特開昭63−135584号公報
(先行技術2)には、図10のように偏平状の芯を用
い、この芯の周りに複数本の素線を螺旋状に撚り合わせ
たスチールコードが提案されている。
【0004】先行技術1,2のスチールコードは、いず
れも1回の撚り工程で製造することができる利点があ
り、また、先行技術1のスチールコードは過大な型付け
によりルーズに撚り合わされているため素線間にゴムが
浸透できる隙間がある。また、偏平面が略同一方向に揃
っているためカバーゴム厚を薄くすることができ、これ
により軽量化に効果がある。先行技術2のスチールコー
ドも偏平面が略同一方向に揃っているため先行技術1と
同じような効果がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術1のスチールコードは、素線に過大な型付けを施して
ルーズになっているため、低荷重伸びが大きい。このた
めタイヤの製造時における取扱い性がよくなく、カレン
ダー加工の作業性が悪化したり、カレンダー加工後のシ
ートカット時に各コード間の低荷重伸びのバラツキによ
りシートの波打ち現象が生じたり、カットされた端部の
不揃いが発生したりし、シートの寸法精度が悪くなる。
また、加硫時などにおいて伸びやすいためタイヤの寸法
精度が出しにくいという問題があった。さらにかかるス
チールコードをベルト部の補強に使用した場合、走行中
にスチールコードが伸びやすいことや形状が崩れやすい
ことによりステアリング応答性がよくないという問題が
あった。先行技術2は、芯があるため形状の安定性はよ
く、コードの引張り伸び量を小さくすることはできる
が、側素線がスパイラル状に巻き付けられているのに対
して、芯素線が直線状であるため、コードに引張り力や
圧縮力が作用したときに芯素線に大きな負担がかかり、
耐久性(耐疲労性)が悪い点に問題があり、しかも、芯
素線と側素線が接近しているため、それら芯素線と側素
線間にゴムが浸透しにくく、それによりフレッティンク
摩耗を起しやすい点に問題があった。
【0006】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、簡素
な構造でありながらほどよい伸び特性とゴム浸透性およ
び耐疲労性の良好な安価なゴム補強用スチールコードを
提供することにある。また本発明の他の目的は、耐食
性、耐久性、操縦安定性、ステアリング応答性にすぐれ
た軽量なラジアルタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、1本の芯素線とその周りにn本(n≧5)の
側素線を撚り合わせた1+n構造のスチールコードであ
って、芯素線が長手方向に連続波を有する偏平状線から
なり、コードが長手方向で略同一の向きの偏平形状をな
すと共に前記連続波の存在により側素線との間に隙間が
形成され、しかもコード長手方向と直角の断面において
隣合う側素線同士の少なくとも2か所で0.04mm以
上の隙間が設けられている構成としたものである。好ま
しくは、偏平状線は偏平比(厚さ/幅)が0.60〜
0.90であり、連続波の波ピッチpが4.0〜8.0
mm、波高さhが0.30〜0.45mmである。連続
波は、偏平状線の厚さ方向に形成されていてもよいし、
幅方向に形成されていてもよく、あるいはまた厚さ方向
と幅方向の双方に形成されていてもよい。また、本発明
は他の目的を達成するため、前記スチールコードをラジ
アルタイヤのベルト部またはカーカス部の少なくとも一
部に用いた構成としている。
【0008】本発明における限定理由を述べると、ま
ず、側素線の本数の下限を5本としたのは、これを下回
る本数ではコードの強力が不足するからである。側素線
の本数の上限はコード重量過多が好ましくない場合には
9本が好ましい。側素線間の間隔を0.04mm以上で
2か所以上としたのは、これを下回る隙間量と数ではゴ
ムが確実に浸透しないからである。偏平状線の偏平比
(厚さ/幅)を0.60〜0.90としたのは、偏平比
が0.60以下では、これに応ずるように粗コード(偏
平状線の周りにルーズに側素線をより合わせたもの)に
強い圧縮力を加えて側素線を塑性変形しなければならな
くなり、このため疲労性が悪化し、また、側素線と偏平
状線の隙間が減り、ゴム浸透にムラが生ずるからであ
る。偏平比が0.90以上ではゲージ圧を薄くして軽量
化を図る目的を達成できなくなり、また、側素線が線接
触してくるため隙間が小さくなってゴム浸透性が悪くな
るからである。連続波の波ピッチpの下限を4mmとし
たのは、上記偏平比の範囲であまり小さいピッチとする
のは加工が難しくなり、生産性が悪くなることと、強加
工により偏平状線に亀裂が生じたりして強度を低下させ
る恐れがあるためである。波高さhの下限を0.30m
mとしたのは、これ以下では隙間形成作用が不足してゴ
ム浸透性が悪化するからであり、上限を0.45mmと
したのは、これ以上に大きな波高さにすると伸びが大き
くなり過ぎ、カレンダー作業性が悪化するからである。
偏平状線を上記のような偏平比と波条件とすることによ
り、コードの低荷重伸びすなわち、10kg荷重伸びを
0.20〜0.40%の適正範囲にすることができる。
コードの10kg荷重伸びsが0.20%以下では素線
間の隙間が小さくなるためゴム浸透性が悪化し、0.4
0%以上の大きな伸びはカレンダー作業性が悪化するか
らである。
【0009】
【作用】本発明によるスチールコードはルーズオープン
偏平構造であるが、コード中心に扁平比が0.60〜
0.90の偏平状線が存在しているため形崩れしにく
く、形状の安定性が良好であり、またコードの偏平面が
長手方向で略同一面に揃っているため、図8のようにゴ
ムシートとした場合のカバーゴム厚(補強層ゲージ厚)
Tを薄くすることができ、適切な軽量化を図ることがで
きる。また、コード中心の偏平状線が扁平比0.60〜
0.90であるため、カレンダー工程やゴム加硫時など
における低荷重伸びが少なくなり、これによりシートカ
ット時における波打ちやカット端部不揃いなどが抑止さ
れ、寸法精度をよくすることができる。
【0010】しかも、偏平状線芯は直線状でなく厚さ方
向または幅方向若しくは厚さ方向と幅方向に連続波が形
成されている。しかもその連続波は、波ピッチpが4.
0〜8.0mm、波高さhが0.30〜0.45mmで
ある。このため、第1にコードに引張り荷重や圧縮荷重
がかかった場合の側素線と芯素線とにかかる負荷バラン
スがよくなり、耐疲労性を向上することができる。第2
にルーズオープン構造であるが、ゴムが芯素線の周りに
十分浸透するので、芯抜け現象の発生も抑制することが
できる。第3に側素線がルーズに撚り合わされているた
め、素線間に十分な大きさの隙間が形成され、また同時
に芯の偏平状線と側素線にも隙間が確実に形成される。
これらによりゴムの浸透性がよくなり、ゴムとスチール
コードとが確実に接着一体化される。しかも、10kg
荷重伸びを0.20〜0.40%の適切な範囲とするこ
とができる。
【0011】したがって、本発明コードをタイヤの補強
に適用した場合、簡素な構造でありながら、すぐれた耐
食性と耐疲労性および軽量性が得られる。そしてまた、
ベルト部の補強に使用した場合、図8の矢印で示す接地
面に平行な方向Xでの面内剛性が高くなるためステアリ
ング応答性がよくなり、接地面に直角な方向Yでは柔軟
性があるため操縦安定性がよくなる。カーカス部の補強
に使用した場合には、図8のXで示すショルダー面に平
行な方向での耐久性が向上し、Yで示すショルダー面に
直角方向での剛性が向上するため、ステアリング応答性
がよくなり、非常に好ましいタイヤ補強層とすることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明によるス
チールコードの第1態様を示している。図1と図2はそ
の第1実施例を示しており、1は芯素線としての偏平状
線、2は前記偏平状線1の外周に配されルーズに撚り合
わされた6本の側素線であり、それら偏平状線1と側素
線2により1+6構造で断面形状が偏平なスチールコー
ドとなっている。図3は第2実施例を示しており、1本
の偏平状線1の周りに5本の側素線2をルーズに撚り合
わせた1+5構造の断面偏平形状をなすスチールコード
となっている。
【0013】前記偏平状線1は高炭素鋼からなってお
り、表面には真ちゅうなどゴムとの接着性の良好な被覆
が施されている。扁平状線1は幅wに対して厚さtの比
較的小さい帯板状ないしはブロック状の断面をなし、図
示するように180度対称位置の2面が略平坦面となっ
ている。しかし場合によっては、適度な曲率を有してい
てもよい。扁平体1は伸びとコード形状とのバランスを
とるため0.60〜0.90の範囲の扁平比(厚さ/
幅)とすることが好ましい。側素線2も高炭素鋼からな
っており、通常、0.20〜0.45mmの直径を有
し、表面には真ちゅうなどゴムとの接着性の良好な被覆
が施されている。この第1態様では、偏平状線1は厚さ
方向に平面状の連続波100が形成されており、この連
続波100を構成する凹凸によって短径方向で見掛け上
の芯寸法が増す形態となっている。また、図2(a)(b)
(c)と図3(a)(b)(c)のように、コードは長手方向と直角
の各断面位置において楕円形状を呈し、その楕円形状は
コード長手方向において常に略一定の向きとなってい
る。そして、連続波100を構成する凹凸によって側素
線2は強制的に外方に配置されることになるため、偏平
状線1と側素線2は接触部が少なくなり、側素線2と偏
平状線1との間に隙間Sが形成されている。一方、側素
線はルーズに撚り合わされ、隣合う側素線2,2の2か
所以上に0.04mm以上の隙間Sが形成されている。
【0014】図5と図6は本発明の第2態様の一例を示
しており、1本の偏平状線1の周りに6本の側素線2を
撚り合わせた1+6構造の断面偏平形状スチールコード
となっている。この態様においては、偏平状線1は第1
態様で述べた所定範囲の扁平比を有し、幅方向に平面状
の連続波101を有しており、この板幅方向の波によっ
て図6(a)(b)(c)のように長径方向での見掛け上の芯寸
法が増すため、長手方向と直角の各断面位置において偏
平に近い楕円形状とすることができており、その楕円形
状はコード長手方向で常に略一定の向きとなっている。
また、連続波100を構成する凹凸によって側素線2、
とくに幅方向に対応する位置にある素線は外方に配置さ
れることになるため、偏平状線と側素線との間の隙間S
が多くなる。一方、隣合う側素線2,2の2か所以上に
0.04mm以上の隙間Sが形成されている。
【0015】図7は本発明の第3態様を示している。こ
の態様では偏平状線1は第1態様で述べた所定範囲の扁
平比を有しているが、この態様では、偏平状線1は厚さ
方向の連続波100と幅方向の連続波101との複合連
続波102を有している。この複合連続波に102よっ
て芯部の見掛け上の寸法が長径側と短径側の双方で増加
するため、長手方向と直角の各断面位置において短径/
長径の比が比較的大きな楕円形状のコードとすることが
可能となる。そして、複合連続波に102よって側素線
2は外方に配置されることになるため、偏平状線1と側
素線2との間の隙間Sが大きく、一方、側素線はルーズ
に撚り合わされているため、隣合う側素線2,2の2か
所以上に0.04mm以上の隙間Sが形成されている。
この態様における厚さ方向の連続波100のピッチpと
幅方向の連続波101のピッチp’は、同等でもよい
し、異なっていても(p>p’またはp<p’)よい。
【0016】第1態様ないし第3態様において、連続波
100,101,102は一定の条件とすべきである。
まず、ピッチpはコード形状の安定と生産性との兼ね合
いから4.0〜8.0mmの範囲とすることが必要であ
り、波高さhは伸びと隙間形成との兼ね合いから0.3
0〜0.45mmの範囲とすることが必要である。そし
て、これらの条件を満たすことによりコードの10kg
荷重伸びを0.20〜0.40%の範囲に収まるように
する。これらの詳細な限定理由は前述したとおりであ
る。このようにピッチと波高さを特定の範囲とすること
により、コード状態での偏平状線1と側素線2の引張り
強さと伸びのバランスをよくすることができる。なお、
側素線2の数は実施態様では5本と6本であるが、これ
に限られず7本、8本または9本であってもよく、撚り
方向もS方向、Z方向のいずれでもよい。また、必要に
応じて側素線2の周りに1本のラッピングワイヤを巻き
付けてもよい。
【0017】本発明の第1態様の連続波付き偏平状線1
は、所定直径の丸素線を対ロールなどからなる圧延装置
によって圧延したのち、一組のピン付き円盤または歯車
からなるクリンプ加工装置を通過させることによって製
造することができる。また、第2態様の連続波付き偏平
状線1は、丸線の状態でクリンプ加工装置を通過させて
平面状の連続波を形成し、その連続波と直交する方向で
圧延装置によって圧延することにより製造することがで
きる。第3態様の場合は第2態様の連続波付き偏平状線
1を作った後、クリンプ加工装置に通して板厚方向の連
続波を形成すればよい。本発明によるコードの製造法は
限定がないが、たとえば筒型撚線機などを用い、前記連
続波付き偏平状線1を繰り出しつつ、その周りに必要本
数の側素線を配して撚り合わせて粗コードを作り、次い
で上下一対のロールなどにより適度に粗コードを圧縮し
て形状を整え、巻取りリールに巻収することで簡単に一
回の撚り工程で作ることができる。連続波付き偏平状線
1は予め製造してリールに巻収しておいてもよいし、一
貫連続製造するようにしてもよい。すなわち、第1態様
では筒型撚線機の前段の芯素線供給ラインに圧延装置−
クリンプ加工装置を配置し、第2態様では筒型撚線機の
前段の芯素線供給ラインにクリンプ加工装置−圧延装置
を配置し、第3態様では、筒型撚線機の前段の芯素線供
給ラインにクリンプ加工装置−圧延装置−クリンプ加工
装置を配置して行なえばよい。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに示す。
製作したスチールコードは、長径:1.4±0.1m
m、短径:1.0±0.1mm、切断荷重:200±1
0kg、0kgf→50kgf伸び:0.8±0.1%
の仕様のものである。側素線として直径0.34mmの
めっき付き高炭素鋼線6本を使用し、扁平体としては、
めっき付き高炭素鋼線を対ロール圧延したのちクリンプ
加工して作った各種扁平比をもち、かつ波方向を厚さ方
向にとり、ピッチと波高さを種々にしたものを使用し、
筒型撚線機と対ロール式の圧縮装置により1+6構造の
断面偏平形状スチールコードを製作した。側素線の撚り
方向はS方向、撚りピッチは16.0mmとした。各試
料を表1に示す。また得られた1+6構造の断面偏平形
状スチールコードの特性試験を行なった結果を表2に示
す。表2において、「側素線間の隙間」は試料を1撚り
ピッチを4等分切断して断面写真をとり、これに基いて
測定した。「ゴム浸透性」は試料コードを未加硫ゴム中
シートの間に配して加硫しつつ50kgf/cm2の加
圧力を加えて長さ50mmのテストピースを作り、この
テストピースからコードを引抜き、さらに側素線を取り
除き、芯素線(偏平状線)の地肌がどの程度ゴムで覆わ
れているかを実体顕微鏡で測定し、比率(%)で表し
た。「疲労性」は試料の一端を固定し、中間を3ロール
に経由させ、それから先の部分をガイドロールに添わ
せ、破断荷重の5%のウェイトをかけながら3ロール全
体を5000回往復移動させ、芯素線および側素線の破
断数を見た。100は破断なしをさす。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】この表1と表2から明らかなように、偏平
状線の扁平比とピッチおよび波高さが本発明範囲内のも
のは、10kg荷重伸び、隙間、ゴム浸透性、疲労性が
いずれも良好である。しかし、扁平比とピッチと波高さ
のひとつでも本発明範囲から外れた場合には、10kg
荷重伸び、隙間の大きさ、ゴム浸透性、疲労性の少なく
とも一つが不良になってしまうことがわかる。
【0022】
【発明の効果】以上説明した請求項1によれば、連続波
付きの偏平状線1と側素線2との組合せにより、簡素な
構造でありながらほどよい伸び特性と良好なゴム浸透性
および耐疲労性のゴム補強用スチールコードを安価に提
供することができるというすぐれた効果が得られる。請
求項2ないし5によれば、扁平体の扁平度合いと波ピッ
チと波高さが所定範囲にあるため、伸びとゴム浸透性お
よび耐疲労性をバランスよく的確に向上することができ
るというすぐれた効果が得られる。請求項6によれば、
耐食性、耐久性、操縦安定性、ステアリング応答性にす
ぐれた軽量なトラック・バス用に適したラジアルタイヤ
を提供することができるというすぐれた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスチールコードの第1態様の一例
を模式的に示す部分拡大斜視図である。
【図2】(a)(b)(c)はそれぞれ図1のスチールコードの
異なる部位の断面図である。
【図3】(a)(b)(c)はそれぞれ本発明によるスチールコ
ードの第1態様の他の例を、異なる部位の断面で示す断
面図である。
【図4】本発明の第1態様に用いられる扁平体の側面図
である。
【図5】本発明によるスチールコードの第2態様の一例
を模式的に示す部分拡大斜視図である。
【図6】(a)(b)(c)はそれぞれ図5のスチールコードの
異なる部位の断面図である。
【図7】本発明によるスチールコードの第3態様の一例
を模式的に示す部分拡大斜視図である。
【図8】本発明によるスチールコードを用いた補強層の
部分的斜視図である。
【図9】従来のスチールコードの断面図である。
【図10】従来のスチールコードの断面図である。
【図11】本発明が適用されるタイヤの部分切欠平面図
である。
【符号の説明】
1 偏平状線 2 側素線 100 連続波 101 連続波 102 複合連続波 w 偏平状線の幅 t 偏平状線の厚さ S 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/00 - 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1本の芯素線とその周りにn本(n≧5)
    の側素線を撚り合わせた1+n構造のスチールコードで
    あって、芯素線が長手方向に連続波を有する偏平状線か
    らなり、コードが長手方向で略同一の向きの偏平形状を
    なすと共に前記偏平状線の連続波により偏平状線と側素
    線との間に隙間が形成され、しかもコード長手方向と直
    角の断面において隣合う側素線同士の少なくとも2か所
    で0.04mm以上の隙間が設けられていることを特徴
    とするゴム補強用スチールコード。
  2. 【請求項2】偏平状線は偏平比(厚さ/幅)が0.60
    〜0.90であり、連続波の波ピッチpが4.0〜8.
    0mm、波高さが0.30〜0.45mmである請求項
    1に記載のゴム補強用スチールコード。
  3. 【請求項3】偏平状線の連続波が厚さ方向に形成されて
    いる請求項1または2に記載のゴム補強用スチールコー
    ド。
  4. 【請求項4】偏平状線の連続波が幅方向に形成されてい
    る請求項1または3に記載のゴム補強用スチールコー
    ド。
  5. 【請求項5】偏平状線の連続波が厚さ方向および幅方向
    に形成されている請求項1または2に記載のゴム補強用
    スチールコード。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載のスチ
    ールコードをベルト部またはカーカス部の少なくとも一
    部に用いたことを特徴とするラジアルタイヤ。
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