JP3103416B2 - プライオリティ・エンコーダ - Google Patents

プライオリティ・エンコーダ

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JP3103416B2
JP3103416B2 JP04003404A JP340492A JP3103416B2 JP 3103416 B2 JP3103416 B2 JP 3103416B2 JP 04003404 A JP04003404 A JP 04003404A JP 340492 A JP340492 A JP 340492A JP 3103416 B2 JP3103416 B2 JP 3103416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プライオリティ・エン
コーダ(優先度付符号化回路)に関し、詳しくは、連想
メモリ(内容アクセスメモリ: Content Addressable M
emory :CAM)等の複数の一致アドレス信号を予め定
められた優先度に従って順番にエンコードして行き、バ
イナリーのアドレス出力を得るために使用されるプライ
オリティ・エンコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より検索データと記憶データの一致
検出を全ビット並行に行い、一致したデータの記憶アド
レスまたはデータを出力する機能を有する半導体記憶回
路として、連想メモリ( associative memory )、すな
わち完全並列型CAM(内容アクセス・メモリ: Conte
nt Addressable Memory )が良く知られている(菅野卓
雄監修、飯塚哲哉編「CMOS超LSIの設計」培風
館、P176〜P177参照)。
【0003】連想メモリ(CAM)は物理的なメモリア
ドレスによってではなく、内容によって検索される。従
って、CAMの基本機能は通常のメモリとは逆に検索デ
ータを入力し、その検索データと一致したデータが記憶
されているワードのアドレスを出力するものである。し
かし、一致するワードは1つに限られているわけではな
く、複数のワードで一致する場合がある。このように複
数のワードで一致が得られた場合には、普通のエンコー
ダでは正しいエンコード出力が得られない。このため、
通常のバイナリーエンコーダに信号を印加する前に適当
な順番をつけて、1つの信号だけがON電位になり、ク
ロック信号で同期をとって順次切り替えて出力するよう
にする必要がある。
【0004】このため、プライオリティ・エンコーダ
(優先度付アドレスエンコーダ)が用いられている。例
えば、従来のプライオリティ・エンコーダ100は、図
12に示すように複数のインバータ102とNAND
ート104とを組み合わせて、入力信号A3 ,A2 ,A
1 ,A0 のうちA3 が最もプライオリティ(優先度)が
高くA2 ,A1 の順に低くなりA0 が最もプライオリテ
ィが低いとするとき、たとえ入力信号A3 〜A0 に複数
の一致信号“1”H(ハイ)が入力されたとしても、入
力信号が“1”であるアドレスのうち最も優先度の高い
アドレスを出力するものである。すなわち、このプライ
オリティ・エンコーダ100は、例えば、A3 =“0”
で、A2 =“1”であれば、これよりも優先度の低い入
力信号A1、A0 が何であってもすなわち“1”H(ハ
イ)(一致)であっても“0”L(ロウ)(不一致)で
あってもその信号値にかかわらず、最も優先度の高い入
力信号A2 のアドレス(N,X1 ,X0 )=(0,1,
0)を出力するように構成されている。
【0005】このようなプライオリティ・エンコーダ
は、真理値表をそのままNANDゲート104を用いて
実現したもので、入力信号に複数の1が存在していたと
しても必ず最も優先度の高い入力信号のアドレス出力が
得られるが、入力信号数が増えるに従って、急激に回路
構成が複雑になり、従って、必要なゲートなどの素子数
が膨大になってしまうという問題があった。例えば、こ
のようなプライオリティ・エンコーダにおいては、優先
度の低い入力信号のゲートにはそれより優先度の高いす
べての入力信号が入力される構成であるので、最も低い
優先度の入力信号の部分に設けられるNANDゲートに
はすべての入力信号が入力されることになり、入力信号
の数が増大すると、このゲートは1段で組むのは不可能
で、多段にする必要があり、素子数は急激に増大する。
【0006】このため、複数のアドレスに1が存在する
入力信号から最も優先度の高いアドレスだけを1とし、
他のアドレスの入力信号はすべて0である信号を出力す
る回路、本明細書ではプライオリティ回路と呼ぶが、す
なわち、このプライオリティを付ける部分をプライオリ
ティ回路として分離し、後は、ここで出力された1つの
アドレスのみが1である信号(優先度付信号)を普通の
アドレスエンコーダでエンコードするように構成したプ
ライオリティ・エンコーダが特公平02−47038号
公報に開示されている。ここに開示されたプライオリテ
ィ回路は、図13に示すように各信号入力端子毎に設け
られる符号化回路要素は優先度の高低にかかわらずすべ
ての端子について同一の回路構成を有している。このよ
うなプライオリティ回路は、一方の側にあるアドレス、
図示例では下側にあるアドレスほど優先度が高くなるよ
うに構成されている。
【0007】すなわち、図13に示すプライオリティ回
路110は、各信号入力端子IN0,IN1,IN2か
ら入力される入力信号で制御される(入力信号がゲート
に入力される)PチャンネルMOSトランジスタ112
0 ,1121 ,1122 をシリアルに接続し、図中下端
部の伝搬制御信号入力端子P0 を“1”(H)とし、各
トランジスタ間(図中各々の上側に)に、前記入力信号
でこれらのPMOSトランジスタ1120 〜1122
排他的(逆)に制御されるNチャンネルMOSトランジ
スタ1140 ,1141 ,1142 に接続し、他端を接
地(“0”L電位に固定)し、各PMOSトランジスタ
1120 ,1121 ,1122 の下側、すなわち各符号
化回路要素の伝搬制御信号入力端子P0 ,P1 ,P2
信号と各信号入力端子IN0,IN1,IN2にそれぞ
れNMOSトランジスタを介して接続されたノードQ
0 ,Q1 ,Q2 の信号との論理積をとるANDゲート1
16 0 ,1161 ,1162 を設け、この結果をOUT
0,OUT1,OUT2から出力するものである。ここ
で、IN0,IN1,IN2の複数に1が入力されたと
しても、例えば、IN0=“0”,IN1=IN2=
“1”であったとすると、まずクロック信号C1 によっ
てノードQ0 ,Q1 ,Q2 の信号状態は(Q0 ,Q1
2 )=(0,1,1)となり、PMOSトランジスタ
1120 ,112 1 ,1122 はオン,オフ,オフ、N
MOSトランジスタ1140 ,1141 ,1142 はオ
フ,オン,オン、伝搬制御信号入力端子(P0 ,P1
2 )=(1,1,0)となり、その結果、出力端子
(OUT2,OUT1,OUT0)=(0,1,0)と
なり、出力信号(0,1,0)が出力される。すなわ
ち、優先度の高いIN1=“1”に対する出力信号
(0,1,0)が、まず第1に出力される。
【0008】次に、出力信号(0,1,0)が入力され
るNMOSトランジスタからなるリセット回路118
0 ,1181 ,1182 によってノード(Q0 ,Q1
2 )=(0,0,1)、すなわち、出力信号が“1”
であるノードQ1 だけがリセットされて“1”から
“0”となる。このため、PMOSトランジスタ112
1 はオフからオンに、NMOSトランジスタ1141
オンからオフになり、すなわち伝搬制御信号“1”は、
端子P2 まで伝搬され、伝搬制御信号入力端子P2 =1
となって、出力端子(OUT2,OUT1,OUT0)
=(1,0,0)となり、次の優先度のIN2=“1”
に対する出力信号(1,0,0)が出力される。こうし
て信号入力端子IN0〜IN2に複数“1”が入力され
ていた場合にも下側にあるものを優先的に選び、出力端
子OUT0〜OUT2のいずれか1つだけが“1”とな
る信号を順次出力する。ここで、1つのアドレスだけが
1となっている出力信号(0,1,0)および(1,
0,0)は、例えば、図11に示す従来のアドレスエン
コーダ90などによって、エンコードされる。さらに入
力数が増加しても、全く同様のプライオリティ回路要素
を加え、同様の動作を行わせればよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図13に示
すプライオリティ回路は、いずれのプライオリティ回路
要素も均一な回路構成を有するもので、これに図11に
示す従来のアドレスエンコーダ90と組み合わせてプラ
イオリティ・エンコーダとして用いても、図12に示す
プライオリティ・エンコーダに比べ、構成、特に優先度
の低い部分の回路構成に比べて、素子数も少なく、比較
的高速で作動するが、大容量CAMに対して入力数が増
大すると、上述のプライオリティ回路要素が必要な入力
数と同じ数だけ接続される。このため、これに応じて下
から上に向ってシリアルに接続されたPMOSトランジ
スタ112を、プライオリティを決定する伝搬制御信号
が伝わる必要があるため、入力数が増大するにつれて1
つのアドレスだけが1となっている出力信号が出力さ
れ、その出力を用いるリセット回路118によってリセ
ットされてからのプライオリティの変化が遅くなる。す
なわち、次のプライオリティを持つ出力信号が出るまで
時間がかかるという問題があった。
【0010】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を解消し、連想メモリ(CAM)において、一致信号が
出力される複数のアドレスを1つずつ順次出力するため
の、簡単な構成を持ち、少ない素子で構成され、しかも
高速に作動する、大容量CAMにも適用可能なプライオ
リティ・エンコーダを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様は、複数の入力信号の中に少な
くとも2つのアドレスにコード化すべき信号が含まれて
いる場合に、前記入力信号を1つのアドレスのみにコー
ド化すべき信号が含まれている出力信号に分け、所定の
優先度を付けて順次出力するプライオリティ手段と、
該プライオリティ手段により優先度を付けて出力された
前記1つのアドレスのみにコード化すべき信号が含まれ
ている出力信号を入力信号として受け、そのアドレスを
コード化して出力するエンコード手段とをそれぞれ分離
して有するプライオリティ・エンコーダであって、前記
プライオリティ手段を、前記複数の入力信号よりも少な
い数の入力信号を入力とする小単位のプライオリティ回
路を用いて階層構造化し、下位階層の小単位プライオリ
ティ回路の論理和出力を上位階層の小単位プライオリテ
ィ回路の1つの入力信号とし、この1つの入力信号のア
ドレスに対応するアドレスにおける上位階層のプライオ
リティ回路の出力信号を前記下位階層のプライオリティ
回路のイネーブル信号としたことを特徴とするプライオ
リティ・エンコーダを提供するものである。
【0012】ここで、前記プライオリティ回路は、前記
プライオリティ回路は、複数のプライオリティ回路要素
列で構成され、このプライオリティ回路要素列は、信号
入力端子と、この信号入力端子に入力された入力信号を
用いて前または後のプライオリティ回路要素列への伝搬
制御信号を生成する第1のスイッチ回路と、前記入力信
号によって前記第1のスイッチ回路と排他的に制御さ
れ、後または前のプライオリティ回路要素列から伝搬さ
れてくる伝搬制御信号をそれぞれ前または後のプライオ
リティ回路要素列に伝搬する第2のスイッチ回路と、当
該プライオリティ回路要素列の前後の伝搬制御信号の
間、もしくは、これらの伝搬制御信号の一方と前記入力
信号との論理演算を行ない、その結果を前記イネーブル
信号が活性化された時に出力する論理演算手段とを有す
るものであるのが好ましい。
【0013】本発明の第2の態様は、上記プライオリテ
ィ・エンコーダであって、前記プライオリティ手段はN
階層からなり、最上位階層の小単位プライオリティ回路
の入力信号数が2a (a≧1)、最下位階層の小単位プ
ライオリティ回路の入力信号数が2b (b≧1)、中間
階層の小単位プライオリティ回路が(N−2(N≧
2))階層であり、その入力信号数が2c (c≧0)で
あるとする時に、前記エンコード手段は、前記最上位階
層のプライオリティ回路の2a 本の出力に取り付けら
れ、前記コード化すべき信号のアドレスの上位aビット
をコード化する上位エンコード回路と、前記最下位階層
のプライオリティ回路の2b 本の出力に取り付けられ、
前記アドレスの下位bビットをコード化する下位エンコ
ード回路と、前記中間階層のプライオリティ回路の2c
本の出力にそれぞれ取り付けられ、前記アドレスの中間
のCビットをコード化するN−2の中間エンコード回路
とを有することを特徴とするプライオリティ・エンコー
ダを提供するものである。
【0014】また、本発明の第3の態様は、上記プライ
オリティ・エンコーダであって、前記プライオリティ回
路と、前記下位エンコード回路、(N−2)の中間エン
コード回路および前記上位エンコード回路の少なくとも
1つとの間に部分エンコーダを設けたことを特徴とする
プライオリティ・エンコーダを提供するものである。
【0015】また、本発明の第4の態様は、上記各態様
のプライオリティ・エンコーダであって、前記プライオ
リティ回路は、前記優先度を一つの方向あるいは逆方向
に選択的に定義できるものであることを特徴とするプラ
イオリティ・エンコーダを提供するものである。
【0016】上記各態様において、前記プライオリティ
回路は、前記最下位または最上位のプライオリティ回路
要素列から出力される前記伝搬制御信号を前記論理和出
力とするのが好ましく、また、前記プライオリティ回路
は、入力されるすべての前記入力信号を直接論理演算し
て論理和出力として出力する手段を有するものであるの
が好ましい。
【0017】
【発明の作用】本発明の第1の態様のプライオリティ・
エンコーダは、1つの入力信号に対するプライオリティ
回路要素(プライオリティ(優先度)を付けるための回
路単位)を構成素子数が少なくなるような回路、例え
ば、入力信号によって互いに排他的(逆)に動作するト
ランジスタを用い、これらのうちの一方のシリアル接続
されるトランジスタの前および/または後における伝搬
制御信号の伝搬状態もしくは入力信号の信号状態を論理
演算手段によって検出して、プライオリティをもつ、1
つのアドレスのみが“1”である出力信号を出力するこ
とができる回路によって構成し、この回路要素を複数集
めて(積層化して)グループ化して小単位のプライオリ
ティ回路を構成し、これらの小単位のプライオリティ回
路を所要数だけ用いて階層的にグループ化するものであ
る。
【0018】ここで、仮に、M個のプライオリティ回路
要素をN階層にした場合の可能な入力信号数はMN とな
る。従って、本発明のプライオリティ・エンコーダで
は、この時、プライオリティが変化するのに、小単位の
プライオリティ回路内ではM2のオーダーの時間がかか
り、これがN階層になっているので全体でM2 ・Nのオ
ーダーの時間がかかる。これに対し、特公平02−47
038号公報に開示された符号化回路のように、グルー
プ化しないで単階層とした場合には、全入力信号数がM
N であるとすると、(MN 2 =M2Nのオーダーがかか
ることになる。従って、本発明によれば、従来に比べ大
容量CAMに適用する場合のように全入力信号数が多い
場合には、特に、プライオリティの変化を非常に速くす
ることができる。また、階層数Nがそれほど大きくなけ
れば、単階層の場合に比べてもそれほど多くの階層化の
ための素子を使う必要はない。このようにして、複数の
一致信号が存在する多数の入力信号から、優先度の高い
順に1つのアドレスにのみ一致信号が存在する出力信
号、すなわちプライオリティをつけた信号を選び出し、
順次出力することができる。この後、選び出された出力
信号を1つずつコード化(エンコード)して行く。こう
して、本発明によれば、素子数が少なく、かつ高速なプ
ライオリティ・エンコーダを実現できる。
【0019】本発明の第2の態様のプライオリティ・エ
ンコーダは、階層化されたプライオリティ手段の各階層
の小単位のプライオリティ回路に各階層毎に取り付けら
れたエンコード回路によって所要のビット数のコード化
を行う。従って、本態様によれば、入力信号のプライオ
リティ付けを高速化するのみならず、出力される出力信
号のコード化も高速化することができ、全体の動作を大
幅に高速化することができる。
【0020】本発明の第3の態様のプライオリティ・エ
ンコーダは、前記各階層の小単位のプライオリティ回路
に対してエンコード回路を、プライオリティ回路毎に部
分エンコーダを介して取り付けることにより、エンコー
ド回路のアドレス線に継がるトランジスタの数を削減す
ることができ、さらにエンコード動作の、ひいては全体
の動作の高速化をも図ることができる。
【0021】本発明の第4の態様のプライオリティ・エ
ンコーダは、単階層であっても多階層であっても前記プ
ライオリティ回路のグループ化されたプライオリティ回
路要素においてシリアルに接続されたトランジスタの伝
搬制御入力信号の伝搬する方向を制御可能とし、前記論
理演算手段を排他的論理和(イクスクルーシブ(exclus
ive )OR)回路を用いて構成することにより、プライ
オリティの方向を双方向で切り換えて用いることができ
る。従って本態様によれば大容量CAMなどの特定の検
索や双方向検索などを自由に行うことができる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明に係るプライオリティ・エン
コーダを添付の図面に示す好適実施例に基づいて詳細に
説明する。
【0023】図1は、本発明の第1の態様のプライオリ
ティ・エンコーダの一実施例の概略図である。同図に示
すように本発明のプライオリティ・エンコーダ10は、
複数の一致信号を有する多数の入力信号を受けてただ1
つの一致信号が所定のプライオリティ(優先度)付けさ
れて含まれる出力信号を所定の優先度に従って順次出力
するプライオリティ回路手段12と、これらの順次出力
される出力信号にただ1つ存在する一致信号のアドレス
をコード化するエンコード回路手段14とを有する。
【0024】プライオリティ回路手段12は、3階層か
らなり、最下位の階層は、16個の4入力の小単位のプ
ライオリティ回路(以下、ユニット回路という)16か
らなり、中間階層は4個の同様な4入力の小単位プライ
オリティ回路18からなり、最上位の階層は、1個の同
様な4入力小単位プライオリティ回路20からなる。従
って、プライオリティ回路手段12は、最下位階層の1
6個のユニット回路16によって64の入力を持つこと
ができる。すなわち、この回路手段12の64の入力
は、1グループに4つずつの16グループにグループ化
されていることになる。そして、1つのグループの4入
力を単位とする小単位プライオリティ回路16が構成さ
れ、16個用いられる。この16個の小単位プライオリ
ティ回路16は、それぞれ4つのグループにグループ化
され、1つのグループは4つのユニット回路16からな
り、この1グループを構成する4つのユニット回路16
は中間階層を構成する1つの小単位プライオリティ回路
18と接続される。そして、この4つのユニット回路1
8は、1つのグループとなって最上位階層の小単位プラ
イオリティ回路20に接続される。
【0025】図1に示すプライオリティ回路手段12
は、64入力を持ち、4入力のユニット回路16、18
および20を構成単位とする3階層構造を有している
が、本発明は、これに限定されず、入力数、ユニット回
路の素子数および階層数は必要に応じて適宜選択するこ
とができるが、全入力数と、用いるユニット回路の入力
数に応じて階層構造を適宜選択すればよい。また、各階
層を構成するユニット回路16、18および20は同一
の入力数のものを用いているが、本発明はこれに限定さ
れず、異なっていてもよい。ユニット回路の入力数は少
ないほうが、プライオリティの変化速度を上げるのには
都合がよいが、あまり少ないと、必要なユニット回路の
数が大きくなり必要な階層も増えるため、さらに附随す
る素子や周辺回路が増えるので好ましくない。従って、
本発明においては、全入力数と各階層に用いることので
きるユニット回路の入力数(1種類でも多種類でもよ
い)とを選択し、これに適合するように階層数を定め、
多階層の構成とすればよい。
【0026】小単位プライオリティ回路16は、図2
(a)に示すように、上側、すなわち上位が優先度が高
くなるように構成され、4つの入力単位I0 ,I1 ,I
2 およびI3 と4つの出力端子O0 ,O1 ,O2 および
3 と、イネーブル信号入力端子eと論理和(OR)出
力端子orと、4つのプライオリティ回路要素22(2
0 ,221 ,222 および223 )とを有する。ここ
で1つのプライオリティ回路要素(以下、回路要素とい
う)22は、第2回路要素221 を代表例として説明す
ると、入力端子I1 に入力される入力信号を反転するイ
ンバータ24と、インバータ24の出力とそのゲート電
極とが接続され、入力信号によって互いに排他的(逆)
に制御されるNチャンネルMOSトランジスタ26(N
1 )およびPチャンネルMOSトランジスタ28(P
1 )と、NMOSトランジスタ26のソース電極および
ドレイン電極とを入力とし、出力端子O1 を出力とし、
イネーブル信号入力端子eから入力されるイネーブル信
号によって活性化される論理演算回路30とを有する。
【0027】ここで、NMOSトランジスタN1 の一方
の電極(例えば、ソース電極)はノードQ0 で上位回路
要素220 のNMOSトランジスタN0 の他方の電極
(例えば、ドレイン電極)に接続され、NMOSトラン
ジスタN1 の他方の電極(例えば、ドレイン電極)は、
ノードQ1 で下位回路要素222 のMOSトランジスタ
2 の一方の電極(例えば、ソース電極)に接続され
る。こうして、NMOSトランジスタN0 、N1 、N
2 、N3 はノードQ0 、Q1 、Q2 によってシリアルに
接続される。NMOSトランジスタN3 の下側のノード
3 はOR出力端子orに接続される。また、最上段の
NMOSトランジスタN0 の上側・(一方)の電極(例
えば、ソース電極)は“0”を示す電位(信号状態)に
固定、あるいは接地される。一方PMOSトランジスタ
0 、P1 、P2 、P3 の一方の電極(例えば、ソース
電極)は“1”を示す電位(信号状態)に固定される
か、あるいは電源Vppに接続され、他方の電極(例え
ば、ドレイン電極)は、それぞれノードQ0 、Q1 、Q
2 、Q3 に接続される。このようにして4入力、4出力
のユニット回路16は構成される。
【0028】次に、このユニット回路16のプライオリ
ティ付け動作、すなわち複数の一致信号“1”がI0
3 から入力されても、最も優先度の高いアドレスのみ
が一致信号“1”である優先度付出力信号の出力動作に
ついて説明する。このユニット回路16の回路要素22
1 に注目すると、I1 入力が1であればN1 トランジス
タ26がOFFしP1 トランジスタ28がONする。従
って、このP1 トランジスタ28によってQ1 ノードは
1に設定される。I1 入力が0であればN1 トランジス
タ26がONし、P1 トランジスタ28はOFFする。
従って、Q1 ノードは1つ上のQ0 ノードの論理値と同
じになる。もし、Ik 入力が1であれば、Qk が1にな
るので、それ以後のQn (n≧k+1)はIn が1であ
ろうと0であろうと1にしかなりえない。すなわち、I
k+1 =1であれば、ノードQk+1(の信号状態)は1、
一方Ik+1 =0であればQk+1 =Qk で、Qk =1より
k+1 =1となる。
【0029】この結果、図2(a)において、複数のI
入力が1であって、それに対応するシリアル接続NMO
Sトランジスタ26(N)がOFFしているときに、一
番上側にあるNMOSトランジスタ26にまでは伝搬制
御信号である“0”が伝わるが、それより下側の各Qノ
ードには伝搬制御信号“0”が伝わらず、すべて1とな
る。従って、制御信号“0”がどこまで伝わっているか
を論理演算回路30で検出すればよい。このユニット回
路16のI0 〜I3 の4入力がすべて“0”となればO
R出力端子orにまで制御信号“0”が伝わり、全4入
力信号に“1”がないことを知らせる。階層化するため
にはこのOR出力orを上位のユニット回路18の入力
とすればよい。
【0030】図2(b)および(c)は、それぞれ中間
階層および最上位階層をそれぞれ構成するユニット回路
18および20の概略図である。同図に示すユニット回
路18および20は、入出力信号端子に入出力される信
号を除けば図2(a)に示す最下位階層のユニット回路
16と全く同様の構成を有するものであるので、その構
成の図示は省略する。図2(b)に示すユニット回路1
8の入力端子or0 、or1 、or2 、or3 は、図1
に示す最下位階層を構成するユニット回路16の4つの
ユニット回路160 、161 、162 、163 の各々の
OR出力or0、or1 、or2 、or3 である。この
ユニット回路18の出力Otk (k=0、1、2、3)
を入力信号ork (k=0、1、2、3)に対応する回
路16k(k=0、1、2、3)のイネーブル端子ek
(k=0、1、2、3)に接続すればOtk =1となっ
たときだけ、k番目の回路16k を選択的に活性化でき
る。従って、このユニット回路18のor入力の中に1
があるかないかをOR出力で見ることができ、このOR
出力は結局、回路18の支配化に複数のユニット回路1
6の全てのI入力信号の中に1となっているものがある
かどうかを示すことになる。
【0031】さらに、回路18のOR出力を入力とする
もう1つの上位階層のユニット回路20を図2(c)に
示すが、このユニット回路20の構成は図2(a)およ
び(b)にそれぞれ示すユニット回路16および18と
全く同様の構成でよいことは前述した通りである。図2
(c)に示すユニット回路20は、中間階層を構成する
全ての4つのユニット回路18のOR出力をOR入力O
k (k=0、1、2、3)入力とするもので、このO
R入力ORk (k=0、1、2、3)に対応する出力O
UT0 、OUT1 、OUT2 、OUT3 は中間階層の全
4つのユニット回路18の各々のイネーブル信号として
それぞれのイネーブル信号入力Eに入力される。こうし
て、このユニット回路20のOR入力ORk の中に1が
あるかないかを、このユニット回路20のOR出力GO
Rで見ることができる。このユニット回路20自身のイ
ネーブル信号ENBはOUTk (k=0、1、2、3)
がすべて“0”出力するまで、すなわち、OR出力GO
Rが“0”になるまで所定のクロック信号が別途入力さ
れる。逆に、ユニット回路20の出力OUTk が“1”
を出力している間は、プライオリティ回路手段12の入
力信号から選択される、最も優先度の高いアドレスに唯
一の“1”を有する信号(以下優先度付信号という)が
“1”を出力するアドレスに相当する下位のグループ
に、“1”(一致信号)を持つ小単位プライオリティ回
路が存在していることになる。
【0032】ここで、図2(a)に示す論理演算回路3
0は、図3の例のように、シリアル接続されるNMOS
トランジスタ26(N1 )のドレイン−ソース間の信号
状態、すなわちノードQ0 とノードQ1 との間の論理値
の排他的論理和(イクスクルーシブOR:Exclusive O
R)をとるイクスクルーシブORゲート(ExclusiveO
Rゲート:反一致回路)32と、このExclusive ORゲ
ート32の出力とイネーブル信号eとの論理積をとるA
NDゲート34から構成される。この論理演算回路30
では、ノードQ0 とノードQ1 が不一致、すなわち、回
路要素221 のNMOSトランジスタ26(N1 )のノ
ードQ0 までは伝搬制御信号“0”が伝搬されている
が、ノードQ1 までは伝搬制御信号“0”が伝搬されて
いない場合、Exclusive ORゲート32は“1”を出力
し、同時に、イネーブル信号eが“1”すなわちアクテ
ィブであれば、ANDゲート34は出力端子O1
“1”を出力する。ノードQ0 とノードQ1 が一致ある
いはイネーブル信号eが“0”であれば出力端子O1
出力は“0”である。論理演算回路30は、図3に示す
例に限定されず、種々のゲートを組み合わせて、所望の
論理演算を行うように構成すればよい。また、論理演算
回路30の入力は、ノードQ0 とノードQ1 との間に限
定されず、このいずれか一方と入力信号またはその反転
値であってもよく、その論理演算の内容も、信号値に応
じ適宜選択すればよい。
【0033】以上のような構成の小単位のプライオリテ
ィ回路16、18および20を用いて、このように階層
的にプライオリティ選択を行う回路構成を実現すると、
ユニット回路16の形式で単階層にしてNトランジスタ
26を全てシリアルにつなぐ場合に比べて非常に高速化
できる。また、or出力やOR出力としては、図2や図
4に示すようにプライオリティ回路16の最下位(下
側)の回路要素22M のノードQM の信号状態(論理
値)を用いることができる。このようにノードQMの論
理値を用いるものでは、論理和出力(OR出力)を得る
ための特別の回路が不要であるという大きな利点がある
が、本発明はこれに限定されるわけではなく、さらに高
速化するために、図5に示すプライオリティ回路16の
ように入力信号I0 、I1 、〜IM から直接OR出力を
得るために、通常のORゲート36などを用いてもよ
い。そうすれば、階層間の信号伝達が速くなり、さらに
高速化が実現できる。これは、階層化によって小単位の
プライオリティ回路を用いることが可能であるため、入
力I0 〜IM の数Mがあまり大きくならないことによる
ものである。すなわち、ORゲート36を用いることに
よりOR出力を高速化し、上位階層への入力を速くして
全体の応答を速めることができるのである。
【0034】次に、複数の一致信号を持つ入力信号から
1つの一致信号を持つ、最も優先度の高い優先度付出力
信号が出力された時に、次に優先度の高い一致信号のア
ドレスが同一の小単位プライオリティ回路にある場合に
は、その出力を用いて入力側をリセットしてやればよ
い。すなわち、例えば、図2(a)に示すプライオリテ
ィ回路16において、I1 =1、I3 =1だったとする
と、イネーブル信号eが“1”のとき出力O1 のみ
“1”になっている。このO1 出力を直接回路要素22
1 の入力I1 にインプットしてリセットしてやれば、I
1 =0、従って、Nトランジスタ26(N1 )はオン、
pトランジスタ28(p1 )はオフとなってノードQ1
=Q0 =0、ここで、NトランジスタN2 はオンしてい
るのでノードQ 0 =Q1 =Q2 =0、ノードQ3 のみ1
となり、次の優先度のI3 =1が次の出力信号として選
ばれ、O3 =1となる。
【0035】一方、次に優先度の高い一致信号が、別の
プライオリティ回路に存在する場合について図6(a)
および(b)を参照して説明する。まず、最優先の一致
信号Hが上位のプライオリティ回路160 の入力端子I
2 (3番目)にあり、次の優先度の一致信号Hが下位の
プライオリティ回路161 の2番目の入力端子にあった
とすると、今、ユニッット回路160 のイネーブル信号
0 はH、ユニット回路160 の3番目の回路要素22
2 の入力I2 =Hよりその論理演算手段30のイクスク
ルーシブORゲート32の出力すなわちANDゲート3
4の入力もH、従って、ANDゲート34の出力O2
Hとなる。一方、ユニット回路18では、イネーブル信
号E=H、1番目の回路要素では入力or0 =H、AN
Dゲート34の入力=H、従って出力Ot0 =Hとなる
のでe0 =Hであるが、1番目の回路要素の出力Ot0
=Hとなっているので2番目の回路要素では入力or1
=Hであっても、ANDゲート34への入力=L、従っ
てOt1 =Lとなるのでe 1 =Ot1 =Lとなる。従っ
て、ユニット回路161 では、2番目の回路要素221
が最優先であるので入力=Hより、AND入力=Hとな
るが、イネーブル信号e1 =Lとなっているので出力O
1 =Lとなって待期状態となっている。
【0036】次に、ユニット回路160 の回路要素22
2 の出力O2 が選択され、優先度付出力信号として出力
された後、この対応する入力I2 がリセットされHから
Lに変化し、I2 =Lとなる。これによってO2 =L、
他にI3 =Lよりor0 =Lとなり、ユニット回路18
の1番目の入力or0 =Lより(ANDゲート34への
入力=LよりE=Hでも)出力Ot0 =Lとなるので、
2番目の回路要素の出力Ot1 =Hとなり、e1 =Hと
なって、ユニット回路161 の2番目の回路要素221
の出力がHに変化し、2番目の優先度の入力信号が選択
されたことがわかる。このようにして、イネーブル信号
変化によって異なるユニット回路間でも容易にプライ
オリティの変化を行うことができる。もちろん、この時
には、全階層のプライオリティ回路内においてのプライ
オリティ付けは全部についてパラレルに行っておく。こ
うすることで高速化が可能となる。
【0037】次に、本発明の第4の態様のプライオリテ
ィ・エンコーダについて説明する。本態様のプライオリ
ティ・エンコーダのプライオリティ回路手段12は、単
階層であっても多階層であっても、図7に示すプライオ
リティ回路40で構成する。図7に示すプライオリティ
回路40は、PMOSトランジスタ28(p0 、p1
2 、p3 )とノードQ0 、Q1 、Q2 、Q3 との間の
接続と、シリアル接続されるNMOSトランジスタ26
の両端にそれぞれゲートを介して接地されている点を除
き、図2(a)および図3に示すプライオリティ回路1
6と同一の構成を有しているので同一の構成要素には同
一の番号を付し、その説明は省略する。
【0038】プライオリティ回路40において、回路要
素22(220 、221 、222 、223 )は全く同様
の構成を有するので第2回路要素221 を代表例として
説明すると、PMOSトランジスタ28(p1 )は、P
MOSトランジスタ421 を介して下側のノードQ1
接続され、PMOSトランジスタ441 を介して上側の
ノードQ0 にも接続される。そして、下側に接続される
PMOSトランジスタ420 、421 、422 、423
はその各々のゲート電極が1本の制御信号線46に接続
され、上側に接続されるPMOSトランジスタ440
441 、442、443 はその各々のゲート電極が1本
の制御信号線48に接続される。またプライオリティ回
路40においては、最上段のNMOSトランジスタN0
の上側の電極はトランジスタ50を介して接地(または
“0”電位に固定)され、最下段のNMOSトランジス
タN3 の下側の電極、すなわちノードQ3 もトランジス
タ52を介して接地(または“0”電位に固定)され
る。
【0039】このような構成のプライオリティ回路40
においては、図8(a)に示すように、制御信号線46
を制御してPMOSトランジスタ420 、421 、42
2 、423 をオン(ON)し、さらにトランジスタ50
をオン(ON)することにより、伝搬制御信号、“0”
が上から下へ伝搬するように構成し、上位の方ほどプラ
イオリティを高くすることもできるし、一方、図8
(b)に示すように、制御信号線48を制御してPMO
Sトランジスタ440 、441 、442 、443 をオン
(ON)し、さらにトランジスタ52をオン(ON)す
ることにより、伝搬制御信号、“0”が下から上へ伝搬
するように構成し、下位の方ほどプライオリティを高く
することもできる。こうすることにより、双方向からの
一致アドレスの出力が可能となる。
【0040】次に、本発明の第2の態様のプライオリテ
ィ・エンコーダについて説明する。図9は本態様のプラ
イオリティ・エンコーダの一実施例の構成図である。同
図に示す本発明のプライオリティ・エンコーダ60は、
図1に示すプライオリティ・エンコーダ10のプライオ
リティ回路手段12を用い、アドレスエンコーダ14と
して、図11に示すような従来のアドレスエンコーダを
用いずに、各階層毎に所要ビットを表現するように構成
したものである。すなわち、本態様は、プライオリティ
回路手段がN階層からなる時、最上位階層の小単位プラ
イオリティ回路の入力数が2a (a≧1)以下、最下位
階層の小単位プライオリティ回路の入力数が2b (b≧
1)以下、中間階層の小単位プライオリティ回路の入力
数が2c(c≧0)以下であって、中間階層がN−2
(N≧2)階層からなる時、各階層毎にエンコード回路
を設け、それぞれ上位aビット、下位bビット、中間の
(N−2)×cビットのエンコードを行うものであり、
それぞれ、各階層毎に独立にa本、b本、c本のアドレ
ス線が各階層を構成する小単位プライオリティ回路の出
力によって接地トランジスタを用いて制御される。この
各々の小単位のプライオリティ回路の出力線はその信号
状態によりアドレス線を接地トランジスタを用いて制御
し、アドレス線に“0”または“1”を表現させる。
【0041】図1に示すプライオリティ・エンコーダ1
0のプライオリティ回路手段12は64入力であるの
で、アドレスのコード変換には6ビットが必要で、6本
のアドレス線が必要になる。従来のアドレスエンコーダ
を使う場合は、この6本のアドレス線と最下位階層の
6個のプライオリティ回路16の各4本の出力線と、す
なわち、全64本の出力線とを所定の方法に従って、ト
ランジスタを介して接続することにより6ビットのアド
レスエンコーダを構成することができる。このように本
発明のプライオリティ・エンコーダには、例えば図11
に示すような従来のアドレスエンコーダも適用可能であ
るが、出力線とアドレス線を接続するトランジスタの数
は入力が増すほど増大する。
【0042】このため本態様の図9に示すプライオリテ
ィ・エンコーダ60は、前述の3階層構造のプライオリ
ティ回路手段12の各階層毎に2ビットをコード化する
アドレスエンコーダ62を有している。一致出力が含ま
れている場合優先度付出力信号を出力するが、この時、
プライオリティ回路手段12は各階層を構成する各プラ
イオリティ回路16、18、20のうち、各階層毎に
“1”H(ハイ)を出力する出力端子が1つずつ存在す
る。従って、最下位階層の16個のプライオリティ回路
16は下位2ビットのA1 、A0 を決定する2本のアド
レス線71、70に接続される。中間階層4個のプライ
オリティ回路18は中間の2ビットのA3、A2 を決定
する2本のアドレス線73、72に接続される。最上位
階層1個のプライオリティ回路18は上位2ビットのA
5 、A4 を決定する2本のアドレス線75、74に接続
される。
【0043】ここで毎階層において、1個のプライオリ
ティ回路と2本のアドレス線との接続は同一であるので
代表的に最下位階層のプライオリティ回路160 とアド
レス線71、70との接続を代表例として説明する。プ
ライオリティ回路160 の第1出力線O0 はアドレス線
71、70をそれぞれ接地(または“0”電位に固定)
するトランジスタ63、64のゲート電極に接続され
る。従って、第1出力線O0 の出力のみが“1”[(O
0 ,O1 ,O2 ,O3 )=(1、0、0、0)]の場合
はトランジスタ63、64はオンし、A0 =A1 =0と
なる。次に、プライオリティ回路160 の第2出力線O
1 はアドレス線71を接地(または“0”電位に固定)
するトランジスタ65のゲート電極に接続される。この
ため、第2出力線O1 のみが“1”[(O0 ,O1 ,O
2 ,O3 )=(0、1、0、0)]の場合にはトランジ
スタ65がオンし、(A1 、A0 )=(0、1)とな
る。さらにプライオリティ回路160 の第3出力線O2
は、アドレス線70を接地(または“0”電位に固定)
するトランジスタ66のゲート電極に接続される。従っ
て、第3出力線O2 のみが“1”[(O0 ,O1 ,O
2 ,O3 )=(0、0、1、0)]の場合にはトランジ
スタ66がオンし、(A1 、A0 )=(1、0)とな
る。ここで、第4出力線O3 のみが“1”[(O0 ,O
1 ,O2 ,O3 )=(0、0、0、1)]の場合には
(A1 、A0 )=(1、1)となる。
【0044】このような接続を各階層毎に2本のアドレ
ス線に対し、各プライオリティ回路毎に行うことにより
アドレスエンコーダ62を構成することができる。ここ
でアドレスエンコーダ62において、アドレス線70〜
75と各プライオリティ回路16,18,20との接続
に用いられるトランジスタの数は1つのプライオリティ
回路に対して4個であるので、最下位階層では64個、
中間階層で16個、最上位階層で4個であり、合計84
個でよいのに対し、従来のアドレスエンコーダのように
6本のアドレス線のすべてを最下位階層の16個のプラ
イオリティ回路16に接続するものでは192個が必要
となる。従って本態様の高速化の効果の大きさは明らか
である。
【0045】次に、本発明の第3の態様のプライオリテ
ィ・エンコーダ80では、図10に示すように、4入力
のプライオリティ回路16の出力線と2本のアドレス線
70,71との間に部分エンコーダを設けている。例え
ばプライオリティ回路160の第1および第2出力線O0
およびO1 はORゲート81の入力に接続され、OR
ゲート81の出力は、アドレス線71の接地トランジス
タ82のゲート電極に接続される。一方、プライオリテ
ィ回路160 の第1および第3出力線O0 およびO2
ORゲート83の入力に接続され、ORゲート83の出
力がアドレス線70の接地トランジスタ84のゲート電
極に接続される。このような部分エンコーダを用いるこ
とによって、1本のアドレス線に継がる接地トランジス
タの数を常に1個にすることができる。これに対し、部
分エンコーダを用いない場合は、プライオリティ回路の
入力数が4入力、8入力、16入力ではそれぞれ1本の
アドレス線に継がるトランジスタの数は2個、4個、8
個となる。従って、各プライオリティ回路毎に部分エン
コーダを持たせることにより、アドレス線に継がる接地
トランジスタの数を削減することができ、エンコード動
作の高速化を図ることができる。
【0046】本発明のプライオリティ・エンコーダのプ
ライオリティ回路手段を構成するプライオリティ回路と
して、図2(a)に示すようなNチャンネルトランジス
タをシリアル接続する構成のものを代表例に挙げて、こ
れを用いて説明したが、本発明はこれに限定されず、図
13に示すようにPチャンネルトランジスタをシリアル
接続する構成のプライオリティ回路を小単位のプライオ
リティ回路として階層構造化し、あるいは双方向のプラ
イオリティが可能な構成とするものも本発明の範囲に含
まれるものである。
【0047】以上、本発明に係るプライオリティ・エン
コーダを種々の態様を挙げて説明したが、本発明は、こ
れに限定されるわけではなく、プライオリティ回路、エ
ンコード回路の入力数や階層数や構成など本発明の要旨
を逸脱しない範囲において設計の変更および様々な改良
が可能なことは勿論である。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の第1の態
様によれば、連想メモリ(CAM)において、一致信号
が出力される複数のアドレスを1つずつ順次出力するた
めの、簡単な構成を持ち、少ない素子で構成され、しか
も高速に作動する、大容量CAMにも適用可能なプライ
オリティ・エンコーダを提供することができる。
【0049】また、本発明の第2および第3の態様によ
れば、アドレス線に継がるトランジスタの数を従来に比
し、大幅に減らすことができ、簡単な構成で高速エンコ
ード動作が可能なアドレスエンコーダを持つプライオリ
ティ・エンコーダとすることができる。
【0050】また、本発明の第4の態様によれば、プラ
イオリティ付けを双方向から行うことができ、大容量C
AM等の検索、特に特定な検索を効率よく行うことがで
き、検索の自由度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダの
一実施例の全体構成図である。
【図2】 (a)、(b)および(c)は、本発明に係
るプライオリティ・エンコーダに用いられる小単位のプ
ライオリティ回路の一実施例の概略構成図である。
【図3】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダの
小単位のプライオリティ回路に用いられる論理演算回路
の一実施例の構成図である。
【図4】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダに
用いられるプライオリティ回路の別の実施例の部分構成
図である。
【図5】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダに
用いられるプライオリティ回路の別の実施例の部分構成
図である。
【図6】 (a)および(b)は、本発明に係るプライ
オリティ・エンコーダに用いられるプライオリティ回路
の優先度付動作の説明図である。
【図7】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダに
用いられるプライオリティ回路の別の実施例の構成図で
ある。
【図8】 (a)および(b)は、図7に示すプライオ
リティ回路のそれぞれ異なる使用態様を説明する説明図
である。
【図9】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダの
別の実施例の概略構成図である。
【図10】 本発明に係るプライオリティ・エンコーダ
の別の実施例の部分構成図である。
【図11】 従来のアドレスエンコーダの構成図であ
る。
【図12】 従来のプライオリティ・エンコーダの構成
図である。
【図13】 従来のプライオリティ・エンコーダのプラ
イオリティ回路の構成図である。
【符号の説明】
10 プライオリティ・エンコーダ 12 プライオリティ回路手段 14 エンコード手段 16,18,20,40 小単位プライオリティ回路 22 プライオリティ回路要素 24 インバータ 26 N0 ,N1 ,N2 ,N3 NMOSトランジスタ 28 P0 ,P1 ,P2 ,P3 PMOSトランジスタ 30 論理演算回路 32 イクスクルーシブ ORゲート 34 ANDゲート 36 ORゲート I 入力端子 O 出力端子 e イネーブル信号端子 or 論理和出力端子
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 15/00 - 15/06 G06F 7/00 H03M 7/20 WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の入力信号の中に少なくとも2つのア
    ドレスにコード化すべき信号が含まれている場合に、前
    記入力信号を1つのアドレスのみにコード化すべき信号
    が含まれている出力信号に分け、所定の優先度を付けて
    順次出力するプライオリティ手段と、当該プライオリテ
    ィ手段により優先度を付けて出力された前記1つのアド
    レスのみにコード化すべき信号が含まれている出力信号
    を入力信号として受け、そのアドレスをコード化して出
    力するエンコード手段とをそれぞれ分離して有するプラ
    イオリティ・エンコーダであって、 前記プライオリティ手段を、前記複数の入力信号よりも
    少ない数の入力信号を入力とする小単位のプライオリテ
    ィ回路を用いて階層構造化し、下位階層の小単位プライ
    オリティ回路の論理和出力を上位階層の小単位プライオ
    リティ回路の1つの入力信号とし、この1つの入力信号
    のアドレスに対応するアドレスにおける上位階層のプラ
    イオリティ回路の出力信号を前記下位階層のプライオリ
    ティ回路のイネーブル信号としたことを特徴とするプラ
    イオリティ・エンコーダ。
  2. 【請求項2】前記プライオリティ回路は、複数のプライ
    オリティ回路要素列で構成され、このプライオリティ回
    路要素列は、信号入力端子と、この信号入力端子に入力
    された入力信号を用いて前または後のプライオリティ回
    路要素列への伝搬制御信号を生成する第1のスイッチ回
    路と、前記入力信号によって前記第1のスイッチ回路と
    排他的に制御され、後または前のプライオリティ回路要
    素列から伝搬されてくる伝搬制御信号をそれぞれ前また
    は後のプライオリティ回路要素列に伝搬する第2のスイ
    ッチ回路と、当該プライオリティ回路要素列の前後の伝
    搬制御信号の間、もしくは、これらの伝搬制御信号の一
    方と前記入力信号との論理演算を行ない、その結果を前
    記イネーブル信号が活性化された時に出力する論理演算
    手段とを有するものである請求項1に記載のプライオリ
    ティ・エンコーダ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のプライオリティ
    ・エンコーダであって、前記プライオリティ手段はN階
    層からなり、最上位階層の小単位プライオリティ回路の
    入力信号数が2a (a≧1)、最下位階層の小単位プラ
    イオリティ回路の入力信号数が2b (b≧1)、中間階
    層の小単位プライオリティ回路が(N−2(N≧2))
    階層であり、その入力信号数が2c (c≧0)であると
    する時に、前記エンコード手段は、前記最上位階層のプ
    ライオリティ回路の2a 本の出力に取り付けられ、前記
    コード化すべき信号のアドレスの上位aビットをコード
    化する上位エンコード回路と、前記最下位階層のプライ
    オリティ回路の2b 本の出力に取り付けられ、前記アド
    レスの下位bビットをコード化する下位エンコード回路
    と、前記中間階層のプライオリティ回路の2c 本の出力
    にそれぞれ取り付けられ、前記アドレスの中間のCビッ
    トをコード化するN−2の中間エンコード回路とを有す
    ることを特徴とするプライオリティ・エンコーダ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のプライオリティ・エンコ
    ーダであって、前記プライオリティ回路と、前記下位エ
    ンコード回路、(N−2)の中間エンコード回路および
    前記上位エンコード回路の少なくとも1つとの間に部分
    エンコーダを設けたことを特徴とするプライオリティ・
    エンコーダ。
  5. 【請求項5】前記プライオリティ回路は、前記優先度を
    一つの方向あるいは逆方向に選択的に定義できるもので
    ある請求項1ないし4に記載のプライオリティ・エンコ
    ーダ。
  6. 【請求項6】前記プライオリティ回路は、前記最下位ま
    たは最上位のプライオリティ回路要素列から出力される
    前記伝搬制御信号を前記論理和出力とする請求項1ない
    し5に記載のプライオリティ・エンコーダ。
  7. 【請求項7】前記プライオリティ回路は、入力されるす
    べての前記入力信号を直接論理演算して論理和出力とし
    て出力する手段を有するものである請求項1ないし5に
    記載のプライオリティ・エンコーダ。
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