JP3100872B2 - 遮水シートの接合方法 - Google Patents

遮水シートの接合方法

Info

Publication number
JP3100872B2
JP3100872B2 JP07176832A JP17683295A JP3100872B2 JP 3100872 B2 JP3100872 B2 JP 3100872B2 JP 07176832 A JP07176832 A JP 07176832A JP 17683295 A JP17683295 A JP 17683295A JP 3100872 B2 JP3100872 B2 JP 3100872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
adhesive
sheet
rubber
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07176832A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH091672A (ja
Inventor
徹男 三宅
道夫 土弘
暎一路 滝
孝治 庭野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Toyobo Co Ltd
Maxell Kureha Co Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
Kureha Elastomer Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp, Kureha Elastomer Co Ltd, Toyobo Co Ltd filed Critical Kajima Corp
Priority to JP07176832A priority Critical patent/JP3100872B2/ja
Publication of JPH091672A publication Critical patent/JPH091672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3100872B2 publication Critical patent/JP3100872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock

Landscapes

  • Revetment (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、廃棄物処分場、人工
貯水池、河川の堤防、鉄筋コンクリート建築物の屋上、
地下鉄の構造物および廃棄物処分場等に漏水防止のため
に敷設される遮水シートの接合方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記の廃棄物処分場や鉄筋コンクリート
建築物の屋上等に漏水防止のために敷設される遮水シー
トとして、塩化ビニル系、ポリエチレン系、合成ゴム系
等の合成高分子材料からなるシートが多く採用されてい
る。これらの合成高分子材料からなる遮水シートは、金
属系遮水用シートに比して敷設面の凹凸にフィットし易
く、かつ外力による破損を軽減することができる反面、
敷設面の岩石や砕石等の鋭角状物に接した場合に裂傷を
生じ易かった。そこで、この裂傷を防ぐため、上記の合
成高分子材料シートを織物、編物、不織布等の繊維シー
トで補強した複合シートが開発されてきた。また、通常
のゴムまたは合成樹脂からなる表裏の遮水性外面シート
間に水膨潤性の中間シートを介在させて遮水シートと
し、遮水シートに孔が開いて水漏れが生じた場合は、上
記の中間シートが水との接触で膨潤して迅速に止水する
ようにした自己修復性の遮水シートが開発されている。
【0003】これらの遮水用シートは、厚み1.5〜
5.0mm、幅1〜2m、長さ5〜20m程度に成形さ
れ、その複数枚を側縁部で重ね、接着材で接着して方形
のシートとし、これをロール状に巻いて施工現場に運
び、更に縦横に接着剤で継ぎ足して必要な面積に形成さ
れるが、その接着方法として、溶剤系、自然加硫型等の
接着材で接着する接着工法、並びに遮水シートの縁部に
あらかじめ塗布された熱融着性接着材を、また遮水シー
トが熱可塑性樹脂製の場合はシートの縁部自体を溶融し
て圧着する熱融着工法とが知られており、EPDM、E
PDMとIIRとの混合物、CR、CSM、CPE等の
合成ゴム系遮水シートには接着工法および熱融着工法が
用いられ、PVC、オレフィン系樹脂(例えば、P
E)、EVA等の熱可塑性合成樹脂シートには熱融着工
法が用いられていた。
【0004】また、自然加硫型接着材を使用する方法と
して、遮水用シートの重ね合わせ部分に自然加硫タイプ
のゴム、例えばEPT、IIRまたはEPTとIIRと
のブレンドゴムからなる粘着性テープ(タックテープ、
バッチゴム等と呼ばれている)を介在させ、この粘着性
テープを加熱することなく自然加硫させることによって
接着することが知られている(特開昭56−84940
号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
接合方法は、幅数十ミリメートルの接合面全域に接着材
を刷毛で均一に塗布して重ね、または接合面に接着テー
プを挟んだ後、ローラ等で加圧するので、接合面から空
気を完全に排出する以前に接着する部分が生じて空気溜
まりが形成され、そのためこの部分から剥離が始まった
り、漏水したりすることがあった。特に、遮水シート本
体の厚みの不均一や接着材層の厚みの不均一が存在する
と、上記空気溜まりの発生が助長されることがあった。
また、自然加硫型の粘着性テープを挟んだ際は、太陽熱
のみで自然加硫しようとすると、加硫に長時間を要し、
そのため加硫が完了するまでの間に接合部が剥離すると
いう問題があり、これを避けるためには高温で加熱し、
短時間で加硫を完結させる必要があった。
【0006】これらの難点を解決するため、上記の遮水
シートを接着材で接着し、かつこの接着部を縫合するこ
とにより、接着部の剥離強力を増大することが試みられ
たが、接着材としてボンド系接着材を使用した場合およ
びホットメルト系接着材で接着しながら縫合した場合
は、縫製時にミシン針や縫い糸に上記のボンド系接着材
または溶融状態のホットメルト系接着材が付着して縫製
が不可能であった。また、ホットメルト系接着材で接着
し、その冷却固化後に縫合した場合は、縫製は可能であ
っても、冷却固化までの間に外力が働くと、接着面に剥
離が生じることがあった。
【0007】この発明の課題は、自己修復性を有する、
または有しない任意の遮水シートを接着材で接着した
後、この接着部を縫合する方法において、接着材の塗布
面と遮水シートの密着性が悪かったり、また接着部に剥
離が生じたりしても、遮水シートの合わせ面からの水漏
れを確実に防ぐと共に、接着しながら縫製する際、ミシ
ン針に接着材が付着するのを防いで縫製を容易にし、縫
製作業の効率低下を防ぐことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明では、上記の課
題を解決するため、ゴムまたは合成樹脂からなり、繊維
シートで補強された2枚の遮水シートの端部または側縁
を接着材で接着し、かつその接着部を縫合する遮水シー
トの接合方法において、上記の接着材として吸水性樹脂
を含有する吸水性接着材を使用する。
【0009】
【0010】上記の遮水シートは、自己修復性を有する
もの、有しないもののいずれでもよい。自己修復性を有
しない遮水シートは、通常のゴム、例えば天然ゴムおよ
びIR、SBR、BR、EPM、EPDM、IIRなど
の合成ゴムで製造される。また、合成樹脂としては、遮
水シートとして一般に用いられる通常の熱可塑性合成樹
脂、すなわちPVC、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、架橋ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、E
VA等のオレフィン系樹脂等が使用される。
【0011】自己修復性の遮水シートは、上記の通常の
ゴムまたは合成樹脂からなる遮水性シートを外面シート
として2枚使用し、この2枚の遮水性外面シート間に吸
水性中間シートを介在させ、接着(加硫接着を含む)に
より一体化して製造される。この吸水性中間シートは、
上記のゴムまたは合成樹脂に吸水性樹脂、例えばポリア
クリル酸塩、デンプン・アクリル酸、酢ビ・アクリル酸
共重合体、ポリエチレンオキサイド、イソブチレン・無
水マレイン酸共重合体、PVA・無水マレイン酸共重合
体、アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体、CMC等
の高吸水性ポリマー類をそれぞれ単独で、または2種以
上を併用して混合し、シート状に成形して製造される。
【0012】上記の吸水性中間シートにおいて、上記の
吸水性樹脂と共に水溶性ポリマー、例えばゼラチン、ア
ラビアゴム等の天然高分子材料、非架橋または低架橋度
でグラフト化していないCMC、メチルセルロース等の
半合成高分子材料、PVA、ポリエチレンオキサイド等
の合成高分子材料を添加し、遮水シートに孔が開いた際
に吸水性樹脂の吸水を促進し、止水までの所要時間を短
縮することができる。また、上記の吸水性樹脂と共に水
架橋剤、例えばビニル系シラン、メタクリロキシ系シラ
ン、エポキシ系シラン、アミノ系シラン、メルカプト系
シランおよびクロロプロピル系シラン等のシランカップ
リング剤を添加し、遮水シートに孔が開いた際に吸水性
中間シートを水膨張させながら架橋を促進し、止水効果
を持続させることができる。
【0013】そして、上記の遮水シートは、ナイロン、
ポリエステル等の合成繊維からなる織物、編物、不織布
等の繊維シートで補強される。この繊維シートは、自己
修復性を有しない遮水シートにあっては、上記のゴムま
たは合成樹脂からなるシートの片面に接着してもよく、
また上記のゴム等からなる2枚の遮水シート間に中間層
としてサンドイッチ状に介在させてもよい。他方、自己
修復性を有する遮水シートにあっては、遮水性外面シー
トの表面、該遮水性外面シートの層内および遮水性外面
シートと吸水性中間シートとの境界面等の任意位置に設
けることができる。なお、繊維シートの目付量は50〜
2000g/m2 が好ましく、また上記繊維シートを含
む遮水シートの合計厚みは、1.5〜20.0mmが好ま
しい。
【0014】この発明で使用する接着材は、吸水性樹脂
とゴム系接着材または熱可塑性樹脂系接着材とからなる
吸水性接着材である。吸水性樹脂としては、上記の吸水
性中間シートに使用されるものと同様に、ポリアクリル
酸塩、デンプン・アクリル酸、酢ビ・アクリル酸共重合
体、ポリエチレンオキサイド、イソブチレン・無水マレ
イン酸共重合体、PVA・無水マレイン酸共重合体、ア
クリル酸塩・アクリルアミド共重合体、CMC等の高吸
水性ポリマー類がそれぞれ単独で、または2種以上が併
用して使用される。この吸水性樹脂のゴム系接着材また
は熱可塑性樹脂系接着材に対する添加量は、ゴム成分ま
たは熱可塑性樹脂成分100重量部に対し20〜200
重量部、特に50〜150重量部が好ましい。なお、上
記のゴム系接着材には、前記の吸水性中間シート用と同
様の水架橋剤を添加することができる。
【0015】上記のゴム系接着材としては、EPT、I
IRまたはEPTとIIRのブレンドゴム等の自然加硫
型ゴムを含有する自然加硫型ゴム系接着材が使用され
。また、熱可塑性樹脂系接着材としては、ポリプロピ
レン系、ポリエチレン系およびEVA系等の熱可塑性樹
脂を主成分とする熱可塑性樹脂系接着材が好ましく、こ
れらの熱可塑性樹脂にはEPTまたはCPE等のゴムを
添加することができる。これらのゴム系接着材および熱
可塑性樹脂系接着材は、ペースト状のものを除き、溶剤
ガスが発生しない点で好ましく、遮水シートの種類に応
じて適当に選択して使用することができる。特に自然加
硫型ゴム系接着材は、接合に際して加熱を必要としない
点で特に好ましい。
【0016】
【0017】第手段は、上記の吸水性接着材として、
吸水性樹脂を含有するペースト状の自然加硫型ゴム系接
着材を使用し、該自然加硫型ゴム系接着材を複数本の平
行な突条の形に塗布して接着しながら、この突条の間を
縫合する。
【0018】第の手段は、上記吸水性接着材とし
て、吸水性樹脂を含有する熱可塑性樹脂系接着材を使用
し、該熱可塑性樹脂系接着材を複数本の平行な突条の形
に塗布して接着しながら、この突条の間を縫合する。
【0019】上記第手段で使用する吸水性樹脂を含有
する自然加硫型ゴム系接着材は、自然加硫型ゴムと溶剤
からなるペースト状のものである。また、第手段で使
用する吸水性樹脂を含有する熱可塑性樹脂系接着材は、
溶融状態で遮水シートの表面に塗布される。これらの自
然加硫型ゴム系接着材および熱可塑性樹脂系接着材の塗
布に際しては、接着材を所定の幅、好ましくは遮水シー
トの縁から30〜100mmの範囲に縁部と平行な複数本
の突条の形で、かつ縫合に使用するミシン針の針間隔と
等しい間隔で塗布され、この場合は、一様に塗布する場
合に比して空気溜まりが生じ難く、かつ縫合の際に突条
の間にミシン針を突き刺すことにより、針抵抗を小さく
することができる。なお、塗布するときの厚み(突条の
高さ)は0.5〜1.5mmが、また幅は1.0〜2.0
mmがそれぞれ好ましい。
【0020】上記接着の際は、一方の遮水シートの縁部
に上記の自然加硫型ゴム系接着材または熱可塑性樹脂系
接着材を突条の形に塗布しながら、上記の塗布面に他方
の遮水シートの縁部を重ね、その上に押さえローラを乗
せて長さ方向の一端から他端に向かって転動させる。た
だし、熱可塑性樹脂型接着材を使用した場合は、その塗
布面に他方の遮水シートを重ねながら、その重ねられる
直前の塗布面および他方の遮水シートの接合面に熱風を
当てて熱可塑性樹脂型接着材を溶融し、かつ遮水シート
を加熱したのち他方の遮水シートを重ねてローラを圧着
する。
【0021】2枚の遮水シートの重ね方としては、図1
に示すように一方の遮水シート10Aの下面を他方の遮
水シート10Bの上面に単に重ねてもよく、また図2に
示すように一方の遮水シート10Aおよび他方の遮水シ
ート10Bの下面同士を合掌させるように重ねてもよ
く、また図3に示すように一方の遮水シート10Aの縁
部を他方の遮水シート10Bで包むように重ねてもよ
く、図3の場合は、一方の遮水シート10Aの表裏両面
に接着材が塗布される。なお、図1において、11は通
常のゴムまたは合成樹脂からなる遮水性外面層、12は
補強用の繊維シート、13は接着材層である。
【0022】この発明では、上記のように2枚の遮水シ
ート10A、10Bを接着材で接着しながら、その接着
部を縫い糸14で縫合する。この縫い糸14は、通常の
綿糸等の紡績糸、ナイロン、ビニロン、ポリエステル等
の合成繊維からなるマルチフィラメント糸、モノフィラ
メント糸のいずれでもよく、その太さは、200〜30
00デニール相当が好ましく、また縫目の条数は1〜6
本、特に3〜5本が好ましい。なお、紡績糸やマルチフ
ィラメント糸を使用する場合は、繊維間の隙間に吸水し
易いので、防水加工を施すことが好ましい。
【0023】上記遮水シート10A、10Bの接合部の
表裏両面および遮水シート10A、10Bの縁部端面に
IIR、EPDM、ハロゲン化IIR、ハロゲン化EP
DM、CSM、CR、ウレタン、シリコーンゴムおよび
オレフィン系熱可塑性合成樹脂からなる防水性シーリン
グ剤を塗布し、上記の縫目および縁部端面を被覆する防
水性塗膜を形成してシール性を一層向上させることがで
きる。なお、この縁部の端面に対するシーリング剤の塗
布は、接着材で接着する以前の工程、例えば遮水シート
10A、10Bの製造工場で行うことができる。また、
上記防水性シーリング剤の塗布に代えて加硫ゴムテープ
を接着材または粘着性テープで接着して縫目を被覆して
もよい。
【0024】
【作用】前記第1の手段では、2枚の遮水シートの縁部
を接着する際、吸水性樹脂を含有する吸水性接着材を使
用するものであり、吸水性樹脂を含有しない場合に比べ
て粘着性が低下し、縫合が容易になり、しかも接着に不
完全な箇所があったり、また使用中に剥離が生じたりし
ても、接合部の接着材層が吸水し膨張して遮水シートの
接合面に密着し、かつ縫目を塞ぐので、接合部から水が
浸入することがない。そして、接着材で接着した部分が
縫合されるため、接着面が外力で剥離し、分離すること
がなく、接合部の信頼性が向上する。また、遮水シート
が繊維シートで補強されているため、遮水シートが縫い
糸の締付けによって裂けることが防止される。
【0025】
【0026】しかも、吸水性の自然加硫型ゴム系接着材
を複数本の平行な突条の形に塗布して接着しながら、こ
の突条の間を縫合するするので、空気溜まりの発生が少
なく、またミシン針やミシン糸に接着材が付着すること
なく、容易にミシン縫製を行うことができ、かつ接着材
の自然加硫が完結するまでの間に外力で剥離したり、ず
れたりすることが防止される
【0027】第の手段では、吸水性の熱可塑性樹脂系
接着材を複数本の平行な突条の形に塗布して接着しなが
ら、この突条の間を縫合するので、第手段と同様に空
気溜まりの発生が少なく、また容易にミシン縫製を行う
ことができ、かつ接着材が冷却固化するまでの間に外力
で剥離したり、ずれたりすることが防止される。なお、
遮水シートが縫い糸の締付けによって裂けることが防止
され、上記の接合部が水に接触した場合に接合部の接着
材層が吸水、膨張して水の浸入を防ぐことは、第1手
と同様である。
【0028】ただし、上記の自然加硫型ゴム系接着材お
よび熱可塑性樹脂型接着材における吸水性樹脂の配合量
がゴム成分または熱可塑性樹脂成分100重量部に対し
て20重量部未満の場合は、止水効果が得られず、反対
に200重量部を超えた場合は接着材層の引張り強度が
低下して接着力が不足し、かつ接着材層の表面が空気中
の水分でべたついて扱い難くなる。
【0029】
【実施例】
実施例1、2 図1に示すように、繊維シート層12とその上下両面に
積層された遮水性外面層11とからなる遮水シート10
A、10Bを製造した。表裏の外面層11には、EPD
Mからなる厚み0.5mm、幅1mのシート状成形品使用
した。また、繊維シート層12には、ナイロンの捲縮加
工糸(140デニール)からなる天竺組織の丸編地(目
付量270g/m2 )を使用した。そして、上記丸編地
の上下両面に未加硫のEPDMシートをサンドイッチ状
に重ね、10kg/cm2 の面圧を加えて180℃、15分
間の加硫を行い、合計厚み2.2mmの遮水シート10
A、10Bを得た。上記EPDMの配合を下記の表1に
示す。
【0030】 表 1 EPDM(三井石油社製、品番「3045」) 100部 亜鉛華 5部 ステアリン酸 1部 クマロン樹脂 3部 SRFブラック 50部 クレー 15部 プロセスオイル 20部 イオウ 2部 促進剤TT 1.5部 促進剤PZ 1.5部 促進剤M 1.0部 ただし、表1中のTTはテトラチウラム・ジスルフィ
ド、PZはジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、Mは2−
メルカプトベンゾチアゾールである。
【0031】上記2枚の遮水シート10A、10Bを一
辺の長さ40cmの正方形に切断して両者の縁部を図1の
形に重ね、その間に下記表2の配合の自然加硫型ゴム系
接着材のシート(厚み0.5mm、幅5cm、長さ38cmの
長方形)を挟み、ローラを使用し、圧力1kg/cm2 で加
圧し、仮接着した。なお、表中の塩素化IIRは日本合
成ゴム社製、商品名「JSRクロロブチル1066」、
PEGはポリエチレングリコール(日産化学社製、商品
名「PEG4000」、吸水性樹脂は株式会社クラレ
製、商品名「クラレKIゲル」、ポリブテンは日本石油
化学株式会社製、商品名「ポリブテンHV300」であ
る。
【0032】 表 2 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 塩素化IIR 100 100 100 100 亜鉛華(#3) 5 5 5 5 ステアリン酸 1 1 1 1 PEG 1 1 1 1 プロセスオイル 7 7 7 7 吸水性樹脂 100 50 − − FEFブラック 50 50 50 50 ポリブテン − − 10 −
【0033】上記の遮水用シート10A、10Bの粘着
性ゴムシートによる接着部を上記接着材シートの長さ方
向と平行に二重環縫・5本針・10本糸ミシン(縫目ピ
ッチ7mm、縫目本数5本、縫目間隔10mm)で縫合し
た。ミシン糸としてポリエステルミシン糸(8番、84
0デニール相当、樹脂加工品)を使用した。また、上記
の粘着性ゴムシートを省略する以外は上記同様に2枚の
遮水用シート10A、10Bを縫合して比較例3の試料
を用意した。
【0034】また、上記の実施例1、2および比較例
1、2、3の試料について、図4の止水テスト装置20
を使用して止水テストを行った。図4において、21は
台板(直径320mm)、22、23はタンク(高さ33
0mm)であり、下側タンク22と上側タンク23との間
に試料30が上記の接合部を中央に位置させて挟持され
る。そして、上側タンク23に給水孔23aから水Wを
供給し、空気孔23bから内部空気を抜くと、水Wが上
側タンク23の底部開口23c、試料30の縫目、下側
タンク22の上面開口22a、下側タンク22内に充填
された珪砂25、多孔板26、底面開口22bおよび台
板21の中心孔21aを経て下方に流出するようになっ
ている。
【0035】上記縫製テストおよび止水テストの結果を
下記の表3に示す。表中の縫製テストは、粘着が全く無
いものを◎、粘着が少なく、縫製容易なものを〇、若干
の粘着があるが、縫製可能なものを△、粘着が著しく、
長尺縫製が困難なものを×とした。また、止水テスト
は、水圧を3段に変更して実施し、水が流出してから止
水までに要した時間(分)を記載し、48時間を過ぎて
全く止水しないものを×とした。なお、比較例1は、縫
製が不可能であるため、止水テストも実施不可能であっ
た。
【0036】 表 3 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 比較例3 縫製テスト 〇 〇 × △ ◎ 止水テスト(分) 水圧0.5 kgf/mm2 2 2 − 2 2 水圧1.0 kgf/mm2 2 2 − 2 2 水圧3.0 kgf/mm2 6 30 − × × 密着性 〇 〇 ◎ 〇 × 作業工数 〇 〇 × 〇 ◎ 総合評価 〇 〇 × △ ×
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、接着材に吸
水性樹脂が含有されない場合に比して接着材の粘着性が
低下し、縫合が容易になり、しかも縫合によって遮水シ
ートが裂けることがなく、また縫合によって接着材によ
る接合部を補強することができ、接合部の信頼性が向上
する。しかも、接着材と遮水シートの密着性が悪かった
り、また接着面に剥離が生じたりしても、水との接触で
接着材が膨潤して剥離箇所を塞ぐため、遮水シートが自
己修復性を有するか否かに関係なく、漏水が防止され
る。
【0038】
【0039】しかも、吸水性接着材が吸水性樹脂を含有
するペースト状の自然加硫型ゴム系接着材であり、該自
然加硫型ゴム系接着材を複数本の平行な突条の形に塗布
して接着しながら、この突条の間を縫合する方法である
から、縫合の際の刺通抵抗が一層低下し、縫合能率が大
幅に向上し、更に自然加硫が完結するまでの間に接着面
が外力で剥離したり、ずれたりすることがなく、加熱等
で加硫を促進する必要がない。
【0040】請求項に記載した発明は、吸水性接着材
が吸水性樹脂を含有する熱可塑性樹脂系接着材であり、
該熱可塑性樹脂系接着材を複数本の平行な突条の形に塗
布して接着しながら、この突条の間を縫合する方法であ
るから、請求項1に記載した発明と同様に縫合の際の刺
通抵抗が一層低下し、縫合能率が大幅に向上し、かつ接
着材が冷却固化するまでの間に接着面が外力で剥離した
り、ずれたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】接合部の一例を示す断面図である。
【図2】接合部の他の例を示す断面図である。
【図3】接合部の更に他の例を示す断面図である。
【図4】止水テスト装置の断面図である。
【符号の説明】
10A、10B:遮水シート 11:遮水性外面層 12:繊維シート層 13:接着材層 14:縫い糸 20:止水テスト装置 21:台板 22:下側タンク 23:上側タンク 25:珪砂 26:多孔板 30:試料 W:水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E02B 7/00 E02B 7/00 A E04B 1/66 E04B 1/66 A E04D 5/14 E04D 5/14 N E21D 11/38 E21D 11/38 A //(C09J 121/00 201:02) B29K 21:00 B29L 7:00 (72)発明者 三宅 徹男 三重県津市観音寺町255 クレハエラス トマー株式会社津工場内 (72)発明者 土弘 道夫 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 滝 暎一路 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内 (72)発明者 庭野 孝治 東京都足立区千住東二丁目21番28号 日 新特殊工事株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−304080(JP,A) 特開 昭56−84940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C29C 65/00 - 65/82 E02B 3/12,7/00 E04B 1/66 - 1/684 E04D 5/14 E21D 11/38 C09J 5/00 - 5/10 C09K 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムまたは合成樹脂からなり、繊維シー
    トで補強された2枚の遮水シートの端部または側縁を接
    着材で接着し、かつその接着部を縫合する遮水シートの
    接合方法において、上記の接着材として吸水性樹脂を含
    有するペースト状の自然加硫型ゴム系接着材を使用し、
    該自然加硫型ゴム系接着材を複数本の平行な突条の形に
    塗布して接着しながら、この突条の間を縫合することを
    特徴とする遮水シートの接合方法。
  2. 【請求項2】 ゴムまたは合成樹脂からなり、繊維シー
    トで補強された2枚の遮水シートの端部または側縁を接
    着材で接着し、かつその接着部を縫合する遮水シートの
    接合方法において、上記の接着材として吸水性樹脂を含
    有する熱可塑性樹脂系接着材を使用し、該熱可塑性樹脂
    系接着材を複数本の平行な突条の形に塗布して接着しな
    がら、この突条の間を縫合することを特徴とする遮水シ
    ートの接合方法。
JP07176832A 1995-06-19 1995-06-19 遮水シートの接合方法 Expired - Fee Related JP3100872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07176832A JP3100872B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 遮水シートの接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07176832A JP3100872B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 遮水シートの接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH091672A JPH091672A (ja) 1997-01-07
JP3100872B2 true JP3100872B2 (ja) 2000-10-23

Family

ID=16020623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07176832A Expired - Fee Related JP3100872B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 遮水シートの接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3100872B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105937270A (zh) * 2016-06-03 2016-09-14 长沙远大住宅工业集团股份有限公司 新型装配式建筑连接节点

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000296375A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Kyowa Yuka Kk 遮水シートの浄化及び接合方法
JP4562055B2 (ja) * 2001-01-09 2010-10-13 シバタ工業株式会社 鋼矢板遮水構造
DE102008020261A1 (de) * 2008-04-22 2009-10-29 Kanand, Anton, Dipl.-Ing. Vorrichtung für den Hochwasser- und Küstenschutz
JP6113948B2 (ja) * 2011-04-27 2017-04-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 建築下地用防水構造体及び該構造体を施工した建築物
KR101326775B1 (ko) * 2011-08-19 2013-11-13 권철기 토목공사용 튜브
CN102587508B (zh) * 2012-03-08 2014-06-18 蓝均炽 一种卷材防水连接方法
NO342991B1 (en) * 2015-06-17 2018-09-17 John Oldroyd Cheetham Fire Proofed Membrane and Method for Fabrication of Same
CN110028286B (zh) * 2019-04-17 2021-09-07 北京中震建筑科学研究院有限公司 含复合纤维的高性能混凝土
CN114000594B (zh) * 2021-11-09 2023-06-20 衡水众鑫工程橡塑有限公司 一种橡胶止水带的施工现场快接方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105937270A (zh) * 2016-06-03 2016-09-14 长沙远大住宅工业集团股份有限公司 新型装配式建筑连接节点

Also Published As

Publication number Publication date
JPH091672A (ja) 1997-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1590538B1 (en) Improved thermoplastic single ply protective covering
US5322724A (en) Laminate of heat sealable polyolefin and cured polyolefin sheeting
AU593940B2 (en) Method for heat sealing thermoplastic membranes
JP3100872B2 (ja) 遮水シートの接合方法
JP2767549B2 (ja) 自己修復性遮水用シートの接合方法
JP2767548B2 (ja) 自己修復性遮水シートの接合方法
JP2762039B2 (ja) 遮水シートの接合方法
JP2791936B2 (ja) 遮水シートの接合方法
JPH09137432A (ja) 遮水シートの接合方法
EP1517784B1 (en) Method of producing a waterproofing material
JP2709561B2 (ja) 自己修復性遮水シート
JPH0462218A (ja) シートおよびシート接続構造
JP2530505B2 (ja) 自着層付き防水シ―トの製造法
JP3177818B2 (ja) 土木用遮水シート
JPH05272121A (ja) 優れた接合性を有する遮水マットおよびその接合方法
JP2001254341A (ja) 防水構造物及び防水シートの接合方法
JPH0631859A (ja) 防水シート
JP2003191379A (ja) 防水シート、防水化法および防水化構造体
JP2801375B2 (ja) シート接続部材ならびにシートおよびシート接続構造
JP2581004Y2 (ja) 遮水シート
JP2503392Y2 (ja) 防水シ―ト
JPH0947736A (ja) 土木用遮水シート
JP2004209702A (ja) 積層構造体とその施工方法
JPH05286036A (ja) 優れた接合性を有する遮水シートの接合方法
JP2000303430A (ja) 遮水シート

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees