JP3105521B2 - セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents

セメント混和材及びセメント組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、土木分野において主として使用される、モ
ルタル又はコンクリートのセメント混和材及びそれを用
いたセメント組成物に関する。
〔従来の技術とその課題〕
近年、通常のコンクリートを用いた、従来の水中コン
クリート工法に代わり、コンクリートそのものに水の洗
い作用に対する材料分離抵抗性をもたせた新しいコンク
リートによる施工が増加している。この種のコンクリー
トは特殊水中コンクリートと呼ばれ、「特殊水中コンク
リート用混和剤を添加することにより、水中分離抵抗性
を付与されたコンクリート」と定義されている(「特殊
水中コンクリート・マニュアル(設計・施工)」、
(財)沿岸開発技術研究センター・(財)漁港漁村建設
技術研究所、山海堂発行、1986、12)。
また、特殊水中コンクリート用混和剤は「水中に打設
するコンクリートに添加して、コンクリートに粘稠性を
付与することにより、水中でのセメントと骨材の分離を
抑制する混和剤という」と定義されており(同上)、メ
チルセルロース又はポリビニルアルコール等の天然又は
合成の高分子の使用(特開昭57−123850号公報)、ポリ
アクリルアミドの使用(特開昭59−54656号公報)及び
特定のアクリル系モノマーの使用(特開昭61−111951号
公報)等が提案されている。
しかしながら、現状の特殊水中コンクリートは、その
硬化速度が従来のコンクリートと同等か、もしくは遅く
なる傾向にあり、緊急工事に適用することは不可能であ
るという課題があった。
本発明者らは係る現状に鑑み、急硬性と水中での材料
分離抵抗性及び適度な作業時間を付与するセメント混和
材について種々検討した結果、特定のセメント混和材が
前記の性能を付与するとの知見を得て本発明を完成する
に至った。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は、xCaO・yAl2O3・zCaF2(但し、x/y/z
/=1/0.65〜1.5/0.01〜0.32のモル比)で示されるカル
シウムフロロアルミネート、無機硫酸塩、凝結調節剤、
及びセルロース物質を主成分とするセメント混和材であ
り、セメントと該セメント混和材を主成分とするセメン
ト組成物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るカルシウムフロロアルミネートとは、xC
aO・yAl2O3・zCaF2(但し、x/y/z/=1/0.65〜1.5/0.01
〜0.32のモル比)と示されるものである。
カルシウムフロロアルミネートは、石灰質原料、アル
ミナ質原料及びフッ化物を主成分とする原料を、焼成物
中のCaO、Al2O3及びCaF2のモル比が、CaOを1とする
と、Al2O3が0.65〜1.5、CaF2が0.01〜0.32となるような
割合に混合し、例えば、1,000℃以上で焼成することに
より得られる。実用的には、さらに、粉砕したり、分級
したりして、適当な粉末度、例えば、ブレーン1,000〜
8,000cm2/gにすることが好ましい。
CaO、Al2O3及びCaF2のモル比は、前記の範囲である。
前記範囲外の比率では、適度な作業時間が得られなくな
る。
焼成温度や焼成時間などの焼成条件、さらには、焼成
装置に、特に制限はなく、例えば、電気炉又はロータリ
ーキルンなどが使用可能である。
焼成物の冷却方法についても、特に制限はなく、例え
ば、水や高圧空気などによる急冷や、放置による徐冷な
どを行うことも可能である。
得られた焼成物の形態も特に制限はなく、結晶質又は
非晶質、さらには、それらの共存物、例えば、混晶のい
ずれであってもよい。また、その生成過程で混入される
他成分や不純物の存在も特に制限されるものではない。
特に、工業的プロセスにおいて、工業原料から、SiO2
Fe2O3、TiO2、MgO及びSO3等が、他成分として混入する
ことが予想されが、それらやその他不可避不純物の混入
量は20重量%未満であって、本発明のセメント混和材の
特性を損なうことはない。
本発明に係る無機硫酸塩とは、アルカリ金属又はアル
カリ土類金属の硫酸塩をいい、無水、半水並びに二水の
硫酸カルシウムの使用が好ましく、その中でもII型無水
セッコウのような難溶性又は不溶性のものが特に好まし
い。
無機硫酸塩の粒度は、ブレーン2,000〜10,000cm2/gが
好ましく、3,000〜8,000cm2/gがより好ましい。
無機硫酸塩の使用量は、カルシウムフロロアルミネー
ト100重量部に対して、50〜300重量部が好ましく、100
〜200重量部がより好ましい。前記範囲外では、急硬性
が不足するか、水中コンクリート組成物の長期の安定性
が損なわれる恐れがある。
本発明に係る凝結調節剤としては、クエン酸、酒石
酸、グルコン酸、コハク酸及びマレイン酸等の有機酸や
それらの塩類、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの炭
酸アルカリ、リン酸類やそれらの塩類、ホウ酸、ホウ酸
アルカリ、ケイフッ化物、でん粉、糖及びアルコール類
等やそれらの混和物が挙げられ、中でも有機酸の使用が
好ましい。特に、炭酸アルカリと有機酸の併用は最も好
ましい。
凝結調節剤の使用量は、適当な作業時間を得る面か
ら、カルシウムフロロアルミネート100重量部に対し
て、1〜30重量部程度が好ましい。施工現場での適度な
作業時間は通常20〜240分程度である。
本発明に係るセルロース物質とは、木材や綿の繊維成
分であるセルロースに各種置換基を導入したセルロース
エーテルであり、具体的には、メチルセルロース(M
C)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシ
エチルメチルセルロース(HEMC)及びヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC)等が知られている。
セルロース物質は、その重合度が200以上のものが好
ましく、重合度が200未満では、増粘効果(粘稠性付与
効果)が不十分となる恐れがある。セルロース物質は市
販品として容易に入手することが可能である。
セルロース物質の使用量は、カルシウムフロロアルミ
ネート100重量部に対して、2〜30重量部が好ましい。
この範囲外では、水中コンクリート組成物の水中分離抵
抗性又は施工性が損なわれる恐れがある。
本発明に係るセメントとは、通常使用されている普通
・早強・超早強等の各種ポルトランドセメントや、それ
らに高炉スラグ、フライアッシュ又はシリカを混合した
各種混合セメント、あるいは、ポルトランドセメントに
膨張剤を混合した膨張セメントや、アルミナセメントな
どの特殊セメント等である。
本発明において、セメント混和材の使用量は、セメン
ト100重量部に対して、5〜30重量部が好ましく、この
範囲外では本発明の目的が達成できなくなる恐れがあ
る。
本発明で使用する骨材は特に制限されるものではな
く、通常の骨材、例えば、けい砂、天然砂及び砂利等が
使用可能である。
また、本発明ではその他の各種添加剤を併用すること
も可能である。
ここでいう各種添加剤としては、例えば、ガラス繊
維、カーボン繊維及び鋼繊維等の繊維、ポリマーエマル
ジョン、着色剤、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、
防錆剤、保水剤、塩化カルシウムやケイ酸ソーダなどの
防水剤、発泡剤、起泡剤、水酸化カルシウムなどのカル
シウム塩及び防凍剤等が挙げられ、その中の一種又は二
種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない量で併用
することが可能である。
本発明のセメント混和材の混合装置としては、特に制
限されるものではないが、例えば、傾胴ミキサー、オム
ニミキサー(千代田技研工業社製)、V型ミキサー、ヘ
ンシェルミキサー及びナウターミキサー等の既存のいか
なる攪拌装置も使用可能である。
また、各材料の混合方法としては、特に、制限される
ものではなく、各々の材料を施工時に混合してもよい
し、予め一部もしくは全部を混合しておいても差支えな
い。
本発明においては、さらに、セメントとセメント混和
材に水を混合して水中コンクリートを調整することが可
能であるが、水の量は特に規定されるものではなく、従
来のコンクリートの調整に準じて決定することが可能で
ある。
水中コンクリートを製造する際に使用する混合装置
も、特に、制限されるものではなく、前記の混合装置の
使用が可能である。
また、本発明の水中コンクリートの施工方法として
は、従来の水中コンクリートの施工方法、例えば、トレ
ミー工法、コンクリートポンプ工法及び底開き容器工法
等を用いることが可能である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
実施例1 石灰質原料として市販炭酸カルシウム、アルミナ質原
料として市販アルミナ及びフッ化物として試薬特級のフ
ッ化カルシウムを混合し、白金ルツボ中で電気炉を使用
し、1,700℃、2時間の焼成条件で焼成後、水中に投入
して急冷し、カルシウムフロロアルミネートの焼成物を
得た。得られた焼成物を88μ以下に粉砕した。焼成物の
分析結果を第1表に示す。
次に第1表の焼成物を用いて、第2表に示す配合のコ
ンクリートを調製し、作業時間と、圧縮強度を測定し、
水中落下試験を行なった。使用材料及び試験方法は次の
通りである。結果を第3表に示す。
(使用材料) セメント :アンデスセメント社製普通ポルトランドセ
メント 無機硫酸塩:II型無水セッコウ、ブレーン5,900cm2/g 凝結調節剤:グルコン酸ナトリウム、試薬 セルロース物質:電気化学社製、商品名「デンカスタビ
ライト」、主成分メチルセルロース 細 骨 材:新潟県姫川産川砂、比重2.6、FM2.62 粗 骨 材:新潟県姫川産砕石、Gmax 20m/m、比重2.
6、FM 6.7 AE減水剤 :デンカグレース社製、商品名「ダーレック
スWRDA」 (試験方法) 作業時間(H.T.); 硬化し、流動性がなくなった時間。
即ち、ミキサーで全材料を混合後、500ccのビーカー
に入れ静置し、横にしても流れなくなる時間。
圧縮強度; 直径100mm、高さ200mmの円筒形型枠を容器の中に入
れ、飲料水など、中性で練りまぜ水として好適な、水温
は20±1℃の水を入れ、水深を50cmになるよう保持す
る。
型枠の上端に、直径100mm、高さ300mmの円筒形の10mm
メッシュの金網を垂直に立て、金網の上端が水面に接す
るようにセットする。練り上がった水中コンクリートを
金網を通して水面から静かに落下させ型枠内に充填す
る。型枠1本あたりの水中コンクリートの投入量はおよ
そ2とし、ほぼ等しい量づつ15回に分けて投入する。
投入に要する時間は、型枠1本につき30秒以上1分以内
とする。投入の前後で水深が変化しないように調整す
る。水中コンクリートの投入を完了した後、型枠を15分
間水中に静置し、その後、気中に取り出す。型枠内の水
とコンクリートとの置換を促進する目的で型枠の側面2
方向を各々2〜3回軽く木槌で叩く。型枠の内壁とコン
クリートの境界面から水が出ないことを確認した後、頂
部の均しを行う。
JIS A 1132「コンクリートの強度試験用供試体の作り
方」に準じ、以後の養生、キャッピング及び脱型を行
う。
このように、作成した供試体を、20±3℃の水中標準
養生し、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方
法」により圧縮強度を測定。
なお、供試体の数は各バッチ3本とし、2バッチ計6
本の平均値を求める。
水中落下試験; 外径110mm、高さ150mmの1,000ccビーカーに、800ccの
水を入れる。水中コンクリート500gを10等分して、水面
から静かに落下させる。この落下は10秒から20秒の間に
終了させる。その後3分間ビーカーを静置し、ビーカー
内の水をスポイトで、コンクリートが混ざらないように
静かに600cc分取する。この分取した水を用いて、懸濁
物質とpHを測定 pHの測定は3回実施し、その平均値をpH値とした。ま
た、懸濁物質の測定は、JIS K 0102「工場排水試験方
法」に準じて行った。
実施例2 第3表の実験No.1−6の配合を用いて、第2表のセメ
ント混和材の量を変化させた事以外は実施例1と同様に
行った。結果を第4表に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明のセメント混和材は、水
中コンクリート用途に特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−69761(JP,A) 特開 昭59−131547(JP,A) 特開 昭60−65755(JP,A) 特開 昭58−115051(JP,A) 特公 昭57−10059(JP,B2) 特公 昭62−34704(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 22/14 C04B 28/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】xCaO・yAl2O3・zCaF2(但し、x/y/z/=1/
    0.65〜1.5/0.01〜0.32のモル比)で示されるカルシウム
    フロロアルミネート、無機硫酸塩、凝結調節剤、及びセ
    ルロース物質を主成分とするセメント混和材。
  2. 【請求項2】セメントと請求項1記載のセメント混和材
    を主成分とするセメント組成物。
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