JP3104208B2 - 往復動エンジンのピストン - Google Patents

往復動エンジンのピストン

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JP3104208B2
JP3104208B2 JP03012458A JP1245891A JP3104208B2 JP 3104208 B2 JP3104208 B2 JP 3104208B2 JP 03012458 A JP03012458 A JP 03012458A JP 1245891 A JP1245891 A JP 1245891A JP 3104208 B2 JP3104208 B2 JP 3104208B2
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piston
pin hole
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circlip
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忠 永田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針金状のサークリップ
によってピストンピンの脱落を防止する往復動エンジン
のピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】往復動エンジンのピストンは、これに形
成されたピストンピン孔に嵌め込まれるピストンピンに
よってコンロッドの小端部に連結されるが、ピストンピ
ンのピストンピン孔からの脱落は針金状のサークリップ
によって防止される。即ち、ピストンピン孔の内周面両
端部には溝部が全周に亘って形成され、該溝部にサーク
リップが組み付けられ、このサークリップによってピス
トンピンのピストンピン孔からの脱落が防止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に小型エ
ンジン用ピストンにあっては、サークリップの組み付け
は手作業に頼っているのが実情であり、作業に際しては
サークリップの一部を工具でつかんでこれをピストンピ
ン孔径よりも小さく縮径してピストンピン孔内に挿入
し、ピストンピン孔内周面に形成された溝部に嵌め込む
必要があった。従って、組付作業には熟練を要し、特に
線径が大きくて緊迫力の強いサークリップの組付作業は
困難で、組付性が悪いという問題があった。
【0004】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、ピストンピン脱落防止用のサ
ークリップを容易に組み付けることができる往復動エン
ジンのピストンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、横方向に貫設されたピストンピン孔の外
端よりやや内側のピストンピン孔内周面に溝部を周方向
に形成し、該溝部に針金状のサークリップを組み付ける
ことによってピストンピンの脱落を防止する往復動エン
ジンのピストンにおいて、当該ピストンの外周面に内側
に凹む凹部を形成するとともに、前記ピストンピン孔の
外端周縁を、前記凹部内に位置して該凹部の底より当該
ピストンの外周面側に突出する平面部とピストンの外周
面とで形成し、前記平面部と外周面が接する箇所に、ピ
ストンピン孔の軸線方向に段差を有する段部をピストン
ピン孔外端の上下に設け、下側の段部をピストンピン孔
下端のこの孔径より大きな半径位置から横方向に延びて
前記凹部に連続するよう形成し、前記段差により形成さ
れる段面とピストンピン孔の内周面とを、この内周面に
接する円弧状の曲面部で滑らかに接続し、前記平面部の
横方向に延びる段部とこの近傍のピストンピン孔の内周
面とで挟まれる箇所に、ピストンピン孔に沿ってサーク
リップ組み付け用の前記溝部より更に内側まで延びる工
具抜き用溝を形成したことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、工具の先部でサークリップの
一部をつかむとともに、該工具の先部を工具抜く用溝の
上方に位置せしめ、且つサークリップの上部をピストン
ピン孔の上部内周面に、下部を下側の段部の段面にそれ
ぞれ係合させ、この状態で工具の先部と工具抜き用溝が
一致するまで工具を回転させればサークリップは曲面部
で縮径されるため、次に工具の先部を工具抜き用溝に押
し込めばサークリップをピストンピン孔内周面に形成さ
れた溝部に容易に嵌め込んでこれを組み付けることがで
き、サークリップの組付性が一段と高められる。尚、使
用するサークリップはリング状で良いため、その製作が
容易である。
【0007】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0008】図1は本発明に係るピストンの側面図、図
2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面
図、図4はサークリップの組付要領を示すピストンのピ
ストンピン孔周辺の部分図、図5は図4のC−C線断面
図である。
【0009】図示のピストン1は2サイクルエンジン用
であって、これの上端外周部には不図示のピストンリン
グが嵌合すべきリング溝2,3が全周に亘って形成され
ており、これらのリング溝2,3の下方に形成された一
対のピンボス部4,4には不図示のピストンピンが挿通
すべきピストンピン孔5,5が貫設されている。尚、当
該ピストン1はピストンピンによって不図示のコンロッ
ドの小端部に連結される。
【0010】ところで、上記各ピストンピン孔5の内周
面の外端面より幾分内側の部位には溝部6が全周に亘っ
て形成されている。又、各ピストンピン孔5の外端部に
は図4及び図5に鎖線にて示す工具Tを抜くための溝7
が形成されている。
【0011】而して、ピストン1にあっては、図1に示
すD側が吸気ポート側、E側が排気ポート側であり、該
ピストン1の吸気ポート側(D側)の外周面には内側に
凹む凹部1aが形成されている。
【0012】ところで、前記各ピストンピン孔5の外端
周縁は、前記凹部1a内に位置して該凹部1aの底より
外周面側に突出する平面部1bと外周面とで形成され、
前記平面部1bと外周面とが接する箇所には、ピストン
ピン孔5の軸線方向に段差を有する段部1c,8が上下
に形成されている。
【0013】上記下側の段部8は、ピストンピン孔5下
端のこの孔径より大きな半径位置から横方向に延びて前
記凹部1aに連続するように形成されており、前記段差
により形成される段面8aとピストンピン孔5の内周面
5aとは、この内周面5aに接する円弧状の曲面部9で
滑らかに接続されている。尚、段部8をピストン1の吸
気ポート側(D側)に形成したのは、開口面積の大きな
排気ポートを開閉するピストン1の排気ポート側(E
側)周面の表面積を確保するためである。
【0014】又、前記平面部1bの横方向に延びる段部
8とこの近傍のピストンピン孔5の内周面5aとで挟ま
れる箇所には、ピストンピン孔5に沿って工具抜き用の
前記溝7が前記溝部6より更に内側まで延びるように形
成されている。
【0015】以上において、当該ピストン1は前述のよ
うにピストンピン孔5,5に挿通する不図示のピストン
ピンによってコンロッドの小端部に連結されるが、ピス
トンピンのピストンピン孔5,5からの脱落は各ピスト
ンピン孔内周面5aに形成された前記溝部6に嵌め込ま
れる針金状のサークリップ10(図4及び図5参照)に
よって防がれる。尚、サークリップ10はバネ鋼等でリ
ング状に成形されている。
【0016】ここで、サークリップ10の溝部6への組
付要領を図4及び図5に基づいて説明する。
【0017】サークリップ10の組み付けに際しては、
図示のように該サークリップ10の一部を工具Tの先部
でつかんでこれをその上部(図面上、上部)がピストン
ピン孔内周面5aに係合し、下部が段部8の段面8aに
係合するようにしてピストンピン孔5の外端部に組み込
む。そして、この状態で工具Tによってサークリップ1
0を図4の矢印方向に回せば、該サークリップ10は段
部8の段面8a及び曲面部9を滑り、この過程で無理な
く容易に縮径してピストンピン孔5に嵌合する。
【0018】その後、サークリップ10をピストンピン
孔内周面5aに沿って内方(奥側)へ押し込めば、該サ
ークリップ10は溝部6へ入り込むと同時に拡開し、溝
部6内に緊密に組み込まれて不図示のピストンピンの脱
落を確実に防ぐ。尚、サークリップ10が溝部6に組み
込まれた後、該サークリップ10をつかんでいた工具T
の先部は溝7からピストン1の外方へ抜かれる。
【0019】以上のように本実施例によれば、サークリ
ップ10を無理なく容易に組み付けることができるた
め、組み付けに熟練を要さず、組付性が一段と高められ
る。そして、使用するサークリップ10はリング状で良
いため、その製作が容易であるというメリットも得られ
る。
【0020】尚、以上は本発明を特に2サイクルエンジ
ン用ピストンに適用した例について言及したが、本発明
は4サイクルエンジン用ピストンに対しても適用可能な
ことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、工具の先部でサークリップの一部をつかむとと
もに、該工具の先部を工具抜く用溝の上方に位置せし
め、且つサークリップの上部をピストンピン孔の上部内
周面に、下部を下側の段部の段面にそれぞれ係合させ、
この状態で工具の先部と工具抜き用溝が一致するまで工
具を回転させればサークリップは曲面部で縮径されるた
め、次に工具の先部を工具抜き用溝に押し込めばサーク
リップをピストンピン孔内周面に形成された溝部に容易
に嵌め込んでこれを組み付けることができ、サークリッ
プの組付性が一段と高められるという効果が得られる。
【0022】又、使用するサークリップはリング状で良
いため、その製作が容易であるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンの側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】サークリップの組付要領を示すピストンのピス
トンピン孔周辺の部分図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 1a 凹部 1b 平面部 1c 段部 5 ピストンピン孔 5a ピストンピン孔内周面 6 溝部 7 工具抜き用溝 8 段部 8a 段面 9 曲面部 10 サークリップ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に貫設されたピストンピン孔の外
    端よりやや内側のピストンピン孔内周面に溝部を周方向
    形成し、該溝部に針金状のサークリップを組み付ける
    ことによってピストンピンの脱落を防止する往復動エン
    ジンのピストンにおいて、当該ピストンの外周面に内側に凹む凹部を形成するとと
    もに、前記ピストンピン孔の外端周縁を、前記凹部内に
    位置して該凹部の底より当該ピストンの外周面側に突出
    する平面部とピストンの外周面とで形成し、前記平面部
    と外周面が接する箇所に、ピストンピン孔の軸線方向に
    段差を有する段部をピストンピン孔外端の上下に設け、
    下側の段部をピストンピン孔下端のこの孔径より大きな
    半径位置から横方向に延びて前記凹部に連続するよう形
    成し、前記段差により形成される段面とピストンピン孔
    の内周面とを、この内周面に接する円弧状の曲面部で滑
    らかに接続し、前記平面部の横方向に延びる段部とこの
    近傍のピストンピン孔の内周面とで挟まれる箇所に、ピ
    ストンピン孔に沿ってサークリップ組み付け用の前記溝
    部より更に内側まで延びる工具抜き用溝を形成した こと
    を特徴とする往復動エンジンのピストン。
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