JP3108867B2 - 無電界エアークリーン方法及びその装置 - Google Patents

無電界エアークリーン方法及びその装置

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JP3108867B2
JP3108867B2 JP09156100A JP15610097A JP3108867B2 JP 3108867 B2 JP3108867 B2 JP 3108867B2 JP 09156100 A JP09156100 A JP 09156100A JP 15610097 A JP15610097 A JP 15610097A JP 3108867 B2 JP3108867 B2 JP 3108867B2
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米原  隆
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クリーンルー
ム、病院、食品工場、半導体工場、ホテル等の部屋の空
気を無電界にしかつクリーン化する、エアークリーン方
法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体や薬を扱うクリーンルーム
は四側壁や天井等に微細な網目から成るペパフィルター
を用い、このクリールームにフィルターを通してエアー
を吸引し、2〜3μ以上の微粒子をフィルターで濾過し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのフィ
ルターはよりクリーンなエアーを得ようとすると、粒径
のより小さな微粒子を捕集しなければならず、そのため
網目を小さくしなければならない。このようにすると
2、3ヶ月で捕集した微粒子により網目が詰まり、詰ま
ると温度が上昇し、水分の飽和点が上がる。従って通過
するエアーに水分が多く含まれ、フィルター箇所で結露
が生じる。従ってフィルターは数ヶ月で使用不能にな
り、新しいものに取替えなければならず、極めてコスト
の高いものとなっている。従って粒径の小さな微粒子は
捕集することができず、クリーン化に限度がある。
【0004】この発明はこれらの点に鑑みてなされたも
のであり、水を微粒子化し、この水の微粒子を単極帯電
させて、エアーに含まれるゴミやチリ等の微粒子と結合
させ、より大きな粒径の水滴とし、これをエアーと分離
させ、エアーを浄化させるとともに無電界にさせる、極
めて効率の良い、エアークリーン方法及びその装置を提
供し上記課題を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1項の発明
は、吸引装置により装置本体のエアー挿入口から入った
エアーに、水の微粒子から成るマイクロゾルを噴霧す
る。これにより霧化による断熱膨張と蒸気化熱による冷
却効果によりエアーは冷却する。またエアーの中は水分
の過飽和状態となる。これらの噴霧された水のマイクロ
ゾルの微粒子は、気化により浮遊中に粒径が50μ以下
となり、+−等量に単極帯電し易い状態となる。また一
方エアーの中のチリやホコリ等の粒子も静電誘導により
帯電している。そこでこれらのチリやホコリ等の粒子と
逆の極に単極帯電したマイクロゾルとが相互に吸引、結
合して粒径が大きな水滴となる。また水のマイクロゾル
の微粒子は単極帯電しない場合もあるが、チリやホコリ
等の粒子が帯電している場合が多く、これらの帯電した
粒子に引き付けられ、凝集する。
【0006】これらの凝集して粒径が大きくなった粒子
乃至は水滴を含むエアーを粒子分離装置に通し、これら
の粒子を捕集し、エアーのなかの微粒子を取り除くこと
によりエアーをクリーン化するとともに無電界とする方
法とした。上記粒子分離装置では、水が付着しやすい水
の膜を設けており、上記凝集して粒径が大きくなった粒
子乃至は水滴はこの水の膜に付着し、エアーと分離され
る。ここで上記マイクロゾルは水の粒子から成るもので
あるが、好ましくは電気抵抗が105〜1010Ω程度の
純水を使用した方が、単極帯電しやすい。
【0007】請求項2項の発明は、吸引装置により装置
本体のエアー挿入口から入ったエアーと、水を加熱して
成る水蒸気とを混ぜる。エアーとこの水蒸気とが混ざる
ことにより温度が下がり、水蒸気の粒径も大きくなる。
そしてこの水蒸気の微粒子は過飽和状態の中で純度の高
い微粒子のため、また粒径が50μ以下となるため、+
−等量に単極帯電し易い。また一方エアーの中のチリや
ホコリ等の粒子も上述のように帯電している。そこでこ
れらのチリやホコリ等の粒子と逆の極に単極帯電した微
粒子とが相互に吸引、結合して粒径が大きくなる。また
水蒸気の微粒子は単極帯電しない場合もあるが、チリや
ホコリ等の粒子が帯電している場合が多く、これらの帯
電した粒子に引き付けられ、凝集する。これらの凝集し
て粒径が大きくなった粒子乃至は水滴を含むエアーを粒
子分離装置に通し、これらの粒子を捕集し、エアーのな
かの微粒子を取り除くことによりエアーをクリーン化す
るとともに無電界とする方法とした。なおこの粒子分離
装置は上記請求項1項の発明のものと同様のものであ
る。
【0008】請求項3項の発明は、吸引装置により装置
本体のエアー挿入口から入ったエアーに、水の微粒子か
ら成るマイクロゾルを噴霧させる。これにより霧化によ
る断熱膨張と蒸気化熱による冷却効果によりエアーは冷
却する。またエアーの中は水分の過飽和状態となる。ま
たこれらの噴霧された水のマイクロゾルの微粒子は、気
化により浮遊中に粒径が50μ以下となり、+−等量に
単極帯電し易い状態となる。また一方エアーの中のチリ
やホコリ等の粒子も上述のように帯電している。そこで
エアー中のチリやホコリ等の帯電した粒子と逆の極に単
極帯電したマイクロゾルとが相互に吸引、結合して粒径
が大きな水滴となる。また水のマイクロゾルの微粒子は
単極帯電しない場合もあるが、チリやホコリ等の粒子が
帯電している場合が多く、これらの帯電した粒子に引き
付けられ、凝集する。これらの凝集して粒径が大きくな
った粒子乃至は水滴を含むエアーを粒子分離装置に通
す。この粒子分離装置は当該エアーの挿通方向と平行に
複数枚の板体を間隔をあけて相対向して並べ、これらの
各板体の間隔を二層流が生じる巾とし、この二層流式粒
子分離装置により微粒子を捕集し、エアーのなかの微粒
子を取り除くことによりエアーをクリーン化するととも
に無電界とする方法とした。
【0009】請求項4項の発明は、吸引装置により装置
本体のエアー挿入口から入ったエアーと、水を加熱して
成る蒸気とを混ぜる。この蒸気の粒子は過飽和状態の中
で純度の高い微粒子のため、また粒径が50μ以下とな
るため、+−等量に単極帯電し易く、エアー中のチリや
ホコリ等の帯電した粒子と上記単極帯電した粒子とが相
互に吸引、結合して粒径が大きくなる。また蒸気の微粒
子は単極帯電しない場合もあるが、チリやホコリ等の粒
子が帯電している場合が多く、これらの帯電した粒子に
引き付けられ、凝集する。これらの凝集して粒径が大き
くなった粒子を含むエアーを粒子分離装置に通す。この
粒子分離装置は当該エアーの挿通方向と平行に複数枚の
板体を間隔をあけて相対向して並べ、これらの各板体の
間隔を二層流が生じる巾とし、この二層流式粒子分離装
置により微粒子を捕集し、エアーのなかの微粒子を取り
除くことによりエアーをクリーン化するとともに無電界
とする方法とした。
【0010】請求項5項の発明は、中空の装置本体のエ
アー挿入口につづく部屋に水を噴霧するノズルを設け、
このノズルにより噴霧された水の粒子が気化によりその
粒径を50μ以下にして単極帯電するように構成し、こ
の噴霧室につづき、エアーのなかの水滴又は粒子をエア
ーと分離する粒子分離装置室を設け、この粒子分離装置
室は水が付着しやすい水の膜を設けており、これらの噴
霧室及び粒子分離装置室を一対又は複数対設け、この装
置本体内又は装置本体の排出口後方に吸引装置を設け
た、無電界エアークリーン装置とした。
【0011】請求項6項の発明は、中空の装置本体のエ
アー挿入口につづく部屋に、水を加熱して成る水蒸気と
を混合する混合室を設け、この水蒸気中の水の粒子はさ
らに気化により粒径を50μ以下にして単極帯電する構
成とし、この混合室につづき、エアーのなかの水滴又は
粒子をエアーと分離する粒子分離装置室を設け、この粒
子分離装置室は水が付着しやすい水の膜を設けており、
これらの混合室及び粒子分離装置室を一対又は複数対設
け、この装置本体内又は装置本体の排出口後方に吸引装
置を設けた、無電界エアークリーン装置とした。
【0012】請求項7項の発明は、中空の装置本体のエ
アー挿入口につづく部屋に水を噴霧するノズルを設け、
このノズルにより噴霧された水の粒子が気化によりその
粒径を50μ以下にして単極帯電するように構成し、こ
の噴霧室につづき、エアーのなかの水滴又は粒子をエア
ーと分離する粒子分離装置室を設け、この粒子分離装置
室にはエアーの流通方向と平行に複数枚の板体を相互に
間隔をあけて相対向して並べ設け、これらの各板体の間
隔を二層流が生じる巾とし、これらの噴霧室及び粒子分
離装置室を一対又は複数対設け、この装置本体内又は装
置本体の排出口後方に吸引装置を設けた、無電界エアー
クリーン装置とした。
【0013】請求項8項の発明は、中空の装置本体のエ
アー挿入口につづく部屋に、水を加熱して成る蒸気とを
混合する混合室を設け、この蒸気の粒子は気化により粒
径を50μ以下にして単極帯電する構成とし、この混合
室につづき、エアーのなかの水滴又は粒子をエアーと分
離する粒子分離装置室を設け、この粒子分離装置室には
エアーの流通方向と平行に複数枚の板体を相互に間隔を
あけて相対向して並べ設け、これらの各板体の間隔を二
層流が生じる巾とし、これらの混合室及び粒子分離装置
室を一対又は複数対設け、この装置本体内又は装置本体
の排出口後方に吸引装置を設けた、無電界エアークリー
ン装置とした。
【0014】
【発明の実施の形態例】以下この発明の実施の形態例を
図に基づいて説明する。まずこの発明の装置につき図1
に基づいて説明すると、装置本体1の上部にはエアー流
通路2を蛇行形状に設け、また下部には水のタンク3を
設けている。このエアー流通路2の一端にはエアー挿入
口4を設け、このエアー挿入口4につづき、水を噴霧す
る第1ノズル5を有する第1噴霧室6が、またこの第1
噴霧室6につづき、第1粒子分離装置室7が設けられて
いる。
【0015】さらに純水を噴霧する第2ノズル8を有す
る第2噴霧室9が設けられ、これにつづいて第2粒子分
離装置室10が設けられている。またさらにこの第2粒
子分離装置室10につづき第3粒子分離装置室11、さ
らにエアー排気口12が夫々設けられている。また上記
タンク3は第1タンク3aと第2タンク3bとに分かれ
ている。第1タンク3aには液注入口13から電気抵抗
が105〜1010Ω程度の純水が注入されている。そし
てこの第1タンク3aからフィルター14aを介してポ
ンプ14により純水を引上げ、これを上記第2ノズル8
から第2噴霧室9に粒径50μ以下であって粒径を均一
にそろえたマイクロゾルとして噴霧するようになってい
る。
【0016】また上記第2タンク3bには上記第1噴霧
室6、第1粒子分離装置室7、第2噴霧室9、第2粒子
分離装置室10及び第3粒子分離装置室11から夫々ド
レイン排出パイプ15a、15b、15cが導入され、
夫々の部屋のドレインを集める構成と成っている。そし
てこの第2タンク3bから揚水パイプ16により図外の
ポンプを介して水を引上げ第1ノズル5から第1噴霧室
6にマイクロゾルを噴霧するように成っている。また装
置本体1のエアー排気口12につづき、ブロアー17を
設け、このブロアー17により、上記エアー流通路2の
エアーの流れを作っている。このブロアー17につづ
き、エアーを均一化する拡散ボックス18を備えてい
る。
【0017】上記各粒子分離装置室7、10、11内の
粒子分離装置は、図2に示す如く、エアーの流れる方向
に略平行な多数の薄板19を間隔をあけて相対向して並
べ設け、これらの各隣接する薄板19の間隔を極めて小
さくし、二層流の生じる間隔とする。これらの薄板19
の間にエアーを流すと、図3に示す如く、エアーの流れ
の中に各薄板19の表面に沿って固定層20が生じ、こ
れらの間に流動層21ができる。この固定層20は粘度
が高く、流動層21内の微粒子はこれらの固定層20に
当たって減速される。これにより各粒子分離装置をエア
ーが通ると、エアー中の固形微粒子の一部は上記固定層
20に接触して減速し、下方に落下していく。この粒子
分離装置の薄板19の素材は、木の板、金属板、有機材
料から成る板、カーボン繊維等の無機材料から成る板、
ウッドセラミックから成る板等がある。
【0018】これにより複数の粒子分離装置室7、1
0、11を通過すると、エアー中の微粒子がエアーから
分離される構成となっている。
【0019】つぎにこの発明の方法を説明する。上記ブ
ロアー17の吸引力により装置本体1のエアー挿入口4
からエアーが吸引され、第1噴霧室6に入る。そこでは
第2タンク3bから汲み上げた水を第1ノズル5により
粒径が50μ以下であってかつ粒径の均一なマイクロゾ
ルとして噴霧される。この霧化による断熱膨張と蒸気化
熱による冷却効果により第1噴霧室6内のエアーは冷却
される。またこれにより第1噴霧室6内は水分の過飽和
状態となり、この中での水のマイクロゾルの粒子は+−
等量に単極帯電する。そこでエアーの中の単極帯電した
チリやホコリ等の粒子と逆の極に単極帯電したマイクロ
ゾルとが相互に吸引、結合して粒径が大きな水滴とな
る。また上記のように水を粒径を50μ以下のマイクロ
ゾルにした場合又は純水に界面活性剤を入れたものを同
様にマイクロゾルとした場合等これらの粒子はすべて帯
電する訳ではない。しかしながらホコリ等の濾過したい
微粒子はプラス、マイナスどちらかの極に帯電している
ので、上記水のマイクロゾルの粒子はこれらに吸引され
る。
【0020】これらの凝集して粒径が大きくなった水滴
を含むエアーを第1粒子分離装置室7に通し、ここで上
述の如く微粒子を捕集し、エアーのなかの微粒子を取り
除く。そしてエアーはさらに第2噴霧室9に入ると、第
1タンク3aから汲み上げた純水が第2ノズル8から再
び粒径が50μ以下であってかつ粒径の均一なマイクロ
ゾルとして噴霧される。これにより上述と同様第2噴霧
室9内エアーはさらに冷却され水分の過飽和状態とな
る。またこの中での水のマイクロゾルの粒子は+−等量
に単極帯電する。そこで上記第1粒子分離装置室7で除
去出来なかったエアーの中のチリやホコリ等の粒子も単
極帯電しており、これらのチリやホコリ等の粒子と逆の
極に単極帯電したマイクロゾルとが相互に吸引、結合し
て粒径が大きな水滴となる。そしてこの水滴を含んだエ
アーは第2粒子分離装置室10及び第3粒子分離装置室
11に入っていき、水滴は落下して分離され、微粒子を
含まないクリーン化したエアーのみがエアー排気口12
から出ていき、ブロアー17及び拡散ボックス18を経
て排出される。
【0021】なお上記実施の形態例では、水又は純水を
50μ以下の粒径のマイクロゾルとして、エアー流通経
路2において二箇所で噴霧し、夫々において粒子分離装
置を通して微粒子を分離しているが、これに限らず適宜
回数の噴霧及び粒子分離装置による微粒子の除去を繰り
返しても良い。また排出されたエアーが湿度が高すぎる
場合、冷凍機を用いてエアーの温度を下げて脱水し、こ
れをクリーンルーム等に放っても良い。また多数の粒子
分離装置に通し、摩擦することによって温度を上げ、湿
度を下げることもできる。また暖房にする場合、マイク
ロゾルにする水の温度をヒーター等で上げ、これをマイ
クロゾルとして噴霧し、エアーの温度を上げて排出する
こともできる。
【0022】また上記実施の形態例では、エアーのなか
の水滴又は微粒子を除去する方法として二層流式粒子分
離装置を用いたが、これに限らずセラミックス、金属、
石等の球体又は塊を重ねた中をエアーを通す粒子分離装
置等、適宜の粒子分離装置を用いても良い。またこれら
の各粒子分離装置において、この方法を繰返し連続して
行えば、各粒子分離装置内は湿度の高いエアーが通過す
るため、水の膜が形成される。また強いて各粒子分離装
置に常時又は断続的に水をかけておき、水の膜を形成し
ておいてもよい。この様にすればエアー中の水滴が付着
しやすく、微粒子の捕集がより容易である。この場合、
表面張力をコントロールして水が膜に成りやすいように
する。これにはマイクロゾルにする水に界面活性剤を入
れる場合と粒子分離板そのものの表面に界面活性剤を塗
布して、その表面張力をコントロールする場合がある。
またこの装置の最終段階では湿度が過飽和の状態でエア
ーがでてくるので、末端の粒子分離装置では超撥水性の
表面加工した分離板等を用いることによって効率良く除
湿できる。この超撥水性の表面はフッ素、シリコン系の
化合物又はその共重合体の膜を形成することにより、分
離板等の表面に水の膜が出来にくくなるようにし、分離
板等に当たった水分を水滴にして下方に落として、エア
ーの除湿をして外部に排気するようにしてもよい。
【0023】また上記実施の形態例では、水をマイクロ
ゾルにして噴霧しているが、これには水を高圧エアーを
使ってミスト化する方法、ポンプの水圧を利用してミス
ト化する方法、流入空気圧及び流速を利用してミスト化
する方法等、適宜の方法が使用できる。またこれらに替
えて、水を加熱して水蒸気を作りこれとエアーとを混ぜ
て送る方法もある。
【0024】
【発明の効果】請求項1項及び5項の発明は、水を噴霧
し、気化により粒径を50μ以下にして、これにより水
の微粒子が単極帯電するため、エアーに含まれ、単極帯
電したゴミやチリ等の微粒子がこれらと結合し、より大
きな粒径の水滴になる。この大きな粒径の水滴を粒子分
離装置に通し、エアーと分離させるもので、従来の如
く、微粒子を取り除くため、フィルターの網目を小さく
する必要がない。しかもどんな粒径の微粒子でも、大径
の微粒子にして捕集するため、捕集乃至は除去が極めて
容易、かつ確実である。従って粒子分離装置の目づまり
が生じない。また細菌類、真菌類、バクテリア、ビール
ス菌等はチリやホコリ等の微粒子に付着しているため、
これらのものもこの方法により分離、除去できる。さら
に水の微粒子を単極帯電させて、上述の様に逆の極に帯
電したゴミやチリ等の微粒子と結合させるため、無電荷
の状態となる。それ故エアーを浄化させるとともに無電
界にさせる、極めて効率の良い方法である。さらに水を
噴霧すると、霧化した状態で断熱膨張による温度の降下
と蒸気化熱による冷却効果によりエアーは冷却される。
従って排出されるエアーはクリーン化されると同時に冷
却されている。
【0025】請求項2項及び6項の発明は、水を加熱し
て水蒸気化し、当該水蒸気中の水の微粒子をさらに気化
により粒径を50μ以下にして、これにより水の微粒子
がエアー中で単極帯電するため、エアーに含まれるゴミ
やチリ等の微粒子がこれと結合し、より大きな粒径の水
滴にして、この大きな粒径の水滴を粒子分離装置に通
し、エアーと分離させるもので、従来の如く、微粒子を
取り除くため、フィルターの網目を小さくする必要がな
い。しかもどんな粒径の微粒子でも、大径の微粒子にし
て捕集するため、捕集乃至は除去が極めて容易、かつ確
実である。従って粒子分離装置の目づまりが生じない。
また微粒子に付着している細菌類、真菌類、バクテリ
ア、ビールス菌等はエアーに混ぜられた加熱蒸気により
死滅するが、これで死滅しなかった細菌類等は、微粒子
の分離、除去により除去できる。さらに水の微粒子を単
極帯電させて、上述の様に逆の極に帯電したゴミやチリ
等の微粒子と結合させるため、無電荷の状態となる。そ
れ故エアーを浄化させるとともに無電界にさせる、極め
て効率の良い方法である。
【0026】請求項3項及び7項の発明は、上記請求項
1項の発明の効果に加え、薄板をエアーの流れと平行に
並べた二層流式粒子分離装置を通すため、従来の網目に
よるフィルターと異なり、目詰まりが生じにくくまたこ
の網目を通すために特別に圧力をかける必要がない。
【0027】請求項4項及び8項の発明は、上記請求項
2項の発明の効果に加え、薄板をエアーの流れと平行に
並べた二層流式粒子分離装置を通すため、従来の網目に
よるフィルターと異なり、目詰まりが生じにくくまたこ
の網目を通すために特別に圧力をかける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態例の概略構成図である。
【図2】この発明の二層流式粒子分離装置の斜視図であ
る。
【図3】この発明の二層流式粒子分離装置の機能原理図
である。
【符号の説明】
1 装置本体 2 エアー流通
路 3 タンク 4 エアー挿入
口 5 第1ノズル 6 第1噴霧室 7 第1粒子分離装置室 8 第2ノズル 9 第2噴霧室 10 第2粒子分
離装置室 11 第3粒子分離装置室 12 エアー排
気口 17 ブロアー 19 薄板 20 固定層 21 流動層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 51/04 B01D 47/00 - 47/14 B01D 46/40

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体のエアー挿入口から入ったエア
    ーに、水の微粒子から成るマイクロゾルを噴霧し、当該
    エアー中において当該マイクロゾルの微粒子を気化によ
    り粒径50μ以下にして単極帯電させ、エアー中のチリ
    やホコリ等の粒子と上記単極帯電したマイクロゾルとを
    相互に吸引、結合させ、これらの凝集した粒子を含むエ
    アーを粒子分離装置に通し、粒径の大きくなった粒子を
    捕集し、エアーのなかの微粒子を取り除くことによりエ
    アーをクリーン化することを特徴とする、無電界エアー
    クリーン方法。
  2. 【請求項2】 装置本体のエアー挿入口から入ったエア
    ーと、水を加熱して成る水蒸気とを混ぜ、当該エアー中
    において水蒸気中の水の微粒子をさらに気化により粒径
    50μ以下にして単極帯電させ、エアー中のチリやホコ
    リ等の粒子と上記単極帯電した微粒子とを相互に吸引、
    結合させ、これらの凝集した粒子を含むエアーを粒子分
    離装置に通し、粒径の大きくなった粒子を捕集し、エア
    ーのなかの微粒子を取り除くことによりエアーをクリー
    ン化することを特徴とする、無電界エアークリーン方
    法。
  3. 【請求項3】 装置本体のエアー挿入口から入ったエア
    ーに、水の微粒子から成るマイクロゾルを噴霧し、当該
    エアー中において当該マイクロゾルの微粒子を気化によ
    り粒径50μ以下にして単極帯電させ、エアー中のチリ
    やホコリ等の粒子と上記単極帯電したマイクロゾルとを
    相互に吸引、結合させ、これらの凝集した粒子を含むエ
    アーを、当該エアーの挿通方向と平行に複数枚の板体を
    間隔をあけて相対向して並べ、これらの各板体の間隔を
    二層流が生じる巾とした粒子分離装置に通し、この二層
    流式粒子分離装置により粒径の大きくなった粒子を捕集
    し、エアーのなかの微粒子を取り除くことによりエアー
    をクリーン化することを特徴とする、無電界エアークリ
    ーン方法。
  4. 【請求項4】 装置本体のエアー挿入口から入ったエア
    ーと、水を加熱して成る蒸気とを混ぜ、当該エアー中に
    おいて蒸気の微粒子を気化により粒径50μ以下にして
    単極帯電させ、エアー中のチリやホコリ等の粒子と上記
    単極帯電した微粒子とを相互に吸引、結合させ、これら
    の凝集した粒子を含むエアーを、当該エアーの挿通方向
    と平行に複数枚の板体を間隔をあけて相対向して並べ、
    これらの各板体の間隔を二層流が生じる巾とした粒子分
    離装置に通し、この二層流式粒子分離装置により粒径の
    大きくなった粒子を捕集し、エアーのなかの微粒子を取
    り除くことによりエアーをクリーン化することを特徴と
    する、無電界エアークリーン方法。
  5. 【請求項5】 中空の装置本体のエアー挿入口につづく
    部屋に水を噴霧するノズルを設け、このノズルにより噴
    霧された水の粒子が気化によりその粒径を50μ以下に
    して単極帯電するように構成し、この噴霧室につづき、
    エアーのなかの水滴又は粒子をエアーと分離する粒子分
    離装置室を設け、これらの噴霧室及び粒子分離装置室を
    一対又は複数対設け、この装置本体内又は装置本体の排
    出口後方に吸引装置を設けたことを特徴とする、無電界
    エアークリーン装置。
  6. 【請求項6】 中空の装置本体のエアー挿入口につづく
    部屋に、水を加熱して成る水蒸気とを混合する混合室を
    設け、この水蒸気中の水の粒子はさらに気化により粒径
    を50μ以下にして単極帯電する構成とし、この混合室
    につづき、エアーのなかの水滴又は粒子をエアーと分離
    する粒子分離装置室を設け、これらの混合室及び粒子分
    離装置室を一対又は複数対設け、この装置本体内又は装
    置本体の排出口後方に吸引装置を設けたことを特徴とす
    る、無電界エアークリーン装置。
  7. 【請求項7】 中空の装置本体のエアー挿入口につづく
    部屋に水を噴霧するノズルを設け、このノズルにより噴
    霧された水の粒子が気化によりその粒径を50μ以下に
    して単極帯電するように構成し、この噴霧室につづき、
    エアーのなかの水滴又は粒子をエアーと分離する粒子分
    離装置室を設け、この粒子分離装置室にはエアーの流通
    方向と平行に複数枚の板体を相互に間隔をあけて相対向
    して並べ設け、これらの各板体の間隔を二層流が生じる
    巾とし、これらの噴霧室及び粒子分離装置室を一対又は
    複数対設け、この装置本体内又は装置本体の排出口後方
    に吸引装置を設けたことを特徴とする、無電界エアーク
    リーン装置。
  8. 【請求項8】 中空の装置本体のエアー挿入口につづく
    部屋に、水を加熱して成る蒸気とを混合する混合室を設
    け、この蒸気の粒子は気化により粒径を50μ以下にし
    て単極帯電する構成とし、この混合室につづき、エアー
    のなかの水滴又は粒子をエアーと分離する粒子分離装置
    室を設け、この粒子分離装置室にはエアーの流通方向と
    平行に複数枚の板体を相互に間隔をあけて相対向して並
    べ設け、これらの各板体の間隔を二層流が生じる巾と
    し、これらの混合室及び粒子分離装置室を一対又は複数
    対設け、この装置本体内又は装置本体の排出口後方に吸
    引装置を設けたことを特徴とする、無電界エアークリー
    ン装置。
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