JP3108389U - 未加硫物の加硫装置 - Google Patents

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哲司 森
伸二 小谷
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Abstract

【課題】高さの異なる成形型を用いても成形型から蒸気漏れがなく均一に加硫することができるローエッジベルト、多リブベルト、歯付ベルト等の未加硫物の加硫装置を提供することを目的とする。
【解決手段】外周面に未加硫物5を装着した高さの相違する複数の成形型4を加硫缶2内の同一面からなる支持台3に設置して未加硫物5の外周面側にジャケットを配置し、その上に上板保持板7を設置した後、加硫缶2内を加熱加圧して未加硫物5を加硫する加硫装置1であり、上板保持板7に各上蓋8を上下動可能に設置し、上板保持板7を成形型4に設置したときに各上蓋8が一定圧で成形型を押圧するようになっている。
【選択図】図1

Description

本考案は伝動ベルト等の加硫装置に係り、詳しくは高さの異なる成形型を用いても成形型から蒸気漏れがなく均一に加硫することができるローエッジベルト、多リブベルト、歯付ベルト等の未加硫物の加硫装置に関する。
従来のベルト加硫装置は、未加硫ベルトスリーブを外周面に装着した内部中空の成形型に、さらにその外周面に弾性変形可能な円筒状ジャケットを同心状に嵌装し、以上の形態をもって組立てられたものを加硫缶中の下方に位置する支持台に弾性パッキン材を介して設置し、さらに成形型の上に上蓋を置き、成形型の外側に高圧蒸気を、型内部に低圧蒸気をそれぞれ圧入して、未加硫ベルトスリーブを加硫せしめる構造を有している。尚、上記高圧蒸気及び低圧蒸気はいずれも導入口から入り、また内部の水分はドレーン口から排出される。
上記ベルト加硫装置では、ジャケット外側の高圧蒸気がジャケットを押圧し、続いて未加硫ベルトスリーブを圧接することによって、ジャケットと成形型間の空隙に内在する加熱加圧媒体を排出するとともに所定形状にゴムを成形固化し、気泡を含まず密にして品質の良いベルトスリーブを得ることにある。
更に、特許文献1には、ベルトスリーブを装着した複数の成形型を一つの加硫缶に入れて同時に加硫するベルトの加硫装置が開示されている。
特許第2931215号明細書
しかしながら、従来の複数の成形型をカバーできる一枚の上板を使用し、複数のジャケットのうち最も長い成形型に合わされているために、背の低い成形型の上部と上板保持板との間で蒸気漏れが発生しやすかった。
本考案は叙上の如き実状に鑑み、これに対処するもので、高さの異なる成形型を用いても成形型から蒸気漏れがなく均一に加硫することができるローエッジベルト、多リブベルト、歯付ベルト等の未加硫物の加硫装置を提供することを目的とする。
本願請求項記載の考案は、外周面に未加硫物を装着した高さの相違する複数の成形型を加硫缶内の同一面からなる支持台に設置して未加硫成形物の外周面側にジャケットを配置し、その上に上板保持板を設置した後、加硫缶内を加熱加圧して上記未加硫物を加硫する加硫装置において、該上板保持板に各上蓋を上下動可能に設置し、該上板保持板を成形型に設置したときに各上蓋が一定圧で成形型を押圧するようになっている未加硫物の加硫装置であり、また各成形型には、型内に蒸気のような熱加圧媒体を入れる内圧の吸気・排気管と、排気・真空引き管を備えている場合も含む。
本願考案の未加硫物の加硫装置では、上板保持板に各上蓋を上下動可能に設置し、該上板保持板を成形型に設置したときに各上蓋が一定圧で成形型を押圧しているために、各成形型は移動可能な上蓋によって一定圧で押圧されて、蒸気の漏れが発生することなく加硫することができる。また、吸気・排気管9を閉鎖することにより従来のように成形型をダミーとして設置する必要がなく、更には加硫初期の内圧が入らない時間帯に成形型を真空引きすることにより、ジャケットのシール性向上と未加硫物の各構成層の加熱加圧媒体を抜きやすくしている。
以下に添付図面を参照し本実施を説明する。図1は本考案の未加硫物の加硫装置の概略断面図であり、本考案に係る未加硫物の加硫装置1は開閉できる加硫缶2内に設けた水平な支持台3に高さの相違する複数(図面では3つ)の成形型4が設置されている。加硫缶2は外圧を吸気と排気できるようになっている。この成形型4には、ローエッジベルト、多リブベルト、歯付ベルト等のベルトスリーブからなる未加硫物5を装着し、その外周面側にジャケット6を配置し、そして上側には各上蓋8が固定したロッド11を上板保持板7に設けた貫通穴に挿入して上下動可能に設置され、該上板保持板7を成形型4に設置したときに各上蓋8が独立して自重で成形型4を押圧して蒸気漏れを防止している。
尚、ロッド11の先端は上板保持板7から抜けないようにするために径を大きくした係止部(図示せず)を有している。
また、各成形型4には、それぞれ独立して型内に内圧を入れる吸気管9が設けられ、第1と第2の成形型4を加硫する場合には、第3の吸気管9を閉鎖することにより従来のように成形型をダミーとして設置する必要がない。
更には、各成形型4には、それぞれ独立した排気と真空引きを行う排気・真空引き管10を設けている。そのため、加硫初期の内圧が入らない時間帯に、成形型4を真空引きすることにより、ジャケットのシール性向上と未加硫物5の各構成層の加熱加圧媒体を抜きやすくしている。
本考案に係る加硫装置は、ローエッジベルト、多リブベルト、歯付ベルト等の未加硫物の加硫装置に適用できる。
本考案に係る未加硫物の加硫装置の概略断面図である。
符号の説明
1 未加硫物の加硫装置
2 加硫缶
3 支持台
4 成形型
5 未加硫物
6 ジャケット
7 上板保持板
8 上蓋
9 吸気管
10 排気・真空引き管
11 ロッド

Claims (2)

  1. 外周面に未加硫成形物を装着した高さの相違する複数の成形型を加硫缶内の同一面からなる支持台に設置して未加硫物の外周面側にジャケットを配置し、その上に上板保持板を設置した後、加硫缶内を加熱加圧して未加硫物を加硫する加硫装置において、該上板保持板に各上蓋を上下動可能に設置し、該上板保持板を成形型に設置したときに各上蓋が一定圧で成形型を押圧するようになっていることを特徴とする未加硫物の加硫装置。
  2. 各成形型には、型内に加熱加圧媒体を入れる内圧の吸気・排気管と、排気・真空引き管を備えている請求項1記載の未加硫物の加硫装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH043587U (ja) * 1990-04-23 1992-01-13
JP2990064B2 (ja) 1996-06-24 1999-12-13 朋和産業株式会社 包装体

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