JP3102750B2 - 超低周波音用吸音レゾネータ - Google Patents
超低周波音用吸音レゾネータInfo
- Publication number
- JP3102750B2 JP3102750B2 JP07036578A JP3657895A JP3102750B2 JP 3102750 B2 JP3102750 B2 JP 3102750B2 JP 07036578 A JP07036578 A JP 07036578A JP 3657895 A JP3657895 A JP 3657895A JP 3102750 B2 JP3102750 B2 JP 3102750B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sound
- resonator
- low frequency
- pressure level
- sound absorbing
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- Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Building Environments (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超低周波音用吸音レゾ
ネータに関し、特に大型の振動ふるいに対する超低周波
音用吸音レゾネータに関する。
ネータに関し、特に大型の振動ふるいに対する超低周波
音用吸音レゾネータに関する。
【０００２】
【従来の技術】泥水加圧式シールド工法によるトンネル
工事などでは、掘削泥水中の土砂を分離するのに、大型
の振動ふるいが用いられる。しかし、大型の振動ふるい
からは、高い音圧レベルの周波数が例えば２０Ｈｚ以下
の超低周波音が発生し、周辺住居の窓ガラス、建具など
を振動させて騒音問題となっている。
工事などでは、掘削泥水中の土砂を分離するのに、大型
の振動ふるいが用いられる。しかし、大型の振動ふるい
からは、高い音圧レベルの周波数が例えば２０Ｈｚ以下
の超低周波音が発生し、周辺住居の窓ガラス、建具など
を振動させて騒音問題となっている。
【０００３】この対策として、振動ふるいをコンクリー
ト壁の遮音室で囲って遮音することを行っている。しか
し、遮音室内の反射音による音圧レベルの上昇を低減す
るためには、遮音室内を吸音処理する必要がある。
ト壁の遮音室で囲って遮音することを行っている。しか
し、遮音室内の反射音による音圧レベルの上昇を低減す
るためには、遮音室内を吸音処理する必要がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来の振動ふるいから
発生する超低周波音のコンクリート壁の遮音室による遮
音対策において、超低周波音は騒音と異なりグラスウー
ルなどの吸音材では、吸音効果が得られないため、遮音
室内の吸音処理は特に行われていなかった。
発生する超低周波音のコンクリート壁の遮音室による遮
音対策において、超低周波音は騒音と異なりグラスウー
ルなどの吸音材では、吸音効果が得られないため、遮音
室内の吸音処理は特に行われていなかった。
【０００５】本発明は、特に遮音室内の大型振動ふるい
から発生する超低周波音を吸音する超低周波音用吸音レ
ゾネータを提供することを目的としている。
から発生する超低周波音を吸音する超低周波音用吸音レ
ゾネータを提供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、遮音室
の音圧レベルが高くなる隅角部の床面又は壁面又は天井
面に、一端を開口し他端を閉塞した１／４波長吸音レゾ
ネータの開口端を前記隅角部に向けて配設し、開口端
に、布等の抵抗体を張設してある。
の音圧レベルが高くなる隅角部の床面又は壁面又は天井
面に、一端を開口し他端を閉塞した１／４波長吸音レゾ
ネータの開口端を前記隅角部に向けて配設し、開口端
に、布等の抵抗体を張設してある。
【０００７】
【０００８】更に本発明によれば、閉塞端側にピストン
を収め、気温センサ、振動センサ及び低周波音圧レベル
計からの信号に基づき前記ピストンを移動して音圧レベ
ルが最低となるように制御する演算制御装置を設けてい
る。
を収め、気温センサ、振動センサ及び低周波音圧レベル
計からの信号に基づき前記ピストンを移動して音圧レベ
ルが最低となるように制御する演算制御装置を設けてい
る。
【０００９】
【作用】上記のように構成された超低周波音用吸音レゾ
ネータにおいては、遮音室内の超低周波音はレゾネータ
内に共鳴吸収され、遮音室内の音圧レベルが低減され
る。
ネータにおいては、遮音室内の超低周波音はレゾネータ
内に共鳴吸収され、遮音室内の音圧レベルが低減され
る。
【００１０】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
る。
【００１１】図１において、泥水加圧式シールドトンネ
ル工事における掘削泥水中の土砂を分離する４台の振動
ふるいＳから発生する超低周波音（例えば１６．７Ｈ
ｚ）を遮音するため、厚さが例えば３０ｃｍの鉄筋コン
クリート壁Ｗの遮音室Ｒが設けられている。その遮音室
Ｒの音圧レベルが高くなる隅角部Ｃに向け、例えば内径
３０ｃｍ、長さ４．９７ｍの１／４波長吸音レゾネータ
１（以下レゾネータという）が、ブラケット１４、１４
により床Ｆ及びコンクリート壁Ｗに設置されている。こ
のレゾネータ１は、一端に開口端２が形成され、他方に
閉塞端３が形成され、開口端２が隅角部Ｃに向けられて
いる。図中Ｌは天井である。
ル工事における掘削泥水中の土砂を分離する４台の振動
ふるいＳから発生する超低周波音（例えば１６．７Ｈ
ｚ）を遮音するため、厚さが例えば３０ｃｍの鉄筋コン
クリート壁Ｗの遮音室Ｒが設けられている。その遮音室
Ｒの音圧レベルが高くなる隅角部Ｃに向け、例えば内径
３０ｃｍ、長さ４．９７ｍの１／４波長吸音レゾネータ
１（以下レゾネータという）が、ブラケット１４、１４
により床Ｆ及びコンクリート壁Ｗに設置されている。こ
のレゾネータ１は、一端に開口端２が形成され、他方に
閉塞端３が形成され、開口端２が隅角部Ｃに向けられて
いる。図中Ｌは天井である。
【００１２】次に作用について説明する。
【００１３】遮音室Ｒ内の超低周波音は、レゾネータ１
内に共鳴吸音され、遮音室Ｒ内の音圧レベルが低減され
る。実験によれば、振動ふるいＳを無負荷状態で運転
し、開口端２を鋼板で開閉したところ、超低周波音（周
波数１６．７Ｈｚ）の音圧レベルが、閉じた場合に比べ
て開いた場合は、約８ｄＢ低減する吸音効果が確認され
た。
内に共鳴吸音され、遮音室Ｒ内の音圧レベルが低減され
る。実験によれば、振動ふるいＳを無負荷状態で運転
し、開口端２を鋼板で開閉したところ、超低周波音（周
波数１６．７Ｈｚ）の音圧レベルが、閉じた場合に比べ
て開いた場合は、約８ｄＢ低減する吸音効果が確認され
た。
【００１４】図３は本発明の別の実施例を示し、レゾネ
ータ１の開口端２に、布などの抵抗体４を張設した例で
ある。この１／４波長吸音レゾネータ１は、超低周波音
の周波数が変化したり気温が変化すると、共鳴効果が急
激に低下するので、布などの抵抗体４により抵抗を与え
て効果が及ぶ周波数範囲を拡げている。
ータ１の開口端２に、布などの抵抗体４を張設した例で
ある。この１／４波長吸音レゾネータ１は、超低周波音
の周波数が変化したり気温が変化すると、共鳴効果が急
激に低下するので、布などの抵抗体４により抵抗を与え
て効果が及ぶ周波数範囲を拡げている。
【００１５】図４には、本発明の別の実施例が示されて
いる。そのレゾネータ１Ａの閉塞端３Ａ側には、ピスト
ン５がＯリング６、６により摺動自在に収められてお
り、そのピストン５のピストンロッド７は、アクチュエ
ータ８に連結されている。そのアクチュエータ８は、演
算制御装置９に接続され、この演算制御装置９には、気
温センサ１０、振動センサ１１及びマイクロホン１２を
備えた低周波音圧レベル計１３がそれぞれ接続されてい
る。
いる。そのレゾネータ１Ａの閉塞端３Ａ側には、ピスト
ン５がＯリング６、６により摺動自在に収められてお
り、そのピストン５のピストンロッド７は、アクチュエ
ータ８に連結されている。そのアクチュエータ８は、演
算制御装置９に接続され、この演算制御装置９には、気
温センサ１０、振動センサ１１及びマイクロホン１２を
備えた低周波音圧レベル計１３がそれぞれ接続されてい
る。
【００１６】前記気温センサ１０には、白金抵抗体又は
熱電対が用いられ、振動センサ１１には、振動ふるいＳ
の回転軸の回転数を検知する磁気式又は光学式のもの、
又は振動ふるい本体の振動を検知する振動センサ（例え
ば、振動加速度センサ）が用いられる。この実施例にお
いて、演算制御装置９は、 ρ：空気密度 Ｃ：音速 ａ：レゾネータ１Ａの半径 ｋ：波長定数（＝２π／λ，λ：波長） Ｌ：レゾネータの長さ Ｌ１：開口端補正長（Ｌ１は０．８ａにほぼ等しい） としたとき、レゾネータ１Ａの開口端２Ａにおける入力
インピーダンスＺを式（１）により演算し、 Ｚ＝−ｊ｛（ρｃ）／（πａ2 ）｝・［１／｛ｔａｎ ｋ（Ｌ＋Ｌ１）｝］ （１） 式（１）より、共鳴吸音するためには、Ｚ＝０となれば
よいので、ｔａｎ ｋ（Ｌ＋Ｌ１）＝∞すなわち、ｋ
（Ｌ＋Ｌ１）＝π／２ したがって、 （２π／λ）（Ｌ＋Ｌ１）＝π／２ Ｌ＋Ｌ１＝λ／４ となるように、すなわち気温センサ１０、振動センサ１
１からの信号に基づき、かつ、低周波音圧レベル計１３
のフィードバック信号により、音圧レベルが最低となる
ように、アクチュエータ８を作動してピストン５の位置
を常に制御する。
熱電対が用いられ、振動センサ１１には、振動ふるいＳ
の回転軸の回転数を検知する磁気式又は光学式のもの、
又は振動ふるい本体の振動を検知する振動センサ（例え
ば、振動加速度センサ）が用いられる。この実施例にお
いて、演算制御装置９は、 ρ：空気密度 Ｃ：音速 ａ：レゾネータ１Ａの半径 ｋ：波長定数（＝２π／λ，λ：波長） Ｌ：レゾネータの長さ Ｌ１：開口端補正長（Ｌ１は０．８ａにほぼ等しい） としたとき、レゾネータ１Ａの開口端２Ａにおける入力
インピーダンスＺを式（１）により演算し、 Ｚ＝−ｊ｛（ρｃ）／（πａ2 ）｝・［１／｛ｔａｎ ｋ（Ｌ＋Ｌ１）｝］ （１） 式（１）より、共鳴吸音するためには、Ｚ＝０となれば
よいので、ｔａｎ ｋ（Ｌ＋Ｌ１）＝∞すなわち、ｋ
（Ｌ＋Ｌ１）＝π／２ したがって、 （２π／λ）（Ｌ＋Ｌ１）＝π／２ Ｌ＋Ｌ１＝λ／４ となるように、すなわち気温センサ１０、振動センサ１
１からの信号に基づき、かつ、低周波音圧レベル計１３
のフィードバック信号により、音圧レベルが最低となる
ように、アクチュエータ８を作動してピストン５の位置
を常に制御する。
【００１７】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、１／４波長吸音レゾネータにより、大型振
動ふるいなどから発生する超低周波音を共鳴吸音して音
圧レベルを低減することができる。その結果、遮音室の
グレードを低くし、設備費用を低減することができる。
また、遮音室のグレードを低くすれば、工事終了時の遮
音室の解体撤去費も低減することができる。
ているので、１／４波長吸音レゾネータにより、大型振
動ふるいなどから発生する超低周波音を共鳴吸音して音
圧レベルを低減することができる。その結果、遮音室の
グレードを低くし、設備費用を低減することができる。
また、遮音室のグレードを低くすれば、工事終了時の遮
音室の解体撤去費も低減することができる。
【図１】本発明の第１実施例を示す遮音室の側面図。
【図２】図１の平面図。
【図３】本発明の第２実施例を示す遮音室の側面図。
【図４】本発明の第３実施例を示す全体構成図。
Ｃ・・・隅角部 Ｆ・・・床 Ｌ・・・天井 Ｒ・・・遮音室 Ｓ・・・振動ふるい Ｗ・・・コンクリート壁 １、１Ａ・・・１／４波長吸音レゾネータ ２・・・開口端 ３、３Ａ・・・閉塞端 ４・・・抵抗体 ５・・・ピストン ６・・・Ｏリング ７・・・ピストンロッド ８・・・アクチュエータ ９・・・演算制御装置 １０・・・気温センサ １１・・・振動センサ １２・・・マイクロホン １３・・・低周波音圧レベル計 １４・・・ブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 忠昭 神奈川県横浜市中区太田町四丁目51番地 鹿島建設株式会社 横浜支店内 (72)発明者 上條 健一 神奈川県横浜市中区太田町四丁目51番地 鹿島建設株式会社 横浜支店内 (72)発明者 岩田 憲彦 神奈川県横浜市中区太田町四丁目51番地 鹿島建設株式会社 横浜支店内 (72)発明者 横山 雅臣 大阪府大阪市西区阿波座一丁目３番15号 鹿島建設株式会社 大阪支店内 (56)参考文献 特開 昭64−86700（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−253993（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−72395（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−128790（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭51−63278（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−157859（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B07B 1/00 - 1/62 E02F 7/00 E04B 1/82 E04B 1/86 G10K 11/178
Claims (2)
- 【請求項１】 遮音室の音圧レベルが高くなる隅角部の
床面又は壁面又は天井面に、一端を開口し他端を閉塞し
た１／４波長吸音レゾネータの開口端を前記隅角部に向
けて配設し、開口端に、布等の抵抗体を張設したことを
特徴とする超低周波音用吸音レゾネータ。 - 【請求項２】 閉塞端側にピストンを収め、気温セン
サ、振動センサ及び低周波音圧レベル計からの信号に基
づき前記ピストンを移動して音圧レベルが最低となるよ
うに制御する演算制御装置を設けたことを特徴とする超
低周波音用吸音レゾネータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07036578A JP3102750B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 超低周波音用吸音レゾネータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07036578A JP3102750B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 超低周波音用吸音レゾネータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08229507A JPH08229507A (ja) | 1996-09-10 |
| JP3102750B2 true JP3102750B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=12473662
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07036578A Expired - Fee Related JP3102750B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 超低周波音用吸音レゾネータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3102750B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0538611U (ja) * | 1991-10-28 | 1993-05-25 | シヤープ株式会社 | 光フアイバデータリンクホルダー |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10002984C1 (de) * | 2000-01-24 | 2001-08-09 | Daimler Chrysler Ag | Akustischer Absorber und Verfahren zur Schallabsorption |
| JP5252257B2 (ja) * | 2006-05-30 | 2013-07-31 | 国立大学法人九州大学 | 超低周波音低減装置及びこの超低周波音低減装置が装着された防音ハウス |
| JP6377419B2 (ja) * | 2014-06-10 | 2018-08-22 | 戸田建設株式会社 | 吸音構造体 |
| GB2543577B (en) * | 2015-10-23 | 2018-07-11 | Smart Studio Ltd | A System and Method for Providing a Modular Acoustics Studio |
| CN109985800B (zh) * | 2019-04-15 | 2024-02-20 | 安徽工程大学 | 一种机械工程用防护型沙石自动分拣与收集的一体化装置 |
| DE102021114238A1 (de) | 2021-06-01 | 2022-12-01 | Allgaier Werke Gmbh | Schallabsorber für industrielle Maschinen |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57951Y2 (ja) * | 1974-11-13 | 1982-01-07 | ||
| JPS63253993A (ja) * | 1987-04-10 | 1988-10-20 | 日本鋼管株式会社 | 減音方法 |
| JPH0727387B2 (ja) * | 1987-09-29 | 1995-03-29 | 本田技研工業株式会社 | 小型残響室 |
| JPH0743269Y2 (ja) * | 1990-04-04 | 1995-10-09 | 株式会社奥村組 | 泥水処理プラント |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP07036578A patent/JP3102750B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0538611U (ja) * | 1991-10-28 | 1993-05-25 | シヤープ株式会社 | 光フアイバデータリンクホルダー |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08229507A (ja) | 1996-09-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |