JP3109988B2 - 耐熱性発泡性組成物及び耐熱発泡性シート - Google Patents

耐熱性発泡性組成物及び耐熱発泡性シート

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JP3109988B2
JP3109988B2 JP08135840A JP13584096A JP3109988B2 JP 3109988 B2 JP3109988 B2 JP 3109988B2 JP 08135840 A JP08135840 A JP 08135840A JP 13584096 A JP13584096 A JP 13584096A JP 3109988 B2 JP3109988 B2 JP 3109988B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーン樹脂を含有
する耐熱性発泡組成物、及び、この耐熱性発泡組成
物を用いてなり、加熱により発泡する性質をもつ耐熱発
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性組成物として、オルガノポ
リシロキサン系樹脂に水酸化物を含有するもの(特開昭
54−90349号公報)、有機ハロゲン化合物を配合
のもの(特開昭58−149948号公報)、又、有機
ハロゲン化合物と白金化合物を含有のもの(特開平6−
57141号公報)、リン酸エステルに金属水酸化物を
含有のもの(特開平5−339510号公報)等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の耐熱性組成物の難燃性、耐熱性は十分とはいえず、
更なる優れたものが望まれている。本発明は、かかる耐
熱性発泡組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱性発泡
成物は、熱分解により二酸化珪素が生成するシリコーン
樹脂100重量部に対して、含水珪酸塩、含水リン酸
塩、含水硼酸塩、膨張ヒル石、膨張頁岩、膨張真珠岩、
膨張黒鉛、および膨張黒曜石から選択される一種又は二
種以上からなる発泡剤5〜350重量部、金属水酸化物
10〜100重量部及び、軟化温度770℃以下の
薬5〜30重量部を混合して得られる。前記発泡剤は、
珪酸ナトリウム、二珪酸ナトリウム、珪酸カリウム及び
四珪酸カリウムから選択される一種又は二種以上である
ことが好ましい。また、前記いずれかの組成物に無機繊
維30〜250重量部を混合して耐熱性発泡組成物を
得る。本発明の耐熱発泡シートは、前記いずれかの耐
熱性発泡組成物を耐熱基材に含浸又は塗布して得ら
、加熱により発泡する性質をもつ
【0005】
【作用】本発明の耐熱性発泡組成物が加熱されると、
主成分であるシリコーン樹脂は熱分解し、二酸化珪素を
生成する。一方、発泡剤は自己発泡し多孔質体を形成す
ると共に両者が溶融一体化して耐熱性のセラミック層を
形成し、内部を保護しシリコーン樹脂の特徴を長時間維
持し、熱伝導を低下させて難燃材としての性能の向上を
図る。このとき、金属水酸化物は、熱の吸収効果と多孔
質体形成時に膜の亀裂を抑え、安定した連続膜を生成す
るのに有効である。又、釉薬は、発泡剤の加熱により形
成される多孔質体と二酸化珪素の両者を粘結する無機粘
結剤として作用し、発泡層の強度を上げる。 、無機繊
維の混入は、加熱発泡後に、硬化する発泡体の強度を向
上させると共に弾力性と可撓性を付与する。本発明の耐
熱性発泡組成物を耐熱基材に含浸して製作されたシー
ト、又それらのシートを多層構造に形成してなるシート
は、無機繊維材料の混入では得られない強度、弾力性、
可撓性のある耐熱発泡シートとなる。
【0006】本発明で使用するシリコーン樹脂は、熱分
解により二酸化珪素を生成するものである。このシリコ
ーン樹脂は、オルガノポリシロキサンとして、トリメチ
ルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルジク
ロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジフェニルジク
ロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルビニル
ジクロロシラン等の原料を加水分解、重合して得られる
ものであって、商品形態としては、液状シリコーンゴ
ム、ミラブル型シリコーンゴム、シリコーンレジン等が
ある。
【0007】液状シリコーンゴムは室温や若干の加熱、
紫外線照射で硬化してゴム状になる流動性ないしペース
ト状のシリコーン材料であって、一成分形では酢酸型、
オキシム型、アルコール型、アミノキシ型、付加型、紫
外線硬化型等があり、二成分形にはアルコール型、付加
型、アミノキシ型等がある。
【0008】ミラブル型は型成形、押し出し成形、コー
ティング等の各種成形に適したものであり、過酸化物加
硫型、白金加硫型、加熱硬化型等のタイプがある。
【0009】シリコーンレジンには、耐熱絶縁用、耐熱
塗料用、防湿処理、表面保護等に使用されており、ゴム
系シリコーンワニス、メチルシリコーンワニス、アルキ
ド変性シリコーンワニス、ポリエステル変性シリコーン
ワニス、メチルフェニルシリコーンワニス、塗料用変性
シリコーンワニスとしてシリコーンアルキドワニス、シ
リコーンポリエステルワニス、シリコーンエポキシワニ
ス、シリコーンウレタンワニス等があり、単独又は触媒
硬化により使用される。尚、本発明で使用するシリコー
ン樹脂は、前記オルガノポリシロキサンの他、これらの
各種誘導体及びポリエーテル変性等の各種変性シリコー
ンを含み、加熱により熱分解して、二酸化珪素を生成す
るものを含む。
【0010】本発明に使用する発泡剤は、無機化合物で
結晶水脱離と分子内脱水ができ、造膜性を有し、加熱に
より自己発泡し多孔質体を形成し、その多孔質体が二酸
化珪素と溶融一体化して耐熱性のセラミック層を形成す
る性質を有する、含水珪酸塩、含水リン酸塩、含水硼酸
塩等の無機化合物と、天然鉱物系の発泡剤である膨張ヒ
ル石、膨張頁岩、膨張真珠岩、膨張黒鉛、膨張黒曜石の
うち、一種又は二種以上からなる
【0011】含水珪酸塩としては、ソーダ水ガラス、カ
リ水ガラス、結晶性水ガラス等があり、良好な発泡層を
形成する。尚、それらの含水率は5〜45重量%で、好
ましくは10〜35%のものがよい。又、含水リン酸塩
としては、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、含窒
素リン酸塩等の水和物と無水物およびそれらの縮合リン
酸塩等がある。これらのうち、アルカリ類、マグネシウ
ム、アルミニウムを含むリン酸塩には、多水和物が多く
存在し、特に、アミド、アンモニア、マグネシウム、ア
ルミニウム塩類等は良好な発泡層を形成する。含水硼酸
塩には、オルト、二、メタ、四、五、八等の硼酸塩があ
る。又、アルカリ硼酸塩も加熱によって結晶水が離脱し
分子内脱水により発泡する。三酸化二ホウ素は水和して
生じるオキソ酸、オルト硼酸、メタ硼酸であっても加熱
により脱水縮合して発泡する。天然鉱物系発泡剤である
膨張ヒル石、膨張頁岩、膨張真珠岩、膨張黒鉛、膨張黒
曜石、600〜1000℃で自己発泡する。
【0012】本発明の耐熱性発泡組成物において、前
記発泡剤は、シリコーン樹脂100重量部に対して30
〜300重量部の割合で混合される。発泡剤が30重量
部以下の場合には、耐熱性発泡組成物の発泡倍率が低
く、セラミック層の形成が薄く、脆く耐熱性に劣る。一
方、発泡剤が300重量部を越えると、発泡層が大きく
成長して耐熱性を増すが、加工時に、粘度が著しく上昇
し、柔軟性や弾力性が低下する。又、前記各種の発泡剤
をシリコーン樹脂に配合した原料を用いて押出し成形機
等で加工時に加熱硬化(100〜200℃)させるよう
な場合には、発泡剤を予め100〜200℃程度で、3
0〜60分程加熱し、低温で飛び易い水分や結晶水を飛
ばした発泡剤を使用することが重要である。この様にし
て、耐熱性発泡組成物を原料に色々な製品を作ること
もできる。尚、発泡剤は前記に挙げた単独のものであっ
てもよいし、2種以上を組み合せたものとシリコーン樹
脂を混合する組成物であってもよい。
【0013】金属水酸化物は、熱の吸収作用の他、発泡
剤が自己発泡し多孔質体を形成するときに、膜の亀裂を
抑え、安定な連続膜を生成するのに有効である。この金
属水酸化物には水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム等があり、水酸化アルミニウムがより好ましい。この
金属水酸化物は、シリコーン樹脂100重量部、発泡剤
30〜300重量部、釉薬5〜30重量部に対して、1
0〜100重量部を混合する。尚、金属水酸化物が10
重量部以下の場合には、多孔質体の連続膜の亀裂を押さ
える効果が弱くなり、100重量部を越えると発泡が抑
制される。
【0014】本発明の耐熱性発泡性組成物には、無水シ
リカを添加することができる。この無水シリカは、シリ
コーン樹脂の補強作用とともに、珪酸ナトリウム、二珪
酸ナトリウム、珪酸カリウム及び四珪酸カリウム等の珪
酸塩系発泡剤と併用する場合に発泡体の耐熱温度を向上
させる効果がある。無水シリカの添加量は、シリコーン
樹脂100重量部に対して0〜50重量部とすることが
好ましく、5〜30重量部とすることが好ましい。シリ
カで粒子径が小さく、比表面積が大きいものは混入が容
易でないため、シリカ表面を予め有機物やシラン類で処
理したシリカを使用すると加工性が改善される。無水シ
リカとしては、表面処理シリカ、高純度煙霧質シリカ、
シリカエアロジル、沈降性シリカ、粉砕シリカ等があ
り、目的により単独又は2種以上を混合して使用する。
なお、無水シリカの添加によるシリコーン樹脂の補強作
用については、一般にシリカ粒子が細かく、比表面積の
大きいものほど補強作用が強くなり、平均粒子径が50
μm以下の無水シリカを20〜25容積部充填したとき
に引っ張り強さが最大に達する。
【0015】無機系粘結剤としての釉薬は、自己発泡し
た多孔質体と加熱分解により生成する二酸化珪素との粘
結補助剤として加えられる。これにより、発泡断熱層を
長時間にわたって維持し、断熱性を向上させる効果が得
られる。釉薬としては、鉛系、アルカリ系、アルカリ−
石灰系、石灰系、長石系、硼酸系等があり、これらの釉
薬のうち、本発明では軟化温度770℃以下の低火度
釉、又は中火度釉を用いる。尚、低火度釉の陶器釉は4
30〜600℃、中火度釉の軟磁器釉は670〜770
℃、硬磁器釉は780℃で軟化が始まる。この釉薬を、
シリコーン樹脂100重量部、発泡剤30〜300重量
、金属水酸化物10〜100重量部に対して、5〜3
0重量部の範囲で混合して、本発明の耐熱性発泡組成
物を得る。
【0016】無機繊維は、加熱発泡後、硬化した発泡体
の強度アップと弾力性や可撓性を付与するものであっ
て、アルミナ繊維、アルミノシリケート繊維、ガラス繊
維、ジルコニア繊維、ジルコニア−シリカ繊維、炭化珪
素繊維、チタン酸カリウム繊維、石綿、岩綿等がある。
この無機繊維は、シリコーン樹脂100部、発泡剤3
0〜300重量部、金属水酸化物10〜100重量部及
び釉薬5〜30重量部、シリコン樹脂100部、発泡
剤30〜300重量部、金属水酸化物10〜100重量
部、無水シリカ5〜30重量部、釉薬5〜30重量部、
の何れかのケースに対して、好ましくは30〜250重
量部を混入して耐熱性発泡組成物を得る。
【0017】加熱発泡後に弾力性や可撓性を付与するた
めには、無機繊維の添加量は多いほうがよいが、形状を
維持する必要から350重量部以上の添加は好ましくな
い。又、この無機繊維の混入量が増加するに従い、攪拌
混合が困難となるため、シリコーン樹脂を溶剤で希釈し
てスプレーしながら発泡剤等を混入し、攪拌して耐熱性
発泡組成物を得たり、或いは、予め溶剤でシリコーン
樹脂を希釈した溶液の中に発泡剤等を混入攪拌してプレ
ス成形加工等により耐熱性発泡組成物を得る。
【0018】耐熱基材は、前記耐熱性発泡組成物を含
浸可能なもの、又は塗布して多層構造に形成可能なもの
であって、耐熱ガラスクロス、耐熱ガラスニードルパン
チングマット、セラミックファイバー紡織品、セラミッ
クペーパー等がある。これらの耐熱基材に耐熱性発泡
組成物を含浸又は塗布した耐熱シート、又はこの耐熱シ
ートを多層形成した耐熱シートは、無機繊維を混入した
耐熱性発泡組成物では得られない強度、弾力性、可撓
性を有する。
【0019】本発明の耐熱発泡シートは、高温により
発泡する性質を有するもので、前記耐熱性発泡組成物
の原液又は溶剤希釈品を、例えば5mm厚の耐熱基材
(耐熱ガラスニードルパンチングマット)に嵩比重が
0.3〜0.6g/mlとなるように含浸、プレス成形
し、硬化して耐熱発泡シートを得る。又、2mm厚の
耐熱基材(セラミックペーパー)に、前記耐熱性発泡
組成物を1mm厚に塗布し、これらを2枚重ねてプレス
成形し、多層して耐熱発泡シートを得たり、1mm厚
の耐熱基材(セラミックペーパー)に、前記耐熱性発泡
組成物を0.5mm厚に塗布し、これらを3枚重ねて
プレス成形し多層の耐熱発泡シートを得る。
【0020】
【発明の効果】以上、詳述したごとく、本発明の耐熱性
発泡組成物は、シリコーン樹脂の難燃性及び耐熱性を
向上させるものであり、シリコーン樹脂の熱分解で生成
する二酸化珪素と発泡剤の加熱により形成される多孔質
体との間で両者が溶融し一体化することにより、耐熱性
のあるセラミック発泡層を形成し、内部を保護すること
により耐熱性の向上を図るものである。又、無機繊維を
混合して得る耐熱性発泡体は、加熱発泡後、硬化した発
泡体の強度アップと弾力性と可撓性を付与する。又、耐
熱基材に耐熱性発泡組成物を含浸又は塗布してなる耐
熱発泡シートは、無機繊維の混入では得られない強
度、弾力性、可撓性を有する。
【0021】
【実施例】次に、本発明の試験例を記載する。尚、試験
例中における単位は重量部である。 (試験例1) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
61(アミノキシ型2成分系 東芝シリコーン(株)
製)100重量部、シリコーン樹脂の硬化剤(東芝シリ
コーン(株)製)3重量部、表1に示す各発泡剤100
重量部を常温で混合し、耐熱性発泡組成物を得て、図
1に示すように、2枚のスラグセメント板に隙間(10
mm×20mm×100mm)を形成し、この隙間に各
々の耐熱性発泡組成物を詰め込み硬化させる。そし
て、合板に熱伝対温度計を差し込んで、テストピースと
して加熱バーナー(温度900℃)で60分間、炎射し
て発泡状態の確認を行った。尚、図1(A)は炎射前の
状態であり、図1(B)は炎射中であって、耐熱性発泡
組成物が発泡した状態である。
【0022】
【表1】
【0023】前記テストの結果、発泡剤として珪酸ナト
リウム、珪酸カリウム、二珪酸ナトリウムが最も大きく
発泡し、縮合リン酸アミド、球状亜リン酸アルミニウ
ム、膨張黒鉛、バーミキュライトが中程度に発泡し、低
縮合リン酸アンモニウム、第3リン酸マグネシウム、リ
ン酸マグネシウム・アンモニウム及び硼砂がこれに続
き、硼酸は殆ど発泡しなかった。
【0024】(試験例2) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名セカイチョー
シーラーMS(二成分系変性シリコーン 世界長(株)
製)、有機金属系シーラーMS用硬化剤(世界長(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(Na2Si25 水分
19% クロスフィールド社製)を使用する。前記各物
質を下記表2の組成で常温でニーダー混合機にて混合し
て耐熱性発泡組成物を得て、前記試験例1と同じ方法
でテストをし、発泡剤の混合比率に対する発泡性と加工
性を比較検討した。
【0025】
【表2】
【0026】シリコーン樹脂(セカイチョーシーラーM
S)100重量部に対して、発泡剤(二珪酸ナトリウ
ム)を10重量部から250重量部まで変えて、発泡性
と加工性について検討した。発泡性は、二珪酸ナトリウ
ムの配合量に比例して増加し、100重量部から150
重量部付近で増加量が横ばいとなり、その後、穏やかに
増加した。又、二珪酸ナトリウムの配合量が30重量部
以下の場合には、発泡倍率が小さく、セラミック層の形
成が薄くて脆く、耐熱性が劣る。一方、二珪酸ナトリウ
ムの配合量が150重量部以上となると、発泡層が大き
く成長し、耐熱性を増すが、発泡層の表面が脱落し易く
なる。加工性については、二珪酸ナトリウムの配合量が
少ない場合には混合し易いが、120重量部以上となる
と粘度が上昇し、混合が不可能となる。しかし、シーラ
ーMSに溶剤を10〜20重量部加え低粘度化すること
により加工性は向上するが、耐熱性発泡組成物の流動
性が失われて、柔軟性、弾力性が著しく低下する。
【0027】(試験例3) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トーレシリコ
ーンSH780(無酸系 東レダウコーニング(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(Na2Si25水分1
9% クロスフィールド社製)、又、金属水酸化物は水
酸化アルミニウム(Al(OH)3 東信化学工業(株)
製)を使用する。前記各物質を下記表3の組成で常温で
ニーダー混合機にて混合して耐熱性発泡組成物を得
て、前記試験例1と同じ方法で、900℃で60分間炎
射し、金属水酸化物の影響と断熱効果について検討し
た。
【0028】
【表3】
【0029】シリコーン樹脂(トーレシリコーンSH7
80)100重量部、発泡剤(二珪酸ナトリウム)10
0重量部に対して、水酸化アルミニウムを10重量部か
ら100重量部まで変えて、発泡性と加工性について検
討した。発泡性は水酸化アルミニウムの配合量に比例し
て僅かに増大するが、30〜50重量部でピークとなり
横ばいから減少するが、70重量部を越えると発泡を抑
制する作用が生ずる。発泡した多孔質体の硬度は、水酸
化アルミニウムの配合量に比例して硬くなるが、20重
量部以下ではやや硬くて脆く、50重量部以上では硬く
なり大きな塊となり易い。又、裏面温度はいずれも25
0℃以下となり、十分な断熱効果を示した。
【0030】(試験例4) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名セカイチョー
シーラーMS(二成分系変性シリコーン 世界長(株)
製)、有機金属シリコーン樹脂の硬化剤(世界長(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(Na2Si25 水分
19% クロスフィールド(社)製)、金属水酸化物は
水酸化アルミニウム(Al(OH)3 住友化学(株)
製)を使用する。前記各物質を下記表4の組成で常温で
ニーダー混合機にて混合して耐熱性発泡組成物を得
て、前記試験例1と同じ方法で、900℃で60分間炎
射した。又、下記表5は、時間経過の裏面温度である。
【0031】
【表4】
【表5】
【0032】前記表中における、ケース1(比較例)は
加熱と共に僅かに燃焼を続けながら黒く変色し、10分
後には収縮が起こり、裏面目地の一部が口を開け、20
分後には白いシーラントの裏面が褐変し軟化した。又、
30分後にはシーラントの裏面温度が248℃となり、
35分後には260℃を越えた。ケース2は加熱と共に
は発泡を開始し、白く盛り上って発泡層を形成した。加
熱中に、僅かに発泡層の欠落はあったが、更に発泡が続
き、セラミック状の発泡層を形成し、硬質ウレタンホー
ムの発泡ブロックのような形状となり、内部を保護し、
60分後の耐熱性発泡組成物の裏面温度は230℃で
あった。
【0033】(試験例5) 本試験例は、前記試験例4で得た耐熱性発泡組成物1
00重量部に溶媒(キシロール)15重量部を加えてニ
ーダー混合機にて混合して、プライマーで前処理をした
T−グラスクロス/WFT500・100(日東紡
(株)製)を芯材として、表面に3mm厚、裏面に0.
5mm厚に塗布してプレス加工し、完全硬化させて耐熱
発泡シートを得る。そして、この耐熱発泡シートを
25mm幅でカットし、防火発泡体として、図2に示す
木質系防火ドア(甲種防火戸)の木框外側周辺とそれに
接する外枠の内側にセットし、JIS1311「建築用
防火扉の防火試験方法」によりテストした。その結果、
耐熱発泡シートは、加熱中に発泡し、隙間を埋め、火
炎の通過を防止し、十分な防火機能を発揮した。又、こ
れらのテストから、前記耐熱発泡シートは金庫等の耐
火パッキングとして、十分な防火機能を発揮する。
【0034】(試験例6) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
61(アミノキシ型2成分系 東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(Na2Si25水分1
9% 日本化学工業(株)製)と球状亜リン酸アルミニ
ウム(Al2(HPO33・4H2O 太平化学産業
(株)製)、金属水酸化物は水酸化アルミニウム(Al
(OH)3 住友化学(株)製)を使用する。前記各物質
を下記表6の組成で常温でニーダー混合機にて混合して
耐熱性発泡組成物を得て、試験例1と同じ方法で、加
熱バーナー(温度900℃)で60分、炎射する。
【0035】
【表6】
【0036】前記表中におけるケース1(比較例)は、
煙と炎をあげて燃え、約10分程で収縮を始めた。そし
て、15分後には、スラグセメント板2から剥離し、少
しづつ口を開け褐変すると共に、28分後には裏面温度
が260℃を越えた。ケース2、3、4、5、6、7は
多少の差はあるがセラミック状の発泡断熱層を形成し、
60分間の加熱では、耐熱性発泡組成物の裏面温度が
260を越えなかった。珪酸ナトリウム(発泡剤)(ケ
ース2、4)は、球状亜リン酸アルミニウム(ケース
6、7)に較べて、発泡性は良いが、発泡層が大きく形
成されて、やや脆く崩れ易い傾向にあるが、球状亜リン
酸アルミニウムはその逆の傾向である。又、球状亜リン
酸アルミニウムに水酸化アルミニウムを配合すると、水
酸化アルミニウムが発泡を抑制して発泡層の形成を悪く
する。又、2種類の発泡剤を配合して作成した耐熱性発
組成物(ケース3、5)は、単体の発泡剤に比し
て、発泡性は多少劣るが発泡層が硬くなる効果を得た。
【0037】(試験例7) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
61(アミノキシ型2成分系 東芝シリコーン(株)
製)、シリコーン樹脂の硬化剤(東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は四珪酸カリウム(K2Si49 水分19
% 日本化学工業(株)製)、釉薬(無機粘結剤)はソ
ーダ石灰珪酸フリットNo4501(軟化温度520℃
日本琺瑯釉薬(株)製)を使用する。前記各物質を下記
表7の組成で常温でニーダー混合機にて混合して耐熱性
発泡組成物を得て、試験例1と同じ方法で、加熱バー
ナー(温度900℃)で60分、炎射する。
【0038】
【表7】
【0039】シリコーン樹脂(トスシール361)10
0重量部に対して、四珪酸カリウムを5〜30重量部ま
で変化させて、発泡状態と発泡層の硬さについて検討し
た。ケース1(比較例)は煙と炎を上げて燃えたが、ケ
ース2、3、4、5、6は大きく発泡し、加熱面にセラ
ミック状の発泡断熱層を形成し、形状を維持した。発泡
断熱層はフリットの配合量に比例して硬さを増すが、5
重量部以下の場合には、発泡層が脆く、崩れ易い。又、
フリットの配合が、30重量部を越えると、発泡断熱層
は一段と硬度を増すが収縮傾向を示す。尚、四珪酸カリ
ウムを二珪酸ナトリウム、珪酸ナトリウム(MR・2.
0)に替えても同様な効果が得られた。
【0040】(試験例8) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
61(アミノキシ型2成分系 東芝シリコーン(株)
製)、シリコーン樹脂の硬化剤(東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は珪酸ナトリウム(MR2.0 水分19%
太平化学産業(株)製)、金属水酸化物は水酸化アル
ミニウムCW308( 住友化学(株)製)、釉薬(無
機粘結剤)は硼珪酸塩No4138(軟化温度525℃
日本琺瑯釉薬(株)製)、無機繊維はエスファイバー
SCバルク1260開繊品(耐熱ガラス繊維配合 新日
鉄化学(株)製)を使用し、トスシール361に溶剤1
0〜30重量部を加えて低粘度化した後に、他の組成物
を下記表8の重量比で常温でニーダー混合機にて混合し
て耐熱性発泡組成物を得て、無機繊維を10重量部か
ら600重量部まで変化させて、発泡性と加熱後の柔軟
性について検討した。尚、検討方法は、それらの耐熱性
発泡組成物を金型に入れて、プレスで3mm厚のシー
トを製作し、図5に示すように、そのシートを5mm隙
間の2枚の鉄板の間に挿入して、炉内温度900℃内に
120分間入れておき、発泡性と柔軟性について検討し
た。
【0041】
【表8】
【0042】ケース1(比較例)は、煙と炎を上げて燃
えて、やや硬い固形分が残り、隙間を埋めるまで発泡し
なかった。これに対して、ケース2〜11は、各々発泡
し、5mmの隙間を埋めるセラミック状の発泡層が形成
された。この発泡層の強度は、無機繊維(SCバルク)
の配合量に比例して増加するが、シリコーン樹脂(トス
シール361)100重量部に対して、無機繊維(SC
バルク)が50重量部以下の場合にはシートとしての形
状維持と柔軟性を有するが、硬くて脆い発泡層を形成
し、無機繊維(SCバルク)が50〜350重量部の範
囲では繊維の影響でシートとしての形状維持と柔軟性を
有し且つ強度ある発泡層を形成した。又、無機繊維(S
Cバルク)が350重量部を越えると、所謂ぱさぱさ状
となり、シートしての形状を維持するのが困難となり、
且つ、発泡性も劣る。
【0043】(試験例9) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
61(アミノキシ型2成分系 東芝シリコーン(株)
製)、シリコーン樹脂の硬化剤(東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(水分19% クロス
フィールド社製)又は珪酸ナトリウム(MR2.0 水分
19% 太平化学産業(株)製)、金属水酸化物は水酸
化アルミニウム(CW−308 住友化学工業(株)
製)、釉薬(無機粘結剤)はソーダ石灰珪酸フリットN
O4501(軟化温度520℃ 日本琺瑯釉薬(株)
製)、無機繊維はエスファイバーSCバルク1260開
繊品(耐熱ガラス繊維配合 新日鉄化学(株)製)を使
用する。前記シリコーン樹脂(トスシール361)に溶
剤10〜30重量部を加えて低粘度化した後に、他の組
成物を下記表9の重量比でニーダー混合機にて常温で混
合して耐熱性発泡組成物を得て、前記試験例8と同様
な方法で、それらの耐熱性発泡組成物を金型に入れ
て、プレスで3mm厚のシートを製作し、そのシートを
5mm隙間の2枚の鉄板の間に挿入して、炉内温度90
0℃内に120分間入れておき、発泡性と柔軟性につい
て検討した。
【0044】
【表9】
【0045】ケース1(比較例)は、煙と炎を上げて燃
えて、やや硬くて脆い固形分が残り、隙間を埋めるまで
発泡しなかった。これに対して、ケース2〜9は、各々
発泡し、5mmの隙間を埋めるセラミック状の発泡体が
形成された。この発泡体の強度は、無機繊維の配合量に
比例して増加するが、シリコーン樹脂(トスシール36
1)100重量部に対して、無機繊維(SCバルク)が
10重量部(ケース5、7)の場合にはシートとしての
形状維持と柔軟性を有するが硬くて脆い発泡層を形成
し、無機繊維(SCバルク)が150重量部となると、
繊維の影響でシートとしての形状維持と柔軟性を有し且
つ強度ある発泡層を形成した。又、無機繊維(SCバル
ク)が500重量部(ケース6、9)となると、シート
としての形状を維持するのが困難となり、且つ、発泡性
も劣る。尚、発泡剤を2種類混合(ケース7、8、9)
した場合でも、ほぼ同様な結果を得た。
【0046】(試験例10) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
80(オキシム型1成分系 東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は球状亜リン酸アルミニウム(Al2(H
PO33・4H2O 太平化学産業(株)製)と縮合リン
酸アミド(太平化学産業(株)製)、釉薬(無機粘結
剤)はソーダ石灰珪酸フリットNo4501(軟化温度
520℃ 日本琺瑯釉薬(株)製)、無機繊維はエスフ
ァイバーSCバルク1260開繊品(耐熱ガラス繊維配
合 新日鉄化学(株)製)を使用する。尚、シリコーン
樹脂(トスシール361)に溶剤10〜30重量部を加
えて低粘度化した後に、他の組成物を下記表10の重量
比で常温でニーダー混合機にて混合して耐熱性発泡
成物を得て、前記試験例8と同様な方法で、耐熱性発泡
組成物を金型に入れて、プレスで3mm厚のシートを
製作し、そのシートを5mm隙間の2枚の鉄板の間に挿
入して、炉内温度900℃内に120分間入れておき、
発泡性と柔軟性について検討した。
【0047】
【表10】
【0048】ケース1(比較例)は、煙と炎を上げて燃
えて、やや硬い固形分が残り、隙間を埋めるまで発泡し
なかった。これに対して、ケース2〜11は、各々発泡
し、5mmの隙間を埋めるセラミック状の発泡体が形成
された。この発泡体の強度は、無機繊維の配合量に比例
して増加するが、シリコーン樹脂(トスシール380)
100重量部に対して、無機繊維(SCバルク)が50
重量部以下の場合には、シートとしての形状維持と柔軟
性を有するが硬くて脆い発泡層を形成し、無機繊維(S
Cバルク)が50〜400重量部の範囲では繊維の影響
でシートとしての形状維持と柔軟性を有し且つ強度ある
発泡層を形成した。又、無機繊維(SCバルク)が40
0重量部を越えると、シートしての形状を維持するのが
困難となり、且つ、発泡性も劣る。
【0049】(試験例11) 本試験例に使用のシリコーン樹脂は商品名トスシール3
80(オキシム型1成分系 東芝シリコーン(株)
製)、発泡剤は二珪酸ナトリウム(水分19% クロス
フィールド(社)製)と球状亜リン酸アルミニウム(A
2(HPO33・4H2O 太平化学産業(株)、金属
水酸化物は水酸化アルミニウム(Al(OH)3 CW3
08 住友化学(株)製)、釉薬(無機粘結剤)はソー
ダ石灰珪酸フリットNo4501(軟化温度520℃
日本琺瑯釉薬(株)製)、無機繊維はエスファイバーS
Cバルク1260開繊品(新日鉄化学(株)製を使用す
る。シリコーン樹脂(トスシール380)に溶剤(キシ
ロール)10〜30重量部を加えて低粘度化した後に、
他の組成物を下記表11の重量比で常温でニーダー混合
機にて混合して耐熱性発泡組成物を得る。
【0050】
【表11】
【0051】ケース1及び2で得た耐熱性発泡組成物
をエスファイバーSCペーパー1260シート(1mm
厚 新日鉄化学(株)製)の上に1mm厚に塗布する。
そして、このシートを3枚重ね、最上面に未塗布のシー
トを置いてプレスし、嵩比重0.5g/lの多層状の耐
熱発泡シート(5mm厚)を得る。又、ケース3及び
4で得た耐熱性発泡組成物をSCブランケット(6m
m厚 新日鉄化学(株)製)に含浸し、プレスして嵩比
重0.5g/lのフェルト状の耐熱発泡シート(5m
m厚)を得る。
【0052】前記で製作した、5mm厚の耐熱発泡
ートを、図5に示すように、7mmの隙間を形成した2
枚の鉄板の間に挿入して、炉内温度900℃内に120
分間入れておき、耐熱発泡シートの形状変化を観察し
た結果、何れの耐熱発泡シートもセラミック状に発泡
層を形成して、7mmの隙間を十分に埋めシーリング効
果を発揮した。又、この様な性質を有する耐熱発泡
ートは、600〜1000℃の高温に耐えるもので、自
動車やオートバイ等の排ガス触媒コンバータの支持材料
として使用できる。即ち、前記耐熱発泡シートを、図
4に示す金属容器とセラミック構造体の間に挿入して使
用する。この耐熱発泡シートは、燃焼排ガスの高温に
よって発泡するが柔軟性を有し、金属容器とセラミック
構造体の熱膨張の差、振動、衝撃等を吸収し、セラミッ
ク構造体の保護と密閉シール性を発揮する。
【0053】(試験例12) 本試験例は、下記の表12に示す組成比で特公昭63−
50373号に記載のテストピースと同様な方法で作成
し、図1に示す方法でテストを行う。ケース1において
は、両末端ジメチルビニルシリル基封鎖のジメチルポリ
シロキサン(粘度1万cps)100重量部に、無水シ
リカ(日本アエロジル(株)製 商品名アエロジルR9
72)5重量部を加え、120℃で1時間か熱混合した
後冷却し、水酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製商
品名B103、平均粒経〜4ミクロン950重量部を添
加して、よく混合した後に、3本ロール機を1回通して
シリコーンベースを調整した。このシリコーンゴムベー
スに両末端トリメチルシリル基封鎖のメチルハイドロジ
エンポリシロキサン(粘度50cps)1重量部を、触
媒として塩化白金酸・ビニルシロキサン・アルコール錯
体をビニル基含有ジメチルポリシロキサンの全重量部に
対し、白金金属体として20ppmとなるように加え
て、更に、球状亜リン酸アルミニウム(170℃×30
分加熱処理品)100重量部、天然鉱物(バーミキュラ
イトPo)50重量部、二珪酸ナトリウム(170℃×
30分加熱処理品)50重量部、膨張黒鉛((株)中越
黒鉛工業所製)50重量部を加えて、3本ロール機にて
よく混合し、減圧化で脱泡した後、プレス成形して耐熱
性発泡組成物を得た。尚、ケース2においても同様に
耐熱性発泡組成物を得た。
【0054】
【表12】
【0055】この耐熱性発泡組成物を図1に示す方法
で防火試験を行った。その結果、難燃性についてはいず
れについても大きな差はなかったが、形状について、ケ
ース1、2は比較例に比して4〜5倍に大きく発泡し
た。
【0056】(試験例13) 本試験例は、下記の表13に示す組成比で、特開昭63
−92690号に記載のテストピースと同様な方法で作
成し、図1に示す方法でテストを行う。ケース1におい
ては、メチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオ
キシド(カネカMSポリマー(鐘ケ淵化学工業(株)
製))100重量部、水酸化アルミニウム50重量部、
可塑剤としてDOP30重量部、無水シリカ5重量部、
二珪酸ナトリウム150重量部、球状亜リン酸アルミニ
ウム100重量部をニーダー混合機にてよく混合し、更
に、ビニルトリメトキシシラン5重量部、縮合触媒とし
てオクチル酸第一錫1重量部、ラウリルアミン1重量部
を加えて混合して耐熱性発泡組成物を得た。同様にケ
ース2においても耐熱性発泡組成物を得た。
【0057】
【表13】
【0058】この耐熱性発泡組成物を図1に示す方法
で、900℃で60分間加熱し、シーラントの裏面温度
を測定した。ケース1、2は、加熱面が大きく発泡し、
硬く盛り上がったセラミック状断熱層を形成したため、
裏面温度は各々208℃と211℃に留まった。一方、
比較例は、大きな発泡はなく、裏面が褐変し、燃焼後に
硬い骨核が残り収縮したため、裏面温度は295℃まで
上昇した。
【0059】(試験例14) 本試験例は、下記の表14に示す組成比で、特開平3−
31379号に記載のテストピースと同様な方法で作成
し、図1に示す方法でテストを行う。メチルジメトキシ
シリル基末端ポリプロピレンオキシド(カネカMSポリ
マー(鐘ケ淵化学工業(株)製)100重量部、水酸化
アルミニウム50重量部、可塑剤としてDOP50重量
部、無水シリカ10重量部、二珪酸ナトリウム170重
量部、球状亜リン酸アルミニウム100重量部をニーダ
ー混合機にてよく混合し、更に、縮合触媒としてオクチ
ル酸第一錫2重量部、ラウリルアミン1重量部を加えて
混合して耐熱性発泡組成物を得た。
【0060】
【表14】
【0061】この耐熱性発泡組成物を図1に示す方法
で、900℃で60分間間加熱し、シーラントの裏面温
度を測定した。実施例は、加熱面が大きく発泡し、硬く
盛り上がったセラミック状断熱層を形成したため、裏面
温度は205℃にとどまった。一方、比較例は、燃えな
がら大きく発泡し、炭化状の発泡断熱層を形成し、黒い
骨核が残り、裏面温度は285℃まで上昇した。
【0062】(試験例15) 本試験例は、下記の表15に示す組成比で作成し、図1
に示す方法でテストを行う。ジメチルシロキサン環状体
をKOH・HOCH(CH32により150℃で重合す
ることにより製造した15000CSのジメチルポリシ
ロキサン100重量部、高純度煙霧シリカ5重量部、エ
チルポリシリケート1重量部、2−エチルヘキサン酸鉛
1重量部、更に、水酸化アルミニウム50重量部、二珪
酸ナトリウム150重量部、球状亜リン酸アルミニウム
50重量部をニーダー混合機にてよく混合して耐熱性発
組成物を得た。
【0063】
【表15】
【0064】この耐熱性発泡組成物を図1に示す方法
で、900℃で60分間間加熱し、シーラントの裏面温
度を測定した。実施例は、加熱面が大きく発泡し、セラ
ミック状断熱層を形成したため裏面温度は210℃にと
どまった。一方、比較例は、炎を上げて燃焼し、13分
後には一部に硬い骨核を残し、裏面温度は300℃を超
えた。
【0065】(試験例16) 本試験例は、下記の表16に示す組成比で作成し、図1
に示す方法でテストを行う。フェニルメチルシロキサン
7.5モル%、ジメチルシロキサン92.5モル%組成
を有するトリオルガノシリル末端基を含有しない200
0CSの粘度のポリシロキサン100重量部、40μm
より小さい粒子寸法を有する摩砕された石英80重量
部、2−エチルヘキサン酸鉛0.5重量部、更に、水酸
化アルミニウム50重量部、二珪酸ナトリウム200重
量部をニーダー混合機にてよく混合して耐熱性発泡
成物を得た。
【0066】
【表16】
【0067】この耐熱性発泡組成物を図1に示す方法
で、900℃で60分間間加熱し、シーラントの裏面温
度を測定した。実施例は、加熱面が大きく発泡し、セラ
ミック状断熱層を形成したため裏面温度は205℃にと
どまった。一方、比較例は、炎を上げて燃焼し、10分
後には僅かに硬い骨核を残し、裏面温度は300℃を超
えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例のテストの概念を示す図である。
【図2】扉の正面図である。
【図3】図2のA〜A断面図である。
【図4】耐熱発泡シートを排ガス触媒コンバータに使
用している図である。
【図5】耐熱発泡シートのテスト方法を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3:34 7:04) C08L 83:04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン樹脂100重量部に対して、含水珪酸塩、含水リン酸塩、含水硼酸塩、膨張ヒル石、
    膨張頁岩、膨張真珠岩、膨張黒鉛、および膨張黒曜石か
    ら選択される一種又は二種以上からなる 発泡剤30〜3
    00重量部、 金属水酸化物10〜100重量部及び 軟化温度770℃以下の 釉薬5〜30重量部を含有する
    耐熱性発泡組成物。
  2. 【請求項2】 前記発泡剤は珪酸ナトリウム、二珪酸ナ
    トリウム、珪酸カリウム及び四珪酸カリウムから選択さ
    れる一種又は二種以上である請求項1記載の耐熱性発泡
    組成物。
  3. 【請求項3】 無機繊維30〜250重量部を含有する
    請求項1から3のいずれか一項記載の耐熱性発泡組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1からのいずれか一項記載の耐
    熱性発泡組成物を耐熱基材に含浸又は塗布してなり、
    加熱により発泡する性質をもつ耐熱発泡性シート。
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