JP3105915B2 - 粉体特性改良方法 - Google Patents
粉体特性改良方法Info
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Description
性の改良方法に関するものであり、ゴムを芯としたグラ
フト共重合体に起因する粘着性を特殊な微粉体を添加す
ることにより改良し、優れた粉体特性を有する粉末を得
るための粉体特性改良方法に関する。
め流動乾燥機や気流型乾燥機で乾燥する場合、乾燥機中
に滞留し易く、又バンカー等に貯蔵した時取り出し口で
詰まり易く取り出し難いという取扱い上の問題を有して
いる。
性を改良するために、各種の方法が提案されている。例
えば特開平1−26663号には、金属酸化物、塩化物、水
塩化物、炭酸塩、硫酸塩をグラフト共重合体に添加し粉
体特性を改良する方法が開示されている。また特開平1
−26644号には、滑剤を添加することにより粉体特性を
改良する方法について開示されている。
ト共重合体の粘着性による上述のような取扱い性を充分
改善することはできず、粉体の輸送、計量、貯蔵時に求
められる粉体特性を付与できなかった。
の物性を維持しつつ粉体特性を改良する方法について鋭
意検討した結果、特定の粉体を添加することにより粉体
特性を大幅に改良できることを見出し本発明に到達し
た。すなわち本発明はゴムを芯としたグラフト共重合体
ラテックスを凝固した粉体100重量に対し、燃焼加水分
解法によって得られる二酸化珪酸あるいはその凝集体で
あり、平均粒子径が1μm以下であり微粒子珪酸の表面
に存在するシラノール基が100Å平方あたり2個以下で
ある疎水性微粒子珪酸を0.05〜10重量部添加することを
特徴とする粉体特性改良方法に関する。
重合体は、芯となるゴムを通常の乳化重合により作成
し、次に共重合し得る単量体を通常の乳化重合でグラフ
ト共重合させることにより得られる。
えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジ
エン系単量体又は、ブチルアクリレート、エチルアクリ
レートなどのアクリル酸アルキルエステル系単量体が用
いられる。更に、架橋剤としてジビニルベンゼン、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジメタクリレート、等を用いることも出来る。
又、グラフト交叉剤を用いるのも好ましい。なおグラフ
ト交叉剤とはゴム重合時に一括に重合してゴム構造中に
組み込まれるための官能基とゴム重合時には反応せずに
残って、その後のゴムへのグラフトのためのゴム存在下
でのモノマー重合時に反応して枝をゴムに結合させるた
めの官能基の両者を有する。即ち反応性の異なる複数の
重合性官能基を有する単量体をいう。グラフト交叉剤と
しては、例えばアリルメタクリレート、トリアリルシア
ヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられ
る。アリルメタクリレートは架橋剤としても用いること
ができる。
チレン0〜50重量部、スチレン以外の共重合可能な単量
体0〜20重量部を乳化重合することにより得られる。
めのビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等の芳香族アルケニル化合物;
メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート等のメタクリル酸エステル;メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル
酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸等の有機酸;グ
リシンジルメタクリレート等のエポキシ基含有エステ
ル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン
化ビニル化合物などの各種ビニル系単量体が挙げられ
る。これらは、単独で又は二種以上組み合わせて用いら
れる。
系単量体の割合は、このゴムを芯としたグラフト共重合
体の重量を基準にしてゴム30〜95重量%、好ましくは40
〜90重量%、及びビニル系単量体5〜70重量%、好まし
くは10〜60重量%である。
固粒子の粒度が1000μmから100μmの範囲に80重量%
以上が含まれ1000μm以上または100μm以下の粒子
が、10重量%以下であるものが好ましい。
体ラテックスを、塩化カルシウム又は硫酸アルミニウム
等の金属塩を溶解した水中に投入し、塩析・凝固するこ
とにより分離回収することができる。塩析・凝固の際に
塩析剤濃度、凝固温度によりゴムを芯としたグラフト共
重合体の凝固粒子の粒度を制御できる。塩析剤濃度が、
高くなると凝固粒子径が小さくなる。又、凝固温度を高
くすると、凝固粒子径が小さくなる。
得られる二酸化珪酸あるいはその凝集体であり、平均粒
子径が1μm以下であり微粒子珪酸の表面に存在するシ
ラノール基が100Å平方あたり2個以下である疎水性微
粒子珪酸であり、ゴムを芯としたグラフト共重合体を凝
固した後、この疎水性微粒子珪酸を添加する。
をこえると例えばこのグラフト共重合体を添加した樹脂
組成物からの成形品の耐衝撃性が低下し好ましくない。
なお微粒子珪酸あるいはその凝集体の平均粒子径は0.00
1μm以上であることが好ましく、0.001μm未満である
と微粒子珪酸の取り扱いが困難となる傾向にある。
重合体に付着することによりゴムの粘着性を防止し、粉
体特性の改良を図ることができる。
があり、微粒子珪酸の表面に存在するシラノール基の密
度が100Å平方あたり2個以下でなければならない。
て得られた微粒子酸を、結合水を持たない状態で、微粒
子珪酸の表面に存在するシラノール基が2個以下になる
までジメチルジクロロシランと反応させることにより得
ることができる。
ウムハイドライドとの反応により定量することができ
る。即ち、微粒子珪酸を圧力15mmHg以下、温度120℃で
3時間乾燥した後リチウムアルミニウムハイドライドと
反応させ、シラノール基と反応して発生する水素を定量
し、シラノール基の測定をする。
ラノール基が存在すると、このような微粒子珪酸を添加
したゴムを芯としたグラフト共重合体はブロッキング性
などの粉体特性が著しく低下する。
に対して、0.05〜10重量部の範囲で用いられる。好まし
くは、0.1〜5重量部である。0.05重量部未満では、粉
体特性改良効果が少ない。又、10重量部以上用いると、
添加した微粒子物のために、例えばこのようなグラフト
共重合体を用いた樹脂組成物からの成形品の耐衝撃性が
低下する等ゴムを芯としたグラフト共重合体の性能が阻
害される。
明する。
68頁に記載の方法により、安息角、圧縮度、スパチュラ
角、均一度の四つの測定値を求め、それらの値より換算
表に従って点数をつけ、これらの点の和で表される指数
により評価した。値が大きいほど流動性が良い。
mφ×3mm)を作成し、30℃及び50℃で3時間型の中に保
持したのち、型より取り出し、このブロックに60Hzの振
動を与え、崩壊した粉末のうち16メッシュパスの粉末の
重量が元のブロックの重量の60%になる時間を測定しブ
ロッキング時間とした。この時間が短いほど粉体の流動
性は、良好である。
ュ、60メッシュ、100メッシュ及び150メッシュの篩を用
いて、震盪台にて30分間振動し、各篩のオン分を測定し
て求めた。
成し、硫酸第一鉄0.01部、エチレンジアミン四酢酸ナト
リウム塩0.03部、ロンガリット0.3部の混合物を水5部
に溶解したものをこの乳化剤水溶液に添加した。ここへ
ブタジエン80部、スチレン20部、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイド0.2部の混合液を仕込み、反
応温度55度で6時間重合させた。得られたゴムの重合率
は97.6%であった。
パーオキサイド0.2部の混合液を1時間かけて65℃で滴
下し、滴下終了後30分間この温度を維持することにより
一段目のグラフト重合を行った。次に、スチレン20部、
クメンヒドロパーオキサイド0.2部の混合液を1時間か
けて65℃で滴下し、滴下終了後30分間この温度を維持す
ることにより二段目のグラフト重合を行った。更に、メ
チルメタクリレート10部、クメンヒドロパーオキサイド
0.1部の混合液を30分かけて65℃で滴下し、滴下終了後3
0分間この温度を維持することにより三段目のグラフト
重合を行った。
ウム水溶液中へ、ラテックスと水溶液との比率が1:2と
なるように添加し、その後90℃まで昇温し凝固した。冷
却した後ろ過分離し、80℃で一晩乾燥し粉末状のゴムを
芯としたグラフト共重合体を得た。
30メッシュ、60メッシュ、100メッシュ及び150メッシュ
のオン分がそれぞれ2.4、6.0、34.2、48.9及び6.3%で
あり、150メッシュパス分が、2.2%であった。
R−972、凝集体の平均粒子径0.020μmシラノール基密
度100Å平方あたり1.2個)を0.5部添加し均一に混合
し、粉体特性の改良された粉末を得た。粒状性指数、ブ
ロッキング性について調べた結果を第1表に示す。
粉末に、微粒子珪酸(日本アエロジル(株)製アエロジ
ル200、凝集体の平均粒子径0.012μm、シラノール基密
度100Å平方あたり2.6個)を0.5部添加し均一に混合し
た。流動性指数、ブロッキング性について調べた結果
を、第1表に示す。本比較例は、特開平1−26663号公
報に記載された実施例3に相当するものであり、ゴムを
芯としたグラフト共重合体の場合は、通常の微粒子珪酸
では、粉体特性改良効果が小さいことが分かる。
粉末に、疎水性微粒子珪酸(日本アエロジル(株)製R
−972)をそれぞれ0.10部、2.0部添加したサンプルを作
成し、流動性指数、ブロッキング性について測定した。
流動性指数、ブロッキング性について測定し、比較例2
の結果を得た。これに疎水性微粒子珪酸R−972を0.01
部添加した場合の流動性指数、ブロッキング性について
測定し、比較例3の結果を得た。疎水性微粒子珪酸R−
972の添加量が0.05部未満では粉体特性改良効果が少な
いことが分かる。
の凝固条件を変更、即ち、凝固剤として、硫酸アルミニ
ウムをグラフト共重合体に対し10重量%用い、凝固温度
を50℃として、150メッシュパス分(100μm以下)が2
1.5%である凝固粒子を得た。凝固粒子の粒度分布は、1
6、30、60、100及び150メッシュのオン分は、それぞ
れ、1.5、2.5、13.6、27.4及び33.9%であった。
性指数、ブロッキング性について測定し第1表の結果を
得た。100μm以下の微粒子が増大すると粉体特性改良
効果が小さくなることが分かる。
ロッキング性を改良することができ、ポリマー粉体の貯
蔵や輸送のブロッキング現象を防止することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】ゴムを芯としたグラフト共重合体ラテック
スを凝固した粉体100重量部に対し、燃焼加水分解法に
よって得られる二酸化珪素あるいはその凝集体であり、
平均粒子径が1μm以下であり微粒子珪酸の表面に存在
するシラノール基が100Å平方あたり2個以下である疎
水性微粒子珪酸を0.05〜10重量部添加することを特徴と
する粉体特性改良方法。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP02315560A JP3105915B2 (ja) | 1990-11-20 | 1990-11-20 | 粉体特性改良方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP02315560A Expired - Lifetime JP3105915B2 (ja) | 1990-11-20 | 1990-11-20 | 粉体特性改良方法 |
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---|---|
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JP6326336B2 (ja) * | 2014-09-25 | 2018-05-16 | 株式会社日本触媒 | 複合粒子の製造方法 |
-
1990
- 1990-11-20 JP JP02315560A patent/JP3105915B2/ja not_active Expired - Lifetime
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